ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

大岡越前5 第2話 東山紀之、勝村政信、寺脇康文、美村里江、近藤芳正… ドラマの原作・キャストなど…

『【BS時代劇】大岡越前5「友情の行方」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 先生
  2. 養生所
  3. 人参
  4. 結城新三郎
  5. 患者
  6. 風邪
  7. 養生所見廻
  8. 結城
  9. 三次
  10. 上様
  11. トリカブト
  12. 新三郎
  13. 医者
  14. 求次郎
  15. 奉行
  16. 伊生様
  17. 玄斎
  18. 若様
  19. 大岡様
  20. 勘太

f:id:dramalog:20200117204636p:plain

『【BS時代劇】大岡越前5「友情の行方」』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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【BS時代劇】大岡越前5「友情の行方」[解][字]

付木売りのおけいの長患いの母・おつねをトリカブトで毒殺した嫌疑で、新三郎が北町奉行所の囚われの身となってしまう。忠相は新三郎の無実を証明するべく、白洲に臨む。

詳細情報
番組内容
付木売りのおけい(鈴木梨央)が養生所に担ぎ込まれた。労咳と診た新三郎(寺脇康文)は入所するように言うが、おけいは長患いの母・おつねが心配だとそれを拒否する。ある夜、おけいの長屋を訪ねた新三郎はおつね用に薬包をいくつか置いていく。翌朝、おつねは死亡するが、薬包の中身がトリカブトだったとして、新三郎は毒殺の嫌疑で北町奉行所の囚われの身となる。忠相(東山紀之)は新三郎の無実を証明するべく、白洲に臨む。
出演者
【出演】東山紀之勝村政信寺脇康文美村里江近藤芳正高橋光臣鈴木梨央柄本時生山口馬木也,金山一彦,石井正則山崎裕太,加藤頼,黒川英二,吉田隼,高橋長英寺田農松原智恵子
原作・脚本
【脚本】いずみ玲

 

 


(求次郎 作左ヱ門)やあっ!

(作左ヱ門)よ~し そうだ 求次郎。

ではな もう一度
おじじ様にかかってきてごらん。

(お花)若様 しっかり!

(求次郎)参ります。

はっ! ちょ ちょ… ちょっと…。

たあっ!
はくしょん!

(雪絵)求次郎!
(妙)早く こちらへいらっしゃい。

おいおい くしゃみをしたのは わしだぞ。

どうして
わしのことを案じてくれないんだ。

父上 まさか
はやり風邪ではございますまいね。

(妙)この冬は たちの悪い はやり風邪が

大変な勢いなんですって。

求次郎にうつったら大ごとだわ。

<はやり風邪とは
今でいう インフルエンザのことである>

人のことを案じている場合ですか?

噂では
むしろ お年寄りが危ないとか。

私より おじじ様や おばあ様が
気を付けた方がよいと思います。

フッ この子ったら
まるで 亡くなった おとうさんみたい。

(求次郎)あっ 父上!

ほう これは勇ましいな。

求次郎 もう一太刀
おじじ様をやっつけているところを

お父上に見せてさしあげなさい。
はい!

よし。 では かかってまいれ。

お~い 付木がねえぞ。

これじゃ 種火が移せねえや。

あ~ いっけない。

こんにちは。
(お秀)あっ おけいちゃん いいとこへ!

やれやれ
これで やっと仕込みができらあ。

すみません
もっと早く来るつもりだったんですけど。

ありがとよ。

おっ母さん 具合よくねえのかい?

おけいちゃんも顔色がよくないけど
もしかして 寝てないんじゃないの?

また一晩中 おっ母さんの看病を。

私は なんともありません。

今日は 商売に精を出して

何か おっ母さんに滋養のあるものでも…。

お… おけいちゃん! おけいちゃん!
おい おい おけいちゃん!

大丈夫か おい しっかりしろ!
おけいちゃん しっかり おけいちゃん!

はい どいて。 どいて どいて。 よいしょ。

あ~ どいて どいて。
はあ はあ… どいて どいて。

なんとかしてやりたいのは
やまやまだが

はやり風邪の患者が多くて
部屋の空きがないのだよ。

だったら せめて お薬だけでも。
あ~ そういうわけにはいかんのだ。

お願いいたしやす
この子を診てやっておくんなせえ。

見てのとおりの行列だ。
先生方も朝から晩まで手いっぱいでな。

じゃあ こちらで待たせてもらいやす。

おけいちゃん 辛抱できるかい?

(吉村)待ったところで手当てはできん。

はっきり そう言ってやったら どうです
南の方々。

北の…。

<養生所を運営 監督する
養生所見廻りは

はやり風邪による緊急事態とあって

町奉行所が そろって養生所に詰め
対応に当たっていた>

(遠藤)これだけの病人の数だ。

下手な望みは持たせぬのが
かえって慈悲だろう。

ひどい熱なんですよ。

はやり風邪を
こじらせてるかもしれねえんで。

名主からの判を
もらってきているのだろうな?

えっ?

判がなければ 療治はできん。
ほかの医者へ当たることだ。

おあしを払って
ほかの医者へ行くゆとりがありゃあ

みんな とっくに行ってますよ!

養生所は 貧乏人を助けてくれるんじゃ
ねえんですかい!

(町人たち)そうだ そうだ!
(新三郎)やめないか。

何の騒ぎだ!
(三次)結城先生。

症状の重い者から順に診る。

1人ずつ 容体を聞き取ってくれ。

はい。
(吉村)待たれよ。

患者の聞き取りは
我ら養生所見廻りの務めぞ。

素人に患者の何が分かる。

三次 この娘さんは?

うちに出入りしている
付木売りの娘です。

いかんな。
中へ運んでくれ。

おいねさん 手を貸して。
(おいね)はい。

ゆっくりな ゆっくりな おけいちゃん。

しっかり…。
その部屋に。

(おいね)はい。
(三次)ありがとうございます。

♬~

三次 入っていいぞ。

(三次)へい。

結城先生 どうですか。
やっぱり はやり風邪か何かで…。

労咳だ。

(三次)労咳

(おいね)よっぽど
無理をしたんじゃありませんか。

とにかく 体を休めるのが一番だ。

おいねさん すぐに入所の手続きを。
はい。

お… おい…。

いいんです
私のことは構わないでください。

構わないでって そうはいかねえや。

何か 子細がありそうだな。

おっ母さんのことだ。
そうなんだろう?

先生 おけいちゃんには 長患いで
寝たっきりのおっ母さんがいるんですよ。

待ってるんです おっ母さんが。

一人っきりで 長屋でふせって
心細い思いをしてるんです。

早く帰って 安心させてあげなけりゃ。

(三次)おい おけいちゃん! ちょっと…。

結城新三郎が
身内の患者をひいきしていると?

これだけ
患者があふれ返っているというのに

他を押しのけ 知り合いを
入所させようというのですから。

そもそも あの男は 南の奉行が

どこの馬の骨とも分からぬ
町医者を連れてきて

養生所を任せたのだったな。

この小石川養生所は

上様より 大岡様へのお声がかりにて
創設されたもの。

それがため いつまでも
南の連中が幅を利かせ 大きな顔を。

さような偏りは
是非にも改めていただかねば。

水島様 何とぞ 伊生様へ
ご進言をお願いいたします。

うむ。

何かの間違いではありませんか。

結城新三郎に限って

養生所の秩序を乱すような振る舞いを
するとは思えません。

そういう大岡殿の信頼をこそ
かさに着て

養生所を牛耳ろうとしているのでは
ありませんかな。

恐らくは 人手が足りぬゆえに
混乱が起こっているのでしょう。

開設以来 患者の数は増加の一途。

そこへ はやり風邪が
猛威を振るって蔓延すれば

混乱を来すは必定。

さすれば それがし 結城とも話し合い

かねてより 上様に
養生所の拡幅を願い出ているのです。

ほう それは初耳。

お考えは結構ですが
ご老中に諮らず

じかに上様に言上されるというのは
いかがでございましょうな 大岡殿。

折々に
ご相談申し上げていたことですので。

結城新三郎は
やりたい放題に我を通し

大岡殿のご配下の南の者たちは
見て見ぬふり。

みどもの配下が苦言を呈しても
聞く耳を持たず

まるで よそ者扱いだとか。

どうやら 悶着のもとは
ご貴殿にもありそうだ。

♬~

おっ母さん。

♬~

(患者たちのせきこみ)

よし。

先生 お奉行様が。

悪いが 相手をしてる いとまはない。

おいねさん 後は頼むぞ。
はい。

説教を聞く気はないと言っているんです。

身に覚えはあるというわけか。

どの患者を先に診るかは 医者が決める。

そこを見誤れば
はんこが どうこう言っているうちに

おだぶつになる患者だって
出てくるでしょう。

お前の言い分は もっともだ。

しかし
これだけ患者が押し寄せるとなれば

医者のできることには限りがある。

むやみに線引きしろというのではない。

養生所見廻りの連中には

容体の重さ 軽さを
よくよく見定めるよう伝えておこう。

南北の両奉行所

手を携え 一つになって 事に当たるよう
私から くれぐれも…。

北だの南だの 知ったこっちゃない。

俺は ただ
一人でも多くの患者を救いたいだけだ。

新三郎 そう気負い込むな。

無理をして お前が倒れでもしたら
目も当てられんぞ。

だったら 上様に頼んで
さっさと 人を増やしてください。

そういうことは
一朝一夕にはいかんのだ。

所詮 忠相殿も お役人だ。
何?

病になったり けがをしたり

銭金に困って療治が受けられず
命を落とす者が多すぎる。

そういう者たちを救うことこそ
公儀の務め。

そう言って 養生所を作るよう
上様を口説いたのでしょう?

民 健やかならずして
天下の安寧はない。

要は 「十把一からげ」。

忠相殿が見ているのは
一人一人の顔じゃないのさ。

高い薬代が払えなくたって

ここへ来れば
上様のお慈悲で助けてもらえる。

そう信じて やって来る者を
誰が追い返すことができると思う。

先生 お願いします。

普請場で 大工さんが屋根から落ちたって。

分かった すぐ行く。

(筧)いや~ 参った 参った。

姉貴んとこの子が
そろって 熱出しちまって

すわ はやり風邪かと。
(堅太郎)えっ はやり風邪?

(橋田)
こ… こりゃ いかん いかん いかん。

何ですか 橋田さんまで大げさな。

一晩で熱は下がりました。

俺にも うつってねえし
どうってことない普通の風邪だったよ。

何だ… あ~ よかった。

全く いつになったら
下火になるんでしょうね はやり風邪は。

まだ しばらく かかるだろうな。

養生所は
相変わらずのごった返しだって?

はい。 養生所見廻りの連中が
ぶつくさ言ってました。

この くそ忙しいのに

やたらと北のやつらが
張り合ってくるもんだから

やりにくくってしょうがないって。

あ~ うちのお奉行に
負けたくねえもんだから

また 依怙地になってるんだろう
北の奉行が。

結城先生 かっかしてるでしょうね。

あの人
榊原先生と違って 気が短いから。

違いねえ。
(笑い声)

新三郎の言うとおりだ。

私には あいつと違って

江戸の民 一人一人の顔は
見えていなかったのかもしれん。

さようなことはございません。

若は 立派に 町の者たちと
向き合っておられます。

もう 若ではないというのに。

うっ… それがしにとっては

いつまでも 若は若でございます。

(お花)若様~!

はあ はあ… あ~ もう 若様。

困った若様ね。
油断も隙もあったもんじゃないわ。

(勘太)お花ちゃん。
あら 勘太さん。

旦那方だったら
向こうにいるはずだけど。

いや そうじゃなくて

うまそうな団子があったから
お花ちゃんにと思って。

えっ あたしに?
うん。

お団子で釣って

やっかいごとでも持ち込もう
っていうんじゃないでしょうね。

違うよ
おいらは ただ お花ちゃんに…。

(小声で)しっかりしねえな。

若様 何か言いました?

ちぇっ もういいや。

あっ お団子は?

(せきこみ)

おけい。

また せきが…。

何でもないのよ
心配しないで おっ母さん。

どこか… どこか 悪いんじゃないのかい?

ほんとに何でもないったら。

余計なこと考えずに ゆっくり休んで。

≪おけいちゃん 夜分にすまん。

先生 どうして ここへ?

ちょっと 容体が気になってな。

先生 あたしのこと おっ母さんには…。

分かってる。

邪魔するよ。

俺は 養生所の医者だ。

ちょいと 脈を見せてもらうよ。

私は
お上に助けていただくようなことは

何一つしておりません。

どうか
お捨て置きくださいまし。

縁あって この世に生まれてきた者は
皆 お上の宝だ。

遠慮はいらん。

もう とっくに承知してるんです。

すぐ そこまで
お迎えが来てるってこと。

どうか 先生

私より この子のことを…。

先生 お願いします。
おっ母さんを助けてください。

体の痛みで
毎日 苦しんでるんです。

少しでも 楽にしてやってください。

それは…。

人参だ。

人参…。

こいつを湯冷ましに溶いてくれ。

のめば 滞った血の流れがよくなって
体が健やかになる。

さあ 起きよう。

もったいない…。

もったいない…。

痛みがひどい時 のませなさい。

また 様子を見に来る。

ありがとうございます。

ご恩は忘れません。

ありがたい… ありがたいね。

まるで 生き仏様のような お人だねえ。

今度は なんとかして
若様がいねえところで お花ちゃんと…。

養生所の先生だね。
何だ お前たちは。

問答無用だ。 やっちまえ!

(呼び子)

(勘太)誰か! 誰か来てくれ!

行くぞ!
へい!

(客たち)わ~! わっ わっ わっ…。

何だ? 何だ?

先生!

待ちやがれ!

おい 勘太!
へい!

あ~ 畜生!

しくじったか。

相すいやせん。

伊生様の お喜びになるお顔を
見損なったわ。

うせろ!

へい。

なんぞ よき手はないものか…。

あさり~! しじみ~!

あさり~! しじみ~!

おっ母さん 気分はどう?

おっ母さん?

おっ母さん!

おっ母さん!

おっ母さん!

見当はついてるんですか
先生を襲ったやつらの。

さあな。
さあ…。

お奉行も案じておられます。
子細を話してください。

(三次)先生!

お~ 三次じゃないか。
どうした。

今朝方 おけいちゃんのおっ母さんが
息を引き取りやした。

そうか。

あっしも会ってきやしたが

まるで笑ってるみてえに
安らかな死に顔でした。

娘は どうしてる?

泣きじゃくってやしたがね

おっ母さんの優しい顔が
せめてもの救いになったようで

先生に 礼を言っておりやした。

おけいちゃん。
うんうん

孝行してもらって幸せだったよ
おつねさんは。 ううっ…。

どけ! 北町奉行所 養生所見廻りだ!

どけどけ 中をあらためる!

どけ! 何するんです
仏様の前で!

何だよ もう…。

(遠藤)おい あったぞ。

あっ それは…。

(水島)結城新三郎。

富坂町七軒店方の付木売り
おつね毒殺のかどにて召し捕る!

何だって?

縄を打て ひっ捕らえよ!
(吉村たち)はっ!

伊生殿 お待ちあれ!

何故 結城新三郎が
患者に毒を盛ったなどと。

どうしても 納得がゆきません。

ならば 子細をお聞かせいたしましょう。

養生所見廻り方与力
水島弥左衛門にござります。

(伊生)事の発端は 件の医者が

不正に人参を扱っていたとの
疑いであったな?

はい。 人参と申せば

ありがたくも 上様が
ごじきじきに栽培をお勧めになられた

朝鮮国伝来の妙薬。

その人参を 結城めは

定められた手はずを踏まずに
持ち出しているとの噂があり

調べによって
七軒店のおつねなる女に

無断で与えていたことが分かり申した。

ところが
それをのんだ おつねは急死いたし

証拠として取り戻した薬包を

公儀御用の医師 玄斎に
確かめさせましたところ

トリカブトの根からとった毒に相違なし
との判が下り申した。

トリカブト…。

結城も 初めは
ありえぬと申しておりましたが…。

嘘だ!
どうして 人参がトリカブトに。

(玄斎)ならば ご自身で お試しなされ。

うっ これは…。

そんなバカな…。

結城めのしたことは
姨捨山の伝えに等しき所業かと。

姨捨山?

患者の多さに うみ飽きて
いらぬ命を奪ったということにござる。

いらぬ命とは聞き捨てならぬ。

先の見えた者に施す手間を惜しみ

命果つるを待たずに
死を与えたということか。

はい。 恐らくは
これまでにも余罪があるものと存じます。

結城新三郎は
断じて そのような男ではない。

新三郎は 掛けがえのない宝として
命と向き合っている。

一人一人の命を
等しく尊び いとおしみ

己を捨てても守ろうとする
仁術一筋の男です。

ここに確かな証しもござりまする。

何か 裏があるとしか思えぬ。

私も 結城に倣い

この身を捨ててでも 真実を明かす所存。

御免つかまつる。

とんだ負け惜しみを。

なに ご案じなされまするな。

かくなれば
養生所は 大岡様の手から離れ

伊生様の思うがままにござりまする。

何?
伊生様は 遠からず

大目付 ご老中に
ご出世なされるお方。

それがし 身命を賭して
お仕え申し上げたく存じまする。

何か お困りのことあらば

何事も この水島に
お申しつけくださいますように。

こんな ふざけた話があってたまるか!

むかっ腹立てたって らちが明かねえ。
どうやって 先生の身の潔白を証すかだ。

証すったって 先生の身柄は
北に押さえられてるんですから。

きっと死罪にされちゃいますよ!

新三郎を襲った連中が気にかかる。

辰三たちは 顔を見ているのだな?

はい。 中でも 勘太が
はっきり覚えてると言ってました。

(橋田)まずは そこからでございますな。

口より足を動かすのが先だ。 行くぞ。

(喬之助 堅太郎)はい。

いや しかし お奉行。

北のご詮議を受けるとならば
後々覆すことは難しゅうございましょう。

いざとなれば
力ずくでも 新三郎をこっちへ取り返す。

力ずくで?

[ 心の声 ] 何があった 新三郎。

一体 どこで 罠に はめられたのだ。

♬~

何者だ!

お主…。

(吉村)水島様 一大事にござりまする!

(水島)これは 大岡様。

結城新三郎の身柄を受け取りに参った。

結城は 我らが捕らえし 咎人にござる。

養生所見廻りが吟味すべきは

結城が 許しを得ずに
人参を持ち出したことに限るはず。

殺しの詮議は 町方に任せていただこう。

おつね毒殺については

お奉行 伊生様が 白洲にて裁かれます。

せん越ながら
大岡様の出る幕はございません。

どっこい 当月の月番は 我々 南でね。

殺しの詮議は
こっちがやるのが 筋ってもんでしょう。

さては 南で引き取って

結城の罪を うやむやにしようという
お心づもりでござりまするな?

うやむやに?

大岡様と かの者は 気心が知れた間柄。

町奉行ともあろう お方が

身びいきをして
罪を見過ごすおつもりか!

(伊生)控えよ 水島。

伊生様。

南が月番である以上
大岡殿のご言い分に理がある。

結城新三郎の詮議は
南に お任せいたす。

しかし それでは…。
不正のお疑いあらば

与力殿に
白洲のお立ち会いを願いましょう。

(太鼓の音)

南町奉行 大岡越前守様 ご出座~!

(太鼓の音)

これより
町奉行所 養生所見廻り方与力

水島弥左衛門殿ご同席のもと

富坂町七軒店 付木売り
つね毒殺の疑いについて詮議をいたす。

一同の者 面を上げよ。

つねが娘にて
同じく付木売りの けいであるな。

はい。

胸の病と聞いた。 つらくはないか。

はい。

調べによれば おつねは

この結城新三郎が与えた
トリカブトによって毒死したとあるが。

あたし
初めは そんなふうに思いませんでした。

おっ母さん
先生が下すった人参を頂いて

涙まで流して喜んでいたんです。

朝になったら
もう 息をしていなかったんですけど。

まるで笑ってるみたいで。

そこへ 養生所見廻りが現れて
残っていた薬包を持ち帰ったのだな?

そしたら 先生が お縄になって…。

しかも おっ母さんに のませたのは
人参じゃなくて 毒だったって。

あたし 先生に言いました。

おっ母さんを楽にしてやってほしいって。

だからなんですか。

だから 先生が毒を使って
おっ母さんの命を…。

結城新三郎
何か 申し開きがあるか。

あれは 間違いなく 人参です。

とはいえ おつねが死んだ責めが
私にあることに変わりはない。

どういうことだ?

容体の急変を読み切れなかった。

医者として油断があったということです。

おつねの死は
薬とは関わりがないと申すのだな?

大岡様 おつねがのんだ薬包に
毒が入っていたことは

そこにおります玄斎が
既に見極めておりまする。

医師 玄斎 さようか?

はい。 結城殿も その目で
ご覧になられましたな?

されど それゆえ おつねがのんだ薬も
毒であったとは断言できまい。

残っていたのが
トリカブトだったのですから

当然ながら
おつねがのんだのも また。

ならば 試してみるまでだ。

はっ? 試すとは 一体 どうやって?

伊織。

この御仁は?

養生所医師 榊原伊織。

長崎での修業を終えて
江戸へ帰ってまいりました。

すぐに養生所へ戻るつもりが
思いがけない騒ぎを耳にして

何か からくりがあるのではないかと
不審に思い…。

それは あたしが お薬の包みで折った…。

おっ母さんが よくなりますように。

これこそが
正真正銘 おつねがのんだ薬の包み。

中身が猛毒のトリカブトであれば

まだ 子ねずみ一匹 小魚一匹ぐらいは
殺せる粉粒が残っているでしょう。

いくら 猛毒とはいえ
そのような僅かな量では

子ねずみ 小魚の類いでも
確実に死ぬとは言えませぬ。

では

これならば いかがですかな?

そ… それは…。

結城新三郎 その方が持参した袋には
合わせて 何服の薬が入っていた?

あっ 3服です。

おけい 間違いはないか?

はい。 確かに3つ入ってました。

そのうち 1服を おつねがのみ

翌日 1服が
養生所見廻りによって回収された。

残りの1服が それよ。

そのお薬は 一体どこに…。

折り鶴の横に

この湯飲みが伏せてあった。

その湯飲み いつも
そなたが使っていたものではないか?

はい あたしのです。

おっ母さんは そなたが
胸を患っていることに気付いていた。

それゆえ むしろ そなたにこそ
人参をのませたかったのだろう。

♬~

おっ母さん

最後の最後に あたしのために…。

これが 毒であれば 新三郎の仕業。

人参であれば
養生所見廻りによって回収された後

毒と入れ替えられたことになる。

それを どうやって。

榊原伊織。

トリカブトとは 苦しまずに
眠るがごとく死ぬ薬であるか?

死に至る量をのめば
たちどころに 苦しみ もがき

胸かきむしって
間もなく 息を引き取ります。

しかし おつねは
苦しむ姿を見せなかった。

すなわち 薬は トリカブトではなかった。

おつねは寿命を迎えて
あの世へ旅立ったということに。

そのような推測が 証左となるものか!

では その薬をこれへ。

これより 奉行が玩味いたす。

お奉行様が
これをおのみになるんですか?

覚えておろう。

奉行は この身を捨てても
真実を明かすと申したはずだ。

忠相殿。

♬~

苦しむご様子はありませんな。

うむ。
何やら 体が温まって 爽やかな心持ちだ。

それが 人参の効能でございます。

(湯飲みを置く音)

これにて
結城新三郎の無実は裏付けられた。

人参を毒と入れ替えたは
玄斎 その方であろう。

えっ 私は ただ…。

公儀御用の医師と申すは偽り。

まことは 本所石原町の漢方医である旨
既に調べはついている。

「手を貸せば
肝煎りとして養生所を任せる。

いずれ まことの御用医師の道も開ける」と
水島様が…。

何を申すか!
お許しください お許しください!

このとおり 恐れ入りました~!

水島弥左衛門。

その方 伊生殿が この越前や結城新三郎を
邪魔に思っていると申したそうな。

それゆえ
まずは 養生所から結城を追い出し

融通の利く玄斎へと首をすげ替えて
伊生殿の歓心を買おうとした。

誰が そのようなことを…。

こいつです。 おい。

水島様に頼まれて 結城新三郎を襲ったと
認めています。

そうまでして取り入ったところで

さて どれほど伊生殿の覚えが
めでたくなろうものか。

そこもとの処遇については
改めて 評定所にて合議いたす。

謹慎の上 沙汰を待つがよい。

(橋田)それ!
(同心たち)はっ!

立て。
ほれほれ…。

申し訳ありません 結城先生。

たとえ いっときでも
先生を疑ってしまって。

俺は 何もできなかった。

お奉行様。

養生所を頼る者は 確かに増えました。

それでも まだ おつねのように
遠慮のある者も多いのです。

どうか もっと多くの命を助けられるよう
ご尽力をお願いします。

お奉行様 私からも お願いいたします。

2人がかりで言われたら

奉行としては 粉骨砕身するしかあるまい。

本日の白洲 これまで。

おいねさん ちょっと。
はい。

ありがとうございます。

こたびは
いささか ご迷惑をおかけ申した。

はやり風邪も ようやく
下火になったようで何よりですな。

引き続き 北としても
養生所を怠りなく監督いたす所存。

その方らも
南に負けぬよう 心して励め。

(2人)はっ。

やれやれ。

勝ち負けではなかろうに。

人は そうそう変わらんよ。

<奉行として 医師として
心尽くして 人々の命を守る。

頼もしき2人の友と手を携え

人参の効用ならずとも
力みなぎる忠相であった>

上様のご容体は?

(伊生)
心の臓の病にて かなり お悪いとか。

こ… この書きつけを。

ご嫡男 家重様がおられる。

ここは 弟君である宗武様に譲られるべき
という声が ご重役からも。

今 この時も
上様は 病と闘っておられます!

4回にわたり 一人の歌手の音楽人生を
歌と共にたどる「歌のあとさき」。