ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

いだてん 総集編 第一部(後編)中村勘九郎、阿部サダヲ、綾瀬はるか… ドラマの原作・キャストなど…

『「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」総集編 第一部(後編)』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 火事
  2. 四三
  3. ハッハッ
  4. オリンピック
  5. スッスッ
  6. シマ
  7. 増野
  8. スヤ
  9. ノー
  10. 邪魔
  11. 金栗君
  12. 東京
  13. 日本橋
  14. 韋駄天
  15. ラソン
  16. 治五郎
  17. 頑張
  18. 金栗
  19. 辛作
  20. 選手

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『「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」総集編 第一部(後編)』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」総集編 第一部(後編)[解][字]

ストックホルムオリンピックでの激走の後も、金栗は走り続ける!駅伝の開催や女子教育に尽力する金栗だったが、関東大震災が東京の街を襲う。

詳細情報
番組内容
ストックホルムオリンピックでの激走の後も、金栗は走り続ける!駅伝の開催や女子教育に尽力する金栗だったが、関東大震災が東京の街を襲う。
出演者
【出演】中村勘九郎阿部サダヲ綾瀬はるか生田斗真杉咲花永山絢斗森山未來神木隆之介杉本哲太中村獅童寺島しのぶ大竹しのぶ役所広司,【噺・出演】ビートたけし
原作・脚本
【作】宮藤官九郎

 

 


(円喬)わざわざ スウェーデンまで
出向いて かけっことは

いいご身分でげすな。

≪(先輩噺家)「花魁 そんなこと言って
うそじゃないんでしょうね?」。

(孝蔵)師匠
あたしと同じ名前の
噺家がいますよ。

「三遊亭朝太」って。
ああ それ 君だよ。

えっ? でも
まだ 小ばなしの一つも伺ってねえですし。

できるよ。

君には 何かあるから。

えっ… 何か?

(号砲)

(四三)えっ?

えっ? えっ?

(弥彦)金栗~!
(治五郎)焦ることはないぞ!

世界記録を出したんだ。
堂々と走ってこい!

ハァ ハァ ハァ ハァ…。

スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。

<気温は30度以上。
舗装路から 熱気が跳ね返ってきます>

スッスッ ハッハッ
スッスッ ハッハッ…。

♬~

「よ~うっ!」
(鼓の音)

♬~

選手として 目標を
奪われたわけですから

本当 悲しかったですね。

若者の夢を奪う権利は
誰にもないんだよ!

播磨屋のマラソン足袋に勝るシューズはなかです!

(辛作)シューズじゃねえ! 足袋だ!

♬~

(岸)頑張れ 頑張れ!

何かを変えていかなきゃいけない時に
やっぱり 誰かが きっかけを作って

やり始めないと
何も起こらないのかなと。

♬~

「よ~うっ!」
(拍子木の音)

シソウ・カナクリ。

ザ グレート ランナー。
イダテン。

失敬! スッスッ ハッハッ…。

ヘイ バッテン!

<マラソンがスタートして間もなく
気温が更に上昇>

いける… こりゃ いけるばい!

(内田)金栗君 無事だといいんだが。

(田島)おっ コーレマイネン 棄権か?

(大森)皆 この日ざしと暑さに
やられておるのでしょう。

スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。

(ダニエル)カナクリサ~ン!
えっ?

(ダニエル)カナクリサ~ン!
(内田)お~い お~い!

金栗君 頑張れ!
バッテン! バッテン! バッテン!

♬~

失敬!

暑い… 暑か…。

あれ?

ハァ… ハァ…。

≪お~い! お~い!

「ス~ハ~ ス~ハ~」じゃなか。
スッスッ ハッハッ 2回ずつばい。

(小声で)分か… 分かっとるばい…。

脚 痛かと?

苦しかと?

うん…。

(ラザロ)ノー!

ノー… ノー ノー! ノー!

♬~

(田島)来た!
来た?

(拍手と歓声)

あの選手が最後だそうです。

(田島)
最後? じゃあ 金栗選手は やはり…。

(大森)しかたあるまい。

選手のほとんどが完走できないほど
過酷なレースだったんだ。

いや それが… 棄権した者の中に
日本人はいないと。

何度も確かめたんですが…。
どういうことかね?

まだ走ってるってことだろう。

(荒い息遣い)

アイム ルッキング フォー
ア ジャパニーズ ランナー。

ヒー イズ ミッシング。 金栗君!

(荒い息遣い)

スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。

ハロー?

アイ ドント ノー… アイ ドント ノー…。

(内田)金栗君… 金栗君…。

カナクリサン ダイジョウブデスカ?

アイ ドント ノー…。

(内田)無事でよかった。

残念だったな。

(内田)金栗君!
(ダニエル)カナクリサン!

♬~

(田島)大和魂をどこへ捨てた!?

負けた…。

負けは負けです。 全て 俺の責任…。

もういいよ 金栗君。 なあ?

少し休みなさい。
いや 違います 先生…。

先生 あの… 調子のよくて
スピードも どんどん出て…

どんどん どんどん…
どんどん 楽しくなって

「いける いける」思うたばってん…。

すいまっせん…。

すいまっせん…。

(鐘の音)

亡くなったそうだよ。

えっ?

今朝 病院で息を引き取ったそうだ。
日射病による髄膜炎らしい。

ストックホルムの悲劇だよ。

君も… 危なかったね。

あん… 分かれ道で…。

ノー ノー! ノー!

左に行っとったら 俺も…。

ばってん… それでよかったとか?

よかったに決まっている。

死んだら 君 二度と走れんのだぞ!

(治五郎)
ラソンは廃止の声が上がるだろうな。

君にも 苦労かけてしまったね。

(永井)
「競走を中止するの止なきに至し」。

はあ…。

(清さん)大事な初高座だっつうのに…。

飲んでませんよ。 怒りますよ。

ネタは決まってんのかい?
「富久」です。

「富久」!? 暮れでもねえのに 「富久」!?

だって… それしか教わってねえし。

「富久」で行ってまいりやす。

え~ 浅草阿部川町に…

たいこもちの
久蔵という男がおりまして…。

(清さん)飲んでるね。

耳で覚えちゃ駄目よ。
噺はね 足で覚えるんだよ。

ヘヘッ ヘヘヘ…。

おう… おう…。

「何だい? うん?
お前さん えっ しくじったのかい?」。

「ええ まあ しくじりで」。

「お前さんはねえ
たいこもちときた日には

江戸でも指折りの腕なんだが
飲むといけないねえ」。

「そういう
お前さんは 今 何してらっしゃる?」。

「えっ あたしかい? あたしは そりゃね
もうね あの~ 商売はね

もう せがれに譲っちまって
今は 富の札 売って歩いてるんだ」。

「あっ 富くじ! それ 当たるの?」。

「冗談言っちゃいけないよ。
当たらないものはないよ」。

「じゃあ それ 一分で売って下さいよ。
ひとつ 当たるやつを」。

「何言ってんだい。 当たるのが
分かってりゃ あたしが買っちまうよ。

今はね 一枚っきゃねえんだ。
これだ 鶴の千五百番」。

「ああ じゃあ それ買おう!」ってんで
うち 帰って

大神宮様の中に その札 しまって
拝んだりなんかして

ある晩 ジャンジャ~ンと半鐘が鳴る。

「お~い! お~い 留さん」。
「あっ 何だい? 源公」。

「火事だよ 火事。
ちょいと屋根上がって 見ておくれ。

おう… どっちだい? 方角は」。

「あ~ そうだな。
燃えてんのは 日本橋の方だな」。

日本橋!? 日本橋っつったら
久蔵の旦那の屋敷がある方じゃねえか。

おい おい… 起きろ! おい 久蔵! おい
寝てる場合じゃねえぞ! 起きろ!」。

「へい?」。
「おいおい… 火事なんだよ 火事!」。

「そりゃあ… よござんす」。

「よござんすってことはねえじゃねえか!
日本橋で火事なんだよ!」。

日本橋で火事だ!?」。

♬~

「火事だ 火事だ 火事だ 火事だ 火事だ!
どけどけ どけどけ!

邪魔だ 邪魔だ 邪魔だ 邪魔だい!

って誰もいねえや 邪魔なやつは」。
「ウ~ッ ワン! ワンワン ワンワン!」。

「何だ? 何だ コンチクショー
何だって 鳴きやがんだい。

俺は怪しいもんじゃねえや。
泣きてえのは こっちなんだ 本当に。

『旦那~!』って飛び込んでいきゃ
きっと なんとかしてくれらぁ。

『旦那!』。 『おう 久蔵じゃねえか』。
『へい 駆けつけてまいりました』。

『どこから?』。 『浅草阿部川町から』。

『おっ 浅草から日本橋まで よく来たな。
よし 出入りを許してやるぞ』。

…ってな具合にいくかどうか分からねえが
行ってみなくちゃ分からねえや。

え~い どけどけ どけどけ~!
邪魔だ 邪魔だ 邪魔だ!

火事だ 火事だ 火事だ 火事だい!」。

「お~い お前さん
何だって そんなに走るんだい?」。

「火事なんだよ 火事!」。
「火事? どこで?」。

日本橋だよ 日本橋~!」。

パ~ッと燃える… パパパパパ…

パパパパッと ひづめの音。

「旦那~!」。

(孝蔵の荒い息遣い)

<4年後 ドイツ ベルリンで

オリンピックが開催されることが
決定しました>

「その恥をすすぐために…」。

トゥー ファー?
オー イエス トゥー ファー。

ウウッ!
(どよめき)

ディス イズ 柔道。

お目にかかって せめて お礼を。

(安仁子)ノー!

察して下さい。

(指を鳴らす音)

<残念ながら 大森兵蔵

再び 日本の地を踏むことは
ありませんでした>

(汽笛)

スウェーデン滞在 実に48日目。

我 ついに 水の都に別れを告げる」。

<四三が ベルリンオリンピックへの
決意を胸に帰国する頃

日本では明治天皇崩御
元号が大正に変わりました>

諸君から 多大なるご支援と…。

<帰国後
オリンピック報告会が行われました>

(トクヨ)本選で棄権し 国民の期待を裏切った
原因は何だと思われますか?

10年後 50年後… 欧州人と
肩を並べるために 今 何をすべきか!?

おるには4年しかなかです!

次のベルリンオリンピックまで
4年しかなかです。

4年後も… 出るつもりなのかね 君は。

はい! ストックホルムの悔しさ
恥ずかしさを晴らすため

明日から粉骨砕身して
ラソンの技ば 磨こうと思っとります!

<同じ頃 あたしは 師匠から
旅一座でのドサ回りを命じられました。

え~ 初高座を
しくじっちまったからってんで

体よく 捨てられたんですな>

≪(円喬)美濃部君!

美濃部君?
師匠!

頼むよ~ 小円朝さんよう。

フラがあんだよ フラが! なっ?

こいつは大化けすんだからよ
立派に育ててくんないと

あたしゃ 承知しないよ!

(円喬)餞別だ。
こんな高価なもの
頂くわけにはいかねえです。

いいから…。
要らねえです。 持っていきやがれ!

要らねえです! 持ってけってんだよ!
いてっ!

(汽笛)

じゃあな。

師匠!

俺がフラなら…
あんた フラフラじゃねえか。

<そのころ 四三は…>

(実次)何も言うな!

今から 見合いば してもらう。

はあ?
≪失礼します。

これが 弟の四三です。

春野スヤでございます。

はあ?

ばばばばば~!

ばっ!

(幾江)池部でございます。

<え~ 話は1年前に遡ります。

玉名の庄屋 池部家に嫁入りした
スヤさんでしたが

程なくして
夫の重行さんが病気でお亡くなりに>

こん池部の家ば
おるの代で潰すわけにはいかん。

重行の代わりば探しとったら
実次さんが

弟の四三が 近々 熊本に帰ってくるけん
養子に出しますけん 是非 跡継ぎにと。

ばっ… 養子!?

ぬしゃ 池部さんに
大変お世話になったとば 忘れたとか?

オリンピックの渡航費ば
出してもらいました。

田んぼば 売ってな。
<実次は四三の渡航費を用立てるため

池部家に田んぼを売り…>

タダで貸しましょ。
<なんと タダで借りていたのです>

あんたが池部に養子に来たら…。
あん田んぼは お前のもんばい。

そぎゃ~ん あけすけな話ば…
見合いの席で…。

た~か~さ~ご~や~!

あっ いや ちょっと待って 兄上。
言わんでも分かっとるばい。

スヤと祝言ば挙げて 庄屋の旦那んさんに
なるとばい。 何が不服ね!?

田んぼと嫁は別もんばい!

それに 俺は 4年後に向けて…。

お義母さん… せっかくですが
こんお話 やっぱり水に流して下さい。

金栗さんにも ご迷惑のかかりますけん!

スヤ!

(幾江)四三さん のぼせなさんなよ。

おるが欲しかとは スヤたい。
あぁたじゃなか。

えっ え~?

<一人息子を失い 傷心の幾江さんは…>

(幾江)
気ぃ付いたら スヤの家まで来とりました。

(幾江)こん人ばい…。
おるは こん人が好きだけん

こん人と暮らしたか。

こん先 おるが生きるとしたら
そら こん人のためばい。

お義母さん!

スヤ…。
お義母さん ごめんなさい…。

どこにも行かんで!

<大正2年 春。

四三は 池部家の養子となり
スヤという嫁をもらいました>

(実次)♬「高砂や」

♬「この浦舟に」

♬「帆をかけて」

≪(足音)

寝られんですか?

ばってん うれしか。

こん池部の家ば 四三さんと…。

お… 俺には 4年後がありますけん。

オリンピックに出るっちゅう
大志のありますけん。

何はさておき オリンピックだけん。

<憧れていたはずのスヤさんに
優しい言葉一つ かけることなく…>

あっ… お元気で。

スヤさんも。

<四三は 東京へ帰っていきました>

<四三の練習ぶりは
すさまじいものでした。

日射病で負けた悔しさをバネに
炎天下でのマラソンに挑んだり…>

<水しぶきを
利用して 脚に負荷をかけたり…

電信柱5本分を軽く流し
次の5本を全力疾走。

これらを何度も繰り返す。

え~ 今で言う インターバル走法ですな>

スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。

<住まいを播磨屋の2階に移し 辛作と共に
足袋の改良にも力を入れました>

だけど ひもで結んだら
もう それ 足袋じゃねえよ。 靴だぜ。

(ほうきで掃く音)

ばばっ!

四三さん!

スヤさん? スヤ?

行って 何かお手伝いでもしてこいと
お義母さんが。

ああ… スヤが 部屋におる。

フフフ… おります。

帰って。

えっ?

俺は 今
オリンピック出場ば目標に掲げて

日々 頑張っとる。
2年前から 一日も休まずやっとる。

妻も郷里も忘れて
祖国んために走ろうて思っとる。

だけん スヤ… さん…

おるの気ぃば散らさんとって。

<ひでえ亭主ですな!>

スヤスヤ ハッハッ…。

帰ります。
主人ば よろしゅうお願いします。

スヤスヤ ハッハッ スヤ… あ~ 違う!

(トクヨ)今 欧州は
オリンピックなど開催できる状況ではない!

戦況は刻一刻と変化しながら
欧州全土に広がり

その犠牲者は 過去最大といわれています。

たとえ戦時中でも 殺し合いの最中でも

スタジアムは聖域だ!

汚されてたまるか!

<四三 25歳 世界記録をマーク。

選手として ピークを迎え

ベルリンオリンピック
金メダル間違いなしと

期待されていましたが…>

(可児)早く言ってあげた方が
いいのでしょうが…。

言えるかね? 君。

無理です。

スッスッ ハッハッ…。

オリンピックは中止だ。

欧州戦争の長期化により
無期延期! 無念!

♬~

悔しか。

な~し 戦争せんといかんとだろか?

だったら帰りましょうよ。

オリンピックは終わりました。

終わった?

おめでとう 金栗選手!

フロム ニッポン! ゴールドメダルばい!

ハハハ…。

フフッ…。

駄目ばい。

はっ?

四三さんが本当に金メダルば取ったら

もっともっと笑うばい!

あっ… ワッハッハッハ…。

こぎゃん 口角ば上げて
えびすさんのごつ笑うばい!

そら 終わっとらんけん。

そぎゃんたい。
始まってもないもんが 終わるわけなか。

♬~

(すすり泣き)

こん前は… すまんかった。
いきなり追い返して。

ばってん
先のことも考えんといかんな…。

今は よかばってん
子どもの生まれでもしたら…。

俺が走れんごつなったら

誰が 後ば引き継ぐか…。

実際 韋駄天の卵ば 俺一人で見つけて

満遍なく指導すっとは 至難の業ばい。

金栗四三が50人おったら よかばってんね。
うん?

50人…。

スッスッ… うん?

ばっ! ハハハ~!

ばば~!

校長先生… 校長先生 決めました。
決めました 決めました!

俺は指導者になります!

もし 俺が 50人おったら
50倍の距離ば走れます。

1人10km走れば 500km。

東京から大阪ですよ。

1人じゃ無理ばってん
50人おったら走れるとです。

面白い!

(吉岡)それでは
名称を決めねばなりませんな。

東海道オリンピック!
反対!

富士オリンピック!
反対!

(武田)駅を伝って走る大会だから 駅伝。

<これが 駅伝が誕生した瞬間でした>

<四三と嘉納先生は
元天狗倶楽部の吉岡と組んで

駅伝の実行準備に入りました>

(土岐)東海道五十三次
たどったら どうかな?

京都から東京まで走るレース。

きっと 世界初ですね!

(土岐)いかがでしょう? 嘉納さん。
東海道ラソンレース。

ああ。 大いにやりたまえ。

私も見つけたよ 金栗君。 次なる目標を。

はっ?
えっ?

世界に誇れる競技場を造る!

招かれるのを待ってるだけじゃ つまらん。

各国の選手を迎え入れるんだ!

(大村)えっ どこにですか?

あれだよ。 あそこ。

遊んでる土地があるだろう。

遊んでるわけではなく
目下 建設中です。

(吉岡)あれは明治神宮ですね!

何?

あんなに広いのか?

ちょっと貸せ。

(土岐)かしこくも 先の天皇陛下を…。

知っておる! そんなことは。
嘉納治五郎だぞ!?

<1917年 史上初の駅伝 東海道駅伝。

京都を出発した 関東 中部の2チームが

二昼夜かけて
東京 上野までリレーしました。

四三は アンカーとして
日本橋を駆け抜けた>

金栗!

<駅伝は 金メダルの代わりに
生まれたんですな>

<四三の走りは止まらない!>

<その走りは まるで暴走機関車

テレビもラジオもない時代に
走る姿を見せることで

スポーツの楽しさを伝えたのです>

(拍手と歓声)
(野口)やりましたね!

もう 日本に走る道はなか。

燃え尽きた。

<第一次世界大戦が収束し 8年ぶりに
オリンピックが帰ってきました。

「戦争で最も傷ついた ベルギーの
アントワープに平和の祭典を」という

願いが込められていました>

嘉納先生 今度こそやります!
必ず やってみせます!

<アントワープ
一人でも多くの若者を連れていきたい。

四三は オリンピックの予選を兼ねた
学生駅伝を企画>

もう集まってます。

<これこそが 第1回 箱根駅伝です>

<第1回 参加校は
早稲田 慶應 明治 東京高師>

この道は
オリンピックにつながっとるばい!

(五りん)え~ 何があるか
分からねえんで

たすき2本掛けてきちゃいました。
(笑い声)

もうすぐ来るぞ~!

集まった観衆の誰もが この紫のたすきを
掛けた 明治の学生が来ると信じていた!

明治か?
高師だ~!

<デッドヒートの末 東京高師
現在の筑波大学が初代王者となりました>

頑張れ! 頑張れ 頑張れ!

<金栗発案の駅伝は大成功。

ラソン
国民的盛り上がりを見せました>

すいません! 初めて見たもんで。

(一同)ばんざ~い! ばんざ~い!
ばんざ~い! ばんざ~い!

もう駄目だ… ああっ 歩けねえ。

<さて オリンピックといえば あたしは
大事な男に会っておりまして。

え~ 時間を少々 戻しますね>

(ベル)
(万朝)おい… 何だ? ありゃ。

ありゃ… 河童だな。

<ここは 水泳王国 静岡県浜松。

古来よりの日本泳法
浜名湾を横断します>

あっ… おい。
あれ 八百庄のせがれじゃねえか?

<こいつは造り酒屋 八百庄のせがれ>

「職人の手間代は まけといてやるから…」。

<落語好きで 寄席に入り浸ってました>

もう一本 ちょうだい。
はい。

お前 どうだった?

た~んと稽古したんだな 偉いやぁって。

「偉かった」ってのは?
えっ ほかには 何かねえのかい?

面白かねえら。
<この生意気なガキこそ

後に
東京オリンピックを呼ぶ男 田畑政治>

みんな 集まってくりょ~!

内田正練さんが なんと…

アントワープオリンピックの代表選手に
選ばれた~!

(歓声)

<水泳初のオリンピック選手は

日本泳法で世界に勝負をかける>

日本選手団 ばんざ~い!
(一同)ばんざ~い!

ばんざ~い!
(一同)ばんざ~い!

<選手15名 役員3名。

念願の 2度目のオリンピック。
雪辱を果たす時です>

よ~し 行け! 走れ! 韋駄天ども!

続いて 水泳!
(2人)はい!

(内田)結果は…

両名とも予選敗退。
(落胆する声)

(内田)世界の競泳界は 今
クロール 一色であります!

優秀な指導者が必要であると
痛感しました!

最後に マラソン
(2人)はい!

(茂木)金栗先生は立派でした。

戦争の被害も生々しい
アントワープの街を

我々3人を引っ張って
走って下さいました。

記録は 2時間48分45秒!

16位でした!
話になんねえよ!

この非国民が!

(非難する声)

金栗選手は負けとらんたい!

42km 日本人で初めて
完走ばしたとでしょうが!

16位ばってん 大勝利。

金メダルたい!
金栗四三は 金メダルったい!

<雪辱を誓ったオリンピックで
またも惨敗。

このまま世界を放浪しようか…。

珍しく なげやりな…。

って 危ねえ!>
ばばっ! 危なか。

(ドイツ語)
うん?

オーケー?
ああ… 大丈夫。

おなご?

お~。

(写真を撮る音)
あ~ よかです。

オリンピック マラソンランナー。

えっ? そぎゃんね。

♬~

(シマ)髪 増えましたね。

<帰国した四三は
教師となったシマを訪ねました>

伸ばそうと思うばってん…
増えるばっかで いっちょん伸びん。

すてきです。
こんなりりしい姿で運動できたら…。

おなごは運動選手にはなれませぬゆえ。

分からんぞ。 日本も いずれ西洋のように
女子のスポーツが盛んになるかもしれん。

10里も走るって どんな気持ちですか?

分からんけん 走っとっとです。

<オリンピックを
最も間近に見ていたシマは

ひそかに走る練習をしていました>

苦しい!

おなごの体育ば 俺はやる。

だけん まだ間に合うと。

間に合う? 何が? 何に?

シマちゃんが オリンピックに。

<四三は
東京府立第二高等女学校に赴任>

こんにちは!

おい… 返事はどうした? お嬢さん方。

女子体育の後れ これは

欧米人と日本人の
肉体的相違を抜きには語れん。

(悲鳴)

薄っぺらか胸 平べったかケツ

鶏ガラんごたる貧相な下半身!

メリハリんなか~。 魅力んなか~。

年頃の娘に対して
なんてこと言うんですか!

すいません。
そんな
スケベな人ではなかったばってんが

欧米など回って
変わってしまったとでしょうか?

な~んもスケベな気持ちじゃなかね。

<放課後
四三が グラウンドで待っていると…>

(富江)もう
おやめになって下さい! みっともない。

君は…。
村田富江です。

いっぺんだけ投げてくれ。

(梶原)嫌よ ばかばかしい!
し~っ。

オリンピック選手ばい これでも。

頼む。 俺の顔ば立ててくれ。

頼む!

本当に 1回ずつですか?

もちろん。

くそったれ~!

うお~!

(拍手と歓声)
すごい! すごい すごい…!

村田~!
村田さん お見事!

(歓声)

<この日を境に 女学生は
スポーツに挑戦し始めました>

くそったれ! あ~!
(笛の音と歓声)

よし!
村田~! 口を慎め! このじゃじゃ馬!

(治五郎)じゃじゃ馬か。

私の方はね 神宮競技場の工事再開に
こぎ着けたところだ!

ばっ! おお…!
(治五郎)ヘヘヘ…。

そぎゃんですか!
(治五郎)ああ!

(治五郎)♬「テ~ン テテテテ~ン」
アハハハハ!

あれ? こ… これ おる?
プラカードば持っとる。

あっ 女子の選手もいますね。

うん。 思い切って 置いてみたが…。

いいね! 華やかになる。 ハハハハ。

家庭に入る気持ちにはなれないんです。

(増野)子どもを産んだ人は
出場できないものですか?

オリンピックですか?

無理か。

無理ではないけど…。

子ども連れて 応援に行きます。

やめなくていいんですか?

やめてくれって言うと思ってました?

続けて下さい。 仕事も… 走るのも。

<こうして シマは増野と結婚し…>

まいります。
(写真を撮る音)

<命を授かります。

増野りくです>

フフフ…。

どうぞ 見捨てないでやって下さい。

<実は あたしも結婚しまして

おりんという妻を
めとりました。

さて 岡山で開かれた 女子テニス大会。

四三とシマは富江たちを連れて参戦>

<とんでもない人物に出会います。

人見絹枝>

♬~

(絹枝)
勝ちたいと思うことがねえんです。

「ばっさいじゃ」とか「ぼっけえ男じゃ」とか
「化け物じゃ」とか言われるけ。

彼女 いかがでしょうか?

陸上やったら大成すると思うんです。

この人 金栗四三先生 マラソンの。
知ってるわよね?

卒業後の進路は決まってるの?
まだでしたら東京へ出ていらっしゃいよ。

ねっ? 一緒に走りましょうよ!

夢のオリンピック出場への第一歩たい。

女子陸上の大会ばやろうと思ってる。

人見絹枝さんを出場させて下さい。
私 手紙出してみます。

<金栗さん主催の女子陸上大会>

(本庄)ほう~!
おっ! ハハハハ!

<そこに 人見絹枝は現れませんでした>

ばばっ!

(悲鳴)

あっ 脱いだ。
(野口)写真はご遠慮下さい!

(声援)

(大作)おなごが
人前で脚を丸出しにするなんて

もう嫁には行けんぞ!

そぎゃんこつなか… そぎゃんこつなか!
おなごが…!

おなごが脚ば出して何が悪かね!?

男子はよくて 女子が悪か理由ば
お聞かせ願いたい。

好奇の目にさらされるからだ
娘の体が!

そりゃ 男が悪か!
女子には何の非もなか!

女子が 靴下ばはくのではなく

男が目隠しばしたら どぎゃんですか!

さすが パパ。

<大正12年9月1日>

♬~(ピアノ)

シマちゃん先生 シマちゃん先生!

今日 大丈夫ね?
今日?

嘉納先生が神宮ば案内するて…。

あら? 伝えたつもりだったばってんが…。

今 初めて聞きました。

浅草オペラをご一緒しますの。

(溝口)お昼に浅草十二階 集合。

へえ~ オペラねえ。

ちょっと早いけど お願いします。
(泣き声)

(辛作)任しとき!

夕方には戻りますから。

(泣き声)
いい子にしててね~ りく。

すいません じゃあ お願いします。

(ちょう)
「お母しゃん 行ってらっしゃい」って。

(泣き声)

ああ…。

どうだ 金栗君! とつけむにゃあだろう。

見える 見える… 競技場 本当に出来てる。

♬~

スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。

はあ~… ハハハ!

(写真を撮る音)
よっしゃ~!

おい…。

酒。 酒 ねえのかい?

(おりん)ございません。
うそつけ! あるだろうよ!

(志ん生)<頭 来たんで
草履に片足引っ掛けた時…>

ばばばばばば…。
おっ おっ おっ…。

(志ん生)グラグラグラッと来やがった!
「何だ? おっと… ああっ!」。

(ちょう)あっ… ちょっと!
何だ 何だ? おいおい…。

何だ こりゃ!
何これ!

小梅!
(小梅)あんた~!

あんた…。
(清さん)小梅…。

♬~

(建物が揺れる音)

♬~

(孝蔵)<日が落ちてくるってえと
だんだん見えてきたんです。

東京の街が真っ赤に染まってんのが。

大変なのは こっからだったんです>

燃えてるよ! 火事だよ! 火事だ…。
(半鐘の音)

(孝蔵)「火事だ 火事だ 火事だ
火事だ 火事だ。 えっ?

どけどけ どけどけ どけ!
邪魔だ 邪魔だ 邪魔だい」。

「何だって そんなに走るんだい?」。

「火事なんだよ 火事」。

(増野)りく~! りく~!
(辛作)増野さん!

(増野)辛作さん! 辛作さん!

増野さ~ん!

あの… りくは!? りくは!?

(ちょう)りくちゃん お父ちゃんだよ。
お父ちゃん 帰ってきたよ ほら。

りく… おいで…。

よかった よかった。
あ~ りく~。

怖かったな~。 よかった。

(泣き声)

あれ? あの… うちのは?

それが… まだ帰ってきてねえんだ。

金栗さんが捜しに行ってるよ。

(辛作)ま… 増野さん 増野さん!
大丈夫だ! 大丈夫だから。

必ず見つかる。 大丈夫。

大丈夫だから!

♬~

あっ… あっ…。

♬~

浅草の町が たった2日で… 消えた。

浅草の町が たった2日で消えた。

(増野)竹早の増野シマさ~ん!

竹早の…。
シマちゃ~ん!

増野シマさ~ん!
すいまっせん すいまっせん。

ご存じなかですか?
(増野)竹早の増野…。

シマちゃ~ん!
(増野)竹早の…。

(泣き声)

諦めたらいかん! 絶対見つかるけん!

りくちゃんだって泣いとるばい!

ほう!
(泣き声)

あ~ ごめん ごめん。 ごめんな。

(泣き声)

りくっていう名前 シマが付けたんです。

陸上の… 「りく」。

お母さん… 陸上好きだったもんな。

(りく)なっ。

走ってほしかったな… もっと。

(美津子)あんたんとこは? 五りん。

あ~ ばあちゃんが被災したみたいです。

(美津子)あら。
そうか。

(美津子)あら 年季入ってる ほら!
(おりん)えっ 何 何?

(五りん)母ちゃんの形見なんで。

シマちゃ~ん!

(孝蔵)<この震災で
死者・行方不明者 約11万人。

全壊家屋 11万棟。

火事で燃えた家 21万棟>

<有楽町の東京市庁舎も罹災し

外に張ったテント 青空市長室を
震災対策本部として急場をしのぎました>

神宮外苑を避難所として
市民に提供しましょう。

(永田)えっ?
幸い 建設用の資材も残っております。

それらを使って バラックを建設すれば
5, 000人は収容できます。

<直ちに建設された外苑バラックには

6, 400人の罹災者が収容されまして…>

シマちゃ~ん!
(増野)竹早の増野シマ 知りませんか?

シマちゃん!

あの… 竹早の増野シマ…。
増野さん 増野さん!

おい 金栗さん どうだ?

(拍手)

え~ 随分と…
焼け残りが集まりましたな。

(笑い声)

…にしても 余震ってえのは
いきなり来やがりますな。

今ね うちのカカアがね コレなんですよ。

ゆうべも グラグラッと来ましてね

…で こう 亭主が寝てるここを
こう またいでね

ダダダダダダダッと
飛び出していっちゃった。

「この野郎 おめえ ガキと亭主
どっちが大事なんだい!」。

(スヤ)はい お疲れさん。

おとうちゃん? あれま…。

おとうちゃん!

ああ… よくぞ ご無事で。 おとうちゃん。

うん。

東京が大変な時に
な~し 帰ってきた!?

やめて下さい お義母さん。
せっかく帰ってきたとに。

逃げてきたとばい こん男は。
東京ば捨てて。

地震ばい 逃げて何が悪かですか。

そぎゃん時こそ 東京に残って
ふんばらんで どぎゃんする!

弱っとる人に 手ば差し伸べんで
どぎゃんする!

目の覚めたばい。

こうしちゃおれん。

もう? お昼も食べとらんのに。

握り飯でよか!
(幾江)待て!

出してやりなっせ。

これば持っていけ。

ぬしゃ 韋駄天が何の神様か知らんとか?

人々んために 走って 食いもんば集めて
運んだ神様たい。

「何言ってんだい! 子どもと亭主じゃ
亭主の方が他人だよ!」。

(笑い声)

「うちの中で一番偉いのは
誰だと思ってんだい?

亭主が一番偉いんだよ。

おっ うそだと思うならな
役所行って聞いてみな」。

「役所なら もう焼けてるよ」。
(笑い声)

おっ 韋駄天!
お待たせしました!

お待たせしました!
あっ!

はい お待たせしました。

すいまっせん。
ありがとよ 韋駄天!

お待ちしてましたよ!
いや~ 助かる。

こういう時こそ 亭主が
しっかりしなくちゃならない。

ありがとうございます!
野菜もあります。

また来ます!

し~っ。

何だい?
(清さん)聞こえねえか?

(すすり泣き)

(小梅)みんな 大人だから
昼間は無理して笑ってるけどさ

つらくないわけないもんね。

(清さん)気が済むまで泣いて
こっちは聞こえねえふりして

また明日 何食わぬ顔で
おはようって言うんだ。

孝ちゃんにはよ
そういう落語をやってほしいな。

笑っても泣いてもいいじゃねえか
ってやつをさ。

♬~

すいません… 失敬。 失敬します。

可児君! あ~ みんな。

このご時世
我々に 一体 何ができるのか…。

バラックやら 避難所やら
回っとりますと

最初ん頃こそ にぎやかでしたが
今は みんな ふさぎ込んどる。

地震だ!

今 スポーツだの体育だのと
言ってられる状況ですか!

こん暮らしが 一体 いつまで続くのか…。

我々ができるのは
スポーツによる復興だけです!

(治五郎)白状すると 彼のアイデアでね。

こんな時だからこそ…

運動会だ。

金栗…。

子どもたちの笑顔が
ここでは唯一の救いだ。

あの子たちにこそ
オリンピックを見せてやりたい。

♬~

(永井)まだだ こら! こら!
(笑い声)

よ~い…。

(五りん)<競技は 子どもたちのかけっこで
幕を開けました。

復興運動会の競技数は 40種目に上り…>

始め~!
<球技も行われました>

違う違う違う 違う違う違う…。

<子どもからお年寄りまで
腹の底から大笑いして

にぎやかに楽しんだそうです>

おい… ここ直してから行かんか。

あっ… 人見さん。

そん手紙… シマちゃんの?

どうぞ。

(シマ)「人見絹枝

私は金栗先生に憧れ
走ることに夢中になりました。

女子スポーツの普及が
今の私の生き甲斐です」。

♬~

「私は背も低いし 人見さんのような
恵まれた肉体も持ってない。

おまけに 子どもが生まれたばかり」。

(永井)支度して~ よ~い…。

(シマ)
「だけど 私は走ることが大好きです。

風を受け 息を弾ませ
地面を蹴って走るのは気持ちいい。

男も女もないはずです」。

「最近 ようやく教え子が
陸上に興味を持ってくれました」。

「女子の陸上は
まだ世界でも認められていません」。

「だけど 私は
あなたの走る姿を世界中に見せたい。

私が金栗先生に憧れたように
あなたの走る姿を見て…」。

こればい。

「あなたのようになりたいと願う女の子が
一人でも現れたら

それこそが
女子スポーツの未来を開くのです」。

ついに ここまで来たばい!

♬~

増野さん?

いえ…。

♬~

「おっ 今日はよ ひとつ お互い怖えもんを
言い合おうっていう趣向なんだ。

おめえ おめえ 何が怖えんだ?」。
「俺かい? 俺はな ヘビが怖え」。

<ラストを飾るのは
オリンピック出場選手による徒競走です>

誰かと思えば 三島さん!
ばっ!

僕が走らなきゃ 締まらんだろう。

お~! こいつは ちょっとした
東京オリンピックだぜ!

君と走るのは ストックホルム以来だね。
う~ん…。

いや 真剣勝負は初めてばい。

よ~し 盛り上げていくぞ!
そ~れ! 韋 駄 天!

(一同)韋 駄 天! 韋 駄 天! 韋 駄 天!
(永井)うるさ~い! 静粛に!

静粛に~!

支度して~!

よ~い…。

♬~

(治五郎)ストックホルムから 12年か。
彼が走ると みんなが笑顔になる。

(可児)まさに韋駄天ですな ハハッ。

そぎゃんよかもんじゃなかです。
えっ?

ああ バカだ… バカの走りよるて

皆 笑っとるだけたい。

♬~

よっしゃ~! よっしゃ~ ありがとう!

おい 金栗君!

こら おとうちゃん!
ラソンじゃなかて。

「怖い怖いって
一体 本当は何が怖えんだ!?」。

韋駄天が来たぞ~!
「今度は韋駄天が怖い」。

(どよめき)

いい加減にしねえか!
サゲまでやらせろ!

失敬!

(一同)韋 駄 天! 韋 駄 天!

行け 韋駄天!
はい~!

♬~

こうして
復興運動会は幕引きとなりました。

その晩 外苑バラックから
泣き声は 一切 聞こえませんでしたよ。

ええ… みんな 疲れて
とっとと寝ちゃったんでしょう。

スッスッ ハッハッ スッスッ ハッハッ…。

「よ~うっ!」
(拍子木の音)