ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

シャーロック特別編 最終回のその後を描く ディーン・フジオカ… ドラマの原作・キャスト・主題歌など…

『シャーロック特別編 最終回のその後を描くSP!』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 獅子雄
  2. 宇井
  3. 最後
  4. 若宮
  5. 梶山
  6. 貴之
  7. 刑務官
  8. 加藤
  9. 加奈子
  10. 虎夫
  11. 自分
  12. 警察
  13. 美沙
  14. ホント
  15. 古賀
  16. 今日
  17. 石橋
  18. 千沙子
  19. 汀子
  20. 彼女

f:id:dramalog:20191223224945p:plain

『シャーロック特別編 最終回のその後を描くSP!』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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シャーロック特別編[字][デ]

獅子雄を失った現実を受け入れらない若宮が動き出す!最終回のその後を描くSP!誉獅子雄という男の真相が明らかに!

詳細情報
おしらせ
マイナビスペシャ村田諒太vsバトラー&八重樫東寺地拳四朗トリプル世界戦」延長の際、放送時間繰り下げの場合あり。
番組内容
誉獅子雄(ディーン・フジオカ)が守谷壬三(大西信満)と埠頭(ふとう)から海中へと没してから1週間が経ったが、2人の遺体はまだ発見できず、警察の捜索は縮小気味で、若宮潤一(岩田剛典)は、空虚な日々を送っていた。獅子雄の“最期の場所”である、あの埠頭に再び佇む若宮に声をかける1人の女性の姿が。フリージャーナリストの門司かれん(木南晴夏)だ。獅子雄の功績を後世に残すために話を聞かせて欲しいと言う。

番組内容2
若宮は、まだ死んだと決まったわけではないと抵抗するが、かれんは「獅子雄に関わった人々の思いを一緒に調べることで、獅子雄について何かしらの手掛かりになるかもしれない」と言う…。
 かくして、若宮はかれんと共に、親愛なる友がどんな男だったのかを探る旅をすることに…。一体この女は何者なのか?そして、誉獅子雄という男は一体何だったのか?聖夜を前に、最期のミステリーが幕を開ける!
出演者
ディーン・フジオカ 
岩田剛典
 / 
佐々木蔵之介 他
スタッフ
【原作】
アーサー・コナン・ドイルシャーロック・ホームズ』シリーズ 
【脚本】
井上由美子(『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』、『白い巨塔』) 
【音楽】
菅野祐悟 
【主題歌】
DEAN FUJIOKA『Shelly』(A-Sketch) 
【プロデュース】
太田大(『モンテ・クリスト伯ー華麗なる復讐ー』、『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』)
スタッフ2
【演出】
西谷弘(『モンテ・クリスト伯ー華麗なる復讐ー』、『刑事ゆがみ』) 
野田悠介 
永山耕三 
【制作・著作】
フジテレビ
ご案内
【公式HP】
https://www.fujitv.co.jp/sherlock/
【公式Twitter】
https://twitter.com/sherlockcx
【公式Instagram】
https://www.instagram.com/SHERLOCK_cx/

 

 


(若宮)どこだ?

あった。
(クミコ)えっ?

廃船した船をジャッキアップする。
だから 空につるすんだ。

どこだ?

(江藤)おい! いたのか?
(クミコ)いません。

誰もいない。

クソ。

(江藤)いたぞ。

獅子雄!

獅子雄。
おい!

獅子雄!
おい… やめろ!

離せ!
ちょっと おい…。

落ち着け!
グレ 水難救助隊だ。

獅子雄! 離せ!

獅子雄!

♬~

♬~

はい 撤収。

(かれん)今日で 1週間ですね?
毎日 ご苦労さまです。

あなたは?
(かれん)失礼。

(かれん)門司かれんと申します。

ジャーナリスト?

誉 獅子雄さんについて
調べています。

お話 伺えませんか?
目的は 何ですか?

彼の功績を
後世に残したいんです。

悪いけど 話すことはありません。

また お会いしましょう。

12月23日。 捜索7日目。

今日も手掛かりは見つからず。

日に日に 警察の捜索も
縮小している気がする。

[物事に 永遠はない]

[得たものは いつか失う]

≪(ドアの開く音)

《おい!》
(獅子雄)《物騒だな》

《鍵 開いてるぞ》

《嘘つけ》

(獅子雄)《医者 辞めたんだって?
やるな》

《何しに来たんだよ?》
《お前を救いに来たんだよ》

《はっ?》
《若宮ちゃん 一緒に暮らそう》

[願わくば 失ったという事実さえ
突き付けてくれれば

全て捨てて 前に進めるのに]

《盛り上がってきたな》

♬~

♬~

♬~

≪(物音)

獅子雄か…。

だから 勝手に入ってくるな!

(園美)あら。 あっ いらしたの?
管理人さん インターホン。

どうせ 居留守 使うでしょ?

あっ もう やだ! 男臭いわ。
お昼よ。

いらしたわよ。 入ってちょうだい。

えっ?
≪(かれん)お邪魔しま~す。

話すことはないと
言ったはずですけど。

また お会いしましょうって
言ったはずです。

こんなところまで来られても
迷惑なんですよね。

報酬は お支払いしますので。
別に 金に困ってないんで。

(園美)よく言ったわね。

家賃は ちゃんと払いますから。
もう この方から頂きました。

ねっ?
えっ?

報酬 波藤さんに
お渡ししておきました。

先払いで。
えっ? そんな勝手な…。

いいじゃない?
どうせ 払うんだから。

だって バイオリン
取られたくないんでしょ?

いや これは これは…
これは 駄目です!

あのね 獅子雄の功績っつっても

まだ 死んだと
決まったわけじゃないんで。

(かれん)私も そう思います。
えっ?

(園美)何? 「死んだ」とか。
出ていっただけでしょ?

「人は 心臓が止まった時
死んだと判断される」

「なきがらがなければ
医学的にも 死は認められない」

あなたも
そう書いてるじゃないですか?

(園美)「愛する人が姿を消した…」

そういう関係だったの?
ハッキングしたのか?

正解。 ジャーナリストなら
誰でも やってる。

あんた…。

獅子雄に会ったことあんのか?
一度だけね。

もしかして 2人って恋敵?
ちょっと黙ってて。

この記録 事件について

客観的事実は
詳しく記されていますが

決定的に足りないものがある。
実に 惜しい。

はっ?
何が足りないの?

彼に関わった人たちの思い。

私は それこそが

誉 獅子雄という男が
この世に存在した…。

いえ この世に存在する意義だと
思っています。

一緒に調べませんか?

彼を見つける手掛かりに
なるかもしれませんよ。

行方不明… もう 大変!
愛する人が…。

誉 獅子雄に裁かれた
犯罪者たちは 少なからず

若宮さん あなたのことも
恨んでいるはずです。

そこは 私が取材します。

あなたは 彼に助けられた人たちを
訪ねてください。

情報は共有しましょう。
ちょっと待ってください。

きっと見つかるわ。
勝負は それからよ。

[人は 生きているうちに
必ず この世に何かを残す]

[だが それが記録されるのは
一部の選ばれた人間だけ]

[一部の愛された人間だけと
言えるかもしれない]

[あの男が残したものを
正確に記録するのは

僕の使命であると思えた]

♬~

(汀子)取材って…

事件のことなら
警察に聞いてください。

(かれん)事件そのものではなく
誉 獅子雄について お聞きしたく。

あ~。

初対面から
とても失礼な方でした。

どんなところが?

体に いきなり触ったりとか。

えっ?
(汀子)夫の体です。

《いい体だ》

《生前は 何かスポーツを?》

《テニスをやっておりました》
《どうりで》

(クミコ)《ちょっと!》
《おい》

(汀子)あとは 勝手に
冷蔵庫を開けたり…。

《ちょっと 何やってんの!?》
《何か 喉渇いたなと思って》

(汀子)何ていうか 土足で
グイグイ踏み込んでくる感じで。

警察の方だと思って
黙ってましたけど

正直 少し戸惑ってしまって。

《ところで 若宮先生
ご存じですか?》

《えっ?》
《同じ病院の精神科医

《大学も同期だった》

《確か 同じ研究サークルで
とても親しかったと聞いています》

《お友達?》
《はい。 何か?》

《いえ よかった》

うちの人は 私と娘のために

大芝居を打って
自殺までしたんです。

その せっかくの死が
無駄になったんです。

あの人のせいで。

でも 全て
あなたの指示だったんでしょ?

指示?

(郡司)《ずるして
医者になったんだから

一生 代償 払わなきゃ》

《ねえ 奥さん?》

《熱っ!》

(赤羽)《おい 大丈夫か?》

《やって! ほら やって!
一生たかられていいの?》

《やって! ほら 早く!》

(汀子)《いくら払っても
いつか言う》

《光を
ニセ医者の娘にしていいの?》

《私は 今まで あなたに
ずっと尽くしてきたのよ!》

《ほら 早くやって! やって!
やれって言ってんだよ!》

(赤羽)《あ~!》
(殴る音)

♬~

《俺 自首する》

《何 言ってんのよ?》
《罪を償うしかないよ》

《俺 ずるして
医者になったから

それ取り戻そうと
必死になって頑張ってきた》

《1人でも
たくさんの患者を救いたかった》

《けど やっぱり
罰は受けなきゃならない》

《だったら 死んで》

《医者 辞めて

ただの犯罪者になった あなたに
何の価値もないの。 死んで》

(汀子)大の大人が
指示も何もないですよね。

最後は 自分で決断して
そうしたんですから。

最後に質問します。

誉 獅子雄が死んだと聞いたら
信じられますか?

死んだ?

まあ いろんな人に
恨まれてたでしょうから

殺されても不思議じゃないわ。

《まあ あんたが否定しても

警察が地道な捜査で
裏付けを取ってくれる…》

《あ~!》

《熱っ…。 熱い! 熱い!》

(汀子)そっか。 死んだのか。

それで 記事に?

ねえ だったら こう書いて。

「あの男のせいで
逮捕された人間は

誰一人 反省していない
無駄な自己満足の正義だ」って。

(かれん)フッ。

何よ?
(かれん)いえ。

絶望的な人ですね。

あっ?

《医者じゃなくなった夫には
何の価値もない》

《俺でも絶望するわ》

今 何つった?
(かれん)ごめんなさい。

何か 聞いてたら
胸くそ悪くなっちゃって。

おい! お前を殺してやろうか!?
(かれん)どうぞ! やってみろよ!

(汀子)熱湯 掛けてやろうか!?
(かれん)どうやって掛けんの!?

(刑務官)やめてください。
やめてください。 静かにさせろ!

(汀子)
てめえ 逃げんなよ!? おい!

さようなら。

おい 待てよ! 逃げんなよ!?

(店員)お待たせいたしました。

久しぶり。
(美沙)久しぶり。

ごめんね イブに。
ううん。 びっくりしたけど

連絡もらえて うれしかった。

2カ月ぶり。
そっか。

もう ずいぶん昔みたいな
気がするね。

《どうも》

《ごめんなさい。
何か 呼び出しちゃって》

《いえ。 えっと…》

《行こう》
《えっ?》

《ちょっと…》

(美沙)《お~ すごい!》

《あ~!》
《あ痛たた!》

(銃声)
《お~!》

(美沙)あの日は
ホント 楽しかった。

男の人と デートするなんて
もう ないと思ってたからさ。

いや そんなことないでしょ。

たくさん
声とか掛けられそうだし。

あっ そんな 変な意味じゃなくてね。
全然ない。

あの話 したら 引いちゃう人が
ほとんどだったからさ。

《私 自己破産してるから》
《えっ?》

《最初は 買い物に
はまっただけだったの》

《カードで お金 借りて
払ってるうちに

訳 分かんなくなって
え~! って金額になっちゃった》

《大丈夫だよ。
お金 貸してなんて言わないって》

《藍子先生に
債務整理してもらったから》

《青木先生って
本気で優しいんだね》

《うん。 すごい人だよ。
親も 私のこと見捨てたのに

藍子先生は見捨てなかった》

(藍子)《こんにちは。 弁護士の
青木 藍子でございます》

《よろしく お願いいたします》

《今日のテーマは
「過去を許すこと」》

《誰でも思い出したくない
経験がありますね》

《つらいことほど
自分のせいだと思いがちです》

《でも そんなことは
決してありません》

《悲しい記憶を
言葉にすることで

乗り越えてきた自分を
褒めてみましょう》

あのころは 先生の恐ろしさを
まだ知らなかった。

若宮さんと 獅子雄さんが
気付かせてくれるまで。

しょうがないよ。

それで 獅子雄のことなんだけど

あいつ 顔を
最近 見せなくなってさ

何か知らないかなと思って。
えっ? 行方不明なの?

あっ 何か 全然 そんな
大したあれじゃないんだけど。

でも 心配だね。

ごめんなさい お役に立てなくて。
いやいやいや…。

美沙さんが
どうしてるかなっていうのも

知りたかったから。
会えただけでも。

「美沙」でいいよ。

えっ?

美沙… ちゃん。

フフッ。
フフッ。

おかげで 今は
前向きに生きてます。

そっか。

あのときは 親に見捨てられて

唯一 家族同然に思ってた
先生にも

裏切られた気がして。

《あの…
ちょっと待ってください!》

《先生》

《佐和子さんは
自殺したんじゃないと思います》

《佐和子さん あの日
別れ際に言ったんです》

《私たち 頑張ってきたよねって》

《また 頑張るだけだって》

♬~

♬~

《だから 何?》

《フッ。 フフッ》

(美沙)なのに 先生 笑ってるし

獅子雄さんも笑ってるし
意味 分かんなくて。

私ね 獅子雄さんよりも

若宮さんに
助けられたと思ってるの。

えっ?

(美沙)ホントに
ありがとうございました。

あっ いや そんな…。

でね そんなときに
優しくされた人だから

私も つい 好きになっちゃって。

えっ?

えっ…?

えっ? コーヒー来てないな。
来た。

えっ?
こっち!

紹介するね。
今 お付き合いしてる 影治君。

(近藤)初めまして。
近藤 影治といいます。

若宮です。
彼も医者なの。

はい。 放射線科です。

若宮さん すごい精神科医だって
美沙から聞いてて

会ってみたかったんです。
ああ。

美沙…。
(近藤・美沙)フフッ。

ハハハ。
(近藤・美沙)フフフ。

(石橋)誉 獅子雄を恨む?

いや 俺は むしろ

あの男には感謝しているよ。

(かれん)感謝?
(石橋)ああ。

(石橋)ボクサーは 常にリングで
決着をつけたいと思ってる。

あいつは
それを知ってか知らずか

俺を リングに上げた。

何のために?

あいつが 絶対に言っちゃいけない
一言を言ったんでね。

(石橋)《何をしてる?
神聖なリングだぞ?》

《梶山が何から逃げたのか
理解したいでしょう?》

《さあ》

(石橋)最初は 何を言っているのか
分からなかった。

だが 俺は吸い込まれるように
リングに上がった。

《歓声が聞こえてきそうだ》

《なぜ 梶山は こんなにも
華やかな場所を捨てたのか》

(石橋)《あいつは

光を浴びちゃいけない
人間だったんだ》

《本当の
チャンピオンじゃなか…》

≪(足音)

《あ~! 言うの忘れてた!》

《梶山さん ご無事でした》

《これを書いたのは 俺だ》

(記者)
《やはり 梶山選手の姿は…》

《このカードは
傘に添えられていた》

《「僕は 今日 母の恨みを
晴らします」》

《「ボクシングか 母か
どちらを選びますか?」》

《「19時 男坂」》

《これ 君が
書いたんじゃないよな?》

≪(足音)

《潤君は書いてない》

《ほら。
傘を置いたのは あんただ》

《梶山さんは これが息子によって
書かれたものだと信じた》

《だから 試合を放棄して
飛んでいった!》

《息子を止めるために》

《しかし 現場に着いたら
すでに 村川は死んでいた》

《殺したのは あんただ》

《どなたか存じませんが…》

《あの日 あんたの右の拳は
真っ赤に腫れ上がっていた》

《死んだ 村川は
街で声を掛けられた男に

仕事を紹介してもらうと
母親に言って 家を出たそうです》

《その男の顔には
傷があったらしい》

《現場の足跡は
これから調べますが》

《何だよ この茶番は》

《村川の顔は
執拗に殴られていた》

《プロのボクサーの
拳によるものだ》

《しかし 犯人は
村川を殺しきれず

男坂から突き落とした》

(石橋)そのときだよ。 あいつが

絶対に言っちゃいけない
一言を言ったのは。

《もし 世界チャンピオンの
梶山 裕太が犯人だったら

一発で仕留めていただろう》

《う~!》
《おっと~》

《やっと やる気になったか》

《よし》

♬~

♬~

♬~

(石橋)まあ 素人にしちゃ
よく やってた。

ただ こっちは
世界チャンプを育ててるんでね。

(かれん)フッ。
(石橋)何か おかしいですか?

梶山 裕太さんのことですね?
(石橋)ああ。

俺が育てた逸材だ。

なのに 罪を着せようとした。

あれは 間違いだった。

リングの外でつぶしても
気が晴れねえ。

そのことに リング上で
気付かせてくれたのが

誉 獅子雄だ。

ここを出たら
新たなチャンプを育てて

梶山を リングに沈めてやる。

村川を殺したことは
後悔していないんですか?

当たり前だ。

あいつは
優子の命を奪ったんだぞ。

♬~

♬~

(潤)若宮さん。 どうして ここに?
久しぶり。

君が 毎日 この辺り
走ってるって聞いて

もしかして お母さんのお墓参りを
してるんじゃないかって。

(潤)何かあったんですか?

獅子雄がいなくなってね。

何か知らないかなと思って。
獅子雄さんが?

《ジャブ。 ワン ツー。
はい ガード下がってるぞ》

《ダブル。
はい ラスト》

(潤)《あ~!》

《これ デビュー当時の
記事じゃないか?》

《おい!》
《10年以上前のものだ》

《よく見つけたな》

《あんた 誰?》
《梶山 裕太を探している》

残念ながら
あのとき以来 会ってないです。

そうだよね。

お父さんは どうしてる?
梶山さんにも会ってません。

噂は聞いてますよ。
噂?

(潤)ジムかわって
ますます 強くなってるって。

梶山さん たぶん すぐに
タイトル奪還しますよ。

へぇ~。 そりゃ 楽しみだな。

この花は?

はい。
たぶん 梶山さんだと思います。

(優子)《うわっ 奇麗》

《ありがとう》
(梶山)《うん》

《どう?》
(梶山)《似合ってる》

(優子)《夕焼けみたいね?》

《大事にする》

時々 新しくなってるけど
いつも決まって その色なんです。

それじゃ 行きます。
うん。

頑張って。
はい。

[細谷 優子は
華やかな世界に向かう 梶山に

いつまでも 自分のことを

覚えていてほしかったんじゃ
ないだろうか]

[それが 彼女の一度きりの
勝負だったんだ]

一度きりの勝負。

勝ちましたよ。

(クミコ)最近 この女が
訪ねてきたんだけど 知らない?

獅子雄のこと 調べてるって。
あ~ ここにも来たよ。

やっぱり。

彼女が 何か?

彼女が 何か?
これは 刑事の勘なんだけど

あの女 怪しいわ。
えっ?

取材っていうわりに
すごい殺気を感じたのよ。

こういうときの女の勘は
当たるからね。

刑事の勘なんじゃないの?
女刑事の勘よ。

パスタ出ないの?

何でだよ!?
フッ。 まあ いいわ。

それより あの女 獅子雄に
何らかの恨みがあるのかも。

もしかしたら

守谷の一味っていう可能性も。
守谷の?

獅子雄の生死を確認するために
動いてるとか。

だったら なおさら
早く 獅子雄を見つけないとな。

捜索は どうなの?

江藤さんは どうしてる?

この世の終わりみたいに
落ち込んでるわ。

あんな顔 見たことない。

やっぱり 獅子雄が
いなくなったショックで。

ええ。 昇格が危ないみたいでね。

えっ? あっ そっち?

誉 獅子雄という男について
調べているのですが。

(千沙子)あ~。

私が会った中で
一番 頭が良くて

一番 人の気持ちが
分からない男だった。

何にも知らないくせに。

気持ち悪い。

《黙りなさいよ》

《あんたが 何をしたのか
具体的に話そう》

《もし 間違っていたら
途中で止めてもらっても構わない》

《まず 貴之君の死因》

《彼は 2階の自分の部屋で
自殺した。 首をつって》

《あのドアノブの変形》

《あれは 相当な重さがかかって
できたものだ》

《貴之君は ドアノブに
ひもを巻き付けて 首をくくった》

《コンペに負け
町田に罵倒された夜だ》

《おはよう》

(千沙子)《あっ!》

《貴之? 貴之?》

《それを発見した あんたは
大いに悲しんだ》

《だが ただ悲しむだけでは
終わらなかった》

《オペナースとしての経験を生かして
息子の蘇生を試みた》

《その手首の湿布は よほど真剣に
心臓マッサージをしたんだろう》

《だが 息子が
蘇ることはなかった》

《あんたは そのとき
泣いていたかもしれない》

《とにかく 冷静でいることは
できなかったはずだ》

《だが 息子の死だけは
はっきりと確認した》

《そして 貴之君の復讐を誓った》

淡々と しゃべってたけど

母親の気持ちなんてね

言葉で説明できるようなもんじゃ
ないのよ。

分かります。

あなた お子さんいるの?

いえ。 でも 私も女ですから。
(千沙子)あなたに 何が分かるの?

私と 貴之の築き上げてきたもの。

そんなに簡単に分かられて
たまるもんですか。

(貴之)《俺も こういうの
いつか造りたい》

(千沙子)《うん。 貴之の造った
国立競技場 見たいわ》

《40年後かな》

(千沙子)《長生きするわ》
(貴之)《うん》

(かれん)あなたは
ご主人に理解されずに 苦しんだ。

でも 誉 獅子雄には 完璧に
気持ちを理解されたのでは?

まさか。
(かれん)そして 気付いた。

誰かに理解されるということは

貴之君との 2人きりの世界を
邪魔されるということ。

(かれん)
それが許せなかったのでは?

♬~

ここを出たら
どうなさるおつもりですか?

さあ。

戻るところもないし…。

一日も早く

貴之と 2人きりになれる世界へ
行きたいわ。

(貴久)誉さんですか?
はい。

ここには みえていませんね。
そうですか。

あっ すいません。
こんなものしかなくて。

いえ。

乾さんは ご自宅の方には
ずっと戻られていないんですか?

一人で あの家に
住む気にはならなくてね

今は 完全に
こっちに住んでいますよ。

(貴久)《千沙子は 貴之の夢が

自分の夢だと
思い込んでいました》

《赤ん坊のときの 貴之も
大人になった 貴之も

千沙子にとっては 一緒だった》

《そして 僕はネグレクトされた。
恥ずかしい話です》

《旦那さんは
あなたの息子さんへの愛情から

目を背けたくて

一人で 息抜きできる部屋を
借りていただけです》

《逃げたと言われれば
それまでだが

毎日 毎日 身の回りの世話から

会社であったことまで聞く
妻の姿を見たくなかった》

《貴之から
こんなメールが来てたんです》

《トラブルを 一人で乗り越えられない
男にしてしまったのは

私にも責任があります》

(貴久)
誉さんに お話ししているうちに

自分は父親として
できることをやったのか。

何か 別の関わり方が
あったんじゃないか。

そう思うようになって。

なので 今は 以前のように
逃げてはいません。

これは?

町田についての資料です。

どうぞ。
すいません。

(町田)《あ~ でも よかった》

《ようやく
俺の疑いは晴れたんだ》

《お宅ら ちゃんと やってくれると
思ってたよ。 親父に言って

報酬 出してもらうから》
《俺 こう見えて 精神科医でさ

パワハラで苦しんでる人を
何回も診察したことがあるんだ》

《心臓を刺すと血が出る》

《心を刺しても血が出ない。
でも おんなじことなんだよ》

《あんたが殺したんだ。
分かってる》

《俺には関係ないよ》

息子を殺したやつを
僕は許すことができない。

すいません。

千沙子は 確かに やり過ぎました。
子離れできていなかった。

《松門建設 内定 決まった!》

《やった~!》

《立派な設計士になってね!》
《うん!》

《これから 大変だぞ お前》
《分かってるよ》

《今まで ありがとう お母さん》

《これからもよ。 ママも
まだまだ 頑張るからね》

《さあ いただきましょう》

《この 貴之君の最後の言葉は

「お母さん 解放してくれ」って
俺には そう読める》

《息子さん
解放してあげてください》

《もう 泣いても
いいんじゃないですか?》

(千沙子)《貴之…》

《私が あなたを… 殺したの?》

《ごめんなさいね》

彼女は きっと
自分を責めたでしょう。

そういう人です。

でもね 貴之を殺したのは
千沙子じゃない。

やっぱり 本当に悪いやつが
裁かれるべきなんですよ。

この件は 僕が片を付けます。

妻が出てきたときに

ちゃんと 貴之の遺言を
守るためにもね。

♬~

≪(ドアの開く音)
≪(刑務官)入りなさい。

(かれん)門司かれんと申します。

幾つか お聞きしても
よろしいですか?

(宇井)門司かれんさん?
(かれん)はい。

あなたは

恋をしたことありますか?
(かれん)はっ?

誰かを 本気で
好きになったことありますか?

そして その人に
裏切られたことありますか?

ありますよ。

だから
こんなことをしているんです。

(レオ)獅子雄 天才。 獅子雄 天才。
おーい 獅子雄。

返事くれ。

(レオ)無視か?

腹 減ってないか?

(レオ)ハァー。

(レオ)減ってるよな。

フフフ。

どうせ振られただけでしょ?

私はね 裏切られた上に

忘れ去られたんですよ。

あの女は 裏切ったことも
私の存在も

全て忘れ去ったんですよ!
(かれん)宇井さん 落ち着いて。

(宇井)あなたには
私の気持ちは分からない。

あの女への恨みは
絶対に消えない。

(宇井)《あの…》

《これ 落としましたよ》
(美樹)《すいません》

《ありがとうございます》

(美樹)《うわ~ カワイイね。
お名前 何ていうんですか?》

(女性)《シェリーです》
(美樹)《シェリーちゃん!》

《カワイイね。 フフッ》
(宇井)《うん》

(美樹)《あのときの?》

《あなたが
警察に届けたんですよね?》

《覚えていませんか?》

《手紙もらっただけだったから》
(宇井)《これ…》

《えっ? なのに ストーカーだって
言ったんですか?》

(宇井)《好きです。
付き合ってください》

《フッ》

《はっ?》

《気持ち悪い》

《あんたなんかと
付き合うわけないじゃん》

《何すんだよ!?》
《怖っ》

《嫌いなタイプだったから
付きまとわれたくなくて》

《誰か! 警察 呼んで!》

《この人 ストーカーです》

(宇井)あんなに思わせぶりな
態度を取っておいて。

それは ひどい目に遭いましたね。

では 誉 獅子雄について
お聞きしたい…。

(宇井)ひどいでしょ?
しかも 24年ぶりに

偶然 再会したときには…。

(宇井)《お待たせいたしました》
(平田)《ああ》

《こちら 宇井先生です》

《初めまして》
《あっ… 宇井です》

《よろしく お願いします》

(宇井)《私は驚いたのに
あいつは 平然としていた》

《あっ…
よろしく お願いします》

(平田)《では こちらへ どうぞ》
(美樹)《はい》

(宇井)
《まったく覚えていなかった》

《そんなことで こんな騒ぎを?》

《お前に何が分かる!?》

《分からない。
いや 責める気もない》

《だが あまりにも 非合理的だ》

《傷つけられた者は
記憶を引きずり 苦しんでるのに

傷つけた方は 記憶にすら残らず
幸せに暮らしてる》

《これは
PTSDの典型的構図だ》

《私は 神がくれた
チャンスだと思った》

それで お嬢さんの
記憶操作をしたと?

ええ。
(かれん)なるほど。

では 誉 獅子雄について
お聞き…。

(宇井)まさか 娘にまで
だまされているとは

思っていませんでしたね。
(かれん)ええ。 その話は また。

あの子だけは 純粋で使える
いい子だと思っていたのに。

《これは 君だ》

(女性)《渡された薬を
飲ませるだけだから

楽だった》
《覚えてるだろ?》

(女性)《ジュンちゃんも
苦しんでなんかない》

《さあ よく見て》

《これは 君なんだ》

(女性)《事実です》

《実験なんて 成功していない》

《いや 成功するわけがない》

《高遠 綾香は

記憶を操作されたふりを
していたんだ》

(宇井)《何!?》

《記憶操作。 それができたら
どんなに いいだろうか》

《だが 現実には無理だ》

《現状 マウスで
実証されてるのは

ポジティブな記憶を
呼び起こすことだけだ》

《あんたは 自分のエゴに溺れ
自説を過信した》

《あの子の方が
一枚上手だったな》

《あ~!》

(宇井)でも 逮捕されて
よかったのかもしれない。

そうじゃなければ 今でも ずっと
だまされ続けていたかと思うと

ぞっとしますよ。

(刑務官)
いつまで しゃべってるんだ?

(刑務官)面会終了。 立ちなさい。

(宇井)あなたは
恋をしたことは ありますか?

(刑務官)立ちなさい。

日ごろの感謝を込めまして

歳末感謝祭 福引抽選会を
開催しております。

今回は とても 豪華な景品
ご用意いたしました。

何と 1等は ハワイ旅行
ペアチケットです。

こちら まだ
当選者 出ておりません。

あっ!

(一同)あ~!

(綾香)誉さんに 最初から
見破られていましたよね。

まず 人を疑ってみる男だからね。

若宮さんは
まず 信じる人ですよね?

えっ? あ~。

《できないよ》

《捜査に利用するために
カウンセリングするなんて》

《あの子は大丈夫だって》
《何で分かるんだよ? 無責任な》

《この前 話して そう思った》
《とにかく 俺は断る》

《あの…》

《私 話してもいいですよ》

《えっ?》

《最初に思い出したのは…》

(綾香)あの時点では
見破られてるかどうか

分からなかった。
《じゃあ 左には何がある?》

(綾香)でも どっかで
見破ってほしいって思ってたんです。

《よく分かった。 もう いいよ》
《えっ?》

嘘をつくのが しんどくなってた?

家族が 私の嘘に気付かないのは

結局 私のこと
全然 見てないってことだから。

その思いが強くなることが
むなしくて。

誉さんは 最初から
私を よく見てくれました。

それは 疑いの目かもしれないけど
見てもらえることは うれしかった。

フフッ。
獅子雄に救われたんだね?

はい。

でも 今 前を向いていられるのは
若宮さんのおかげです。

えっ? 俺の?

フフッ。 何か飲まれますか?

あっ コーヒーで。
はい。

(綾香)《親のくせに
いつも 人任せなんだよ》

《私が 病院 行ったのだって
専門家が一番とか言って

お母さん 私の話を聞くのが
面倒だっただけ》

《そっか》

《寂しかったんだな》

《家だけが君の世界じゃないよ》

《親を頼らなくても
生きていける》

私ね 留学しようと
思ってるんです。

へぇ~。
あっ ありがとう。

どこに?
オーストラリア。

だから お金ためるために
こうして バイトしてるんです。

そうなんだ。

今度 誉さんにも
お礼しに行っていいですか?

あ~ もちろん。
でも 今 海外 行ってるからな。

えっ? どこですか?
えっ?

(中国語)

中国の奥地だったかな。

フフッ。 何やってるんですか?

ハハハ。

あっ ありがとう。

青木 藍子には会えなかった。
面会拒否。

そっか。

これまで会った人たちは
まったく反省してなかったわ。

ふ~ん。

まあ 獅子雄さんの目的は
反省させることじゃない。

あの人は 真実の追求にしか
興味がないもんね。

やけに詳しいね?
えっ?

そりゃあ これでも
ジャーナリストですから。

ホントに それだけ?

ホントに それだけ?
何? どういう意味?

何か隠してることは ないですか?

隠すも何も 会ったばっかで

お互い 知らないことの方が多くて
当然でしょ。

警察にも 取材に行ったよね?
調査の一環よ。

怪しまれてるみたいだけど。

本当の目的を
教えてくれないかな?

嫌だと言ったら?

もし 守谷の一味なら
今すぐ帰れ。

ハハハ。

何が おかしい?
ごめん ごめん。

そう見えるか。

うん 分かった。 話すわよ。

私ね 昔
元夫のDVに悩まされてたの。

毎日 毎日
言葉と 体の暴力で

別れようとしても
別れてくれないし

警察は まったく動かない。

唯一の救いは 夫の母親が
味方になってくれたこと。

でも 結局 女2人じゃ勝てない。

それでね 私
一回 死ぬことにしたの。

死ぬ?
ホントに 死ぬわけじゃなくて

義母に殺したふりをしてもらって
夫の前から消えることにした。

作戦は 成功したんだけど

今度は 義母が 私を殺した罪で
追われることになったの。

警察の捜査は
ホントに ずさんで

義母の言うことは
何も信用されなかった。

そのとき以来 警察のことは
大っ嫌い。

ハァー。 それで 警察に対して
殺気立ってたのか。

で そのとき
私たちを救ってくれたのが

獅子雄さんだったってわけ。

獅子雄さんは
義母と 私にとって恩人なのよ。

最初から そう言ってくれれば。

思い出したい過去じゃないからね。

だから 彼の功績を残したい
っていうのは ホント。

願わくば 生きてる彼に会って
お礼を言いたいの。

そっか。

獅子雄も死んだふりってことは…。

何のために?

♬(バイオリンの演奏)

♬~

♬~

♬~

♬~

(加奈子)役者よね。

(かれん)役者?
(加奈子)そう。

一芝居 打たれたの。

(加奈子)完全に だまされたわ。

(虎夫)《助けて! 助けて!》

(加奈子)
《ちょっと 危ないじゃないの》

(虎夫)
《すいません 助けてください》

(加奈子)《寅二郎さんの?》
(虎夫)《いいから 早く

お願いします》
(加奈子)《ちょっと… 何?》

(寺島)《どうした?》
(虎夫)《何か急に歩けなくなって

ろれつが回らなくなって すぐ
病院に運んでもらえませんか?》

(虎夫)《お願いします》
(加奈子)《大丈夫ですか?》

《ご自分の名前 言えますか?》
(うめき声)

(寺島)《手 握れますか?》

《救急車》
(虎夫)《脳梗塞かもしれない》

《救急車 待ってたら
間に合いません!》

《とにかく 運んでください》
(寺島)《分かった。 うん》

(寺島・加奈子)《せーの》

(加奈子)《あっ!》
(寺島)《大丈夫か?》

(加奈子・寺島)《せーの》

《急いでください》

《出してください!》

《ストップ!
もう大丈夫です。 ありがとう》

(加奈子)《ちょっと…。
何なんですか!?》

《いや~ 助かりました》

《もう いいよ》

あっ 役者なのは
あのじいさんとこの 孫ね。

あの男は 寝てただけだわ。

誉 獅子雄に
感謝の気持ちとかは?

感謝?

何で 感謝するの?

私はね 須磨のじいさんの
面倒を見た お礼に

あのお金をもらったの。

老い先 短い ボケ老人に
半分 渡すより

私たちが もらった方が
いいじゃない。

(銀次)《俺の金庫にはな
大金が入ってる》

《俺が死んだら
東京 江戸川区小岩の

羽佐間 寅二郎に連絡してくれ》

《半分は あいつんだ》

《あとの半分は あんたにやるよ。
手間賃だ》

(加奈子)《え~!?》

《ただな 情けねえことに

鍵の番号 忘れちまったんだよ》

《からかってんの? 銀次さん》

《ヘヘッ。 心配いらねえ》

《寅のやつなら

番号なんかなくったって
開けられる》

特に 反省はしていないと?

(加奈子)してるわよ。

がきの言うこと信じて
人助けなんかするんじゃなかった。

ハハハ…。

(道枝)熱いですから。
すいません。

せっかく来てもらったのに。
いえ。

(道枝)虎夫 もうすぐ
帰ってくると思いますんで。

ありがとうございます。
あの 寅二郎さんは どちらに?

(道枝)完全に
施設に入ることにしました。

あの一件以来 認知症
急に進行してしまって。

はあ。

≪《盛り上がっちゃっても
知らねえぞ お前》

《ずいぶん 聞いた話と違うけど
認知症じゃなかったの?》

《あれは芝居だ》
《芝居? 何のために?》

《今日は お孫さんと
一緒じゃないんですね?》

《ということは
真実を話していただける》

《ということで
よろしいですか?》

《あなたは 何か大きな秘密を
隠し持っている》

《そして それを 墓まで
持っていこうと考えている》

《だが もし
認知症にでもなって

誰かに その秘密を
話してしまったら…》

《そう心配した あなたは
普段から 認知症のふりをして

あることないこと
言い続けることにした》

《木を隠すなら 森の中…》

《ですよね?》

(寅二郎)《廊下で擦れ違った男
あれは 刑事だな?》

《あんた 何者だ?》

《犯罪コンサルタント

《フッ。 何か よく分かんねえな》

《まあ 警察じゃなきゃいいか》

今度こそ 本当に 認知症に…。

(道枝)えっ?
あっ いえ。

あれから
気が抜けたようになっちゃってね。

自分から 施設に入りたいって
言いだしたんです。

「ここの家にいたのは
人を待っていたからだ」

「もう待たなくていいんだ」
とか言って

よく分かんないけど あれでも
気を使ってたんでしょうね。

《今回の一件
全て 銀次じゃねえんですか?》

《会ってみますか? 銀次さんに》

《やつの居場所が
分かったんですか?》

《こちらです》

《まさか…》

《須磨 銀次さんは
ここに眠っています》

《すまねえ 銀次》

《俺…》

《お前を うたぐっちまった》

やっぱり 事件のショックで
進行しちゃったんですかね。

≪(自転車のブレーキ音)
(道枝)あっ 帰ってきました。

ちょっと待っててくださいね。
はい。

(虎夫)ただいま。
(道枝)おかえり。

ちょうど よかった。
(虎夫)若宮が来てるの?

何で 獅子雄さんはいないの?
(道枝)どうして 分かったの?

(虎夫)「ちょうど よかった」って
言ったから 僕の客だろう。

ここにあるのは
男性の靴 一足だけ。

うちに来そうなのは 担任の先生か
獅子雄さんか 若宮。

靴の左足の甲が
すり減っているから

アチェンジするタイプの
バイクに乗ってる…。 痛っ。

いいから さっさと挨拶しなさい!

(虎夫)舌かんだし…。
(道枝)嘘つけ! この…。

ほら 早く。

(虎夫)若宮さん 会いたかったです。
おいおい 大人になったな。

裏表 使い分けるようになって。
何のことですか?

フッ。

あれ? 虎夫君 それって…。
バイオリン 習い始めたんだ。

えっ? あっ そうなんだ。

ねえ 獅子雄さんは?
えっ?

あ~。

獅子雄は 別の事件で 忙しくてな。
また 連れてくるよ。

ホントに?
今 右上 見なかった?

《あなたですね?
本物の 獅子雄さんは》

《よく分かったな》

《この人 名前を尋ねたとき
右上を見たんです》

《別に見てねえし
見てたところで…》

《あなたが 誉 獅子雄さん?》

《ほらね。 人は嘘をつくとき

利き手の上の方を見る確率が
高い》

《アイ・アクセシング・キューっていう
神経言語プログラミングです》

《合格》

見てないよ。

ごめん。 勘違い。

手が足りないとき呼んでって
伝えといて。

ああ 分かった。

(虎夫)汚っ!
熱い!

(龍子)フフフ…。

(かれん)すいません。
ちょっと見えづらいんですが

この方です。
(龍子)何よ?

(龍子)竜馬さん! 竜馬さん!

この方は 誉 獅子雄さんで…。
(龍子)初めて出会ったのは

1986年だったかしら。

寺田屋さんで
竜馬さんが大変なときに

私ね お風呂に入ってたから
裸のまんま 飛び出しちゃったの。

(龍子)そしたらね
ほら お姉さんがいるでしょ?

(かれん)最後の晩餐?
(加藤)最後の晩餐に

何を食べたいか
考えたことはありますか?

(かれん)特別なものは
いらないですかね。

最後こそ いつもどおりの
質素な食事をしたいです。

(加藤)いつもどおり?

あっ レストランで働いてる方に
失礼でしたか。

(加藤)いや いつもどおりが
一番だと思いますよ。

(加藤)だから 私たちも あの日

いつもどおりに作ろうとした…。

(新井)《俺 辞めます》

(古賀)《お前 今 何て言った?》

《せめて 今日は
ちゃんと働いてくれないか?》

《終わったら 話し合おう》

《不満があるなら 何でも聞くぞ》

《もう 話すことはありません》

《ゴーストには 飽き飽きです》

《そのために わざと 今日
取材を呼んでるってわけか?》

(新井)《ハハッ まあね》

(古賀)《俺に復讐するのはいい》

《しかし お客さまは
料理を楽しみに来てるんだ》

《だったら あんたが作れば?》

《シェフなんだから》

いつもどおりに…。

いつもの食事をしに来ている人が
いるのに…。

身勝手なあいつが許せなかった。

《やっぱ 強えな》

《人を殺したことがあるやつ》

(加藤)《私は 若いときに
粋がっていて

ケンカで人を死なせました》

《シェフに拾ってもらったから
尽くしてるっていうわけか》

(加藤)《働き口なんてなかった
私を シェフは雇ってくれた》

《でも 俺がいなくなれば
この店も 古賀も終わりだ》

《つまり… お前も終わりだよ!》

(新井)《古賀も バカだよな》

《この俺を
大事にしておきゃよかったのに》

《ハハハ》

(殴る音)

あの日は 結婚記念日の
ご夫婦がいたんです。

(不破)《子供たちに
迷惑をかけたくないので

今夜の この食事が終わったら

女房と 2人で死ぬつもりでした》

(凛子)《体に気を付けてね》

(凛子)《商売が
うまく いかなくなってから

この店は 私たちにとって
心のよりどころでした》

《せめて もう一度 この店で
食事をしたいねって

ぜいたくをしようって 古賀さんの
お料理を食べに来たんです》

彼らは 真実を知っても
すぐには 言わなかった。

(加藤)死体が見つからないように
移動させて。

そこまでして 食事を最後まで
楽しもうとしてくれました。

《ディナーの間だけでも
見つからないようにしたいって》

《身勝手な理由で

死者を冒涜するなんて
どうかしておりました》

そして あの 誉さんという方も

食事が終わるまで 穏便に
済ませようとしてくれました。

獅子雄さんは
そういう方ですね。

おかげで 私も

最後の晩餐を
まっとうすることができました。

最後の晩餐?
(加藤)はい。

私にとって 最後の…。

残念ながら…。

いつもどおりというわけには
いきませんでしたが…。

また やれば
いいじゃないですか?

刑期を終えたら ソムリエとして
いつもどおりの 加藤さんを…。

(加藤)私は 拾ってくれた
古賀さんを裏切ってしまった。

もう この世界にはいられません。
(かれん)そんなことは…。

もう お話しすることは
何もありません。

(かれん)あの 最後に
獅子雄さんのことを…。

(刑務官)
これで 面会を終わります。

出なさい。

お~。 最後の晩餐って?

あの日を最後に 料理の道を
リタイアするつもりでした。

私にとっても
最後の晩餐だったんです。

病気で 味覚を失ったからですか?

それを救ってくれたのが
誉さんでした。

《味覚を失った かわいそうな
シェフの物語として

終わらせていいんですか?》

《1つだけ ずっと
引っ掛かってたことがあるんだ》

《なぜ あんた 最初に
自分がやったと言ったんだ?》

《加藤を かばうためか》

《いや その時点では 誰がやったか
まだ分からなかったはずだ》

《まあ あんたが
このままでいいなら

俺は 別に構わないが》

《気が付いてました》
《えっ?》

≪(新井)《古賀も バカだよな》

《ハハハ》

(殴る音)

(古賀)《新井が憎かった》

《だから 止めなかった》

(古賀)《加藤に 罪を犯させたのは
この私です》

《私の… 私のエゴです》

《料理は芸術だ》

《それは エゴによって磨かれる》

そのエゴが許されるなら

私は 一生
料理の世界で生きていたい。

誉さんの一言で
素直に そう思ったんです。

さあ どうぞ。
お~ すげえ!

やっぱ プロは
全然 違いますね。 ハハハ。

いただきます。

う~ん。 う~ん。

全然 まだまだ いけますよ。

いえ もう年ですし

味覚に 自信を持てないようじゃ
お客さまに 料理は出せません。

でも ホントに おいしいですよ。

実は 今日は
これを見てもらいたくて。

えっ!?

これって 本物?

う~ん。 触ってもいいですか?

お~ すげえ!

これ 全部
古賀さんが作ったんですか?

はい。

味覚が鈍っても

料理に携わる方法は
あると思うんです。

世の中には 病気とかで

食べたいものが
食べられない人もいます。

そういう人のために

目で楽しんで
ゆっくり ワインを飲んでもらう。

そういう新しい店が
できたらいいなと思うんです。

この話をしたら ほら ちょうど
あのとき 店に来ていた

投資家の方が
賛同してくれましてね。

(聖子)《今日は コース
お願いしなくて ごめんなさい》

《いいえ。 お店に
足を運んでいただけることが

何よりの喜びです》

《あなたみたいな魅力的な女性を
すっぽかすなんて》

《ちなみに 普段 どんなお仕事
されてるんですか?》

《私 あの… 投資関係》
《投資家 カッコイイな》

あ~。
もちろん 一番大事なのは

ワインですから。

幸い いいソムリエを
知ってるんです。

今度 会ったら
誘ってみようと思ってます。

加藤さんですか?

店がオープンしたら
誉さんと遊びに来てください。

はい。 ぜひ。

(刑務官)入りなさい。

門司かれんと申します。

幾つか お聞きしても
よろしいですか?

(刑務官)座りなさい。

(刑務官)座りなさい!

あなたが
心 奪われた男性について

お聞きしたいのですが。

♬~

どうした? 何かあった?

市川 利枝子に会ってきた。

えっ?
思った以上に くせ者だった。

(利枝子)
《話すこと 何もないわよ》

(かれん)
《少し 外の世界のことを

教えてあげましょうか?》

《私ね 東京の動物園で
働いてたことがあるの》

《ある日 ライオンと
猿山のボス猿が

同時にいなくなったの》

《両方 死んだと思われたけど

亡きがらは どこにもない》

《私はね 2匹で
逃げたんじゃないかと思ってる》

(かれん)《2匹とも
頭が良かったからね》

《おりから出て

逆に 人間たちを
支配しようとしてるの》

《一方で ボス猿を慕う
小猿たちは

ボス猿の能力に
ついていけなかった》

《小さな いたずらをしては

飼育員に捕まってしまうような
おバカさんばかり》

《その中で 特に ボス猿を慕う
雌猿がいたの》

《その雌猿は なぜか
ライオンのことも慕っていた》

《もちろん ライオンが
雌猿のことなんか

相手にするわけはない》

《ボス猿も あっさり
彼女を捨てて

ライオンと
共に生きる道を選んだの》

《私は
ライオンを見つけ出したい》

《あなたは たぶん
ボス猿が気になってる》

《あなたが ここを出るまでに
探しといてあげる》

(かれん)《大丈夫》

《ボス猿は すぐには殺さない》

《あなたが ここを出たとき
一緒に殺処分しましょう》

《さあ ボス猿が
行きそうなところを教えて》

《反抗的な雌猿…》

《何やってんのよ!?
ちょっと! ちょっと止めて!》

《舌… 舌かんでる!》
(刑務官)《市川! 市川!》

《市川!》

≪(刑務官)《どうした?》
(刑務官)《お願いします!》

《舌をかみました!
いきます。 せーの!》

(刑務官)《しっかりして!》

(刑務官)《市川!》

(利枝子)《フフフッ…》

(かれん)
おそらく 市川 利枝子は

命を懸けてでも
守谷を手放したくなかった。

あれは 私を通じて

守谷に送りたかったメッセージよ。

ホントに 獅子雄が
守谷と手を組むと…。

そうは思ってないわ。

でも 2人が生きてる可能性は
あると思う。

生きてる…。

 

はい。

あっ 若ちゃん?

ちょっと時間ある?
来てほしいんだけど。

えっ? 何か分かったの?

いいニュースと
悪いかもしれないニュースがある。

詳しくは 来てから話す。

悪いね 呼び出して。

あっ。
(かれん)どうも。

彼女は 大丈夫。 むしろ 獅子雄に
恩を感じている人だ。

うん?
いや。

グレが 彼女のこと
疑ってたみたいで。

へぇ~。
(クミコ)刑事ですから。

でも 私は いつだって
女の味方よ。

それより ニュースって?

いいニュースと 悪いニュース
どっちから聞きたい?

どっちでもいいよ。

獅子雄と 守谷の捜索が
打ち切られた。

どうして?
今のが いいニュースだ。

ふざけんなよ!
これでも 心配してんのよ。

捜索 打ち切らなきゃ

いつまでも 期待して
待ってしまうだろうからって。

じゃあ 悪いニュースは?

何だ これ…。

今日の 16時ごろ 横須賀で
巡視船のフェンダー

コートが引っ掛かっていたのが
発見された。

これが ポケットにあった。

特殊な耐水加工が施されている。

獅子雄の想定内だろう。

「Dear J.W.」

「この手紙は 最後に
お前と別れる前に書いている」

「この後 俺は…」
「この後 俺は

自分に ふさわしい結末を迎える」

「そこに お前を
連れて行くことは出来ない」

「あらゆる手を使って
お前を遠ざけるだろう」

「だが 安心して欲しい」

「諸悪の根源を
この手で葬り去れることは

この上ない喜びだ」

「そして 俺が死ぬことで
悲しむ人間は

幸い 一人もいない」

「そういう生き方をしてきた」

「どうだ 羨ましいだろう」

「若宮ちゃんには
到底 真似できないだろうな」

「とっとと ニセ医者から
ヤブ医者に戻れ」

「S.H」

♬~

♬~

♬~

(泣き声)

♬~

(泣き声)

♬~

♬(バイオリンの演奏)

♬~

≪(かれん)諦めるんですか?

私は まだ諦めてないわよ。

あなたが どうするかは
自由だけど

私は これからも
彼のことを追い続けるわ。

俺は…。

俺は 前に進むために
ここに来たんだ。

♬~

♬~

さよなら。
達者でね。

♬~

♬~

♬~

(クミコ)お疲れさまです 元課長。
何だよ? その呼び方。

降格して 落ち込んでるって
聞いたんで。

傷つくわ 逆に。
それより 被害者は?

え~ 宅配クリーニング
洗濯屋スカーレット勤務の

北尾 一美 35歳。
コンサート終わりに

衣装を引き取りに来たところ
何者かに腹部を刺され

入り口付近で死亡。

すでに 人けはなく
目撃情報はなし。

血痕をたどると 刺されたのは
控室ですね。

で あいつは?
また 盛り上がっちゃってる感じ?

それより あの格好
何とかなんないんですかね?

あれが 一番 頭がさえるんだと。

(クミコ)
白衣にしか見えないんだけど。

盛り上がってきたな。
(クミコ)それ

毎回 言わなくていい。
容疑者は すでに

3人に絞られた。 1人目は
ここの警備員。 第一発見者だ。

2人目は ホール責任者。

洗濯屋が帰るまで 帰れないと
ぼやいていたそうだ。

そして 3人目は
バイオリンのソリストだ。

夫が到着するまで
控室で待っていた。

誰が 一番 怪しいんだよ?

殺された洗濯屋は ソリストの夫と
愛人関係だった。

しかも ガイ者は
ソリストの双子の姉で

2人は 仲が悪かった。
えっ? それ もう確定じゃん。

ソリストが 夫に手を出した姉を
ズブリ!

動機は 十分。

ガイ者は 昔から うり二つの妹に
全てを取られてきた。

母の愛情を取られ
頭の良さを取られ

音楽の才能を取られ…。

たまりにたまった
鬱憤を晴らすため

妹の旦那を寝取って
仕返ししようとしたんだろうが

まあ 天罰だな。

≪そんなんじゃ盛り上がらないな。

もっと現場を よく見ろ。

入り口の血痕は
扉を出て 右方向。

一般車両の駐車場へ
向かっている。

本来であれば
洗濯屋の車は 左方向。

業者用の駐車場に
止めてあるはずだ。

さらに 刺された洗濯屋の
腹部の傷と

着ていた服に開いた 穴の位置
大きさが微妙に異なる。

つまり 刺された後に

穴の開いた服を
着せられたということだ。

獅子雄…。

姉妹の過去について調べるなら
もっと徹底的に調べろ。

旦那は 高校時代に
姉の方と付き合っていた。

卒業して 自然に別れたが

2人は 先日 17年ぶりに再会して
そして 盛り上がり 結婚した。

しかし 結婚したのは
姉ではなく

実は 妹の方だったんだ。

姉妹が あまりに うり二つで
旦那は気付かなかった。

妹は 17年越しに
姉の男を奪ったんだ。

だから 姉は
それを奪い返そうとした。

これまで ずっと
取られっ放しだった姉が

初めて 本気で
取り返そうとしたんだ。

そう 妹を殺してでも。

これで… また 課長になれる。

刺された後に
穴の開いた服を着せられたのは

それまで 別の服
つまり ドレスを着ていたからだ。

彼女が
一般車の駐車場へ向かったのは

刺された彼女が洗濯屋ではなく
バイオリニストだったからだ。

つまり 殺されたのは
洗濯屋ではなく ニセ洗濯屋だ。

だから そっくりだったのか。

今夜は クリスマスイブだ。

サンタクロースは 何歳まで
信じていいか 知ってるか?

[2022年 12月24日]

[この男は
何事もなかったかのように

再び 僕の目の前に現れた]

[この再会が何を意味するのか
今は まだ分からない]

[3年ぶりに動き出した
彼との時間は

全て記録に残すことにする]

[僕の名前は 若宮 潤一]

[そして 彼は…]

[誉 獅子雄]

♬~