ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

赤ひげ2 第6話 船越英一郎、中村蒼、佐津川愛美、前田公輝、鈴木康介… ドラマの原作・キャストなど…

『BS時代劇 赤ひげ2(6)「わたくしです物語」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 田山
  2. 先生
  3. 伊久
  4. 田山先生
  5. 医者
  6. 養生所
  7. お願い
  8. 去定先生
  9. 許嫁
  10. 自分
  11. 大変
  12. 津川
  13. 本当
  14. 道中
  15. お金
  16. 一緒
  17. 吉次郎
  18. 失礼
  19. 大丈夫
  20. 病人

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『BS時代劇 赤ひげ2(6)「わたくしです物語」』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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BS時代劇 赤ひげ2(6)「わたくしです物語」[解][字]

新人医師の田山の許嫁と名乗る娘が「田山の子を宿した」と押しかけてくる。同じ頃、骨董が壊され、現金の紛失騒ぎが起こり、田山は全てに「わたくしです」と名乗り出る。

詳細情報
番組内容
赤ひげ(船越英一郎)の下で働く新人医師の田山(鈴木康介)。ある日養生所に、田山の許嫁と名乗る娘・伊久(谷村美月)が「田山の子を宿した」と押しかけてくる。同じ頃に、患者の家で貴重な骨董が何者かに壊されたり、養生所内で現金の紛失騒ぎなどが起こり、田山はその全てに「わたくしです」と名乗り出る。果たして本当に全ては田山のせいなの…。
出演者
【出演】船越英一郎中村蒼佐津川愛美,前田公輝,鈴木康介,谷村美月
原作・脚本
【原作】山本周五郎,【脚本】尾崎将也

 

 


♬~

(去定)どうだ?

だいぶ よろしゅうございます。

冷えにより
血の巡りが悪くなると 痛みが増す。

くれぐれも 体を冷やさぬように。
はい。

保本。
(保本)はい。

これは 体の調子を正す薬だ。

煎じて飲みなさい。
ありがとうございます。

よかった…。 先生のおかげです。

では お薬料は いかほど…。

あの薬は ちと高い。
はあ…。

20両。
そんなに…。

あ いや お支払いします。

♬~

わしを軽蔑したかったら してもいいぞ。
あの薬は もっと安い。

いえ。 養生所のために
しておられることですから。

お上に 費用を増やせと言っても
にらまれるだけだ。

こんなやり方しかない。

<去定先生は 時々 こうして
私に八つ当たりをした。

それも しかたないと思い
私は受け流していた>

入所して 様子を見た方がよさそうだな。

津川先生
次の人 入れていいかい? よし 入れろ。

お常さん この者の入所の用意を頼む。

分かりました。 よいしょ。

もうすぐ あんたの番だからね。

(お雪)あっ 保本先生 お帰りなさい。

帰ってきたか。 助かる。

今日は忙しそうですね。
ああ。 田山がいないからだ。

あいつでも 案外と役に立っていたんだな。
田山先生は どちらに?

去定先生のお使いで
八王子の医者を訪ねている。

何でも 先生秘蔵の医学書
貸し出すそうだ。

今頃 帰り道で のんきに
うまいもんでも食ってるんだろう。

静かだな。

はい。 田山がいないからです。
そうか。

うるさいやつですが
あれでも 役に立っていたんですよ。

フン。

≪(足音)
お 帰ってきた。

先生 ただいま戻りました。

ご苦労。 礼金は?

はい… こちらに。

よかろう。

田山先生 お食事 まだでしょう。
召し上がりますか?

頼む。 いや~ 腹が減った。

道中 どうだった?
何か面白いことはあったか。

いえ これといって 何もありません。

<ふだんの田山なら
自慢げに あれこれと話すはずだ。

私は 田山が いつもより静かなのが
少し気になった>

♬~

(伊久)ごめんくださいまし。
≪(お雪)はい。

≪(伊久)失礼いたします。

少しずつ 赤みは引いてきているな。
まだ熱もあるな。

田山先生。

田山先生に お客様いらしてますよ。
私に?

伊久様という女の方です。

え 伊久さんが…。
(津川)誰だ? 伊久さんって。

許嫁です。

えっ!

あ… ここはいいから 行ってこい。
はい。

許嫁? あいつに そんなものがいたのか。

田山の家は ご直参と聞いた。

そうなのか 大したものだな。

お久しゅうございます。

こちらこそ すっかり ご無沙汰で。

真一郎様は
まだ 私のことが お嫌いですか?

は? 私が あなたを
嫌いになる理由がありません。

だったら どうして
私との婚儀を嫌がるのですか?

いえ ただ 私は この養生所で
医者として修業をしたいのです。

一人前になるには
何年かかるか分かりません。

ですから ほかに好きな人が現れたら
どうぞと申し上げただけです。

私を好きなら
何年かかるか分からないが

待っていてくれと
言うはずではないでしょうか。

そう言われると…。

つまり 私のことを
それほど好きではないのでしょう。

そうなりますか…。

ああ そうですか!

まあ 何しろ 親同士が
勝手に進めてしまったことですから。

で 今日は何か?

はい。 そういうわけで
私は この度 ほかの方と…。

あ さようでしたか。
どうぞ お幸せに。

そう たやすいことではないのです。

どういうことですか?

実は…。

私…。

≪(田山)え~っ!

そうか… 許嫁か。
はあ。

それで 先生にお願いがございまして。
何だ? 言ってみろ。

はあ…。

実は こちらの伊久さんが
みごもりまして。

うん? どういうことだ。

つまり 私の子です。

何? しかし い… いつの間に。

実家に帰った時に 手早く。
て…!

ええ。 この方は手が早くて。

それで お願いなのですが…。
実は私

みごもったことが 親に知られて
ひどく叱られてしまいました。

特に 父の怒りは尋常ではなく。

それは そうであろう。

父の怒りが解けるまで しばらく
ここに置いていただけませんでしょうか?

んな…!
私 何でもします。 下働きでも何でも。

人手が足りないと 先生も
おっしゃっていたではありませんか。

しかし…。

(2人)お願いします!

お常さ~ん!

あの… 田山先生が!?

(笑い声)

ただの粗忽者だと思っていたが…
人は見かけによらないものだな。

(笑い声)
なぜか 負けた気がする…。

ああいう男ほど すけべえなのさ。

(笑い声)

あ 皆さん 実はですね…。

事情は聞いた。

おめでただそうですね。

はい。
しばらく こちらにお世話になります。

どうぞ。 ついでに
お子様も こちらで

お産みになられたら
いかがですか?

それは 願ってもないことでございます。

(笑い声)

<こうして 田山の許嫁の伊久は

養生所に居候するようになった>

これも お願いできますか。

かしこまりました。

これは 前の分です。
ああ。

手早いものですね。

こんなに大勢の病人や
けが人を診てらっしゃるんですね。

何せ 養生所は
江戸では ここだけですから。

そうなんですか…。

♬~

(津川)少し白っぽいな。
先生 大丈夫でしょうか?

次。 今日は どうした?

熱が高いな。
下痢… 下痢が ずっと続いていて

ごはんも ほとんど食べてないんです。

お願いします 先生! 今 診てるからな。
は… はい。

肩と腰を しっかり押さえろ。
何度 言ったら分かる!

田山!
すみません!

(うめき声)

いいぞ。

あら いい匂い。

たくさん作らないといけないから
大変ですねえ。

いえ もう慣れましたから。

病人や けが人には 滋養のあるものを
食べてもらわないといけないから

毎日 それが大変ですかね。
そうなんですか…。

あ それは みそ煮ですね。

煮上がったら しばらく置いておくと
味が染みて おいしくなりますよ。

何か お手伝いしましょうか。
そんな とんでもない!

あ あのごぼう 切りましょうか。

ちょっと お嬢様に
そんなことさせられませんから。 ね ね。

ほら 汚れますから お着物が…。
じゃあ あの ささがきでお願いします。

ありがとうございます。
細かめに。

♬~

うまい。
よかった。

お伊久様が
手伝ってくだすったんですよ。 ねえ。

さすがですねえ。

田山は所帯を持つと
こんなうまいものを 毎日食えるのか。

親のもとでは こんなことしか
することがありませんので。

いや~ 大したもんですね。

何せ 一つも偉そうにしないのがいい。
本当 いいお嬢様ですよ。

そういう女子が 田山と一緒になろうと
思い 子をなすということは

実は 田山は
あれで ひとかどの男なのかもしれない。

ふ~ん そんなもんですか。

岡場所にも ああいう女はいたよ。

どんな客にも いい顔する女がね…。

みんな す~ぐ だまされるんだ。

失礼な女だよ。

むくみは取れたようだな。
ええ 近頃は よくなりました。

あっ いや イタタタ…!

これからは 適度に体を動かした方がいい。

はい。 しかし 脚に変なしびれがあって…。

ほう 立てますかな。
はい。

イタ! イタタタ…。

イ~タタタタ タタタ…!

≪イタタタ…!

アイタタタタタ…!

どこへ行っていた?
は。 厠をお借りしておりました。

手伝え。
はい。

さあ。
すみません。

あっ イ~タタタタタタ! イタタタタ…。

ああ もういい。 無理は禁物です。

(吉次郎)旦那様~! 大変です!

どうした 吉次郎。

家宝の壺が… 割れております!

何! あっ アイタタタッ…!

何!

(吉次郎)私が通りかかったら
割れていたんです。

こ… これは 先々代が
水戸様から頂戴した大切な壺…。

ひとりでに落ちるわけがない。

誰がやった~!

家の者を集めて 詮議しなさい!

早く!
は… はい!

申し上げます!

私です。

え?

申し訳ありません。

先ほど 厠に行った帰りに
この壺が目についたもので

思わず触れてしまい…。

それは本当か?
(田山)はい。

なぜ 早く言わなかった!

しでかしたことの大きさに
怖くなって つい…。

申し訳ありません。
償いはいたします。

そうは おっしゃられても…

これは 値のつけようのないものでして。

では 私の命を取るなり何なり
ご勝手にしてください。

バカ者!

そのようなことを
軽々しく口にするんじゃない!

うちの者が とんでもないことを…。

申し訳ない。

それで 許してくれたのか?

(竹造)へい。 そのようで…。

去定先生に頭を下げられては
それ以上 責められまい…。

田山は どうしてる?

罰として 通い病人診療簿の不備を

今夜中に 一人で確かめろと言われて
やっています。

田山先生
何やら しでかしたらしいね。

そのようですね。

おや 平気な顔だね。

許されたと聞いております。

あんた どうも怪しいね。
は?

何か隠してないかい?

私が 一体 何を…。

さあね…。

ああああ… ああああ…! ああああ…!

ああああ… どうしよう…!

どうしたんだ!

お金がないんですよ!
(2人)えっ!

去定先生からお預かりした
支払いのための一分金4枚で1両…!

棚に置いたはずなのに…!

それは 大変な額だな。

私のせいです…。 どうしましょう!
とにかく捜そう!

どうしましょうか!? どうしましょう!
ねえ どうしましょう…!

♬~

(津川)ないな。

全く 余計な手間を…。

置いたのは 確かなんだな。
はい 確かに ここに。

ありませんね。

泥棒ですよ。
え…。

養生所の中に 盗みをするような者は…。

何してる? お前も捜せ。

金なら ここにあります。

え?

(お常)あっ 確かに!

申し訳ありません… 私です。

どういうことだ。
まさか お前が盗んだのか?

いえ。 置いたままになってるのを見つけて
不用心だと思って預かったんです。

何だ…。

お騒がせして… 申し訳ありません!

いえ 悪いのは私なんですから。

とんだ手間がかかった。 仕事に戻れ。
(お常)はい すいませんでした。

♬~

もう大丈夫です。
はい…。

♬~

妙なことがあるものですね…。

田山がやったというのが
どうも 本当とは思えない。

あなたは それが伊久さんが
関わりがあると思われるのですか?

伊久さんが来てからなんだ。
田山が おかしくなったのは。

それより前に 何か いつもと違うことは?

田山は 先生の言いつけで
八王子に行っていたが…。

もしかして その道中で何かあったとか?

どういうことだ?

田山さんは 帰ってきた時の様子は?

いつもどおり…。

道中 どうだった?
何か面白いことはあったか。

いえ これといって 何もありません。

あっ…。
何か?

いや ふだんの田山なら

旅先であったことを あれこれ話すはずだ。

なのに 妙に おとなしかった。

何だ?

分かりません。

でも 謎めいて
何だか楽しくないですか?

♬~

<その夜遅く 事態は急展開を迎えた>

(およね)キャ~ッ!

だ… 誰だい!? 誰だい!

誰だい!
な… 何だ 何だ!? どうしたんだ?

男が忍び込んだんだよ!

私のことを襲おうとしたんだ!
えっ お… 男!? ああ!

何事だ。
男が忍び込んだそうです。

何!
そ… そうなんだよ。

どんな男だった?

さあ。 顔は見えなかった…。
私が暴れたら 逃げてったよ。

戸締まりは どうだ?

へい 人が出はいりした様子は
ありません。 分かった。

病人は 誰も部屋を出ておりません。
そうか。

では 一体 誰が…。

ここにいる男は 私と先生と
あとは…。

ま… まさか また お前か?

はい 私です。

どういうことだ?

およねは 前々から
私を気に入ったそぶりをしてたので…。

(津川)したのか?

したかもね。

すみません 出来心で。

許嫁がありながら
どうして そんなことを…。

魔が差したと申しましょうか。

こればかりは
不問に付するというわけにはいかんぞ。

おとがめは受けます。

では ここから去れ。

(津川)しかし 何もしなかったのですから。

そういう問題ではない!

どうなんだ!

(泣き声)

もういいだろう…。
およね 話してやれ。

え…。

私は襲われてなんかいないよ。

芝居をしたんだ。

そういう芝居をすれば

この男が 自分がやったと
名乗り出るんじゃないかって

赤ひげに言われてね。
先生が…。

あまり よい方法とは言えないが
致し方なかった。

さあ 田山 本当のことを言え。

はい…。 確かに
私は およねを襲ってはおりません。

壺は?
割っておりません。

金は?
預かっておりません。

自分で立て替えた金です。

つまり 人の罪を かぶろうとしたんだな。

はい。
なぜ そんなことをしようとした?

なぜだ!

で 田山は 訳を話したんですか?

言えません。

言えないだと!?

はい… 言えません。

どういうことだ…。

分からん…。

≪(伊久)失礼いたします。

♬~

一体 何の話だ。

朝のお忙しい時に
お手間を取らせてしまい

申し訳なく存じます。

実は…

この人が あんな嘘をついたのは
私への当てつけなんです。

そうなんでしょう?

私が あなたに嘘をついたこと
あなたは分かってたんでしょ。

(田山)え?

その当てつけに 自分も
いろいろな嘘をついてみせたんでしょう。

あ いや…。

あなたがついた嘘とは 何ですか?

私…

みごもってなどおりません。

え!
(津川 保本)え!

私は あの時…。

そう たやすいことではないのです。

どういうことですか?

実は…。

私 その方の子をみごもってしまいました。

え…。
ところが

みごもったことを
父に知られてしまったので

私 思わず 真一郎様の子だと
言ってしまったんです。

どうして そんな…。

許嫁との間で
そういうことになったのであれば

まだ許されると思いまして。

それは そうですね。

でも 父の怒りは収まりませんでした…。

なので ほとぼりが冷めるまで
ここに置いていただけませんでしょうか。

子どもは あなたの子だということにして。

はあ…。

分かりました。

では お芝居を始めましょう。
え?

まずは あなたが
大げさに驚くところからです。

はい どうぞ。 …はい!

え~っ!

なぜ みごもったなどと嘘を…。

この人が 私との婚儀を
一向に真面目に考えてくれないもので…。

ここで ごやっかいになるうちに
私のさまざまな手並みをお見せすれば

お気持ちも変わるかと。

そうだったのか…。

あなたは 気付いていたんですよね?
だから 私への当てつけに

壺を割っただの およねさんを襲っただの
いろいろな嘘をついたんでしょ。

いや…。

では なぜ
あなたは無用な嘘をついたのですか?

だから… その訳は言えません。

あっ。

もしかして その道中で何かあったとか?

先生の使いの道中…
そこで 何かあったんだな。

いや! いや…。

話してみろ。

これ以上 皆に心配をかけるのか?

あれは…

使いの帰り道のことでした。

どうした?

(おたま)足が…。

私は医者だ。 見せてみなさい。

ううっ…!

痛むか?
はい。

くじいたようだな…。

これから どこへ行く?

江戸へ…。 今夜は 府中に泊まろうかと。
なら 私と一緒だ。

ああっ!
大丈夫か?

すみません…。

同じ部屋に泊まるなんて… 困る。

旅は道連れと言うじゃありませんか…。

女の1人旅は 何かと不安なんです。

(熊吉)おい!
あら…。

てめえ よくも うちの親分のお内儀さんに
手を出したな。

えっ。
この人が 一緒に泊まろうって

無理やり…。
そんな 私は…!

どう落とし前つけるんだ。 ええっ!

それは 美人局というやつではないか。

そうです…。

♬~

(戸が開く音)

(侍)大変だのう。 ハハハッ…。

隣の部屋で 話は聞いた。

悪党の猿知恵に引っかかるとは…

お主も よっぽど 人がよいと見える。

ありがとうございます。

ここは わたくしに任せて逃げよ。
え。

あいつらが戻る前に。 さあ。

しかし そんなことしたら あなたが…。

心配ご無用。 わたくしは これでも武士だ。

いざとなれば これがある。

♬~

(親分)てめえか。
俺の女房に 手ぇ出しやがったやつは!

はい わたくしです。

あっ いや… こ こいつは…!

(おたま)こんな男 知らないよ!

わたくしですよ。
忘れたのですか?

誰なのよ あんた!
知らない顔だね。

どちら様ですか?
(親分)熊… 説明しろ。

♬~

(田山)己のふがいなさが
何とも情けない限りでした。

やがて あのお武家に お礼ができない分
何かできないかと考え…

他人の不始末を 身代わりになって
助けようと決心をしたのです。

≪(お常)ああああっ…!

ああああっ…! ああああっ…!

どうした!?
あった あった あった!

お金があったんですよ!

洗濯物を干す時に ひょいって置いたのを
忘れてたんですよ!

なのに 私ったら 棚に置いただなん…。

あれ? そしたら… あの時
田山先生が お出しになったお金は?

田山が立て替えたんだ。
ほかの誰かが罪にならないように。

そうだったんだ…。

ありがとうございます!

あの時 田山先生が
お金を出してくださらなかったら

私は この養生所に泥棒がいるって
疑ったまんまだったんですよ!

先生 ありがとうございます!

あの… こちらの方が。
ああ これは。

この度は 何とも
申し訳の立たぬことをいたしました。

実は 壺を割ったのは… 私なんです。

あの時 先生は ご覧になったんでしょう?

♬~

ああっ!
(壺が割れる音)

どうしよう…!

♬~

(吉次郎)田山先生が 自分がやったと
おっしゃった時には驚きました。

なんて いいお人なんだ…。

それに引き換え この私は…。

田山先生が
あんなことをしてくださらなきゃ

私は 口をつぐんだままでした…。

先生のおかげで
思い直すことができたんです。

今朝 この者から本当のことを聞きました。
一度は 暇を出そうかとも思いました。

しかし 先生の気持ちに免じて
今度だけは 許してやることにしました。

ありがとうございました。

いやいや こちらこそ
ご迷惑をおかけした。

では 失礼いたします。
また いずれ 改めまして。

わざわざ ご足労いただき 相すまぬ。

おい お常。
≪(お常)はい!

全く… 人騒がせなやつだ。

申し訳ございませんでした。

しかし 田山のおかげで
あのように救われた者もいたのですから。

そんなものは たまたまだ。

田山が罪をかぶったのを これ幸いに
口をつぐむ者だって出るだろう。

しかもだ…

このまま 罪をかぶり続けていったら
田山自身は どうなる。

しまいには 人殺しの罪を着て
死罪にだって なりかねんぞ。

田山 お前は何者だ!

医者ではないのか!

もし 本当に
その侍の恩に報いたいのなら

まずは 一人前の医者になって
病人たちを救うことこそ

お前がなすべきことじゃないのか!

医者として半人前のくせに

人の罪をかぶりたいなどという者は
この養生所には無用の者だ。

今すぐ出ていけ!

ここに いさせてください!

お願いします! お願いします!

ならば 心を入れ替えろ。

この大バカ者が!

(泣き声)

ごめんなさい!

一番醜いのは私です。
私は自分のことだけ…。

田山先生が
好きだからだろ。

こういう成り行きだ。

この際 伊久さんと一緒になれよ。

うん。 そうだな…。

私は ここで働きながら
ちゃんと 妻との暮らしはできている。

いつまでも 待たせることはない。

そうでしょうか。

どうです 去定先生。

わしに聞くな。

当人の気持ち次第だろ。

どうだ 田山?

私は… 伊久さんさえよければ。

ありがとうございます。

でも…

この人の妻にはなれません!

え!

えっ ど… どうして?

この人は 旅先で助けられた恩返しに
他人の不始末をかぶろうとした…。

だから 私が ほかの人の子どもを
みごもったと言った時

自分の子だと 嘘をついてくれたんです。

優しい… じゃないか。

それじゃあ
私は割れた壺と同じではありませんか!

♬~

そうか?

そう… なるのか?

どうなんだい?
違うなら 違うって言ってやんなよ!

そう言われると…。

どうなんですか 先生?

知らん。

♬~

痛むか?
痛みます。

お雪 さらしを補充してくれ。
はい。

薬を5日分 出しておくから…。

この薬を飲んで 安静にするように。

それで熱が下がらなければ また来なさい。
分かりました。

行くのか。

はい。 お騒がせいたしました…。

父には頭を下げて 正直に話をします。

そうか それがいい。

病や けがから 人を救おうとされる
先生方のお姿は

大変 尊く見えました。

ここで お世話になっていれば

きっと あの人は
立派な医者になれますよね。

それは あいつ次第だ。

また来るといい。

え…。

田山のためを思えばこそ
今は身を引くんだろう。

その心も また尊い

たまには来て
やつに 活を入れてやってくれ。

はい。

♬~

♬~

これなら 縫わなくても大丈夫だろう。

膏薬を貼っておいた。

これで 膿が出るかどうか
様子を見よう。 はい。

先生。
何だ。

妙な話なのですが

私は今回のことで 田山は意外と
いい医者になるような気がしてきました。

(田山)赤みは すぐに消える。
いいぞ。

10日もすれば きれいに治るから
心配するな。

フン… おかしなやつだ。

<去定先生は 強くは否定しなかった。

先生も 私と同じことを
感じていたのかもしれない>

いい医者か…。

ああっ 何やってんだ! おおおい!

ごめんなさい!
お雪 雑巾 持ってきて!

当分 先だな…。
(お雪)ああ もう焼酎が…!

ああ いいぞ。
ありがとうございます。

何やってんですか もう…。
すいません! すいません!

私が この子の面倒見んだい。

それならいいだろ。 文句ないだろ 赤ひげ。

あの赤ん坊の世話をするようになってから
何だか働き者になったようで。

鶴之介は私の子だ。 返してもらおう。

待て およね!

あんたといられて 楽しかったよ。

お前のしたことは尊い。 限りなく尊い