ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

赤ひげ2 第4話 船越英一郎、中村蒼、佐津川愛美、前田公輝、鈴木康介… ドラマの原作・キャストなど…

『BS時代劇 赤ひげ2(4)「最愛の妻」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 鎌田殿
  2. 椙江
  3. 医者
  4. 鎌田
  5. 良庵
  6. 先生
  7. 浪人
  8. お前
  9. 滋養
  10. 失礼
  11. 八百屋
  12. お内儀
  13. 沖田
  14. 今日
  15. 本当
  16. お待ちくだ
  17. 一度
  18. 貴殿
  19. 高名
  20. 山村

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『BS時代劇 赤ひげ2(4)「最愛の妻」』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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BS時代劇 赤ひげ2(4)「最愛の妻」[解][字]

保本と田山は、鎌田という浪人の妻が、長く病だと聞き往診しようとするが、拒まれてしまう。鎌田はかつて剣を極めた者だが、今は長屋暮らし。その裏には、秘密があった。

詳細情報
番組内容
赤ひげ(船越英一郎)の下で働く保本(中村蒼)と田山(鈴木康介)は、鎌田(戸次重幸)という浪人の妻が、長く病だと聞き往診しようとするが、鎌田に拒まれてしまう。鎌田は、かつてある大名に仕えて剣を極めた者だったが、今は長屋暮らし。近所では愛妻家で知られていたが、その裏には、大きな秘密があった…。
出演者
【出演】船越英一郎中村蒼佐津川愛美,前田公輝,鈴木康介,長谷川初範,戸次重幸
原作・脚本
【原作】山本周五郎,【脚本】尾崎将也

 

 


♬~

この分なら
もう2~3日で退所できるだろう。

あっ ありがとうございます。

(津川)もう少し 様子を見よう。
すみません。 ありがとうございます。

具合は どうだ。
まだ 痛むんよ。

そろそろ 治ってもいい頃なんだがな。

何だい 私が嘘ついてるとでも言うのかい。

いや。 ゆっくり養生しろ。

こんなとこ いたくて いるんじゃないよ。

治ったら すぐ出てってやるさ。

どうだ 少しは楽になったか?

おかげさまで すっかり よくなりました。

治ってなどおらん。 熱があるじゃないか。
すみません。

病を治さなければ 元も子もないだろう。

病人は 医者に対して
正直じゃないといかんぞ。

もう少し辛抱しろ。

(せき)

(荒い息遣い)

熱は いつからだ。
(妻)7日ほど前から。

息苦しそうだな。 よいしょ。

ヘラだ。
あ。

口を開けて。

風邪を こじらせてるな…。

このままだと 重い肺の病になるぞ。

(夫)治るでしょうか…。

早く治して働かないと…。

今は 治すことだけを考えるんだ。

この薬を飲めば 熱は下がる。

あとは ゆっくり休め。
ありがとうございます。

もっと早く診せなければ 駄目じゃないか。
すみません…。

食べ物が よくないのだろう。

ふだんから もっと滋養のあるものを
食べていれば 病気を減らせる。

無知と貧困のせいですね。

どこかで聞いたセリフだな。
新出先生が おっしゃっていました。

(去定の真似で)
多くの病は 無知と貧困が原因だ。

無知と貧困と闘って
世の中を変えなければ。

それはいいが 目の前の仕事を早く覚えろ。

喉を診る時は
ヘラを用意しろと言っただろう。

分かってます。 しかし
先のことを見据えることも大事でしょう。

そうだな…。
(鎌田)どうなんだ。

(八百屋)だから もう お侍さん
勘弁してくださいよ。

(鎌田)何が難しいことがある?
聞いているんだ。

(八百屋)ああ 全く!

八百屋を営んでおきながら

売り物のことを知らないとはな。

大根も ごぼう
そりゃ滋養はありますよ。

だけど どっちが滋養が高いかなんて
聞かれてもね。

それで 八百屋を よく名乗れたものだ。

お侍でも それは聞き捨てなりませんな。

ここには 隣町からだって
お客が来るんだ。

八百屋を名乗るななんて言われたんじゃ
引っ込みがつかねえや!

言い過ぎた。 もうよい。

よくないね。
そんなに 気に入らねえんなら

遠慮なく 手討ちにして
おくんなさいよ!

この刀は そんな くだらんことのために
使うものではない。

くだらねえだと!?
喧嘩はよせ。

こりゃ 養生所の先生…。
何があったんだ。

病に伏せっている家内のために

滋養のあるものを
作ってやりたいのですが

八百屋が頼りになりませんので。

悪うございましたね。
邪魔をしたな。

今 お内儀が病だと。

ええ。

私は 小石川養生所の医者です。
どのような病ですか?

胃の病です。

医者には診せていますか?
もちろん。

高名な医者に診てもらい
胃の薬と朝鮮人参を飲ませています。

どこの 何という医者ですか?

あなたよりは優秀な医者ですので
ご心配なく。

な…。
そうですか。

では これにて。

ややこしそうな男だな。
お前に言われたくはないだろう。

いえいえ。 鎌田様は堅物そうに見えて
そうでもないんですよ。

どういうことだ?
1年ほど前でしたかね。

病のご新造様のために
一軒家を借りてやって移り住んで。

毎日 あっちこっち訪ね歩いて

滋養のあるものを買ってきては
ご新造様に食べさせてるんですよ。

する話といったら ご新造様の話ばかり。

女は わがままでいかん。

毎日あれが食べたい これが食べたいと。
(行商)おっしゃるとおりで。

でも 作っておあげになるんでしょ。
いや 甘いだけだ。

(笑い声)

♬~

これをくれ。

本当に ご新造様に
ほれていらっしゃるんだね。

意外だな。
大したものだな。

お宅では
そういうことは しないんですか?

俺のことは どうでもいい。

<これは この浪人と病に伏せる妻との
奇妙な物語だ>

♬~

椙江 帰ったぞ。

遅くなってすまない。
すぐに食事の支度をするからな。

今日は塩鮭だ。

♬~

気になること?

はあ。 浪人なのですが

妻が胃の病で伏せっているというのです。

高名な医者に診せているというのですが

医者が出したのが 朝鮮人参だそうです。

朝鮮人参?

浪人が そんな値の張る薬に手を出せまい。

そうなのです。

先日 出先で聞いたのですが

名医と嘘をついて 高額な薬料を取って

実は 医者も薬も偽物だったということが
最近あったそうです。

もしや それでは。

どうしたものかと…。

このまま放っておけば
病が悪くなってしまうかもしれません。

人に聞く前に 自分は どう思うんだ。

はあ…。
≪(田山)失礼します。

入れ。

ご相談があります。
何だ。

今日 帰り道で ちょっと。
浪人のことか。

へ…。 もう お話しされたんですか?

私が思うに 最近 高名な医者だと…。

それも聞いた。 どうするかということだ。

私に お任せください。

明日にでも 家に乗り込んで
妻の様子を 無理にでも診ようと思います。

そんな無理やりなことができるか。
そんな弱腰で 医者が務まりますか。

強引ならいいというものではない!
そこまでだ。

この一件は お前たち2人に任せる。

はあ…。
分かりました。

♬~

新出先生は
私たちを信用してくださいましたね。

体よく 押しつけられただけだ。

せっかく 先生に任されたんですよ。
保本さんが やらないと言うのなら

私一人でも乗り込んで
療治を受けさせます。

好きにしろ。
好きにします。

田山先生にかかっちゃ

保本先生も 形なしですね。

怖いもの知らずなだけだ。

今に 痛い目に遭うに決まってる。

強がっちゃって…!

(笑い声)

(子どもたち)えいっ えいっ えいっ…。

御免。

何か?

いや… 通りかかったので
お内儀の様子でも見てさしあげようかと。

言ったはずだ。
妻は 高名な医者に診てもらっている。

何という方ですか?

あ これは 良庵先生。

(良庵)今日も お内儀を拝見しに参った。

ありがとうございます。 さっ。

お 養生所の方じゃな…。

さあ 先生 どうぞ。
ああ。

(子どもたち)おじさ~ん!
おじさん おじさん おじさん…!

大変だ おじさん!
どうした?

あっちで お侍が斬り合いしてるよ!

何…。

先生 頼みます!

どっちだ?
あっち あっち!

早く!
早く!

やる気か!
(小島)おう。 決着をつけよう!

(沖田)待て待て 落ち着け!
止めだて無用!

(沖田)待て! 待て 待て…!

♬~

うおりゃ~!
やめろ やめろ!

何をしている。

子細あって このような仕儀と相なった。
そちらには関わりのないこと。

こんなところでやられたら 周りが迷惑だ。

うるさい!
やれ!

やるなら 私を倒してからにされよ。

♬~

ええい 離せ!

ぐあっ!
おのれ~!

うっ…!

お見事。

このバカ者どもが…。

手当てをせねば…。

お いいところに医者がいる。

寝る時以外は これをつけて
あまり 上半身を動かさないようにしろ。

失礼します。
よし いいぞ。

内臓に問題はなさそうだな。

冷やしておけば じきに腫れは引くだろう。

よし 次。

イタタタタ…!
我慢しなさい。

余計な仕事を持ち込んで…。

申し訳ない。
あ いえ… 外でお待ちください。

とんだ手間をおかけして。
いやいや 何があったのですか?

もとはといえば
御前試合の判定を巡って

勝った負けたのと言い争いが高じて
このようなことに…。

人が死ねば 大変なことになるところを
あの鎌田殿のおかげで…。

それにしても あの鎌田殿は大変な腕前。

是非とも 我が家中に迎えたい。

鎌田殿。

では 私は これで。

お待ちくだされ!

お待ちくだされ!

鎌田殿! お待ちくだされ。

鎌田殿!

♬~

何だい… 文句でもあるのかい。

いや ない。

≪(沖田)鎌田殿!

鎌田殿!

ああ…。

何か 悪いことでもしたのかい。

いや そうでもないのだが。

(およね)どうだか。

お前は どうして このような…。

(およね)ここを出ても 行くとこないし

ここなら ただで飯が食えるからね。

なるほど…。

初めて会った女の隠し事を聞くのは
妙な気分だ。

しかし…。

何だい。

いつまでも
嘘をつけるものではないだろう。

そんなことは分かってるさ。
…どうにでもなれ。

♬~

あの鎌田というのが

妻が胃の病だという浪人だな。
はい。

あ さっきの騒ぎで
言うのを忘れていました。

そのことなら 大丈夫です。
え… どうして。

あの浪人の妻は
良庵という医者が診ています。

面構えが やけに偉そうな医者でした。

フン なら間違いあるまい。

ご存じですか?

俺の父親だ。

え!

そんなに 偉そうだったか。

時に津川さん
およねの具合は どうですか?

もう けがは治る頃ですが。

治ってるはずなんだが
まだ 本人が痛いと言うんでな。

一度は 先生を刺そうとした女ですよ。
放り出せばいいでしょ。

田山 黙って食え。

は… はい。

(お常の笑い声)

ああ! やっと見つけた。

辺りで聞いて回ったのだ。

何か…。
鎌田殿。

昨日は 大変なところを収めていただき
まことに かたじけない…。

十分なお礼も言えぬままに。

礼を言われるほどのことでは
ございません。

いや それでは私の気持ちが収まらぬ。

分かりました。 では。

いや それだけではなく…

是非 貴殿と話したいことがありましてな。

家の中は むさ苦しいので その辺で。

とにかく 喧嘩が収まって
よろしゅうございました。

それも 貴殿にお助けいただいたおかげ。
いえ。 それは もう。

鎌田殿の剣の腕前は
かなりのものと お見受けいたした。

これは どちらで?

故あって 今は浪々の身ですが
以前は さる大名家に仕えておりました。

そうでしたか。 いや 相当な修練を
積まれたのでしょうなあ。

はあ…。

もう よろしいでしょうか。

ああ~ お待ちくだされ!

何でしょう。

それがしには 娘がござる。

志乃と申します。
当年取って 18歳。

我が娘ながら なかなかの器量。

礼儀作法も 一とおりは教えております。

それで?

婿になっていただきたい。

え?
さすれば おのずと

仕官がかなう。

貴殿の腕前なら
否やを言うものは おりますまい。

まことに ありがたいお言葉ですが…
あいにく 私には妻がおります。

え! あ… それは さようか。

長年 病に伏せっておりまして…
そばにいてやらねばならんのです。

あ それは… それは お気の毒に。

では これにて。
はあ。

ハハハッ そうか。 しかし 驚いたな。

驚いたのは こっちです。

≪(田山)失礼します。
おう。

お呼びでしょうか。

おう。
あっ!

偉そうな顔の保本良庵だ。

誰が そんなことを…。
ハハハハハッ。

時に 鎌田殿のお内儀のお加減は
いかがですか。

うむ。 お加減なあ…。

病の妻はおらん。

は?
今 父から聞いたところだ。

あの人の妻女は 3年前に亡くなっている。

え?
最期を看取ったのは この私だ。

では あの浪人は…。

妻が生きていると
思い込んでいるのでしょうか。

人の心とは 謎に満ちたものだぞ。

(田山)では なぜ あの時…。

わしが 妻がいると言ったか?
え…。

今日も お内儀を拝見しに参った。

俺は お内儀の絵を見に行ったのだ。

絵を?

お内儀の椙江殿は
それは美しいお人でな…。

絵師が こぞって
椙江殿を絵に描きたいと言っていた。

その絵を 鎌田殿は飾っておるのだ。

絵を拝みに行くという口実で
時々 鎌田殿の様子を見に行っておるのだ。

あの人のことが心配で。

夫婦の間に 何があったんだ?

参りました!
次。

お願いします!

(良庵)鎌田殿は
剣の道に かけた男だった。

剣術師範役の座を目指して

脇目も振らずに 稽古ばかりしていた。

池上に出来た
山村という お菓子屋のきんつばが

大層おいしいと 評判なんですって。

一度 食べてみたいものですわ。
そうか…。

(良庵)椙江殿は
かいがいしく 夫に尽くした。

♬~

(椙江)ううっ…。

(良庵)やがて 椙江殿は病に倒れた。

おい どうした! おい 椙江!

(鎌田)出かけてくる。

具合は どうだ?

私は大丈夫です…。

今日は 御前試合でしたね。

どうか ご武運を。

行ってまいる。

(良庵)それでも 鎌田殿は
妻を顧みることなく

ただ ひたすら
剣の道を究めようとしていた。

どちらへ?
大事な用がありますもので。

後 お願いします。
おう…。

(良庵)しかし 帰ってきた時には…。

椙江 椙江!

椙江 勝ったぞ! か…。

♬~

あれから程なく 容体が急変してな…。

(良庵)あの人は やっと気付いたのだ。

自分が失ったものの大きさに…。

あ これは先生。

鎌田殿… 少しは落ち着かれましたかな。

は。 椙江の病も やや持ち直しております。
え?

薬が無くなる頃合いです。
是非 お越しください。

わ… 分かりました。

(良庵)あの男の心は

妻が生きていた頃のまま
時が止まってしまったのだ。

<あの男は 心の中で
何を見ているのだろう…>

何だい 心の病かい。

まさをは どうしてる。
達者にしています。

大事にしてやれよ。
はい。

どうかしましたか?

お前は 本当に そこにいるのか。

はあ?

もしかして いないのではないのか。

私が いると
思い込んでいるだけなのではないのか…。

いや ふと心配になって。

どうかしたんですか?

人には それが本当のことだと
自分で思っていても

実は そのようなものはない
ということがあるようだ。

そうなのですか。

自分が見ているものが 本当かどうか
どうすれば分かるのだろう。

痛い!

どうやら 本当らしい。

もう…。

消えないでくれ。

消えたりしません。

どこかへ移り住まないか?

もっと のんびりした田舎へでも…。

そこで 2人だけで
いつまでも静かに暮らそう。

な 椙江。

♬~

お手前は。

先日は よくも恥をかかせてくれたな。

そのようなつもりは…。

抜け。
やめておけ。

問答無用!

抜け!

尋常に勝負しろ!

♬~

(鎌田)椙江!?

うっ!

待て!

邪魔だてするな!
その男を殺すことが名誉か!

恥の上塗りをするだけだぞ。

離せ!

診せてみろ。

傷は浅い。

♬~

負けた…。
え?

一太刀 負わされてしまった。

しかし 傷は浅い。

あなたには分からん!

これまでの修行は 何だったのだ…。

斬り合いをしている時
死んだ椙江が 一瞬 見えた気がした。

え?

いつまで 剣に こだわってるんだ

いいかげんにしなさいと

あきれた顔で…。

今 死んだ椙江と…?

はい。

お内儀は 病に伏せっているのでは?

妻の椙江は 3年前に死んでおります。

え!

♬~

そうか。 では 妻が生きているというのは
貴殿のついた嘘だったんだな。

嘘…。

では 気鬱の病というのは。

はい。 申し訳ありませんでした。

皆の前で そんな嘘をつき続けるのは
並大抵では…。

病に伏せっている家内のために

滋養のあるものを
作ってやりたいのですが…。

女は わがままでいかん。

これをくれ。
誰も信じて疑わぬほどに…。

せめてもの… 供養です。

♬~

[ 心の声 ]
(鎌田)椙江を殺したのは私だ…。

剣のことばかりに かまけて…。

御前試合に勝ったから何だというのだ…。

♬~

今 作ってやるからな。

(鎌田)椙江が生きていたら
ああしてやりたい こうしてやりたいと

そう思うことを やっていたのです。

≪(お常)先生。

お連れしましたよ。
うむ。

さあ どうぞ どうぞ。

この方は志乃さん…
沖田殿のご息女だ。

えっ。

先ほどは 失礼いたしました。

父に 先日 失礼なことを
申し上げたおわびに

これを お持ちしろと言われまして。

失礼とは?

その… 婿になれと。

ああ そのようなことは。

どうぞ これを。

これは お気遣いいただいて。
しかし…。

どうぞ お納めください。
いえ。

私が 父に叱られます。

では。

これは…。

山村のきんつばです。

池上に出来た
山村という お菓子屋のきんつばが

大層おいしいと 評判なんですって。

きんつば… 山村のきんつば…。

死んだ椙江が 食べたがっていたものです。

椙江… きんつばを頂いたぞ。

食べたいと言っていたな…。

だが お前は もういない…。

なぜ 俺は お前が生きている時に
これを買ってやらなかった…。

なぜだ!

♬~

お前が死んでからも 俺は逃げていた…。

己が楽になりたいばかりに…。

すまない… すまない 椙江…。

♬~

椙江…!

♬~

≪(鎌田)椙江…。

(泣き声)

♬~

お前も 早く よくなるといいな。

では 私も これで。

そこまで お送りしましょう。

はい…。

病ではなかったのですね…。

いや 病だ。

深い後悔という病だ…。

その病のせいで あの男は
新しい人生を生きられなかった。

しかし あの涙で…。

♬~

≪(沖田)御免!
(戸が開く音)

≪(沖田)御免!
はい。

鎌田殿が 小島に襲われて
けがをされたと聞いた。

大事ありません。
もう帰られました。

そうか… それは よかった。 娘は?

あの方と 一緒に出られました。

ああ… 鎌田殿に
ご妻女がおらねばのう。

返す返すも残念。

鎌田殿に お内儀はいません。

えっ… それは まことか!

はあ。

いないのなら
もう一度 また お話をしたい!

いやはや もう一度 話をしたい!

鎌田殿~!

♬~

鎌田殿! ハアハアハア…。

鎌田殿 お待ちくだされ! 鎌田…!

♬~

先生。
何だ?

およねが…。

出ていくよ。 世話になったね。

脚が このとおり治ったんでね。

どこへ行くんだ?

フッ 医者には関わりのないことだろ。

手が足りない。 ここで働け。

え?

住み込みだ。

給金は安い。 いいな。

どうなんだ。

しかたないね…。

♬~

何だい。

励めよ。

フン。

やれやれ。
出ていくと言ったり いると言ったり…。

♬~

<およねも 鎌田さんが新しい人生を
歩きだすところを見たのだろう…。

それにしても この赤ひげという男は…>

何だ。

いえ 別に。

フン。

酒だ 酒! 酒 持ってこい!

亭主が傷つくから
ないしょで働いてるって言ってたけど

あんな男だったとはね。
お前のために

どれだけのことしてきたと思ってんだよ!
清さん それは…!

与助のことは忘れて

俺と一緒に
なってくれ。

あがいてみろ。
みっともなく あがいて 生きてみろ!