ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

少年寅次郎 第2話 井上真央、毎熊克哉、泉澤祐希、岸井ゆきの… ドラマの原作・キャスト・主題歌など…

土曜ドラマ 少年寅次郎(2)』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 御前様
  2. お母ちゃん
  3. バカ
  4. 空襲警報
  5. 平造
  6. 兄貴
  7. 冬子
  8. クボチン
  9. 光子
  10. 自分
  11. 寅次郎
  12. 本当
  13. お前
  14. 喧嘩
  15. 夫婦
  16. 一緒
  17. 今日
  18. 出征
  19. 昭一郎
  20. 正吉

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土曜ドラマ 少年寅次郎(2)』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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土曜ドラマ 少年寅次郎(2)[解][字]

寅次郎は妹のさくらを守って頑張る。父の平造(毎熊克哉)に赤紙が。悲しみをこらえる母、光子(井上真央)の姿に、自分が代わりにいなくなればいいと思う寅次郎だが…

詳細情報
番組内容
寅次郎(藤原颯音)は国民学校で立たされてばかりだが元気いっぱい。優秀だが体の弱い義兄の昭一郎の代わりに妹のさくらを守って頑張る。そんな時、父の平造(毎熊克哉)に赤紙が。悲しみをこらえる母、光子(井上真央)に、父への愛を感じる寅次郎だった。さらに昭一郎が病に倒れ帰らぬ人に。抜け殻のような母の姿に、自分が代わりにいなくなればいいと思う寅次郎だが、大空襲の日、母が寅次郎のために見せた行動は…
出演者
【出演】井上真央,毎熊克哉,泉澤祐希岸井ゆきの,藤原颯音,きたろう,山時聡真,石丸幹二
原作・脚本
【原作】山田洋次,【脚本】岡田惠和

 

 


(御前様)
命名 車 寅次郎。

(光子)いいかい 寅ちゃん。

お母ちゃんは
あんたを産んだわけじゃない。

あんたを産んだお母ちゃんは 別の人だ。

でもね あんたは私の息子だよ。

私の自慢の息子だ。

(寅次郎)お母ちゃん…。

「少年寅次郎」 今宵は第2話でございます。

アメリカ イギリスとの戦争が始まり
庶民の生活は厳しく

暗い時代になってまいりました。

寅次郎はといいますと…。

國民學校の2年生 7歳になりました。

「日本ハ 春 夏 秋 冬ノ
ナガメノ美シイ国デス」。

(一同)「日本ハ 春 夏 秋 冬ノ
ナガメノ美シイ国デス」。

(おなかが鳴る音)

またかよ クボチン。
そんなに腹減ってんのか。

(クボチン)今の 寅ちゃんだろ。

俺じゃないよ。 お前だろ。
(おなかが鳴る音)

あ… そうか 俺か。

(ため息)

入れ。
(2人)やった!

こらっ。

(笑い声)

あれ~ おいらの席どこだっけ?

(笑い声)

ここか ここか。
廊下にばっかいるから忘れちまったぜ。

(笑い声)

♬「見よ校長の禿げ頭~」

(笑い声)

はい お待ち遠さまでした。
ごゆっくりどうぞ。

(さくらの泣き声)

はいはい はいはい。

ごめんね。 どうした どうした さくら。
おなかすいてないはずだし。

はいはい はいはい。
おしめでもないしね。

どうちた どうちた。
ほらほら。 ただいま!

ああ お帰り。
(正吉)おう。

さくら!

(ため息)

バカは学校行っても
しょうがねえんじゃねえのかね。

また そういう…。
ちょっと待ってろ さくら。

あら 泣きやんだ。
さくらは寅ちゃんのことが好きだね。

兄ちゃん ただいま。
(昭一郎)おう 寅 お帰り。

ちゃんと勉強してきたか?
ヘヘヘヘ。

何だよ ヘヘヘヘって。
ヘヘ~。

(笑い声)

悪いね 寅ちゃん。

よかったね さくら
お兄ちゃんと一緒で。

じゃあ。

あっ 気を付けてね。
あんまり遅くなるんじゃないよ。

うん。
がんも煮とくね 今日の夜は。

うん!

(クボチン)うわ~。 載った 載った!

(クボチン)え~ すごい。 どうやったの?

あ~。

(御前様)うん。

(おなかが鳴る音)
あ…。

最近は あれですね 御前様。
何だ?

お供え物も なくなりましたね。

盗んで食べるお供え物か?

はい。
このバカもんが。

痛てててて…。

冬子 冬子。
≪(冬子)は~い。

(御前様)風見さんに頂いた
イカがあったろ。

寅たちに出してやりなさい。
≪(冬子)分かりました。

(冬子)あら 寅ちゃん クボチン。

どうも。
どうも 寅次郎でございます。

(御前様)何だ それは。

知ってるわよ。 はい どうぞ。

ありがとう。

(ため息)
やだねえ 本当に。

頂きますでございます。
(御前様)うん。

さくら お食べ。

まあ 優しいお兄さんね。

はい。

貸して。

偉いわね 寅ちゃん。

はい 偉いんです。

自分で偉いと言うやつがあるか。

(笑い声)

(あくび)

あ~ やだやだ 暇だね。

ねえ。 まあ 忙しくなられても
砂糖が ほとんど手に入らないんだから

そんなに作れないし。 ねえ さくら。

(平造)まっ そういうこったな。
しょうがねえ しょうがねえ。

そういえば どっかのバカが
出征兵士の壮行会やら何やらで

祝いの席が増えて忙しくなるなんて
ぬかしやがったな。

実際あったろうが。
最初だけな。

ふん… つまんねえな。

飲みに行く店は閉まってるし
仲間もいねえしな。

げた屋の勝男さんは?
死んだよ。 戦死公報が来た。

そう…。
次男坊だからな やつは。

何だ そのバカ面は。

あれだろ どうせ 学校行っても
立たされてばっかりなんだろ。

ええ? そうに違えねえ。
で 「立たされてばっかりで

自分の席 忘れちまったよ」とか
言ってんじゃねえのか。 ええ?

えっ。

(竜造)兄貴のことじゃねえか それ。
あっ おいちゃん。

あら 珍しい。
(つね)どうも~。 (正吉)おう。

あ~ さくらちゃん。

あら 昭ちゃん。
(昭一郎)にぎやかだね。

うん。 大丈夫かい?

うん。 今日は 何だか いいんだ。
そう。

よう 昭ちゃん。

あっ そうだ あんた ほら。
ああ そうか そうか。

これがな 手に入って
今日は持ってきた。

昭ちゃんに食ってもらおうと思ってな。

栄養つくぞ~。 なあ。
うん。

(昭一郎)ありがとうございます。
そんなん いいって。

ありがとう。 すごいね。 後で頂こうね。
うん。

悪いな。
いいって。

そこの ちっこいの。
えっ?

男の方だ 男の方。
そこの弟。 次男坊主の弟。

何だよ その言い方。

おめえ さっき入ってくる時
何て言った?

えっ? 何つった?

何て言ったの?
いや 覚えてねえ。

思い出せ。
はあ?

父ちゃんが 寅に
「どうせ立たされてばっかりで

自分の席 忘れちまったとか
言ってんだろ」って言って

おじさんが
「何だ 兄貴のことじゃねえか それ」って。

「それは兄貴のことじゃねえか」とは
どういう意味だ? ええ? 答えろ 弟。

いちいち 弟 弟って…。
だって そうじゃねえか。

おんなじこと 兄貴
小学校の時 言ってたじゃねえか。

「立たされ過ぎて
自分の席が分かんねえよ」って笑ってさ。

(笑い声)

記憶にないね。 ない。
じゃあ 何か おめえは

俺が その 猫とかタヌキとかいう…。
寅だよ。

俺が そいつに似てるとでもいうのか?
ええ? 冗談じゃねえぞ こら。

いや 父ちゃんが寅に似てんじゃなくて
寅が父ちゃんに似てんだろ。

冗談じゃねえ お断りだ。 似るな 俺に。

えっ。
訳分かんねえ。

黙れ 弟。
何だよ さっきから 弟 弟って。

来たか 赤紙

いや…。

来るぞ 赤紙。 おめえには来る。 必ず。

何でだよ。

次男 つまり弟だからだ。

弟ってのは そういうもんだ。

ふだん 家のことも考えず
自由気ままに生きやがって。 なあ。

てめえが言うか…。

(平造)それは弟だからだ。 で 弟は
こういう時 真っ先に駆り出される。

つまりは いなくても困らねえからだ。

ひどいよ あんまりだよ。
つね。

でも しょうがねえだろ。
そういうもんだ。

そういう時のためにいるんだ
弟なんてのは。 諦めろ。

やめなよ もう 子どもの前で。
ふん。

不謹慎だよ 父ちゃん。
えっ?

僕は行きたい… 行きたい 戦地へ。

戦いたい。 戦って死にたい。

でも それはできない。
こんな体じゃ…。

自分の望む生き方も死に方もできない。

嫌になっちまう…。

(平造)やめろ。
でも 本当の…。

やめろ。
俺だって同じだよ。

俺だってな お国のために戦って…。

足手まといだよ。
何だと こら!

ああ 俺だってな 行きたいよ 行きたいね。
お国のためにね。

万歳なんて見送られてね。

でも 呼ばれねえんだから
しょうがねえじゃねえか。

臆病者だからな 兄貴は。
何だと こら。

そうじゃねえか。 喧嘩だって争い事だって
好きじゃねえだろ 兄貴は。

すぐ逃げるじゃねえか 大事なことから。
てめえ…。

確かに。
何だと こら。

しょうがねえだろ 呼ばれねえんだから。

だから おめえは覚悟しとけって
言ってんだよ。

うるせえや!
てめえ やんのか こら!

≪すみません。

すみません。
うるせえ!

車 平造さんのお宅は こちらでしょうか?

あっ は… はい。

おめでとうございます。

受け取りの はんこを。

では 失礼します。

へえ~… 本当に赤えんだな。

何だよ この出来損ないの落語みてえな
オチはよ。 ええ? へへ…。

ちょっくら 酒でも飲んでくるわ。

♬~

(正吉)お前の父ちゃんは
戦争 行くんだってよ。

務まらねえよ あいつじゃ。

また お国も
番役に立たなそうなのを まあ…。

それこそ 足手まといだろうに。 なあ。

さてと ごはんの支度しよう。
食べてってよ。

つねちゃん 悪いけど手伝って。
うん。

寅ちゃん。 さくら頼むよ ねっ。
うん。

昭ちゃん ごはんまで横になってな ねえ。
うん。

あ~ おいしそうだね。
あっ 卵も こんなに たくさん。 ほら。

あっ… アッハハ!
そうだ お宅が くれたんだったね。

さあ 何作ろうかね。

よいしょ。

♬~

いらっしゃい。

すみません。

(平造)♬「父よ あなたは強かった」

♬「カブトも焦がす炎熱を」

♬「敵の屍とともに ねて」

♬「ドロ水すすり 草を…」

お前たち この非常時に何をやっとるか!

主人は 本日 召集令状を頂きました。

5日後には出征します。

それまでの間に せめて 酒くらい飲んでは
いけませんでしょうか。

あまり大きな声を出すな。

ん? 何だい?

おめえ おっかねえなあ。

ふん… 誰がそうしたんだよ。

帰るよ。
ああ…。

何だか 酔いも さめちまったなあ。

どっかで飲み直すかい?
ええっ?

フフフ…。
フフ…。

♬「光子 お前は強かった」

♬「憲兵去らす弁説と 鬼のような形相で」

(戸が開く音)
はい ただいま。

ああ もう…。

ほら 寝ないの ほら。

光子。
何やってんだよ。

ほら。 立って ほら。 そっちだよ そっち。

ああ… ほら そっちだよ そっち。

はい… はい そっち そっち。

お母ちゃんは…。
ん?

お父ちゃんのこと 好きなのか?

そりゃそうだろ 夫婦だからな。

そうか… そうなのか… そうか…。

そうだろ。

うん。

(さくらの声)

どうした? ん?

どうした?

さくらの顔 よ~く見とかねえと。

なあ さくら。

♬~

お母ちゃん。
ん?

お父ちゃん 好きなんだよ 里芋。
やっと手に入った。

へえ~… なあ お母ちゃん。
ん?

おいら 父ちゃんのこと好きになるよ。
えっ?

だって お母ちゃん
父ちゃんのこと好きだろ?

じゃあ おいらも好きになる。

フフフ…。

そう… そうかい… うん… ありがとう。

うまそうだね。
うん。

♬~

平造さんは 陸軍部隊に入隊します。

このころになると
派手な見送りは禁じられておりました。

それは 敵に 出征兵士の数を

知らしめることに
なってしまうからなのです。

♬~

さくら。

寝てるか。

車 平造君 万歳!

万歳!

バカなやつだねえ 全く。

♬~

行ってくる。

♬~

はい。 はい。
はい。 はい。

戦況は 厳しくなっていきました。

はい。

はい。 はい。
はい。 はい。

おい マサオ。
(マサオ)ん?

ハハハハハハ!

どうしてるかね…。

うまくやれてるかね。

あっ…。

何で声かけてくれないの。

誰のこと思ってたんだい?
えっ?

フフ…。
何だい もう。

さあ 入って入って。

父ちゃんは?

砂糖を分けてくれる人を探してね
方々 歩き回ってくれてる。

いずこも同じか。 小豆も手に入らねえし
菓子屋はお手上げだ。

そうだね。

いいね あんたたちは。

私はさ あんたたちみたいな夫婦に
なりたかったんだよね。

えっ?
どういうこと?

うちはね… あっ うちの父親は
お堅い勤め人でね

気難しくて
いつでも ムス~ッとしててね…。

お母さんも
あんまり しゃべる人ではなくて

家の中は いつも シ~ンとしててね。

夫婦で喧嘩も見たことない。

何だろうね お互い 興味がないのかね。

喧嘩する材料もないみたいな家だった。

へえ~。

だからね 商売を家族でやっているような
家に憧れてたんだ。

あんたたちみたいにね。

いっつも一緒にいてね
ず~っと朝から晩まで夫婦一緒でさ。

喧嘩もするけど一緒でさ…。

そういうのに憧れてたんだ。

お見合いの話があって
それが だんご屋さんって聞いた時さ

ああ いいなって思ったんだよね。

でも 私の旦那様は…

店の仕事は あんまり好きではないし

ふらふら ふらふら
遊びに行っちまう人で

全然 思ってたのと違ってた。

本当に もうね… やんなっちまうね。

竜ちゃんと つねちゃんみたいな
夫婦になりたかったなあ。

ん? どうかしたかい?

えっ…。

あっ… えっ… もしかして…。

うん 来た。

えっ?

来ました 赤紙

3日後に出征となりまして
その報告に来ました。

そう…。

つねちゃん。

あっ…。

父ちゃん。
聞こえてた。

そうか。
ああ。

何で うちは 2人とも行っちまうんだ…。

ごめんよ 父ちゃん。

お前が 何で謝るんだ。

光子さん。
うん 奥行こう。 ねっ。

(つね)うん ごめんなさい。
謝らなくていい。

≪(つねの泣き声)

おう。

♬~

≪(つねが はなをかむ音)

(笑い声)

♬~

数日後 竜造さんは出征していきました。

そして…。

(荒い息遣い)

お世話になりました。

ただいま。

ああ 寅ちゃん お帰り。

下のお子さんだったかな。 名前は?

車 寅次郎です。
うん。

寅ちゃん。

なんて顔してんだ 寅。

死んじゃうのか? 兄ちゃん。

それを聞くか 僕に…。

だってよ…。

母ちゃんや さくらのこと 頼むぞ 寅。

お前はさ 生きろ。

何があっても 生きろ。

なっ 寅…。

♬~

バカだね 本当に。

いいな 寅は…。

みんなを笑わせることができて…
いいな…。

♬~

お義父さん… 申し訳ありません。

平造さんの留守の間に
息子を死なせてしまいました。

何言ってんだよ。

申し訳ありませんでした。

申し訳ありませんでした。
やめなさい。

申し訳ありません…。

申し訳ありませんでした…。

申し訳ありません…。

申し訳ありま… 申し訳…。

申し訳… 申し訳ありません…。

戦況は 年々 悪化していき

ついに 東京にも アメリカの爆弾が
落ちるようになっていました。

その度に 防空ごうに避難します。

(空襲警報)
さくら おいで。

じいちゃん 大丈夫か?
おう。

寅ちゃん 寅ちゃん。

あっ 冬子さん こんばんは。

(梅太郎)寅ちゃん 早く入ってよ。

(空襲警報)

お母ちゃんが かわいそうだよ 御前様。
(御前様)ん?

父ちゃんは 戦争行っちまうし。
うん。

兄ちゃんは 死んじまうし。
うん…。

ねえ 御前様。

おいらなんか いなくてもいいのにさ。

お母ちゃんと さくらが かわいそうだよ。
おいらしか残ってなくて…。

バカもんが。 いなくなっていい人間など
一人もおらん。

ヘヘ…。
(御前様)分かったか? 寅。

分かってるのか?

はい。

うん。

(空襲警報)

うわ~ またか。

最近 多いな。

ご住職。
私 送ります。 寅ちゃん。

さくら。

そして しばらくして
あの日が やってまいります。

3月10日 東京大空襲

空襲警報 発令! 防空ごうへ逃げろ!
空襲警報 発令! 防空ごうへ逃げろ!

空襲警報 発令!

(空襲警報)

うわっ。

近いぞ。

夜なのに まるで昼間みたいだ。
そうだな。

どうなってるんだ?
寅ちゃん 行っちゃ駄目。

(空襲警報と爆撃音)

(さくらの泣き声)

下町の方が燃えたんだな こりゃ。

(さくらの泣き声)
ほら。

はい はいはい。

♬~

夜が明けるまで 寅ちゃんは
身動きすらできず 眺めていました。

♬~

寅ちゃん… 寅ちゃん…。

寅ちゃん…。

お母ちゃん ただいま…。

バカ! どこ行ってたんだい!

もう… 死んだと思ったじゃないか。

あんた いなくなったりしたら…

あんた いなくなったりしたら 私は…

私は どうしたらいいんだよ。

バカ!

ごめんなさい… ごめんなさい…。

ごめんなさい… ごめんなさい…。

バカ…。

お母ちゃん!

お母ちゃんも ごめんよ…。

(泣き声)

よかった 帰ってきてくれて…。

さあ 朝ごはん食べよ。 ねっ。

うん…。

♬~

(玉音放送)「然れども 朕は時運の趨く所

堪え難きを堪え 忍び難きを忍び

以て万世の為に太平を開かむと欲す」。

どういうことですか? 御前様。

(御前様)う~ん…。

負けたということのようですな。

(ざわめき)

(梅太郎)どうなっちまうんですか? 一体。

分からない。

(泣き声)

≪(子どもたちの はしゃぐ声)

おいで おいで。

いいか みんな
おいらが始めって言ったら始めるんだぞ。

分かったか?
(一同)分かった。

始め!

♬~

戦争が終わり 戦地から兵隊さんたちが
日本に帰ってきました。

でも 大みそかになっても
平造さんと竜造さんからは

何の知らせもありません。

あの…。

あっ すみません。

ちょっと待ってて下さい。

帰国の途中 ケガや病気で亡くなった人も
多かったといいます。

あっ… これ。

ご苦労さまでございました。

ありがとうございます。

命からがら たどりついた
我が家の玄関先で力尽き

息絶えた兵隊さんもいる。

そんな話を光子さんは聞きました。

(さくら)お兄ちゃん。

お兄ちゃん。

う~ん… どうした? さくら。

お母ちゃんが いない。

えっ?
いない。

(戸をたたく音)

(戸をたたく音)

お~い! 寅ちゃん!

女難の相が出ておられる。

えっ?
だがら おごってあげる ウナギ。

へえ~。
惚れてたってことかい?

つまんないね 母親なんて。