ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

W県警の悲劇 第8話 最終回 伊藤かずえ、芦名星、正名僕蔵… ドラマの原作・キャスト・主題歌など…

土曜ドラマ9「W県警の悲劇」[終]第8話追い詰める女 伊藤かずえ』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

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  20. 下田杏奈

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土曜ドラマ9「W県警の悲劇」[終]第8話追い詰める女 伊藤かずえ』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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土曜ドラマ9「W県警の悲劇」[終]第8話追い詰める女 伊藤かずえ[字]

遂に警視正に昇格し円卓の会議の一員となった松永菜穂子。少女失踪事件の捜索に参加し見事、謎を見抜き事件を解決。すると“あの事件”の女刑事が現れ驚愕の結末に至る!

詳細情報
番組内容
男尊女卑の傾向が強い警察組織の中で“警察の中の警察”である監察官・松永菜穂子は、洞察力や観察力を駆使し様々な事件を解決していく。遂にW県警初の女性警視正に昇格し円卓の会議の一員となった松永菜穂子。
少女失踪事件の捜索に参加し見事、失踪の裏に隠された謎を見抜き事件を解決する。すると菜穂子の前に“あの事件”の女刑事が現れ対峙する。今まで8人の女刑事の秘め事に向き合ってきた菜穂子は驚愕の結末に至る!
出演者
松永菜穂子(W県警・警務部監察官・警視)
芦名星

W県警「円卓会議」メンバー
正名僕蔵大石吾朗、松澤一之、大河内浩、阪田マサノブ

木元(W県日報の記者)
大野いと
<ゲスト>
下田友里(W県・猿渡署少年課刑事)
…伊藤かずえ

熊倉清(W県・猿渡署刑事課刑事)
…佐藤仁美
番組概要
男尊女卑の傾向が強いW県警。そんな県警で初の女性警視となった監察官・松永菜穂子が、毎回強力な女性警察官と対峙する。事件解決の過程で、不倫やセクハラなどの不祥事、隠蔽や揉み消しなど、清濁併せ呑む局面を目の当たりにする。秘めごとや罪と罰といった人間の心の奥深いところと絡み合い、イヤミスとしても女のバトルとしても、大人の鑑賞に堪えうる極上のドラマ。アッと驚くどんでん返しのラストを見逃すな!
原作脚本
【原作】
葉真中顕
『W県警の悲劇』(徳間書店

【脚本】
泉澤陽子
監督・演出
【監督】
河原瑶
音楽
【音楽】
松本淳一

【主題歌】
『鑑』安藤裕子
関連情報
【番組公式ホームページ】
www.bs-tvtokyo.co.jp/w-kenkei/

【番組Twitter
@BS7ch_wkenkei

 

 


《友里:あの子のため
全部あの子のためなのよ》

3年2組 下田杏奈の母ですが

杏奈は
まだ学校にいるんでしょうか?

まだ帰ってないんですが…。

え~ 皆さん すでに
ご存じのこととは思いますが

こちらの松永くんは このたび
警視正へと昇進いたしました。

《やっと ここまできた》

これに伴い 当食事会にも

今回より 正式なメンバーとして
参加することとなりました。

《でも まだまだ これからだ》

松永警視正からも一言 挨拶を。

ご紹介にあずかりました
松永菜穂子です。

若輩者ですが 県警の発展のため

粉骨砕身 頑張っていきたいと
思っております。

どうか ご指導ごべんたつのほど
よろしくお願いいたします。

《女の私は 歓迎されてない。

何しろ警察の90%が男性。

完全な男性社会だ》

お手並み拝見といきますかね。

《でも 私が道を切り開く。

やってやろうじゃない。

あとから続く 何十 何百という
後輩たちのために。

これは私にしかできないことだ》

今日は 県内全域で
朝のうちは雨

所によっては 強く降りますが
昼前には上がり

晴れ間が見えるでしょう。
明日は 県内全域で…。

《今朝は 猿渡署に
直行することになっている。

猿渡市は
山を1つ越えた先にあるため

片道1時間近くかかってしまう》

(雷鳴)

(清)松永警視正
ごめんなさいね。

途中で すごい雨に降られて
遅れてしまいました。

遠い所まで わざわざ
ありがとうございます。

ご無事に到着されて何よりです。

あれ? あなたは…。
お久しぶりです。

 

熊倉さん
ここに異動になったんですか?

はい 少し前に。
そうですか。

あっ 中へどうぞ
所長が お待ちです。

《泥の中から美しい花を咲かせる
スイレンのように

泥の中にいても
決して泥には染まらない。

警視正になる前の私は
そう思っていた》

松永さん?

あっ ごめんなさい。

しかし さっきの雨
すごかったですもんね。

こういうの 夕立ならぬ
朝立とでも言うんですかね。

(笑い声)

なんの脈略もなく 性的な冗談
言うのやめてもらえます?

へっ? あっ あ~。

はい。
アハハ…。

こりゃ どうも失礼いたしました。

《きっと
こんなハラスメントが日常なのね。

こういうところから
変えていかないと》

じゃあ早速 本題ですが

これが行方不明になっている
下田杏奈ちゃんです。

市内の小学校に通う3年生で

放課後 いつまでたっても
娘が帰宅しないと

母親が学校に連絡して
事件が発覚しました。

その母親というのが
ここの署の警察官ですね?

少年課の 下田友里くんです。

下田さんは
ここには来てないんですか?

誘拐だと 犯人から自宅に
連絡が来る可能性があるので

自宅で待機しております。

そうですか。

《警察官の娘が 誘拐事件に
巻き込まれたとなれば

警察のメンツにも関わる。

警視正として
捜査の指揮を執らないと》

《女性初の警視正である
松永さんに

こんな形でお会いするなんて…。

優秀な人だから 気をつけないと》

すみません ご自宅まで。

いえ こんな狭い所で…。

ご自宅に 犯人からと思われる
電話は かかってきましたか?

いいえ。

杏奈ちゃんのことは
お一人で育ててらっしゃるとか。

4年ほど前に離婚してから
娘と2人です。

そうですか…。

猿渡署で
杏奈ちゃんのこと聞きました。

誰に聞いても
挨拶をしっかりして

勉強もよくできる
評判のいい子だって。

どうしても 警察官の娘
という目で見られますから

勉強も人並みにはできるようにと。

いい親子関係なんでしょうね。

《私には しつけられた覚えも

勉強を見てもらった覚えもない》

そうだと思っていますが…。

では 杏奈ちゃんが

誘拐されるような
心当たりは ありませんか?

私は 少年課で
働いてきましたから

今まで 補導したり
逮捕した少年たちの誰かに

逆恨みされる可能性は
あるかもしれません。

でも 下田さんにかぎっては
それはないんじゃないですか?

えっ?
署でお聞きしました。

下田さんは 不良少年たちから

猿渡署の母と
呼ばれているそうですね。

母親のように 親身になって
叱ってくれる下田さんは

何人もの不良少年たちを
更生させてきたとお聞きしました。

逆恨みされていたとは
思えませんが。

人の心の中は わかりませんから。
えっ?

《いけない》

一般論です。

杏奈ちゃんが
いなくなったときのことを

聞かせてもらえますか?

私は非番で たまっていた
家事をこなしたあと

スーパーに買い物に行きました。

杏奈と一緒に
夕飯を作ろうと思って

準備をして
待っていたんですが

一向に帰ってこなくて。

それで学校に電話をした。

でも 杏奈が学校を出てから

30分以上たっている
と言っていました。

それは どなたが
おっしゃったんですか?

担任の小幡裕之介先生です。

その先生が 杏奈ちゃんの
帰るところを見たんですね?

杏奈は日直で 放課後
日誌を書いていたようです。

小幡先生が
その日誌を受け取ったのが

杏奈の最後の目撃情報です。

どんな先生ですか?
えっ?

小幡先生
おいくつぐらいの方ですか?

20代だと思います。

教師になられて
まだ数年じゃないでしょうか。

まだ若いんですね。
真面目そうな…。

こう言うとなんですが
線の細いタイプの方です。

じゃあ 指導力
不安があったりとか?

あったんですね そういうことが。

以前クラスで ある男の子が

他の子の持ち物を隠す
という出来事があって

そのとき 小幡先生が

きちんと対応してくれなかった
ということで

その お母さんに頼まれて
私が小幡先生に

意見を言いに
行ったことがあります。

そうですか 下田さんは

お母さんたちからも
頼りにされてるってことですね。

いいえ…。

その後 小幡先生から
何か言われましたか?

いいえ 特には。

あっ でも…。
なんですか?

減俸されたと
うわさで聞きました。

そのことで 逆恨みされていた
可能性はありませんか?

まさか そんなことは…。

そうだ 来るときに
サクランボを買ってきたんです。

よかったら食べませんか?
ありがとうございます。

じゃあ すぐ出しますね。

エアコンの温度
上げていただけませんか?

かまいませんけど 寒いですか?

少し。

ちょっと お顔が
赤いなと思ってたんですよ。

あぁ… 朝 雨だったから
少し冷えたのかもしれないですね。

確かに ちょっと熱っぽいですね。

卵酒 作りましょうか?
車ですから。

じゃあ しょうが湯は?
あっ いえ…。

すぐ作りますね
杏奈も風邪を引いたときは

これを飲んで
温かくして寝るんですよ。

すぐによくなりますよ。

少しは温まりました?

ありがとうございます。

なんだか 変な感じですね。
えっ?

女性初の警視正
毛布にくるまって

しょうが湯
飲んでるところなんて

なかなか見られないな
って思っちゃって。

ご両親 喜んで
らっしゃるんじゃないですか?

警視正になられて。

両親は もう亡くなってるんです。

あっ ごめんなさい。

大丈夫です あの… もともと
そんなに仲よくなかったですから。

えっ?
きっと 両親が生きてても

私のこと
褒めなかったんじゃないかな。

母が亡くなったとき
私 涙も出ませんでした。

あっ 余計なことでしたね。

ううん
よかったら聞かせてください。

ホントのこと言うと
よくわからないんです 家族とか。

だから私は
家族を作るつもりはありません。

むしろ それで仕事が
集中できると思っています。

そうですか。

《私 なんでこんなことまで
しゃべってるの?

熱のせい?》

じゃあ 私はこれで。

もう大丈夫ですか?

はい ごちそうさまでした
ありがとうございます。

ここで結構ですので。

気をつけて。

失礼します。

《よかった 気付かれてないわよね
あのことには…》

松永さん お疲れさまです。
お疲れさまです。

県日報の水元さんです。

はじめまして。
どうも。

警視正がいらっしゃると
お聞きして

お話を伺いに来ました
よろしいでしょうか?

どうぞ。
ありがとうございます。

警察は
下田杏奈ちゃん行方不明事件を

どう考えているのでしょうか?

あらゆる可能性を鑑み
捜査しております。

仮に連れ去りだったとして

容疑者と目されるような
人物はいるのでしょうか?

いいえ そういった決めつけ捜査は
行っておりません。

わかりました
ありがとうございます。

失礼します。

あの!
はい。

これは 私の
個人的な気持ちなんですが

松永警視正が 女性として初めての
県警幹部になられたことに

とても勇気をもらいました
一人の働く女として。

松永警視正
今後のご活躍も期待しています。

ありがとうございます。

いえ お礼なんて…。

期待に応えられるよう頑張ります。

いえ お互いに頑張りましょうね。

はい。

失礼します。

《幹部になることがゴールじゃない。

これからだ。

もっと実績を重ね
階段を上っていかなきゃ》

杏奈ちゃんに最後に会ったのは
担任の小幡先生だって聞いたけど。

あ~ ちょうど来てますよ。
えっ?

あの先生 評判は
あんまりよくないみたいですね。

もし彼が いわゆる
ロリコンの気があるとしたら

彼が事件に絡んでいる可能性は
高まるなんて課長たちは言ってて。

証拠もないのに めったなこと
言うもんじゃないですよ。

ですよね すみません。

小幡先生 ケガしてるの?

あ~ はい 確か1週間前
学校で球技大会があって

そのときに
利き手を負傷したようです。

《この事件は 連れ去りではなく
別の事情がある。

でも 指摘すべきなのか?

指摘しても 杏奈ちゃんの居場所が
わかるわけじゃないし》

あの先生が
利き手をケガして使えないので

放課後 杏奈ちゃんは
先生の書き物の

お手伝いをしていたんです。

小幡先生が 杏奈ちゃんを
遅くまでつきあわせなければ

杏奈ちゃんは
1人で帰ることもなく

事件に巻き込まれなかった
かもしれないって

学校に言われてて
立場が悪くなってるみたいです。

なんとか
うわさを消してくれって

警察に泣きついてきたんですけど
警察は 民事不介入ですからね。

このままいくと 学校を
辞めることになるかもしれません。

《やっぱり指摘しよう》

おかえりなさい 松永警視正

下田友里さんを
署に呼んでほしいんですけど。

えっ?

先ほどは
ありがとうございました。

おかげさまで
体調は だいぶよくなりました。

あの 早く家に帰らないと。

犯人から
連絡があるかもしれないですし。

本当に連絡が来ると思いますか?

どういう意味ですか?

あなたは 署には自宅待機している
と言っていましたが

本当は
外出していたんじゃないですか?

《どうして?》

あなたの家に行ったとき
屋根のある駐車場に

止めてあった あなたの車の
タイヤが濡れていました。

今日は 早朝から雨が降り
午前7時には やんでいた。

タイヤだけが濡れていたのは

午前7時以降に
車で外出していた証拠です。

私が来ると連絡がいったので

急いで外出先から
戻ってきたんじゃないですか?

つまり あなたは
電話が来ないと わかっていた。

犯人からも 杏奈ちゃんからも。

今 あなたが乗ってきた車のトランクに
何が入っていますか?

えっ?

《やっぱり この人は優秀だ。

見抜かれてるのかもしれない。

私が警察官として
あるまじき行為をしたこと》

どういうことだ?
いやぁ それは…。

私の予想ですが
おそらくトランクには…。

杏奈ちゃんのランドセルが
入ってるんじゃないですか?

家の中に
隠しておくこともできますが

あの狭い官舎では
訪ねてきた人に

見つかってしまう可能性が高い。

杏奈ちゃんは 昨日
本当は家に帰ってきた。

でも そのあと家を
出て行ったんじゃないんですか?

あなたには 何か 杏奈ちゃんが

帰りたくないと思うようなことの
心当たりがある。

それで 自宅待機していると
署には言っておいて

心当たりの場所を1人で
捜し歩いていた。

誰よりも先に
自分が杏奈ちゃんを見つけて

口止めをしたいことがあったから。

下田さんのお宅には

杏奈ちゃんの毎日の計画表が
壁に貼ってありました。

とても規則正しく
暮らしていたようですね。

家事も勉強も
きっちりやらせていた。

きっちりしすぎている
と感じるぐらいに。

確かに 他の家より厳しく
しつけていたと思います。

でも あの子のため
全部あの子のためなんです。

あの子が 1人で
生きていくためには

必要なことだから。

あの子のため… ですか。

私の母も よく言ってました。

私に暴力を振るったあとに。

「これは あなたのためなのよ」
って。

あなたは 私の母と同じように
娘を虐待していたんですね。

いつからですか?

違います 私は 虐待なんか…。

していますよね? 何度も 何度も。
違います!

あれは しつけです!

しつけなんです。

言うことを聞かないときは
腕をつねったりもしました。

手をあげたこともあります。

ただいま。

どこに行ってたの?
どこも行ってない。

じゃあ どうして
こんなに遅くなったの?

学校で 用事があったの
日誌とか書いてて。

5時までには
帰ってくるように言ったでしょ?

夕飯の準備は どうするのよ?

お母さんが やったらいいでしょ?

何言ってるの? 約束したでしょ?

夕飯は 毎日2人で作るって。

どうして そんなこと
しなきゃならないの?

どうして うちだけ
そんなに厳しいの?

しかたがないでしょ?
お母さんは…。

(2人)警察官なんだから。

いっつもそれ。

お母さんなんか 警察官じゃ
なければよかったのに!

お母さんなんか 大嫌い!

あの子に 早く
一人前になってほしかった。

1人で ちゃんと
生きていけるように。

私には 時間がないから。

あの子が大人になるまで
一緒にいられるかわからないから。

もしかして ご病気か何か…。

病気が わかってからは

前よりも もっと厳しく
しつけるようになりました。

あの子が一人残されても
ちゃんと生きていけるように…。

でも それが…
あの子には負担だったんですね。

(すすり泣く声)

杏奈ちゃんも 本心では

きっと あなたのこと
好きだったはずです。

《でも あなたは もう二度と…》

ごめんなさい。

えっ?

こんなこと
暴くようなことになってしまって。

いいえ 私が最初から
本当のこと言ってれば。

帰ってきて…。

どこにいるの? 杏奈。

いや~ さすがです。

松永警視正の洞察力には
脱帽いたしました。

まったくです。
まさか 下田くんがね。

まるで気付きませんでした。
たまたまです。

下田さんの様子に違和感を覚えて。

あの…。

なんだ? 突然。

すみません。
どうしました?

下田さんの様子に違和感を覚えた
というのは

具体的には どのようなもの
だったんでしょうか?

そうですね… 具体的に
言えたらいいんですけど

経験による部分も大きいですから。

それは… 先ほど
中でお話ししていたのが

聞こえてしまったんですけど
松永警視正

母親から虐待されていた
ということでしょうか?

ええ。

そんなに深刻なものでは
なかったですから

気にしないでください。

それに 私は健康に成長して
無事に大人になったんですから。

でも 子ども心には つらくて…。

私も
家出をしたことがあったんです。

そうなんですか。

《母は家庭に縛られ 心を病んだ。

父は そんな母を放置し続けた。

そして 私が大学生になるころ
母は自殺した。

私は あの母のようにはならない》

松永さん?

だからね なんとなく
雰囲気でわかるんです。

後ろめたい感じとか。

あっ ごめんなさい
うまく説明できなくて。

いえ 参考になります。
ありがとうございます。

せっかくですので
今日の打ち上げがてら

お食事でもいかがですか?
こんな田舎町ですが

おいしい中華料理の…。
ありがとうございます。

でも 本部の仕事が
残っていますから。

《この2人と食事をするのは
ごめんだ》

松永さん!

署長が せめてお土産を
持っていってもらえと これを。

《無用な気遣いばかりね》

市内で一番といわれている
和菓子屋の詰め合わせです。

あの… 受け取っていただけると
ありがたいんですけど。

《断ると
彼女が怒られるのかな?》

ありがとうございます。
いただきます。

失礼します。

《県内の地図は
全部 頭に入ってる。

この辺りは
住民がほとんどいない過疎地。

この時間なら
他に通りかかる車も人もいない》

《大丈夫 落ち着け。

何も問題はない》

《よし やろう》

《えっ? こんな場所に車》

松永警視正 お疲れさまです。

松永警視正 お疲れさまです。

あなた どうして…。
さすがです!

ここまで きれいに
Nシステムを避けてきましたよね。

全部 頭に入ってるんですね。

つけてきたんですか?
つけたわけじゃないんです。

さっきお渡しした お菓子の箱に
署の公用スマホが紛れちゃって

GPSで追跡したんです。

《そんなものが
間違って紛れ込むわけない。

仕込んだってこと?
何が起きてるの?》

松永さん どうしてですか?

どうして
下田さんの秘密を暴くような

余計なまねしたんですか?
えっ?

所轄が気付かなかった事実を
見破って

自分の名声を
より高めたかったからですか?

そんなことさえしなければ
たぶん 私 気付かなかったのに。

《気付く… そんなバカな。

いったい
何を気付いたっていうの?》

ねぇ あなた いったい何を…。

松永さん。

パンツの裾 汚れてますよ。

今朝 署の駐車場で
松永さんが車から降りるとき

気付いたんです。

シャツに シミがついただけで
捨てる人が

どうしたんですか?

それは…。
今朝 雨が降ってる中

外に出たんですか?
傘も差さずに。

車に乗るときに…。
それは おかしいです。

だって 裾だけですよ。

そんな汚れ方するのは

例えば かっぱを着て
車を止めて 外に出た。

とか?

そうそう それから 松永さん

杏奈ちゃんに
会ったことありますか?

えっ?
会ったこと ありますか?

あるわけないじゃない。

そうですか…。

まぁ そう言いますよね。

何が言いたいの?

おかしいなと思って。

だから 何が…。
松永さん。

自分も虐待されていた
経験があるから

杏奈ちゃんへの虐待が
わかったって言いましたよね。

もっともらしい気はしますけど

それって
勘と変わらないですよね。

あなたは県警で初の女性警視正
なるくらい優秀な方です。

そんな あなたが
疑いを口にする以上

もっと確実な根拠を
持ってるはずなんです。

何を一方的に…。

例えば どこかで
杏奈ちゃんに会って

本人から直接 母親から
虐待を受けていると聞いたとか

もしくは 虐待の痕跡がある
杏奈ちゃんの体を

どこかで見ていた… とか。

《この人…》

さぁ 私は
何を言おうとしてるでしょう?

雨の中 かっぱを着て
車を降りるということは

何か トラブルがあったんですね。

例えば… 交通事故。

ここに何が入ってるんですか?

こんな所まで来て
何をしようとしてるんですか?

この辺りは
人は めったにいません。

これを! そこの沼に
捨てようとでも思ったんですか?

松永さん 言いましたよね。

「杏奈ちゃんも きっと

本心では あなたのこと
好きだったはずです」。

「好きだった」?

どうして過去形なんですか?

《この人には 全部 バレてる》

 

(衝撃音)

《どうして この子
こんな時間に こんな所で…》

《もしかして この子が
行方不明の下田杏奈ちゃん?》

《死んでる…》

《おしまいだ 何もかも》

《血のにじむような思いをして
やっと ここまで来たのに…》

《車にも道にも
ほとんど痕跡はない。

あったとしても この大雨が
洗い流してくれるだろう》

《なかったことにしよう》

事故だったの。

でしょうね。

あの雨じゃ無理もないですよ。

でも それを
こんな形で隠そうとするのは

死体遺棄 犯罪ですよね。

しかたないじゃない。

何がですか?

こんなことで
私のキャリアが ふいになるなんて

絶対に
あってはならないことだもの!

小さな女の子の命が
「こんなこと」ですか?

その子は
気の毒だったと思います。

でも 事故だったの。

私が… 私が名乗り出たところで
生き返るわけじゃない!

これから… これから
やらなきゃいけないことが

まだまだ たくさんあるの!

私が道をつくる。

それは
あなたのためでもあるのよ。

だから見逃せってことですか?

フフフ… アハハ… アハハハハ!

アハハハ…。

何が おかしいの?
おかしいですよ。

だって 女性警察官の
かがみのはずのあなたが

こんなこと…。

私ね 別に 人を殺しちゃ
いけないとは思わないんですよ。

この世には 必要な殺人もある。

そう 例えば…。

その相手が 信じている人を
裏切るようなクズだった場合とか。

私の父みたいに。

あなたのお父さんは

自殺したんじゃないかと
思っています。

(清)父は
自殺なんて絶対にしません!

まさか… あなたが処分したのね。

だって 必要だったんですもん。

松永さんも きっと自分に
言い聞かせてきたんでしょ?

必要なこと 必要なことって。

ここまで来るの大変でしたね。

組織の中で偉くなるためには

清濁併せのまなくては
ならなかった。

父の死と不祥事を
隠ぺいしたときも

内心じくじたる思いが
あったんじゃないですか?

まぁ
私の期待どおりでしたけどね。

他にも泥水をたくさん
すすってきたんだと思います。

あなたのそういうところ
尊敬します。

でも やっていいことと
いけないことがある。

これは完全にアウトです。

罪のない女の子を犠牲にして
その事実を隠そうとするなんて

私の中で完全にアウトです。

あなた 何を言ってるの?

アウトだのなんなの
何を勝手にジャッジしてるわけ?

そんなこと言うなら
あなたなんて人殺しじゃない!

だから?

自分から人目のつかない場所に
来てくれて

私としては手間が省けました。

心配しないでください。

あなたがいなくなっても
改革は進みます。

この流れは決して止まりません。

だって 時代の必然だから。

松永さんは
安心して休んでください。

きっと あなたのことは
女性警察官のかがみとして

長く語り継がれると思います。

私の父みたいに。

(水に落ちる音)

《泥沼の底からは
いったい何が見えるのだろう》