ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

刑事ゼロ スペシャル 舞台は京都~神戸! 沢村一樹、瀧本美織、寺島進… ドラマのキャスト・主題歌など…

『刑事ゼロ スペシャル』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. ミチル
  2. 時矢刑事
  3. ホテル
  4. 内海
  5. 犯人
  6. 年前
  7. 記憶
  8. 黒江ミチル
  9. 曽根
  10. 舞衣
  11. 宮浦
  12. 事件
  13. 自分
  14. 刑事
  15. 時矢
  16. 彼女
  17. 板橋シェフ
  18. 葉奈
  19. 殺害
  20. 部屋

f:id:dramalog:20190915230737p:plain

『刑事ゼロ スペシャル』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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(本ページの情報は投稿日時時点のものです。最新の配信状況は Paravi サイトにてご確認ください。)

(詳細はFODプレミアム公式ホームページにてご確認ください。)

 

刑事ゼロ スペシャル[解][字]

沢村一樹が“記憶ゼロ”の刑事を演じる人気ミステリーがスペシャルで帰ってくる!舞台は京都~神戸!“陸の孤島”に閉じ込められた刑事が、謎だらけの連続殺人に挑む!!

詳細情報
◇番組内容
主人公・時矢暦彦(沢村一樹)は、20年間の記憶を失うも、それを周囲に隠しながらズバッと事件を解決する異色の刑事。
時矢、佐相智佳(瀧本美織)ら京都府警捜査一課13係のメンバーは、毎年恒例の慰安旅行で神戸・六甲山の頂上近くにあるホテルを訪れる。しかし宿泊客は13係の面々のほか、6人の客一組のみ。しかもこの6人、この日会ったばかりで、謎の招待状を受け取りやって来たのだという…。
◇番組内容2
翌朝、温泉に出かけた13係の面々だが、事情により時矢と智佳はホテルに残ることに。その矢先、何者かがホテルから街に通じる一本道のトンネルを破壊し通行不可能に!通信手段も遮断され“陸の孤島”と化した館に、時矢、智佳、6人の客は閉じ込められてしまう!
直後、6人の客のうち一人が遺体で見つかり…!?事態は「陸の孤島の連続殺人」に発展していく!さらに、時矢にもあることがきっかけで、失われた記憶が戻ることに…!?
◇出演者
時矢暦彦…沢村一樹
佐相智佳…瀧本美織
福知市郎…寺島進
内海念也…横山だいすけ
背川葉奈…猫背椿
根本留夫…渡辺いっけい
奥畑記子…財前直見
生田目守雄…武田鉄矢

【ゲスト】
曽根和海…大東駿介
鐘鳴輝生…河相我聞
宮浦逸夫…長谷川朝晴
笠木塔子…宮地真緒
安西樹貴…波岡一喜
明石舞衣…おのののか
萩村重一…永島敏行 ほか
◇脚本
戸田山雅司
◇監督
及川拓郎
◇音楽
横山克、Evan Call

【主題歌】THE YELLOW MONKEY『I don't know』(ワーナーミュージック・ジャパン
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】横地郁英テレビ朝日
【プロデューサー】川島誠史(テレビ朝日)、和佐野健一(東映)、望月卓(東映
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/keiji-0/
☆Twitter
 https://twitter.com/keiji_zero2019

 

 


♬~

♬~

♬~

(鐘の音)

♬~

♬~

(時矢暦彦)
記憶は戻らないほうがいい!?

(生田目守雄)ああ。 そもそも
お前が記憶喪失になったのは…。

(佐相智佳)えーっと… それは…。

〈「京都府警に時矢あり」と
呼ばれるほど優秀だった

時矢暦彦刑事は

連続殺人犯を追跡中
ビルから転落〉

〈意識を取り戻した時には

刑事になってからの
20年分の記憶の一切を

失ってしまっていた〉

ああーっ!

〈ひょんな事から 時矢刑事の
記憶喪失に気づいた私は

自ら 時矢刑事の

トリセツ兼
外付けハードディスクになる事を宣言〉

私も共犯です。

〈経験値ゼロゆえの
時矢刑事の まっさらな推理と

時矢刑事に関する
私の膨大なデータを駆使して

難事件を次々と解決する
新たなコンビが

誕生したのであった〉

(拍手)

めでたし めでたし。

いや めでたくないでしょ!
記憶 戻ってないんだから!

叔父さんも医者ならさ
なんとかしてよ!

(生田目)まあまあ… 聞けよ。

そりゃ もちろん 20年間の
刑事の記憶っていうのも

そりゃ
大事かもしれないけど

でも それを
全てなくしたおかげで

こんな最良の相方が
見つかったんだから。

フフフ…。
ああ…。

佐相ちゃんは そういう意味で
お前にとっては

かけがえのない存在だ
という話ですよ。

よいしょ。 お茶 飲む?
ああ… じゃあ…。

そういうまとめ方されても…。

私だって いつかは
刑事として独り立ちしたいし

一生 トリセツってわけには…。
(携帯電話の振動音)

はい 佐相です。

えっ!?

えっ… 何? 事件?

いえ 事件よりも大変な…

ミステリーです。

ミステリー?

(内海念也)
はい。 これ 今回のしおりです。

へえ~
13係で慰安旅行なんかあるんだ。

(福知市郎)忘れたのかよ 時矢!
何が?

13係で慰安旅行っていったら お前
毎年恒例じゃねえか この野郎!

13係で慰安旅行っていったら
毎年恒例だって

そんなの忘れるわけないじゃん
そんなの。

そ… そうですよね そうですよね。
忘れてないよ。 それより 何?

このミステリーツアーって何?
これは。

行き先も目的もわからない

着いてのお楽しみってやつだろ。

忘れちゃったんですか?
忘れるわけない。

行き先も目的もわからない
着いてのお楽しみのやつじゃない

これ。
そうですよね!

内海さん
旅行マニアだったんですね!

知らなかった~!
(背川葉奈)はい!

着替え買っておいたから 着てね。

着替え?
何が着替えだよ この野郎!

さあ 皆さん
張り切っていきましょう!

(一同)おお~!

(カーナビゲーションの通知音のまね)

500メートル先 右 です。
はい 了解。

おい 根本! 焼酎おかわり 焼酎。
おかわりだよ。

もう飲んじゃったの?
当たりめえだろ お前…。

速いんだよ ペースが。
速かねえよ 馬鹿野郎。

(葉奈)時矢さん あーん!
葉奈ちゃん もう 俺ね

たい焼きで おなかいっぱいだから
もう入んない もう入んない…。

葉奈ちゃんの栄養攻撃~!
あっ あっ あっ…。

(カメラのシャッター音)

ああ~!
本当に撮るんですか?

(葉奈)
ああ もう! そこの手 邪魔!

なんだよ…。
(葉奈)エモすぎる!

確かに これはレアですね!
(葉奈)やだ~!

レアだ!
(カメラのシャッター音)

ありがとうございます。

なんだ おい
ミステリーツアーっつうから

どこ連れてってくれると思ったら
お前 お隣の兵庫県かよ!

お前 コラ!
六甲山ね。

随分 山奥まで入ってきたね。
(内海)はい。

この先の六霞トンネルが
ホテルに通ずる唯一の道です。

という事は もうすぐですよ。

(カメラのシャッター音)

♬~

♬~

♬~

これじゃないですか?
(内海)あっ これ?

「SKY VILLA」… これだ!
(内海)あっ これだ!

あった~!
(内海)もうすぐ もうすぐ!

もうすぐですね。

♬~

♬~

(根本)なんか 雰囲気 良さげだね。
うん。 山のてっぺんか…。

なんか 秘境って感じだな!
(内海)ええ。

(葉奈)私は 時矢刑事と一緒なら
どこだっていいけど!

(内海)さあ 皆さん 行きますよ!

パジャマ着てね。

このホテル
なんか見た事あるなあ…。

記憶喪失でも
デジャブはあるんだ…。

(風の音)

〈この時の私たちは
これから起こる惨劇の事など

まるで知る由もなかったのです〉

〈20年間の刑事の経験と知識
全てを失う事は

刑事としての死を意味する
悲劇だ〉

〈しかし それは 同時に

新たな刑事の
誕生でもあったのだ〉

(鐘鳴輝生)
本日は 六甲スカイヴィラへ

ようこそお越しくださいました。

支配人の鐘鳴と申します。

(根本)ん? なんだ?

「この旅は忘れられない
永遠の記憶となる」

これが
ホテルのキャッチコピーなんだ。

(鐘鳴)はい。
訪れたお客様の旅の思い出が

いつまでも心に残るような
おもてなしをと 先代の支配人が。

永遠の記憶…。

うらやましい。

(夏目里枝・中路明子)
いらっしゃいませ。

ようこそ 六甲スカイヴィラへ!

(明子)
皆様 お部屋にご案内致します。

(里枝)お荷物 お持ち致します。

(内海)あっ どうも。

(葉奈)広さの割に
全く人がいないわね。

(内海)まあ 確かに
スタッフも少ないですね。

(鐘鳴)たまたま 今は
オフシーズンでございまして

お客様の他に 6名のお客様
1組だけとなっております。

(明子)こちら どうぞ。
(内海)あっ どうも。

有馬温泉までは 山を下りて
車で40分ほどなんですよ。

おお~。
(内海)近道あります? 近道。

(鐘鳴)
このホテルは ご覧のとおり

湖と切り立った山に
囲まれておりまして

街に出るには 六霞トンネルを
通るしかありません。

なんだよ…。

夏目ちゃん 近場でさ
なんか名所とかないの?

あっ… でしたら
永遠の愛の鐘がございます。

私たちのためにあるみたいな
名前!

ねえ?
うん…。

鐘までは一本道で
歩いて10分もかかりませんから。

行く! 絶対 行く!
ねっ 時矢刑事。

うん… そうだね。
フフッ 照れてる。

そんなロマンチックな
イベントがあるなら

恋人たちの聖地になったり
しないんですか?

確かに 7年前までは
結構 人気だったみたい…。

(明子のせき払い)

里枝さん
早く お荷物お持ちして。

それでは ご案内致します。
どうぞ。

(内海)背川さん いつまで
くっついてるんですか? もう。

そういや お前
温泉ねえのかよ? 温泉。

大浴場とか。
(内海)あっ スパ調べます。

行くんですか? 聖地。
(カメラのシャッター音)

行くわけないでしょ。
「そうだよ」って言いましたからね。

(カメラのシャッター音)

時矢刑事。
ん?

写真ばっか撮ってないで
食べてください。

だって こんなディナーなんて
初めて…。

多分 久しぶり… だからさ。

んっ! この貝殻うめえな!

いや 福知さん ブイヤベースです。
ブイヤベース?

(根本)この料理 絶品だね!
(内海)ブイヤベースです。

(葉奈)席かわってよ!
席?

(明子)失礼致します。
(葉奈)あっ ありがとう。

こちら 隠し味は なんですの?

(明子)えっ…?
ブイヤベースだろ。

(明子)少々お待ちくださいませ。
(内海)ブイヤベース。

隠し味って…
作らないでしょ 絶対。

(明子)シェフ
お客様に お料理の説明を。

(板橋志朗)料理は
うまいか うまくないかだ。

余分な説明はしない。

(食器を置く音)

佐相 お前 席かわってやれよ
お前。

(明子)お待たせして
申し訳ございません。

うちのシェフ 腕はいいんですが
ちょっと愛想がなくて。

(戸の閉まる音)
なんだよ! なんだ ありゃ!

腕はいいんですよ。
呼んでこい お前!

(内海)まあまあ まあまあ…。
ぶどう酒!

ぶどう酒どうした?
ぶどう酒は!

♬~

なんかさ… 隣の席
妙に静かじゃない? ほら。

まあ 確かに 旅行って雰囲気じゃ
ないですけど…。

えっ? ちょっと ちょっと…。

おい おい。
あの…

ひょっとして あれですか?
皆さん お葬式とか そういった…。

いきなり なんてところから…
突っ込むんですね。

だって みんな 黒い服 着てるしさ
そうかなと思うじゃない。

(宮浦逸夫)まあ
葬式というわけではなくて…。

(笠木塔子)知り合いが
この近くで亡くなったんです。

ほら。
そうなんですか。

それは 立ち入った事を
お聞きして失礼しました。

お知り合いが亡くなったって事は
じゃあ 皆さん お友達って…?

いや その割にはね

全然 会話 盛り上がってないし
なんか…。

俺 なんか まずい事 言った?
はい。

言った? 言ってないよ。
言ってる 言ってる。

(明石舞衣)
ううん 当たってるし。

私たち みんな
友達でも知り合いでも

なんでもないんだから。

(安西樹貴)実は 俺たち6人
今日 初めて会ったばかりで。

あの…
何か事情がありそうですけど

よかったら
話してもらえませんか?

僕らね 刑事なんですよ。

(吹き出す音)
なんで簡単に身分明かすかな。

おい お前よ なあ
通りすがりの公務員とか

普通 オブラートに包むだろ
そういうとこ。

刑事さんなんですか?

刑事だよ 馬鹿野郎。
あの あの… そもそも

この近くで
亡くなった人っていうのは?

7年前 この山で
殺人事件があったんです。

えっ?

(萩村重一)ちょっと 宮浦さん。

いや でも ミチルの身に
何があったのか

せっかく… っていうのは
まあ 変なんですけど

一人でも多くの人に
知ってもらったほうが

いいと思うし。

皆さんも よろしいですよね?

ミチルさんという方が
亡くなったんですか?

7年前の3月
IT企業の森沢治彦という社長が

妻の雪代さんと このホテルに
泊まっていたところ…。

(宮浦の声)
森の中で頭を殴られて

亡くなった状態で見つかり

所持品から
財布がなくなっていたため

金目当ての犯行が疑われる中

大阪で 移送中に逃走した
強盗殺人犯の石田という男が

この近辺に逃げ込んでいる事が
判明したんです。

兵庫県警も
その逃走犯が犯人と見て

周辺の捜索に
当たっていたんですが…。

次の日 同じこのホテルに
泊まっていたミチルが

黒江ミチルが殺害されたんです。

その黒江ミチルさんっていう方が

皆さんの
お知り合いだったんですね?

ミチルさんは
当時 大学を辞めたばかりで

一人旅で ここを訪れていて…。

殺されたって どうやって?

ホテルの裏山に
古い小屋があって

その日の昼頃
そこから火の手が上がり

消防団が駆けつけ
なんとか消し止めたんですが…。

(消防団員たち)
せーの… ああーっ!

(宮浦の声)焼け跡から
ミチルが遺体で発見されました。

石田が その小屋に
隠れていた痕跡があったため

石田が森沢社長に続いて
ミチルも殺害したと

地元の警察は判断したんですが…。

「ですが」って事は
違ったんですか?

その時 たまたま このホテルに
宿泊していた警察官の方が

すごく優秀な方で

石田犯人説に異論を唱え
独自に捜査をした結果

意外な真相を
突き止めたみたいなんです。

(宮浦)最初に殺された森沢社長が
妻の雪代と

永遠の愛の鐘を
鳴らしに行った時…。

(森沢治彦)離婚してくれないか?
好きな女ができたんだ。

(森沢雪代)離婚するなら

あなたの財産
半分もらうからね。

(宮浦の声)離婚される前に
森沢社長が死ねば

財産は 全て
自分のものになる事に気づいて

強盗殺人犯が近くに逃げ込んだ
という話を聞いて

夫の森沢社長を殺害し

その罪を石田という逃走犯に
着せようとしたそうです。

だとしても 黒江ミチルさんまで
どうして?

犯人の雪代のアリバイを
ミチルが覆してしまったんです。

その時間でしたら…

私は部屋で ずっと この刺繍を。

(黒江ミチル)その刺繍 最初から
できあがってませんでした?

(宮浦の声)ミチルの口から
自分が犯人だとバレる事を恐れて

裏山の小屋が
石田の潜伏場所だった事を聞き

そこにミチルを呼び出し…。

(内海)って事は
その雪代って女が

自分の夫とミチルさん
2人を殺したって事ですか?

皆さん 黒江ミチルさんの
お知り合いなんですよね?

でも さっき
今日 初めて会ったって…。

実は 俺たち みんな
このホテルに別々に招待されて。

招待って?

支払い済みの宿泊券が
送られてきたんです。

それは 今 見せなくても…。

そうですね。

で ミチルの命日だったし
せっかくだからと思って来たら

私の他にも
この人たちがいたってわけ。

(根本)だから 初対面なんだ。

このホテルに来るのも
皆 初めてで。

でも 皆さん それぞれ

ミチルさんとは
知り合いだったってわけか…。

そうです。
私は ミチルの母方の親戚で

出版社に勤めてる
宮浦と申します。

俺 安西って言います。

昔 ミチルと付き合ってて

今は 親父を手伝って
イベント会社を。

笠木塔子です。

ミチルさんが高校の頃
家庭教師をしていて

今は 京都の進学塾で
講師をしています。

私は明石舞衣。

小中高 大学まで

ミチルと ずっと一緒の親友で

今は東京でモデルやってまーす。

(曽根和海)
僕は ミチルさんと同じ大学の

映画サークルで
一緒に自主映画を撮ってました。

私 ミチルの映画 見た事ある。
出てたっけ?

あっ いや 僕 裏方で
ずっと撮影を担当してて…。

今は 京都の病院の
精神科に勤めてます。

曽根と申します。

萩村と申します。

花屋をやってて

ミチルちゃんが
バイトしてくれてた その縁で

今日 ここにいます。

(葉奈)本当にバラバラなんだ。

明日は 命日だし

みんなで現場に
お花を供えに行くつもりなんです。

でも…

皆さん 何か
隠し事してますよね?

ちょっと!
えっ?

全部ストレートすぎるの。
いや だってさ…。

すみません 本当に。
行きますよ 行きますよ。

飲み直そうか?
(内海)飲み直しましょう。

すいませんでした。

♬~

これってさ ここに泊まった人が
書いてるんだよね?

結構 みんな
書くんだね こうやって。

ねえ。
うん。

でも 7年前の事件の事を
書いた人は いませんね。

(くしゃみ)

大丈夫? 花粉?
いえ…。

風邪?
いや 違います。 大丈夫です。

あっ ほらほら
これ… これが あれだ

永遠の愛の鐘。
ああ これが…。

ねっ こういうラブラブなとこ
見せたい… うおっ!?

(鐘の音)

どうしました?
えっ…?

いや… なんか すごいの…
デジャブ?

デジャブ?
うん。 なんか すごいの見た。

私も なんだか
寒気がしてきました。

今日は もう寝ますね。
うん。 大丈夫?

おやすみなさい。
おやすみ。

(くしゃみ)

おおっ…。

薄いんだよ 係長のくせに。
(内海)早く つげよ!

5:5だよ 馬鹿野郎!
絶対きれいになってやる…。

絶対きれいになってやる!

(せき)

はあ… なんで
殺人のあった山の中に…。

♬~

(宮浦)もっと強いの。
(明子)かしこまりました。

♬~

(銃声)

♬~

♬~

(カメラのシャッター音)
よし。

いただきまーす。

おい 時矢!
ん?

今日こそは 有馬温泉 行くぞ。

えっ 俺も?
当たりめえだろうが!

慰安旅行は
団体行動が基本なんだよ お前。

内海 車出せ。
はい 了解。 喜んで!

美人の湯だって!
私のためにあるみたいじゃない?

はいはい わかった わかった。
ちょっと何!

(内海)
いやあ 有馬温泉 楽しみですね。

六霞トンネル 一直線!
(内海)イエーイ!

温泉 私も行きたいな…。

駄目です。
10時には現場に行かないと。

(せき)

(宮浦)じゃあ
そろそろ行きましょうか。

(舞衣)やっぱ 私 行かない。

(曽根)どうしてです?
せっかく ここまで来たんだし。

そうですよ。

ミチルちゃんが亡くなった現場に
花を手向けないと

来た意味がない。

それより…
肝心な事 はっきりさせようよ。

肝心な事って…?

誰が こんな脅迫みたいなまねして
私たちを集めたのか。

おかしいよな。

そりゃ 俺や彼女は
ミチルと深い仲だったわけだし

あんたも 親戚だから

花ぐらい供えに来ても
おかしくないけどさ…。

バイト先の店長とか
普通 来る?

それは 私だって
ミチルちゃんの事…。

家庭教師のお姉さんだって
怪しいよね。

そんなに
ミチルの事が大切だったんだ?

あなたに 何が…!

♬~

(内海)やっぱり 慰安旅行といえば
温泉っすよね!

有馬温泉か!

(内海)見てくださいよ この景色!
いやあ いいっすね~!

♬~

うわあ 気持ちいい!

せっかく温泉来てんのに

なんで あいつ シャワーばっかり
浴びてるんだ? あいつ。

いい湯だね。
ああ。

時矢も来りゃよかったのに。
本当だよ!

いやあ でも
いくら相方だからって

風邪引いてる佐相ちゃんの
看病って

なんか怪しくないっすか?

やだ…!

時矢刑事に限って…。

絶対きれいになってやる!

♬~

(タイマー音)

(爆発音)

(タイマー音)

(爆発音)

花火みたいな音だったよね。

なんか お祭りでも始まるのかな?

すみません。
私のせいで温泉行けなくて…。

全然。 気にしないで。
タオル替えよっか?

いえ。 薬のおかげで
もう だいぶ楽になりましたから。

あっ そう。
ああ よかった…。

佐相さんは 俺にとって…。

最高のトリセツだから!

だって 温泉って事はさ
佐相さん 横にいないわけでしょ。

湯船に浸かりながら
福知や根本係長とワイワイやったら

絶対バレちゃうよ。

それで温泉パスしたんですか?
うん。

身も蓋もない…。

そう? だってさ

佐相さんが 記憶のバックアップを
してくれるから

俺だって 曲がりなりにも

京都府警に時矢あり」の
時矢刑事でいられるんだから。

私だって
せっかく刑事になったんだから

へたれのヌーヴォー時矢より

切れ者だったビンテージ時矢と
組んでみたかったです!

ふん。

うーん…!

パソコンなんか持ってきたんだ。
なんで?

昨日 気になったんで

7年前の事件の事
調べてたんですけど…。

ふーん。
あれ? 繋がらない。

♬~

あっ! 携帯も圏外になってる。

えっ?

(エレベーターの到着音)

♬~

あの すみません。

あの…
インターネットが繋がらなくて

館内Wi-Fiを試してみても
駄目だったんですけど。

少々お待ちを。
はい。

♬~

妙ですね。 音もしないし…。

(智佳・時矢)えっ?

固定電話も通じないんですか?

寒っ!

あれ? あれあれ?

これ 電話回線?
見事に切れちゃってるね。

勝手に切れたりしませんよね。

勝手に切れた切れ方じゃないもん
これ。

そっか。
携帯の基地局は あちらです。

うわあ…!
思いっきり壊されてるね。

これじゃ通じないよ。
バチバチいってるもん。

一体 誰が こんなひどい事…。
うーん…。

(里枝)支配人! 大変です!

♬~

(一同のせき込み)

♬~

♬~

どう見ても崩れてるよね これ…。

(明子)これじゃ
山を下りる事はできません。

他に道ないんですか?

(鐘鳴)はい。 このトンネル以外は
道はありません。

(宮浦)あっ 皆さん
有馬温泉に行かれたんじゃ…?

そんな事より
トンネルが塞がってしまって…。

(鐘鳴)おまけに
携帯も電話も通じないんです。

誰かがアンテナを壊したり
回線を切ったみたいです。

誰かって…
一体 誰が そんな事を!?

ただ あの トンネルが通れなくて
山を下りられなくなって

助けを求めようにも
メールや電話が壊れてる

っていうだけの事ですから。
もっと他に言いようありますよね。

それって大ごとじゃないですか!

(安西)俺たち
閉じ込められたって事かよ!?

まあ 今の状態は
陸の孤島 あるいは嵐の山荘

もしくはクローズドサークル

(萩村)何 無責任な事
言ってるんだ?

あんた 刑事でしょ!

それより もう一人
いらっしゃいましたよね?

確か モデル…。

明石舞衣さんなら
さっきから姿が見えなくて…。

それって もしかして…。
なんかあったのかもしれない。

みんなで捜しましょう!

舞衣さん?

(ノック)
舞衣さん!

♬~

明石様ー!

明石様ーっ!

♬~

♬~

暗いね このトンネル。 大丈夫か?

(内海)大丈夫です。 大丈夫です。
安全運転で… あっ!

なんだ? おいおい おいおい…!
ちょっと 止まれ 止まれ!

トンネル… 塞がった!?

(葉奈)まずいわ 携帯も通じない!

(根本)
おい 地元の警察に報告しろ!

はい!
(根本)福知!

あっ 佐相さん。 どう?
いません!

あっ そう。 じゃあ こっち!
なんか 嫌な予感するんだよね。

だって クローズドサークル
なってるし…。

そんな物騒な事
言わないでください。

でも 確かに 危険なにおいが…。

舞衣さん! 舞衣さん!
舞衣さん! 舞衣さん!

ああっ 曽根さん。
曽根さん! 舞衣さん いました?

駄目です。
館内にはいませんでした。

一体
1人で どこ行ったんだろう?

あの 僕たちが ここに来た
本当の理由なんですけど…。

あっ なんか 言ってましたよね
そういえば 招待されたって。

僕たち6人を
ここに招待したのは

黒江ミチルなんです。
えっ?

黒江ミチルって
7年前に亡くなった…?

(鐘の音)

鐘の音?
うん。 永遠の愛の鐘の音。

なんで知ってるんですか?

いや なんでか…。

とにかく行ってみよう 音のほう。
はい!

佐相さん 風邪 大丈夫なの?

なんか どっか行っちゃいました。
ああ そう。 よかった…。

これ 一本道だから
このまま真っすぐ。

なんで?

あっ!
あっ…!

♬~

ちょっと… 大変! 大変 大変!
ちょっ… ちょっと!

曽根さん!
曽根さん ちょっと手伝って!

(曽根)はい!

よいしょ… ううっ…。

♬~

脈 ありません…。

あれ? そういえば 曽根さんって
お医者さんでしたよね。

検視 お願いできますか?

待ってください。
警察医でないと検視は…。

警察関係者ではないですし…。
いや でも 今 わかる事だけでも

調べておいたほうが
いいんじゃないかな?

そうかもしれませんけど…。

学生時代に 検視の実習は
受けた事がありますから。

まだ温かいです。
死後硬直も起こっていません。

亡くなった直後と見て
間違いないでしょう。

あの…
死因ってわかったりしますか?

(曽根)首にロープの痕が…
周りに引っかき傷もあります。

爪痕なら 自分の意志で
首を吊ったんじゃない…?

確かに これ 自殺なら
踏み台が必要な高さだもんね。

自殺ではなく 他殺?

何か あったんですか?

それって 舞衣さん?

まさか 死んでんのかよ!?

近づかないでください!

舞衣さんが死んだって事は
ミチルを殺したのは…。

えっ? 今 なんて言いました?

いえ… なんでも…。

さっき言ってましたよね?

6人を招待したのは
黒江ミチルさんだって…。

このホテルの宿泊券が
送られてきた時

同時に
この手紙も同封されてたんです。

「私を殺したのはあなたです」

「それを思い出し
自らの罪の裁きを受けるため

3月20日
六甲スカイヴィラに来てください」

「来なければ あなたが私にした
罪を世間に公表します」

「黒江ミチル」…。

じゃあ 皆さんにも
これと同じ招待状が?

なんなんだよ これ…
やっぱ 来るんじゃなかった!

あんたらも
用心したほうがいいぞ。

さもないと 彼女みたいに

ミチルに殺されるかも
しれないんだからな!

♬~

6人は
死者からの招待状で集められた…。

すみません。

7年前 ミチルさんに
一体 何が…。

うーん…。

あれ?

ボタン?

(鐘鳴)これが 板橋の白衣です。

あっ! ほら ほらほら。

やっぱり 板橋シェフの
ボタンだったんだよ ほら。

本当だ。

よく覚えてましたね。
ねえ。

板橋シェフは?

それが
10時頃から姿が見えなくて…。

まさか
板橋シェフが明石舞衣さんを?

ここが 板橋シェフの部屋です。

(解錠音)

ありがとうございます。

失礼しまーす… おっ! うわっ!
えっ?

おっ! 何? これ。
なんか すごい部屋…。

7年前に亡くなったミチルさんと
板橋シェフの間に

何か あったんでしょうか?
うん…。

だとしたらさ 黒江ミチルさんに
縁のある6人を集めたのも

板橋さんかもね。

うわっ!
ちょっと これ 生きてるよ…。

本当だ。 かわいい。

どこかに
招待状の下書きとかないかな?

そんな都合のいいもの
残しておくと思いませんよ。

あった。
嘘!?

時矢刑事…。
うん?

これ…。

♬~

あっ これ 昨日の日付だ。

ん…?

「おかしな客だ。
7年前も来ていた」

「俺は覚えている」

「なのに まるで
初めてのような顔をしている」

昨日来た客って
私たちと 舞衣さんたち6人?

でも おかしいよね。
あの6人は

このホテルに泊まるのは初めてだ
って言ってたから…。

7年前って事はさ
2012年だもんね。

うーん… この辺りですね。

あっ! あった!

黒江ミチルさんです。

本当だ。
3月20日って事は

殺害される前の日ですね。
前の日…。

何かありました?

えっ? 何が?

あっ! ちっちゃいおじさん!

嘘? どれぐらい? どれぐらい…。

ちょっと! ちょっ…。

えっ えっ えっ えっ!
嘘! 嘘…。

時矢刑事と奥畑弁護士…。

(鐘の音)

時矢刑事
このホテルに来た事あったんだ…。

ねえ。 俺も 今 知った…。

(沖野)すみません。
お待たせしました。

(沖野)市役所の土木課に
連絡は取りました。

トンネルは いつ直るんだよ?

復旧は要請したんですが
業者の手配に時間がかかって

今は まだ
落盤の原因を調査中との事です。

ああ… 13係恒例の慰安旅行が
散々だな。

不覚だわ…。 こんな大変な時に
そばにいてあげられないなんて

時矢刑事のガチオタ失格ね。

時矢刑事? 皆さん
時矢刑事のお仲間でしょうか?

えっ? いや
時矢先輩は同じ係ですけど…。

お前な…
京都府警に時矢&福知あり」。

知ってっか?
ああ ハハハ… はい。

7年前の活躍は
今も目に焼き付いております。

7年前の活躍? えっ まさか…。

ですから
あの山で起きた連続殺人の際…。

(沖野の声)時矢刑事は 事件を
速やかに解決に導かれました。

あなたが犯人です。

じゃあ 事件の時
偶然 宿泊中だった警察官って…。

時矢だったってわけか。

けど 時矢の奴 事件の事
何も言ってなかったろ?

自分の手柄をひけらかさない
奥ゆかしい性格なのよ。

惚れ直すわ!
馬鹿だな お前は いつも。

(電話)
あっ… ちょっと 失礼します。

ああ。
(電話)

はい 六霞村駐在所。

あっ…。

えっ? 本当でありますか?

おい どうした?
ああ いや それが

鑑識が
トンネルの落盤を調べた結果

爆薬が使われた可能性があるとの
報告が…。

爆薬? マジっすか?

(根本)何者かが意図的に
トンネル塞いで

ホテルを孤立させたとすると
事件の可能性があるぞ。

まあ とにかく 京都に戻って

宿泊客 調べるぞ。
はい!

行くぞ おら。
(根本)おい… 大変だ!

おい 内海!
パトランプ パトランプ

7年前 俺が
このホテルに来てたって事は

過去から来た客っていうのは
俺だったんだ。

だったら 7年前の事件の事
思い出してください。

そんな むちゃ言わないでよ。
だって…。

刑事さん…。

安西さんと萩村さんが
自力で山を下りようとして…。

まさか 遭難したとか?

死体を発見したって…。

えっ?

死体を見つけたって
本当ですか?

あそこに…。
うわっ!

板橋シェフ?

♬~

僕も見たほうがいいでしょうか?

えっ?
あっ… じゃあ お願いします。

♬~

あごの関節は固まっていません。

硬直が始まるのは 普通
死後2時間後程度のはずです。

じゃあ 死後2時間以内って事だ。
今が 午後2時。

明石舞衣さんが殺害されたのが
11時頃ですから

亡くなったのは それよりあと
という事になりますね。

他に 目立った外傷もありません。

なんか…。
(においを嗅ぐ音)

ん? なんか
甘酸っぱいにおいするよ これ。

あんずかな?
それって アーモンド臭…?

嗅いじゃ駄目!
えっ? ちょっ… 何?

青酸化合物の可能性があります。
えっ…。

♬~

ズボンも上着も空です。
何も入っていません。

(鐘鳴)あの…。

板橋の部屋に
毒のビンってありましたよね?

じゃあ それを飲んで
服毒自殺したんだ。

だったら
そいつが彼女を殺したのか?

電話線もトンネルも その男か?

いえ 確かな事は まだ…。

おい 警察なら
もっと なんとかしろよ!

人が2人も死んでるのよ?
早く帰れるようにしてよ!

トンネルが塞がった事は

私たちの仲間から
警察にも伝わっているはずです。

トンネルが復旧すれば
兵庫県警が救助に来ますから

それまでは
念のため 部屋に鍵をかけて

くれぐれも
出歩いたりしないように…。

♬~

(宮浦)7年前…。

3月…。

そういう事か…。

(カメラのシャッター音)

うーん…。

こうなったら 時矢刑事の
記憶だけが頼りなんです。

えっ?
なんでもいいから

思い出せません?

そんな事 言われてもなあ…。

ただね なんか 時々

古い記憶が こう…
ふわっとデジャブして

フラッシュバック? みたいな
そういうのがあるんだよ。

じゃあ…。
うん。

7年前 ミチルさんが亡くなった
現場に行ってみませんか?

♬~

多分 この辺りに
小屋があったはずなんですけど…。

うん 花あるよ。

なんか
出そうな気配 ありません?

「出そう」って
幽霊じゃあるまいし…。

あっ…!

時矢刑事!

(時矢の声)もっと早くに
真相がわかってれば…。

(時矢の声)今回の事件は

俺の刑事としての未熟さが招いた
悲劇だ。

(ドライヤーの音)

時矢刑事?

よかった! もう
心配かけないでくださいよ。

水の中に落ちて
もう 大騒ぎだったんですから。

あっ… あとで

支配人の鐘鳴さんたちに
お礼 言ってくださいね。

もう 引き上げるの大変でしたよ。

あの…。

ここは どこなんだろう?

時矢刑事の部屋ですよ。

俺の部屋?
うん。

そういえば
前にも来た事あるな…。

六甲スカイヴィラ?
確か 7年前…。

はい。 そうみたいですね。

でも どうして こんな所に…。

えっ?

フフッ… 大丈夫ですか?

あっ 水に落ちて
また 記憶なくしちゃったとか?

フフフッ 逆に 戻ってたりして。
ハハハハ…。

フフッ…。

旅行です。

13係恒例の…。

(2人)年に一度の慰安旅行…。

ええ…。

♬~

あの… もしかして

時矢刑事…。

俺は あの時
屋上から転落したはず。

なのに どうして…。

♬~

記憶が…。

戻ったんですね? 時矢刑事…。

フフッ…。

えっ? 嘘…。 えっ…。

すごい…。 えっ?

あの…。

ところで…。

君は 誰?

えっ…?

私は…

佐相智佳といいます…。

京都府警の時矢暦彦です。

はじめまして。

佐相智佳さん?

変に思うかもしれないけど

俺には 今の この状況が
全く理解できてないんだ。

なんて言ったらいいのかな…。

時矢刑事は

記憶を… 失っていたんです。

それも 3カ月もの間…。

なるほど。

記憶喪失ねえ…。

フッ… これ 君が書いたの?

はい…。

じゃあ 俺が 3カ月間
刑事で居続けられたのは

君のおかげだ。 ありがとう。

驚かないんですか?

えっ? 驚いてるよ。

俺の中に
こんな繊細な自分がいた事に…。

ただ そんな事より

今 ここで起こってる事件を
なんとかしないと。

一刻も早く 犯人を捜し出そう。

えっ? 犯人って…。

板橋シェフが
明石舞衣さんを殺害して

自殺したんじゃないんですか?

違うよ。

これは連続殺人だ。

えっ…?

♬~

♬~

明石舞衣さんのご遺体です。

当然
遺体は怖くないんですよね…。

頸部の後ろに妙な傷があるね。

虫刺されか何かでしょうか?

いや これは注射痕かもしれない。
鑑識に見てもらわないと。

♬~

君たちは
明石舞衣さんを殺害したのは

板橋シェフだと
疑ってるようだけど

もし 仮に 板橋が犯人だとしても
この状況は不可解だよ。

この状況?

あの鐘からホテルまでは
一本道なのに

君たちが鐘の音を聞いて
駆けつけた時に

鐘のほうから戻ってくる人間は
誰もいなかったんでしょう?

はい…。

もし 鐘が鳴った時が
犯行時刻だとしたら

その時 まだ 犯人は
この近くにいたはずだよ。

一本道だから
犯人に会わないはずがない。

だとしたら 犯人は
どうやって消えたんでしょうか?

人間が消えるはずないよ。
なら 答えは至極明快だ。

♬~

青酸化合物による中毒死という
所見は間違ってないようだね。

でも
時矢刑事は自殺じゃないと…。

ただ
死亡したのは この場所じゃない。

犯人が遺体を運んだんだよ。
かかとに土が付着してる。

そして

木にもたれかかって
自殺したように装った。

あるいは できるだけ

人目につかないようにする必要が
あったのか…。

こんな単純な事にも
気がつかなかったんだね…。

死亡した板橋志朗は

この部屋にあった
この青酸化合物を

缶コーヒーに入れて
服毒死した…。

そう推測したわけだ。
ええ…。

でも その場合
鍵の説明がつかないよ。

鍵?

この部屋は
鍵がかかってたんじゃないの?

はい。 確かに 支配人の鐘鳴さんに
開けて頂きました。

だとしたら 板橋の遺留品の中に
鍵がないとおかしいでしょ。

ズボンも上着も空です。
何も入っていません。

鍵を持ってなかったっていうのは
犯人が持ち去ったからだよ。

なんのために…?

犯人は あの森で
板橋を自殺に見せかけて殺害した。

そして 奪った鍵を使って

青酸化合物が
板橋の持ち物であるかのように

偽装したんだよ。

私の時矢ノートを見ただけで
そこまで?

この部屋に スマホはなかった?
古いスマホ

えっ? いえ そんなものは…。

7年前
黒江ミチルが焼死した小屋から

彼女のスマホ
見つかってないんだよ。

これが そのメモ帳?
はい。

♬~

過去から来た客…。

7年前 このホテルで起きた
2件の連続殺人は

確かに
財産目当ての単純なものだった。

救える命があったのに…。

もっと早くに
真相がわかってれば…。

今回の事件は

俺の刑事としての未熟さが招いた
悲劇だ。

あの時 もう少し調べていたら…。

あの…。
シーッ。

悪いんだけど

今 情報を
整理してるところなんだよね。

あっ… すみません。

でも 何か
私に力になれる事は…。

あるよ。

俺に 一人になれる時間を
くれないかな。

はい…。

(智佳の声)時矢刑事が

刑事になってからの記憶を
全て失った事なら

しっかり
私の記憶に焼き付いています。

今の俺だからこそ解ける謎が
絶対にあるはずなんだよ。

金持ちの家の秘密は家政婦に聞く。
これ 鉄則です。

おっさん子供は もう勝手にするよ
おっさん子供だからね。

おっさん子供!

フフッ…。

俺は 佐相さんの本音が
聞きたいんだよ。

相棒なんだから。

そっか…。

♬~

そうなるか…。

♬~

今の時矢刑事には

私なんか必要ないんだ。

♬~

佐相さんは 俺にとって…。

最高のトリセツだから!

♬~

私だって

だてに3カ月 トリセツやってきた
わけじゃないんだから!

兵庫県警から取り寄せた
7年前の事件の調書。

うん。 まあ 事件そのものはさ

妻の森沢雪代が 旦那の治彦を

財産目当てで殺害した
単純な事件だよな。

(葉奈)たまたま あのホテルに
泊まっていた黒江ミチルさんは

巻き添えで殺害されたのね。

6人の客に送られた宿泊券

同じ旅行会社で
発券されたもんだぞ。

予約者の名前は
黒江ミチルでした。

嘘! 殺害された被害者が?

予約はネットで 代金は現金書留で
送られてきたそうです。

それと…

申し込みがあった
日付なんですけど…。

ん? 2月の26日
これが どうしたの?

7年前の犯人 森沢雪代が
死刑執行された日だ。

黒江ミチルを殺害した犯人が
死刑になった日に

黒江ミチルの名前で
6人の客が招待されたって事?

しかも 6人とも
黒江ミチルさんの関係者よね?

申し込み用紙から
職業も名前も確認取れた。

笠木塔子 市内の進学塾の講師。

曽根和海
京都五条病院の勤務医で

明石舞衣は
芸能事務所所属のモデル。

萩村重一は 花屋を経営していて

安西樹貴は イベント会社の専務。

そして 宮浦逸夫は出版社勤務。

この中に トンネルを塞いだ人間が
いるはずだ。

よーし この6人を洗うぞ!

(内海)はい!

♬~

まさか あいつが…。

面白くなってきた。

(長岡)笠木先生なら
大変優秀な講師ですが。

以前は家庭教師をされていたと
聞いたんですが…。

笠木さんは
男子校の補習がメインですか。

ええ。 笠木先生ご自身の要望で。

女子の生徒が苦手みたいで。

えっ?
それって どういう事ですか?

こんな脅迫状みたいな手紙を
受け取ったのに

どうして
このホテルに来たんですか?

私は ミチルが好きだった。

えっ?

もちろん
彼女に気持ちを伝えたり

見返りを求めるような事は
なかった。

(塔子の声)でも…。

ごめんなさい。

私 塔子先生の気持ちには
応えられない。

ミチルは 中学の頃から
何か大きな悩みを抱えていた。

♬~

もし 家庭教師と教え子の
関係のままなら

その悩みから 彼女を救い出して
あげられたかもしれないのに…。

ミチルさんの その悩みって
一体…?

わからない。

彼女が あんな事になった今は
もう…。

(大倉)ミチルちゃん?
覚えてますよ 美人でしたから。

あっ そのミチルちゃんと
その時 店長の萩村さん

なんかあったり しちゃったり
しちゃったんですかね?

ああ 不倫事件ですか?

えっ? ミチルちゃんと店長
不倫してたんですか!?

いやいや そうじゃなくて!

♬~

不倫?

不倫なんかしてませんよ。

ミチルは… ミチルちゃんは

仕事も丁寧で
お客さんにも人気があったし。

じゃあ 不倫が原因で
辞めたのではないと…。

ハハッ…。

家内がやきもち焼きで
私に色目を使ったとか

根も葉もない噂を自分で流して…。

えっ 辞める? どうして?

私がいると 店長にも
ご迷惑がかかりますから…。

♬~

ミチルちゃんには悪い事したな
って ずっと気になってて…。

(内海)黒江ミチルさん
女優にスカウトされたんですか?

(高野)そう。
芸能事務所の人が上映会に来て

彼女の事 気に入って
デビューしないかって。

(内海)へえ~。

大学辞めたのも そのせいか…。

デビューの話は
僕も聞いていました。

ミチルさんって
どんな方でしたか?

入部した頃は
すごく地味で目立たなくて

元々 裏方志望だったのが

たまたま
代役で映画に出る事になって

その時 初めて…。

(曽根の声)彼女の中に隠れていた
きらめきみたいなものが

輝きだした気がして…。

それが きっと事務所の人の目にも
留まったんだと思います。

ミチルさん自身も 役者になる事を
望んでたんでしょうか?

彼女が初めて 自分の意志で
手にした夢だったから…。

自分の意志で…?

それまでは なんていうか
他の誰かの言いなりで…。

他の誰かって…?

わかりません。

ただ ミチルは

ようやく 自分の夢に向かって
歩きだそうとしてたんです。

なのに…

あんな事件に
巻き込まれてしまって…。

♬~

どうして
助けられなかったんだ…。

(芳子)ミチルと舞衣とは
中学から高校まで一緒だったけど。

うん…。 中学や高校の頃

ミチルちゃんと舞衣ちゃんって
仲良かったんだよね?

親友とか言ってたし。

(芳子)誰が言ったんですか?

えっ 違うの?

親友どころか 舞衣にとって
ミチルは道具だったのよ。

(芳子の声)高校の頃 ミチルは
クラスでハブられてたの。

でも それって 舞衣が
わざと他の子をたきつけて…

自分の株を上げるために
ミチルを利用してただけ。

やめなさいよ。

大丈夫?

なんかあったら また言うんだよ。
(ミチル)ごめんね。

(ノック)

あんた 一人?

はい。

早く入って 早く!
えっ?

何を そんなに怯えてるんです?

別に…。 ただ 舞衣みたく
なりたくないだけだよ。

舞衣って…。

舞衣さんと以前から
知り合いだったんですか?

あっ…。 俺は 元々
舞衣と付き合ってたから。

えっ?

安西さんは
ミチルさんの恋人だったんじゃ?

俺は ただ 舞衣に言われたとおり
やっただけだから!

何を?

何があったんですか?

招待状にあった「罪の裁き」って
一体 なんの事ですか?

知るかよ!

もう出ていってくれ! 早く!

ああ…。

ふーん…。

娘さんが亡くなった時のまま
残してあんのか。

(葉奈)おかげでデータも残ってた。

SNSのアカウントも生きてるわ。

デジタル遺産ってやつ。

(内海)おっ ブログっすね。

(内海)うわっ コメント多いな。

なんだ? これ…。

あっ…
動画サイトのアドレスもあるわ。

(葉奈)嫌な予感。

♬~

まさか ここに映ってるの…。

(内海)間違いありません。
黒江ミチルさんです。

(ノック)

宮浦さん?
ちょっと お話を伺いたくて…。

(ノック)
(里枝)宮浦様なら

ホテルの外に
出ていかれましたけど…。

えっ? こんな時に
どこ行っちゃったんだろう?

まだ 肝心な何かが
欠けてるんだよな…。

(ため息)

フッ…。

記憶をなくした俺は 3歳児か?

♬~

でも 彼の中に
ちゃんと 刑事は いたんだ…。

でも 彼の中に
ちゃんと 刑事は いたんだ…。

(電話)

はい。

館内電話は通じるんですね。

悪いんだけど もうしばらく
一人にしてくれないかな。

宮浦さん以外の4人から
話が聞けました。

「聞いてください」

じゃあ 聞かせてもらおうか。

明石舞衣さんと黒江ミチルさんの
関係なんですけど…。

親友なんかじゃなかったんでしょ。

それも お見通しなんだ…。

それが 明石舞衣殺害の動機だよ。

犯人は 黒江ミチルに代わって
明石舞衣に復讐したんだ。

どうして わかるんですか?

記憶を失った俺が
教えてくれたんだよ。

ひょっとして
犯人も わかったんですか?

うん わかったよ。

今 俺のすぐ後ろにいるよ。
「えっ?」

(スタンガンの放電音)

♬~

「時矢刑事!? えっ 何?」

「もしもし 時矢刑事!
何があったんですか?」

♬~

あっ… うわっ!

ああっ!

♬~

今回の事件は…

俺の刑事としての未熟さが
招いた… 悲劇だ。

あっ! うう…。

♬~

はっ!

時矢刑事!

よかった…。

大丈夫… ですか?

えっ?

あっ 思い出した!
えっ?

あの… グラッて
めまいがしたと思ったら

ツルッと足滑らせて
そのまま ドボンって

水の中 落っこっちゃったんだよ。
あれ?

そのしゃべり方
もしかして ヌーヴォー時矢?

ヌーヴォー? 何 言ってんの?

ふぅ~。
えっ?

念のために確認します。
うん。

時矢刑事が
ビンテージ時矢に戻って

板橋シェフが自殺じゃなくて
殺人だって見抜いた事

覚えてますよね?

やっぱり 自殺じゃなかったんだ!

ああ~! 落ち着いて。

落ち着いて聞いてください。
うん。

時矢刑事は
裏山のため池に落ちて 気を失い

意識を取り戻した14時43分から…

紛れもなく ビンテージ時矢に
戻っていました。

記憶が 戻ったんだ?

でも なんにも覚えてないよ。

えっ? 何?

あれ? 何? これ。
えっ? えっ? えっ?

どこ行くんですか?

いや 記憶が戻ったんだったら
もう一度 あのため池 行かなきゃ。

駄目です。 行かせません!

だって 今の俺じゃ
事件解決できないよ!

時矢刑事 しっかりしてください!
すぐに…!

♬~(音楽)

♬~(音楽)

♬~(音楽)
うわっ! うわっ!

何? これ。
何?

♬~(音楽)

♬~

はっ!
あっ!

♬~

宮浦さん…。

宮浦さん…。

(鐘鳴)どうしました?
入らないでください!

部屋で待機を。
はい。

♬~

左胸を刺されています。

うん。

脈は… ありません。

でも みんな 自分の部屋に
いたはずなんじゃ…。

時矢刑事が犯人に襲われる前

私が部屋を訪ねた時には

宮浦さん いなかったんです。

宮浦さん?

宮浦様なら ホテルの外に
出ていかれましたけど…。

もう 何がなんだか…。

でも 一つだけ確かな事が…。

えっ?

舞衣さんと板橋シェフ

そして
宮浦さんを殺害した犯人は

今 ホテルにいる4人の客と

3人の従業員の中に
間違いなくいます。

♬~

♬~

うわっ!

あっ なんか
名刺が いっぱいあります。

えっ?
全部 宮浦さんの名前だ。

あれ?

出版社勤務っていうのは嘘で
フリーの記者だったんだ。

書きかけの記事みたいです。
何? これ…。

もしかしたら
この記事を書くために

宮浦さんが
他の5人を集めたのかな?

♬~

私たち…。

あっ!
宿泊名簿の写真?

うん… 7年前だ。
黒江ミチルさんの名前もあるよ。

宮浦さんが
黒江ミチルさんの死について

調べてたのは
間違いないようですね。

でも
どうして 殺されたんだろう…。

覚えてないと思いますけど…。
うん。

ビンテージ時矢刑事は
襲われる直前

「犯人が わかった」

「記憶を失う前の俺が
教えてくれた」って言ってました。

えっ?

だから ヌーヴォー時矢刑事にも
できるはずなんです!

いや…。

そんな事 言われてもな…。

確かに ビンテージ時矢刑事は

冷静で 緻密で 論理的で

想像をはるかに超えた
切れ者でした。

かっこよかった…。

でも 私は…。

私は 時矢刑事の状態を知りつつも
報告を怠り

事件捜査に加わりました。

私も共犯です。

私は

今 目の前にいる時矢刑事を
信じます。

時矢刑事にだって
必ず解けるはずなんです!

ヌーヴォー時矢の記憶が
途絶えていた間の捜査は

このノートに
全て記録してあります。

もちろん
ビンテージ時矢の推理も。

わかった。

やってみるよ。

うん。

♬~

(智佳の声)私の時矢ノートを
見ただけで そこまで?

(時矢の声)この部屋に
スマホはなかった? 古いスマホ

(智佳の声)
えっ? いえ そんなものは…。

(時矢の声)7年前
黒江ミチルが焼死した小屋から

彼女のスマホ
見つかってないんだよ。

(智佳の声)一本道だから
犯人に会わないはずがない。

だとしたら 犯人は
どうやって消えたんでしょうか?

(時矢の声)
人間が消えるはずないよ。

なら 答えは至極明快だ。

これが そのメモ帳?
(智佳の声)はい。

(時矢の声)過去から来た客…。

犯人は 黒江ミチルに代わって
明石舞衣に復讐したんだ。

(智佳の声)
どうして わかるんですか?

(時矢の声)記憶を失った俺が
教えてくれたんだよ。

まさか…。

(ドアの開く音)
時矢刑事!

スマホ
通じるようになってます!

(携帯電話の振動音)
うわうわ うわうわ…!

もしもし?
「おう 福知だ」

やっと出たぞ。
(根本・内海)おおっ…。

でも どうして?

仮設のアンテナが立ったんだよ。
そっち どんな様子?

それが 大変な事に 殺人が…。
それも3件も!

(根本)殺人!?

トンネルは
まだ復旧しないですか?

3時間後には なんとか通るって
さっき 連絡が。

ちょっといい?
もしもし 葉奈ちゃん?

あのさ 宿泊客の6人と

7年前に殺された
黒江ミチルさんの繋がりを

大至急 調べてくれないかな?

それだったら
とっくに調べてるぜ。

報告書 データで送るから!

調べたのは…。
(一同)俺だ。

なんで お前らになるんだよ!
俺だろ!

「まねすんじゃねえよ この野郎!
俺だろ 馬鹿野郎! おい!」

何? これ。 黒江ミチルさんかな?

男性のほうは
顔 わかりませんけど…。

えっ…?
うう…。

ちょっと 他に
なんか手掛かりないかな?

あれ?
ん?

ひょっとして…。

♬~

ああっ…!

♬~

そういう事だったんだ…。

何か わかったんですか?

ビンテージ時矢が解いた謎
やっと 俺にも解けたよ。

本当ですか?

最後の犯行だけは
何があっても止めないと…。

ええ…

明石舞衣さんの殺害方法が
わかりました。

犯人が消えた謎です。

謎って…?

わかってみたら
子供だましのトリックでした。

犯人は
舞衣さんを愛の鐘に呼び出し

麻酔で眠らせ

輪っかにしたロープを首にかけて

鐘の梁の部分に寝かせたんです。

麻酔だと 目が覚める時間を
調整できるじゃないですか。

犯人は 自分が想定した時間に
目が覚めるように

彼女を眠らせて…。

あっ…。

(鐘の音)

その鐘の音を聞いた 僕と
佐相さんと曽根さんが駆けつけて

遺体を発見した。

それをやったのが
板橋って奴なのか?

違います。
板橋さんの靴のかかとには

ここに土が付いてたんですよ。

つまり
何者かに引きずられたんです。

こうやって ズルズルズルって。

ですから 自殺ではなく
他殺の可能性が高いんです。

あの… 板橋さんの姿が
見えなくなった時刻って

何時頃でしたっけ?

(鐘鳴)昨日の午前10時過ぎには
もう…。

ええ。 つまり その時刻には

すでに 犯人から
あの森へ呼び出されていて

青酸化合物入りのコーヒーを
飲まされて

殺害されていたんです。

明石舞衣さんが死亡したのは
昨日の午前11時。

つまり 犯行は

板橋シェフ 明石舞衣さんの順に
行われたんです。

でも どうして 板橋シェフまで
殺されたんですか?

これは 板橋シェフの手帳です。

「おかしな客だ。
7年前にも来ていた」。

ここには そう書かれています。

正体がバレる事を恐れた犯人は
舞衣さんを殺害する前に

板橋シェフの口を
封じる必要があったんです。

じゃあ 犯人は
その おかしな客…?

7年前も来ていたのに
初めての顔をしていた…?

実は 7年前のあの日
私も このホテルにいたんです。

(萩村)えっ?

じゃあ 事件を解決した優秀な刑事
っていうのは

あんただったのか?
ええ…。

なぜ 黙ってたんだ!

すいません。 それには ちょっと
いろいろ事情がありまして…。

ただ 私は 夕食は
ルームサービスをとったので

板橋シェフとは
顔を合わせていないんです。

つまり 過去から来た客は
時矢刑事ではなかったんです。

じゃあ… じゃあ 一体…
一体 誰なんだよ!?

犯人は ある計画のために
5人の客を このホテルに招待し

自分も
その中に紛れ込もうとしました。

でも ホテルに来てみると

自分の他にも
7年前の事件を知る人物…

つまり 時矢刑事がいて
驚いたはずです。

そんな中
我々6人がホテルを出て

有馬温泉に向かったのを見た
犯人は

千載一遇のチャンスだと思い

我々が
ホテルに戻ってこられないよう

クローズドサークルを作るために

あらかじめ用意してあった
爆薬を使って トンネルを崩し

携帯や電話も使えなくしたんです。

でも 実際には 私と時矢刑事は
このホテルに残っていたんです。

あれ? 皆さん
有馬温泉に行かれたんじゃ…?

あの時 僕と佐相さんの姿を見て
驚いた犯人は

とっさに 僕らの協力者を
演じる事を選んだ。

これで合ってますよねえ?
曽根さん。

♬~

医者の あなたになら

麻酔薬とか注射器
手に入れるの簡単ですもんね。

あなたは
舞衣さんが意識を取り戻し

鐘の梁から落ちて 首を吊る…
つまり

あの鐘が鳴る時刻を見計らって
僕らに近づいたんです。

そして 招待状の内容を
打ち明ける事で信用させ…。

僕たち6人を
ここに招待したのは

黒江ミチルなんです。

医師として検視を任されるよう
仕向けたんです。

だから
板橋シェフの死亡推定時刻を

実際より
遅く見せかける事もできた。

(曽根)ちょっと…
ちょっと待ってください。

どうして 僕が そんな事を…。

あなたは 黒江ミチルさんの
サークル仲間じゃないでしょ?

自己紹介の時
あなた 言ってましたよね。

僕 裏方で
ずっと撮影を担当してて…。

ですが

京都に戻った私たちの仲間が
調べてくれました。

はい。

これは ミチルさんが出てた
映画なんですけど

どこにも あなたの名前は
クレジットされてないんですよね。

なおかつ 殺害された宮浦さんは

このホテルの宿泊名簿を
写真に撮っていたんです。

ここ。

あなたこそが

板橋シェフが言っていた
過去から来た客だったんです。

(板橋)あんた 何か良からぬ事を
たくらんでるんだろ?

他の客にバラされたくなかったら
金を用立ててもらえないかな?

頼むよ。

さらに
フリーライターの宮浦さんは

ミチルさんの死を
記事にするために

あれこれ嗅ぎ回っているうちに
この宿泊名簿にたどり着いて

あなたが犯人だという事に
気づいたんじゃありませんか?

取材させてくれたら
悪いようにはしないよ。

ガチの殺人犯の
インタビューなんて

超の付くスクープだからね。

(刺す音)
(宮浦)ああっ…! あっ… うっ…。

♬~

でも どうして 舞衣さんを…?

そもそも 曽根さんが 皆さんを
このホテルに集めたのは

ミチルさんの ある映像を
ネットに流したのは

5人のうち誰なのか? それを
突き止めるためだったんです。

そうですよね?

あれを… 見たんですか?

あなたは あの映像を流した人間が
ミチルさんを殺した

そう思ってるんですよね?

「殺した」って…。
でも ミチルさんは

夫婦間での殺人に
巻き込まれたせいで亡くなった…。

そうじゃない!

7年前の3月
このホテルで何があったのか

あなたの口から
話してもらえませんか?

ミチルとは
このホテルで初めて会いました。

♬~

あっ…。

「永遠の記憶」って ちょっと
ロマンチックすぎますよね。

フフッ…。 ええ。

(曽根の声)その悲しそうな笑顔が
なぜか気になって…。

(曽根)おい!

♬~

お願いだから 止めないで…。

わかった… わかった。
止めないから

せめて 話だけでも聞かせて。

(曽根の声)当時 僕は 医学部で
精神科医を目指していて…。

ホテルにいる間 ずっと

僕は 彼女の心の痛みを
少しでも ほぐそうと

できる限りの事を…。

それで ミチルさんは…?

少しずつ
僕に心を開いてくれて…。

ようやく
自分が信頼する人に裏切られて

つらい思いをしてるんだって事を
打ち明けてくれて…。

その相手が誰かは
聞かなかったんですか?

(曽根)具体的な事は…。

でも 出会った頃より
ずっと元気になってくれて…。

安心して。
もう自殺なんてしないから。

(曽根の声)彼女の言葉に 何より
僕自身が勇気づけられました。

でも… そんな時

あの悲しい事件が
起きたんですね…。

あの時 僕はホテルにいて…。

(携帯電話の着信音)

(曽根の声)ミチルは
火に包まれた小屋の中で

警察や119番に
助けを呼ぶ事もせず

僕に 最後のメールを
送ってきたんです。

(従業員)大変です!
裏の小屋が燃えてます。

中に人が!

消防に連絡!
現場 確認してきます!

頼むぞ! ほら 水だ!

急げ!
はい!

中に まだ
ミチルさんがいるんです!

♬~

(曽根の声)
だけど 火の回りが早くて…。

貸して!

うわっ…!

(曽根)ミチルさん!
ちょっと! 危ないから下がって!

下がって!

♬~

(ミチルの声)
「曽根さん 皮肉なものですね」

「人は一度望んだ死からは
逃れられないようです」

「私のいる場所は
火に包まれています」

「でも
助けを求める気にはなれません」

「もう自殺しないと言ったのは

そうすればあなたが
傷つかないで済むと思って

心に嘘をつきました」

「ごめんなさい」

「最後に知り合った
あなたにだから伝えます」

「私を助けられなかったと
苦しまないでください」

「私の心は もうとっくの昔に
死んでいたのですから…」

現場から ミチルさんのスマホ
持ち去ったのは

あなたですよね?

その中に
あの映像が残ってたんだ…?

7年前 彼女は女優として

芸能事務所に入る事が
決まっていました。

でも… あの映像が
ネットに出回ったせいで

その話もなくなってしまった。

初めて自分の手で見つけた夢を
ミチルは奪われた。

ミチルは あの火事で
亡くなったんじゃない。

その前に

彼女の心は もう
殺されていたんです。

事件のあと 彼女のスマホ
復元して 調べるうち

あの動画を拡散させたのは

ミチルと あるメッセージアプリで
繋がってる5人のうちの誰かだ

という事が わかりました。

その5人が
ここに集められた5人…?

(萩村)じゃあ
招待状や宿泊券を送ったのも…。

怪しまれないように
自分の分も用意して…。

(キーボードを打つ音)

舞衣さんを殺したって事は

彼女が
ミチルの… その映像を…?

どうして それが
わかったんです?

初日の夜 食事を終えたあと

僕は 皆さんの事を
観察していました。

(塔子)
このあと 部屋で飲まない?

いえ 仕事中なので…。

(塔子)いいじゃん 飲もうよ!
(里枝)いや でも…。

(塔子)いいから ほら!
(ドアの閉まる音)

♬~

(曽根の声)
それぞれ 立場は違えど

ミチルの死に関係していない事は
わかった。

だけど…。

(舞衣)ちょっと やめてよ!

(安西)いいじゃん
久しぶりなんだしさ。

(舞衣)ちょっと…!

私たちは他人って事になってるの。
誰かに見られたら どうするのよ。

ミチルに怒られるって?

でも お前も大した女だよな。

自分の元カレに 親友 口説かせて

動画 撮らせて
ネットにさらすなんてな。

自主映画で
ちょっと 人気 出たからって

なんで 女優なんかになれるわけ?

ミチルのくせに…。

♬~

(曽根の声)その瞬間…

全てが わかった。

♬~

(安西)はっ…!

(曽根)ああーっ…!

ううっ!
ああっ! ああっ…!

(萩村)曽根さん!

離して!
お願いだから そいつを…!

ううっ!

(曽根)ううっ…!

あっ 駄目! 駄目 駄目 駄目!
絶対 駄目です!

やめて! やめてください!
やめてって…!

ミチルさんだって そんな事
絶対 望んでませんから!

もう あなたには
誰も殺させません!

他の誰も… あなた自身も!

あなたが
犯行に この場所を選んだのは

ミチルさんと過ごした
7年前の短い時間を

永遠の記憶に
したかったからでしょ!?

ミチルさんと過ごした時間や
ミチルさんのためにやった復讐を

美しい思い出として
永遠の記憶にしようなんて

そんなのエゴだ!

あんたが犯したのは 人が
絶対にしちゃいけない罪なんです。

そして その ゆがんだ記憶は

絶対に
なかった事になんかできないし

忘れる事だって許されない!

何よりも…

ミチルさんが そんな事
望んでるはずないでしょ!

違いますか!?

♬~

♬~

(ため息)

♬~

はあ…。 フッ…。

♬~

(たたく音)
(安西)うっ…!

(パトカーのサイレン)

♬~

(根本)よし…。

(葉奈)もう… 時矢刑事
無事でよかった~!

おい 殺人事件が
3件も起こったって

本当なのか?
よし あとは俺に任せておけ!

解決するのは この俺だ!
(内海)いや… ここ 管轄外です。

いえ… 犯人なら もう…。
えっ? えっ?

(根本)
嘘… もう解決しちゃったの?

ど… どういう事だよ これ!?
おい…。

おい… 帯同するぞ。 帯同!
えっ? えっ?

(内海)は… はい!
(根本)急げ!

しょうがねえなあ おい…。

俺がビンテージ時矢だったら

誰も殺させずに済んだのに…。

ビンテージ時矢刑事も
同じ事を悩んでました。

えっ…?

7年前 ミチルさんが
事件に巻き込まれるのを

防ぐ事ができたんじゃないか
って…。

そんな事 言ってたんだ…。

記憶は
なくしたかもしれないけど

時矢刑事は 前も今も
変わってないんですよね。

私にとって ビンテージ時矢刑事も
今の時矢刑事も

同じくらい…。

あっ… なんでもないです!

えっ…? 何? それ。

あっ… チェックアウトしなきゃ!
こんな時間だ。

あっ… あっ あっ…。

紙袋! 紙袋 持ってこないと。
あっ そうだ そうだ…。

♬~

(鐘の音)

(奥畑記子)よりにもよって
あのホテルで

事件に巻き込まれるなんて
一体 どういう神経してるのよ!?

いやいや…
俺だって 自分から望んで

巻き込まれたわけじゃないし。
でも どうして

一度 記憶が戻って
ビンテージ時矢になったのに

また 元のヌーヴォー時矢に
戻っちゃったんでしょう?

(生田目)うーん…。
解離性記憶障害っていうのは

個人個人によって
その症状に差が出るんだ。

こいつの場合は もしかすると
記憶をなくす前の自分と

記憶をなくしてからの自分
というのが

同居してるんじゃないかな?

(記子)それって ジキルとハイド
みたいなものですか?

(生田目)そうそう そうそう…。
あるいは 時矢&時矢な状態?

(生田目)いや…
それ 何言ってるか わかんない。

うん 全然わかんない。
全然 解決になってないんだけど。

あっ…
また このネクタイしてる!

何?

このネクタイはね
あの時の旅行で買ったものなの!

あっ そうなの?
私は よく覚えてるわ!

いやいやいや…
そりゃ まあ そうですよね。

永遠の愛を誓うつもりが
殺人事件に巻き込まれたんだ。

そりゃ 忘れられませんよね。
うん うん…。

ああ… もう いっそ
あなたの記憶も

あなたの存在 全部
消去したいくらいだわ!

ちょっと ちょっと…
それ ひどすぎない?

だったら プロポーズの言葉
思い出してみなさいよ!

えっ? あの…。

(鐘の音)

わあ…!

俺と永遠の愛を築こう。

はい!

(鐘の音)

(2人の笑い声)

いや 思い出しても
怖くて言えない…。

何? それ。 なんなのよ!
思い出すって言ったでしょ!

思い出さないほうがいい事も
あるから…。

忘れるという
記憶のダイエットは

この2人にこそ
必要なのかもしれませんな 警部。

ああ… おっしゃるとおりですな!

(生田目)はい 行くよ 行くよ!
はい 行こう 行こう。

(記子)佐相ちゃん!
ちょ… ちょっと!

ハハハ…。
「ハハハ」じゃないよ!

楽しい! 楽しいですね これ。
ありがとうございます。

(折原圭作)
デカに戻りたくなってきただろ?

(神木恭子)何 わけのわかんない事
言ってんだよ。

(辻井幸則)
私の手助けをしてほしい。

霊安室の盗み撮りをしてほしい。

(神木)そんな…!

(神木)復讐かな。 主任の。

やめろ!