ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

刑事7人 第9話 東山紀之、田辺誠一、倉科カナ、白洲迅、塚本高史… ドラマのキャスト・音楽など…

『刑事7人 #9/時を超える2つの“毒”―71年前の毒殺に隠された驚愕の事実』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 吉井
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  20. 犯行

f:id:dramalog:20190912072630p:plain

『刑事7人 #9/時を超える2つの“毒”―71年前の毒殺に隠された驚愕の事実』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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(本ページの情報は投稿日時時点のものです。最新の配信状況は Paravi サイトにてご確認ください。)

(詳細はFODプレミアム公式ホームページにてご確認ください。)

 

刑事7人 #9/時を超える2つの“毒”―71年前の毒殺に隠された驚愕の事実[字]

4人の男女が毒物で殺害される事件が発生。天樹(東山紀之)は犯行の手口が71年前に起こった恐ろしい毒殺事件と酷似していると気づく。これは模倣犯なのか、それとも…?

詳細情報
◇番組内容
2019年夏、スペシャルチームが再集結。東山紀之主演ドラマ『刑事7人』待望の第5シリーズ!
犯罪の複雑化、高度化によって未解決事件が急増…すっかり地に落ちた警察への信頼を取り戻すため、ついに「専従捜査班」が発足!天樹(東山紀之)ら7人は、組織にとらわれず独自に捜査を行い、時には司法取引さえも武器に、超凶悪犯罪を徹底的に捜査する最強のチームとして、熱い“正義”を胸に巨悪に挑みます。
◇出演者
天樹悠…東山紀之
海老沢芳樹…田辺誠一
水田環…倉科カナ
野々村拓海…白洲迅
山新塚本高史
片桐正敏…吉田鋼太郎
堂本俊太郎…北大路欣也
◇脚本
徳永富彦
◇監督
及川拓郎
◇音楽
奈良悠樹
◇スタッフ
【エグゼクティブプロデューサー】内山聖子テレビ朝日
【ゼネラルプロデューサー】三輪祐見子テレビ朝日
【プロデューサー】山川秀樹(テレビ朝日)、和佐野健一(東映)、井元隆佑(東映
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/keiji7_05/
☆Twitter
 https://twitter.com/keiji_7nin

 

 


(セミの鳴き声)

♬~

(雷鳴)

(天樹 悠)こちらは

コーヒー豆の輸入が
禁止されて以来

代用品として出回ってる
大豆コーヒーです。

苦みは舌の奥で感じるものです。

最初の ひと口は

こんなふうにして
味わってみてください。

♬~

どうぞ。

♬~

次は 少尉を通じて手に入れた
本物のソリュブルコーヒーです。

どれだけ違うか
比べてみてください。

♬~

(雷鳴)

(片桐正敏)ううっ…!
(海老沢芳樹)うっ…!

オエッ…。

うっ…!
ああっ…!

♬~

被害者は

1人 2人 3人… 4人か。

(水田 環)このお茶から
毒物反応が出ました。

今 分析中ですが
青酸化合物じゃないかって。

他の社員は?

(青山 新)これが全員です。

ここ 被害者のエンジェル投資家
村野真さんのプライベートカンパニーで

スタッフも
最小限にしてたみたいですね。

エンジェル投資家?
はい。

(野々村拓海)知らないんですか?

(野々村)すぐに
利益が出るかどうかじゃなくて

イデアとか社会的意義とか

そういうのを重視して出資する
投資家の事です。

村野さんは
有名なエンジェル投資家ですよ。

金を出してくれる天使が
殺されたって事か…。

(青山)6時半に備品の業者が来て
やり取りしてます。

そのあと7時に清掃業者が来て
遺体を発見。

つまり たった30分の間に
4人が殺されたって事か。

部外者の犯行かしら?

1 2 3 4…。

…8。

4人に対して グラスが8つ。

犯人は4人いたって事か。

♬~

「貴田竜介」…。

こいつが犯人の一人か?

(鳴き声)

(堂本俊太郎)
体内から見つかった毒物だが

ほぼ青酸だ。
「ほぼ」と言いますと?

(堂本)似ているが
そのものじゃない。

化学式がいじられている。

正確には何かわからん。

堂本先生でも?

(堂本)法医学者として

この世の毒物は
全て学んだつもりだがな…。

(堂本)一つ言えるのは

これはバイナリ式の毒物だろう
という事だ。

バイナリ式?

つまり 2つが合わさった時

初めて致死性のある毒物になる
という事だ。

グラスからは
2種類の毒物が検出された。

付着した唾液から
一人2杯ずつ飲んだ事がわかる。

残念ながら
犯人の指紋は残ってない。

バイナリ式か…。

じゃあ
グラスは人数分って事か…。

この貴田という男の単独犯
という事も考えられますね。

堂本先生の話では
お茶も2種類あったそうです。

例えば… 新しいブランド茶に
投資してもらいたいと

持ち込んだお茶を
飲み比べさせたとしたら

どうでしょうか?

確かに それなら
一人でもできますね。

(野々村)そういえば 貴田さん

地方の特産物のブランディング
やってますもんね。

(片桐)なんで知ってんだよ。

えっ? 有名人じゃないですか。
動画とか見た事ありません?

貴田竜介さん…。

いろんな企業のコンサル
やりながら

本出したり 講演やったり…。

僕も見てますよ たまにですけど。

(貴田竜介)「世の中は8割の馬鹿と
2割の頭のいい人がいて…」

「これ アリとかの社会でも
同じなんですよ」

(片桐)世の中の8割が馬鹿?

チッ…
嫌いなんだよな 俺 こういう奴。

世の中の人間を
馬鹿と利口に分けて

利口になりたきゃ
自分のファンクラブ入れってか?

この野郎 ふざけやがって。

で こういう馬鹿が
引っかかるんだよ。

(野々村)痛っ!
あっ!

今 8割の馬鹿がいるって
思ったでしょ? ねえ?

思ったろ?
いやいや 全然!

思ったろ?
思ったでしょ?

(野々村)でも なんの目的で?

ああ そこだけどな…
調べたところ

現場から現金2000万円が
なくなってた事がわかりました。

急な案件に備えて
常備してたみたいです。

金 目当てか?

この人が そんな事するかな?

とにかく 話 聞きに行ってみます。

♬~

(貴田)はあ?

僕が2000万ごときのために
そんな事するわけないでしょ。

それくらい すぐ稼げるんだから。

それに 昨日は生配信中だったんで
そもそも不可能ですよ~。

では これは?

僕の名刺持ってる人間なんて
めちゃくちゃいますよ。

講演会とかやれば 1000人とか
余裕で来ちゃうんですから。

それを
悪用されたかもしれないと?

(貴田)いやいや いやいや。

かもしれないじゃなくて
完全にそうでしょ。

っていうか ここに来る前に
それくらい思いつきなさいよ。

すみません。 お話
伺わないわけにもいかないもんで。

はあ…。

これ以上
時間の無駄したくないんで

こっちから
ヒント差し上げますけど

その名刺 最近 コンサル始めた
会社で作られた名刺で

そこ主催のセミナーでしか
配ってないんすよね。

まだ100枚ぐらいっすかね。

ああ… これが そのセミナーで
名刺交換した人たちです。

ありがとうございます。

(野々村)天樹さん。

コーヒー いれました。
ありがとう。

なんですか? これ。

うん… ちょっとな。

(ドアの閉まる音)

ああ…。

所轄に 現場で
不審な人物を見かけたという

情報提供があった。

まあ 一般市民からの情報だから
なんとも言えないが

一応 あたってみたらどうだ?

これ 誰かに似てません?

(チャイム)

(吉井 理)少し待っててください。
(チャイム)

介護センター いのちの木の
吉井理さんですか?

はい。

(野々村)介護センターで
今日は こちらだと聞きまして…。

現場近くで
不審な男を目撃されたとか…。

関係あるかは
わからないんですけど

仕事の帰り道…。

どけ! オラァ!

(吉井の声)
それだけなんですけど…。

近くで何人も死んだって
聞いたんで

一応 警察に届けておいたんです。

そしたら 連絡が来て…。

ご協力頂いた。

(小野田金治)おい…。

ちょっと すいません。

はい どうされました?
(小野田)ああ…。

お風呂…。
(吉井)お風呂ですね。

お風呂まで…。

もう92歳なんで 一人だと…。

すいません
また何かありましたら…。

お仕事中 お邪魔しました。

(片桐)回収できなかったのは
6枚だけか。

なくしたとか

スマホにデータを取り込んだから
捨てたとか

理由は様々なんですけど。

この6人の誰かと交換した名刺が
犯行に使われた可能性が高い…。

(片桐)えー… 「上妻 辻本
子安 金本 藤川 松井」…。

松井!

(野々村)やっぱり!

この似顔絵
誰かに似てるって思ってたら

この人ですよ ほら。
(青山)確かに似てるな。

現代アート…。

(片桐)アートなのか? これ。

(野々村)自分の絵を
セルフブランディングして売る

っていうので成功してて
若い人たちの間で人気です。

へえ~。
絵が人気あるんじゃなくて

金稼いでるから
人気あるんじゃねえのか?

なんだよ…。 どうなんだよ
最近の そういう価値観。

(野々村)じゃなくて 好きな事で
生きていけてるからですよ。

(片桐)ふ~ん…。

なんというか…
味のある作品ですね。

(松井 章)ハハ…。
子供のファンも多いんで

夢とか希望とか
感じてもらえたら…。

あの…
お電話した件なんですけど…。

ああ~。

確かに貴田さんのセミナーには
行きましたし

そこで 貴田さんから
名刺ももらいましたけど

本当に
なくしちゃったんですよね。

もし かばんとか財布とか
一緒になくしたなら

遺失届とか それを
証明できるものはありますか?

いや 名刺だけなんで。
それで遺失届とか出さないでしょ。

♬~

(青山)貴田さんに
被害者の村野さんを

紹介してほしいと
お願いされたそうですね。

(松井)ああ ハハ… それは…。

今度 また 企画立ち上げるんで
出資してもらえないかと思って。

ああ でも まだ会ってませんよ。

5日前の午後6時半から
7時の間は どちらに?

なんですか?

ああ 皆さんに伺ってます。

えっと… 近所をブラブラしてたと
思いますけど。

事件が起きたの渋谷なんで
すぐ隣の駅ですよね。

フフッ… いや たまたまですよ。

経理の方に
お話を伺ってきたんですが

5日前 口座に2000万円
入金されたとか。

あなたが個人的に入れたもので

出どころについてはわからないと
おっしゃっていましたよ。

事件現場から消えた金額と
同じじゃないですか。

いや… それは…。

(青山)近所をブラブラって
具体的には?

飯食ってたとか
コンビニにいたとかあるでしょ。

覚えてません。

2000万円はどうしたの?

あんたな
殺人の容疑がかかってんだぞ。

どうですか?

(吉井)この人です。

間違いありませんか?

はい。

(片桐)名刺 持ってない。
明確なアリバイなし。

被害と同額の金。 面通しで一致。

これはグレーが
いよいよ黒になってきたな。

ええ。

でも なんで
こんな事したんでしょうか?

本当は
被害者の村野さんに会っていて

投資を断られたんじゃないか?
あり得ない話じゃない。

それで 逆恨みで殺した。

あとは どう落とすかですね。

「10脚セット」…。

現場で見つかったグラスと
同じものです。

10脚でワンセット。
バラでは買えないんです。

でも 現場にあったのは8つだけ。

あとの2つは
どこへ いったのか…。

また こんな時に なんの話?

犯人が持ち帰ったのか…?
なんのために?

自分の唾液が付いてるからです。

犯人も 毒が入ったお茶を
飲んだって事か?

ええ。

だとしたら あまりにも似ている。

何に似てるんだ?

出かけてきます。
(環・片桐)えっ?

(片桐)おい 天樹。 おい!

(セミの鳴き声)

〈帝金事件〉

〈71年前 1948年1月26日
午後3時過ぎ

この帝都貴金属に

行商人を名乗る男が
ふらりとやって来た〉

〈男が売りに来たのは
コーヒーだった〉

こちらは コーヒー豆の輸入が
禁止されて以来

代用品として出回っている
大豆コーヒー。

こちらは
進駐軍の少尉を通じて手に入れた

本物のソリュブルコーヒーです。

そして こちらが
その少尉の名刺になります。

終戦直後だった日本で

まだ コーヒー豆の輸入は
再開されておらず

皆の興味を引いた〉

〈男は 湯飲み茶碗に
2種類のコーヒーを注いだ〉

苦みは 舌の奥で感じますので

違いを味わうためには
舌をこうやって飲んでください。

〈手本として まず自分で
1杯目のコーヒーを飲み干した〉

進駐軍少尉の名刺に加え
男が目の前で飲んで見せた事で

少なくとも安全なものだと
皆は信用した〉

では 大豆コーヒーのほうから
どうぞ。

〈男の合図で
16人全員が ほぼ同時に

1杯目のコーヒーを飲んだ〉

〈舌の奥に注いだため
全員が確実に嚥下した〉

〈生存者によると
ただの大豆コーヒーとも違う

灰汁を飲んだ時のような
不快な味がしたという〉

いかがでしょうか?

これは
煎った大豆をひいたもので

少し苦みがあるかと思います。

〈この時 男は

第一液が体内に摂取される時間を
稼いでいたと考えられている〉

では お待たせしました。

本物のコーヒーをどうぞ。

〈約1分後

第一液が口に残った不快さから
皆 競うように飲んだ〉

〈まもなく…〉

〈突然 気分が悪くなり

皆 苦しみながら
次々と倒れていった〉

〈16人中12人が死亡〉

〈盗まれたのは 現金16万円と
貴金属1万7450円分〉

〈現在の貨幣価値に換算すると
1800万円になる〉

♬~

(物音)

♬~

〈その後

生存者の証言から作成された
犯人の似顔絵と

遺留品である

進駐軍 パイン少尉の名刺を
手掛かりに

捜査は進められた〉

〈パイン少尉は 名刺を渡した
日付や場所や相手を

正確に記録していた〉

〈配った88枚のうち
回収できなかったのが8枚〉

〈そのうちの1枚が

事件で使用されたものと
見られた〉

〈そうして逮捕されたのが

当時 画壇で一流とされていた
テンペラ画家の平原正通だった〉

〈平原は パイン少尉と
名刺を交換していたが

受け取った名刺を
持っていなかった〉

(刑事)早くしろ!
(平原正通)なんなんだ…!

〈事件発生時刻は

巣鴨にある親戚の家に
炭団を取りに行っていたと主張し

証言も取れたが

親族の証言として
これも無視された〉

〈決定的だったのは 事件直後に

被害総額とほぼ同額を
預金しており

その出どころを
明らかにしなかった事だった〉

〈これは 人に頼まれて
春画を描いた代金だ〉

〈…と のちに告白したが
認められず 上訴棄却〉

〈死刑が確定した〉

(たたく音)

♬~

〈当時から現在に至るまで
平原の冤罪を叫ぶ声は多い〉

〈だが 今となっては
71年前の事件であるため

平原以外の事件関係者も
全員 亡くなっており

真相の追求は難しい〉

♬~

次は 少尉を通じて手に入れた
本物のソリュブルコーヒーです。

どれだけ違うか
比べてみてください。

♬~

ううっ…!
うっ…!

(雷鳴)
うっ…!

ああっ…!
うっ…!

♬~

(雷鳴)

これが 70年前に起きた
帝金事件です。

確かに似てるな。

(野々村)なんですか?
この小芝居。

やるからには
真剣にやったほうがいいだろ?

現場の想像もできるしな。

つまり バイナリ式の毒物で

犯人は 2杯目を飲まなかったから
大丈夫だったって事?

で 松井は 今回
その帝金事件の手口をまねたと。

確かに この手口なら
松井一人でもやれるな。

いえ むしろ 犯人は
本当に松井なんでしょうか?

何?

帝金事件でも
名刺が置いていかれ

平原という人物が
逮捕されましたが

冤罪だったといわれています。

そこまで同じだってのか?
何 言ってんだよ。

松井の容疑
ここまで固まってんだぞ。

もし 違うというなら
一体 誰が犯人だというんだ?

事件後
綿密な取材に基づいて書かれた

小説が発表され
話題になりました。

真犯人は 旧日本軍の帰還兵で

自決用の特殊な青酸系毒物を
使ったものだと。

(野々村)自決用?

当時 本当に
そんなものがあったのか

真偽は定かではありませんが…。

(雷鳴)

おいおい…

いくら取材したといっても
それは小説だろ。

刑事がそんなもの信じて
どうするんだよ。

仮に 帝金事件の犯人が
そうだったとして

じゃあ 今回の犯人は誰なんだ?

日本兵の亡霊か?
それは…。

引き続き 松井を落としに入るぞ。

(環・青山)はい。

(雷鳴)

一応 松井の勾留請求には

応じてもらえたんだけど…。

逮捕するつもりなら
さすがに まだ証拠が乏しいって。

せめて 出どころ不明な
2000万円が

確実に事件で奪ったものだという
証拠くらいないと無理だって。

(片桐)あいつら
起訴できる見込みがないと

立件しねえからな…。

だけど 殺人事件の容疑が
かかってるのに

まだ 金の出どころは話しませんし
普通に考えたら…。

(片桐)事件で奪った金だから
って話だよな。

(青山)戻りました。

松井 シロかもしれません。

(一同)えっ?

知り合いから聞いたんですけど
事件当日

恵比寿で でかいパーティー
あったらしくて。

(青山)これ 主催者のSNSです。

松井!?

(青山)背後の時計
午後6時45分を指してます。

犯行時刻は
午後6時半から7時の間。

いくら隣の駅だっていっても

あれだけの事やるの
無理じゃないですか?

こんなアリバイあるなら
なんで黙ってたの?

(青山)これ
主催が帝都連合なんですよ。

帝都連合? あの半グレの?

確か 最近 準暴力団指定
受けたんじゃねえか?

(青山)ええっ?

はい。 そこにいました。

なんで黙っていたんです?

殺人の容疑までかかっているのに。

(青山)俺の知る限り
この手のパターンは

何年も前からズブズブってのが
相場だけど

まさか あの2000万 お前…。

勘弁してください!
俺の作品 見たじゃないですか。

こういう 表の顔と裏の顔が
真逆っていうのが

今 一番やばいんですよ。

ファンには だましてたって
キレられるし

そうじゃない奴らにも
面白がられて 再起不能になる。

自業自得だろ。

事件さえ
解決すればいいんでしょ?

協力したんだから
外には出さないでくださいね。

ねえ?

そうですね。
ええ 我々はこれで。

ただ 代わりに
他の課の者が来ると思います。

犯罪収益等収受罪に
あたりますので。

そんな…!

動機もアリバイも消えた。

犯人は松井じゃないって事ね。

(片桐)天樹の言うとおりだった
って事か…。

あれ? でも だったら なんで…。

ん?

目撃者の吉井さんですよ。

間違いありませんか?

はい。

ん? ひょっとして 証言は嘘?

でも なんで そんな嘘を?

考えられるとすれば…。

自分から
捜査の目をそらそうとした…。

(環の声)吉井理 23歳。

訪問介護センター いのちの木
契約社員

14歳の時 両親が離婚。

経済事情から定時制高校へ進学。

日中 アルバイトで家計を助けた。

卒業後 最初の介護センターで
有期雇用契約社員になるが

4年後に解雇。

(青山の声)3カ月の求職活動の末
現在の介護センターへ移り

再び有期雇用契約社員になった。

労働時間は
一日12時間から13時間。

土日に呼び出される事もある。

(海老沢の声)年収264万円。

月給は交通費込みで22万2000円。

昇給したのは1000円のみ。

未来が見えず 閉塞した状況に

金目当てで犯行に…。

(携帯電話の振動音)

はい。

吉井理のアリバイなんですが…。

午後6時から7時…。

犯行は100パー無理ですね。

変だと思ったんですよね。

人に対して あそこまで
かいがいしくできる人が

あんな事件
起こすわけありませんから。

あれ? そういえば 天樹は?

あれ?
ん?

(雷鳴)

〈帝金事件〉

〈もしも 真犯人が

あの戦争で生き残った
兵士だったとしたら…〉

〈しょせん 小説だという事は
わかっていたが

そこには妙な説得力があった〉

〈敗戦後 戦争責任において
国民と軍部は切り離され…〉

〈軍人たちは

無垢な国民を戦争に導いた
犯罪者とされ…〉

〈食糧難だった国民たちは

食べ物を与えてくれる戦勝国
傾倒していった〉

♬~

〈かつて命をかけた祖国に
裏切られ

その手に 自決用の毒物が
握られていたとしたら…〉

〈復讐心から凶行に走っても
おかしくはない…〉

(携帯電話の振動音)

(堂本)頼まれたとおり

毒物に混じった不純物のほうを
分析してみた。

成分から組成比…

何から何まで完全一致だ。

という事は…。

(堂本)ああ…。

しかし 本当に
そんな事が あり得るのか?

ええ…。 信じがたい事件です。

長い事 生きてきたが…

こんな話は聞いた事がない。

(チャイム)

先日 確認してもらった
松井さんですが

実は アリバイがある事が
わかりまして…。

えっ?

犯行時刻 あるパーティー
参加していました。

裏も取れています。

隠していたのは
主催が反社会勢力の一員で

資金援助も
受けていたからのようです。

そうなんですか…。

今 うるさいですもんね。

やっぱり そういうのって
ニュースになっちゃうんですか?

どうでしょうか?

それより 目撃したのは
松井さんで間違いないと

おっしゃっていましたが…。

ああ… すいません。
見たの 一瞬だったし

今思えば よく似た他の人
だったのかもしれません。

事件前に 松井さんと面識は?

もちろん ありませんけど。

松井さんと貴田さんが
名刺交換したセミナー会場の廊下。

そこの防犯カメラです。

これ あなたじゃありませんか?

僕じゃないですよ。

…なんですか?

まさか 僕の事
疑ってるんですか?

いえ。

あなたにアリバイがある事は
確認済みです。

犯行時刻には 書店で
立ち読みをされていました。

なら もういいですか?

仕事あるんで。

帝金事件というのを
聞いた事がありますか?

…は?

終戦まもなく起きた殺人事件です。

その事件に
あまりにも似てましてね。

模倣犯ではないかと考えています。

はあ…。

犯人は捕まったんですが

冤罪だと 今でも言われています。

後年 その事件を扱った小説が
発表されました。

小説?

真犯人は復員兵で
自決用の毒物を使って

犯行に及んだのではないか
とするものです。

仮に そうだと仮定した場合

実際には どんな人物だと
思いますか?

例えば…

1944年
独立混成第15連隊に志願入隊。

第32軍として沖縄戦に参加。

終戦後 帰還し

元兵士に対する扱いに不満を覚え

あの事件を起こした。

自決用の毒物で殺人を犯す事が

彼にとっては
復讐だったのかもしれません。

そして 金も得た。

一体 いつの話を
されてるんですか?

1948年。 71年前です。

戦局が悪化した1944年の頃には

17歳でも入隊する事ができました。

もし生きていたとしたら
現在は…。

想像にしては
えらく具体的ですね。

あなたも 小説家に
なれるんじゃないですか?

僕は刑事です。

今 話した事は 調べた結果。

ある実在の人物を想定して
話しています。

実在の…?

小野田金治 現在92歳。

そこで眠ってる人物です。

帝金事件で使われた毒物は
不純物の成分までも

今回使われたものと
全く同一のものでした。

つまり 当時使われたそのものが
今回も使われたという事です。

考えられるのは2つ。

1つは 当時使われた毒物を
何者かが手に入れ

犯行を模倣した。

そして もう一つは…。

帝金事件の真犯人
本人による再犯。

庭に埋めてあった。

現場で見つかったものと
同じグラスだ。

奪われた現金 2000万。

そして…。

君が ありもしない目撃証言をした
理由は ただ一つ…。

真犯人から
捜査の目をそらすため。

つまり 君は… 共犯者だ。

取調室で
ゆっくり 話を聞かせてもらおう。

復讐で事件を起こした…。

さっき
そんな事 言ってましたよね。

さすがです。

本当に何もわかってない。

帝金事件のお金はね…
全部あげたんですよ。

戦争で親を失った子供たちに。

強い者から奪って
弱い者へ与える。

本質は同じなんですよ
あの戦争と…。

同じ?

あの人に会うまで あの戦争は

ただ日本が悪い事をしてたんだ
って思ってました。

金や資源が欲しくて 弱い国に
侵略していったんだって。

でも 実際は違った。

攻め込んだのは
イギリス領マレー半島

アメリカ領フィリピン
オランダ領ボルネオ…。

全部 支配されている国を
解放するための

正義の戦いだったんです。

今回も同じなんですよ。

今回もというと…?

気づかないんですか…?

今 この国は どんどん
上と下に分かれていってる。

上と下?

金を持っている一部の連中と
持ってない大部分の人たちです。

下は 上の さらなる金稼ぎに
利用されるしかない。

そっくりだと思いませんか?

何にだ?

あの戦争の前の状況にですよ。

人間自体が
植民地にされているんです。

支配する側と
される側しかいない世界…。

(吉井の声)
僕も… 支配される側でした。

(吉井)小野田さん!

すいません
いのちの木の吉井です。

(吉井の声)そんな時
あの人に出会ったんです。

♬~

(吉井の声)毎日 お世話をする中で
昔話をたくさんしてくれました。

(小野田)
食べられなかったなあ…。

(吉井の声)戦争の話です。

(吉井の声)つらい話や
悲しい話の中にも

優しい話があって…。

正義感がないと…。

(吉井の声)人は
正義のためじゃないと

戦争なんかできないって。

おかしいですよ…。

(吉井の声)僕も いつの間にか

自分の話をするように
なってました。

(吉井の声)そしたら ある日
見せてくれたんです。

♬~

(吉井の声)帝金事件で
実際に使ったものだって。

(吉井の声)その瞬間 今まで
頭の中で想像してただけの話が

全部 手で触れる本当の事に
なったんです。

♬~

(吉井の声)言ってる事が
本気だって事も理解しました。

戦争を始めるんです
たった一人で。

僕らみたいな人たちを
支配から解放するために。

開戦の日… 鳥肌が立ちました。

♬~

(吉井の声)若返ってたんです。

寝たきりで筋力も落ちて
枯れ枝みたいだったのに…。

とても 92歳だなんて思えない。

(吉井の声)全てが計画どおりの

完璧な作戦遂行でした。

逃がしてください 僕らを!

支配も被支配もない
新しい世界のために!

あの人となら やり遂げられます!

君は 一体 何を言ってるんだ!

松井さんを巻き込んだのは?

ああ…。

(吉井の声)
前の会社で 契約打ち切られて

これから どうしようかなって
思ってる時に ふらっと…。

(吉井)もしよかったら 名刺…。

(松井)はい ちょっといいかな?
ごめんね 時間なくてね。

(貴田)あれ?
松井さんじゃないですか。

(松井)今度 オンラインサロンを
仕掛けようと思って。

(吉井の声)
惨めな気持ちになりました。

その時 思ったんです。
ここにも上と下があるって。

そんな事で巻き込んだのか?

大言壮語並べて やってる事は
ただの逆恨みの犯罪じゃないか!

そう思うのは あなたが
飼いならされているからです。

あの人 言ってました。

あの敗戦から この国は
全部がおかしくなったって。

だから…!
お前がやってる事は間違えてる!

小野田!

どけ!

(吉井)痛っ…。
逃げて! 逃げてください!

9月11日 17時08分
殺人の容疑で逮捕します。

…どうした?

死んでる…。

嘘だ…。

冷たい…。

なんで…? さっきまでは…!

どうして…!

僕たちみたいな弱い人たちを

救ってくれるんじゃ
なかったんですか!?

世界を変えてくれるんじゃ
なかったんですか!?

ずっと… 今のままでいろって
いうんですか!?

嫌だ…。 嫌だ…!!

(泣き声)

♬~

司法解剖の結果
死因は老衰だったそうです。

92歳か…。

にわかには信じがたい話だな。

本当は その若いのが
全部やったんじゃないのか?

それは あり得ません。
アリバイがありますから。

上と下… 支配と被支配か…。

吉井みたいな若者は
他にもいるかもしれません。

底に押し込められ
今が続くくらいなら

何かが起きてほしいと望む
若者が…。

もし そういう若い奴らが
戦争を起こしたら どうする?

殺めれば… 捕まえるだけです。

ふう…。
あれ? 急に見えなくなったぞ!

眼鏡 曇ってるし!
(野々村)逆じゃないですか?

あっ!
(青山)うわっ すごい!

(野々村)お疲れさまです!
(片桐)お疲れ!

有希ちゃん カシオレ!
私 ビール!

なんでだ?
何 飲みますか?

カシオレ? カシオレ?
略すなって。

俺 生!
生!

若者が
みんな こいつらみたいなら

世の中 平和なんだろうがな。

あと 刺し身 食べたい。
(野々村)じゃあ 刺し身!

5人前ください。
おかしいっすよ 絶対。

(片桐)取ればいいじゃない
曇ってるんだったら!

逆の現象になっちゃってる。
(片桐)見えないんだろ? 外せよ!

(片桐)俺たちは
開けちゃいけねえ箱を

開けちまったのかもしれねえな。

(沙村康介)
専従捜査班を本件から外す。

間違いなく 機密費が絡んでいる。
16年前

転落死体として発見された…。
(青山)これが

沙村さんの正義ですか?
まだ 事件は終わってない!