ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

警視庁・捜査一課長 新作スペシャルⅡ 佐野史郎、内藤剛志、辺見えみり… ドラマのキャスト・主題歌など…

『警視庁・捜査一課長 新作スペシャルⅡ』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 衣織
  2. 井津川瑠香
  3. 黒木社長
  4. 一課長
  5. 彼女
  6. 坂東
  7. 羽場衣織
  8. 会見
  9. 笹音
  10. 爆弾
  11. 本当
  12. 星山
  13. 殺害
  14. 社長
  15. 天笠
  16. ギャラクシーK
  17. 一同
  18. 宇宙
  19. 宇宙飛行士
  20. 停電

f:id:dramalog:20190714235038p:plain

『警視庁・捜査一課長 新作スペシャルⅡ』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

☆無料で民放各局の動画視聴ができるTVerティーバー)!まずはココから!
民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」

他にも、無料お試し期間のあるVODサービスが増えてますので、各社のラインナップを調べてみるといいかもしれませんね。

 

警視庁・捜査一課長 新作スペシャルⅡ[解][字]

主演・内藤剛志!!
叩き上げの捜査一課長がスケールアップして帰ってくる!!
爆破予告と社長秘書殺人…容疑者は宇宙飛行士!?モテモテ美人刑事と共に隕石を一斉捜査!!

詳細情報
◇番組内容
巨大IT企業“ギャラクシーK”社長・黒木暁(佐野史郎)のもとに「会見でウソをついた瞬間に爆破する」という脅迫電話が入り、捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)は対策本部を設置。会見は元教師・羽場衣織(辺見えみり)が宇宙飛行士候補に決定したことを発表する予定だった。新人刑事・小倉安子(山本舞香)が爆弾を発見するが、その直後、社長秘書が刺殺体となって見つかる。はたして事件の背後には何が隠されているのか…!?
◇出演者
内藤剛志山本舞香辺見えみり佐野史郎近藤芳正大路恵美、大内厚雄、壇蜜本田博太郎、矢野浩二、鈴木裕樹塙宣之(ナイツ)、床嶋佳子金田明夫
◇脚本
茂田模太
◇監督
木川学
◇音楽
山本清香
◇主題歌
GLIM SPANKY『Tiny Bird』(ユニバーサル ミュージック)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】関拓也(テレビ朝日
【プロデューサー】秋山貴人(テレビ朝日)、島田薫(東映)、髙木敬太(東映
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/ichikacho_sp5/
☆Twitter
 https://twitter.com/sosaichikacho

 

 


(携帯電話の着信音)

何!? 死者が爆破を予告してきた?

わかった。 すぐ そちらに向かう。

〈東京で発生する凶悪犯罪は
年間 約1000件〉

〈その全ての捜査を指揮するのが

警視庁 捜査一課長である〉

ヤマさん!

(小山田大介)一課長。
(波木葉樹子)お疲れさまです。

先日あった 屋形船爆破未遂事件。

それと同じ爆弾を仕掛けたという
脅迫電話が入りました。

えっ?

爆発寸前の屋形船が
隅田川を高速移動中?

(中牟田智雄)
雷管が外されています。

(奥野親道)でも
屋形船に爆弾を仕掛けた犯人は

その後 殺害されています。

その電話 一体 誰なんでしょう?

模倣犯によるものか あるいは…。

まだ事件は終わっていなかった
っていう事か?

一課長に報告。
はい!

本日 午前9時10分

お台場に本社がある巨大IT企業
ギャラクシーKから

110番通報がありました。
うん。

(坂東洋平)私 ギャラクシーK
宇宙開発事業部の坂東と申します。

先ほど 社長の黒木の携帯に
ボイスチェンジャーを使った…。

(坂東の声)
「脅迫電話がかかってきました」

「次のような内容です」

「今日11時から お台場
虹の橋ホテルで開かれる会見場に

屋形船と同じ爆弾を仕掛けた」

「会見で嘘をついた瞬間に
爆破する」

「警察には絶対に知らせるな」

予定されている会見の内容は?

ギャラクシーKが推し進める
宇宙開発事業の中に

一般人から宇宙飛行士を選ぶ
プロジェクトがあり

その候補者一人決定の発表と
会見が行われる予定です。

会見の登壇予定者は 黒木社長と
宇宙飛行士候補の羽場衣織。

昨年までは 都内の高校で
理科を教える教員でしたが

現在は ギャラクシーKが出資する
研究所で

宇宙物理学を
研究しているそうです。

「嘘をついた瞬間に爆破する」…。

そんなむちゃな脅迫
聞いた事ありません。

登壇予定の2人は

犯人の言う嘘が何を指してるのか
わかってるのか?

それが 黒木社長
110番通報してきた坂東部長も

心当たりはないと言っています。

会見の中止も
考えていないそうです。

(奥野)怪しいですね。

その嘘が何かはわかりませんが

本当の事が言えない事情が
あるとするならば

爆破される危険はあります。

ヤマさん。
はい。

緊急事態だ。
現場指揮本部を設置する。

承知しました。
特殊捜査班 SIT 及び

機動隊爆発物処理班を
出動させます。

車 正面に回してきます。
うん。

♬~

♬~

♬~

お疲れさまです。

あのホテルの9階が現場で

こちらのビルの10階が
現場指揮本部です。

行こう!

♬~

安子ちゃん
今日は いつもと違うね。

刑事にしとくのは もったいない。

(小倉安子)やっぱり
この服 浮いてますよね。

私 昨日まで地域課だから
制服だったじゃないですか。

パーティーに潜入するから
私服で来いって言われて

探したんですけど

高校生の時のしかなかったんです。

安子ちゃん
この作戦が無事終わったら

デートしてくれる?

考えておきます。

よーし!

では のちほど答えを聞きに来る。

はい。

気合入れていくぞ!
(一同)はい!

(淡路)お疲れさまです!
(一同)お疲れさまです!

(板木望子)こちらです。

一課長!

本日付で お台場署 刑事課に
配属となりました

小倉安子です。

久しぶりだな。
期待してるぞ アンコ。

はい!

アンコ…
期待どおりのあだ名です。

初陣だからといって気負うな。
いつもどおりやればいいぞ。

はい。 ありがとうございます。

いってきます!
(望子)いってきます。

頼んだぞ!
はい!

♬~

犯人は どこから監視してるか
わからない。

突入の合図があるまでは
警戒を怠るな。

(一同)はい!
淡路。

(携帯電話の着信音)

大岩だ。

天笠 そっちの状況は どうだ?

黒木社長は 脅迫電話ではなく
ただのいたずらだとして

会見を強行すると言っています。

(黒木 暁)坂東

お前が 勝手に
警察に連絡したりするから

こんな面倒な事になるんだ。

社長… 申し訳ありません。

わかった。 引き続き警戒を頼む。

♬~

♬~

次の映像をお願いします。
はい。

一課長。
うん。

セッティング 整いました。

♬~

板木です。
現在 場内には関係者約100名。

♬~

♬~

(羽場衣織)何するつもりなの?

(井津川瑠香)私は ただ

黒木社長に
真実を話してほしいだけ。

(衣織)えっ? どういう事?

衣織さんは 爆弾発言 聞きたい?

何を言ってるの?

私も本当の事を知りたくなったの。

もう誰にも止められないわよ。

すみません…
ちょっと よろしいですか?

いいわね?

羽場衣織さんですね?

急ぎ お伝えしたい事があります。

申し訳ありませんが
個別での取材はお断りしています。

広報を通してください。

死にたくなかったら
私の話を聞いて。

この会場に爆破予告があり
不審物を捜しています。

お話を伺いたいので
場所を変えてもいいですか?

待って。 私は何も知らないし

疑われるような事は
何もしていない。

狙われているのは
あなたなんです。

私が? まさか…。

♬~

どなたか お誕生日ですか?

いいえ。 それに 私
お誕生日が大っ嫌いなの。

あなたのものじゃない
っていう事ですね。

小倉です。 不審物を発見しました。

現在地は
会見台下手のテーブルの下です。

了解。 直ちに解析をする。
小倉は そのまま待機。

了解。

目立ってるな。
えっ…?

ヤマさん 随分 目を引く包装だと
思わないか?

確かに 宇宙飛行士の会見とは
明らかに関係のないものですね。

(奥野)ちなみに
黒木社長 羽場衣織 共に

誕生日は かすりもしません。

一課長!
うん。

屋形船爆破予告で使われたものと
同じ形状の爆弾とみられます。

爆弾!?
(武藤)はい。

ヤマさん。
はい。

不審物は爆弾の可能性あり。

各配置員は
異常の有無を報告せよ。

こちら 淡路。
全てのフロア チェック終了。

爆発物の反応は認められません。

板木です。 場内の不審物は

小倉が発見したもの以外
見当たりません。

一課長 突入の許可を願います。

一課長。

♬~

みんな 大丈夫。
きっと うまくいきます。

♬~

♬~

60秒後に作戦を決行する。

SIT 並びに
爆発物処理班の突入と同時に

関係者を速やかに誘導し
場外へ退避させる。

みんな 頼むぞ!

(3人)了解。

♬~

♬~

ここは危険です!
直ちに避難してください!

警察です。 指示に従ってください。

階段を使って
下まで下りてください。

エレベーターは停止しています。

何があったの?
あとで説明します。

今は速やかに逃げてください。

♬~

危険です! 早く逃げて!

馬鹿ね… 宇宙になんて
行けるわけないじゃない。

えっ?
(淡路)いいから こっちへ!

下がって! 早く! 下がって!

(隊員)不審物確認!

♬~

(隊員)液体窒素 用意!

待て!

♬~

一課長!!

淡路! ヤマさん。

行くぞ!
(一同)はい!

淡路!

屋形船爆破予告で使われたものと
同じ形状ですが

極めて精巧に作られた模型です。

爆薬を詰めれば
実際に爆発させる事も可能です。

クソッ! あの事件は
まだ終わってなかったんだ。

アンコ。
はい。

この爆弾を仕掛けた人物に
心当たりは?

私が発見する直前まで
この場所にいた

ギャラクシーKの社員証
首から下げた女性がいました。

名前は 確か…

井津川瑠香です。

ギャラクシーKの社員が
社長を脅迫していた…?

ヤマさん。

ビルの出入り口を全て封鎖しろ。

まさか… ギャラクシーKって

この会見を主催した会社ですよね。

しかも 会社は

ここから目と鼻の先…。

アンコ その女性に
何か変わった様子はなかったか?

あそこにいる羽場衣織さんと
言い争っているように見えました。

嘘をついた瞬間に爆破すると
脅されていた宇宙飛行士候補か。

脅迫する側と される側の人間が
一体 何を話していたんだ?

話の内容までは
聞こえませんでしたが

変わった様子といえば

羽場衣織さんも変でした。

私が避難するように言っても

その場から離れようと
しなかったんです。

馬鹿ね… 宇宙になんて
行けるわけないじゃない。

宇宙に行けるわけがない?

はい。

一刻を争う状況なのに

どうして そんな事を言うんだろう
って思いました。

爆弾騒ぎで
会見が台無しになったのが

よっぽど
ショックだったのかもしれんな。

だとしても 爆弾を目の前にして
逃げない理由にはなりませんよ。

あっ!
もしかすると 羽場衣織さんは

この爆弾が偽物だという事を
知っていたんでしょうか?

2人がグルで 偽の爆弾で
自作自演の脅迫をしたって事か。

しかし 一体 なんの目的で?

(井上)一課長!
ああ。

ホテル入り口の
防犯カメラの映像です。

時刻は8時30分。
脅迫電話があった30分前です。

同じ箱を持ってますね。

この女性
井津川瑠香で間違いありません。

まだ建物から出ていません。

至急 身柄を確保しろ!
(一同)はい!

♬~

(カメラのシャッター音)

♬~

ご遺体は…

井津川瑠香で間違いありません。

(武藤)死因は 胸を鋭利な刃物で
刺された事によるショック死。

我々が突入したのと ほぼ同時に
殺害されたとみられます。

凶器は見つかっていませんが
被害者の携帯と共に

ボイスチェンジャー
見つかりました。

屋形船の爆破予告
使われたものと同じ製品です。

また屋形船との接点か…。

それと 携帯には

9時に
黒木社長へ非通知でかけた

発信履歴が残っていました。

社長に脅迫電話をかけたのは

一番身近なはずの
社長秘書だったんですね。

♬~

(天笠)一課長。
うん。

お疲れさまです。
黒木社長をお連れしました。

(天笠)こちらです。

あっ…
捜査一課の大岩と申します。

まずは
ご遺体の確認をお願いします。

どうぞ こちらです。
坂東 お前がやれ。

あっ… 承知しました。

お言葉ですが 亡くなられたのは
あなたの直属の部下です。

彼女の死に あなたが無関係とは
言いきれません。

どうか
ご自身の目で確かめてください。

君は私を誰だと思ってるんだ?

身の程知らずの捜査一課長など
私なら どうとでもできるんだぞ。

これは殺人事件です。

社員の人生を預かる
あなたにとっても

極めて重大な事態なはずだ。

坂東 全部 お前のせいだぞ。

お前が 勝手に
警察に知らせたりするから

こんな事になるんだ!
申し訳ありません…。

よろしいでしょうか?
(黒木)さっさとやれ!

(天笠)こちらへどうぞ。

組織を生かすも殺すも
リーダー次第と言いますが

あの会社も
何か事情がありそうですね。

うん…。 ヤマさん。
はい。

お台場署に
特別捜査本部を設置する。

屋形船の件を担当した
隅田川署とも連携して

捜査を進める。
承知しました。

爆弾が本物か偽物かなんて

最前線で命を張ってる俺たちには
関係ない。

安子ちゃんが
見つけてくれたおかげで

俺たちは助かったんだ。
ありがとう。

いえ…。

私が もっと早く気づいて
彼女に声をかけていれば

こうはならなかったかも
しれません。

アンコ。

刑事に立ち止まる暇などない。

犯行時刻
ここにいた全ての人を洗い出し

真実を明らかにする。

被害者の無念を晴らせるのは
我々刑事だけだ。

そうですよね。

私みたいな悲しい子を
増やさないためにも。

捜査に戻ります。

アンコ 頼むぞ。
はい。

ありがとうございます。

♬~

淡路 ありがとう。

失礼します。

♬~

今まで 誰かから嫌がらせや
脅迫を受けた事は…?

♬~

(望子)気をつけ!

♬~

(望子)一課長に敬礼!

休め。

♬~

残念な事件が起きてしまった。

本件は
秘書が社長を爆弾で脅したあと

何者かによって殺害されるという
極めて不可解な事件である。

先日 隅田川で発生した
屋形船爆破予告との類似点も多い。

いいか!
心して捜査にかかってくれ。

(一同)はい!

隅田川署の
運野和菓子警部補によると

先の事件で逮捕された
佐久山美琴のもとに

奥多摩で ご遺体を掘り起こせば
大金が手に入る」という

謎の人物からの電話があった事が
判明しました。

電話の人物は
まだ特定できていませんが

今回 殺害された
井津川瑠香との関連 並びに

爆弾の流通経路についても
隅田川署で捜査を進める方針です。

では まず
被害者の現場での足取り。

はい!
おっ 小倉!

被害者 井津川瑠香さんを
最後に目撃したのは 10時30分頃。

爆弾が発見された場所から
バックヤード方向へ

1人で歩いていきました。

武藤 頼む。
(武藤)はい。

バックヤード方面へ出たあとは

ホテル内の どの防犯カメラにも
映っておらず

足取りは つかめていません。

その後
ご遺体が発見されるまでの20分間

場内にいたのは
警察関係者を除いて70名。

ギャラクシーK社員以外の
関係者は

この記者会見出席者リストに
氏名連絡先が記載されています。

このうち30名は

出入り口が封鎖される前に
外へ出たものとみられます。

(武藤)殺害に使われた凶器は
鋭利なナイフとみられますが

事情聴取を受けた関係者
並びに 会場内からは

凶器らしきものは
発見されませんでした。

凶器を持ち去ったとすれば

封鎖前に外に出た30名のうち
誰かだ。

各所轄に照会し
割り出しを急ぐ!

(一同)はい!

被害者が黒木社長にかけた
脅迫電話についてわかった事は…。

板木。
はい。

目撃者の証言によると

被害者 井津川瑠香が
9時に黒木社長に電話をかけた際

爆弾の入ったピンク色の箱を
窓辺に掲げながら

話していたそうです。

(武藤)会見場は ギャラクシーKの
社長室と面しており

互いに目視する事は可能です。

(天笠)はい。
天笠。

黒木社長にも確認したところ
9時に非通知の電話を取った際

窓越しにピンク色の箱を持った
井津川瑠香の姿が見えたそうです。

派手なピンク色の包装紙は
窓越しの黒木社長にも

見えるようにするため
だったんですか…。

うん…。

ただ 井津川瑠香から
電話で何を脅迫されたのか

その具体的な内容については

黒木社長は
一切 話そうとはしませんでした。

(黒木)あいつは 窓越しに
私を見て笑ってた。

(黒木)たちの悪い冗談だと
思ってたんだ。

だから 警察には知らせるなと
坂東には言っておいたのに…。

こいつが勝手なまねを…。

申し訳ございません!

何が
会見で嘘をついたら爆破するだ。

あいつが何をたくらんでたのか
皆目 見当がつかん。

坂東 あとは お前に任せた。

うまくやっとけ。
(坂東)承知しました。

(天笠)あっ… もう少し お話…。
(黒木)あとは坂東に聞いてくれ!

♬~

大変そうですね。

あっ… 仕事ですから。

しかし 坂東部長は
社長には内密にする事を条件に

黒木社長と井津川瑠香の関係を
話してくれました。

男女の仲でした。

(坂東の声)ただ 最近になって
関係がこじれたようで

彼女は 社長に

奥様と別れて結婚してほしいと
迫っていたようです。

それがエスカレートして

偽の爆弾まで持ち出した
という事でしょうか?

そうかもしれません。

彼女は 社長に
いつも聞いていたんです。

「私と あの人 どっちが好きなの?
本当の事 言って」と。

ああ… もちろん 社長は いつも

「お前に決まってるだろ」と
答えてましたが

彼女は 嘘をつかれたと
思っていたようで

不服そうでした。

えっ!?

あの… まさか
嘘をついた瞬間に爆破するって

そういう事だったんですか?

爆弾が偽物だと聞いて
ようやく わかりました。

彼女にとっては

軽いいたずらのつもり
だったんです。

でも 私が本気にして
警察に通報してしまったために

こんな事に…。

本人にとっては
切実だったかもしれんが

好きか嫌いか本当の事 言わないと
爆破すると言われても

確かに
本気では受け止めづらいな。

井津川瑠香は
黒木社長の威光を笠に着て

社内で
好き勝手に事業を展開するなど

周りの反感を買う事も
多かったようです。

最近では 黒木社長も

井津川瑠香の横暴には
耐えかねていたようで

2人の関係を終わらせようと

会社の顧問弁護士 臼井早智子に
相談をしていました。

(臼井早智子)黒木社長からは

金に糸目はつけないので

井津川瑠香さんと
うまく別れられるよう

話をつけてほしいと
頼まれていました。

実際に
話し合いは進んでいたんですか?

井津川さんとは 何度か会って
お話ししたんですが

彼女は
お金の問題ではないと言って

譲りませんでした。

黒木にとって被害者は

金を積んでも別れようとしない
邪魔な存在だった。

だからといって
殺害までしますかね?

天笠。
(天笠)はい!

事件発生時 お前が
黒木社長をマークしていたな?

はい。

犯行時刻の10時50分頃は

現場から徒歩5分の

ギャラクシーK
本社14階の社長室にいました。

はあ…。 黒木にはアリバイか…。

はい!
あっ 小倉。

井津川瑠香が黒木社長にかけた
脅迫電話ですが

会見をするはずだった
もう一人の人物

羽場衣織が嘘をついたら爆破する
という意味も含まれていたとは

考えられないでしょうか?

つまり 羽場衣織にも
人には言えない秘密があった

という事か?
はい。

1年前まで
ごく普通の高校教師だった彼女が

ギャラクシーKの出資する
最先端の研究所に

転職しただけでなく

宇宙飛行士の候補にまで
一気に上り詰めたというのは

あまりにも不自然です。

なんらかの手心が加えられた
っていうわけか。

ギャラクシーKは
黒木社長のワンマン経営ですから

宇宙飛行士の件も
全て 社長が決めたはずです。

その過程で何かあったとしても
社員は口出しできません。

会見で配られる予定だった
プロフィルには

書かれていませんが…

1年前 転職する直前

彼女の身には
大きな事が重なっていました。

一人娘の星山笹音 当時5歳を
病気で亡くし

夫の星山輝彦と離婚しています。

小倉 よく調べた。
はい。

いずれにせよ

井津川瑠香が
会見で言わせようとした

本当の事とは何か。

屋形船と同じ爆弾を仕掛けた。

会見で嘘をついた瞬間に爆破する。

それが 今回の事件を解く鍵に
なるかもしれん。

はい。

現時点で 計画的か偶発的かは
判断できないが

爆弾騒ぎに乗じて
殺人が行われた可能性がある。

脅迫電話の内容を
精査するとともに

被害者の怨恨関係を洗い
被疑者の割り出しを急ぐ!

(一同)はい!
一課長 お願い致します。

警視庁 捜査一課は

刑事 約400人

所轄も含めると
約5000人からなる大所帯だ。

その我々に最も必要なのは

絶対に正義を諦めないという
一人一人の強い気持ちだ。

被害者の無念を晴らすために
一人一人の力を一つに結集し

必ず ホシを挙げる!
(一同)はい!

よし いくぞ!
(一同)はい!

♬~

アンコ。
はい。

お前 羽場衣織について

まだ 何か引っかかってる事が
あるんじゃないのか?

あの…。

これは あくまで
個人の感想なんですけど…。

お誕生日が大っ嫌いなの。

宇宙になんて
行けるわけないじゃない。

誕生日が大嫌いとか
宇宙になんて行けるわけないとか

今を時めく
宇宙飛行士候補にしては

随分 後ろ向きな人だなとは
思いました。

ほう。

私は生きてるだけで
十分 幸せ感じちゃうタイプなんで

若干 極端ですけど。

いい事 言うじゃないか。

さすが その若さで
刑事になっただけの事はあるな。

ありがとうございます!

(望子)だとすると 変ですね。

私が事情聴取をした時は
何を聞いても知らぬ存ぜぬで

感情を
一切 表そうとしませんでした。

わかりません。 覚えていません。
広報を通してください。

どこかの国の
官僚の答弁みたいだな。

まるで
言ってる事が違うじゃないか。

自分の感情を 必死に
押し殺してるのかもしれませんね。

押さえ込まなければいけない
何かが

心の奥にあるのかもしれないな。

ヤマさん 羽場衣織に もう一度
話を聞いてきてくれないか?

承知しました。

アンコも一緒に。
はい!

小倉 行くぞ!

はい。 いってきます!
うん。

止めてください。
はい。

御社は ギャラクシーKとは
どういったご関係ですか?

この防犯カメラに映ってるのは
あなたで間違いないですか?

(男性)ああ そうです。 これ…。

♬~

確かに あの日は
会見に出席されてますね。

ありがとうございました。

♬~

♬~

えっ?

ここが
最先端の宇宙物理学研究所か?

三鷹市中連雀5の18の2」…。

住所と表札を見る限り
そのようですね。

♬~

羽場衣織さん
警視庁の小山田と申します。

ちょっと
お話を伺わせて頂けますか?

爆弾騒ぎの前 井津川瑠香さんと
口論していたように見えました。

何をお話しされていたんですか?

別の刑事さんにお答えしたとおり
覚えていません。

あなたは 爆弾を前にしても
逃げようとしなかった。

偽物だって
知ってたんじゃないですか?

あの時の事でお話しする事は
何もありません。

お帰りください。

じゃあ なんで 宇宙飛行士に
なろうとしたんですか?

あの時
最初から諦めていたような事を

おっしゃっていましたよね?

馬鹿ね… 宇宙になんて
行けるわけないじゃない。

でも あの時していたものと
同じペンダントを今もしている。

それ 隕石のかけらから
できたやつじゃないですか?

まだ 宇宙に行く事を諦めてない
って事ですよね?

これは 宇宙飛行士の応募者全員に
配られた記念品です。

特別深い思い入れはありません。

あなたの公式プロフィルには
載っていませんが

宇宙飛行士に応募したのと同じ頃
離婚なさってますね。

さらに その直前に
娘さんを病気で亡くされています。

事件とは
なんの関係もありません。

そんな重大な事が

あなたの人生の転機に
関係がなかったとは

私たちには とても思えません。

もし 爆弾が偽物と知らずに

あの場から
離れようとしなかったのなら

私は あなたを許せません。

あの時 周りにいた警察官

みんな あなたの巻き添えに
なっていたかもしれないんです。

私は
死にたくないから生きています。

生きているだけで幸せだし

生きていれば
もっといい事があると信じて

諦めずに生きています。

明日 隕石でも落ちてきて
死んだら もったいないので

教えてください。

あなたは
何を隠しているんですか?

一つだけ思い出したから
教えてあげる。

もし あのまま
会見が行われていたら

私は 本当の事だけを
言うつもりだった。

本当の事?

それは なんですか?

…忘れました。

♬~

(坂東)じゃあ そういう事で。
よろしく。

♬~

ああ どうも。

申し訳ありませんが 社長は
あいにく外出しておりまして

私が代わりに対応させて頂きます。

大変そうですね
相変わらず。

(坂東)井津川さんの後任が
決まるまでは仕方ありませんね。

ああ… どうぞ。

すみません。
(望子)失礼致します。

脅迫電話について
もう一度 お聞きしたいのですが

「会見で嘘をつくな」と
指示された人物は

黒木社長ではなく

羽場衣織さんだったという事は
考えられますか?

それは…

羽場さんに 人には言えない事情が
あるかどうか

という事でしょうか?

坂東さん
何か心当たりがあるんですか?

社長には内密にしますので
教えてください。

私は 肩書上

人工衛星などの宇宙開発事業を
統括する身ですが

彼女が 宇宙飛行士の候補に
決まった経緯は

何も知らされていません。

全て 社長の一存ですので

落選した人が
不満を感じたとしても

仕方のない状況です。

坂東さんから見て

羽場衣織さんに決定したのは
妥当なのでしょうか?

彼女は
理系出身の いわゆるリケジョで

しかも これだけの美人です。

資格は十分にあると思います。

…が 特に目立った研究成果を
上げてきた

というわけでもありません。

では 何が 社長の決め手に
なったんでしょうか?

それは その…。

まさか
2人は男女の関係だったとか…?

ああっ! あっ…。

井津川瑠香が

「私とあの人 どっちが好き?」と
言っていた

「あの人」って
羽場衣織さんの事だったんですか。

詳しい事までは わかりません。

ただ 井津川さんと羽場さんが
もめているところは

何度か見た事があります。

(天笠)そうですか…。

いいか 小倉。

ここは 警視庁 捜査一課の刑事
400人が目標とする

捜査一課長の部屋だ。

しかし 新人だからって
萎縮するのは よくない。

思い切って いけ。
はーい。

(ノック)
入れ。

失礼します!
失礼します!

羽場衣織は 会見で
本当の事だけを言うつもりだった。

もし あのまま
会見が行われていたら

私は 本当の事だけを
言うつもりだった。

でも それは何か
話してくれませんでした。

羽場衣織
一筋縄ではいきませんね。

井津川瑠香が

偽の爆弾まで持ち出して
本当の事を言わせようとしたのも

間違ってはいますが
想像はつきます。

唯一わかったのは

羽場衣織が 宇宙への夢を
諦めていないという事。

そこだけは本気っぽかったです。

それ 隕石のかけらから
できたやつじゃないですか?

まだ 宇宙に行く事を諦めてない
って事ですよね?

うん。

そういえば 小倉

あのペンダントが隕石でできてたって
よく知ってたな。

私 こう見えて いろんな人から
プレゼントもらったりするから

覚えていたんです。

いくつか
似たようなの もらったなって。

アンコは 誰とでも
分け隔てなく接するから

誰からも好かれやすいんだろうな。

はい! 本命からは なかなか
振り向いてもらえないんですけど

そうじゃない人からは
割とモテます。

逮捕した凶悪犯から
告白された事もありますよ。

ちょっと 自慢しづらいやつだな。
自慢じゃないです。

(ノック)
入れ。

失礼します。
(天笠)失礼します。

一課長 羽場衣織が

宇宙飛行士の候補に選ばれた
経緯がわかってきました。

1年前に 応募者全員を集めた
パーティーがあったんですが

その席で 羽場衣織が

黒木社長に 積極的な
アプローチをかけたのを機に

羽場衣織は

黒木社長から寵愛を受けるように
なったそうです。

それは にわかに信じがたいな。
それじゃ まるで

社長が 愛人を 宇宙飛行士に
選んだようなもんじゃないか。

私も同感です。

その頃 衣織さんは 娘さんを
病気で亡くされたばかりですし

今も まだ その事で
苦しんでいるようにも見えます。

確かに 娘の死は そう簡単に

乗り越えられるものでは
ないからな…。

(ノック)
入れ。

(奥野)失礼します。

一課長 防犯カメラ映像の解析が
終わりました。

アンコ。
はい。

捜査会議で気にしていたな。
よく見てみろ。

ありがとうございます。

♬~

あっ やっぱり!
この男性に見覚えがあります。

私が前にいた中目黒署管内で
ひと月ほど前に

万引きしかけていたのを
注意した人です。

注意した? 見逃したのか?
実行前でしたし

許す事ができない人は
寂しい人だと

うちの祖母が
よく言ってたんです。

それと これとは
一緒にしづらいですけどね…。

その時は もう二度と悪さをしない
と思ったんです。

だって 万引きしようとしたのが

『あなたはまだやり直せる!』
だったんですよ。

♬~

今なら
まだ やり直せますよ。

(星山輝彦)警察なのに
捕まえないんですか?

その本を読もうとしている時点で
向上心の塊です。

大丈夫。

生きていれば
きっと なんとかなりますよ。

申し訳ありませんでした。

はい。 頑張ってください。
ありがとうございます。

♬~

アンコは
逮捕実績を上げただけではなく

逮捕した人を説得し
改心させ 更生させてきた。

その功績を 中目黒署の署長も
高く評価している。

おばあちゃん
それ 詐欺だから!

でも 今回ばかりは

私が
間違っていたのかもしれません。

♬~

(望子)その男は 羽場衣織の元夫
星山輝彦だったのね。

(安子の声)はい。

妻は宇宙飛行士で
夫は万引きですか。

離婚して1年で
随分 差がつきましたね。

(天笠)記者会見の出席者リストに

星山輝彦の名前は
載っていませんね。

偽名 使ってたんだろう。

会場の封鎖前に
外に出た人物のうち

確認が取れてない どれかだ。

(望子)星山輝彦は

1年前まで 大手メーカーの
エンジニアでしたが

離婚と ほぼ同時に退職してます。

記者でもないのに
偽名で会見に潜り込んで

一体
何をしようとしてたんでしょう?

ヤマさん。
はい。

星山輝彦から
話を聞く必要があるな。

となると どうやって
居場所を突き止めるかですね。

うん。
うん…。

あっ!

みんなに聞けば
誰か 知っているかもしれません。

(一同)えっ?

いや まあ
そりゃ そうだが…。

あっ! 中村さん。
おお こんにちは。

ねえねえ
この人を捜しているんですけど

知ってますか?

ああ ちょっと 見た事ないね。
そうですか…。

ごめんね 役に立てなくて。
ありがとうございます。

この人 見た事ないですか?

うーん 知らない顔だなあ。

そうですか…。
ありがとうございます。

おう 安子ちゃん 久しぶり。
会長! フフッ…。

出世したんだって?

まあ…。
ハハハハ…!

ねえ この人 知らないですか?

見た事ないね。 この辺の人?

うん…。
見たら教えてください。

それより 安子ちゃん

元気してるの?
元気です!

見た事ありますか?

うーん… 見た事ないわね。

そうですか。
ありがとうございます。

こんにちは。

(美濃賀寿代)あら!
安子ちゃん 今日も元気そうね。

あの…
この間の男性なんですけど

どの辺に住んでるか
わかりますか?

さあ…。
あれ以来 見てないから。

ごめんね。
ううん。 ありがとう!

また来ます。
はい。

(谷地由宇)あれ? 安子ちゃん。

今日は おめかしして
何してんだい?

こんにちは。

この人に届けたいものがあって
捜してるんだけど 知らない?

この間 見たよ。
えっ!?

桑原さんの店で飲んでた。

桑原さん…?
うん。

退院したんだ!
そうそう!

よかった~!
じゃあ 早速 行ってみる。

うん。 いってらっしゃい。
ありがとう!

小山田管理官!

ん…? オーケー。
オーケー オーケー。

♬~

うちの娘も あんなふうに
頑張ってくれてるのかな…。

よし。

(チャイム)
(星山)はい。

ご無沙汰してます 星山さん。

あっ こ… こんにちは。

きょ… 今日は
なんのご用ですか?

警視庁の小山田です。
ちょっと お時間 頂けますか?

あっ… はい。

散らかってますけど どうぞ。

お邪魔します。

♬~

(星山)どうぞ お座りください。
汚い部屋で お茶もなくて…。

星山さん。
はい。

先日 爆弾騒ぎで中止になった

ギャラクシーKの記者会見に
来られてましたよね?

えっ? あっ…。

人違いじゃないですか?

星山さん
元々エンジニアだったんですよね。

どうして 記者のふりをして
会見に潜り込んだんですか?

いえ…。
だから 人違いですよ。

会見に行ったら
衣織さんに会えるからですか?

さっきから
人の話 聞いてませんね。

じゃあ なんで
離婚なさったんですか?

刑事さんには関係ないでしょ。

どうして
そんなに他人行儀なんですか?

万引きしかけてたのを
止めてあげた仲じゃないですか。

いや それ言われると
弱いなあ…。

私 これでも
ショック受けてるんです。

厳重注意で許した人を
もう一度 事情聴取するの

星山さんが初めてです!

それは本当に申し訳ないです。

あっ もう一人の刑事さん
さっきから 何をお捜しですか?

令状 お持ちですか?
いやいや 何も…。

決して そんなつもりじゃ…。
そういえば 小山田管理官

見つけのヤマさんって
呼ばれてるんですよね?

いや だから そうじゃないって
言ってるでしょ。

すみません…。

亡くなられた
社長秘書の井津川瑠香さんとは

面識あったんですか?

(星山)誰です? それ。

この女性です。 きれいですよね。

(星山)ああ… 知らない方です。

またまた~。
鼻の穴 膨らませちゃって!

(星山)いやいやいや…。

確かに きれいな方ですけど
知らない方です。

♬~

星山さん。
はい。

これ 何かご存じですか?

さすが 見つけのヤマさん。

星山さん 場所を変えて
お話を伺えますか?

(望子)ナイフから

井津川瑠香さんのDNAが
検出されました。

井津川瑠香さんを殺害したのは
あなたですか?

あなたの部屋から押収した名刺。

同じものが

会見場の受付から見つかりました。

あなたが 偽名で会見に潜り込んだ
動かぬ証拠です。

フリーライター 亀井義三の名で
書かれた記事を調べたところ

企業の不正や腐敗を
追及するものばかりでした。

また ここ ひと月の間に
何度も会社を訪ね

社長秘書の井津川瑠香と
会っていた事もわかっています。

ギャラクシーKの裏側を
暴く目的で彼女と接触

なんらかの理由でもめて
殺害した…。

違いますか?

(ノック)

♬~

星山さん ごめんなさい。

(安子の声)お部屋のパソコン
調べさせて頂きました。

そして 記事の下書きしているのを
見つけてしまいました。

1年前の6月末

三鷹周辺で発生した
原因不明の停電について

調べていたんですよね?

その停電から1週間後

三鷹の病院で入院していた
娘の笹音さんは

七夕の誕生日を目前にして
亡くなられています。

私は元エンジニアです。

電気工学が専門でしたから
停電について取材するのは

決して 畑違いっていうわけでは
ありませんよ。

停電と娘さんの死に 何か関連が
あるんじゃないですか?

ひと月前 本屋さんで
万引きしようとしていたあなたは

人生をやり直そうとしていた。

そして 娘さんの死と向き合う
覚悟をして

その真相を
調べ始めたんじゃないですか?

そんな思いを抱えていたなんて

あの時は全然気づきませんでした。

本当にごめんなさい。

刑事さん 相変わらず
人の話 聞いてくれないなあ…。

♬~

星山輝彦。

娘さんの事を
今でも 一番大事に思ってるのは

よくわかるな。
はい。

それに
部屋から見つかったナイフですが

まるで 誰かに見つけてくださいと
言わんばかりの場所に

置いてあった。
そんな気がしてならないんです。

見つけのヤマさんとしては
物足りないな。

一課長。
うん。

私には どうしても

星山さんが殺害したとは
思えません。

アンコが 二度と悪い事はしないと
踏んだんだ。

俺も そうであってほしいと思う。

となると 星山は誰かをかばってる
という事になりますね。

アンコ。
はい。

三鷹へ行ってみるか。

はい! ありがとうございます。
よろしくお願いします。

抱っこ!
(父親)お願いします。

(母親)よいしょ!
わあ~!

一課長は お嬢さんの事

どれぐらいの割合で
思い出すんですか?

えっ そうだな 毎日か。

いや… 毎秒だな。

へえー。 フフッ…。

(石田独太)笹音ちゃんは
生まれつき体が弱く

入退院を繰り返していましたが
ご両親の必死の看病もあって

我々の想像をはるかに超える
時間を生きてくれました。

でも 笹音ちゃんの発作が起きた
あの日に限って停電が起き

病院のほうは自家発電で
なんとか しのいだものの

ご両親は停電の影響で

職場から病院に来るまでに
時間がかかり

結局 最後のちゃんとしたお別れが
できなかったんです。

笹音!

それから1週間 意識が戻る事は
ありませんでしたが

笹音ちゃんは最後まで諦めず
本当に よく頑張りました。

♬~

(日光仁子)お待たせ致しました。

去年の6月下旬に

みんなで 七夕さまの飾り付けを
した時の写真です。

笹音ちゃんとご両親も
来てくださったんですよ。

これが
笹音ちゃんの書いた短冊ですか?

ええ そうです。

七夕さまが終わったあとに
お母さんが来られて

大事そうに持って帰られました。

(星山笹音の声)そらで
いちばんきれいなほしに

なりたいです。

だから 衣織さんは
宇宙飛行士に…。

うん。 諦めるわけには
いかんだろうな。

そして ここが全ての始まり…。

去年6月末
三鷹周辺で発生した停電は

直接的な死傷者が
出ていないという事もあり

大きなニュースには
なっていません。

原因不明で調査中とだけ
発表されています。

うん…。

ほとんどの人が気にしなかった
その停電をきっかけに

この街で暮らす家族3人の心が
離ればなれになったとすれば…。

原因不明では
心の整理がつかないですよね。

ああ。

真実を闇に葬れば

人の心も また闇に覆われる。

♬~

♬~

会見が中止になったあと

宇宙飛行士の候補者が
私になったと

ネットに流れた瞬間から

私には 素質も資格も実績もないと
一斉にたたかれ

宇宙飛行士の件は
いったん白紙になりました。

あの見せかけの研究所も
畳むそうです。

でも 大丈夫です。
きっと なんとかなります。

あなた 本当におめでたい人ね。

人の不幸を
わかったような顔しないで。

うちの祖母が
よく言ってたんです。

人生 我慢だよ。

でも 生きていれば
いつか いい事あるからねって。

いい加減にして!

あなたの幸せ自慢なんて
聞きたくない。

あえて 本人の前で言いますが

小倉は あなたの娘さんが
亡くなられたのと同じ5歳の時に

両親を
目の前で強盗に殺害されています。

♬~

祖父母の家に引き取られたあと

しばらく
泣きやまなかったそうです。

しかし
亡くなった父と母の分もと

ありったけの愛情を
注いでくださった祖父母に守られ

小倉は警察官になりました。

おじいちゃん おばあちゃん
おはよう。

あは~ 安子ちゃん おはよう。

おばあちゃん
今日も生きてて よかったわ。

はい じゃあ 美味しい朝ご飯
食べようね。

ありがとう。

はい。
おはよう。

おはよう。 いただきます。

衣織さんの娘さんが
5歳で亡くなったと知って

本当に勝手なんですが

衣織さんと
私の母が重なっちゃって…。

余計な事 言って ごめんなさい。

でも 衣織さんにだけは
諦めてほしくなかった。

周りに なんと言われようと

宇宙に行けば 笹音さんに会えると
信じて行動した事。

きっと 笹音さんにも
届いてると思うから。

♬~

(衣織)もうすぐ
笹音のお誕生日の7月7日だね。

この公園は 都心に近いのに
星がよく見えるので有名だから

夜になると
いっぱい人が集まるんだよ。

7月7日の七夕は

夜空に パーッて広がる天の川を

織姫と彦星が
笹音の誕生日を祝いながら渡って

年に一度だけ会う日なんだ。

(笹音)ふーん。
それって いつの作り話?

アハハ…。
もちろん 笹音が生まれる前。

お父さんとお母さんが生まれる
ずーっと前。

おじいちゃんと
おばあちゃんが生まれる

ずっと昔の話よ。

きれいな星は ずるいね。

ずーっと
みんなに見てもらえるんだから。

♬~

星山さんは

笹音さんが亡くなる
1週間前に起きた

停電について調べていたようです。

あなたも同じ目的で
三鷹の研究所に転職し

ギャラクシーKの黒木社長に
近づいたんですね。

笹音の死は
誰のせいでもありません。

笹音は
精いっぱい生きてくれました。

だから あの日 起きた停電が

直接関係したとは
思っていません。

だが 停電の原因が
一切報道されない事に

あなたたち夫婦は違和感を覚えた。

せめて
原因だけでも知りたいと思い

いろんなところを
訪ねて回りました。

警察にも問い合わせましたが

結局
何も動いてはくれませんでした。

(衣織)記録が残ってますよね?
それを見せてください。

そんな権限
僕にあるわけないでしょ。

どんな事でもいいんです。
失礼致します。

(衣織の声)
本当の事を知っていても

知らぬ存ぜぬを
決め込まなければ生きていけない。

そんな社会である事は
もちろん わかっています。

でも 事実を隠蔽する大人たちに
囲まれて

笹音が
息を引き取ったのかと思うと

それだけは許せなかった。

やるせなかったんです。

アハハ…。
取れた。

負けないで。
(星山)お~!

いいね。

よいしょ。 できた。
できた。

お星様だ。
できた~。 アハハ!

あなたの相談に耳を傾ける事が
できなかった事を

警察を代表して お詫びします。
申し訳ありません。

もう一度 チャンスをください。
今度こそ真実を明らかにします。

そのためにも あなたの真実を
我々に教えてください。

お願いします。

夫は 電気工学が専門でしたから

あの日の急激な電力低下が

三鷹の研究所付近で
起きていた事を

会社のコンピューターシステムを
使って 突き止めました。

でも その事が
会社の上層部に知れ渡った瞬間に

夫は暗に退職を迫られたんです。

「これ以上
停電の原因を調べるなら

会社のデータ私的流用で
懲罰委員会にかける」!?

これ どういう事?

うちの会社が
直接関わってるわけじゃないけど

どうやら もっと大きな力が
働いてるようだ。

それで
あなたは どうするつもりなの?

たんか切ったら

あっという間に自己都合での
退職手続きを取らされた。

あっちのほうが何枚も上手だよ。

あなたは このままでいいの?
やられっぱなしで平気なの?

私は絶対に諦めない。

どんな手を使っても
真相を暴いてみせる。

俺は もう疲れた。

♬~

笹音… ごめんね。

♬~

(衣織の声)私は
それまで勤めていた高校を辞め

大した研究成果も
上げた事もないのに

それもデータをでっち上げ

研究所への転職にまで
こぎつけました。

そこで働けば

何かつかめるかもしれないと
思ったんです。

(衣織の声)
でも いざ出勤してみると

研究所は
すでに もぬけの殻でした。

停電事故を招いた可能性のある
機材も実験装置も

全て
持ち出されたあとだったんです。

そして あなたは
あの会社の全てを握る

黒木社長に近づいたんですね。

ちょうど
宇宙飛行士の応募が始まったので

また 資格も実績もでっち上げ

馬鹿にされるのを覚悟で
申し込みました。

(衣織の声)一度でいいから
直接会って話がしたかったんです。

社長 ちょっといいですか?
(黒木)何? 何?

えっ よく聞こえないな。
なんだって? なんだって? え?

黒木社長
突然で申し訳ないんですが

先日 三鷹で起きた停電について
お話が…。

あれ? 君 よく見ると
実に魅力的な女性だな。

君みたいな女性が

宇宙へ羽ばたくべきだと
私は常々思ってたんだよ。

これは もう決まりだな。
ハハハ!

でも そのあとは

なかなか黒木社長には
会わせてもらえず

秘書の井津川さんが
代理で私の話を聞いていました。

(衣織の声)
その時の私たちの様子が

もめているように
見えたのかもしれません。

2人で社長を取り合っている

そんな変な噂まで
立つようになりました。

私の話 聞いてくれてますか?

えっ 何? 聞いてるわよ。

はあ… 嘘ですよね。

ええ 嘘よ。

嘘のどこが悪いの?

みんなが上手に嘘ついてるから

世の中
うまくいってるんじゃない。

私は そうは思わない。

本当の事が知りたいんです。

あっ そう。

じゃあ 本当の事 教えてあげる。

社長が あなたを選んだのは
ちょうどいいから。

大した資格も能力もない
平凡な女が

いい年して
宇宙を目指すってほうが

世間の注目を集めやすいでしょ?

だけど
あなたの化けの皮が剥がれたら

あっという間にお払い箱。
お気の毒さま。

そんな言い方ないんじゃない?

(瑠香)フンッ。

そんな彼女が

「会見で嘘をついたら爆破する」と
謎の脅迫をしてきた。

あの爆弾騒ぎが起きる前

彼女とは
2人で何を話してたんですか?

彼女が
爆弾を仕掛けていたなんて

あの時は
全く想像もしませんでした。

でも 今考えると

彼女は その事を
ほのめかしていたんだと思います。

衣織さんは 爆弾発言 聞きたい?

何を言ってるの?

爆弾発言?

「聞きたい?」っていう事は
衣織さんに嘘をつくなと

脅迫したわけじゃなかった
っていう事ですか?

彼女が何を言おうとしていたのか
私にはわかりません。

でも 私は
彼女を殺してはいません。

彼女を殺す理由がないんです。

今 警察では星山さんが
取り調べを受けています。

だが かたくなに
黙秘をしています。

私には 星山さんが

あなたの犯行だと思って
かばってるようにも見えました。

まさか…。

あの人と私は もう他人です。

離婚しただけで他人になるわけ
ないじゃないですか!

生きている限り
いつかは会えるんですから

どうやったって家族のままです。

だって…

亡くなった人も
ずっと家族のままじゃないですか。

♬~

臼井弁護士は
1年前の停電事故に関する

研究所の対応も
ご担当されていたんですよね。

黒木社長に関わるトラブルは

基本的に全て
私が窓口をさせて頂いております。

ただ この停電事故に
関しましては

研究所に何かの落ち度が
確認されたわけでもありませんし

実際に よそから

訴えられたような事も
ございません。

停電発生後 研究所の機器が

全て持ち出されたという情報が
出てきたんですが…。

その辺は把握されていますか?

いいえ 私は初耳です。

大変お恥ずかしいのですが

全ての情報は
黒木社長を通してしか

こちらには
伝わってこないんです。

一課長 顧問弁護士の臼井さんに
確認しましたが

彼女は何も知らない様子です。

ごく一部の社員が
黒木社長の指示で

極秘に隠蔽工作
行った可能性があります。

ああ わかった。

天笠 引き続き調べてくれ。
うん。

やっぱり 星山さんは

あの爆弾騒ぎの現場に
いたんですね?

だから
何度も言ってるじゃないですか

人違いだって。

あの時 私が聞いた衣織さんの

「宇宙になんて
行けるわけないじゃない」は

独り言じゃなくて

そこにいた他の誰かに
言ったような気がしたんです。

その場にいた星山さんが

衣織さんとの別れ際に
言ったんじゃないですか?

「宇宙に行け」って。

ここは危険です!
直ちに避難してください!

衣織。

あなた!

衣織 宇宙に行け。

俺の分まで
笹音によろしく伝えてくれよ。

頼んだぞ。

♬~

危険です! 早く逃げて!

馬鹿ね… 宇宙になんて
行けるわけないじゃない。

えっ?

衣織とは 1年ぶりに会いました。

まさか 衣織が
宇宙飛行士になるなんて

とてもじゃないけど
信じられなくて

一目でも見ようと思って行ったら
あんな事に…。

刑事さん… 私がやりました。

万引きする寸前で
せっかく止めてくれたのに

恩を仇で返す形となり
すいません。

星山さん…。

うっ… すいません。

井津川瑠香を殺害した理由は?

三鷹の停電の原因を
調べていく中で

彼女とは何度か会いました。

衣織の事を 精神的に
追い詰めていたのも知ってました。

それで彼女を殺害し

凶器のナイフを持って
現場から自宅まで逃げた。

彼女をどうやって刺したんだ?

無我夢中で よく覚えてません。

お前さんが事件当日に着てた服
鑑定したが

被害者のDNAは
出てこなかった。

それは どう説明する?

念入りに洗濯しました。

じゃあ なぜ
ナイフを自宅まで持ち帰った?

それは… 捨てる場所が
見当たらなかったからです。

違う!

いざとなったら こうやって
罪をかぶるつもりだったんだろ?

それじゃなきゃ
あんな露骨な隠し方

するはずがない。

これ見よがしに
置いときやがって

刑事なめんな。

♬~

大丈夫 星山さん

生きていれば
きっと なんとかなります。

だから…

また 一からやり直してください。

本当に申し訳ありませんでした。

♬~

(ビビの鳴き声)
あっ ただいま。

(大岩小春)あっ おかえりなさい。
また すぐ戻るんでしょ?

うん。
ご飯 すぐ用意するから

少しだけでもいいから
食べてって。

小春 いつもすまんな。
ありがとう。

(鳴き声)
あっ ごめんなさい。

今 ちょうど
お水 あげてたところなの。

ああ そうか。 いや… たまには
俺もやらせてもらおうかな。

(鳴き声)

(鳴き声)

ビビ いたずら好きなやつだな。

ウフフ… 違うのよ。

ビビは それ
優しさのつもりでやってるの。

猫パンチは
優しさでできてるのか?

ウフフ…
猫は水が苦手だから

人の手に
水がかかりそうになると

「濡れるよ」って親切心から
手をどけようとして

猫パンチしてくれるんですって。

(鳴き声)

そうか。
ビビの猫パンチは痛烈だけど

心の中は優しいんだな。

(鳴き声)

ハハハ…。

星山輝彦だけじゃなく

殺害された井津川瑠香も
自分を変えようとしていた…。

確かに我々は
井津川瑠香の事を

自己中心的で横暴な女性だと
思い込んできました。

だが それは これまでに
聞き込んだ情報を基にしたものだ。

彼女が最後に残した

「本当の事が知りたくなった」
という言葉は

彼女の中で
何かが変わり始めていた事を

表してるような気がするんだ。

私も本当の事を知りたくなったの。

もう誰にも止められないわよ。

心ないように見えた人にも
心の奥底では

まだ優しさが
残されているのかもしれませんね。

うん。

(ノック)
入れ。

失礼します。

一課長 ある情報筋から
井津川瑠香が事件直前に

涙を流しているところを見た
という証言が出ました。

(葉樹子)巨大IT企業ギャラクシーKから
110番通報がありました。

秘書が社長を爆弾で脅したあと

何者かによって殺害されるという
極めて不可解な事件である。

(奥野)妻は宇宙飛行士で
夫は万引きですか。

(望子)井津川瑠香さんを
殺害したのは あなたですか?

停電と娘さんの死に

何か関連が
あるんじゃないですか?

(衣織)事実を隠蔽する大人たちに
囲まれて

笹音が
息を引き取ったのかと思うと

それだけは許せなかった。

私には 星山さんが

あなたの犯行だと思って
かばってるようにも見えました。

失礼します。

一課長 ある情報筋から
井津川瑠香が事件直前に

涙を流しているところを見た
という証言が出ました。

ああ。

見てもらいたいものがあります。

あなたには関係のない事だから。

資料は全部用意しました。

情報開示の申請書も
持ってきました。

(瑠香)何? これ。 短冊?

ハハハ…。
今 何月だと思ってるのよ。

ハハハ…。 うわあ
何? この汚い字。 ハハハ…。

あなたみたいな心ない人に
何がわかるのよ!

♬~

何よ カリカリしちゃって…。

♬~

(笹音の声)そらで
いちばんきれいなほしに

なりたいです ささね。

井津川さん?

井津川瑠香は その時 初めて

羽場衣織の真の目的に
気づいたのかもしれません。

ちなみに 小倉
ある情報筋っていうのは なんだ?

中目黒署時代

職務質問をした私に
一目惚れをした人が

ギャラクシーKで働いていて

勝手に
捜査協力をしてくれたんです。

(相藤 誠)もうちょっと詳しく。
もうちょっと詳しく。

捜査情報を
一般人に貢がせたんですか?

斬新ですね。

私 事件関係者には
モテるんです。

指名手配中の逃亡犯から
ラブレターが来て

潜伏先を割り出したら
表彰された事もあります。

羽場衣織が
娘の敵を取ろうとしてる事を

短冊を見て知った井津川瑠香は

それまでの自分の生き方を恥じ
やり直そうと思った。

その第一歩が

真相を暴こうとする羽場衣織に
協力する事だったんだ。

そして 社長の黒木を
偽の爆弾で脅し

停電を起こした原因が
自分の研究所にあったと

公表するよう迫った。

会見で嘘をついた瞬間に
爆破する。

その事が黒木の怒りに触れて
殺害されたのでしょうか?

ううっ…!

いや しかし 黒木には
完璧なアリバイがある。

別の建物にいた井津川瑠香を
殺害する事は不可能だ。

お言葉ですが 小山田管理官

偉くて ずるい奴ほど
面倒な事は部下にやらせるものと

相場は決まっています。

念のため 天笠たちに

黒木が面倒を押し付けそうな社員
全員のアリバイを確認させた。

その結果 全員がシロだった。

(笹川健志)大岩純一捜査一課長。

(笹川)都民を恐怖に陥れる
爆破予告と謎の殺人。

その解決に

どれだけ
時間を費やしているのだ!

申し訳ありません!

(笹川)どうだ? 大岩。

参ったか。

これぞ 江戸時代から伝わる
大名行列トリックだ。

お殿様が通過する間 周りの者は
頭を下げ続けなければならず

もし その間に
別の者が通ったとしても

誰にも気づかれない。

絶対的な命令に支配された
世界では

通常では あり得ない事が
容易に起こり得るのだ。

誰が見ても赤いものを

絶対的なボスが
青と言った瞬間に

全員が青と答える。

上の顔色だけをうかがい

全員 同じ事しか言わない
組織ほど

危険なものはない。

個性あふれる
一人一人の集合体でなければ

多様化する現代に

太刀打ちはできん。

はい! 肝に銘じておきます!

うん。 その点 捜査一課は

お前に任せておけばオーケー。
安心だ。

期待しているぞ
大岩純一捜査一課長!

ありがとうございます!

笹川刑事部

今日は 割とストレートなヒントを
くださいましたね。

うん そうだな。

ああ ヤマさんか。

念のため ギャラクシーKの社員
全員のアリバイを

もう一度 調べてくれ。

ああ 頼む。

オーケー。

(天笠)あの記者会見があった日

午前10時から11時の間
どちらに いらっしゃいましたか?

その全員の方に
お話を伺う事はできますかね?

開けておくように
指示されてたらしいですよ。

裏口?
はい。

確認したところ 社員は みんな

黒木社長に言われたとおりに
証言していました。

それと 犯行時刻の直前
会見場の裏口に通じる

業務用エレベーターの扉を
開けておくよう

坂東部長から
指示があったそうです。

(天笠)一課長 全社員に
アリバイを確認中ですが

坂東部長だけ連絡が取れません。

何!?
(天笠)「今から自宅に向かいます」

♬~

(パトカーのサイレン)

お疲れさまです。

お疲れさまです。

天笠!
(天笠)はい!

♬~

一課長…。

坂東は ご遺体で発見されました。

♬~

一課長! ご遺体 こちらです。

(一同)お疲れさまです!

お疲れさまです。
お疲れさまです。

♬~

武藤。

死亡推定時刻は 昨夜8時前後。

死因は 毒物による中毒死で

そばにあった毒物を飲んだものと
見られます。

それと 一課長…。
ああ。

遺書も見つかりました。

(坂東の声)「秘書の井津川瑠香を
殺害したのは

私 坂東洋平です」

「彼女が突然

わが社が隠蔽してきた事実を
公表すべきだと言い出したため

口を封じることにしました」

「偽の爆弾で社長を脅迫し

一年前の停電の真相を告白させる
計画を彼女に伝えた上で

私は爆弾処理のスキをついて
ホテルの裏口から侵入し

彼女を殺害」

(刺す音)
(瑠香)うっ!

(坂東の声)
「そして 警察に通報した後

脅迫内容を停電事故の真相から
愛人問題にすり替えることで

彼女の殺害容疑を
羽場衣織に着せようとしました」

「しかし 何者かが
凶器のナイフを持ち去ったことで

計画に狂いが生じ

ついに 捜査の手が
私にまで迫ってきました」

「命をもって償います。 坂東洋平」

この文章を読む限りは

坂東は 全ての罪を背負った事に
なりますね。

つまり 黒木にとっては
一番都合のいい形とも言えるな。

(武藤)一課長!
ああ。

事件当日に
坂東が着用していたスーツから

ルミノール反応が出ました。

坂東は 井津川瑠香殺害の
実行犯だとしても…。

やはり 黒木社長には

少なくとも
その計画を知っていたか

殺害を指示した張本人である
可能性があります。

野口! 黒木の身柄を確保しろ。
はい!

(武藤)それと 一課長

ご遺体のそばに
こんなものが落ちていました。

石ですかね…?

至急 鑑定に回します。
うん。

ヤマさん。
はい。

現時点では
坂東が自殺とは断定できない。

お台場署に捜査員を合流させ
合同で捜査を行う。

承知しました。 板木。
(望子)はい。

♬~

坂東洋平のスーツに付着していた
血痕は

井津川瑠香のDNAと一致。

よって 井津川瑠香殺害は
坂東による犯行と断定されました。

そして 坂東洋平の
ご遺体のそばで見つかった

小さな石ですが 鑑定の結果…。
(キーを押す音)

「(衝撃音)」

(武藤)隕石の一部である事が
判明しました。

成分を調べたところ この隕石は

2012年に
モスクワから東へ 約3000キロ

シベリアのハバナーロスク村へ
落下したもので

小さなかけらを加工したものが

ペンダントとして
一般にも販売されています。

この隕石を使ったペンダントは
ギャラクシーKが

宇宙飛行士プロジェクトの
記念品として

関係者の女性全員に配ったもので

日本国内に150個存在する事が
わかっています。

しかし 死亡した坂東洋平は

これを所持していませんでした。

これは
ペンダントの配布先リストです。

坂東洋平は

このペンダントを所持する
人物によって

自殺に見せかけて殺害された
可能性が出てきた。

これより 全捜査員で
この隕石の持ち主を捜し出し

真相を明らかにする。
(一同)はい!

一課長 お願い致します。

組織の論理に翻弄され
命を落とす。

その無念は計り知れない!

真相を闇に葬る社会に
明るい未来などない!

悪意の連鎖を断ち切るために

我々 警察官が
やらねばならない事は ただ一つ!

被害者の無念を晴らすために
必ず ホシを挙げる!

(一同)はい!
よし 行くぞ!

(一同)はい!
(武藤)鑑識!

♬~

(天笠)ああ これですね。
申し訳ないんですが

DNAの検査
ご協力頂いていいですか?

ああ… 大丈夫です。

これですか?

ああ… そうですね。
お借りする事はできますか?

姪っ子にあげちゃったんですよね。
そうですか。

その姪御さんの連絡先を
教えて頂けませんか?

DNAの検査 ご協力願えますか?

(女性)ええっ…
それは ちょっと…。

ですよね…。

そこをなんとか お願いします。

申し訳ないんですが
指紋をお願いしてもいいですか?

(女性)あっ わかりました。

間違いないですね。
お預かりします。

失礼します。

お借りします。

確かに。

私が何をしたというんだ?

秘書が殺された時も
坂東が自殺した時も

私のアリバイは
はっきりしていただろう。

確かに あなたは実行犯ではない。

だが 指示は出せる。

坂東にとって
あなたの命令は絶対だった。

話にならんな。

弁護士を呼んでくれ。

面倒な事は
なんでも 人に押し付ける。

その無責任な悪意が
周りに連鎖して

人も組織も壊れていくんだ。

だが そんな中でも
井津川瑠香さんは

自分の生き方に疑問を抱き
やり直そうとしていた。

心を入れ替え
身の危険も顧みずに

世に 真相を
公表しようとしていたんだ。

それは 私だって

変われるもんだったら
変わりたいよ。

誰だって 人から憎まれたくなんか
ないからな。

でも 結局 誰かが その憎まれ役を
やらなきゃいけない。

悲しい生き方ですね。

ろくな死に方はしませんよ。

そんな事は
私が一番よくわかってるよ。

だが… 私は 何一つ認めないぞ。

私は誰も殺していないし
殺せと指示も出していない。

根比べなら 自信はありますよ。

だろうなあ…。

(ノック)

失礼します。

一課長 ご報告があります。

ワガシ…。

♬~

(和菓子)先日 発生した
隅田川での屋形船爆破予告

事件関係者の一人である
佐久山美琴が

新たな供述を始めました。
ほう。

奥多摩に埋められた ご遺体を
掘り起こすと金になると

佐久山美琴に電話で密告した人が
いたそうなんです。

その人物が 今度の事件にも
関係してるという事か?

はい。 ご遺体を埋めた
三条弁護士ですが

その剛腕ぶりは
法曹界でも有名でした。

ところが ご遺体が発見されて
三条弁護士の罪が明らかになると

それまで 三条弁護士が
裁判で提出していた

証拠や証言などの
信憑性までもが疑われ始めて

公判の流れが
一気に変わったんです。

…ああ。

(和菓子の声)その三条弁護士が
弁護を請け負った中に

今度の事件の渦中にいる
黒木社長率いるギャラクシーKが

関わっていた
案件があったんです!

♬~

この人物が
密告電話をかけた張本人…!

♬~

井津川瑠香を殺害したのち
服毒死した坂東洋平は

自殺を図ったわけでは
ありませんでした。

ご遺体の近くで発見された
隕石のペンダントを調べた結果

あなたの皮膚片が検出されました。

臼井早智子さん。

あなたは
黒木社長の顧問弁護士として

三条弁護士と係争中だった。

(大岩の声)
悪徳弁護士として知られる

三条弁護士を蹴落とすために

彼が埋めた ご遺体を
掘り起こすように

弁護士仲間の佐久山美琴に
密告電話をかけたんですね。

私は… 自分の仕事を守る事だけに
心を奪われ

大事なものを失ったまま
生きてきました。

そんな私にとって 衣織さんは

宇宙飛行士みたいな おとぎ話に
夢中になっている

子供じみた人だと
軽蔑していました。

でも まさか 衣織さんが
娘さんの死の真相を調べるために

全てを捨てて
会社に乗り込んでいたとは

思いもしませんでした。

(衣織)お願いします!

娘に本当の事を伝えたいんです!

どうか 先生
力を貸してください!

私にできる事は なんでもします!

お願いします! お願いします!

(早智子の声)
そんな衣織さんを見て

このままではいけない

私も変わろう
かつての自分を取り戻そうって

そう思ったんです。

♬~

(早智子)坂東さん

もう 真実を隠す事で
心をすり減らすのは

お互い やめにしませんか?

臼井先生

私は 先生に なんの恨みもないが

私には組織を守る義務がある。

もし 先生が
翻意してくださらなければ

私は
先生に手をかけざるを得ない。

井津川くんのようにね。

もう やめにしましょう!

全てを償って
やり直せばいいじゃないですか!

私は先生と違って

帰るべき道も 戻るべき自分も

もう思い出せなくなって
しまったんですよ。

(早智子の声)頭の中では

間違っていると
わかっていましたが

これも
私の責任の取り方だと思い

坂東さんを殺害しました。

♬~

うっ! うっ…! うあああ…!

(坂東のうめき声)

(坂東)ああっ…。

♬~

申し訳ありませんでした。

そして 衣織さん

結局 なんの力にもなれず…
本当に ごめんなさい。

♬~

笹音に本当の事を伝えたい。

この1年間
その一心で生きてきました。

もし
あのまま 会見が行われていたら

私は 停電事故について 公表は
しなかったかもしれません。

自分に
そんな資格も 素質もないのは

わかっていますが

もしも そこに
一縷の望みがあるのなら

笹音に会いに
宇宙へ行ってみたい。

そう思ったんです。

でも 結局… どちらも
かなえる事はできませんでした。

黒木さん これが
あなたの思い描いた世界ですか?

正しい事をしようとした人が
心ない人たちに苦しめられる。

そんな世の中を作るために

その地位まで
上り詰めたんですか?

あなたの中に
まだ 人の心が残っているのなら

それを示してください。

そして やり直してください。

生きてる限りは
何度でも やり直せるはずだ。

人の心ねえ…。

思い出せるかどうか
試しにやってみるか!

♬~

いつか…
娘さんに会えるといいね。

♬~

行きましょう。

♬~

衣織さんが
笹音さんのために頑張った事

きっと
伝わっていると思いますよ。

1年前の真相究明と 宇宙に行く事
そのどちらとも

笹音さんのために
してくれた事には

変わりないですから。

あなたに そう言ってもらうと
信じてみたくなるわね。

私も 衣織さんを見ていて
信じてみたくなりました。

私の両親も
衣織さんと同じように

空から 私の事

ずっと見守ってくれてるんじゃ
ないかって。

星山さん 衣織さん

お二人が 一年に一度しか会わない
というのも

おかしくありませんか?

あなた…
今まで 本当に ごめんなさい!

謝るのは俺のほうだよ!

衣織…

もう一度
僕と一緒に生きてください!

お願いします。

あなた ありがとう!

♬~

許してくれるよね…?

笹音には
いつでも会いに行けるから…!

♬~

(カメラのシャッター音)

えー…。

1年前に三鷹市周辺で起きた

停電事故について
ご報告する前に

この場をお借りして

天国にいる両親に
一言 言わせてください。

お父さん お母さん

あなたの息子は これから
地獄に行きます。

それは当然です。

なんの罪もない人たちを 死に
追いやってしまったんですから。

(ざわめき)

だから… もし 天国で

星になった皆さんと会ったら

息子は申し訳ない事をしたと

皆さんの前で

思いっきり
叱ってやってください!

(カメラのシャッター音)

みんな お疲れさま!

(一同)お疲れさまです!

ジュースで申し訳ないが
乾杯しよう。

乾杯!
(一同)乾杯!

(拍手)

お疲れさま!
(一同)お疲れさまでした!

報告しろよ。 なっ。
フフフフ…。

一課長 小山田管理官
ありがとうございました!

おお…。
お疲れさん。

小倉 どうだ?
刑事として初めての捜査は。

皆さんに教わる事ばかりでしたが

一番印象に残っているのは
小山田管理官の

「刑事なめんな」って
たんか切ったところです!

かっこよかったです!
しびれました!

いや まあ そんなね…
おじさんを煽てて どうするんだ。

でも…
まあまあ かっこよかったか?

はい。
えっ… どこが? ハハハハ…!

見つけのヤマさんも
アンコの前では形無しだな。

いやあ でも 小倉は前向きな上に
愛嬌がありますから

どこ行っても 事件関係者に
モテるのは わかりますよ。

前の地域課の仕事に比べたら
今回の捜査は

はるかに たくさんの
聞き込みをしたので

ちょっと心配です。
ああ…!

(天笠)一課長!
ああ。

あの お台場署の正面玄関に
いかつい風貌の謎の男たちが

プレゼントを持って
並んでるんですが…!

ああ あの あの…
いつも こうなるんだ。

いつも…。 ハハハ…。

さすがだな アンコ!
すごい!

(笹川)大岩純一捜査一課長。

事件解決 お疲れさまでした。

ありがとうございます!

(笹川)どうだ? 大岩。

私の華麗な大名行列トリックには
手も足も出まい…。

出てます。
刑事部長 出てますよ。

まあまあ…。
笹川刑事部長 どちらに?

声はすれども 姿は見えず…。

頭も隠さず 尻も隠さず…。

とにかく 今回も 見事な事件解決。
ベリーグッドでした。

えー ちょっと そのまま

ちょっと長めに
下を向いていてください。

はい! 失礼します!

オーケー 完璧です。

シュッ…。

♬~

ただいま。
(鳴き声)

♬~

春菜は 七夕の短冊に
なんの願いを書いたんだっけ?

ほら… 「おうちにかえって
おいしいごはんがたべたいです」

だったわよ。
ああ そっか。

春菜は 小春の料理が
大好きだったからな…。

あっ 小春。 いつも
美味しいご飯をありがとう。

あら どういたしまして。
フフ…。

(鳴き声)
あっ… ビビ!

あっ! ハハ…。

(鳴き声)
あーあ…。