ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

法医学教室の事件ファイル 70作 名取裕子、宅麻伸、広岡由里子、室井滋… ドラマのキャストなど…

『法医学教室の事件ファイル スペシャル』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 堀之内
  2. 先生
  3. 水野
  4. 遺体
  5. 物証
  6. パワハラ
  7. 映子
  8. 鑑識
  9. 離乳食
  10. 河村班長
  11. 花田
  12. 山田
  13. 品目
  14. 河口湖
  15. 被害者
  16. 安藤絹香
  17. 部下
  18. 爆弾
  19. 殺害
  20. 自殺

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『法医学教室の事件ファイル スペシャル』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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法医学教室の事件ファイル スペシャル[解][字]

シリーズ通算70作目!! 早紀がついに“おばあちゃん”に!?
名取裕子vs室井滋vs阿川佐和子…豪華女優陣の捜査バトル!!
パワハラ上司への“お仕置き爆弾”が早紀を襲う!?

詳細情報
◇番組内容
二宮早紀(名取裕子)は、港南医大法医学教室の教授。夫の一馬(宅麻伸)は横浜東署の警部で、2人はケンカしながらも抜群のコンビネーションで数々の事件を解決してきた。
◇番組内容2
パワハラ上司”とされている人物に爆発物が送り付けられる“パワハラお仕置き事件”が相次いでいた中、市役所職員・安藤絹香(広岡由里子)の刺殺死体が発見される。検視の結果を報告する早紀だったが、鑑識課班長・河村映子(室井滋)と意見が対立。さらに管理官・宗方楓(阿川佐和子)も映子を賞賛するばかり…。異なる立場から謎に満ちた事件に向き合う女たちの捜査バトルの行方は…!?
◇出演者
名取裕子宅麻伸由紀さおり阿川佐和子正名僕蔵遠藤久美子阿佐ヶ谷姉妹室井滋
◇スタッフ
【脚本】外村朋子
【監督】山本邦彦
【ゼネラルプロデューサー】関拓也
【プロデューサー】山川秀樹、櫻井美恵子(東宝映画)、伊藤由彦(国際放映
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/prime-sun/

 

 


♬~

(二宮早紀)わあ… かわいい!
アハハハッ!

わあ… かわいい!

あ~ これ… アハハ…。

ああ これも かわいい!
アハハハッ!

おそろだわ。

これも…。

でも まだ ちょっと早いかな?

う~ん… でも かわいい!

ああ~ もう…。

買えるだけ買っちゃえ! うん!

♬~(音楽)

いや…。

かわいい!

また買ってきたのか?

だって ほら こんなかわいいのよ。
ウフフフ…。

もう 見てるとね
つい欲しくなっちゃうのよ

こういうのね。

何 そんなに張り切ってんだよ
もう…。

本人たちに任せりゃいいだろう。

(2人)ヒッ ヒッ フー。
力んじゃ駄目だよ。

(2人)ヒッ ヒッ フー。

本当 あの時は
眉間にしわ寄せてたくせにね~。

ええっ!? デキちゃった?

今 3カ月なんだ…。

とりあえず
婚姻届だけ出そうと思ってる。

それで お父さんとお母さんに
証人を頼みたいんだ。

よろしくお願いします。

何 勝手な事 言ってるのよ!

南ちゃんのご両親には
どういう話 するの! もう…。

そんな簡単に「はい わかりました」
ってわけにはいかないの!

ああ~…。

ここでいいのか?
あなた!

いいじゃないの
めでたい話なんだから。

順番が違うでしょ 順番が!

大体 あなたたち
親になる覚悟はできてるの?

南ちゃん 仕事はどうするの?

もちろん続けます。

先生をお手本にして
家庭と両立させていくつもりです。

お… おて… お手本…。
ああ…。

ねえねえ 早紀さんが
嫌だって言うならさ

私が証人になってあげるわよ!

(愛介)えっ?
じゃあ 叔母さんに頼もうかな。

うん。
ちょ… ちょっと待ちなさい!

まだ許したわけじゃない!

それが どうだろう。
この見事な豹変ぶり。

男の子だったら紺でしょ
で 女の子だったらピンク!

センスが古いでちゅね
おばあちゃんは。

おばあちゃん?
まあまあ まあまあ…。

俺たち夫婦もな
それだけ年輪を重ねてきたわけだ。

幸せな事なんだよ。
フン…。

俺は優しいおじいちゃん
お前は怖いおばあちゃん。

ハハハハ…!

あなた…。
うん?

二度と おばあちゃんなんて
言ったら お仕置きだからね!

う~ん…!
怖い… 怖い怖い…。

お仕置きといえば

パワハラお仕置き事件の犯人
なかなか捕まらないわね。

えっ 何? その
パワハラなんとかっていうの。

えっ? 叔母さん 知らないの?

世間で
こんだけ騒ぎになってるのに。

部下にパワハラしてるって
ネット上で名指しされた上司に

爆弾が送られてくるんだよ。

逃げてください!
(爆発音)

(愛介の声)学校の校長室にも。

あーっ! うわっ!

(爆発音)

ひょっとして その爆弾で
みんな死んじゃったの?

それが 幸いな事に
一人の怪我人も出てないんです。

そう…。 アハハハ よかった。
アハハ…。

ひょっとしたら

早紀さんところにも
来ちゃったりして。

パワハラ教授に お仕置き爆弾。
ドカーン!

ハハッ… 叔母様 私に
そんなもの届くわけないでしょ。

私はね
菩薩のような上司なんですから。

(山田功一)ハア ハア ハア…。

ハア ハア…
あっ… ハア ハア…。

(アラーム音)
(山田)あっ…! 爆発する!

あっ! あっ! あっ…!

(爆発音)

♬~

♬~

(パトカーのサイレン)

(カメラのシャッター音)

(カメラのシャッター音)

主任。
おっ。

他の場所で殺害され
ここに埋められていたが

思わぬ爆発で殺人事件が露見した
というとこだな。

(小池勇樹)名前は安藤絹香 50歳。

横浜市東区役所の環境衛生課の
課長です。

うん?

遺体の着衣…
なんか ぬれてるみたいね。

(河村映子)ストップ!
あーっ!

(映子)誰が近づいていいと
言いましたか?

えっ… いや… あの…。

まだ鑑識の作業中ですよ。
ああ… ごめんなさい。

遺体の着衣が
ぬれてるように見えたんで…。

(映子)着衣に付着してるのは
温泉水です。

温泉水?

かすかな
硫酸塩泉のにおいがしますので

殺害現場は
温泉地の可能性があります。

ご参考までに。

ちょ… ちょっと 誰なの? 彼女。

ああ 鑑識の新しい班長だ。

名前は河村映子。

県警の上層部が 大阪府警から
引き抜いてきたんだが

噂どおりの やり手だな。

(鶴田 茜)主任。
おう。

(茜)パワハラ爆弾を送られた
山田さんです。

山田です。

災難でしたね。
いやあ 驚きました。

送られてきた爆弾には
指示書が付いていて

この橋の上から
河川敷に投げ捨てるようにと。

時限爆弾の音が変わると

3分以内に爆発すると
書いてあって

もう 慌てふためいて…。

なんで 私のところに爆弾が…。

パワハラなんて
これっぽっちもしてないのに。

(映子)二宮警部!
はい。

検視を始めてもらってください。
それから 捜査員の皆さん

これから
温泉の成分の分析を行いますので

温泉地が特定できましたら
直ちに現地に飛んでください。

よろしくお願いします。
それでは!

ねえ ちょっと…。
うん?

ここの現場の責任者は
あなたでしょ?

なんで鑑識が仕切るのよ。

つまらん事で突っかかるな。

彼女は お前にとっても
力強い味方になると思うよ。

だといいけど。

いいから ほら 始めてくれ。 なっ。

♬~

かすかに におうわね 硫酸塩。
(水野)はい。

手足の露出部に 軽度 熱傷。
はい。

擦過傷。

創傷は
心臓にまで達しているようね。

死因は失血死の可能性が高いわ。

(シャッター音)

縦4.1センチ。

横0.3センチ。

深さ…。

11センチ。

死斑や死後硬直の状態からし

死亡推定時刻は13時から14時の間。

(水野)爆発があったのは
確か 15時半頃でしたよね。

ええ。 殺害された場所は

あの遺体発見現場から
1時間30分以内で移動できる所。

殺害現場は
温泉地の可能性があります。

(水野)一応 着衣の温泉水の分析は
やってもらってますけど。

うん。

では 黙祷。

始めます。

♬~

スクープ。
はい。

胃の中に流動性の内容物。

分量は…

約1食分ね。
はい。

消化の状態から見て

摂取したのは
殺害される約2時間前かな。

恐らく 昼食ね。

何を食べたのかがわかれば

殺害場所を突き止める
手掛かりになりますよね。

全て分析に回して。
(水野)はい。

♬~

(花田)たまご…。

♬~

おはよう。
(水野・花田)おはようございます。

先生 今 ご遺体の胃の内容物を
書き出してます。

えっ? こんなにあるの?

(花田)はい。
全部で77品目もありました。

1食で77品目!?

一つ一つは
本当に少量なんですけどね。

ああ~…。

77品目?

ご遺体 健康オタクなんですかね?

お昼ご飯1食で
77品目も とっちゃうなんて…。

鶏レバー 豚肉
クスクス 納豆…。

キヌアに…
すけそうだらって…。

普通に考えたって

この食材 全部使った料理なんて
あり得ないでしょう。

先生 これ
食べ放題じゃないですか?

ああ! デパ地下で試食したとか。

まあ それ 私は どっちも好きで
よく行くけど…。

それにしたって
これ 全部1食で食べるなんて

あり得ない!

先生 大丈夫ですか? お時間。

あっ! 捜査会議!

(宗方 楓)昨日15時32分
潮入川の河川敷で爆発が発生。

世間でパワハラお仕置き事件と
騒がれている

県警が捜査中の案件です。

この爆発で 偶然

そこに埋められていた他殺体が
発見された。

この殺人事件は
世間の注目度も高い。

求められるのは 何よりも
速やかな事件の解決です。

では 二宮警部 よろしく。

まずは
被害者について報告してくれ。

はい。 被害者 安藤絹香は
50歳 独身。

本牧3丁目のマンションで
一人暮らしです。

勤務先は東区役所。

昨日は休日で

被害者の足取りについては
今のところ不明。

殺害された場所についても
不明です。

遺体発見現場の目撃情報は?

(大石貴一)橋の辺りは 昼間でも
ほとんど 人の往来がなく

目撃情報は得られていません。

遺留品から見て
物取りの線はないだろう。

職場を中心に人間関係を洗います。

速やかに頼みます。

わかりました。

次に 二宮先生 お願いします。

はい。

死因は 刃物で
心臓を刺された事による失血死。

死亡推定時刻は13時から14時の間。

殺害場所は
遺体が発見された河川敷から

1時間半以内で移動できる場所と
思われます。

地図を出してくれ。

殺害現場は
この河川敷から1時間30分圏内。

早急にあたってくれ。
(一同)はい!

(映子)待ってください。

その必要はありません。

二宮警部 殺害現場は
もう特定できました!

何?

今は空き家になってる
被害者の実家。

場所は山梨県の河口湖です。

河口湖? おい どういう事だ?
詳細を説明してくれ。

(映子)はい。

被害者の着衣が
ぬれておりましたので

分析しましたところ

河口湖温泉の成分が
検出されました。

えー… 実家が
河口湖だとわかりましたので

捜査員の皆さんに

わざわざ ご足労願う事も
ないかと思いまして

今朝方 管理官の許可を得て

我々 鑑識だけで
捜索に入りました。

(映子の声)台所で凶器を発見。

♬~

(映子)うん? はい。
はい。

よし…。

(映子の声)浴室の排水口の奥には
被害者の血液が付着していました。

さすが 河村班長
よくやってくれました。

(映子)それと

殺害現場の河口湖から
遺体発見現場までの所要時間は

車で2時間50分。

交通事情で多少の誤差は
生じるかと思われますけれども

死亡推定時刻は
11時前後と推測されます。

二宮先生
納得して頂けたでしょうか?

私は 遺体を法医学的に見て…。

その遺体が嘘をついたんですよ。

被害者の実家の浴室は
温泉を引いていました。

その温泉のお湯で遺体は洗われ

温まった状態のままで
遺体発見現場まで運ばれた。

だから
直腸温が下がらなかったんです。

だとしても 死斑や死後硬直が…。

移動中に遺体が動けば
死斑は定着しないし

死後硬直も
状況によって変わります。

誤差の範囲ではありませんか?

それは… 確かに そうですが…。

先生 殺害現場には
明らかな物証が残っていたんです。

物証は… 物は嘘をつきません。

(楓)河村班長

話は よくわかりました。
ご苦労さまでした。

これで 本件の早期解決が
見えてきました。

殺害現場は
河口湖にある被害者の実家。

二宮警部。
はい。

速やかに捜査を。
わかりました。

各自 捜査に戻ってくれ。
(一同)はい!

♬~

あっ…。

どういう事?

鑑識に勝手に動かれて平気なの?
はあ…。

管理官が許可したんだよ。

あんな お飾りの管理官…。

今 一番大事なのは
一刻も早くホシを挙げる事だ。

その思いは河村班長も同じはずだ。

私だって同じです!
だから わざわざ来たんでしょう!

まだ 他に
報告したい事があったのに!

胃の内容物か…。
検案書は見た。

報告によると 被害者は
健康に気を使っていたみたいだ。

それにしたって 77品目は異常よ。

そうかな?
「そうかな」?

だって おかしいと思わないの?

どうして 犯人は

わざわざ 遺体を
横浜まで運んできて埋めたのよ?

それは 捜査の目を
河口湖から そらすためだよ。

物証もあるんだ。

殺害現場は
河口湖の実家で間違いない。

さすがの お前も
河村班長に一本取られたな。

あなた…。
うん?

どっちの味方なの?

俺は どっちの味方でもない。
うまくやってくれよ。 なっ?

俺は 区役所に
聞き込みに行ってくるから。

お疲れさん。

行くぞ!
(茜)はい。

「お疲れさん」って…。

みんなで彼女を持ち上げて…。

はあ…。

私 安藤の部下で

環境衛生課の副課長を
務めております

堀之内と申します。

早速ですが 亡くなられた
課長の安藤絹香さん

職場では どのような方でした?

どのような… そうですね
なんというか…。

あまり評判が良くなかった…?

あっ…。

パワハラですよ パワハラ

あの下里さんなんてね…。

下里さん あなた
今日から外回りに変わって。

はい?
「はい?」じゃないわよ。

担当地区は野毛山本町

課長 下里さんは

ひざの手術をしたばかり
なんですよ。

坂や階段の多い野毛山本町は…。

堀之内さん ねえ
この人が そんな

えり好みできるような
立場だと思う?

定年になったのに

こちらの恩情で
契約職員にしてあげてるのよ。

わかりました。 やります。

だったら 今すぐ行きなさい!
…はい。

気の毒に…。
無理な仕事を押しつけられて…。

(岩本刑事)他に安藤課長から
パワハラを受けていた人は?

課長は 特に

子供のいる女性に対して
厳しく当たっていましたね。

はあ? また早退?

保育園から連絡があって
子供が熱を出したみたいで…。

今月 これで何回目?

申し訳ありません。

あなた 子供 何人だっけ?

8人? 9人?

いえ 1人です。

いいわよ 別に 帰って。

その代わり 欠勤扱い。

結局 その職員は退職しました。

多かれ少なかれ 部下は
みんな 被害に遭っています。

(2人の笑い声)

お昼休み
とっくに終わってますよ。

すいません。
すいません。

胃の内容物の検証は?
あっ はい あの…

該当する料理がないか
調べてはいるのですが

まだ わからなくて…。
はい。

(水野)先生 まさか これ…。

77品目 自腹で買って参りました!

さあ これで
どんな料理ができるっていうの?

フンッ!

なんで こんなに燃えてんだ?
わかんない…。

ほら! すぐに レシピ 検索!

(2人)はい。

パワハラ教授だ…。
シーッ…。

何?
いえ 別に何も…。

♬~

一度の食事で77品目…。

普通の食事では あり得ない。

でも 遺体の声は

どんな小さな声も
聞き逃してはならない。

その遺体が嘘をついたんですよ。

遺体は嘘なんかつかないわ。

先生 ちょっと これ見てください。

「フードフェスティバル」…。

あっ… ひょっとしたら
これかもしれないわね。

(水野)はい。
すぐ主催者に問い合わせて

ここで使われてる食材
全部 チェックして。

(水野)わかりました。

♬~

先生。
はい。

お願いします。
はい ありがとう。

♬~

先生。
はい。

お願いします。
はい。

♬~

ああ… いくつ残った?

12品目です。

ズッキーニ マンゴー…。

いやいや これ どっか もう
別の場所で食べたんですよ これ。

にしても この12品目…。

すけそうだらに
アーティチョークにマンゴーが

一つの料理の材料とは思えないわ。

やっぱり 家に帰って
作ってみるしかないわね。

私は 今から捜査本部に行って
報告して 直帰するから

あなたたちは
河口湖周辺の飲食店の情報

集めてちょうだい。

それって 今からですか?
そうよ。

パワハラだよな?
残業を強要するのは。

何 言ってんの?

あなたたち
法医学に携わる人間としての

プライドと使命感に期待してるの。
ねっ。

ハハハ…。

えっ? 目撃情報があった?

ええ。 昨日の10時頃
被害者とよく似た人物が

河口湖のフードフェスティバルで
試食をして回ってたそうです。

やっぱり。

(楓)いやあ 先生にも
ご連絡すればよかったですね。

そうすれば 無駄な作業に
お時間を取らせる事もなかった。

いや… 無駄だなんて…。

それに まだ 12品目

フードフェスティバルとは
無関係な食材もあるんです。

は? 12?
はい。

その程度で問題になるんですか?

はあ!?

だって 実際 被害者の胃の中に
あったんですよ!

先生 ご熱心なのは わかりますが

そこまで仕事を増やさなくても
いいんじゃないんですか?

働き方改革で 我々 警察でさえ

仕事のありようを
変えなければならない

このご時世ですよ。

さようでございますわね。

じゃあ 失礼致します。

「は? 12? その程度でも
問題になるんですか?」。

って あんたの その考え方が
問題だっつうの!

まったく…!

生まれてくる子が
女の子だったら… あっ。

♬~

はーい 叔母様 ご飯できました!

わあ! こっちもできた!
お孫ちゃんの名前。

さあ… ご飯 ご飯。

えっ 早紀さん これ 何?

クスクスのお鍋。

お魚に… こっちは何よ?
えっ リゾット…。

あら ちょっと なんだか妙な…

バランスの悪い
取り合わせの悪い献立ねえ。

ですよねえ。

やっぱり 12品目を

家庭料理にっていうのは
無理なのかな?

何ブツブツ言ってるのよ。

あっ わかった。 もしかして
私に毒味をさせようって事ね。

まさか。
叔母様 毒じゃ死なないし。

あら そんな事ないわよ。

ねえねえ
「二宮早紀」って名前でさ

画数で性格判断したの。
ほら ここ ここ。

ん?
ここ。 ほら。

「猪突猛進で
周りを巻き込み なぎ倒す」?

ぴったり。 ねえ。
名は体を表すって言うじゃない?

だからさ お孫ちゃんの名前は

よーく考えて
つけてあげないとね。

はいはい 叔母様の
おっしゃるとおりでございます。

うん。
あっ 叔母様!

これなんか
いいんじゃないですか?

「瑞紀」。 ねっ 二宮瑞紀。

男の子でも 女の子でも。
ウフフ…。

何より 「早紀」の「紀」の字が
ついてるのがいいわ!

そうかしら? 私の一押しはね
これなのよ これ。

バン! 映海ちゃん。

駄目 駄目 駄目! 絶対 駄目!

もう 「海」はともかく

「映」なんて あの河村映子の「映」。
絶対 駄目!

何 ガチャガチャやってんだよ。

(2人)おかえりなさい。

おっ 孫の名前か。

そうなの。 迷っちゃってるのよ。

あれもいいし これもいいし…
ってね。

そうそう…
あなたは どれがいい?

えっ? そうだな…。

ああ…
男の子なら 「翔馬」にしよう。

一馬の「馬」も入っているし

世界に羽ばたく男になるぜ。

それで あなた いつになったら
世界に羽ばたくの?

うう…。
ハハハハ…。

あんたさ ベッドから落っこって
頭打ったのが良くなかったわね。

えっ そうなの?
そんな事あったの?

そんな事
覚えてるわけないだろう!

それよりさ… ほれ。

読め。

「新しい働き方
パワハラ上司と言われないために」

…って 何? これ。
読みゃ わかるよ。

ん? えーと…。

「忙しい時は 休みなどなくて
当たり前という考え方は

今の時代 通用しません」

でもさ うちの旦那なんかね
暮れの忙しい時 3日 4日

もう 夜中まで
職人さんに働いてもらってたわよ。

で みんな 和やかだったわよ。

そうだよね。
休みなんか なかったよな。

刑事に寝る時間なんて
あると思うな…。

フッ…
先輩たちに よく蹴飛ばされた。

そういう時代だったよね
どの社会も。

今 部下に
そんな事をさせてみな。

パワハラで完全にアウト。

まあ…
爆弾でお仕置きされちゃうの?

ああ… おお…
くわばら くわばら~。

ねえねえ ねえねえ…。
え?

なんで今 私に こんなものを?
えっ?

もしかしたら 私への当てつけ?
それもあるけど。

っていうかさ 時間がないんだよ。
早く着替え出してくれ。

何?
えっ? メールしといたろ?

メール見てない。
いい! もう… 自分でやる。

何 言ってんのよ 本当に もう…。

あら やだ 来てたわ。

あっ 水野くんからも来てる…。
ん?

「明日9時に
研究室に来てください」

「時間厳守!」

何? 時間厳守って…。

えっ?
メール送ってないなんて…。

ほら 見て これ。
えっ?

私のとこには
ちゃんと来てるわよ。 ほら。

あの 先生 このメール
僕が送ったんじゃありません。

えっ?
あの 実は

ゆうべから
スマホが見当たらないんですよ。

だって…
これ 水野くんじゃないの?

だから これ 僕じゃないんですよ。
えーっ?

(南)キャーッ!

南ちゃん! どうしたの?

検診のついでに寄ったら…。
えっ?

花田くん!?

先生 来ちゃいました…
パワハラお仕置き爆弾…!

まさか…!

♬~

(花田)「動いたり置いたりすると
爆発する」って書いてあります。

先生宛てのケーキだったんです…。
勝手に開けちゃって すいません。

大丈夫よ 落ち着いて。 ねっ…。

水野くん 南ちゃん連れて
すぐ避難して。

あっ それから
他の研究室にも知らせて!

早く!
わかりました。

大丈夫。 すぐ助け呼ぶからね。
はい…。

何? 爆弾が来た?

私の身代わりで 花田くんが…。

わかった。
すぐに爆発物処理班を送る。

遅いわね…。
処理班 何やってるの?

(花田)先生…。

頑張って! ねっ。

短い間でしたが
お世話になりました…。

何 馬鹿な事 言ってるのよ!

処理班が来るまで あとちょっと。
頑張って! ねっ。

駄目です…。

限界だ~…!

(爆発音)

これが最初の
お仕置き爆弾の爆発映像か。

ネット上で
盛んに流れてる動画です。

そんな事には絶対ならない。

大丈夫 絶対助かる。

頑張って 花田くん。

(花田)先生…

パワハラ教授なんて
ふざけて すいませんでした。

そんな事 思ってないです…。

そんな事
言わなくたって わかってる。

僕 生まれ変わっても
また先生の下で…。

(アラーム音)

もう間に合わない。 私がやる!

えっ そんな…!
部下を死なせたいの?

そのまま動くんじゃないわよ。
はい…。

(アラーム音)

(映子)こっちか? こっちなの?

どっちだ…?

よし… これか!

(アラーム音)

解除!

あっ…。

花田くん よかった よかったね…。
(花田)はい…。

ありがとう…
ありがとうございました!

よく頑張ったね。

(花田)
はい ありがとうございます…。

(ため息)

ああ…。

大丈夫か?
うん…。 ああ ありがとう。

あの爆弾

一連のお仕置き爆弾事件と
同一犯と見ていいだろう。

でも どうして 私のとこに?

ん?
お前 まだ ネット見てないのか?

えっ?
名指しでバンバン叩かれてるぞ。

パワハラ教授ってな。

ええっ!?

恐らく それを鵜呑みにした

パワハラ仕置き人を気取る輩が

お前を
ターゲットに選んだんだろう。

まあ これに懲りて
しばらく おとなしくしてろ。

誰が私をパワハラ教授だなんて…。

何? これ…。

一体 誰が こんな事…。

いや~ びっくり。
クリビツテンギョーよ!

ドカーンって来たら…。

♬~「こんにちは宇宙~
さらば地球~」

…って感じよね。
(2人の笑い声)

でもね でもね
お仕置き爆弾が届いたって事は

あの美人の二宮先生も…。

うちの社長と同じ パワハラ…。

ちょっと 大きい声…。
やだ ちょっと…!

(2人)あっ…! 先生。

よかったですね ご無事で。
ああ どうも…。

ちょっと 爆弾騒ぎで
お取り込み中だったので

先生のお部屋
まだ お掃除できてないんです。

今日は いいです。
大丈夫ですから…。

あっ あなた…。

はい 先日の爆弾事件の山田です。

ああ どうも…。

あっ うちの大学
山田さんの会社が?

はい。
先生のところも大変でしたね。

本当に…。

いつも 社長さん自ら お掃除を?

ああ いえいえ。
たまたま 担当の人間が急病に…。

私が助っ人で…。

(山田)人手を増やす努力はせずに

仕事の量ばかり増やす上司
なんて非難されて

また爆弾を送りつけられるのは
ごめんですからね。 ハハハ…。

(水野)先生。

花田さんが
もうヨレヨレだったので

先に帰ってもらいました。
はい。

あと 僕も ちょっと
皮膚科に行ってきます。

どうしたの?
いや なんなんでしょうね?

手の洗いすぎなのか
指先がカサカサするんですよ。

ああ それなら…。

これ… いいのがありますよ
これ これ。

私たちも
仕事柄 手が荒れやすいんで

いつも このオイルを
手に塗ってるんですよ。

うーん ツヤツヤ。
しっとり。

本当。 香りもいいですね
レモンの爽やかな…。

私が開発しまして
社員のみんなに配ってるんです。

へえ~…。
(水野)これ いいんですか?

わあ ありがとうございます!
やった。

すいません。
では 先生

お言葉に甘えて
このまま引き揚げます。

はい。
どうもありがとうございました。

♬~(2人)「お邪魔しました」

はい! 行こう。 ハハハハ…。

人手を増やす努力はせずに
仕事量ばかり増やす上司…。

って 当たってるかも。

残りの12品目
自分で河口湖に…。

♬~「探しに行くか~」

♬~

この12品目なんですけど
どうでしょう?

クスクスと… えー…
ペコロス

うちのメニューでは
扱ってないですね。

そうですか。

お待たせしました。
すいません。

この中なんですけど…。

うちでは
キヌアは使ってないですね。

ああ そうですか…。

ああ うちは 地鶏と京野菜
専門店なんですよね。

すいませんでした…。

♬~

二宮先生。

ああ 被害者の実家…。

ここが犯行現場なんですね?

その被害者の胃の内容物に

食べた場所がわからない食材が
12品目ありました。

それを調べに河口湖に来たら
途中で あなたを見かけて。

どうして ここへ?

現場百回。

最初の現場検証で

見落とした物証が
あるかもしれませんので。

お一人で? 部下の方は?

これは 私の
個人的なこだわりですから。

部下に 仕事のやり方や価値観を
押しつける事はできません。

ああ…。
でも なんか もったいないですね。

せっかくの
あなたの知識や経験を

部下の方に
伝える事ができないなんて。

それは 確かにありますね。
でも 部下は部下で

個人的に習得してくれればいいと
思ってます。

確かに 今の時代はね…。

私も中に入れてもらえませんか?

12品目は ここで食べた。
そう考えて?

その可能性はあると思います。
的外れですね。

家の中には
調味料しかありませんでした。

食品に関するゴミも
ありませんでしたから。

それを
自分の目で確認したいんです!

どうしても?

はい。 どうしても!

…わかりました。

♬~

ああ… きれいに片付いてる。

確かに
生活のにおいはしないわね…。

先生!
はい!

物には 一切
手を触れないでください!

鑑識にとって 現場は

戦場でもあり
宝の山でもあるんですから。

はい…!

河口湖まで出かけていって
収穫はあったのか?

ううん ゼロ。

でも 鑑識の河村班長
1人で来てたわ。

個人行動に
こだわりがあるのかな?

そういえば
お前に爆弾が来た時も

1人だったな。
うん…。

以前 何かあったのかしらね?
大阪府警で。

主任。
ああ。

ちょっと気になる事を
聞き込みました。

なんだ?
(芝山刑事)環境衛生課の下里が

副課長の堀之内と一緒に…。

殺してやる…!

(小池)
飲み屋のオヤジさんによると

下里が 「殺してやる」とか
物騒な話をしていたと。

よし 任意で下里を呼んでくれ。
(小池・芝山)はい。

(大石)上司の安藤絹香を殺す…。

そう話しているのを聞いたという
証言があるんですがね。

そんなのは 酒の席での
うさ晴らしですよ。

じゃあ 3日前の11時前後は
どちらにいらっしゃいましたか?

うーん… その時間なら
家でゴロゴロしてました。

足の具合が悪いんで…。

嘘でしょ。
河口湖に行ってたんじゃないの?

行ってませんよ。
私は何もやってません。

ところで 下里さんは

以前 保健所に勤務された事が
ありますよね。

どんなお仕事を?

伝染病の予防や
地域の環境衛生…。

(ため息)

そんな仕事ですよ。

ただいま。
あっ おかえり。

愛介 なんでいるの?

えっ? なんでって

お母さんの事 心配して
寄ったんじゃないか。

ネットでも パワハラ教授って
叩かれてるみたいだし。

あんなの みんな 嘘っぱちよ。

でも 何をパワハラと取るかは
人それぞれじゃないかな。

自分ではいいと思っても

部下からしたら
パワハラって事もある。

私がそうだ って言いたいの?
いやいや そうは言ってないよ。

あら まあ
早紀さん おかえりなさい。

まあ 何はともあれ
例の爆弾騒ぎで

あなた 一躍 時の人よ!

このご町内でも
あなたの噂で持ちきりよ!

もう 叔母様
また ある事ない事

ベラベラ ベラベラ
しゃべってんじゃないんですか?

あら 言われて困るような事が
おありなの?

いいえ 私には
これっぽちもございません。

はい ストップ! そこまで。

でも 安心したよ。

お母さん へこんでるんじゃ
ないかなって思ったけど

大丈夫そうだね。
じゃあ 僕は帰るね。

あっ ちょっと待って。
あなたに お土産あるのよ。

何?
ちょっと 待って 待って。

あら 珍しいですね。
これ これ。

これよ。 離乳食。

えっ?
駅前のスーパーで買ったのよ。

うわあ~ あら すごい…。

あっ…。 やだ 賞味期限
今月末じゃないですか。

ええっ? だから激安だったんだ。

激安? アハハハハ…!

まさに安物買いの銭失いですわね。
オホホホホ…。

はいはい
私が食べればいいんでしょ 私が。

叔母様が離乳食?

だって
栄養のバランスがいいじゃないの。

それにさ ちょっと 近頃
歯がガタきてるからさ

こういう流動食…
ウフフ ありがたいわ~。

流動食…。

それよ! 離乳食…!

(花田)離乳食?

そう。 原材料 見て。
(水野・花田)はい。

りんご 桃 バナナ…。

こっちは
牛乳 鶏のささみ じゃがいも…。

離乳食はね
栄養のバランスを考えて

いろんな食材が組み込まれてるの。

ほら… ねっ。
だから こんなふうに

たとえ スプーン1杯ずつでも

いろんな離乳食を食べれば

大人1食分の分量でも
何品目もの食材を摂取可能よ。

なるほど!
なるほど。

この77品目は

フードフェスティバルで
試食したんじゃなくて

離乳食を食べたのよ。

(水野)ああ…
それが証明されれば

被害者が食事をした時間の推測も
違ってきますよね。

うん。
離乳食は 元々 流動性だから

殺害される直前に
食べた事になるわ…。

2人とも 市販されてる離乳食の
全ての食材を調べて!

(2人)はい!

(花田)バナナ。
(水野)バナナ。 48。

洋梨

(水野)洋梨… あった。 49。

オートミールで… 以上!

うわあ…
50品目いったんですけどね。

27 足りません。

先生の思いつき
外れだったみたいですね。

ああ もう… お手上げ。

(ドアの開く音)
(南)こんにちは。

あっ 南ちゃん!
南ちゃん!

一昨日は ごめんね!
怖い思いさせちゃって。

私は大丈夫です。
これ 差し入れのドーナツ。

おお~!
わあ ドーナツ!

(花田)いいね 食べよう…。
ミズ ミズ ミズ…!

これですか?
叔母様が買い込んだ離乳食って。

ああ… これじゃないのよ。

叔母様 今度はね
激安じゃないのを買うって。

叔母様のお気持ちは
ありがたいんですが

私 離乳食は
手作りにこだわりたいんです。

うん。 でも
仕事と両立させるとなるとね…。

検診で知り合ったママ友から
聞いたんですけど

手作りの冷凍離乳食が
ネットで買えるみたいなんです。

手作りの?
(南)はい。

食材をたくさん使ってるし

栄養のバランスが
すごくいいそうですよ。

ねえねえ その話
もっと詳しく聞かせてくれる?

はい。

二宮警部。
はい。

まだ 容疑者の特定は
できないんですか?

申し訳ありません。

安藤絹香にパワハラを受けて
恨んでいた人物を

絞り込んではいるんですが

まだ これといった決め手が
見つかりません。

(映子)警部。
はい。

私を もう一度 遺体発見現場の
河川敷に行かせてください。

何か 見落としがあるかも
しれませんので…。

いいだろう。
また1人で行くのか?

あっ… はい。
一度 検証し終えた場所ですから。

さすが河村班長ね。
部下に対する気配り…。

班長 ゆうべは
徹夜だったそうじゃないか。

今日は部下を連れて行け。
これは命令だ。

♬~

ここ?

♬~

(チャイム)

あっ 先ほどお電話した
港南医大の二宮です。

ああ…。 私が代表の小谷麻理です。

どうぞ。
はい 失礼します。

どうぞ。

ああ… ここで 離乳食
作ってらっしゃるんですか?

あっ いえ。

弁当屋さんの工場だった所を
借りて 調理してます。

ああ そうですか。

手作りの離乳食を
お作りになるなんて

どういう人たちなのかなって
思ってたんですよ。

代表って言っても
基本は1人で作業してます。

えっ お一人で?
ええ。

忙しい時は
工場に泊まり込みになりますけど。

ああ…。
あの こちら…。

あの お電話では
離乳食の食材が

お知りになりたいとの事
でしたけど

法医学の先生が どうして…?

何か 事件との関連で?

いいえ。
私の個人的な研究上の事で。

ああ…。

お待ちください。
今 実物をお見せしますね。

これは試供品ですけど。

これ 中身は なんですか?

(麻理)果物が7品目 入ってます。

7品目?

会社の名前が
「七色のキッチン」なので

どの商品にも 7品目入れる事に
こだわってるんです。

食材が重なってないのも
売りなんですよ。

あの この果物の他には
どんなものが…?

何種類あるんですか?

今は11種類ですけど。

11種類…。

7品目ずつ 11種類。

ひとさじずつでも
全部食べれば 77品目。

大根。

メロン! 全部埋まった!

よっしゃあ!
やったー!

これだったのね。

えっ ごちそうしてくれる?
ランチを?

わかった すぐ行く。

はい お待ちどおさま。

どんな ごちそうかな?

おい これ 離乳食のミックス?

うん。 どうぞ召し上がれ
おじいちゃん。

♬~

微妙 微妙…。

これ 被害者のご遺体の
胃の内容物と同じもの。

被害者の安藤絹香さんが

この七色のキッチンの離乳食を
食べた事は間違いないの。

ほとんど消化されてなかったから
食べたのは殺害される直前。

恐らく 殺害現場ね。

河口湖の実家でか…。

うん。 でも ミスマッチなのよ。

独身のパワハラ課長と
離乳食っていうのが。

ミスマッチ…。

うん。 犯人のほうが
この離乳食を持ってきて

被害者に食べさせたとも
考えられるけど…。

この離乳食を買った顧客が

犯人に繋がってる可能性も
あるって事か?

そうなのよ!

でも さすがに
顧客リストまでは聞けなかったの。

ねえ お願い。 あなたのほうから
小谷麻理さんに聞いてくれる?

あの…。

(携帯電話の着信音)

はい。

何? 物証が出た?

わかった。 すぐ行く。

ねえ 物証って?

遺体発見現場から

被害者の部下だった職員の
指紋が出た。

河村班長のお手柄だ。

また 彼女が!?

(三浦刑事)
えっ… 行方がわからない?

はい。 お昼前に外出したまま
携帯も繋がらないんです。

わかった。
家宅捜索の令状を取る。

あっ…
どうも こんにちは。

じゃあ お願いします。

♬~

どうした?

今 植え込みから
男がのぞいてたんですが

被害者の部下だった 下里という
契約職員じゃないかと…。

(茜)堀之内は 被害者の事を
相当 恨んでいたようですね。

(ため息)

(映子)よし…。

二宮警部 もういいですよ。

ああ。

確認してくれ。
はい。

(マウスのクリック音)

ちょ… ちょっと待て。
(茜)はい。

「二宮早紀」…。

開きます。
(マウスのクリック音)

どうして
堀之内のパソコンに早紀が…。

続けろ。
はい。

♬~

「山田功一」…。

パワハラ爆弾を送られた
山田さんです。

山田です。

爆弾事件の3人目…。

(茜)開きます。

(映子)二宮警部!

ここに爆弾があります!

はい 爆弾!
(石崎 亘)はい。

(映子)はい。

♬~

(ため息)

(映子)指紋に…。

(映子)切り裂かれた写真
パソコン 爆弾…。

この男が…。
ああ。

堀之内は 昼間から
行方をくらませているが

殺人 爆発事件
2つの容疑で行方を追ってる。

でも どうして この男が
私に爆弾を?

堀之内は 安藤絹香から
ひどいパワハラを受けていた。

その恨みが高じて

ネット上で パワハラ上司と
名指しされている

無関係な人間にも
仕置きを始めた。

捜査本部では
そう判断している。

念のために 他の3人にも
確認してみたが…。

さあ… 全く知らない人ですね。

そうですか。

(一馬の声)結局
誰も堀之内と面識がなかった。

ねえ この人に子供いる?

いない。 結婚歴もない。

それは おかしいわね。
犯人が離乳食と無縁だなんて…。

あっ!
七色のキッチンの顧客について

調べてくれた?
おい…。

今は 爆弾を持ってるかもしれない
容疑者が逃亡してるんだよ。

こっちは
それどころじゃないの!

それどころじゃないって…。

被害者の胃の内容物だって
捜査の上で重要なものでしょう?

はあ…。
その顧客リストが

犯人に
繋がるかもしれないんだから!

だから! それは
堀之内を確保すればわかる事だ。

今は 堀之内を確保する事が
大事なんだよ!

わかった!
もういい! 自分で捜すから!

(チャイム)

忙しい時は
工場に泊まり込みになりますけど。

工場…。

あっ… ごめんください。
(ノック)

小谷さん?

港南医大 二宮です。

はっ…!

♬~

(パトカーのサイレン)

(カメラのシャッター音)

はあ… まさか
お前が堀之内を見つけるとはな。

安藤絹香さんの最期の声が
導いてくれたのよ。

でも どうして
ここに堀之内さんが…。

遺体のポケットに
遺書が入ってた。

七色のキッチンの経営者
小谷麻理宛てだ。

小谷麻理さんとは
どういう関係なの?

それは これから会ってから
話を聞く。

(水野)先生。

あっ… ありがとう。

二宮警部 鑑識は終わりました。
ああ。

♬~

お互い ガン無視。
本当 水と油だな。

検視 お願いします。
わかりました。

水野くん。
はい。

♬~

眼瞼結膜に
溢血点は見られない。

はい。

索溝から見て 定型的縊死ね。

(水野)はい。

硬直が指先にまで来てる。

死後8時間から10時間
ってところね。

典型的な
自殺の所見という事ですよね?

♬~

堀之内さんが 絹香さんを…?

見せて頂けませんか?

これは…
犯行を自白してますね。

(茜)「私が安藤課長を殺した」

「犯した罪は償うつもりだ」

「迷惑をかけて申し訳ない」…。

亡くなった2人とは
どんなご関係ですか?

七色のキッチンは

本当は 安藤絹香さんと
堀之内さんの会社なんです。

でも 公務員は
副業が禁止されてるので

雇われている私が

名義上 経営者という事に
なっていました。

どうして
安藤絹香さんが殺害された時に

名乗り出なかったんですか?

それは…
堀之内さんに口止めされて…。

堀之内が
安藤絹香さんを殺害する動機に

心当たりは?

絹香さんのパワハラだと思います。

はあ? 手を引きたい?

いつ
役所にバレるんじゃないかと…。

もちろん 課長の事は
絶対 口外しませんから…。

ふざけた事
言ってんじゃないわよ!

今ある あなたの地位 副課長は
誰のおかげだと思ってるの?

能なしのあなたを
ずっと面倒見てきたのよ?

いい?
あなたは私の言いなりに動くの。

(絹香)ここでも 役所でも!

(麻理)堀之内さん…
もう限界だったんだと思います。

ところで 安藤絹香さんですが

離乳食を試食される事は
ありましたか?

(麻理)ええ。 品質が落ちると
売り上げに関わるからって…。

そうですか。

(カメラのシャッター音)

(カメラのシャッター音)

ん…?

これは…。

胸部中央に表皮剥脱。

ピンセット。
(水野)はい。

♬~

おかしいわね… 出血がないわ。

生活反応を調べて。
(水野)はい。

胃の粘膜に出血斑。
(水野)はい。

なんだろう? この出血斑…。

何!? 自殺と断定できない?

ええ。 自殺に見せかけた
他殺の可能性があります。

河村班長
鑑識としては どう見る?

そう。 まず それを聞きましょう。

(映子)はい。
堀之内には 薬で眠らされたり

気絶させられたといった痕跡は
ありませんでした。

三者が 大の男に無理やり
首を吊らせたと考えるのは

現実的ではないと思います。

でも 自殺では説明できない所見が
あります。

遺体の胸部に
表皮剥脱がありました。

でも それには
生活反応がなかった。

つまり 宙吊りになって
死んだあとで

表皮剥脱したという事です。

宙に浮いている遺体の体に

外部から
なんらかの力の作用がなければ

表皮剥脱は起きない。

鑑識が下ろした時に 脚立か何かに
接触した可能性はないのか?

誰? 下ろしたの。 君?

(石崎)自分は決して…。

全て 私の責任です!
申し訳ありませんでした!

以後 気をつけるように。
(映子)はい。

二宮先生 そういう事のようです。

遺書の筆跡鑑定のほうは?
(小池)はい。

科捜研からの報告で

堀之内の筆跡の可能性が
非常に高いという事でした。

そう。

…とすると 鑑識の現場検証は?

関係者以外の指紋 下足痕は
ありませんでした。

物証から判断すれば
堀之内は自殺したと考えられます。

ただ…。

ただ…? 何?

いえ 別に…。

二宮先生 鑑識の物証からは
他殺の線はないという事ですね。

えっ? いや まだ疑問が…。

(せき払い)

では この事件は
被疑者死亡という事で送検します。

以上。 みんな ご苦労さまでした。

(せき払い)

あなた 納得してるわけ?

まだ 自殺とは断定できないのよ。

物証がそろってる。

鑑識の言いなり。
だから!

物証がそろいすぎてる。
なんか もやもやする!

じゃあ… 納得してないの?

お前の指図は受けない!
俺には俺のやり方があるんだ。

お前も他殺だと思うなら
それを証明しろ。

やっぱり納得してないんだ。

オッケー。
証明するわよ! 他殺を。

よいしょ… ちょっと手伝って!

(水野)危ない 危ない 危ない…。
(花田)先生 先生…。

鑑識から借りてきた。
さあ これで検証するわよ。

遺体と同じように
表皮剥脱するかどうか!

わかりました。
(花田)はい!

はい ゆっくりね。
はい。

(花田)せーの… はい。

はいはい… オッケー。
ちょっと見せて。

ああ…。

遺体を下ろす時に接触すれば

どうしたって
下から上に表皮剥脱するわよね…。

ねえ なんとか
上から下に剥脱するように

接触させてみて。
(花田・水野)はい。

(水野)せーの…。
下ろして上げる…。

当てて…。
あっ ちょっと…。

ああ… それじゃ駄目じゃない?

そうじゃなくてさ
上から下に剥脱するようにね。

ああ… もう また一緒だ。

先生 この脚立との接触では

あの上から下の表皮剥脱は
起きませんよ これ。

うん…。 鑑識のミスじゃない事は
証明できたけど

だからといって
他殺の証明にはならない。

一体 どうやって

自殺に見せかける事が
できたのか…。

水野 あと頼む。

えっ?
どうも 冷房が利きすぎて

これじゃ 凍死しちゃうよ。
いや 意味がわかんない…。

ちょっと
表で あったまってくるわ。

いや 嘘でしょ?
えっ… ちょっと!

もう 凍死だなんて
オーバーな…。

凍死…。

それよ!

♬~

ああ… 宗方管理官。

あの 堀之内の胸部の表皮剥脱…。
(楓)うん。

あれは 鑑識の脚立によるものでは
ありませんでした。

原因はわかりませんが

少なくとも
君のミスじゃなかった。

堀之内は 低体温症で
もうろうとなったところを

何者かによって 自殺に
偽装された可能性があります。

低体温症?
ええ。

冬山で遭難すると
意識がもうろうとするでしょ?

それと同じ事です。

それなら 薬物や
拘束された痕跡がない事も

説明がつきます。
先生。

低体温症だと推測された根拠は?

胃の粘膜の出血斑よ。

その出血斑は 凍死や
低体温症の時に見られる所見なの。

堀之内は
寒い所に閉じ込められてたから

出現したのね。

あの工場には
冷凍室も完備されてたし

私は自殺じゃないと確信してる。

俺も同意見だ。

あなた…。
ああ。 管理官。

堀之内が河口湖で
安藤絹香を殺害する事は

不可能でした。

それは… どういう事?

警部の指示で

あの七色のキッチンの周辺を
徹底的に聞き込みましたところ

事件当日の11時45分

近くの商店街の防犯カメラに
堀之内が映っていたんです。

つまり 堀之内が

11時前後に河口湖にいる事は
不可能なんです。

なんですって?
堀之内は犯人じゃないの?

じゃあ あの直筆の遺書は
なんなの?

あの遺書は
本人が書いたものの可能性が

非常に高い。

安藤絹香を殺害したのは
堀之内。

(堀之内の声)
「私が安藤課長を殺した」

「犯した罪は償うつもりだ」

「迷惑をかけて申し訳ない」

しかし あの遺書には

死んで詫びるとは
一言も書いていなかった。

警察に出頭するつもりだったとも
読み取れる。

安藤絹香を殺害したのが 堀之内。

その堀之内を自殺に見せかけて
何者かが殺害した。

ちょっと待って…
私には まるで話が見えない。

河口湖にいないはずの堀之内が

じゃあ どうやって 安藤絹香を
殺害できたっていうの?

それは 我々が
出発点から間違っていたんです。

殺害場所は河口湖ではなく

恐らく あの七色のキッチン。

安藤絹香は 殺害される直前

あそこで いつものように
11種類の離乳食の試食をした。

死亡推定時刻も 殺害の場所も

全部
お前の所見が正しかったんだ。

それじゃあ…。

死亡推定時刻は13時から14時の間。

殺害場所は
遺体が発見された河川敷から

1時間半以内で移動できる場所…。

…とすると 河口湖で出た
あの物証は なんなの?

浴室の排水溝と

凶器のキッチンナイフに
付着していた あの血液は?

考えられるのは 偽装 ねつ造。

遺体発見現場の堀之内の指紋も
恐らく…。

(楓)どういう事? 河村班長

あの物証は…。

なぜ 黙ってる?

偽装 ねつ造を
認めるっていう事?

はあ… よくも 我々の期待を
裏切ってくれましたね。

(楓)出て行きなさい!

処分が出るまで自宅謹慎だ!

♬~

先生 殺害現場には
明らかな物証が残っていたんです。

物証は… 物は嘘をつきません。

♬~

河村班長

鑑識に電話したら

七つ道具の入ったケースがない
って言うんで

きっと
ここじゃないかなと思って。

あなたも 薄々
気づいてたんじゃないですか?

今回の事件は
何かがおかしいって。

「物は嘘をつかない」
そう言い切ったけど

だんだん
歯切れが悪くなってきた。

物証に疑いを持ち始めたからじゃ
ないですか?

物が嘘をついたんじゃない。
人間が つかせたんです。

何者かが このフェンスに
物証の指紋をねつ造した。

だとしたら
その人物が残した物証も

この現場のどこかに
必ず あるはずです。

それを
自分一人で証明しようと…。

だから 弁解しなかったのね?

みんなの力を借りればいいのに!
よっぽど 自分に自信があるのね。

ありませんよ。
周りが勝手にそう思ってる。

私は ただ
物証の声を聞いてきただけ。

(映子)鑑識の仕事は天職…。

仕事は 私の人生の全て。

だから 部下たちを指揮する立場に
なった時に…。

えっ? 有休を取りたい? 明日?

どういう事?

まだね 犯人に繋がる物証なんて
何ひとつ取れてないんだよ?

なのに 休みたいだなんて
よく言えるわ。

明日 またね
現場検証するから…。

(映子の声)
私は 自分の仕事のやり方を

同じ価値観を
部下たちにも求めました。

今にして思えば
ひどいパワハラ上司…。

ひょっとして
あなたが なんでも

自分一人でやってしまおうって
思うのは…。

怖かったからです。

部下に 自分のやり方や考え方を
押し付ける事が…。

もう…
あんな思いはしたくない…。

大阪で何かあったの?

わかった。 無理には聞かない。

でも 私が最初
あなたの事を誤解してたみたいに

今の部下の人たちも あなたの事
誤解してるんじゃないかしら?

手柄を独り占めされる

自分は
まだ信用されてないって…。

私にできる事があれば
いつでも連絡して。

私は
ずっと遺体の声を聞いてきた。

私たちは 似た者同士よ。

♬~

はあ… そうか。

彼女 物証が怪しいと
薄々 感じていたのか。

ええ。 だから
一人で疑いを晴らそうとしてた。

宗方管理官は
河村班長が手柄を焦って

物証をねつ造したと見ている。

河村班長の事
あんなに持ち上げてたくせに…。

いや… 実はな

刑事課のパソコンに
タレコミがあった。

えっ?

鑑識班長 河村映子の発見した
証拠は全て

自作自演のねつ造だと。
まあ…。

だから 彼女は
まずい立場にある。

場合によっては
懲戒免職もあり得る。

彼女とは 捜査上
意見の対立は何度もあった。

彼女は物証の 私は遺体の
声なき声に耳を傾けてきたわ。

だから わかるの。

彼女の鑑識としてのプライドや
責任感に嘘はないわ。

私は彼女を信じる。

なあ 早紀…。

ずーっと
引っかかってる事があるんだ。

なぜ 犯人は 山田社長に

あの場所に爆弾を投げ捨てるよう
指示したのか。

埋めた遺体が発見される可能性が
あるのに…。

うん… それって

遺体を早く発見させるためじゃ
ないかな?

早く? なんのために?

温泉のにおいよ。

かすかな
硫酸塩泉のにおいがしますので…。

時間が経つと消えてしまうもの。

そういう事か…。

においが消えないうちに
遺体が発見された事で

河村班長は河口湖に誘導された。

犯人の狙いどおりにね。

偽装した人物は別にいるわ。

河村班長を陥れようとしたのよ!

真犯人は 班長
強い恨みを持つ人間という事か。

そういう事。
しかも かなり狡猾よ。

鑑識を手玉に取るぐらいだもん。
ああ…。

今は容疑者が1人あがってる。

(一馬の声)安藤絹香に
ひどいパワハラを受けていた

下里という契約職員だ。

そいつが堀之内を唆して

安藤絹香を殺害させた
可能性がある。

ああ… じゃあ
その下里って男が黒幕だとして

自首しようとした堀之内を
自殺に見せかけて殺す事で

事件の幕引きを図ろうとした?
ああ…。

でも その下里って人

温泉水を使って
死亡推定時刻を攪乱するほどの

知識があったの?

経歴を調べたら

保健所に
配属されていた事があった。

じゃあ 少しは
知識があったかもしれない。

堀之内は
その男の書いた筋書きに従った。

よし
下里を もう一度 叩いてみる。

河村班長
どんな関係があったのか。

私は自分の戦いの場で勝負する。

絶対 許せないわ
鑑識や法医学を愚弄するなんて。

ホシは 必ず挙げるぞ。
うん。

この表皮剥脱の原因は
一体 何…?

体に拘束された痕跡もないのに

どうやって
自殺に偽装できたのか…。

やっぱり もう一度
現場に行ってみるしかないわね。

(麻理)どうぞ
お好きなだけ調べてください。

すいません。

あの…
冷凍室 見せて頂けますか?

あっ… はい あの 入ってるのは
離乳食の食材だけですけど…。

♬~

(机を叩く音)
いつまで だんまりを続けるんだ!

(茜)河村映子さんと
どういう関わりがあるんですか?

はあ…。

(麻理)すいません
扉の調子が悪くて

急に閉まったりして…。

でも びっくりしました 先生が
中から すごい音で叩くから…。

すいません。
人間は体温が35度以下になると

低体温症になって
意識レベルが低下するんです。

そうなったら
もう ドアも叩けないと思って

必死でガッて…。

あっ そうなんですね。 フフッ…。

だから 手を怪我するほど
叩いたんですね。

ああ… ハハ…。

ああ… フーッ フーッ。
はあ… はあ…。

無理しないでくださいよ。
うん。

(水野)あっ…。
(2人)おかえりなさい。

(水野)先生
手 どうしたんですか?

ううん ちょっとね。 それより
あなたたちこそ どうしたの?

先生 これ 寝袋ですよ。

あの食材のデータの整理
膨大でしょう。

深夜になるから
研究室で仮眠するんだそうです。

燃えてるんです 使命感に!

寝袋…。

♬~

警察に追われた堀之内は
あの工場に潜伏していた。

眠る時は寝袋を使ってたのよ。
うん…。

真犯人は 堀之内が
眠っているところに来て…。

フフフフフフ…。

失礼します!

フンッ。 ほっ!

これでミノムシ状態になる。

手足が動かせないよ!

こうしておいて
冷凍室に入れたのよ。

だから 体に
拘束された痕がなかった。

ここから先は
人形に堀之内になってもらうわ。

真犯人は
低体温症で もうろうとなった

堀之内の首にロープをかけ
吊り上げた。

完全に息が止まったところで
寝袋を外す。

ちょうど胸の辺りに来た時に

ファスナーがワイシャツを挟んで
引っかかった。

で いったん そのファスナーを
上に上げた時に

皮膚も一緒に挟んだんでしょうね。

それを力任せに
上から下へ引き下げた。

で 上から下に向かっての
表皮剥脱が起きたのよ。

そういう事か…。

堀之内の殺害方法はわかった。

あとは
殺害したのは誰かという事だ。

はあ… それは まだ特定できない。

あなたのほうは?

ああ
被疑者の下里は否認している。

今は泳がせているがな。

(携帯電話の着信音)
ん?

(携帯電話の着信音)

俺だ。

うん。

わかった。

明日の朝10時 河村映子の
監察官聴取があるそうだ。

えっ… 河村班長 どうなるの?

うん…
間違いなく懲戒免職だろう。

懲戒免職…。

それまでに犯人を捕まえなきゃ。

イムリミットは明日の朝10時。

時間がないわ…!

お願い。 明日の朝までに
真犯人を見つけなければ…。

河村班長を助けたいの。

もう一度
あなたの最期の声を聞かせて。

♬~

ん?

ここだけ
革皮様化が遅れてる。

水分の蒸発が遅いって事?

なぜ?

♬~

ただいま。

聞こえるかな~?
あっ 南ちゃん 来てたの?

(南)お邪魔してます。
調子は どう?

(南)おかげさまで順調です。
ああ よかった。

フフフ…
ちょっと もう一回いこう。

(2人)ヒッ ヒッ フー。
(七海)そう。

(七海・南)ヒッ ヒッ フー。
(七海)そうそうそう。 フフフ…。

はあ… でも どうして

足の一部分だけ
革皮様化が遅れてたんだろう?

(七海)ねえ 早紀さん。
お薬 何がいいかしらねえ?

ちょっと寒いと思ってさ

靴下はいたまま お布団に入って
私 昼寝しちゃったのよ。

そしたらさ 足 蒸れちゃってさ。
はあ…。

だから やっぱり 寝る時は
素足じゃないと駄目ねえ。

叔母様 今 なんて言いました!?

(七海)えっ…?

だからさ
寝る時は素足じゃないとって。

素足…。

そうよ… この季節
寝る時に靴下はくかしら?

靴下は
殺して 寝袋から出したあとで

犯人が はかせた。

その時 水分の蒸発を遅らせる
保湿効果のある物質が

付着したとしたら…。

保湿…!?

♬~

(呼び出し音)
ああ…。

(呼び出し音)
早く出て 花田くん!

(南)あっ 先生。

花田くん 飲みに行く時は
いつも スマホ出ない人なんです。

ええっ?
もう しょうがないなあ…。

あの採取した足の皮膚組織の分析
ちゃんと やってくれてるかな…。

ああ もう… 時間ないわ。
自分でやるしかない。

はあ…。 私 ちょっと
今から 医大に戻ります!

先生 私も手伝いましょうか?
いやいや いい。

うっ あっ… 痛い!

(七海)あら やだ 南ちゃん…。
えっ まさか 産まれるの?

うっ… 産まれそうです!
ええ~っ!

大丈夫?
どうしよう? ああ…。

早紀さん 私に任せなさい。
あなたは仕事場へ行く。 ねっ!

南ちゃんは私が引き受ける!
ああ 叔母様 ありがとう!

頑張ってね。 ごめんね。
大丈夫。

大丈夫? あっ 救急車…
じゃないわ タクシーだわ!

大丈夫?
我慢して! 頑張ってよ!

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

一致!

ああ あなた?

真犯人がわかった!
すぐ そっちに行く!

えっ? 河村班長
姿が見えない?

♬~

動機は

河村班長パワハラに対する
復讐…。

(映子の声)怖かったからです。

部下に 自分のやり方や考え方を
押し付ける事が…。

もう…
あんな思いはしたくない…。

彼女は その事で
ずっと苦しんできたのね。

だから 犯人が誰だか気づいた。

急いで! 河村班長が危ない!

清掃の仕事は
手が乾燥しますからね。

あっ 言っておきますが

大声で助けを呼んでも無駄ですよ。
フフ…。

ここは 再開発で 近くの工場は
みんな移転してますからねえ。

山田さん お願いだから
自首してください!

何も わかってないんだなあ
あんたは。

どうです? 物証をねつ造したと
周りから白い目で見られて

プライドをズタズタにされた
気分は。

ずっと…
私の事を恨んでたんですね。

フッ… 当たり前じゃないですか。

ハハ… さて パワハラ班長殿には

どんな指示を
出してあげましょうかね。

(物音)

(山田)来るな!
これが見えないのか!

(山田)近づいたら
この女を吹き飛ばす!

山田 もう逃げられんぞ。

証拠は あがってるんだ!

堀之内さんの足の指から
保湿オイルが検出されました。

それは 私の研究室で
爆弾事件があった日

あなたがくれたオイルと
成分が一致しました!

(清掃員の声)いつも このオイルを
手に塗ってるんですよ。

香りもいいですね
レモンの爽やかな…。

私が開発しまして
社員のみんなに配ってるんです。

今も かすかに
同じ いい香りがしてる。

あなた 手袋をはめたままでは

うまく 靴下をはかせる事が
できなかったのね。

偽装と ねつ造で
河村班長をはめた動機は

8年前に自殺した息子の
復讐だな?

ああ そうさ。

息子は… 功輔は

鑑識係になるのが夢で

その夢がかなって
希望に燃えていた。

それなのに…。

どういう事?
まだ 犯人に繋がる物証は

何ひとつ取れてないのよ?

なのに 休みたいだなんて
よく言えるわ。

明日 また現場検証するから
そのつもりで!

(山田功輔)はあ…。

もう… いつまで寝てるの!
本当に もう!

(山田の声)事件が起きる度に

この女のパワハラ
休む事も眠る事も許されず…。

(山田の声)
その苦痛から逃れたい一心で…。

(功輔)班長
えっ?

ボタンを発見しました!

(山田の声)つい 魔が差して
物証をねつ造してしまったんだ。

(山田)この女は

自分のパワハラを棚に上げて
息子の罪を暴き

懲戒免職に追い込んだ。

(山田)息子は絶望して…。

♬~

まだ23歳だったんだ…!

山田さん 河村班長

その十字架
ずっと背負ってきたの。

お前は誤解してる。

班長はな 懲戒免職にならないよう
懸命に奔走したんだ。

うるさい!

この女のせいで
息子は死んだんだ。

だから 息子と同じ目に
遭わせてやろうと思ったんだ。

そう決心した日から

鑑識や法医学の知識を
身につけようと

一生懸命 勉強した。

それで

安藤絹香に恨みを持つ堀之内を
計画に引き込んだんだな。

ああ。 あいつ
ひどいパワハラを受けてたんで

使えると思ったよ。

(堀之内)クソッ!

課長の野郎… ぶっ殺してやる!

♬~

(山田の声)堀之内が
パワハラ課長を殺したのは

横浜の
七色のキッチンの調理場だ。

そして
死亡時間を曖昧にするため

私が 河口湖の実家の
温泉のお湯をかけさせた。

その遺体が偶然 発見されたように
するために

あらかじめ 無関係な2人に
爆弾を送っておいたのね。

ああ。 どうせなら ついでに

パワハラ上司の奴らに
お仕置きしてやろうと思ってね。

(爆発音)

うわっ!
(爆発音)

(山田の声)そして
3人目のふりをして…。

(爆発音)

(山田の声)そのあと

堀之内から受け取った
凶器を使って

河口湖の実家が殺害場所のように
偽装した。

殺害現場は
温泉地の可能性があります。

この女は
まんまと引っかかってくれたよ。

ハハハハ…!

あの河川敷の堀之内の指紋も
そうだな。

はい。
はい!

(山田の声)
あれも思うツボだった。

フッ… それに
奴のマンションの写真

パソコンの細工 爆薬

警察のタレコミ
全てが思いどおりだった。

でも ご遺体の胃の内容物が
その計画を見破った。

あの77品目の離乳食…。

それが
本当の殺害場所を教えてくれた!

やっぱり あの時

さっさと 研究室を
吹き飛ばしておくべきだったな。

あの堀之内も

良心の呵責だのなんだの
言い出したから殺したんだ。

殺人を自白する手紙もあったから

遺書として使わせてもらった。

警察の目を逃れて あの工場で
寝泊まりしていた堀之内を

寝袋のまま拘束し
低体温症にさせて

自殺に見せかけて殺した。

ああ。

(早紀の声)眠っている堀之内を
ロープで縛り

冷凍室に入れ そのあとで…。

寝袋を脱がせる時
胸の皮膚に傷をつけた事に

気がつかなかった。

(早紀の声)
さらに 靴下をはかせる時

手袋のままでは
うまくできなかった。

だから
手袋を取って靴下をはかせた。

その時 堀之内の足に
保湿オイルが付いたのよ。

あなたは この2つのミスを
犯した事に気づかなかった。

鑑識と法医学を愚弄した罰ね。

山田! リモコンを渡せ。

あんたらを道連れにして…
死んでやる!

逃げて!
先生と警部は逃げてください!

河村班長…!

今までと爆薬の量が違う。
倉庫ごと吹っ飛ぶ! 早く!

ハハハハハ…! ハハハハハハ…!

ねえ あなた 笑ってるけど
また致命的なミスを犯してる。

なんだと?

緻密な計算ができるくせに
意外と うかつな人ね。

私たち どうして
ここが わかったと思う?

あなたの携帯の電波からよ。

その爆弾 信管が外れてる。

うわああああ…!

ああっ ああ…!

ああっ! ああっ…!

大丈夫?

先生 なんて無謀なんですか…。

名前の画数によるとね 私は
猪突猛進のタイプなんですって。

ハハ… ハア…。 はあ…。

♬~

(映子)二宮先生 本当に
ありがとうございました!

いや そんな…
お礼なんて とんでもない。

私たち 似た者同士じゃないですか
仕事が生きがいの…。

頼りになる仲間がいなくなったら
困るのは私だわ。

そうおっしゃってくださるのは
嬉しいですけど

私は もう…。

何 言い出すの? あなたは
パワハラ上司なんかじゃない。

警察官は 不眠不休で

捜査にあたらなきゃならない時も
ある。

それを
パワハラと逆恨みされちゃあな。

私も身につまされる。
パワハラって

コミュニケーションが取れてない時に
起きるんじゃないかしら。

心を開いて思いやりを持ったら
少しは…。

(石崎)班長

管理官に 班長の指示に従うよう
言われて来ました。

はっ…。

♬~

班長の着替えは
車に積んであります。

(映子)みんなで先に
作業 始めてください。

(一同)はい!
(映子)あっ 爆薬の扱いには

十分に気をつけてよ。
(鑑識係員たち)はい!

これで
彼女とも うまくやっていけそう。

そりゃ どうかな?
えっ?

法医学と鑑識 頑固女帝が2人。

この先も ガンガン
ぶつかるんじゃねえのか?

ううん それだって
コミュニケーションよ。

ぶつかり合って絆が生まれる。

ああっ! 産まれる…!

ん?
ああ どうしよう…!

何が産まれるの?
忘れてた…!

(七海)ほ~ら かわいいでしょ?

お店 何軒も回ってさ
これに決めたのよ。

叔母様
もう買っちゃったんですか!?

ええ。
あのさ いくらなんでも

早すぎるだろ。 なあ? 早紀。

悔しい~…!

ランドセルは
私が買おうと思ってたのに…!

筆箱は私が買いますから
絶対 買わないでくださいね!

ああ そうですか。 じゃあ 私は
地球儀にしようかしら。

まあ…! じゃあ 私
体操着入れも買いますからね!

じゃあ 下敷きは私です。

じゃあ… じゃあ
お弁当袋 縫いますから!

何 言ってんのよ 今はね 給食よ。

はい 勝利!
やった~!

ただいま!

あっ!
来た…! 来た!

おかえり!
おかえりなさい!

ああ…!

はじめまして

おばあちゃんでちゅよ。

おじいちゃんですよ。 ハハッ…。

七海おばちゃんよ~。

(2人)ベロベロバー!
バー!

ハハハッ… ポンッ!

ベロベロバー。 アハハハ…!