ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

まんぷく 総集編(後編)安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀… ドラマの原作・キャストなど…

連続テレビ小説まんぷく」総集編(後編)』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. ラーメン
  2. 萬平
  3. ヌードル
  4. 福子
  5. お母さん
  6. 仕事
  7. 出来
  8. スープ
  9. 世良
  10. お湯
  11. 一緒
  12. 商品
  13. 駄目
  14. 忠彦
  15. 会社
  16. 神部
  17. 即席ラーメン
  18. 完成
  19. 理事長
  20. エビ

f:id:dramalog:20190502115435p:plain

連続テレビ小説まんぷく」総集編(後編)』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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連続テレビ小説まんぷく」総集編(後編)[解][字]

2018年度後期・連続テレビ小説まんぷく」の総集編。第14週「理事長!?」から第26週「いきましょう!二人で!」の内容をダイジェストでお届けする。

詳細情報
番組内容
連続テレビ小説まんぷく」総集編(後編)。塩づくりや栄養食品ダネイホンの開発、そして進駐軍による逮捕など、さまざまな困難を二人で力を合わせて乗り越えてきた福ちゃん(安藤サクラ)と萬平さん(長谷川博己)。いよいよインスタントラーメンの開発へ向けて、新たな挑戦が始まります!あの感動をもう一度!
出演者
【出演】安藤サクラ長谷川博己内田有紀松下奈緒要潤,大谷亮平,桐谷健太瀬戸康史岸井ゆきの中尾明慶松井玲奈呉城久美深川麻衣,毎熊克哉,西村元貴,小川紗良,上川周作加藤雅也ほか
原作・脚本
【作】福田靖

 

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萬平さんが戻ってきて1週間。

福ちゃんたちは
克子姉ちゃんの家に居候していました。

(幸の声)
(萬平)うわ~ ハハ。

(克子)よかった。 萬平さん
やっと穏やかな顔になったわ。

<そんな中 ある人物が
萬平を訪ねてやって来ます>

池田を経済発展させるという目的で

信用組合を作ることになりました。

池田信用組合の理事長に
なって頂きたい!

はあ?
(福子)理事長!?

♬「恥じだって一緒に」

♬「あなたとならトゥラッタッタ♪」

(忠彦)僕は反対です。 萬平君は まだ
世の中にない何かを作り出す人間や。

僕は その発明品を見たい。
私も。

(鈴)こんな 千載一遇の機会を逃す あほが
どこにいますか。

お母さんは その理事長って名前に
目がくらんでるだけでしょ。

どこが悪いのよ。
あなたの旦那は無職なのよ。

(真一)萬平君が理事長になれば
組合員も集まるやろし。

いや それは
人集めのお飾りということなんじゃ…。

(真一)君が しっかり仕事をすれば
誰もお飾りとは言わんやろ。

やる気次第で
世の中の役に立つということや。

引き受けて下さるんですか。

この小野塚真一さんも一緒に

信用組合の経営に関わるというのが
条件です。

真一さんは もともと
証券会社の社員でしたし

信用の置ける人を そばに置きたいんです。

僕は 腹を決めました。

立花様が来て下さるんならば 喜んで!

僕かて 心配や。

けど… 萬平君には
福ちゃんがついてる。

えっ…。
今までかて いろんなことを

乗り越えてきたんやないか。

そうですよね… うん。

そうよ!

<それから8年後。

福子たちは 大阪の池田という町に
移り住んでいました>

いい天気。

皆さんが頑張ってくれたおかげで

目標達成です。

(拍手)

本当にありがとう。

ありがとう。

8年も この池田信用組合
引っ張ってこられて

もう 堂々たる理事長ですな。

堂々たるなんて…。

いつまでたっても
ああいう服は着なれませんし。

ところで わざわざ
お二人が いらっしゃったというのは…。

7月に入ってから
だんだん景気が悪くなってきましてね。

つい この前まで
神武景気と騒いでいたのに…。

業務提携している母店として
ご忠告させて頂きます。

どうか 油断しないで下さい。

分かりました。

(笑い声)

(アキラ)わお!
(しのぶ)パーマあてたの 福ちゃん。

失敗してしもた。

(しのぶ)そんなことない。
よう似合てる。

いかにも 若奥様いう感じやで。
そら 立花さんの奥様やもん 福ちゃんは。

理事長夫人やよ。
せやな。

もう それは やめて下さい。

その理事長夫人を
こんな狭い店で働かせても ええんかな。

罰が当たるわ。
ほんまや。

理事長夫人が働きに出るやなんて。

福子は じっとしてられないんよ。
お母さんかて知ってるでしょう。

家の掃除 炊事 洗濯は
お手伝いさんを雇えばいいのよ。

家族の食事は
自分で作りたいんでしょ。

あなたかて
もう お金に困ってないのに

お手伝いさんを雇わない。
いらないもの。

茂さんのごはんも
あなたが作ってるんでしょう。

当たり前やない。 タカの旦那様よ。

大体 どうして 茂さんが
ここに住んでるのよ。

タカは もう結婚したんでしょ。
神部タカよ。

(克子)せやかて この家が
居心地がいいって言うんやから。

(神部)ただいま。

(タカ)お帰りなさい 茂さん。

今日も仕事が大変やったよ。
ご苦労さまでした。

(吉乃)ただいま。
お帰り 吉乃ちゃん。

(タカ)吉乃も仕事大変やった?
疲れた。

ただいま。
お帰りなさい お義父さん。

絵は売れた?
売れたよ。

何で玄関に
こんなに たくさん人がいるんや。

いい子にしてたって言うたの
源ちゃん。

(源)してたよ。
とんでもない。

ん? 何をしたの?
いたずらしたのか 源。

バケツいっぱいに
ダンゴムシ集めてきて

「はい おばあちゃん」って。
いや~!

おばあちゃんが虫が嫌いだって
知ってるだろ 源。

そやかて 面白いんやもん。
おばあちゃん びっくりしてた。

腰が抜けたわ。
そうそう 話は変わるけど。

今日ね 敏ちゃんに会うたの。
ほう。

それでね 相談されたのよ。

(敏子)萬平さんに
私の知り合いの町工場を助けてほしいの。

町工場?
小さな会社なんやけど

今まで世の中にない道具を
作ろうとしてるんですって。

世の中にない道具?

昔の萬平さんみたいでしょう。

どこの会社だ。

<早速 萬平は その町工場を訪ねます>

ここですね。

(健三)うちは
昔から刃物を作ってるんです。

けど 家電会社に勤めてた息子が
戻ってきましてね。

うちの技術を使うて
新しいものを作ろうて言いだして。

考えたのが 万能調理器です。

この上の容器を取り替えることで

ジューサーにもなり
ミキサーにもなり

野菜をみじん切りすることも
できるんです。

万能調理器。 ハハハハ。

100万円!?
池田信用組合が融資します。

頑張って商品化して下さい。
あ… ありがとうございます。

よかったわね あなた。
ああ。

梅田銀行は景気が悪くなってきたから
財布のひもを締めろと。

でも こういう会社こそ

僕たちが助けてあげなきゃ
いけないんじゃないですか。

この会社は絶対に伸びます。 絶対に。

織田島製作所は
家族3人だけでやってるんだ。

懐かしかったなあ。

昔は僕も ああやって
もの作りをしてたんだよなって。

時々 フッと思うんだ。

自分は こんなことしていて
いいんだろうかって。

後悔してるんですか。

萬平さんは
世の中の役に立つ仕事をしてるんです。

人を笑顔にしてるんですよ。

もう寝よう。

おはようございます 理事長。
ああ おはようございます。

悪い知らせがあります。
えっ。

今 梅田銀行から電話があって
やはり 新規の融資に関しては

金は出せないと言われました。
何!

織田島製作所も含まれます。

うちの金庫に 今 いくらありますか?

えっ。
織田島製作所だけは

融資を続けさせてもらえませんか。

ただいま。

ん?

あなた その方は?

(忠彦)モデルさんや。
花村奈保美と申します。

これからは 美人画を描こうと思う。

僕は 戦争で目をやられてね。
緑と赤の区別がつかないんや。

まあ。
(忠彦)せやけど その欠点を生かして

自分の画風を見つけたんや。

それを 美人画にも生かしてやる。
フフ… 美人画…。

出来ました。

あとは これを
どうやって商品化に持っていくかだ…。

どこの銀行も…。

資金援助はできないそうです。

もう 諦めるしかありません。

もう一度 梅田銀行に頼みましょう。
あそこは うちの母店です。

金を貸すなら
担保が必要だと言ってきますよ。

担保…。

実は 折り入って 相談があるんです。

何よ 急に改まって。

この家と土地を 担保にしたいんだ。

ええっ!

織田島製作所を応援したいというのは
池田信用組合の理事長というより

僕個人の強い思いだ。

だから 組合には迷惑をかけられない。

待って下さい。
うちを担保にするっていうことは

もし駄目やったら
全部取られるってことやないの!

いや それはありません。
どうしてですか。

この万能調理器は 必ず売れる。 必ず。

大反対です。

絶対に 許しません!

織田島製作所を手伝うようになって
僕は気が付いたんです。

やっぱり自分が本当にやりたかったことは
こういうことなんだって。

この万能調理器は
織田島製作所の人たちの夢でもあり

僕や神部君の夢でもあるんだ。

せっかく ここまで出来たのに
このまま埋もれていくなんて

そんなこと 僕は 耐えられない。

世の中の人たちを笑顔にする
幸せにする商品なんだ。 頼む!

駄目よ 福子!

分かりました。

福子!

8年前 本当の萬平さんに
戻って下さいって言うたのは

私ですから。

ありがとう 福子。

ああ…。

お義母さん 大丈夫ですって。

ありがとう 福子。

<しかし 思いがけないことが起こります>

実は 人事異動がありまして…。

代わって私が新しい担当になりました。

これは うちの方針が
変わったことに伴う異動です。

というと…? 今 不況は
予想を超えた速さで悪化しています。

これまで そちらにお貸ししたお金の
回収に入ります。

えっ。

2億円!?
(矢野)減額はできません。

これを全部返したら うちには
組合員を助ける金がなくなります。

せめて 期限を延ばして頂くことは
できませんか。

今 融資を止められたら
困る組合員が たくさんいるんです。

期限延長も無理です。

私が決めたことではないんですよ
立花さん。

上の判断なんです。 ご理解下さい。

ちょっと待っ…。

こんな ばかなことが!

この家は どうなるんですか。

すぐに差し押さえられることはない。

でも その時になっても
うろたえないように

覚悟しといてくれ。

分かりました。

まだまだです 萬平さん。

どんなことが起こったかて
最後は うまくいくんです。

萬平さんは 大器晩成。

私は信じてますから。

ありがとう。

(美絵)こんにちは。

(大野)預金を 全額
下ろしたいんですが。

全額ですか。

すいません。

あちらのお客様が 預金を全額
下ろしたいと おっしゃってます。

うちが 梅田銀行から 貸付金の返金を
求められてるんだろうって。

どうして それを!?

理事長 大変です! 下に来て下さい!

下ろして下さい!

何だ これは…。

(騒ぐ声)

理事長…。

これより担保に取った家財道具を確認して
売却の準備にかかります。

さ… 差し押さえ?
小野塚さん あなた方の仕事です。

申し訳ない 福ちゃん。

真一さん…。
(鈴)ちょっと… ちょっと待って!

(鈴)どうして いきなり…。

しかたがないんです。

萬平さん!
私たちは 追い出されるの?

うちに来たらええから。
そうですよ。

僕たちが行ったら
克子義姉さんたちに迷惑がかかります。

どこかに借家でも借りて。
借家…。

お母さんは
克子姉ちゃんのところに行って。

私 お父さんと一緒にいる。

僕もや。

そうか。

もう こうなったからには
しかたがないわ。

私たち家族
みんなで力を合わせて頑張ります。

ねっ 源。
うん。

私も頑張る。

何があっても 私たちは平気ですから。

ありがとう 福子。

≪ごめんください。

敏ちゃん。

ずっと気になってたの。

今の福ちゃんが
平気でいられるはずがないって。

女学校の時も
そうやったやない。

つらいことがあっても
全然顔に出さんと

私とハナちゃんを
励ましてくれたりして。

いつやったか 福ちゃんが一人で
わんわん泣いてるのを見て

私ら びっくりして
初めて福ちゃんが悩んでること知って。

敏ちゃん…。

ほんまは 怖いの。

どこまで萬平さんを支えていけるか…

子どもたちを守っていけるか…

もう不安で たまらないの。

福ちゃん…。

萬平さんには 言わんといてね。

誰にも言わんといて…。

今回 この責任は 全て私にございます。

その責任をとりまして
私は 理事長職を退任いたします。

そのかわりに 御行のどなたかを
新理事長として派遣して頂きたいのです。

御行のお力添えで
この池田信用組合を 残して頂きたい。

そして 池田の産業の発展に

ご協力頂きたい! お願いいたします!

梅田銀行との強い結び付きが
出来ることによって

池田信用組合は安定します。

すぐに万能調理器の生産を開始できます。

おおきに!

織田島さんたちが
僕に もの作りの楽しさを

思い出させてくれました。

本当に 感謝しています。

<こうして 福子たち家族は
新しい家に移り住むことになります>

(3人)頂きます。

(ため息)
疲れたのか。

えっ いや… 今日は一日中
バタバタしてましたから。

貧乏になって僕は暇になったけど
福子の忙しさは変わらないからな。

ほんまに。

お前が毎日やってる仕事の中で
一番大変なのは何だ。

毎日の食事を考えることです。
うん なるほど。

一番大事なのは食事ですから。

萬平さんが
いつも言うてるとおりですね。

ん?
人にとって何より大事なのは

食べること。

私 大好きなんです ラーメン!

人間 食うことが一番大事なんだ!

(竹春)食べて。 何杯でも いったって…。

ラーメン!

人にとって 一番大事なのは食べること。

そして それを作るのも
大変な仕事なんだよな 福子。

そうですけど…。
えっ… ラーメンって何ですか?

覚えてるだろ。
戦後 闇市で見た あの行列…。

みんな 温かいラーメンが
食べたかったんだ。

あんなに うまくて
僕たちを幸せにしてくれたラーメンが

どうして 家で食べることが
できないんだよ。

ラーメンは 屋台とか中華料理屋さんで
食べるもんやから。

ラーメンだ! 見つけたぞ 福子。

ラーメンだ。
は?

<萬平は これまでにない
ラーメンを作ろうと 研究を始めます>

でも 必要な条件は見えてきた。

まず第1に
食べ物である以上 おいしいこと。

おいしくても
すぐ飽きるようでは駄目ですよ。

そう。 毎日食べて それでも
また翌日欲しくなるようなラーメンだ。

ワクワクしてきました。
第2の条件は…。

安いこと。
それも大事。

そして 第3の条件。

これが一番大事なことやて。
何ですか。

簡単にできること。

全く新しい発想が必要なんだ。

今まで世の中にないものを
作ろうとしているんだから。

今 うちは貧乏だ。
テレビも冷蔵庫も洗濯機もない。

でも 冷蔵庫がない家も
たくさんあるはずだ。

うん そう思います。

だから 僕が作るラーメンも
冷蔵庫がなくても

常温で保存できるものでなくちゃ
いけない。

なるほど!
まだある。

妊婦や子どもが安心して食べられる
安全な食品でなくてはならない。

安全な食品。

これで条件が全部そろった。

この5つの条件が全部そろったものなんだ
僕が作りたいラーメンは。

≪(戸が開く音)
あっ 子どもらが帰ってきた。

ああ。
お帰りなさい。

あれ… どうしたん?

(泣き声)

言いなさい 源。 何があったんだ。

学校の帰り道に言われたんや。

お前らの父ちゃん
信用組合の理事長 クビになって

ルンペンになったんやろって。
ルンペン?

お父さんはラーメン作るんや言うたら
また笑われて…。 ケンカになって。

お父さん ラーメンなんか やめて!

また信用組合で働いて!

(幸)貧乏は嫌や!
(泣き声)

ラーメンを作ることは
恥ずかしいことじゃない。

嫌や!
(泣き声)

嫌やない! 嫌やない。

ラーメン屋になって何が悪いのよ!

確かに お父さんが
信用組合で働いてた時は

うちには お金がありました。

せやけどね お父さんは
ほんまは もの作りの人やの。

世の中の役に立つものを作って
みんなを笑顔にする発明家やの。

誰も お父さんが作ったラーメンを
おいしい おいしいって食べて

笑顔になってくれます。

みんなが びっくりするようなラーメンを
お父さんは作るんだ。

せやから 誰に何を言われようと
気にしたら駄目。

分かった…。
(幸)はい。

(泣き声)
よう頑張った。

大丈夫。 大丈夫。

これは…。

ここに研究所を作るんだ。
研究所!?

ここで 即席ラーメンを開発するんだ。

うわ~!
出来たぞ 福子。

(岡)即席ラーメンの研究所ですわ。
(森本)ここで作るんですよ。

森本君と岡君が手伝ってくれたおかげで
ほら もう電気も通ってる。

(森本)力になれて
うれしかったです。

(岡)社長と仕事するんは
8年ぶりですからね。 ああ。

よしっ。
もう火が使えるんですね。

ああ。 まずはスープから作る。
スープ?

ああ。 今から鶏ガラを買ってくる。

商店街に行くんやったら私も一緒に。

だったら
僕のリヤカーで乗せてってやる。

嫌です。
周りの目なんて気にするな。

気にします!

(笑い声)
やっぱり みんなが笑ってる。

福子には苦労をかけてるからな。

もうすぐ 50にもなろうという男が
仕事もせずに ラーメンを作ろうなんて

自分でも
わがままだとは分かってるんだ。

萬平さんは新しいラーメンを考えることが
仕事やありませんか。

ほかのことは
何にも考えなくていいですから。

ありがとう 福子。

(しのぶ)旦那さんは どないしてるん?

ラーメン作り
うまくいってんのんか?

これから麺作りです。

さっき 小麦粉やら卵やら
道具をたくさん買うてきて…。

重要なのは
このスープを麺に練り込むことだ。

まだ誰もやったことのない挑戦だ。

頑張って下さい 萬平さん。
ああ。

でも 麺にスープを練り込むんですよね。

うん。
その麺に お湯をかけると

麺からスープが染み出て…。

あっという間に
おいしいラーメンが出来上がる。

いや スープが
薄くなってしまうんでは?

お湯に溶けて もう ただ ただ
薄いスープになるんやありませんか。

そうかもしれない。

今 萬平さんは どうやって
練り込むスープの味を濃くするか

一生懸命 考えてます。

大変やねえ。

今度のモデルさんも きれいな人やわ。

忠彦さんは
ほんまに美人が好きなんやね。

モデルさんなんやから
美人なんは当たり前でしょう。

美人やないモデルさんかて
いるわ。

お母さん
また やきもちやいてるん。

やきもちなんか やいてません。

まだ薄い。

よし。

萬平さん 徹夜したんですか。

スープを煮詰めて作った
スープエキスだ。

はい。
どうだ。

うん この濃さやったら
大丈夫やと思います。

よしっ! いよいよ麺作りだ。

この練り水には ごま油が加えてある。

風味を出すために?

そう。 そこに卵と…

砕いて粉にした卵の殻。

そして スープエキス。

うわ うわ うわ うわ。
速さが大事なんだ。

え~!
ふんっ ふんっ ふんっ。

上手。
ふんっ ふんっ ふんっ。

次は これを使う。

1 2 1 2。
1 2…。

おかしいな。
何がですか。

どうして こんなんなるんだ?

≪(鈴)福子。
ああ?

≪(鈴)いないの? 福子。
あっ お母さんや。

お肉に…。
うわ~!

卵。 夕食に使いなさい。

そんな気を遣うてくれなくても。

萬平さんは 今 どうしてるの?

麺の生地を作ってるところ。

じゃあ お義母さんは そのハンドルを
時計回りに回して下さい。

分かりました。

1 2 1 2。
えっ。

1 2… ど… どうしたの?
ちょっと待って下さい。

何だ これは。

何よ これ。
麺… やない。

食べてみよう。
えっ これを?

な… 生麺よ。
ちょっとだけですよ。

お湯の色が変わりませんね。

スープが溶け出してないのかしら。

どうなの?

私も。
そしたら私も。

まずい。

麺が ボソボソで粉っぽいです。
お水~。

気持ち悪い。

もう一度 原点に戻って考え直してみる。
はい。

お湯をかけるだけで
食べられるラーメンにするためには

麺になる前の生地の段階で味を付けるのが
当然だと僕は考えていた。

はい。
しかし

小麦粉に いろいろなものを
混ぜてしまっては うまくいかない。

余計なものは入れないで
生地にした方がいいと思うんだ。

麺までは 当たり前に作る。

そう。 普通に麺を作って
スープエキスで味付けする。

お湯をかけると それが溶け出して
ラーメンスープになる。

そうですね。

それを どうやって味付けするかだ。

<それから数日後>

≪福子!
はい。

食べてみろ。

これは…。
いいから食べてみてくれ。

おいしい!
だろ。

どうやって作ったんですか!

このスープエキスに
さっと つけただけだよ。
さっと?

そもそも 麺に味を染み込ませる
というのが間違いだったんだ。

せやけど 麺に味が付いてないと
お湯をかけた時に…。

味が付いているのは表面だけでいいんだ。
それが お湯に溶け出して

こんなラーメンスープになるんだ。

10歩も20歩も前進です 萬平さん。

次は どうやって
常温で保存できるようにするかだ。

(秀子)先生の絵って
独特な色使いね。

不思議で とっても きれい。

僕は 目が悪いんや。
目?

一時は絶望したけど
むしろ それを生かしてやろうと思てね。

そしたら 絵が売れ始めた。
皮肉なもんや。

だったら
もっともっと冒険しなきゃ。

冒険?
絵そのものの概念を ぶち壊すのよ。

何を言うてるんや 君は。

秀子…。

退屈だわ 私。

♬~
な な… 何!?

♬~

私を描いて。 先生 私を描いて!

♬~

既成概念を ぶち壊すのよ!

さあ 描いて!

♬~

天日干しだ。

常温で保存できるようにするためには
麺の水分を抜くこと。

つまり 乾かすということだ。
アッチ アチチチ!

乾いたようだな。

これは いいかも。

2分たちました。
ああ。

かたい麺と ふやけた麺が混ざってる。

何やの あの女は…。

せやけど お父さんが…!

♬~

(秀子)その調子よ。
先生 描けるじゃない。

さあ もっと描きなさい。

♬~

今日で私の役目は終わりました。

先生の絵は完成しましたから。

完成!?
さよなら。

あっ 奥様。

芸術家の妻が あれくらいのことで
うろたえてはいけませんわ。

(克子)何これ。
タイトルは「踊る女」や。

人に見えない。
見えなくていいんです。

僕は 秀子のパッションを描いたんや。

彼女から ほとばしる情熱や。

それを キャンバスに表現できたんや!

スープエキスに
つけないんですか?

ああ。 エキスにつけると
その分 水分量が多くなって

乾くのが遅くなる。
そしたら どないするんですか。

スープエキスをかけてみる。
かける? ああ。

どうしても ムラになるなあ。

あっ。
うん?

これは!
じょうろか。

(2人)おお~。
これはいい。

よく思いついてくれたな 福子。

<麺は 明け方には乾いていました>

<しかし…>

やっぱり元に戻らない。

もう一度 考え直そう。

最初から!?

<ある日のことです>

わあ~!
お隣さんから たくさん頂いたの。

うちは 今夜は天ぷらよ。
そしたら うちも。

ありがとう 敏ちゃん。
どうぞ。

今 おいしい天ぷら作ってますから
これを食べて 元気を出して下さい。

たくさん食べて お風呂に入って

ゆ~っくりお休みになって。

ねっ 萬平さん。

これだ!
うわっ! びっくりした。

天ぷらだ 福子。

天ぷら?

えっ えっ… えっ?

「天ぷらだ!」って何ですか 萬平さん。

あの泡は何だと思う。
泡?

油の熱で 具材の水分が蒸発していく。

それが 天ぷらを揚げる時に出る泡だ。

もしかしたら
麺が うまく乾くかもしれない。

麺を天ぷらにするんですか。

入れるぞ。

うお~!

水分が蒸発してるんですね。
そうだ。

うわ~。
もういいだろう。

よし お湯で戻してみよう。

何分待てば いいんですか。

麺が まだ温かいから2分くらいかな。

2分たちました。

んっ…。

んっ んっ んっ んっ んっ! おいしい!

おいしいです 萬平さん!

麺が ちゃんと元に戻ってる。

どうして 油で揚げると

お湯をかけて 麺が元に戻るんだ?

どないしたん お母さん。
これ 食べてごらんなさい。

ラーメン 出来たん?

萬平さん! これは ついに 完成ですね!

どうしてだ!
ん?

(犬の遠ぼえ)

<そこで 以前 世話になった
近江谷教授に相談してみると…>

(近江谷)これは… 麺が多孔質化している。

たこうしつか?

油の熱で麺の中の水分が蒸発し
空洞が出来たんです。

つまり お湯を注ぐと その穴に
水分が入り込むというわけですか。

そうです。 だから麺が元に戻ったんです。

これは画期的な発明ですよ 立花さん。

やっと ここまで来た。

萬平さんは 油で揚げて戻した時に
一番おいしくなる麺を作ろうと

生地から改めて研究し始めました。

いろいろ試した結果…。

んっ…。

これが 一番おいしい。
うん。

出来ましたね。

出来た。

ハハハハハハハハ!
出来たぞ! ハハハハハハハハ!

やった! ついに 出来た!

万歳! 万歳!

あとは… どんな名前を付けるか。

このラーメンを食べた人たちが
みんな幸せになるような

そんな名前がいいなあ。

まんぷくラーメンとか どうですか。

おいしいラーメン食べて満腹になれば
みんな幸せになります。

まんぷくラーメンか。

あっ! 萬平と福子で
まんぷくラーメン!

えっ!
ああ! あ~!

(幸)そうや!
(源)まんぷくラーメンや!

そしたら もう
まんぷくラーメンしかないな。

よし 決定だ。 ハハハハハ!

セロファン紙で?

まんぷくラーメンを
袋詰めにしたいんですよ。

中身が見えた方が
どういうものか分かるでしょう。

袋のデザインを
忠彦さんにお願いしたいんです。

僕に?
以前の忠彦さんだったら

こんなお願いは
しなかったかもしれません。

でも 今は…。

包装デザインは重要です。

忠彦さん お願いします。

分かった。 考えてみよう。

ありがとうございます!

おお~!

これは いいですね。
斬新ですね。 ああ。

(忠彦)萬平君と福ちゃんには
今まで いろんなことがあった。

これは
2人を もみくちゃにしてきた大波や。

せやけど このおかげで
まんぷくラーメンが出来た。

せやから 荒波を カラフルで
親しみのあるもんにしたんや。

ありがとうございます 忠彦さん。

この案を採用させて頂きますよ。
よかった。

そして 昭和33年8月25日。

ついに まんぷくラーメンが
世の中に登場したのです。

どうぞ いらっしゃいませ。
(道代)あら ええ匂い。

おいしいですよ。 どうぞ。
どうぞ どうぞ。

どうぞ。
(道代)うん おいしい。

ですよね~!
(太田)ほんまや!

これが たったの3分で出来るんです。
(礼子)3分?

そう! お湯をかけるだけで出来る
ラーメンっちゅうのは

時間と労働力を買うのと
一緒なわけです。

(美佐子)食べさせて!
(森)俺にも食わせてくれ。

俺も!
うちも一杯…。

さあ おいしいですよ。

(世良)ほんで 全部売れたんか?

2箱分しか売れませんでした。

「おお~!」いうて みんなが
飛びついてきたんとちゃうんかい。

飛びついてくれたお客さんも いましたよ。
せやけど まだ皆さん 疑心暗鬼いうか…。

大急百貨店が
売り場を提供してくれるのは

3週間でしたよね。

これじゃあ せっかくのチャンスを
生かせないまま終わってしまう。

もしかしたら この袋かも。
袋?

忠彦さん 言うてたんでしょ。
これは 福子と萬平さんの

人生をイメージした荒波やって。

何で わざわざ荒波なのよ。
縁起が悪い。

私には てんぷくラーメンに見えてきた。

(2人)てんぷくラーメン!?

見えません!

商売って大変やね。

ええもんやから売れるいうことには
ならないんやて。

やっぱり 袋のデザインが悪かったんや。

忠彦さ~ん!

「P印のペンギン石鹸」。
これは何?

(克子)宣伝や。
(タカ)毎日やってるよ。

毎日…。
何回も。

何回も…。

これや!

テレビや~!

テレビで宣伝する?

その手があったか…。

テレビに
コマーシャルを出してくれる会社が

少ないいうてテレビ局は困ってるそうや。

そしたら 今なら まだ…。
広告料は安う済むかもしれん。

テレビで毎日 何回も まんぷくラーメンの
そのコマーシャルを映すんです。

百貨店の売り場で声を張り上げるんとは
大違いや。

テレビで まんぷくラーメンが…。

よし じゃあ やろう コマーシャル!
はいっ。

それでは 奥様 「よ~い スタート」で
お湯をついで下さい。

(世良)えっらい緊張しとるど。

福ちゃん 笑顔やで。

笑顔!

(鈴)そのまま。

(神部)よ~い スタート!

「丼に麺を入れて お湯をかけるだけ」。

はい オッケー!

(鈴)今のでええの?
よかったよ 福子おばちゃん。

(神部)ええ笑顔でしたね。
あかんやろ あんなもん!

えっ。
見てる人が不安になるわ お前。

(神部)そうですか。
(世良)もっぺん撮り直せ。

(神部)最後のシーンです。
セリフのあるシーンは ここだけや。

(鈴)せやけど ガチガチやわ。
福子。 源と幸を見ろ。

ええ匂い。
もう食べたら駄目やの?

フフフ… 2人とも全然緊張せえへんの?

全然。
お母さんと一緒やもん。

せやね。 3人一緒やもんね。

ええ顔になってきた。
はい。

いきますよ。 よ~い スタート!

(2人)おいしい!

一家に5袋 まんぷくラーメン。

「一家に5袋 まんぷくラーメン」。

(拍手と歓声)

もう恥ずかしい!

いやいや
これは ええで 福ちゃん。

<コマーシャルの反響は 予想以上でした>

(直子)まんぷくラーメン頂戴!
(理恵子)私にも5袋!

(谷)わしは 10袋や!

今 お渡ししますから
ちょっとお待ち下さい。

(玉恵)はよ頂戴。 わ… 分かりました。
あれっ あなた

テレビに出てる人やないの。
ほんまや。 宣伝に出てる人や。

触らせて!
違います~!

まんぷくラーメンは 日本の食文化を
変えたといっても過言ではない

大ヒット商品になりました。

ところが…。

とんでもないもん見つけたで。

(鈴)何これ。
(世良)全部 バッタもんや!

あっちゅう間に こんだけ出てきよった。

どないするんや 立花君。

皆さん ちょっと見て下さい!
広告が出てました!

そこの壁に貼られてたんです。
ああ?

(鈴)本家まんぷくラーメン!?
それよりも この人…。

(世良)うちの近くに こんなもん
貼るなんて ええ度胸しとんな。

(鈴)やっぱり こういうことになるのよ。

この人は何やの!

(吉乃)あれ?
(森本)よう見たら…。

福ちゃん そっくり!

それにしても よう見つけてきたな
こんな福ちゃんのバッタもん。

我慢できない… もう我慢できない!

あかん! 冷静になれ!

そうです。 この女は
奥様より ずっと不細工です。

(吉乃)これ見て ラーメン買おうなんて
思う人は いないて。

そうよ。 この女は不細工なんやから。

もうやめて。

(世良)この人は 別に 罪ないんちゃうか。

偽物出してる会社には
全部 警告書を送った。

まんぷくラーメンは うちの登録商標だ。
直ちに販売を中止しろて。

それで みんな
売るの やめてくれるの?

そら やめるやろ。 裁判になったら
勝てるわけないんやからな。

<ところが…>
猿渡さん

うちからの警告書は
届いてますよね。

ああ 何や来てましたな。

ほかの会社は 全部 撤退するか
名前を変えるかしてまっせ。

ああ そうですか。
(世良)そうですかて。

(猿渡)本家まんぷくラーメンはな

揚げた麺を しょうゆにつけただけの
粗悪品とは違いますんや。

でも それは
僕のアイデアをまねして…。

もの作りは
まねするとこから始まるんや。

あっ。
芸術と同じです。

芸術家は 何かを見て
ピカッと ひらめくんや。

猿渡さん。 今 まねしたて。
言うてない!

言うたて!
わしは 例え話をしてるんや。

古今東西 偉大な芸術は
そうやって生まれてきた。

本家まんぷくラーメンも一緒や!

理屈になってませんよ。
理屈やない!

大事なことは
誇りを持って仕事をしてるかどうかや!

ほかの悪徳業者と一緒にすな!

<そんな中 申請中だった製造法の特許が
認められます>

見せて下さい。

萬平さん。
ああ よかったあ。

ざまあ見ろ!

<本家まんぷくラーメンは
回収されたものの

ほかの粗悪品は なくなりませんでした>

(道子)これ頂戴。
はい。

あの… どうして そのラーメンを
お買いになったんですか?

安いんやもん。

はい これ。 はい。
ありがとう。

ひどい油 使てるわ。

≪(源 幸)ただいま。

お帰り。
あっ お母さんがラーメン食べてる。

私も食べたい。
まんぷくラーメンやないのよ これは。

何で。

子どもは 食べたら駄目よ。

食べたい。
ほんまに これは駄目。

ただいま。
≪お帰りなさい。

ああ…。

今日ね…
これを買って食べてみたんです。

正直言うて おいしくありません。

油も 質の悪いもん使てます。

いいんですか。

こういう粗悪品が
お店に たくさんあるんです。

それを 安いからって買うてる人が
たくさんいるんですよ。

私は 今でも忘れません。
萬平さんの あの言葉。

とにかく僕は
世の中の役に立つ仕事がしたい。

みんなが喜んでくれるような仕事を。

今 萬平さんは
その みんなを 喜ばせてますか?

あのころの萬平さんなら きっと

こういう 体に悪いもんが
世の中に出回ってることを

嘆いていたはずです。

なんとかしなければと
思ってたはずです。

萬平さん… 少し考えてみて下さい。

特許を公開する!?

ええ。 まんぷくラーメンの製造法を
他社にも使わせるんです。

そのかわり 特許使用料を頂くんです。
でも それは 高い金額ではありません。

できるだけ金額を低くして
どこの会社でも自由に使えるように…。

待ってくれ 萬平君。
何のこと?

確かに
特許を他社に使わせることはある。

そやけど 普通
その相手は1社か2社や。

そこからな
膨大な使用料を取るんが当たり前や。

でも それじゃあ
粗悪品は なくなりません。

はあ? まんぷくラーメンよりも
安いという理由だけで

ほかの粗悪なラーメンを
買っていく人たちがいるんです。

萬平さん。
粗悪品が出回ってるせいで

即席ラーメンは体に悪いなんて
思われてしまったら

それは うちにとっても不利益でしょう。

業界全体のことを考えてるわけやな
立花君は。

そうです。
「そうです」やないで 福ちゃん。

確かに その考えは立派や。
正義感に満ちあふれとる。

せやけどな
絶対 そうはいかへんで。

粗悪品を作ってるような連中はな

金出してまで ええもんを作ろうとは
思うてへんからや。

性悪説いうのを知らんのか 君は。

そうよ。 人がよすぎると思うわ
萬平さんは。 (世良)ほんまや。

私は そうは思いません。
これから先のことを考えたら

萬平さんが言うてることが
絶対に正しい。

確かに そうかもしれんな。

せやから ボンボン育ちは あかんのや。

間違うてへんのは お母さんだけやで。
そら 私は 武士の娘…。

とにかく 僕は決めました。
決めた!

まんぷくラーメンの特許を開示します。

(天村)ライセンス契約?
ええ。

(天村)何で お宅に
金払わなあきませんの。

ですから
業界全体の品質の向上を図り…。

そんなん知らんわ。
うちかてな そこそこ売れとるんや。

そんな粗悪品を。
(真一)社長!

要するに
お宅の傘下に入れっちゅう話やろ。

そんなん お断りや。

<そこで 世良が奔走し 萬平は
元食糧庁長官の議員と面会します>

つまり 君たちは 消費者のことを思って

運動してるってわけか。
はい。

自分たちの利益を下げてでも?
そのとおりでございます。

それは違うな。

粗悪品がなくなることによって
最終的には

君たちの会社が
利益を得ることができる。

でも 我が社の利益が
最優先ではございません。

即席ラーメンという新しい商品が

安全で おいしい食品であると
お客様に認知して頂くこと。

日本人の食生活に
即席ラーメンが浸透し

その便利さが
多くの人たちの助けになることを

私は望んでいるのでございます。

なかなか 面白い。

ハハハハハハハ。

ならば 君たちの業界を
きちんと形にすることだ。

即席ラーメンの協会を作るんだ。

そこに入ることが
即席ラーメンの製造販売の条件とする。

あっ…。
(土井垣)ただし 協会に入れば

まんぷくラーメンの製造特許を
無償で使うことができる。

えっ。 無償で!?
それぐらいのことをせんと

業界は 一つに まとまらん。

それでは あの うちの利益が…。
分かりました。

おっしゃるとおりにいたします。

食糧庁が決定すれば
業者は従わざるをえない。

ハハハハハハ。
ありがとうございます 土井垣先生。

初めて会った私たちに
どうして そこまで…。

まんぷくラーメンが 大好きだからだ。

ハハハハハハハハ!
ありがとうございます 土井垣先生!

即席ラーメンの協会が発足したのは
それから1か月後のことでした。

そして
会長には萬平さんが就任したのです。

立花萬平でございます。

(鈴)引っ越す?
前の家が空いたんやて。

あのあとにね あそこの家を買った人が
東京に引っ越すことになったって。

もう お金の心配もなくなったから。

大したもんやわ お前の旦那様は。

私の想像をはるかに超えた
すごい人やった。

お母さん。

お母さんが
やっと萬平さんを認めてくれました。

ほんまに うれしい。

でも 僕は まだ 50だ。

これからだろ 福子。

ハハハハハハ。 ハハハハハハ。 うん。

まんぷくラーメンが発売されてから
11年がたちました。

この年 大阪では 万国博覧会が開催され

世界中から多くの人々が
大阪を訪れていました。

お魚も食べて 源。
(源)半分でええよ。

朝は しっかり食べないと駄目。

ラーメンだけで おなかいっぱいや。

僕は 11年間 毎朝食べてますよ。

萬平さんは 変わり者やから。

まんぷくラーメンには
悪いものは何も入ってないということを

証明する義務が僕にはあるんです。

まんぷく食品に入ったからには
お前にもな。

いや! えっ…。

マンカイ食品が倒産!?

以前から
資金繰りが悪化していたらしいよ。

即席ラーメン作ってた会社やない。
うちは大丈夫やの?

大丈夫に決まってるやろ。
どうして そう言い切れるんだ。

(鈴)まんぷく食品も危ないの?

慢心するな いうことですよ お母さん。

(幸)おはよう。

おはよう。
さっちゃん 何 その派手なズボン。

ズボンやなくて パンタロン

ちゃんと大学は行ってるのか。
行ってます。 せやけど 休講ばっかり。

万博の時くらい
学生運動も休んだらええのにね。

源 行くぞ。
はい。

(鈴)行ってらっしゃい。

新聞は読んだか。
(真一)マンカイ食品の倒産ですか。

即席ラーメンの需要は
年間で36億食。

もう これ以上の成長は
望めないだろうな。

開発能力のない会社が潰れていくのは
当然のことだ。

うちも危機感を持たないと。

売れる商品を考えろよ 神部。

商品開発部は 何やってんのや。

考えてるわ。 まんぷくカレーラーメン

まんぷくスパゲッティ まん…。

まあ どれも いまひとつでしたが。

うちの致命的な弱点は

まんぷくラーメンを超える商品が
出来ないことだ。

イデアを出し続けるんだ。
全社一丸となってだ。

(岡 森本)はい。

即席ラーメンの国内販売は
もう頭打ちだ。

輸出も伸び悩んでる。

その国その国での
好ましい味というのがあるからな。

フフッ…。
ん?

ごめんなさい。
ちょっと 思い出してしもて。

萬平さんと世良さんで
アメリカに まんぷくラーメンを

売りに行ったでしょ。
ああ 2年前だ。

私も一緒に連れてってもらいました。
ああ そうだったな。

「お湯と丼と箸さえあればできる
まんぷくラーメンです」って

張り切って売り込みに行ったのに…。

アメリカには 丼も箸もなかったんだ。

あっ。
えっ。

世良さんが
そんな食べ方は安っぽく見えるって

ブツブツ言うてたの もう おかしかった。

お前は すごいな。
えっ? ハハハハハハ。

これだ。
こういうラーメンを開発したいんだ。

最初から容器に入っていれば
丼がなくても

お湯を注ぐだけで
そのまま食べられます。

そのまま食べられる。

こんな商品 今まで どこにもなかった。

神部君 商品開発部の若手を集めて
新商品開発チームを作ってくれ。

若手ですか?
そうだ。 若手の柔軟な頭が必要なんだ。

僕自身にも
新しいことを気付かせてくれるような。

分かりました。 すぐに集めます。

うん。

<神部は 開発チームを作り
源も加えました>

よろしくお願いします。

とにかく
今まで 世の中のどこにもなかった

画期的な商品を作るんだ。

既成概念を捨てろ。

今までの常識に とらわれるな。

君たちなら できる。

(3人)はい。

<そして 萬平は
自ら 新しいスープ作りを担当します>

どうだ。
うん おいしい。 洋風の味ですね。

ビーフコンソメのお出汁が利いてます。

これを もっと 日本人の舌に
合うようにしなきゃいけない。

まんぷくラーメンよりも
もっと深みのある味に。

やっぱり おしょうゆですかね。

うん そうだな…。

<それから1週間>

どうだ。

おいしい!

ビーフコンソメも おしょうゆの風味も
しっかり感じられて

もう えっ ほんま おいしいです。

(手をたたく音)
よし!

おいしいです 社長。 (洋子)おいしい。
(久坂)うまい。

これを あの台所で…?

このスープを煮込んで エキスにするんだ。

新しい麺も 開発しよう。
どんどん進めるんだ。 もたもたするな。

(一同)はい。

<次に 萬平は
麺のサンプルを持ち帰ります>

麺の塊は まんぷくラーメンよりも
はるかに厚くなる。

それを ここで 揚げるの?

そんなに厚みがあって
中まで熱が通るのか。

ああ そういうことだ。
社長室に キッチンがあるんでしょ。

油の温度は?
160度。

あなたたちに 台所を占領されたら

ごはんが作れなくなるやないの。

萬平さん!
ちょっと お義母さんは黙ってて。

はあ!?
はい 2分です。

これで出来たら 終わりにしてね。

ああ 駄目だ。
ええっ!

ああ…。
やっぱり 火が通ってない。

ああ…。

油の温度を変えても 時間を変えても
うまくいかない。

私が天ぷらを揚げる時は

いちいち 時間を計ったり
油の温度を測ったりしません。

油の中から浮かび上がって
泡が小さくなった頃が食べ頃やから。

浮かび上がる。

浮かび上がる。

これで揚げてみよう。

熱っ 熱っ!

中まで揚がってる。

どうして
こんなに きれいに揚がったんだ。

うん?

上が詰まっていて

下が粗い。

ほんまや。

要するに
麺の量を少なくすることによって

上の方が天井に当たって
麺が こう 密に

下の方に行くに従って
粗くなっていくんだ。

そして これによって
思いがけない利点ができた。

ここに お湯を注ぐとだ

下からの対流で
麺が均一に戻りやすくなるんだ。

(一同)ああ。
そうか。

これで1歩 いや 2歩進んだぞ。

社長 問題が起きました。
問題?

(源)はい。

業者に試作品を作ってもらったんですが
嗅いでみて下さい。

何だ この臭いは。

スチレンモノマーの臭いやそうです。
発泡スチロールの原料で

業者が言うには
この刺激臭は もう しかたがないと。

しかたがないじゃ済まされない。
食品を入れる容器だぞ。

臭いは致命的な欠陥だ。
分かってます。

この問題は絶対に解決しろ。 絶対にだ。

(神部 源)はい。

そうか!

(戸が開く音)

起きろ 源。
何?

アメリカ製の発泡スチロール容器に
どうして刺激臭がないのか。

どうしたんですか。
アメリカ製のものは 船便で輸入される。

船の中での保管状況を
船会社に連絡して調べるんだ。

分かった。

刺激臭がない。
ほんまや。

アメリカ製の発泡スチロール容器には
刺激臭がありませんよね。

最初から ないんやなくて
日本まで輸送してくる間に

臭いが とれたんです。
船便で日本に着くのに10日。

その間 発泡スチロール容器は
ブリキの容器に入れられていて

太陽の熱で コンテナの中は
ものすごく暑くなるって。

それで 俺たちが
業者に作ってもらった容器を

このブリキ缶に入れて
一晩 熱してみたんや。

そしたら 臭いがとれた。
そうなんです。

問題解決ですね。
ああ。

<こうして 試作品が完成>

うん!
おいしい!

よかった~。

せやけど…
これを 100円で売るんですか?

ああ。
高すぎる。

もっと工夫が欲しいです 萬平さん。

どんな工夫?
覚えてませんか。

ほら まんぷくラーメンを作ってる時に
お母さんが言うてたやありませんか。

そう。 お湯をかけるだけで元に戻る

ネギやシナチクやチャーシューが
入ってないと。

100円の値段をつけたら
主婦や学生は買いません。

もう一工夫 いや 二工夫はしないと。

(西野)具? 具材のことですか?
そうだ。

ただし シナチクやチャーシューじゃない。
えっ?

まんぷくヌードルは ラーメンじゃない。
ヌードルだ。

だから 普通のラーメンに入っていない
食材を具にするんだ。

お湯をかけて
3分で戻る具っていうのは…。

探せば必ずある。

(源)フリーズドライ…。

フリーズドライ

水分を含んだ食品原料を

-30℃で急速冷凍し

真空状態で
水分を昇華させて

乾燥させる技術です。

そのフリーズドライ
乾燥した食品は

お湯の中で3分で元に戻るのか?
戻るはずです。

そんな技術があるなら
使わない手はありませんね。

いろんな食材
試してみたらええやないですか。

やってみよう。
はいっ。

<早速
フリーズドライの実験が始まります>

おっ… ネギや。
生で食べてるみたいや。

うまくいったんですね!

(神部)これで ネギとスクランブルエッグ
2つ決まった。

あと2つ3つ欲しいな。
2つ3つ…。

肉だ。
チャーシュー?

それは ラーメンに
当たり前に入ってるじゃないか。

味が染み込んでいて それが スープに
更に深みを加えるようなものがいい。

それは チャーシューでは…。

分かった。 肉は僕が作ろう。

作る?
肉を作るんですか。

あの… エビは どうでしょう?

エビの赤が加われば
彩り豊かになるな。

それに 頭から尻尾まで
まるまる具材になる。

高級感が出ますよ。
確かに…。

早速 エビを試してみてくれ。
分かりました。

どうしたんですか 萬平さん
こんな時間に。

福子 ちょっと手伝ってくれ。
えっ?

ミンチを買ってきた。
豚肉ですか?

ああ。 ここに味付けをして
野菜エキスを加えて

誰も食べたことのない肉を作るんだ。

また台所を占領する気なの 萬平さん!

お母さん。
福子もいてくれるから

いろいろと
仕事が はかどるんですよ。

はいっ。 はかどるの。

何よ それ!

しょうゆ入れ過ぎたかな。

母さんは何やってるん?
大豆を そのお肉に混ぜるのよ。

じゃあ 入れてくれ。
はい~。

これから いろんなお野菜を練り込んで
混ぜるのよ。

(源)まだ入れるん?
うん。

<試行錯誤しながら 2週間。
ようやく肉が完成>

うん! おいしいです。

このうまみは
スープのうまさを更に引き立てるだろう。

これを フリーズドライ
乾燥させるんですね。

まあ これで もう
まんぷくヌードルも

完成に近づいたんでしょ。
そう。 萬平さん 張り切ってますよ。

せやけど 萬平さんは昔っから…。
あっ 痛っ! あっ…。

おなかが 痛い…。

お母さん!
おな… おなかが痛い。 痛い 痛い…。

いたたたた… 痛い…。
(克子)どうしたん!

(小山内)虫垂炎だと思われますが

あの~…
ま… まだ はっきりしません。

それは どうして?

虫垂炎に該当する
右下腹部の痛みが弱いんです。

むしろ 左側の痛みが強い。

まさか 命に関わる病気では…。

あの そこは まだ何とも。

えっ…。
まだ何ともって。

あの医者は本当に大丈夫なのか。
いまひとつ信用できない。

せやけど
お母さんが もっと若かったら

おなかを切って
何の病気か確認できるのにって

おっしゃってたやないですか。

お母さん もう80よ。
ちょっとした病気でも

命に関わることになっても
おかしくないわ。

(源)祖母は 母に任せて
僕は 仕事に集中します。

(久坂)そうか。

(神部)みんなも心配するな。
そしたら 仕事や。

大急ホテルの最上階に
レストランがあるやろ。

シュリンプカクテルいうメニューが
あるって聞いて行ってきたんや。

そのシュリンプカクテルに
使われてたエビが

インド洋でとれる
プーバランというエビや。

プーバランなんてエビ
聞いたことないですよ。

大阪では あのレストランでしか
使われてないそうや。

(一同)おお~!

見た目がええやろ。

こんなに赤うて きれいなエビは
今までなかった。

これは いけそうですね。
じゃあ 早速 フリーズドライに。

はい!

お母さん。

ああ…。

夢に 源 義経が出てきたのよ。

義経
私は「義経様!」って

じゃぶじゃぶ渡ってしもたの。

あれは さんずの川やわ。
さんずの川。

これから死ぬのよ。

絶対 大丈夫よ おばあちゃん。
弱音を吐かない。 武士の娘でしょ。

あっ そうや。 ええニュースがあるのよ。

フリーズドライのエビが決まったんやて。
エビ…。

これで やっと
まんぷくヌードルの完成に近づいた。

そんな話で
今の私が喜べるわけないやない。

ああ…。

(真一)ほう。
(森本)見た目が華やかになったな。

こういう具材が欲しかったんだ。
よくやってくれた。

ありがとうございます。
見た目より味やで。

(神部)どうぞ どうぞ 食べてみて下さい。

(森本)うん。
うまい! 更に うまなったわ。

肉汁がスープと合わさって
深みが出ましたね。

うまいか うまないか言われたら
うまいな。

(笑い声)
せやけど!

これを100円で売るいうんは反対や。
そこだけは 絶対譲らんど。

世良さん。 まだ まんぷくヌードルは
完成していないんです。

商品化に向けて まだまだ考えなきゃ
いけないことが たくさんあるんですよ。

あとは 蓋をどうするかだ。

蓋? まんぷくヌードルの蓋ですか?

今のところは
かぶせ蓋しか思いつかない。

ああ…
カップの大きさに合わせた蓋をかぶせる。

それでは駄目なんですか。

密閉するのが難しいんだ。
何かの拍子に開いてしまったら

中の具やら粉スープが
こぼれ出てしまうだろう。

ん~…。
そしたら 蓋を貼っ付けたら?

貼っ付ける? 接着剤で?
例えば。

それだと 開けるのが むずか…。

ああ。
ん?

あれだ! あれ?
アメリカの出張帰りで

機内食で出てきた あ~ あれだよ ほら
マ… マカデミアナッツだ。

ナッツ?
ああ。 あの時の容器の蓋だ。

あ~… あっ はいはい 思い出した。

萬平さんが
えっらい感心してましたよね。

いや… 私 どこかに
取っといたはずですよ。

ええっ!
うん うんうん。

え~っと…。

あっ。 そうだ これだ。

これは… アルミ箔でしょうか。

いいぞ。 これを使おう。

よく これを取っといてくれたな 福子。

あの時 萬平さん
もう とっても面白がってたから。

そもそも
まんぷくヌードルの案が浮かんだのも

お前が アメリカに行った時のことを
覚えててくれたからだ。

お前のおかげだ 福子。
少しは お役に立てたんですね。

役に立てたどころじゃない。

お前がいなかったら
まんぷくヌードルは出来なかったよ。

(真一)おお~。 すばらしい。

これは 完全に密閉されんのか。

そうです。 でも輸送の際に
万が一 剥がれてしまったら まずいので

蓋をしたカップ
更に薄い透明なビニールで

シュリンクパックします。
シュリンクパック?

それも 今まで 食品業界では
どこもやってない技術や。

これは 本当に画期的な商品になるな。

もう おなかは痛くないの?
おばあちゃん。

うん。 痛くはないけど 何て言うの
こう まだ 嫌~な感じはあるわよ。

せやけど お薬が効いてるのよ。

はよ帰りたい。 入院は もういい。

せや まんぷくヌードルが
また完成に近づいたの。

私が手柄を立てました。

萬平さんの仕事には興味ありません。

そやけど 100円は高いよ。

お父さんには考えがあるんよ。

ライスカレー
200円でも300円でも出すでしょう。

まんぷくヌードルにかて
それくらいの価値は…。

あっ うう… あっ あっ…。
お母さん!

おばあちゃん!
ああ~! お母さん!

えっ? 腸が破れた!?

はい。 今から手術やて。

すぐ行く!

ご安心下さい。
手術は 無事 終わりました。

一体 何が起こったんですか。

炎症を起こしていた大腸の一部
腸管が破裂しました。

破裂!?
大腸憩室症という

命に関わる病だったことが
明らかになったわけです。

腸を縫合しましたんで
順調に回復すれば

3週間ほどで退院できると思います。

君がお弟子さんか。

はい。
名木君です。

近頃 いい絵を描くようになってきたよ。
ありがとうございます。

実は 今日は お願いがあって来たんだ。
お願い?

新商品のパッケージデザインを
考えてほしい。

これに?
洋風で 新しさがあって

世界に通用するようなデザインを
考えてほしい。

このカップに…。

世界に通用するデザイン…。

(忠彦)名木君に考えさせてるんや。

若い彼に任せてみても
ええんやないかと思ってね。

じゃあ 楽しみに待ってますよ。

<数日後 退院した鈴が帰ってきました>

みんな お母さんのこと心配してたんよ。

うん ありがとう。

(源)80かあ。
(幸)それを考えたら

元気になって帰ってきてくれて
よかった。

お義母さんに 早く 完成した
まんぷくヌードルを見せなきゃな。

世界中の人が まんぷくヌードルを
食べてるところを見せたいわ。

私も見たい。
せやね。 私も。

出来ました。
見せてくれ。

(名木)これです。

おお…!

なかなか ええんやないか。
いや すごく ええですよ。

僕も これは いいと思た。

これでいい。 ありがとう 名木君。

よう頑張った。

ありがとうございます!

(泣き声)

(世良)確かに これは画期的な商品や。

せやけど これに100円の値つけることには
断固として反対や。

袋麺は30円やぞ。
いくら何でも高すぎる。

世良さん これからは
核家族化の時代です。

核家族化…。
個人個人が 好きな時間に好きな場所で

一人で食事をとることが
増えてくるはずです。

そういう時に 調理も片づけも簡単で
安全なインスタント食品があれば…。

まんぷくヌードルには
100円の価値があると

みんな 理解してくれるはずだ。

まんぷくヌードルは 100円。

この方針は変えません。

これに 100円払う人なんか
いるわけないわ。

お金を儲けたいと思て
100円にするんやありません 萬平さんは。

手間暇がかかってるんです。

世の中の食生活を こう ぐわっと
変えてしまうかもしれないほどの

画期的な商品なんです これは。

<こうして まんぷくヌードルが
100円で発売されます。

しかし…>

まんぷくヌードルの
売り上げが伸びません。

当初の予想の⅓です。

やっぱり
問題は値段でしょうか。

100円出して
まんぷくヌードルを買おういう人は…。

値段は変えない。
まんぷくヌードルは 100円だ。

よしっ。

(より子)お義母さんがさ 変なの。
(時江)おしゅうとめさんが?

(より子)最近 妙に優しいの。
(環)絶対 何かあるわ。

(時江)あら 立花さん。

こんにちは。

まんぷくヌードルが おいしくて。

しかも 歩きながらでも食べられるから。

それに 時間の節約にもなるんですよ。

(3人)はあ…。

あ~… 用を思い出した。 ほな また。

(竹内)おお 何や おばちゃん 進んでんな。
(高井戸)おお かっこええわ。

ほな さいなら。

食器なしで 手軽で
どこでも食べられる…。

ん?

いや ほかに ないんやろか
まんぷくヌードルの売り文句は。

ほかに?
うん。 まんぷくヌードルは

もっともっと
すごい商品やと思うんです。

ほら 萬平さん 前に言うてたでしょう。

まんぷくヌードルは
日本の食文化を変える商品やって。

ただいま。
今まで何やってたの 幸。

友達とボウリングに行ってた。

遊ぶために
大学に通わせてるわけじゃないぞ。

授業は ちゃんと受けてます。
アルバイトや遊びにかまけて

だらしない生活をするんじゃない
女の子が。

女の子やから何?
ん?

女やから これは駄目 あれは駄目
っていうのは もうナンセンス。

もう頭が古いんよ。
何!

幸!
俺の頭が古い?

そうよ。
やめて!

ケンカは
私が死んでからにしてちょうだい。

幸は まだ起きてこないのか。

今日は 2限目からなんですって。

最近 幸は 何かにつけて反抗的だ。

いつか厳しく言っておかなきゃな。

やめてよ 私のかわいい孫に。

正すべきところは ビシッと正さないと。

社会に出たら
いつまでも甘えてはいられないんです。

真夜中に働いてる人だって
たくさんいるんですから。

さっちゃんに
そんな仕事はさせられません。

一晩中やってるお店があれば
まんぷくヌードルは 100円で売れるかも。

えっ?
ん?

夜中に働いてる人が
まんぷくヌードルを買えるお店です。

すみません 余計なこと言うて。

夜中にやってる店…。

そうだ!

ありがとう 福子。 行ってくる。

(ドアの開閉音)
へっ?

自動販売機? 夜中でも
まんぷくヌードルを売ることができます。

しかも 100円という値段を変えずに。

ええと思います 自動販売機。
わしも大賛成です。

だったら お湯が出て その場で食べられる
自動販売機にした方がいいですね。

まずは 大阪に1, 000台
東京に2, 000台設置しよう。

あれ?

お母さん。

お母さん。 何してるの。

さっき ウトウトしてたらね…。

(咲)お母さん…。

何してるの 咲。

(咲)お料理。 お母さんの好きな
お煮しめ作ってるの。

私には 分かってるの。
あなたは もういないって。

早くに亡くなってしまって

たくさん 悔いが残ってるでしょう。

そんなことないわよ。

最後に みんなに…

ありがとうって 言えたもの。

私 決めた!

お葬式を挙げます。
はっ?

生きているうちに みんなに
ありがとうって言いたいのよ。

え~。

<そして…>

うおっ!

<鈴の生前葬の日>

ほんまに葬式や。

私は もう よわい80。

いつ死んでも おかしくありません。

ですから 先に お葬式を
挙げさせて頂くことにいたしました。

それでは 始めましょう。

シュールすぎる。

(克子)お母さんは
ほんまに面白い人やわ。

武士の娘が 生きてる間に
お葬式を挙げようやなんて考える?

いいでしょ。

正直言うとね… 年を取れば取るほど

自分は お母さんに似てきたと思うの。

思たことを
すぐに口に出してしまうところとか

自分の ふとした しぐさとか…。

私は やっぱり お母さんの娘なんやね。

お母さんの娘で よかった…。

ありがとう お母さん。

ありがとう。

福子。

お母さんは
咲姉ちゃんのことが大好きやった。

咲姉ちゃんも
お母さんのことが大好きやったよね。

私は 一生懸命

咲姉ちゃんの代わりになろうと思って
頑張ったけど

やっぱり それは できませんでした。

お母さんには苦労をかけてばっかり。

もう ほんまに 山あり谷ありの私たちを
文句言いながらも

もう ずっと一緒にいてくれた。

お母さんには
心の底から 感謝しています。

うう… 福子…。

フフフフ… お母さん。

ああ… ああ…。

今日は 本当に よかった。
うん。

僕にも ひと言 お礼を言わせて下さい
お義母さん。

お義母さんには 何よりも
福子を産んで下さったこと

僕たちの結婚を許して下さったことに
感謝します。

本当に ありがとうございました。

ありがとう 萬平さん。

(笑い声)

お葬式が終わって すっきりした。

そういう気持ちになるの。

これから 私は 観音様になります。

フフフ。

源ちゃん お代わりは?

ありがとう おばあちゃん。
どういたしまして。

おばあちゃん
表情が柔らかくなった。

せやけど 自動販売機で
まんぷくヌードルが売れるのかしら。

えっ?
その場で食べないといけないんでしょ。

そんな みっともないこと
できません。

観音様やったら応援してあげないと。

私は 現実的な話をしてるの。 はい。

ありがとう。
観音様が現実を語りますか~。

私は平気。

自動販売機が まんぷくヌードルを
作ってくれるんやったら

楽チンこの上ないわ。
そやろ。

お行儀が悪い。
立ち食いやなんて。

それができるから ええんでしょう
まんぷくヌードルは。

おばあちゃんは考え方が古いんよ。
(鈴)古い?

何や おばちゃん 進んでんな。

おお かっこええわ。
ああ。

あっ… そうや。

何?
まんぷくヌードルを

源や幸のような若い人たちに向けて
売り出したら どうでしょうか。

若い人?
うん。

まんぷくヌードルは
歩きながらでも食べられる。

せやけど 実際 私たちやお母さんは
そんなお行儀の悪いことはしません。

せやけど 幸は平気なんよね。

平気。
僕も平気や。

まんぷくヌードルの価値を
本当に分かるのは

頭の柔らかい若い人たちです。

歩行者天国…。

ここで まんぷくヌードルを売ろうと思う。

狙いは若者だ。
若者?

学生運動以来 大人社会に対して
反発心を持っている若者たちにとっては

歩行者天国は いわば
自由の象徴のようなものじゃないか。

自由の象徴…。
まんぷくヌードルだって そうだ。

あの商品の価値は
おいしさや便利さだけじゃない。

自由の象徴なんだ。

街で まんぷくヌードルを 歩きながら
食べてくれるのは若者なんだよ。

若者か…。
すぐに許可をもらってくれ。

歩行者天国のアイデアを思いついたのは
お前のおかげだ。

そんなこと…。

実はな 福子。
はい。

まんぷくヌードルが
売れるようになったら

しばらく 仕事を休もうと思うんだ。

休む?
2人で旅行に行かないか。

世界には いろんな麺があるはずだ。
それを食べてみたいんだ。

萬平さんが
これからも 発明家でいるために?

もちろんだ。
行きましょう。

いや~ 2人で旅行やなんて初めてやわ。

そして ついに
歩行者天国の日がやって来ました!

しゃ! 始まったで!

萬平さん。
よし いくぞ。

やるぞ!
(2人)はいっ!

お願いします。 うまくいきますように。

お願いします。


電話や!

立花です。

幸! みんなが
まんぷくヌードル食べてくれてるの!

若い人たちが こんなに大勢。

「食べ歩きしながら 楽しそうに行き交う
若者たちも 大勢 見受けられました」。

あっ! あっ!
まんぷくヌードルや!

(ハナ)福ちゃん きっと喜んでるわ。

みんなが頑張ってくれたおかげで

今日 用意した まんぷくヌードルは
全て… 完売だ!

(拍手と歓声)

みんな ようやった!
よかったな!

はいっ!

まんぷくヌードルや!
翌日には 全国の問屋から注文が殺到し

まんぷくヌードルは
大ヒット商品になったのです!

ありがとう 福子。

60にもなって まんぷくヌードルを
作ることができたのは

お前がいてくれたからだ。

せやけど これで終わりやないんでしょ。
ん?

まだまだ続くんですよね
萬平さんですもの。

ああ… お前が一緒にいてくれる限りはな。

私は ずっと萬平さんと一緒です。

うん。 ハハハハハハハ!

(鈴)「お母さん お元気ですか。

萬平さんと私は
台湾からシンガポールを経て

マレーシアの首都
クアラルンプールにいます。

これから タイに向かいます。

タイには 辛くて酸っぱいスープを使った
麺料理があるそうです」。

ハハハ。 全く
いくつになっても あの2人は

変わらないわねえ 咲。

そうね お母さん。

フフフ…。

(笑い声)

♬~

コップン カー。
ありがとう。

おお~。

ほんまに 世の中には
いろいろな麺があるもんですねえ。

いや 楽しいなあ。 ハハハハ。

楽しい!

あっ 辛い!

うん おいしい!

確かに うまい。