ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

未解決の女 警視庁文書捜査官 ~緋色のシグナル~ 波瑠、鈴木京香… ドラマの原作・キャスト・主題歌など…

『ドラマスぺシャル「未解決の女 警視庁文書捜査官 ~緋色のシグナル~」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 年前
  2. システム
  3. Wテクノス
  4. 文字
  5. 京都
  6. 国木田
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f:id:dramalog:20190428231028p:plain

『ドラマスぺシャル「未解決の女 警視庁文書捜査官 ~緋色のシグナル~」』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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ドラマスぺシャル「未解決の女 警視庁文書捜査官 ~緋色のシグナル~」[解][字]

平成最後の日曜日に「未解決の女」が復活!波瑠&鈴木京香演じる女刑事コンビが、東京~京都を股に掛け、謎多き“品字様”が現場に残された5年前の未解決事件に挑む!

詳細情報
◇番組内容
警視庁特命捜査対策室第6係に所属する熱血刑事・矢代朋(波瑠)は、ある日、文字フェチの先輩刑事・鳴海理沙(鈴木京香)と共に京都府警を訪ねる。京都市内で、「男」という漢字が3つ連なる文字が現場に残された殺人事件が発生。5年前に東京都内でも、「蟲」と「品」という同じ文字が3つ連なる“品字様”が現場に残された殺人事件があり、未解決のままに…。そんな中、都内で新たな殺人事件が発生!しかも現場には品字様が…
◇出演者
矢代朋…波瑠
古賀清成…沢村一樹
岡部守…工藤阿須加
吉田治郎…西銘駿
財津喜延…高田純次
川奈部孝史…光石研
草加慎司…遠藤憲一
鳴海理沙…鈴木京香
【ゲスト】
国木田哲夫…谷原章介
米須雅人…武田真治
涌井徹…中村俊介
◇原作
麻見和史『緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ』(角川文庫/KADOKAWA刊)
◇脚本
大森美香
◇演出
田村直己(テレビ朝日
◇音楽
村松崇継

【主題歌】平井堅『知らないんでしょ?』(アリオラジャパン
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】横地郁英テレビ朝日
【プロデューサー】服部宣之(テレビ朝日)、菊池誠アズバーズ)、木川康利(アズバーズ
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/mikaiketsu/

 

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(女性の悲鳴)

♬~

(矢代 朋)待て!

♬~

うわっ…!

離せ! 離せ…!

イテッ…。

♬~

ううっ… ああっ…!

ううっ… うっ… ああっ!

おとなしくしろ!

15時16分
窃盗の罪で現行犯逮捕する。

くっ…! なんなんだ この女…。

(女性)あの人です!
助けてくれたのは あの人です!

だ… 大丈夫ですか?
あっ ご苦労さまです。

自分 警視庁捜査一課
特命捜査対策室第6係

矢代と申します。

警視庁の…。
ええ。

〈こうして
警視庁の刑事 矢代朋は

平成から令和に変わろうとする

2019年 春も
平和のために働いている〉

〈しかし
本日のエピソードにおいて

この事件は 関係ない〉

えっ?

〈最初の事件が起きたのは
5年前の 2014年〉

(倉島尚美)チャチャ 駄目だって!

もう… だから
そこ 知らない人の家だから。

あっ…。

(尚美)あの… 大丈夫ですか?

キャーッ!

〈この年 都内で ひと月の間に
2つの殺人事件が起きた〉

〈第一の被害者は

中野区の
コンピューターソフト開発会社

ミヤマ開発社長 美山孝雄 35歳〉

〈第二の被害者は

池袋の 同じく
コンピューターソフト開発会社

フタバソフトの課長
海老沼寛也 45歳〉

〈どちらも IT関連企業勤務〉

〈その上
従業員6人のミヤマ開発は

フタバソフトの
下請け会社だったため

当時の捜査チームは
業界内の怨恨を捜査する事で

早期に解決できると楽観した〉

〈しかし…〉

〈殺された美山と海老沼には
面識がない事が判明〉

〈また 2人が
共同で仕事をした痕跡もなく

捜査は難航〉

〈2人は なぜ 殺されたのか?〉

〈犯人が残したと思われる
その文字は

何を意味するのか?〉

〈それらの謎は
全て未解決のまま…〉

〈捜査の歯車は
止まってしまった〉

〈その歯車が 再び動き出すのは
5年後の事である〉

なあ 見てみ あれ。

なんや めっちゃ怪しい
カップルやねんなあ。

あれ 訳ありやわ きっと。
絶対 そうやわ!

(せき払い)

別にいいわ。
他人が なんと言おうと。

寒くないか? 京都 冷えるから。

いいえ。

フフフッ…。 なんだか不思議。

こんな風情のある所を
草加さんと2人で歩くなんて。

風情か…。

(くしゃみ)

あっ ごめん。
あらやだ。

もう 草加さんこそ…。

♬~

ありがとう。

鳴海先輩 草加さん こっちです!

いやあ 迷いました。
この辺は 初めて来たもので。

ちょっと… 京都に来てまで
むやみに大きな声でしゃべるの

やめて。
はい…。

何? その おでこ。

あっ…
これ ちょっと いろいろあって。

聞いてもらえます?

女性観光客の後ろを 怪しげな男が
こう 歩いてまして。

で それで つい気になって

その男の後ろを 100メートルほど
追跡してみたところ

その男が
ついに その女性のカバンを…。

いいわ 今は。 興味ない。
あっ そうですか。

そしたら 助けたお礼にと
その観光客の方から

お守りと おみくじ
頂いちゃいました。

この神社 玉の輿の御利益が
あるそうですよ。

まあ ずうずうしい。

あなた 玉の輿にのろうなんて
考えているの?

玉の輿の語源になった
といわれている

八百屋の娘 お玉はね

大奥に上がって
徳川家光に見初められたのが

17歳の時よ。
いえ 自分ではなく

先輩に御利益があればと。

はい?
はい。

しかし 京都は
風情のある所っすね。

お前に 風情の何がわかる。

はい?
しっ!

あっ そうだ おみくじ。
どれどれ…。

おっ… やったー! 大吉です。

…ん? なんだ こりゃ。

「男は多くて
困ることあり」

これって もしかして
自分が 男性からモテモテになる

って事でしょうか?
いや…。

馬鹿な事 言ってないで
行きましょう。

ちょっと 待ってくださいよ 先輩。
大丈夫です!

自分は この先も 捜査一筋なんで。

そりゃあ いつか どこかで

運命の人に巡り合いたいな
なんて気持ちも

あるにはありますけど
一流の刑事になるまでは…。

ちょっ… 待ってくださいってば!

(パトカーのサイレン)

(国木田哲夫)
東京から警視庁が来てる?

はい。 例の事件の担当者と
面会したいって。

(国木田)フン…。

なんや 女デカか…。
はい。

(ため息)

ああ… どうも。
京都府警の国木田です。

はじめまして。
自分は 警視庁捜査一課

未解決事件の文書を専門に調べる
文書捜査官の矢代と申します。

文書捜査官? へえ~。

さすが警視庁さんともなると

随分 珍しい
立派なお役目があるもんですね。

これって嫌みよ。

だから 嫌なのよね 京都の男って。

3日前 京都市右京区で発見された
茶店経営者の遺体のそばに

文字が残されていた
というのは 事実ですね?

その文字は 漢字で
赤いインクで書かれていた。

なんで それを…!?
やっぱり。 聞きましたか? 先輩。

ええ 聞いたわ。 ビンゴ!

私の想像したとおりよ!
京都まで来たかいがあったわ!

ちょっと 先輩ってば
落ち着いてくださいよ!

急に元気になっちゃって…。
ビンゴって なんすか?

で 書いてあった漢字はなんです?
どんな1文字が?

1文字?

ハハッ…
残念ながら 1文字やない。

書いてあったのは 漢字3文字。
ビンゴやない!

残念ですけど その漢字3文字は

品字様よ!

ヒンジヨウ…?

あっ あの… 自分も
先日知った言葉なんですが

ええ… 例えば 「木」という字を
2つ重ねると 「林」

3つ重ねると
「森」になりますよね。

このように 同じ文字を

いくつか組み合わせて
できるものを

理義字。
その中でも

3つ重ねたものを
特に

品字様と
呼ぶそうです。

あの…
「品」という字も

「口」を3つ重ねて
できていますよね。

それと同じ構造なので
品字様と呼ぶそうで。

その漢字3文字も
同じ漢字ではなかったですか?

確かに… 同じ漢字が3つや。

やっぱり!
ビンゴっすね!

(ため息)

でもなあ…。

これを3つ重ねて読むて…。

えっ!? これって…。

ワーオ!

確かに 常用漢字
この漢字の品字様はない。

でも 昔 使われていた字に…。

こういう字があります。

男3つの品字様で 「たばかる」。

「だます」という意味よ。

はあ…。 男3人 集まって
だますいう事か。

なるほど。 男が多いって
こういう意味だったのか。

ええ…。

熱いわ…。
なんて興味深い文字かしら!

君ら ほんまに刑事か?

えっ? あっ… はい もちろん。

とにかく この字が
現場に残されていたという事は

この殺人事件は

5年前の この未解決事件と
関連がある可能性があります。

これ…。

名付けて
品字様連続殺人事件です!

品字様…。

♬~

〈凶悪事件の時効廃止に伴い
作られた

警視庁 特命捜査対策室
その6係〉

〈文字から真実を暴く刑事たちが
未解決事件に挑む〉

何が 品字様連続殺人だ!

「“しなじさま"じゃありませんよ!
これは…」

品字様と読みまして…。

「どっちだっていいんだよ
そんな事は どっちだって!」

殺人現場から たまたま
文字が出てきたからって

勝手に 5年前の事件と
関連づけやがって!

倉庫番倉庫番のくせに 出張!?

俺は 絶対に認めないからな!

ハハハ…。
誰が認めたんでしょうか。

しかし 予想どおり
また 赤いインクの品字様でした。

鳴海先輩も張り切っちゃって。
来る前まで

「京都なんて 寒くて嫌~」なんて
散々 ごねていたのに。

そんな情報
どうだっていいんだよ!

あのなあ 5年前も
あの文字の謎は解けなかったし

そもそも 犯人が書いたかどうかも
わからないんだ。

2つの事件の関連性さえ
見つからずじまいなんだよ!

しかし 5年前に発見された
2つの文字も

今回の京都の文字も

塗料の状態で
死亡推定時刻と ほぼ同じ時間に

書かれた事がわかっています。
つまり 犯人が…。

「殺害前後に書いた可能性が高い。
これで もし 5年前と今回…」

同じ塗料が使われていた場合は…。

あっ… 今
京都府警の科捜研に行っていた

草加さんと合流できました。
草加さん。

今回の塗料は
5年前のものと違っていた。

えっ?
5年前に使われたのは

あけぼのペイントの
ビビッドインク。

で 今回は 昨年発売された

同じく あけぼのペイントの
アンプルインクだそうだ。

ほう… 京都の科捜研さんは
仕事が早いなあ。

(笑い声)

ほらみろ!
やっぱり 違ったじゃねえか!

(笑い声)

そんなに笑わなくても…。
5年も経ったんだから

同じ塗料じゃなくたって
何も不思議じゃないわ。

むしろ 同じメーカーのものを
使ったって事に 誠意すら感じる。

重要なのは また 殺害現場に

品字様が残されていたという
事実よ!

クソッ… 魔女め…。

全てが ただの偶然だとは
思わないのか?

あの事件はな 5年前も
それなりに話題になってるんだ。

模倣犯の可能性だってあるだろ!

腹黒め…。

確かに 事件の発生直後こそ
あの連続殺人は

マスコミやネット上で
話題になった。

壁に残された
謎の不気味な赤い文字。

あの文字の形態から

犯人が 3という数字に
こだわっているという推測も出て

第三の事件が
起こるかもしれないと

我々警察も警戒した。

しかし 結局
第三の事件が起こる事はなく

事件も この文字も

時が経つにつれ
世間から忘れられていった。

そんな忘れられた事件を わざわざ
5年も経って まねするなんて

あんまり意味のない事だと
思いませんか?

そのとおりよ。 つまり これは

5年前と同一犯の犯行か
あるいは

それに関連した何者かによる
犯行だって考えるのが妥当よ。

クソッ…!

京都でも 2人そろって
生意気 言いやがって…!

あっ… 痛いですよ。
ハハハハ…。

京都でも ナイスバディですね。

フッ…。

なら なぜ 5年も経って
犯行を再開したんです?

ん? この声には 聞き覚えが…。

(国木田)しかも この雅な京都で。

確かに…。 だったら 逆に
この京都の殺人犯は なぜ

「男 男 男」なんて
こんな奇妙な文字を

わざわざ残したんでしょうか?

(国木田)
うーん… そりゃ 例えば…

男に恨みのある女。

そう… 被害者に捨てられた女が

「男め! 男め! 男め!」って
恨みたっぷりに書いたとか?

そんな女いるでしょうか?

まあ そういう可能性も
ない事はないわ。

えっ?
いずれにせよ

重要なのは この漢字の意味よ。

そうだ。 同一犯にしろ
別の犯人だったにしろ

なぜ こんな奇妙なメッセージを
残したのか。

はい。 この京都で 少しでも
真実のかけらが見つかれば

5年前の未解決事件に
繋がるかもしれません。

真実のかけら?

「おい もしもし? お前ら
何 つらつら しゃべってんだよ」

まさかと思うけど

俺と電話してる事を
忘れてるわけじゃないだろうな!?

「おい! 目力!」

あっ… すいません すっかり…。

とにかく お前らの空想は
全て こじつけなんだよ!

今すぐ 東京へ戻って
書類の整理をしろ!

いいか? 言っておくけど

宿泊費なんて
1円も出さないからな。

ハハハ…。

今すぐって…
せっかく ここまで来たのに。

ふーん…。
文書捜査官はんは

あんまり
頼りにされてないみたいですな。

ええ そうよ。

どうせ 私の推理なんて
こじつけよ!

もう…
また そんなすねた事 言って!

せっかく来たんだ。
できるだけの事をしよう。

そうです。 新幹線の終電まで
まだ時間もありますし。

というわけで 急ぎ ご協力
よろしくお願い致します!

ハハッ… 前向きやなあ。

けど あの字とは逆の

「女 女 女」と3つ書く字なら
僕も知ってます。

えっ? ああ…
「女」という字の品字様は…。

かしましい。

君らに ぴったりや。 ハハッ…。

かしましい?
なんですって!?

フフッ…。
えっ? ちょっと…。

草加さん 今 いい声で
ちょっと笑いましたよね?

(草加)いや…。
いや 笑いましたよね!?

(草加)しっ!

(国木田)殺されたのは

右京区にある
町家カフェ 「扇李」のオーナー

武村勇介 40歳 独身。

この店から徒歩3分にある
マンションで 一人暮らし。

普通の喫茶店オーナーで

コンピューターソフト会社
社員でも

IT関連の人間でもない。

(国木田)従業員の話によると

殺害当日 最後のバイトの人間が
この店を出たのは 夜11時頃。

その時 武村は

あそこのテーブルで
仕事をしていた。

♬~

オーナー! お先に失礼します。

失礼します。

(武村勇介)お疲れさま。
遅くまで ありがとう。

(国木田)そして
1時間後 この場所で殺された。

死因は 絞殺による窒息死。

この辺りは
深夜 人気がない事もあって

今のところ
有効な目撃証言はない。

また 被害者の人間関係や
仕事まわりにも

トラブルは見つからへん。

周囲にトラブルはなかった…。

この店の経営状態は?

悪くなかった。

お茶屋を買い取って 改築して

観光客にも 町家カフェいうて
流行ってたらしい。

で どないでっか?
文書捜査官はん。

結局
この字で 何かわかりました?

そうね… 一番考えやすいのは
被害者の武村が

誰かと 何かしら たばかって
何かをし

その恨みで
殺された可能性だけど

具体的なトラブルはなかった。

何か 他に武村の周りで

「男」や この字 「たばかる」に
関連のありそうな事

ありませんでした?

例えば 3兄弟だったとか

ここを
男3人で経営していたとか

従業員が男ばかりだったとか

男性と
お付き合いしていたとか…。

はあ?
文字で推理って その程度か…。

(草加)おい!

だって これ見て 男3人なんて
誰でも思いつくし。

えっ… ちょっと
何してるんですか? 先輩。

頭にきたわ。 だから
京都に出張なんて嫌だったのよ。

東京に帰りましょう。

え? えっ?
ちょっと 先輩 先輩…。

ちょちょちょちょ… 先輩!

(戸の閉まる音)

ああ もう…。

しかし その地道な文字の推理で

真実に
たどり着く事だってあるんです。

鳴海先輩は その文字で
人物の状況や性格

何を考えていたかを割り出す

文章心理学を
得意としているんですよ。

文字で割り出す?
ハハッ… そやから どないして?

例えば…

5年前に見つかった
この「虫」と「品」の2つの品字様。

鳴海が この字で
最初に連想したのは

プログラムの欠陥を表す バグ。

バグ?

確かに 虫は 英語で「バグ」…。

IT業界では
頻繁に使われている言葉だ。

仮に この「品」が

プログラムの品質を示す
「品」だと連想したら

この連続殺人は

バグの発生した
品質の悪いシステムが原因で

起こった可能性がある。
(国木田)なるほど…。

しかし 2人の被害者に
業務上の接点はなく…。

次に 我々は 「品」という字で

品川 品川駅 品川区

東急大井町線九品仏駅

埼玉県秩父市の品沢などの地名

「虫」という字 単体で

青森の浅虫温泉も調べましたが

どれも 被害者の2人との
繋がりはなく…。

次に 「品」と「虫」のつく
会社をあたって

電話をかけましたが

これも
これといった成果は出ず…。

品川区を中心に 昆虫ショップも
あたりましたが…。

(国木田)昆虫ショップ?

(草加)犯人が昆虫マニアで 虫を
品評会などに出すつもりだった

という可能性もある。

しかし そこでも
成果は得られなかった。

あと 肝心なのは この赤い色です。

鳴海先輩が言うには

この色は 赤色の中でも
緋色という色で…。

待って。 もうええわ。

何!?

(携帯電話の振動音)

あっ… ちょっと すいません。

最初の 虫がバグいう話までは

ええ声で
ついつい 聞き惚れましたけど

こんなん
どうとでも解釈できますよね。

科捜研の筆跡鑑定ならまだしも

京都では こんな怪しい分析じゃ
公金はもらえまへん。

ちょ… ちょっと待て。

京都では 科捜研しか認めない
っていうのか?

そらそうです。

心理学だかなんだか
知りませんけど まるでクイズや。

もし これで

本当に 文字で この犯人の正体を
当ててくれるというなら

面白いけど。

それなら言いますが…

この店は 見かけは町家風でも
Wi-Fiフリースポット

カウンター席には コンセント

奥の席には
テーブルタップがあり

電源が自由に使えるように
なっています。

ん? ああ…。

それに カフェ会員になれば
飲食の履歴…。

好みの豆の種類や
焙煎度合いなどが登録され…。

それをデータベース化して

おすすめの新商品を
提供してもらえるなどの

サービスもある。

メニューも
インスタ映えを意識してあり

実際に ここ数年 SNSを中心に
評判が広がるなど

ネットでの戦略も
非常に巧みです。

これでも 本当に…。

(2人)あなたは 被害者は ITに
全く関連のない人物だったと

言いきれるんですか?

(電話が切れる音)
あっ…。

切れた…。

では 何か新しい事実がわかったら
ぜひ 教えてください。

よろしくお願いします。
失礼します。

(国木田)なんなんや あれ…。
刑事には思われへんわ。

フッ…。 2人そろうと
あれで なかなかの刑事だよ。

(国木田)はい?
(草加)被害者 武村勇介に

本当にIT業界との繋がりが
何もなかったのか

調べ直してほしい。

それと…

ナイーブな女性には
言葉 気をつけろ。

先輩! 機嫌 直してくださいよ。

せっかく 京都 来たんだし…。

はあ…。
おばんざい食べたかったなあ。

いいですか?
倉庫番というのは

倉庫の番をするから
倉庫番なのね。

それが…
お前たちの仕事なんだよ!

それを 上司である この俺に
なんの許可もなく

勝手に捜査に出るだけでは
飽き足らず…。

(机をたたく音)
出張!?

見どころ満載の春の京都に
出張!?

何様だ お前ら!

春といっても まだ

桜も咲いてなくてですね…。
ああ。

あっ カイロ持ってるしね。
まだ寒いもんね。

…って
そういう問題じゃないんだよ!

冷え性なの? ねえ 冷え性なの?

いやはや どうも
私の不徳の致すところで…。

あのねえ 財津さん…
財津さん いいですか? ねえ。

私は 本来の業務を
ちゃんとやってくれって

言ってるだけなんですよ。 ええ?

それなのに お前ら いつもいつも
何回 同じ事 言わせるんだ!

何回も何回も
同じ事 言わせやがって!

ええ? どうだったの?
おばんざい おいしかったのか?

ああ… 疲れた。
長いお小言でしたね。

ええ。 古賀が
およそ2000文字 話す間に

係長の
100文字程度のフォローがあり

あなたが 30文字ほど
無駄口を挟み込んだ。

その無駄口の度に 古賀の説教が
400文字ほど加算されたわ。

草加さんも 2文字だけ応対した。

えっ… それ数えてたんすか?

私なりの時間の潰し方よ。

(草加)これ
京都での聞き込みの資料です。

ああ… お疲れさんです。
まあ とにかく

品字様連続殺人の捜査に関しては
いったん中止して

書類の整理に戻りましょうか。

ええ。

あーあ…。 このところ
ずっと文書捜査の仕事がなくて

ようやくと思ったのにな…。

書類整理も大事な仕事よ。

ああ~
やっぱり ここは落ち着くわ。

あーあ…。 また こもっちゃった。
(ドアの閉まる音)

ん? あっ…。

やっぱり あの声は
国木田くんだったのか…。

えっ?
えっ?

係長 京都の国木田さん
ご存じなんですか?

(財津)うん。 僕が科捜研にいた頃

一度 一緒に
仕事をした事があるんだ。

いや 懐かしいなあ。

でも ちょっと 嫌みな方でしたよ。

自分や先輩の事を
かしましいだなんて言って。

ああ そう…。

矢代くんとは
気が合いそうな気がするけどな。

はい?

ほう…。

♬~(レコード)

♬~

品字様の漢字を
犯人が わざわざ

考えなしに犯行現場に残す事って
あるんでしょうか?

さあな。 被害者の関係者に
見せたかったのか

マスコミでの報道を
狙ってるなら

国民の誰かに向けた
メッセージかもしれんな。

まあ スプレーで

訳のわからないアルファベットや
漢字を書いたりする

若い連中もいるしな。

確かに…。 自己主張というか

一種のサインみたいな可能性も
ありますね。 なるほど。

はあ…。
よいしょ。

そもそも 犯人は なぜ
品字様にこだわっているのかな…。

もしかして とんだ文字フェチ?

なんか お前
ちょっと鳴海に似てきたな。

そうっすか? しかし 今でも

表でバリバリ捜査したい気持ちは
あるんです。

京都は よかったなあ…。

京都か…。
俺 新婚旅行 京都だったな。

へえ! そうなんすか?
どこ回ったんすか?

まだ 初々しくてさ
二条城の周りをぐるぐる…。

(携帯電話の振動音)
あっ 電話だ。

京都からです… すいません。
もしもし。

(国木田)京都府警の国木田です。

被害者 武村の過去を
洗い直してみたんやが

表に出してる経歴は
大学を出て 数年働いて

すぐに京都に戻ってきた事に
なっていたものの

実際は つい4~5年前まで

東京の企業に
籍を置いていたらしい。

東京の企業? もしかして…。

株式会社 Wテクノス。

IT業界最大手の
ソフトウェア企業や。

ソフトウェア企業?

フッ…
君らの推理どおりやったな。

僕は 今から 東京行って

そのWテクノスに
話を聞きに行く。

取り急ぎ ひと言 礼だけは
言うておこう思てな。 ほな。

ほな?
(電話が切れる音)

えっ? もしもし?

ちょっ… すいません
今からWテクノスに行ってきます。

京都の殺人事件の
被害者の勤め先だったそうで。

おい 待て! それ
お前ら6係の仕事じゃないだろ。

うわっ! アイタ…。

あっ! すいません つい…。

ごめんなさい ごめんなさい…。

ちょっ… 矢代! 腰…。

(財津)確かに 我々が
出張るわけにはいかないね。

古賀室長にも
怒られたばかりでしょう?

はい…。

しかし 品字様以外

何も関連がないように思えた
京都の事件も

ソフトウェア開発…

いわゆる IT系という点だけは
繋がりました。

5年前に殺された
ミヤマ開発の美山孝雄。

フタバソフトの海老沼寛也。

そして 京都で殺された
元Wテクノスの武村勇介。

この3人の接点さえ見つかれば…。

待って… 5年前の捜査資料に

フタバソフトの取引先の名前が
あったはずよ。

草加さん あれ 取ってくださる?

ああ。

♬~

うわっ いっぱいありますね。
あかさたな ABC…。

あった。 「Wテクノス」。

(財津)ほほう…
フタバソフトとWテクノスは

5年前 取引があったのか。
やっぱり…。

自分
ミヤマ開発とフタバソフトに

もう一度
聞き込みに行ってきます。

待って。 IT業界は 内情が複雑で
専門用語が多いから

あなたの単純な脳では
理解できないかもしれないわよ。

真面目な顔して
なんて事 言うんですか!

それに ミヤマ開発なら
もう ないぞ。

社長の美山が殺されて
1年も経たずに倒産してる。

当時 勤めていた
社員6人のリストがある。

よし… 行きましょう 草加さん。
ねえ。

行くなら 関係者の聞き取りは
草加さんに任せて

あなたは 文字のみでいいから
見てきてくれない?

文字のみですか?
そう。 文字に注目するの。

社内のあちこちや
社員の会話や動作の中に

あの品字様や 文字の何かが
隠されてるかもしれないでしょ?

いい? できる?

何か 悔しい気もしますが…
わかりました。

よし。 行くぞ。

(財津)あら…
みーんな久しぶりだから

やる気満々だよね。

(峰川光司)Wテクノス?
そんな大手 知りません。

5年前も言いましたけど
フタバソフトとの取引も

死んだ海老沼さんって人の事も
全然 知りませんでした。

しかし 峰川さんは
リーダーだったんですよね?

いや 開発リーダーっていっても

社長に言われたとおり
仕事してただけですよ。

社長は
営業も1人でやってたから

詳しい発注内容を把握してたのは
社長だけだし。

(草加)社長の美山さんは
気分にムラのある方だった

という証言もありました。

失礼ですが 社内の方や顧客と

トラブルが起こった事は
ありませんでした?

そう…
例えば システムのバグの事で。

バグの事で
いちいち殺されるなら

プログラマー
みんな 死にますよ。

えっ?

失礼しました。
業界の事 勉強不足でして…。

今は フリーで
お仕事をされてるんですか?

ええ。 ピラミッドで言えば
一番下の部類です。

一番下?

(峰川)
一番上のクライアントが

システム業者に
開発を依頼し

その元請け会社は
安いコストで

下請け会社に
開発の一部を振り

さらに その下請け会社が
もっと小さい下請けや

僕みたいな フリーのSEに
仕事を振る。

下に行けば行くほど

安い報酬と厳しいスケジュールに
追われ… という仕組みです。

そんなに大勢の人間で
作業するんですか?

そんな大人数でバラバラに作って
うまく動くものなんでしょうか?

(峰川)
だから テストするんです。

まず プログラム単独で
それぞれ 単体テストをして

それぞれがオッケーとなったところで
連動させ 結合テスト

で 最後に 実際の運用に合わせて
システムを動かす

総合テストがあります。

単体テスト 結合テスト
総合テスト…。

システムに
バグは当たり前に発生するから

テストを重ねて
丁寧に潰していくしかない。

でも そうやって納品しても
上から「違う」とか

もっと ああしろ こうしろ
何度も言われて。

その上 殺されてまで
「虫 虫 虫」って…。

あんな死に方 SEの悪夢ですよ。

そうですか…。

定年後に
家庭菜園にチャレンジして

アブラムシに悩んでいた

おじいちゃんを思い出しました。
しっ!

最終的な…
つまり 総合テストっていうのは

元請け会社が?
ええ。

元請けは 総合テストで

必ず 念入りに
チェックしてるはずですよ。

依頼を受けた顧客へ
品質の責任を持つのは

元請けですから。

品質の責任…。

フタバソフトは 従業員60名。

峰川さんの言う
ピラミッドで言うと

中間くらいでしょうか?
ああ。

5年前 必要な事は
全て警察にお話ししました。

(藤田)なのに あのまま
犯人が捕まらないとは…。

日本の警察は
もっと優秀かと思ってましたよ。

(草加)
その5年前の捜査資料の中に

こちらの取引先が
何十社か載っていましてね。

その中に Wテクノスという名前が
ありました。

(草加)5年前に亡くなった
海老沼さんが

Wテクノスの担当を
されていた事はありましたか?

さあ…。 業務の機密ですので
すぐには お答えできません。

Wテクノスは
お宅より歴史は浅いが大企業だ。

システム開発は 神経を使う仕事と
聞きましたけど

亡くなった海老沼さんも
相当 ご苦労があったのでは?

いや 別に…。

海老沼は 直接
開発に携わっていませんから。

開発に関わらない?
海老沼課長は

品質に責任を持つ立場では
なかったんですか?

いえいえ… 課長職ですから

予算やスケジュールや
人の手配など

当然 大きな責任を持ちますが
あくまで開発のリーダーは

課長の下にいる
それぞれの主任です。

なるほど。 社内の方たちとの
関係はどうでした?

まあ 部下の信頼は厚く
評判も悪くなかった。

そうですか。

では 5年前の
海老沼さんの仕事の内容を

具体的に…。
(机をたたく音)

それも業務機密だ。

なんなんです?
5年も経って今さら。

つい先日

5年前の海老沼さんの殺害事件と
極めて似た事件が起こりましてね。

事件?
誰か殺されたんですか?

詳細は機密ですので
お話しする事はできません。

海老沼さんとの事件の関連も
まだ わからない。

ただ 我々は また同じ犯行が
起こる事を懸念しています。

お帰りください。

我が社には
何も やましい事はありません!

わかりました。
今日は失礼します。

あの 最後に あちらの方にも
お話 伺えないでしょうか?

(藤田)ああ… 彼は 転職組で
5年前の事は知りません。

それに

大きなプロジェクトを抱えて
働き詰めだ。

余計な負担をかけないで頂きたい。

大きなプロジェクト…。

(藤田)失礼します。

(朋の声)フタバソフトは
何か隠していそうですね。

職場の雰囲気も
悪いようだったし…。

やっぱり
ソフトウェア開発の仕事って

大変なんでしょうか?

それでも 警察官に比べたら
はるかにまともという説がある。

我々の場合
現場に出たら命の危険…。

あっ! 国木田さん。

ほんまに ここか?
こら 倉庫と違うんか?

財津さん! ご無沙汰してます。
(財津)どうも 久しぶり。

係長が国木田さんを
呼んだんですか?

そうそう。 お互い
情報の共有があったほうが

何かといいかなと思ってね。

あっ…
で Wテクノス どうだった?

それが 大きい会社というのも
ありますが

人事の担当を呼び出しただけで
平気で何時間も待たされて

かないません。
随分と たらい回しにされて。

殺された武村勇介に関しては?

(国木田)それが 誰に聞いても

「5年前は円満退社

今は この会社には
なんの縁もないはず」の一点張り。

辞める前の2014年に関わってた
業務の内容についても

教えてもらえへんかった。 ただ…。

ただ?

「何も縁はないはず」というのは
嘘です。

嘘?
(国木田)はい。

今 京都のデータ分析班から
連絡がありまして

武村勇介のタブレット
解析結果から

武村勇介が殺された2日前
京都のホテルで

ある人物と会っていたという事が
わかりました。

それが これです。

Wテクノスの社長?

(ナレーション)「Wテクノス
代表取締役CEO 涌井徹」

「従業員1200人」

「業務内容は金融 物流

流通関係のシステム開発
運営サポート

コンサルティング業など
多岐にわたり

今 CMで話題の

ファニチャーレンタル
プラットフォーム

ボーマーブルの親会社としても
知られる」

「そんな彼の現在の純資産は
40億ドル」

「昨年は 音楽会社を買収」

「かねてから噂のあった
北欧の歌姫との交際を

ネット生中継で宣言した」

「そのモットーは…」

(涌井 徹)
「Dreams are necessary to life」

ドリーム…。
あっ!

この社長 見た事あるよ。

ほら どっかのサッカーチーム
買収したり

モデルとか いつも
その手の美女と付き合ってたり。

そうそう。 その
いけ好かないIT社長ですよ。

ちょっと いいか?
こんな大企業の社長が

なぜ とっくに会社辞めた武村と
会っていたんだ?

大企業といっても

大きくなったのは
ここ7~8年の話よ。

アフィリエイトビジネスで
起業し

その後
中古のファッション雑貨や

家具を売買できる
プラットフォームを開発し

それがヒット。

さらに 最近じゃ
老舗の企業買収に成功して

事業を多方面に展開している。

あの…。

アフ… 「アフィリエイトビジネス」
って なんすか?

ネットにおける
成功報酬型広告のビジネスよ。

ああ…。 じゃあ

「プラットホームでヒット」は
なんすか?

プラットホームは あれよ。

売買する場所を作ったら
人気が出たのよ。

こう… ネットの中でね。
わかる?

はい。 駅と野球と関係がない事は
わかりました。

とにかく
この社長と京都の武村に

一体 なんの関係があったのか

もういっぺん
捜査せな あきませんな。

(草加)「明日 モナコから帰国」と
書いてある。

(国木田)ええ。 それで財津さん
相談なんですが…。

しっかし 不思議な職種ですよね。

美女を連れ回す
ハンパない大金持ちもいれば

カップ麺や
助の390円の のり弁で

青い顔して働く人も大勢いる。

助の のり弁?
知らないんすか?

自分 好きなんすよ!
あそこの のり弁。

のりが大きくて。
強行犯の頃 よく買ったなあ…。

あっ…。

あっ この人…!

(草加)おっ? これは…。

浮気してた あなたの同級生の
夫じゃない。

あっ 同窓会殺人の?
そうです。

友莉子の旦那さんですよ。

うわあ…。
やだ もう復帰してたんだ。

案外 タフなんだわ。

(国木田)楽しそうなとこ悪いけど
ちょっと その人の相棒

僕に
貸してもらえまへんでしょか?

(財津)はい?
(朋・理沙)相棒?

わあ…
本当に大きな会社だなあ…。

そういや 君の名前も品字やな。

えっ?

「朋」って
月に月って書くのやろ?

ああ… 確かに。

自分の「朋」という字は
品字様ではないけど理義字です。

国木田さん
よく気がつきましたね。

うん。 なかなか
かわいい名前やな思うて。

えっ…? かわいい?

(国木田)社長が 今ここにいる事は
わかってるんですよ。

(受付係)すいません。 あいにく
アポイントメントがないと…。

(国木田)アポイントメント…?
アポイントメント!?

こっちは警察です!

昨日も今日も わざわざ
京都から来てるんですよ!

国木田さん
ちょっと落ち着いて…。

(米須雅人)警察というのは
あなた方ですか?

社長秘書の者です。

確かに 社長の涌井は
帰国しておりますが

あいにく多忙で
アポイントメントのない方と

お会いする時間は
一分たりとも持てません。

そやけど
こっちは殺人事件の捜査で…。

殺された武村氏とは
大学時代の友人で

仕事で京都に行った時は
必ず会食をする仲です。

友人?

そんな武村氏が殺された事に
非常に心を痛めてる。

しかし 犯人の心当たりは
まるでない…。

以上 涌井からの伝言です。

ご用件は
これでよろしかったですか?

では 失礼。

こら
警察がなんのために来たのか

元々わかってたって事やな。

あの!
では 5年前に亡くなった

フタバソフトの海老沼さんは
ご存じでしょうか?

ミヤマ開発の美山さんは…。

失礼を承知で言いますが

涌井は
その方たちの名前はもちろん

存在すら
存じ上げないと思いますよ。

かあ~っ!

これやから いけ好かへんのや
東京の男は。

仕方ありません。

正攻法が駄目なら
外から攻めます。

社長。 どうぞ。
お久しぶりです。

(吉井洋平)
どうも お久しぶりです。

1年前は 捜査にご協力頂き
ありがとうございました。

あの お怪我は…?

心身共に痛い目に遭いましたが
もう大丈夫です。

(吉井友莉子)やだ… 矢代!?

友莉子!

うわっ… 嘘! 赤ちゃん?

そうなんだよ。

素敵な旦那さんと結婚して

30になったらママになる。

人生の目標達成ってところ。

ああ…。

同級生なのに
この人生の差って…。

あっ もちろん もう悪い事は…。

するわけないでしょ!
それ以上言ったら殺す。

だよね…。 失礼しました。

で 涌井くんの何が知りたいって?
あいつのやってる事は

社長インスタに
大体 載ってるでしょ?

はい。

ITシステムの業界は
華やかな印象ですが

実際の業務は かなり
大変な事も多いと伺っています。

おいで。

まあ 確かに 僕らの業界は
ブラックと言われる事は多い。

実際 企業によっては

社員が
ストレスで心の病になったり

事故を起こしたり
自殺者が出たところもある。

それは ブラックですね…。

あっ この会社は違うよ。
洋平さんは優しいから。

あっ… 蹴った!
えっ 本当?

(吉井)おーい! 男の子ですかー?
ハハハハ…。

あっ すいません。

僕と涌井くんは真逆だからね。

あいつは
半グレ集団に襲われても

もっともっとビッグにって
感じだったよ。

最近じゃ
病院の電子カルテシステムで

かなりの顧客を持ってるし…。

そういや いわく付きのシステムが
そろそろ稼働するって

広報資料に出てたな。

いわく付きのシステム?
(吉井)うん。

(辻井博史)はあ…。

ねえ… ねえ ねえ ねえ

ねえ ねえ ねえ ねえ ねえ!

どうすんですか!

もう嫌だ…。

僕は 逃げたい…。

(男)うあああーーっ!

(殴る音)
(辻井)うっ! あっ…。

ああっ… ああ…!

うわああーっ!

(荒い息遣い)

♬~

いわく付きのシステム?

はい。 Wテクノスの
第二システム部では 今…。

なあ それもええけど
腹 減らへん?

朝から
まだ なんも食べてへんねん。

捜査の話でもしながら

どっか 東京のうまいとこで
飯でも食わへんか?

寿司か うなぎか…。
まあ!

じゃあ 2人で行ったらいいわ。
私はいい。

えっ? ちょっ… 先輩!

こんな時に 何 のんきな事
言ってるんですか!

刑事ともあろうものが!

刑事にも飯は必要でしょ。

しかし…
これ 2人きりで行ったら

デートになってしまうわなあ。

デ… デート!? なんて事を!

先輩… 先輩!
待ってくださいってば!

うーん…
やっぱ 結構 好みやわ。

行ってくればいいじゃない。
行きませんってば。

おう おかえり。

古賀室長? どうして下に?

例によって
倉庫番が書類の整理もせずに

妙な動きをしてると
連絡があったんだよ。

しかも
何やら京都の一課と組んで…。

な… なぜ それを…。

アッツ! はあ…。

Wテクノスの秘書室からな

上司の俺に
直接 連絡があったんだよ!

いいか? これ以降 二度と
Wテクノスには手を出すな!

二度と? なぜですか!

なぜ… あの会社はな 上が
与党の議員と繋がったりして

いろいろ
ややこしい会社なんだよ!

もし 手を出すにしても

よほど 態勢を
整えてからじゃなきゃ駄目なんだ。

相変わらず好きね 政治家が。

ああ ああ 好きだよ!
好きですとも!

それが何か? えっ?

(ドアの開く音)
(岡部 守)失礼します!

古賀室長!
なんだ?

まあまあまあ… 岡部くん。

今日は 久しぶりに
ここが にぎやかですね。

(草加)ええ。
どうしたの? 慌てちゃって。

それが…。

だ… 誰だよ! この優男!

あんたこそ誰や?

まあ 男はいいから。
用件 なんだ?

はい。 港区で殺人事件が発生。

その現場から 5年前の事件と似た
赤い文字が発見されました。

赤い文字?

行きましょう 先輩。
おい 行きましょうって お前

どこ行くんだよ!
いってきます!

「いってきます」じゃないだろ…。
(国木田)ああ すいません。

京都府警の国木田です。
ちょっと! 日傘 サングラス…。

さあ さあ 行きましょう
行きましょう 行きましょう…。

目力!

(カメラのシャッター音)

スーツ… 会社員でしょうか?

身元は確認中です。

死因は 頭を殴られた事による
頭蓋骨損傷。

現場から
身長175センチぐらいの男が

逃げ去っていくのを
通行人数名が目撃しています。

で? 文字はどこなの?

ほい。 被害者の上着ポケットに
入ってた。

(国木田)ああ… また 品字や。
やっぱり連続殺人か。

「ますが
このプロジェクトにおいて」…。

「システム稼働時期の延期」

「機能の限定リリース」

「総合テストの項目削減の
3パターンがあります」

「2014年のケー」…。

文章が途中から始まって
途中で終わってますね。

多分 なんかの資料の一部やろ。

その裏に この字を殴り書きして
ポケットに突っ込んだ。

なるほど。
裏紙を使うのは初めてですね。

ええ。 この文書を残したのは
恐らく

模倣犯ね。

模倣犯

科捜研で調べるまでもないわ。
この文書の字は

今まで現場に残されていた字とは
まず 筆跡が違う。

かなり左上がりの字よ。

確かに。
今までの字は やや右上がりだ。

インクも違う。
今まで発見された字は

同じ赤でも 少し黄色がかった
鮮やかな緋色だった。

緋色というのは
日本では 昔から

紫に次いで
高貴とされていた色よ。

でも これは 鮮やかな赤でも
日の丸に近い紅色ね。

今までの3つの字は
犯人は 多分

書く文字や
その目的が明確だった。

それに比べて これは衝動的。

計画性なく
慌てて書いたように見える。

それに この 「七」の品字様は
「喜ぶ」という字だよね。

そうです。

「喜ぶ」という漢字の草書を
楷書にした

本来 とても縁起のいい字です。

(国木田)殺人現場に残すような
字やないか…。

まあ 殺害現場に文字を残す事自体
おかしいんだがな。

この字を残した人物は
自分の犯した殺人を

一連の連続殺人の一つに
見せかけようと

とっさに思いつき
それで その場にあった紙に

知ってる品字様の文字を書いた。

だから 裏紙なんか使ったのよ。

なな… しち… しち?

(草加)次 いくぞ。
(キーを押す音)

(財津)おっ… 裏のほうは

どっかのIT会社の
会議資料ですかね?

で? こっちはどうなんだ?

誰から誰に宛てた文書だ?
倉庫番

システムを開発している部署が

会社の役員か営業部に
文書を提出して

お伺いを立ててるみたい。

「開発が遅れてしまってますが

クライアントに
どう説明しますか?」って。

問題を解決するというよりは

問題を先送りする事に
知恵を絞ってる内容ね。

まず 1番目は

システムの稼働時期を
遅らせる方法。

1カ月! 3日や1週間や
そこらじゃなくて

1カ月も遅らすって
ひどい話やな。

しかも2回目って…。

上に「プロジェクト」とあるし
相当 手間のかかる

大きな規模の
システムじゃないのかな?

2番目は 機能を絞り込んで
稼働させる方法。

HPアサインの意味は
わからないけど

一部しか稼働できないなんて

クライアントにとったら
冗談じゃない話よ。

でも 一番ひどいのは 3番目ね。

(草加)
この総合テストっていうのは

実際の運用に合わせて動かす
テストだそうです。

それをせずに
稼働させるつもりか…。

なんのシステムか知らんけど

そないに適当に納品して
ええんかいな…。

この文書を作った会社の
手がかりは?

これだけでは なんとも。

この文書が誰の持ち物なのか
まだ わからない。

犯人か 被害者か
あるいは第三者か。

それに 「2014年」という
この最後の西暦も謎で…。

2014年…。

あっ!

この文書を作ったのは…

Wテクノスです!

はい!? 急に話し出したと思ったら
お前 何 言ってんだ!

Wテクノスの
第二システム部では

東京消防庁
首都圏広域救急搬送システムという

大型システムを開発しています。

首都圏広域救急搬送システム?

はい。

吉井さんが言っていた

いわく付きのシステムは
これなんです。

5年前
Wテクノスが入札に競り勝って

東京消防庁の大型システムを
開発する事になったって

業界で
かなり話題になったんだよ。

けど 途中で 稼働のめどが
立たなくなったとかで

開発が中止になってるんだ。

5年前… 2014年ですね。

結局 そのあと
別の会社が開発した

救急搬送システムが
採用されたんだ。

涌井くん あんな性格だから
とっても悔しがってた。

けど 最近になって
現行のシステムに取って代わる

新しい救急搬送システムを
開発するって発表したんだよ。

平成が終わる前に汚名を挽回して
一気に のし上がるんだって。

汚名は返上ですけどね…。

ん?
あっ いえ…。

確か 作業が遅れてて

今月
稼働するんじゃなかったかな。

その新しいシステムは

5年前に開発が中止になった
システムをベースにしています。

当時 開発を担当していたのは
京都で殺された武村さんでした。

吉井さんは その武村さんと
面識があったそうです。

なんですって?

武村が
そんな大型システムを?

いやいや ちょっと待て…
ちょっと待て 目力!

だったら なんで あれが
そのシステムの文書だって

言いきれるんだよ!?
いいえ 室長! 聞いてください!

あと一つだけ!
ああ!?

かっこええなあ 朋ちゃん

朋ちゃん

自分 この字を書いた犯人
わかったかもしれません。

何…?

♬~

誰が死んだって?

第二システム部の辻井博史です。
今 警察から連絡がありました。

それ 困るじゃん…。

あいつ 明日の
救急搬送システムの担当だろ?

はい。
なぜ こんな事になったのか…。

急いで
誰か 代わりになりそうな人間

ピックアップして。
なるべく優秀な奴ね。

はい。
あっ…。

僕の言う
優秀なシステム屋ってのは

プログラムを走らせるために
全てを犠牲にできる人間の事だ。

システムに命を懸ける…。

そういう人間の作るプログラムは
世の中を変える。

意味 わかるよね?

はい。 もちろんです。

♬~

なんなんだよ…。

あと少しって時に
邪魔しやがって…。

犯人が もう捕まったって?
あっ… ええ。

その新しい救急搬送システム

5年前のシステムをベースに
開発されていたら

フタバソフトやミヤマ開発が
関わってる可能性があるわね。

はい。 そう考えたら
フタバソフトにいたんです。

日頃から
「」の字を目にしていて

思いつきで 「」という字を
選んでしまいそうな人が…。

でも
動機は まだわかりません。

その救急なんとかシステム
っていうのは

どんなシステムなんだ?

まず 現在 東京都が採用している
救急搬送システムは

119番の通報で
最寄りの消防署から救急隊が出場。

救急車内に
タブレットPC等を載せておき

病人の状況を入力すると

即座に
搬送先病院の候補が表示される。

例えば 外科か整形外科があって

CTやMRIの設備が整っている病院と
入力すると

タブレットからサーバーに
問い合わせが入り

受け入れ可能な病院が
ずらっと リスト表示されます。

救急隊員は
その中から病院を選べばいい。

なるほど…。 HPアサインは
「HOSPITAL」の「HP」ね。

受け入れる病院を
確実に選択できるという事か。

しかし あの社内文書が
本当に Wテクノスの開発した

新しい救急搬送システムの
ものだとしたら

稼働は今月。
延期は 2度はしてない。

機能も限定ではなく
全面的に稼働する事になってる。

つまり Wテクノスは
3の方法を取ったのね。

総合テストの項目を減らし
その分 時間を短縮した。

ああ。 テスト版を
そのまま納入したんだ。

その方法なら

見た目上は スケジュールに
間に合った事になる。

そんな…
人の命を扱うシステムなのに…。

これが事実なら あり得ません!

(川奈部)
「いいかげん教えてくれよ」

「なぜ殺した?」

(三田村順也)このままだったら
僕が やられるから…。

僕は…

僕は
あの人みたいになりたくない!

あの人…?

(川奈部)元請けの
Wテクノスの担当だった辻井に

いつも
散々 嫌みを言われていたらしい。

それで 昨日…。

(辻井)どうすんですか?
もう稼働しちゃうんですよ?

きっと
バグは起こりまくりですよ。

ねえ… ねえ ねえ ねえ
ねえ ねえ!

どう責任取ってくれるんですか?

僕の立場は どうなるんですか!

(辻井)あーあ。

もう嫌だ…。

僕は 逃げたい…。

(三田村)うあああーーっ!
(殴る音)

(辻井)あっ! ああ…。
ああっ…。

(三田村)うわああーーっ!
(辻井)あっ…!

♬~

三田村さんは
5年前の品字様殺人を知っていて

模倣したって事ですね。

(川奈部)そういう事だ。
つまり 今回の事件は

5年前の連続殺人事件 及び
京都の事件とは直接の関連がない。

鳴海の言うとおり
連続殺人ではなかった。

なら 辻井が殺された殺害現場に
残されていた あの紙は

やはり
Wテクノスのものでしょうか?

恐らくな。

川奈部さん それは?

ああ…
三田村の手帳に挟まれてた。

フタバソフトの業務日誌を
コピーしたもののようだが。

どうも。

でも おかしいわ…。

これも
5年前の日付になってる。

本当だ。 平成26年ですね。

それに フタバソフトの担当者の
サインも

三田村さんじゃない…。
達筆な字だな。

「香る」に「取る」で…

香取?

♬~

(草加)失礼します。

ご存じのように
御社の三田村が

Wテクノスの辻井主任を殺害し
逮捕されました。

すみません。 今 その事もあって
忙しいので…。

三田村は こう供述している。

「このままだと僕がやられる」

「僕は あの人みたいに
なりたくない」と。

あの人っていうのは誰なんだ?

逮捕された三田村さんの手帳に
挟んであった書類です。

作成者のサインは
「香取」とあります。

どうして こんなものを…。

これは自分の独り言ですが

もうじき Wテクノスが
東京消防庁に納品した

救急搬送システムが稼働します。

逮捕された三田村さんは
その開発に携わっていました。

そして Wテクノスの担当者は
殺された辻井主任。

(ざわめき)

恐らく 5年前も
この会社は Wテクノスから

救急搬送システムの開発を
下請けした。

その時のWテクノスの担当者は
武村勇介。

フタバソフトで
開発をしていたのは

亡くなった海老沼ではなく
主任の香取という社員だ。

三田村は
社内のサーバーを使って

過去の救急搬送システム開発時の
機密情報を調べ

5年前に 自分と同じように
開発をしていた

香取という社員の存在を知った。

だが 5年前は
作業に ひどく遅れが出て

結局 そのまま頓挫した。

♬~

そうだな?

5年前 未解決だった
連続殺人事件は全て

香取さんの周りにいた方に
起きている事になります。

お願いします。 香取さんに 直接
お話を伺えないでしょうか?

もし お辞めになっているなら
連絡先を教えて頂いて…。

(藤田)香取には

悪い事をしたと思っています。

(米須)先方は
すでに到着しています。

我々からの条件をのむと
思われますね。

今度は 一分たりともとは
言わせませんよ。

なんだ? あれ。
警察です。 追い返しますよ。

これは 亡くなった御社の社員が
残した内部文書や。

何?

恐らく なんらかのシステム開発
納期に間に合わないというのを

説明する文書や。

1番なら 納品の延期。

2番なら
未完成のまま許可取って納品。

フッ… こら あかん。
そやけど 対応としては正直や。

(米須)おい 帰れ!
(国木田)アタタタタタ…!

でも 3番はあかん!

テストを部分的にしか行わず
納品する…。

つまり これは
クライアントをだますいう事や。

(涌井)米須… 離せ。

なんの話でしょう?
失礼。

(国木田)
友人や社員が殺されたよりも

新システムの稼働が大事ですか?

あんたは 5年前も

東京初の救急搬送システムを
開発しようとして失敗した。

で その失敗という汚点に
直接 関わった人間を

制裁として次々と殺した…
違いますか?

武村も担当やったけど

昔からの友人やったんで
殺さず解雇した。

そんでもって 5年経った今
政界に繋がりも作り

何が何でも
名誉ある このシステムを

成功させようとしている。

そしたら 武村が邪魔になって…。

さっきから 何 言ってんだ?

殺しなんて
ひどい事をしなくても

小さな汚点はビッグな成功で
消す事ができるんですよ。

何年前に何人死んだか
知らないが

僕は そんな些末な人間の事は
一切 知りませんね。

♬~

どこまでも
すかしてますなあ…。

(涌井)辻井…!

せっかく
主任に抜擢してやったのに

死ぬ前に あんな大事な資料を
さらすなんて アホか?

武村も武村だ!

でもさ

もう 今さら
警察だって邪魔できないよな?

もう今夜だもん。

(涌井)やっと ここまで来たよ!

これで アフィリエイトから始めた
うちも

お堅いところと
本格的に繋がって

Wテクノスは
さらに ビッグになり続けるんだ。

フフ…。

本当に覚えてないんですね
5年前の事。

忘れるわけないっつうの。

5年前 あれが成功してれば

今頃 すでに
もっとビッグになれてたっつうの。

システムの事じゃなく
5年前の女性の事件です。

ああ…。

あれは事件じゃないよ。

事故だ。

確かに 香取は

5年前の救急搬送システムで
担当主任でした。

責任感のある
立派な社員だった…。

しかし プロジェクトの途中で
大きな問題が起こりました。

その問題とは?

下請けのミヤマ開発です。

何度か取引実績があったので
信用していたんですが

あの時は
依頼したシステムの品質が悪く

バグばかりで
プログラムの納期も遅れた。

バグ…。

ミヤマは降りると言ってきたが

違約金を受け取っても
プログラムがなければ

Wテクノスへ納品できません。

ミヤマに振った うちの責任だ。

そのうち Wテクノスから
品質面やスケジュール面で

クレームが来るようになりました。

それで 彼女は…。

彼女?

(香取 晶)すみません…。

(武村)どうなってんですか?
できるって言いましたよね?

申し訳ありません。

香取さんは
女性だったんですか…?

香取は だいぶ
参ってしまっていたようです。

残業だけではなく
土日も会社に泊まって…。

誰かに助けを求める事は
できなかったんですか?

上司の方は
何をしていたんです?

香取の上司が
課長の海老沼でした。

(海老沼寛也)すいません 武村さん
本当に 何度も何度も…。

よく言い聞かせますので…。

何やってんだ! お前 本当に
何度も何度も!

本当に使えねえ奴だな お前は!

よかれと思ってお前に期待した
俺がいけなかったんだな。

ごめんね!?
すいません…。

海老沼課長は
香取さんを助けなかったんですね。

本来 彼は
香取を守るべき立場でした。

ですが 優秀と言われていた香取を
よく思っていなかったようで…。

それに加えて

当時の救急搬送システムの開発は
非常に手間がかかった。

それで 香取に
全てを投げてしまっていたんです。

そんな… それは

上司として無責任なのでは?

おっしゃるとおりです。

ただ 我々の現場では
こうした問題は日常茶飯事です。

香取も
この業界で生きていくのなら

頑張るしかなかった。

しかし… その冬です。

(藤田の声)
疲れがたまっていたのか

香取は 仕事の帰りに…。

(クラクション)

はっ…!
(ブレーキ音)

(衝突音)

♬~

フタバソフトの海老沼課長が

部下からの信頼が厚いというのは
大嘘でした。

納品を急ぐ
Wテクノスの武村さんが

フタバソフトを急かし

フタバソフトの海老沼課長が
部下の香取さんに

もっと急げと
プレッシャーをかけた。

しかし 下請けのミヤマ開発は
役に立たない…。

香取さんは期待に応えようと
一人 開発に没頭し

ひと月の残業時間が
150時間を超えるようになると

心も体も疲れ果てた。

(草加)彼女が事故で亡くなると
その過重労働を隠蔽するため

Wテクノスと
フタバソフト ミヤマ開発は

開発計画自体を
業務記録から抹消し

関係者に箝口令を敷いた。

つまり 殺された
美山 海老沼 武村の3人は全て

香取さんの関係者いう事になるな。

それに…

香取さんの名前は…。

晶…。

品字様ね。

「虫」… システムに
次々とバグを発生させた

無能な下請けの美山。

「品」… 口ばかりで
部下を守らなかった

上司の海老沼。

そして 5年後の

京都の「たばかる」…。

犯人は
晶さんの無念を晴らすために

彼女を死に追いやった男たちを

一人ずつ
殺しているのかもしれません。

(財津)そんな事するのは
彼女の家族か恋人か…。

取り急ぎ
香取晶の親族をあたってきます。

よし!
よし…。

待って…
あなたは残って私を手伝って。

えっ?
これは あくまで私の推測ですが

犯人は 5年前の当初から

彼女を死に追いやった3人を
殺すつもりでいた。

しかし Wテクノスの担当だった
武村が

会社を辞めてしまったために

3人目を見つけ出す事が
できなかった。

そうか…。
それで 5年経って ようやく

なんらかのきっかけで
3人目が

京都にいる武村さんだと知り
殺害した。

あっ… じゃあ 犯人は

この 「虫」 「品」 「たばかる」
この3人を殺害して

これで もう
ミッションコンプリートは

しちゃったってわけだな。
コンプリート?

復讐は終わりという事ですか?

そう。
男3人を計画どおり殺害した。

最後の
この「たばかる」という字は

そういう意味じゃないのかな?
なるほど。

しかし 自分は まだ
この字は何か心がざわめきます。

それに比べて こっちの字は
きれいな名前ですよね。

この「晶」という字は
汚れなく澄みきった光。

または その光を放つもの
っていう意味があるのよ。

そうなんですか…。

あの社長みたいな
ギラギラしたIT長者の成功は

晶さんのような
下で働く たくさんの技術者の

犠牲の上に
成り立っているんですね。

晶… たばかる…。

(アラーム)
(財津)おっ…。

俺は もう時間だ。
お疲れさまです。

おう お疲れさん。
あっ! そうだ 係長。

しばらく 急な病気とか怪我に
気をつけてください。

今月 稼働する
例の救急の新システム

なんか ちょっと怪しいんで。
ああ そう?

じゃあ
うちのかみさんに言っとくわ。

あっ!

ああ~!
えっ?

ちょっ ちょちょ…
どうしたんですか? 先輩。

困りますよ! だからって
早めに倒れられても…。

文字の神様が下りてきた!

えっ? 神様 お久しぶりです!

何… どうした?

この事件
まだ終わってないかもしれない。

えっ?

(草加)
香取晶の母親に確認したところ

香取晶には 大学時代から
付き合っていた恋人がいた。

母親は ミヤマ開発と
フタバソフトの社員の

殺人事件を聞いて
最初に その恋人を疑った。

ただ 彼は
ロンドンの企業で働いていたので

あり得ないと考え直したそうだ。

香取晶の生前のパソコンが
残っていたので

科捜研に送って
分析してもらう事にした。

了解です。
こちらも報告が終わり次第

すぐに そちらに向かいます。

あっ 先輩…。

あっ 係長!
まだいたんですか?

かみさん 今日は
友達と映画を見に行くんだって。

で ごゆっくりってさ。
ごゆっくりって言われてもね。

それは心強い。 行きましょう!

えっ… どこへ?

(国木田)
香取さん ロンドンの彼氏に

何度も 長い愚痴のメール
送ってますわ…。

「元請けの担当から
またネチネチ嫌みを言われた」

「ミヤマ開発は本当にひどい。
腹が立って仕方ない」

「安いからとミヤマを勧めたのは
課長だったのに

今では私が苦情を訴えても
100%知らんぷり」

「十月の時間外労働は
百五十時間を超えそう」

そやけど 彼氏は
自分も忙しいのか 短い返事で

「だったら辞めれば」

「晶の言うことがほんとなら
その企業頭おかしい」

「食っていくために
仕事してんのに

なんで仕事のために
死にそうになってんの?」…。

ひと言でいいから 優しく
「よく頑張ってるな」とか

「俺だけは味方や」とか
言うてやればいいのに。

男っていうのは不器用なもんだ。

確かに。

草加さん
いつから片思いなんですか?

ハハッ! ビンゴや!

僕 こう見えて その手の事には
結構 鋭いんですよ。

刑事 向いてるんです。
馬鹿 言え。 俺は…。

僕は 朋ちゃんが好みだな。

ああいう熱くて色気ない子
たまりません。

でも 鳴海さんも
ええ刑事ですね。

バグやら品質やら
全部 あの人の推理どおり…。

おい。

これ以上
無駄な言葉吐いたら

殺すぞ。

すいません…。

でも まさか こいつだったとは…。

(涌井)警察が また来る?

駄目だ。
今 一番いい時なんだよ。

よし! 行ってくる。

フー! あと3時間後に
例のシステムが稼働するんだぞ。

警察は 武村氏と社長の関係を
怪しんでいます。

だから…
俺は犯人じゃないっつうの!

なあ?

あっ… そうだ。

京都 行く時
お前も一緒だったよね?

お前 俺は怪しくないって
証言してくれるよね?

ええ もちろんです。

よし! あとは任せた。

(米須)お前らが どんな話題で
たばかっていたかも 全部ね…。

ん? 今 なんて?

犯人は 5年前 フタバソフトの
香取晶さんと交際していました。

犯人は
香取晶さんの事故死を恨んで

ミヤマ開発の美山孝雄

フタバソフトの海老沼寛也を
殺害し

さらに Wテクノスの担当者を
捜すために 会社を辞め

Wテクノスに入社。

京都でカフェを経営していた

元Wテクノス 第二システム部主任
武村勇介を捜し出し

殺害した。

連続殺人事件の
犯人は

この恋人に
違いありません。

(小山田大介)おい 矢代!
なんなんだ お前 勝手に入って。

今 会議中だぞ。

しかし… 犯人が
今になって犯行に及んだのは

今度 稼働する
大規模なシステムに

大いに関係があると思われます!

えっ? まさか それは…。

東京消防庁
首都圏広域救急搬送システムの事か?

はい 恐らく。
(携帯電話の振動音)

失礼。

もしもし。

えっ? 涌井社長が行方不明?

ああ。 システムの導入本部に
向かったらしいが

秘書の米須と共に 1時間前から
連絡が取れないそうだ。

そんな…。

しかし 一課長…。

首都圏広域救急搬送システムが
稼働するのは

今日からでしたよね?
ああ。

えっ… 今日!?

今夜 12時だ。

だとしたら 犯人は

システムが本稼働する
この日に合わせて

また 新しい犯罪を
起こすかもしれません!

なるほど。 会議はあとだ。

2人の勘を信じよう。

特対だけではなく
通信指令本部と機捜にも

至急 連絡を取れ!
はい!

(小山田)招集! 行くぞ!

(パトカーのサイレン)

(職員)いや それじゃない。
監視タスクを再起動してみよう。

(職員)駄目なんです。
すぐに落ちてしまうんです。

(職員)ログは どうなってる?

(職員)それが コードを
吐いていないみたいで…。

(職員)おい このモジュール作った奴に
すぐに問い合わせろ!

これ どうかしたんですか?

(越野隆文)
現行の救急搬送システムから

これから稼働する新システムに
切り替え作業を行ってるんですが

トラブルが起こってるんですよ。
トラブル?

(越野)
これでは 救急隊が搬送しても

病院側が
受け入れられないケースが

多発してしまいます。

(庄野)じゃあ
もし 重症の傷病者が出たら

まずいじゃないですか。
(越野)はい。

今 Wテクノスの人たちが
原因を調べてますが…。

大事なシステムなのに なぜ
今日になって こんな事が…。

犯人は もしかしたら
この近くにいるかもしれません。

矢代さん! 応援が到着しました。

(パトカーのサイレン)

5年前からの一連の
品字様連続殺人事件の犯人は

救急搬送システムにこだわり

その拠点である 東京消防庁
システム情報本部を監視し

また新たな犯行を起こそうと
している可能性がある。

我々の任務は
この一帯を徹底的に捜索し

不審者を発見する事だ!

いいな!
(捜査員たち)はい!

(由比)この人たち
見かけませんでしたか?

(女性)いや 見た事ないです。

ありがとうございます。

(店員)あっ この人だと思います。

確か 梱包用のロープを…。

この2人 このビルの中に
いるはずなんですけど…。

いいえ 見てないですね。

そうですか…。

いた…。

♬~(レコード)

♬~

(キーボードを打つ音)

(キーボードを打つ音)

(国木田)おい 動くな!

米須さんですね? 警察です。

よく ここが わかりましたね。

(涌井)
あっ… うっ… ううっ!

うっ… ううっ… ああっ…!

ああっ… ああっ…!

あなたが
香取晶さんと出会ったのは

大学の情報工学科だそうですね。

その後
晶さんは フタバソフトに入社。

あなたは
外資ソフト会社に就職し

何度か
条件のいい会社に転職もした。

優秀なSEだったと伺っています。

それが 5年前に すっぱり辞めて
Wテクノスに就職。

彼女のために…。

なんの話だ?

今 システムトラブルを起こしているのも
あなたですよね?

稼働直前に
大きなトラブルを発生させ

Wテクノスの信用を失墜させ

さらに そのトラブルの様子を

涌井社長に見せつける事で
苦しませる。

それが目的で。

首都圏広域救急搬送システムの
プログラムの中身も

社内の機密データに潜って
知ったんだろうな。

全ての秘密を握る
社長のそばにいたんだから。

僕が何もしなくても
そのうち ボロが出ましたよ。

こいつらが
総合テストで手抜きした部分は

脆弱だったからね。

トラブルを仕掛けるのは
簡単だった。

わかりますよね? 社長。
うっ… うっ…!

自業自得ですよ。

うっ… うっ… ううっ…!

罪を重ねるのは やめてください。

あなたが
なぜ こんな事件を起こしたのか

わかりました。

あなたは
事故死した晶さんのために

この復讐計画を立てた。

様々な品字様の漢字を
事件現場に残しましたよね?

それは あなたが 晶さんの…

「晶」という字に
こだわったからです。

♬~

フェアバーン武術!?

♬~

(米須)うう…!

♬~

国木田さん!
平気や。

恋人への復讐かなんか
知らんけどな

そんなの通用するか!

お前は これから
刑務所にぶち込まれるんや!

構いませんよ。
でも もう少し待ってください。

あと10分…。

うっ… ううっ…!

10分後に起こる
システムトラブル…。

Wテクノスの救急搬送システムが
うまく作動せず 暴走して

大勢が混乱する様子を
僕は しっかり見たいんですよ。

(涌井)うっ… ううっ…!

5年前 僕は帰国してから

晶のメールにあった情報を頼りに

美山と海老沼を見つけ出して
殺した。

(美山孝雄)うっ… ううっ…!

ううっ…!

(首を絞める音)
(美山)うっ…。

(米須の声)
そして バグばっかりで

役に立たないシステムしか
作れなかった美山には

「虫」の字を…。

♬~

(海老沼)うっ… ああっ…!

♬~

(米須の声)
品質には 何一つ責任を持たず

減らず口ばかりが多かった
海老沼には

「品」の字を贈った。

(米須の声)しかし…。

第三の男が見つからない。

Wテクノスは
簡単にはいかなかった。

それで 僕は…。

(米須の声)Wテクノスに入社した。

それでも 2014年に 晶が関わった
システムの担当者は

どうしても わからなかった。

すると ちょうど その頃

涌井が 半グレの連中に襲撃される
という事件が起きてくれた。

♬~

(男)おいおいおい…!

♬~

うっ! うわっ…!

(男)なんだ てめえ! ああっ…!

うっ…!

(米須の声)僕は
多少 腕には自信があったんで

涌井の身辺護衛に名乗り出て
秘書になった。

(涌井)助かった…。

(米須の声)それから半年後

京都出張中に
国会議員と密談していた涌井が

2014年に失敗したという
システムの話を始めた。

もう一度 救急搬送システムを
手がけたいんです。

今より もっとビッグで
サスティナブルなシステムを通して

国に貢献したいんです。

実は 僕は まだ
Wテクノスで働いていた頃に

この開発を手がけていたんです。

(武村)このシステムは

都の救急搬送システムを
隣接県とリンクさせる事で

都内のみならず
隣接県も含めた交通状況で

病状 容体を判断し

最速かつ最適な病院を
導き出します。

都内の一般道を走るより 高速で
近くの県の病院に行ったほうが

早い場合もありますよね。

この新しいシステムの導入が
うまくいけば

いずれは 全国展開も。

それに 先生の政治活動にも
必ずメリットがあります。

でもさあ… 御社は 2年前に

そのシステムを開発してて
いろいろあったんじゃないの?

(武村)ああ…
死んだ下請け社員の事ですか?

いや… そろそろ
ほとぼりも冷めたでしょう。

頼みますよ。 一発 でかい花火を
ドーンと打ち上げましょう!

さあ 食べましょう。

(米須の声)僕は 今は京都で
カフェを経営している武村が

過去に晶の担当だった事…。

(武村・辻井・涌井)乾杯。

(米須の声)僕が 当時

美山と海老沼を
殺した事によって

武村が 自分も殺されるのでは
ないかと怖くなり

会社を辞めていた事…。

茶店の店長なんて
もったいないね。

(米須の声)涌井が
武村の事業を支援する代わりに

しばしば システムの
相談をしていた事を知った。

僕は…。

♬~

(米須の声)武村を殺すだけでは
物足りなくなった…。

♬~

(米須の声)晶を 死に
追いやる事になったシステムを

自分の利益のためだけに
何事もなかったかのように

しゃあしゃあと再利用して
稼働しようとしている この男…。

ううっ…!

そして その企業こそが

本当に罰せられるべき
存在なのかもってね…!

(涌井)うっ… うっ… うっ…!

ああっ…。 違うんだ!

僕は 死んだ彼女が命を懸けて
手がけていた あのシステムが

どれだけ素晴らしいか
よくわかってる!

だからこそ 彼女の遺志を継いで
さらに進化した…。

(蹴る音)
(涌井)ああっ…!

(米須)
ハハハハ…! 遺志を継いだ?

そうですか。

その言葉が本当かどうか 8分後に
自分で試してみてください。

(涌井)ああっ…!

12時になったら
救急車は 僕が呼んであげますよ。

社長が開発した
首都圏広域救急搬送システムなら

たとえ 社長が どんなに
瀕死の重傷を負っていたとしても

間違いなく
適切な病院に搬送してくれる。

そうですよね?
そういう事ですよね!?

(涌井)ああーっ! やめてくれ!
ああっ…!

まさか システムさえ
稼働させてしまえば

あとは 改修でカバーできる。

その間に発生した不具合は
人的ミスだと言い逃れ

誰かが 多少 命を落とそうと

気にも留めなければいいなんて事
ありませんよね!?

ああーっ!

やめてください 米須さん。

うるさいな!
あと8分 待てっつってんだろ!

つまり…!

これって もう
自分勝手な復讐ですよね?

(涌井)うっ…!

被疑者を確認。 負傷者あり。
至急 支援を頼む。

だって 晶さんたちは

人の命を救うためのシステムを
作ろうとしてたのに

こんなトラブル仕掛けて
人の命を危険にさらして…。

こんなの… こんな事…

絶対に
晶さんは喜びませんよね?

むしろ 悲しみますよね?

だって 晶さんは このシステムを
無事に稼働させるために

最後まで頑張っていたんだから!

(涌井)うっ… うっ… あっ…。

こんな事 やめてください。

過去に何があっても

どんなに
ひどい仕打ちを受けても

その恨みを晴らすために
他人を殺害するなんて

絶対に許されません!

何がわかる…!

こんなの もう…

晶さんのための復讐でも
なんでもない!

あなたの…

ただの自己満足です!

なんだと…!?

ホルス!
(国木田)朋ちゃん

(国木田)はっ…?
あらやだ。

いつも こうなの?
ええ。

うっ… ううっ…!

(草加)23時55分 犯人逮捕。

大丈夫か?
(国木田)ああ。

…あと5分!?
早う あのシステムを!

あっ! あっ あっ ええ…?
でも どうしたら!?

涌井さん あなたが行くのが
一番じゃないですか?

自分が作ったものには 最後まで
責任を持ってもらわないとね。

それが
人の上に立った者の役目だ。

(涌井)ああっ…。 はあ…。

本部に連れていけ…。

草加くん。
はい。

(草加)行くぞ。

♬~

なんの字を用意してたの?

もちろん 用意してるんでしょ?

全てを終わらせたあとに
置いていくはずの品字様。

4番目の文字が
模倣犯によるものだと

見抜いてくれた刑事さんは
あなたですか?

事故の3日前
電話があったんです。

(晶)もしもし 雅人?

私 このプロジェクト終わったら
会社 辞める。

(米須)えっ… 辞める?

(晶)「うん。 雅人のメール

“だったら辞めれば"って
あれ 読んだ時

なんて冷たい男だ
って思ったけど…」

よく考えてみたら
そのとおりだなって。

人は 会社のために
死ぬような思いすべきじゃない。

だろ?

フフッ…。
そんな簡単に言わないでよ!

私が頑張らなかったら

誰が代わりに
完成させてくれるのよ! とか

ずっと思ってたんだから。

馬鹿だな。 システムに優しくして
どうするんだよ。

どんなにいいものを作ったって
どうせ 儲けるのは会社だろ。

ですよね…。

これからは もっと
違うものに優しくしようかな。

大事な人とか… 自分とか。

(米須)じゃあさ
落ち着いたら こっち来いよ。

いいの?

あっ もしかして…
結婚したくなったとか?

ハハッ…。
そんなんじゃないけど…。

会いたい。

♬~

うん!

あっ… でも 今 ボロボロだから

ジムとかヨガとか行って
それから行こうかな。 フフッ…。

なんだ それ。

ありがとう。

そっち まだ夜中だったよね。
ごめん…。

おやすみ。

おやすみ。

♬~

(米須)もっと…。

もっと 俺が
真剣に相談にのっていれば…。

ちゃんと 早く会社辞めろって
言ってれば…。

もっと… 早く会いに帰れば…。

もっと 俺が…。

もっと…。

俺が…。

ううっ…!

(泣き声)

(泣き声)

ごめん…。

ごめん 晶…。 ごめん…。

(米須)ごめん…。

(米須の泣き声)

ええ… 平成も終わろうという
このタイミングで

このような凶悪な未解決事件を
解決できたという事は

なんとしても
ホシを挙げるんだという

我々 特命捜査対策室の
執念であり…。

「これからの新しい時代も
諦めない心を…」

平成も終わりか…。

俺たちだって
残業しますよねえ。

上司に怒鳴られる事もあるし

できない後輩に
アホ言う事もある。

殺された奴らも
確かに 悪いとこはあったけど

だからって 決して悪人じゃない。

ああ。

だったら 香取さん
どうすればよかったんでしょう?

米須は 何を恨めば
よかったんでしょうねえ?

さあな…。

営利至上主義の企業か
この社会か…。

「金は命より重い」 そんな事を言う
名言がありますよね。

まあ 決して 一人一人は

本気で そんな事
思ってないだろうけどね。

どうも 現代社会は

人を そっちのほうに
傾けてしまいがちな

危険をはらんでる。

仕事は 人生を
豊かにするためのものであって

死ぬためのものになっちゃ
いけない。

君も 相変わらず むちゃを
やってるみたいだけども

ほどほどにね。

はい。 お世話になりました。

草加さんも。

ああ。 文書捜査官を見る目も
少しは変わったか?

ええ。 それに…。

(ドアの開く音)
先輩! なんでですか?

なんで あの日
現場まで来てくれたんですか?

あんな所 危険に決まってるのに。

危険だったのは あなたじゃない。

何よ 犯人と格闘しちゃって。
まるで刑事みたい。

刑事ですから。

それとも もしかして 自分の事
心配してくれたんですか?

いいえ。 私は ただ

この事件の犯人と
話をしてみたかったの。

なぜ 事件現場に
文字を書き残したのか。

文字を嫌っていたのか。
それとも 好んでいたのか。

まあ それも
わからずじまいだったけど。

なんだ… やっぱり 文字か。

へえ~。
鳴海はんも 案外 ウブやなあ。

(理沙・朋)はい?

ハハッ…。 いや…。

一緒に捜査できてよかった。

(国木田)ほな また。

お疲れさまでした。

(国木田)あっ… 朋ちゃん

はい。

次こそは デートしようね。

はい?

ハハハハハ…!

デート…。

し… しませんよ。

いえいえ… じ… 自分は…。

(財津)さあ さあ さあ
いつもの日々が始まりますよ。

ええ よかった。

これで また
ゆっくり 部屋にこもれる。

えっ? ねえ ちょっと… 先輩!
待ってくださいよ。

ねえ 待ってくださいって!
ねえ…!

(ドアの閉まる音)

(ため息)