ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

遙(はる)かなる山の呼び声 阿部寛、常盤貴子、中原丈雄、高畑淳子、筧利夫… ドラマの原作・キャストなど…

『特集ドラマ「遙(はる)かなる山の呼び声」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 武志
  2. 虻田
  3. お父さん
  4. 兄貴
  5. バイク
  6. 大丈夫
  7. お母さん
  8. ピアノ
  9. 名前
  10. グラスフェッドミルク
  11. 一緒
  12. 今日
  13. 駄目
  14. お願い
  15. 最初
  16. 仕事
  17. 民子
  18. 鈴江
  19. クウドウ
  20. ノック

f:id:dramalog:20190321205723p:plain

『特集ドラマ「遙(はる)かなる山の呼び声」』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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特集ドラマ「遙(はる)かなる山の呼び声」[解][字]

山田洋次の名作が、時を超えてよみがえる!夫を失いながらも酪農に夢と生涯を掛ける女性と、悲運な宿命を負った男との出会いと別れを、北海道の雄大な自然を舞台に描く。

詳細情報
番組内容
風見民子(常盤貴子)は数年前に夫を亡くし、義父の吉雄(中原丈雄)と息子と共に酪農を営んでいる。ある嵐の日、吉雄が見知らぬ男を車に乗せて帰ってきた。男の名は田島耕作阿部寛)、乗っていたバイクが故障し難渋をしていたのだ。どこか陰のある様子の耕作に民子は不安を抱くが、しばらくの間納屋に泊めることにする。それが二人の運命の出会いであった。北海道の大自然を舞台に繰り広げられる切ない大人のラブストーリー。
出演者
【出演】阿部寛常盤貴子中原丈雄高畑淳子筧利夫
原作・脚本
【原作】山田洋次,【脚本】山田洋次坂口理子

 

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(ピアノの練習をする音)

♬~(ピアノ)

(民子)遅いね おじいちゃん。
大丈夫かな? この雨ん中。

(武志)大丈夫だよ。
おじいちゃん 運転うまいもん。

おじいちゃん 帰ってきたよ。

ああ よかった。

おじいちゃん おかえり。

(吉雄)いや~ ひでえ目に遭った。
おかえり。

大変だったね 大雨になって。
武志 タオル持ってきて。

涙の雨でねえかって
みんなで言ってたんだよ。

そだね。 どんな様子だった?
澄子さん。 泣かれた?

ああ 思ったより さっぱりしてたな。

まあ あのじいちゃんにしてみれば
天寿を全うしたって言えっからよ。

そだね。

どうしたの? 早く鍵かけて上がって。

連れがいるんだ。

連れ? 誰?

いや 知らん人だけどな。
どういうこと?

いや~ バイク故障して 雨ん中
真っ暗な道で難儀していたんでな

俺の車に乗せて どっか宿のあるとこまで
案内してやるべと思ったども

町まで出るのが面倒になってな
連れてきた。

連れてきたって…。

今夜だけ
農機具小屋に泊めてやってくれ。

ああ~ 疲れた。
そんな どこの誰かも分からない人を…。

悪い人じゃねえと思うよ。
風呂 入れてやれ。

体 すっかり冷えてるだろ。
俺 あとでいいから。

やれやれ ああ~。

(ノック)

(ノック)

♬~

(耕作)あの ここ どこでしょうか?
私の家です。

あなたは?

お父さんが あなたを連れてきたんです。
とにかく 中に入って。

すっかり ぬれたんでしょ?
今 乾いた服 持ってきます。

いや 着替えは持って歩いてます。

バイクツーリングの方?

そんなもんです。
ほんと申し訳ありません。

じゃあ ごゆっくり。

なした? 風呂入ったか?

人に親切にするのも限度があるわよ。

あんな得体の知れない大きな男を
突然 連れてきたりして。

だから 悪い人じゃなさそうだって
言ったべさ。

当てになりません。
お父さんの人間観察なんて。

去年の オレオレ詐欺を忘れたの?
また あれ言うんか。

銀行の人が 気が付いてくれたから
よかったけど

危うく 何十万も
取られるところだったんだよ。

もう勘弁してくれや あの件は。

武志 お風呂から上がったら
あのおじさんを 小屋に連れてきて。

母さん 掃除してるから。

ろくに掃除もしてないけど 我慢してね。
何しろ あまりにも急なことなんで。

あれ ここ雨漏り。

(雷鳴)
あっ!

おなか すいてるでしょ。
今 何か作りますんで。

民子。 精二の寝巻きがあったべさ。
あれ 出してやったら どうだ?

着替えは 持ってますって。

第一 あんな大きな人が
着られるわけないでしょ。

ありがとう。

ああ~。

坊主んとこの牛乳 うまいな。

坊主。

やるよ。

鹿笛だ。 力いっぱい吹くと
鹿が集まってくるぞ。

ほんと?
うん。 熊も来るかもしれんが。

うそ?

でっかいな~。

おじさん すっごく でっかいね。

でっかくても 中身が空洞だ。
クウドウ?

さあ 帰れ。 母さんが心配するぞ。

もしかしたら おじさんに
食われたんじゃないかってな。

(鹿笛)

わあ びっくりした。 何?

鹿笛でねえか。 懐かしいな。

おじさんに もらった。
へえ~。

うちの牛乳うまいって 褒めてた。
お世辞なんて言うんだ。

ねえ クウドウって 何?

クウドウ?

僕が おじさん でっかいねって言ったら
「でっかくても 中はクウドウだ」って。

だったら 空っぽってことじゃない?
自分で そう言ったのか?

うん。

<こんなことになるとは
思ってもいなかった>

<あの雨と風の中
空腹と寒さで めまいまでして

俺は このまま倒れて死ぬ。
それでもいいかとまで思っていたんだ>

♬~

そんなことしなくても。

お世話になりましたから 大丈夫です。

実家が 九州で酪農やってましたから
慣れてますから。

♬~

ちっこい牧場だしね
今は 2人だけでやってんだ。

こんな小規模経営で 古くさいやり方
はやらないんだけどな。

何頭ぐらい いるんですか?
38頭。

ほら ハナコ
すぐに 外 出してやっからな。

♬~

ハナコ はい 行って行って。

♬~

あ~ うまい! 草の香りがします。

うちの牛乳は
グラスフェッドミルクっていうの。

グラスフェッド?

完全放牧の 牧草だけを食べる
牛から搾ったミルクのこと。

最近は 夏でも
放牧しないところが増えてるけど

うちは 冬も 牛を外に出してます。

グラスフェッドミルクからは
とても いいバターができるの。

ちょっと値段は高いけど
最近は ネットを通じて

少しずつ販路が広がってるの。

そういうことは
ご主人の方針で決めるんですか?

2人で考えたの。
まあ 言いだしたのは 彼の方ね。

最初のころは 私 そんなのあんまり
理想主義じゃないかって。

あら? 主人って あなた
誰のこと?

ゆうべ助けて下さった方のことですが。

俺 何か失礼なこと言いました?

あの人は 主人の父よ。 やあね。

うわ~!

これ おじさんの?
ああ。

それ 何?

プラグ。
何するもの?

バイクのエンジンに点火する時に
火花を散らす部品だ。

エンジンに 火つけんの?

ガソリンエンジンはな 簡単に言うと
燃料と空気を混ぜて 爆発させるんだ。

その爆発の勢いでシリンダーを押し上げて
タイヤに動力を伝える。

へえ~。

武志 何だ ランドセルしょったままで
置いてこ。

まだ しばらく かかるから。

あんた 器用だな。

キャブレターが たまに詰まるんで
オーバーホールしてるんです。

好きなんだ バイクが。

高校入って すぐにバイクの免許取って
その他に 自動車やトラックなんかも。

じゃあ そんな仕事を。

今 重機に乗って解体工やってます。

あちこち 現場 渡り歩いてかね?

次は 根室の現場に呼ばれてますから。
バイクが直り次第。

急ぐことは ねえんだよ。
俺は 用事があって出かけるけど

ゆっくりしてくれや。
ありがとうございます。

♬~

しっかり つかまってろ。
うん!

♬~

おじさん。
あっ?

これ お母さんから。

サンドイッチ おなかがすいたら
食べて下さいって。

うちのバターとチーズだから
おいしいよ。

お母さん どうしたんだ?
おじいちゃんと出かけた。

ふ~ん なあ坊主。
なに?

お父さん どうしていないんだ?
どっか行ってんのか?

お父さんは… 死んだ。

いつ?

小学校に入る前。

そうか。

名前 何て言うんだ?
武志。 武士の「武」に 志。

武志か いい名前だな。

♬~

新人のハマダ君。
よろしくお願いします。

あれ あんた
確か鶴見の現場で一緒だった…

まさか 北海道で一緒になるとはな。

いや 俺もさ ずっと流れてきて
今日から ここの現場。 またよろしく。

人違いじゃないですか?

♬~

♬~(ピアノ)

≪(バイクのエンジン音)

おじさん!

おじさん どうしたの?
近くまで来たんだ。

そうだ。 土産やる。

ありがとう。
おじいちゃんは?

お母さんは?

そうか。 2人とも いないのか。

じゃあ この間は お世話になりましたと

バイクのおじさんが
そう言ってたと伝えてくれ。

じゃあ…。

おじさん!

あのね おじいちゃん倒れちゃったんだ。

えっ?

明日も来るけど 何か欲しいもんある?

酒~。

お~い 聞いてっか?
聞こえません。

(鈴江)こんにちは 民ちゃん。
おばさん 忙しいのに ごめんね。

これ。
ああ ありがとう。

どうさ 兄さん具合は?
お酒 飲みたいって。

あら~ 元気になった証拠だべさ。

昨日は ありがとね。
翔ちゃん 来てくれて助かった。

少しは 役に立ったかい?
あんなのが。

珍しがってくれたわよ。
うちみたいな小さな牧場のこと。

当分うちさ よこせ。

そうも いかないんだ。
まだ学生だから。

私が 翔ちゃんに 「お父さんの牧場
継ぐの?」って聞いたら

「嫌だ」って言ってた。
そんなこと 言ってたかい?

牛飼いの息子が
ミュージシャンなりたいんだって。

笑っちゃうね。 私が 文句 言うとね
すぐ ヘッドホンして 歌 歌うんだわ。

頭に くるわ。 ハハハハ…。

おい 民子。 搾乳の時間だべ。

こんな おばさんの相手
せんでいいから。 いや~ ひどいわ~。

じゃあ お願いね。
はいはい。

じゃあね。
じゃあね。

よっこらせっと。

ほれ 食べないの?

あと10日ぐらい かかるんだってね。

退院しても
すぐ働くわけにはいかないし

何か考えなくちゃ
いけないんじゃないの?

肥料まく時期も迫ってるし。

農協の石田に
バイトのこと相談してみっぺ。

あたしが言いたいのは
もっと先のことさ。

このままで やっていけんの?
兄さんたち。

酪農バブルなんて言われてるけどさ
何とか やっていけてる中で

黒字 出せないのは
兄さんのところぐらいだべさ。

やめんか そった話。

治る病気も治らねえよ。
お前の話 聞かされっと。

やややや… ごめんなさい。

ただいま~。

武志… 武志…。

よしっ! ほいっ。

お母さん!

あのね おじさん来てくれたんだ。
お土産もらったよ。

どうして?
武志君から聞きました。

俺に できることがあったら
何でも言って下さい。

だけど…。 まずは これ 日が暮れる前に
やってしまいましょう。

そのミルカー 調子悪いみたいですね。
そうなの。

あとで 搾乳が終わり次第
俺 見ときます。

じゃあ 次の集荷は あさっての朝ね。
よろしく。

ありがとうございました。
助かりました。

おなかすいたでしょ?
今 用意しますから。

武志 いらっしゃい。

奥さん。

おやじさんが退院するまで
ここで働かせて下さい。

そりゃ 人手は欲しいけど
アルバイトは 農協を通して頼んでるから。

金は要りません。
飯だけ食わしてもらえれば。

その話は あとにしましょ。
とにかく ごはんにしますから。

ギョーザか。

お母さんが 名前聞いておいでって。

島耕作だ。

たじま こうさく。

今日は ありがとうございましたって。

ああ は~っ。

ビールは 最初の一口がうまい。

フフフ。

ギョーザ…。

はい。

あのおじさん お父さんと
同じこと言ってた。
何て?

あ~ ビールは 最初の一口がうまい。

そうね。 武志のお父さん
毎晩 ビール飲む度に言ってたわね。

何十ぺん 聞かされたかしら。
何百ぺんね。 フフッ。

それで 名前 聞いた?
うん 聞いたよ。

何て名前?
え~っと…。

しょうがないわね~
どうしようかな~?

学生バイトは 安心だけど
あの人 何だか訳が分からないもんね。

武志 いただきますは?
いただきます。

いただきます。

♬~

ゆっくり上げる。
はい。

♬~

風見さん
これ 受付に届いてたんですけど。

いや~ 立派な果物かご。
その辺に置いて。

じゃあ ここ置きますね。
ありがとう。

わあ ほんと立派だ。
失礼します。

あら 嫌だわ。 虻田さんからだわ。
虻田興業の社長の。

あの人 太陽光パネル
えらい儲けたって話だかんね。

あんな顔してて 結構
時代の先を読めるんだなあ。

高いよ このかご
いくらしたんだべか?

何で 虻田が
こんな見舞い よこすんだべ?

だって 兄さんのうちのグラスフェッドミルクの
事業じゃ 世話になってるんだべさ?

口利きは してもらったども

こんな大げさな見舞いもらう
いわれは ねえべさ。

それが あるんだよ~。
何が?

怒っちゃ駄目だよ。
何だ?

あたしも困ってるんだけどさ~。
また夫婦げんかでもしたのか?

違うってば。
虻田さんの話 してるんだべさ。

虻田が どうした?
あの人がね…

ほんとに怒っちゃ駄目だよ。
はよ言わんか。

民ちゃんは 再婚する気はないかって
聞くんだあ。

もし あるなら 俺んところに来てくれれば
うんと大事にするけどなって

あの人さ 奥さんと別れて
もう3年になっかんね。

バカ! 別れたんじゃねえ
逃げ出したんだ。

静かにしないと。

あいつの女遊びに 嫌気がさして
大げんかの果てに 家 飛び出したんだ。

そんなやつんとこに
民子やれっか。 ふざけんな!

ごめんごめん 私が悪かった。
怒んないで。

おい こんなもんじゃなくて
焼酎 出せ。

悪かったわ 私が。
今の話は ないことにしてくれっかい。

したっけ 帰るから。

おい! この果物 おめえ持ってけ!

これ みんなは持ってげないわ。
じゃあ メロンだけもらうから。

でも 兄さん こんな機会だから言うけど
民ちゃんだって まだ若いから。

再婚のチャンスがあれば
そん時は兄さんだって考えてやんないと。

お大事にね。

≪(虻田)奥さ~ん 奥さ~ん!

どこにいるんですか?
奥さ~ん! 奥さ~ん!

おお~!

いた いた! よっこらしょっと。

虻田さん 何それ?
サンプルが できたんだよ。

グラスフェッドミルクの 瓶のサンプルさ。
どうだい? なかなか いいっしょ。

札幌のグラフィック学院の にいちゃんに
デザインしてもらったんだけど

結構 いいセンスしてるだろ?

東京のデパートでやる
北海道物産展に売り込んでやるからな。

できるかな? そんなこと。

道庁に 俺の知り合いがいるから
そいつと 話つけるつもりだ。

東京の物産展だったら
絶対 人気出るわ。 お宅らのミルク。

そうなったら うれしいな。

なあ 民子さんよ。

聞いたよ。
あんたのおばさんの鈴江さんから。

何を?
無理だって話。 俺の嫁になるのは。

あっ そのこと… すいません。

誤解されちゃ困るから言っとくけどな
俺が女房と別れたのは

俺が 女遊びをしたからじゃねえんだ。
あいつが 男をこさえて出て行ったんだ。

俺は これはと決めた女には
とことん尽くすタイプだよ。

虻田さん
もう その辺にしといてちょうだい。

なあ もう一回 考えてくれねえかな?

俺 あんたが かわいそうで
しかたがねえんだ。

ちゃんと面倒見るさ。
おやじさんも 息子も まとめてさ。

しつこいわよ あんた。
そんなこと言わねえで なあ。

何すんの?

ああ いいな~ あんたの怒った顔。
ゾクゾクするわ。

いや そんなこと…
そんなこと言わないで。

やめて!
駄目だ そんなもの振り回してると。

ああ しかし いいな~ 女の怒った顔。
その目 ゾクゾクするわ。

出てって!

また来るからよ~!

見てたの?

大丈夫ですか?

大丈夫なわけないでしょ。

親しい方だと思ったんで。

親しいわけないでしょ あんなやつ。
何 考えてんの? いったい!

いいかげん ゲームやめなさい。
ごはんよ。

こら! いただきますは?

いただきます。

はぁ~ いただきます。

お母さん 何で怒ってんの?
怒ってないわよ。 早く食べちゃいなさい。

おじいちゃん言ってたよ。

お母さん機嫌悪いと
みそ汁 しょっぱくなるって。

えっ?

奥さ~ん! あなたの虻田です。
ギフトを持ってまいりました。

♬~

ああ~ 違う違う違う…。

ゴ… ゴルフに行こうと
思っていたんだけどさ

毛ガニの いいのが入ったんで
食わしてやろうと思ってさ

持ってきたんだ。 おやじさんにも
食わしてやってくれや。

何よ 黙って 人んちに入ったりして。
だ… だから

疲れて眠ってるのを 起こしちゃ
かわいそうだと思ったんだよ。

この間は ごめんよ。

カニなんか いらないわよ。
出てってちょうだい。

は~ あ~ やっぱりいいな~。

俺 あんたの そういう
キリッとしたところが好きなんだ。

あ~ あ~ もうたまんねえな。
民ちゃ~ん。

≪キャ~!

お願い やめて。
民ちゃん 民ちゃん。

助けて!

誰だ お前は?
表へ出ろ。

このやろう! 俺を誰だと思ってんだ。
ただじゃ済まねえからな。

大丈夫ですか?

(次郎)あのやろうか? あんちゃん。
おお。

(三郎)しかと こいてんじゃねえ。
牛のクソ運びがよ!

こっち来い!

てめえ どこの誰なんだ?

俺は オホーツクの虻田だ。
ここにいるのは 俺のおんちゃんたちだ。

虻田三兄弟って言やあ 道東じゃ
ちったあ 知られた名前なんだぞ。

その俺が あんな目に遭ったんじゃ

こいつらは
黙ってるわけにはいかねえんだ!

何か しゃべれ このやろう!

ああ~。

わあ 牛のクソ踏んじゃった。

クソ踏ませやがって!
このやろう!

どこ行くんだ? こら。

このやろう!

どうなんだ? やる気ねえなら
地べたに 手ついて謝るか?

よし やろう! ただし 子供が見てるから
裏の草っ原まで行こうじゃないか。

よし。

お母さんに言うなよ。 いいか。

乗れ!

♬~

いけ! 三郎。
おう!

いや~!

あ 痛っ。

牛のクソ運びが~!

このやろう! くっそ!

この アホが!

♬~

このやろう!

♬~

ちょっと待ってくれ。

いや 待って下さい。
待って下さい。

暴力は いけません。
悪かった。

私が 悪うございました。
このとおり 謝ります。

堪忍して下さ~い。

手を打ちましょう 手をね。
はい はい… はい できました。

♬~

よしっ!

♬~

ガン ガン ドッカーン!
シュッ ガーン!

うわ~ まいった~!

強いんだよ あのおじさん。
それで どうしたの?

悪かった。 勘弁してくれ。

いたいた。 兄貴 昼間はすまなかった。
酒飲もう 手打ちで 手打ち。

えっ? いや 遠慮するよ。
そう言うなって。

俺も北海道の男だ。
いったん 気に入ったとなったら

今までの いざこざは
スパ~ッと 水に流してつきあうからな。

兄貴 兄弟分の杯だ。 飲もう なっ。
おい 入ってこ~い!

おばんでした~。
おばんでした。

兄貴 昼間は すいません。

お詫びのしるしを受け取ってね。

おっし いいぞ。
もう一回。

あっ 帰ってきた。
おかえりなさい。

おじいちゃん おかえり。

おじさんと キャッチボールしてたんだ。
僕 うまいんだよ。

さあ 中 入りましょう。

いいかしら?
どうぞ。

ごめんなさい 遅くなって。
どうもすいません。

奥さん おやじさんの退院
おめでとうございます。

ありがとう。 父も 今日ぐらいは

向こうで 一緒に食べたらって
言ってたのよ。

はい お祝いのビール。

なら 奥さんも一緒に。

父には ないしょよ。

ああ~ ビールは 最初の一口がうまい。

ああ 今 俺も
そう言おうと思ってました。

大事な話なんだけど。
何でしょう?

あなたは これから どうするの?

おやじさんも帰ってこられましたし
明日にでも ここを出て

オホーツク沿いに
北の方へ行こうと思ってます。

実はね さっき父とも話したんだけど

もし よかったら
もう少し いてもらえないかしら?

父も まだ すぐ働くわけにいかないし

せめて 牧草の刈り入れまで
いてもらえると 本当に助かるんだけど。

奥さんが そうおっしゃるなら。
先を急ぐ旅でもありませんし。

ただね あなたが解体の仕事で
もらえるような 高いお金は

うちでは とても お支払いするわけには。
給料は いりません。

そんな いくら何でも ただ働きじゃ。

俺は 牛と同じで
餌さえ あてがってもらえれば

いくらでも働きますから。

配合飼料なしで?

はい 牧草だけで十分です。

その話は また父と3人で
話し合いましょう。

耕作さんって おっしゃったわね。
はい。

これからは 名前を呼ばせてもらっても
いいかしら?

あっ そうして下さい。

武志が 喜ぶわ。
またキャッチボールの相手してやってね。

♬~

♬~

先に行ってる。 トロッコ乗る。

ちょっと そんなに走らないで。
危ないわよ。

いってらっしゃ~い。

武志~!
お母さん…。

待て~!

来るな~!

♬~

こんなこと聞いてもいいかしら?

何ですか?
もしかしたら お子さんいるの?

ちゃんと産まれてれば
武志君と同じぐらいです。

そう。

その子の お母さんは?

死にました。

そう。

でも もし子供が
無事に産まれていたとしても

俺には うまく育てられたかどうか。
どうして?

何て言うか あまりにも かわいくて

まるで 子犬のように
かわいがりすぎてしまうから。

かわいがりすぎちゃ いけないの?
溺愛は よくないと思います。

あなたは どう育てられたの?
まるで正反対です。

ほったらかしだったから。
そう。

だから こんなに育っちゃって。
でかいばかりだ。

中身は 空洞?
あっ。

バイバイ。
バイバイ。

おじさん!
おう!

あそこ行こう あのカート。
よ~しゃ!

(中村)俺は 絶対だまされねえって
人にかぎって 引っかかるそうだからね。

風見さんも 気をつけてもらわねば。

あっ お宅は
前に引っかかりかけたんだっけ。

そうだよ。 俺は前科もんだよ。
ハハハ…。

そういうの前科って言わねえんだ。
被害者。

さてと… ごちそうさんでした。

あのバイク 誰のだい?

ああ あれか。 最近 雇った男のだ。

雇った? それ どういう人?

嫁の知り合い。

俺が入院してる間
ずっと手伝いに来てくれてたんだ。

そう。 ならいいんだけど
不審者がいたら 連絡して下さいね。

不審者って どんなやつだ?

どんなって
まあ 怪しいなって思うやつ。

酔っ払った時の あんたみたいな男か。

そだね~ アハハ…。

これが 僕で

僕と おじさん。

おじさん。

武志 おじさん 食べ終わっただろうから
お皿 取りに行ってきて。

は~い!

したっけ 奥さんがいたってことか?
多分ね。

多分って 子供がいたんだべさ。

だからって
結婚してるとは かぎらないでしょ。

産んでから結婚する人もいるし

結婚してなくても
子供がいる人なんて いくらでもいるわ。

1週間か10日ぐらいなら ええけど
これから ず~っと働いてもらうなら

もう少し 身元さ
はっきりさせてもらわねえと駄目だべ。

お父さん あの人を信用してないの?

いや~ そうじゃねえけんど

あの男は
何か人に言えねえようなこととか

隠してることがあるんじゃねえかと。

あの年になれば 誰にだって

人に秘密にしておきたいことぐらい
あるわよ。

まあ それは そうだけんど。

最初 お父さんが連れてきたのよ。

仕事 手伝ってもらう相談した時だって
悪い人じゃないからって。

どうして 今頃 そんなこと言うのよ。

ちょっと元気になったら
すぐ 憎まれ口きいちゃって。

絶対 お酒なんか
飲ましちゃ駄目だよ。

気をつけるわ。 わざわざ
どうもありがとうございました。

(鈴江)あの人? バイクでやって来た
空洞のおじさんって。

そう。 よくやってくれるから
助かってるの。

(鈴江)「おじさん おじさん」っていうから
どんな おやじかと思ったら

結構 いい男でないかい?
そう?

うちも 先月 1人辞めて
困ってんのさ~。

どっかに いい人いないべか?
じゃあね! じゃあね。

(ノック)

どうぞ。

あら いい匂い。 買ってきたの?

ええ ちょっと町に出たついでに。
ちょうど よかった。

これ 父のお見舞いに頂いたの。
お裾分け。

どうも すいません。

あの よかったら
コーヒー飲みますか? いいの?

好きですか?
札幌で働いてたころは

よく喫茶店
仲間と おしゃべりしたものよ。

じゃ…。

どうぞ。
ああ ありがとう。

ああ いい匂い。

人に作ってもらって
何かを飲むなんて 何年ぶりだろう。

♬~

つらくありませんか?

えっ?

この仕事やめたいと思ったことは
ありませんか?

ほんとのこと言うとね 時々 つらいの。

冬になると 地吹雪が吹いて

牛小屋に行くまでに
吹き飛ばされて 転んだりして

そんな日が 何日か続くと

ああ もうやめよう
今度こそ やめてしまおう。

そんなこと思ったことも 何度かあるわ。

でも 春になるとね 一面が緑色になって
牛たちも生き生きして

新しい牧草 食べて
おいしいミルクを出すようになると

何だか訳の分からない
希望が湧いてくるの。

そんなふうにして頑張ってきたのよ。

彼が死んで もう3年だけどね。

♬~

♬~(ピアノ)

きれいな曲ですね。

今度の日曜日 町の文化祭で
武志が ピアノ弾くの。
知ってます。

もし よかったら 耕作さんも一緒に。

あの子 気が弱いから
緊張すると駄目になっちゃうのよ。

だから あなたに
背中を ドンとたたいてほしいの。

分かりました。 やってみます。
よかった。

♬~

♬~

兄貴 こいつら連れて聴きに来たよ。
坊ちゃんのピアノ。

ご無沙汰してました。
兄貴 ご無沙汰してます。

♬~

兄貴 ガム噛む?

♬~

いいこと 武志。
お客さんが たくさんいるけど

そんなの気にすることないの。

いつも家で おじいちゃんや お母さんに
聴かせてくれるように弾けばいいの。

分かった?
うん。

(場内アナウンス)
続きまして 中標津町 風見牧場の

風見武志君による ピアノ演奏です。
曲は 「埴生の宿」です。 お願いします。

(拍手)

風見武志 待ってました~!

(笑い声)

♬~(「埴生の宿」)

(山中)かなり 背が高いです。
180から90くらいあるかな。

出演者の身内か
知り合いだと思いますが

出演者のお名前ですか?
ちょっと お待ち下さい。

(飯田)風見武志 9歳です。

♬~

(悟)はい いきますよ こっち
笑って いくよ。 はい チーズ!

森山さん。

お宅 川崎の森山さんじゃないか?

いや 違います。
俺 川崎なんて知りません。

あ~ いたいた。
兄貴~!

ああ 兄貴。 ああ~ よかったよ
坊ちゃんのピアノ。

俺 あんまり よくて泣いちゃったよ。
なあ? おお!

確か あれは ベートーベンだな。

今日は ジンギスカンの店を
予約してますから みんなで行こう。

あんたたちも一緒に
行こう 行こう 行こう。

民ちゃんや…。
それから 鈴江のばばあも誘ってな。

♬「こごえた両手に 息をふきかけて」

♬「しばれた体を あたためて」

♬「生きる事が つらいとか
苦しいだとか いう前に」

♬~(ピアノ)

したっけ~!
兄貴 おやすみなさい!

(ノック)

ごめんください。

おかえりなさい。 遅かったわね。
すいません。

虻田に 無理やり誘われて。
いいのよ。

あの人たちが 簡単に
解放するわけないもんね あなたを。

あの 実は 奥さんにお話が。
何でしょう?

とにかく 上がって。

あの… おやじさんは?

お祝いだからって
久しぶりに お酒飲んだら酔っ払って

奥の部屋で 横になってるわ。

武志も 帰ってきたら すぐ寝てしまった。
よっぽど緊張したのね。

でも やり遂げたという思いが
あったんじゃないかしら。

顔つきが違ってたわよ。
よかったです。

ほんとに ありがとう。 大きな声で
「武志!」なんて 呼んで下さって。

…で 話って何?

今日いっぱいで やめさせて下さい。

えっ?
また旅に出ます。

いつ?
明日にでも。

長い間 お世話になりました。
何か あったの?

誰かに何か 嫌なことでも言われたの?
いや そんなんじゃないんです。

自分の事情で。
だから いったい何なの?

どこ行くの? 何しに行くの?

もし 何か用があるなら その用を済ませて
また戻ってくるわけには いかないの?

奥さん… 勘弁して下さい。

実は 俺 人を殺して
警察に追われてるんです。

女房が 博打に狂ってしまって
だまされて 金貸しに金借りて

その利子が 積もりに積もって
首くくって死にました。

通夜の夜 その金貸しが
事故死なら保険が下りたのに

こんな死に方しやがってと
どなり込んできやがって。

[ 回想 ] おい!
あっ?

だから ついカッとなって殴ったら
死なせてしまいました。

もう2年も前のことです。

何か 人に言えない訳がある人だと
思ってたけど…。

♬~

2年間 逃げに逃げて生きてきましたが
もう疲れました。

でも ここにいると そんなことも忘れて…
だから つい長くなってしまって。

申し訳ありませんでした。

武志には 何て説明するの?

奥さんの口から いいように話して下さい。
おやすみなさい。

♬~

聞いてたよ。

お父さんは いい人だって言ったわね。

お前だって そう思ってるんだべさ。

(牛の鳴き声)

(扉をたたく音)
奥さん! すいません!

(扉をたたく音)
奥さん!

意識が なくなってます。
体温が下がってるみたいだし。

大変。 この子 春先にも
ひどい下痢で 病気になってしまって

体が弱いから 気をつけなさいって
獣医さんにも言われてたの。

すぐにでも 医者呼んだ方が。
餌やりの時 何で気付かなかったんだろう。

とにかく 早く体を温めないと。
じゃあ 俺 わら用意しますから

奥さん ヒーター出して下さい。
お願い!

どんな様子だ?
ミチコが ひどい下痢で意識がないの。

そりゃ いかん。
お急ぎで 大角のやつに来てもらえ。

あの子 難産で 初乳を
ちゃんと飲ませてやれなかったから

何かあったら 私のせいだわ。

すいません こんな時間に。
(大角)また あの子だって?

下痢が始まったのは どれぐらい前さ。
気が付いてすぐに お電話したんですけど。

はい。

1時間以上も前か。
これは ちょっと急がないとな。
はい。

♬~

どうもありがとう。
おかげさまで助かりました。

間に合って よかった。

点滴が終わるころ
夕方に もう一回 来てみるわ。

よろしくお願いします。
うう~ 眠い。

今日は 仕事になんねえわ。
あ~あ… それじゃ。

どうもありがとう。 助かったわ。

よく眠ってます。

それじゃ 俺は これで。

行かないで。

♬~

お願い 行かないで。

♬~

おはよう。

武志 おじさん帰るって。

どこに?
知らない。

もう会えないかもしれないから
さよなら言ってきなさい。

うそだ?

ねえ うそでしょ?
ねえ うそだよね? ねえ ねえ ねえ。

タケ! おじさんは
本当に いなくなるんだ。

うそだ!

お世話になりました。

このうちで過ごした日のことは
一生 忘れません。

おやじさん
いろいろと ありがとうございました。

武志君 じゃあな。

♬~

ねえ おじさん どこ行っちゃうの?
ねえ どこ行くの?

ねえ おじさん どこ行っちゃうの?

これ 渡してきて。

♬~

おじさ~ん!

♬~

おじさ~ん どこ行くの~?

♬~

♬~

ご起立 下さい。

(裁判長)本件の判決を言い渡します。
被告人 名前を言って下さい。

森山耕作です。

「主文 被告人を懲役5年に処する。

理由 被告人は 平成28年6月13日

神奈川県川崎市緑区3丁目6番地の
自宅において

借金を苦にして縊死した被告人の妻
森山祥子 当時42歳の通夜の席上

当時 川崎市上岡15番町において…」。

そう 懲役5年。
でもよ 真面目に勤めれば

1年や2年は 刑期が短縮されるんだ。

ほら よくあるべさ 仮出所。
あれだよ あれ。

だから 3年もたてば出てくるべさ。
大丈夫 大丈夫。

したっけ またあとで電話するわ。

(裁判長)
その動機に酌量の余地はあるものの

衝動的な怒りに身を任せ
自分の犯した罪から目を背け

逃亡を重ねたことは
到底 許されるものではありません。

しっかりと自分の罪を償って下さい。
それでは 閉廷します。

(虻田)お疲れさまでした!

♬~

(虻田)帰ったら 裁判の結果
天国のおやじさんに報告しねえとな。

おやじさん 急に亡くなって
奥さんたちも大変だけど

虻田三兄弟が ついてるんだ。
何も心配することはねえや!

お静かに。 法廷内は私語を慎んで。

苦労のかいあって
風見のグラスフェッドミルク

東京の大きなデパートでも 取り扱って
もらえるようになったんだよな。

はい 虻田さんのおかげで。
なんの なんの。

あのバカは 喜んで手伝ってるんだから。
グラスフェッドミルクで 大もうけして

息子と2人
ずっと あの牧場で暮らしていくんだろ?

ずっと あの男を帰ってくるのを
待ちながら… なっ なっ 奥さん。

♬~

(刑務官)行くぞ。

♬~

民ちゃん これから どうする気だべえ。

やっぱ 結婚する気かね? あの男と。

いいのかねえ? 兄さん。
精二君。

(お鈴の音)

でも あんたたち
民ちゃんのこと好きだもんね。

「好きなように させてやれ」って
きっと そう言うべさ。

♬~