ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

十津川警部VS鉄道捜査官・花村乃里子 第70作 高橋英樹、高田純次、小林涼子… ドラマの原作・キャストなど…

『西村京太郎トラベルミステリー第70作SP「十津川警部VS鉄道捜査官・花村乃里子」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 森山
  2. 柴田
  3. 武部
  4. 小田社長
  5. 山形
  6. 父親
  7. 竹下千晶
  8. 女性
  9. お父さん
  10. 柿沼
  11. 列車
  12. 時間
  13. 警部
  14. 年前
  15. 社長
  16. カメ
  17. 武部美代子
  18. 花村
  19. 亀井
  20. 柴田英太郎

f:id:dramalog:20190317230637p:plain

『西村京太郎トラベルミステリー第70作SP「十津川警部VS鉄道捜査官・花村乃里子」』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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西村京太郎トラベルミステリー第70作SP「十津川警部VS鉄道捜査官・花村乃里子」[解][字]

「トラベルミステリー」と「鉄道捜査官」が奇跡のコラボ!!
十津川・亀井コンビ&鉄道捜査官・花村乃里子、平成最後の合同捜査!!
高橋英樹×沢口靖子、夢の初共演が実現!!

詳細情報
◇番組内容
男性の刺殺体が発見された。十津川警部高橋英樹)と亀井刑事(高田純次)は、容疑者である被害者の恋人・武部あかり(小林涼子)と遺体を運搬したとみられる謎の男の行方を追っていると、鉄道捜査官・花村乃里子(沢口靖子)が事件当日、東京駅でその男と接触していたことがわかる。その男の正体はあかりの父で山形鉄道の運転士・森山久司(益岡徹)だと判明。こうして十津川警部と花村乃里子による合同捜査が始まるが…!?
◇出演者
高橋英樹 沢口靖子 高田純次
益岡徹 中原果南 小林涼子 小野真弓 伴アンリ 山村紅葉 葛山信吾
◇スタッフ
【原作】西村京太郎
【脚本】深沢正樹
【監督】村川透
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/prime-sun/

 

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(警笛)

(十津川省三)
山形鉄道が運営する

フラワー長井線は…〉

赤湯駅から荒砥駅に至る

およそ30キロの区間

結んでいる〉

フラワー長井線という名称は

沿線に花の名所が多い事から
きている〉

♬~

(警笛)

♬~

(森山久司)
はい ありがとうございます。

ああ 北村さん
転ばないように気をつけてね。

(北村)ありがとさんね。
久さんも安全運転でな。

(森山)はい… はい。 ありがとう。
ありがとうございます。

ありがとうございます。

♬~

(笛)

♬~

乗降よし。

出発進行。 発車。

(警笛)

(武部あかり)
ねえ 何 考えてんの!?

いいかげんにしてよ!
(柴田英太郎)うるせえんだよ!

(あかり)ねえ! なんでよ?
なんで そういう事…。

(あかり)言ってよ! ねえ!

(前畑)どうしました!?

どうしました?
(柴田)なんでもねえよ。

ちょっ… ちょっと 君!
大丈夫ですか?

なんでもないです。
あの男は?

彼です。
ちょっと 喧嘩しちゃって…。

すいません。
本当に なんでもないです。

あっ いや…。 ちょっと!

♬~

(黒田多恵)久さん!
久さんってば!

ああ… 何? おっかない顔して。

(多恵)どこさ 行くんだや?
ああ いや…。

今日 休みだべ?
うん。

こんな早い時間に
どこさ 行くの?

ああ… ちょっと。
(多恵)ちょっと?

気になるけど。 どこさ 行くの?
ああ… いってらっしゃい!

♬~

山形鉄道から
山形新幹線に乗り換えるには

赤湯駅を利用する〉

♬~

〈悲しみを背負った男を乗せた
列車は 東京へ向かう〉

〈その男が
大事件をもたらす事を

まだ 誰も知らない〉

(警笛)

(アナウンス)「21番線 電車到着です」

点字ブロック 内側まで
お下がりください」

(花村乃里子)〈駅… そこは

それぞれの人生を
背負った人たちが

すれ違い 出会う場所〉

♬~

(乃里子)どうか なさいましたか?
(森山)うわっ! あっ…。

あっ… ごめんなさい。
(森山)ああ…。

♬~

待ってください。

なんなんですか? あなた。
人を呼びますよ!

何か 誤解なさっていませんか?

私 警視庁鉄道捜査隊の者です。

鉄道捜査隊?

はい。 鉄道捜査官
花村乃里子と申します。

じゃあ 私 怪しげなセールスや
勧誘に間違われたんですね。

すいません…。 東京じゃ

こういう事が多いって
言われたんですよ。

特に きれいな女性には
気をつけろって言われてたもので。

用心に越した事は
ありませんものね。

困った事があったら
なんでも言ってください。

助かります。

(乃里子)お急ぎですか?
(森山)えっ? ああ…。

これは
習慣みたいなものなんです。

運転士をしているので ついつい
時間が気になっちゃって…。

列車の運転士さんですか?

はい。
山形鉄道に乗っています。

そうでしたか。
でも 素晴らしいじゃないですか。

運転士としての習慣が
身につくという事は

それだけ ご熱心に
お仕事に励まれている証しです。

確かに 仕事には励んできました。

「仕事にだけは」ですが…。

その代わりに 失ったものも
あんまりにも大きいんですがね。

(ため息)

私の時間は 止まったまんまです。

どういう事ですか?

ああ! ごめんなさい。

総武本線の千葉行きは?
(乃里子)あっ…。

こちらの階段を
上がったところです。

ああ… わかりました。
ありがとうございます。

もう大丈夫です。
お気をつけて。

(乃里子)〈その人の背中を

いつまでも
見送ってしまったのは

私の中に 不吉な予感が
あったからかもしれない…〉

♬~

(刺す音)
(柴田)うっ! ううっ… あっ…。

♬~

総武本線ですね?
こちらです。

ありがとうございます。
助かります。

「仕事にだけは」ですが…。

♬~

♬~

あっ… キャーッ!

(警察官)現場は あちらです。
ああ。 ご苦労さん。

(電車の走行音)

(柿沼浩輔)鋭利な刃物で刺され
即死状態だったと思われます。

(柿沼)凶器らしきものは
見つかっていません。

死後 半日程度
経過してるようだが…。

解剖してみないと
断定はできないそうですが

死後 およそ
11時間から13時間だそうです。

(亀井定夫)
という事は 死亡推定時刻は

昨夜の19時から21時の間か。

この付近 夜になると ほとんど
人通り ありませんから

発見が遅れたようです。

身元がわかるようなものは
所持してなかったのか?

(北条早苗)
警部! この前畑巡査が

被害者に
心当たりがあるそうです。

平松川交番の前畑です。

2日前の晩 駅前の繁華街で

この男性と女性が
口論しているのを目撃しました。

(あかり)彼です。
ちょっと 喧嘩しちゃって…。

すいません。

恋人と喧嘩をしてたんですね?
(前畑)はい。

警部
その女性 気になりますね。

その女性の顔だが
覚えてるかね?

はい。 覚えてます。

似顔絵の作成に協力してくれ。
(前畑)はい!

(久保田あかね)警部。
この近くにお住まいの方が

昨夜20時頃に
奇妙な音を聞いたようです。

奇妙な音?
(小林宏昌)はい。

何か 乳母車を転がすような

カタカタっていう
音らしいんですが…。

この現場に向かって
あちらから

その音が
移動していたようなんです。

音が移動?

うーん…。

傷の深さに比べて
血痕の量が少なくないか?

殺害現場は
ここではないという事ですか?

別の場所から
運ばれてきたんでしょうか。

ちょっと みんな 動かないで。
えっ? カメさん どうしたんだ?

警部 ちょっと見てください。

ここに うっすらと
なんか 轍のようなものが…。

(あかね)でも なんの轍ですか?

この間隔からすると
台車のようなものかな。

遺体を台車に載せて
運んだんでしょうか?

でも いくら人通りがないとはいえ
それは目立ちます。

確かに 目立つよなあ…。

鑑識さん。
これ なんなのか調べてくれ。

(鑑識員)はい。

発泡スチロールみたいな
感じですね。

ああ。

轍は 断続的だが
わずかに残ってる。

たどってみようか。

目撃者がいるかもしれませんね。
うん。

みんな 手分けして あたろう。
(一同)はい!

(男性)ちょっと わかんないです。
ああ そうですか…。

どうも ありがとうございます。
すいません。

♬~

あっ すいません。
ちょっと お聞きしますが…。

この方を見た事は…。

♬~

(柿沼)あっ すいません。
(あかね)すいません…。

すいません
ちょっと お尋ねします。

(あかり)こちらで。
(柿沼)昨日の夜の8時頃…。

(携帯電話の着信音)

おお 十津川だ。
何か わかったか?

(あかね)こちらです。

(柿沼)警部 こっちです。
ここ 見てください。

あっ… 血痕ですかね?
(柿沼)はい。

じゃあ この台車が
使われたって事ですか?

ここに置かれている台車は

閉店後も 勝手に
出し入れできるんですよね?

そうです。 そのとおりです。

♬~

カメさん!
えっ?

ちょっと これ見てくれ。
えっ… 警部 どうしました?

あっ… 発泡スチロールですね。
ああ。

被害者の髪の毛に付いていたのは
恐らく これだ。

ここに 血痕も付いてる。

あっ… じゃあ この段ボールを
かぶせたって事ですか?

(柿沼の声)そうやれば
すっぽり隠れますね。

(あかねの声)犯人は ここから
台車と段ボール箱を運び出して

遺体の運搬に使ったんですね。

じゃあ 殺害された現場は

この近辺の場所という事に
なりますね。

そのとおりだ。

しかし 使用した台車と段ボールを
わざわざ 元の場所へ戻すなんて

几帳面というか 律義というか…。
とにかく

この周辺 あたってみよう。
(柿沼・あかね・亀井)はい。

この男性に間違いありませんか?

ええ。 あっ…。

あの…。

この部屋に出入りしている人だと
思いますけど。

ああ…。 あの
「出入りしている」っていうのは

別に お住まいの方が
いらっしゃるっていう事ですか?

若い女の人が
借りてるんじゃないかしら?

若い女の人?

その女性って この人ですか?

(女性)あっ 似てる!

(解錠音)

(管理人)どうぞ。
ああ… どうも。

(柿沼)この部屋を借りている
武部あかりさん

ワーキングコムという会社の
派遣社員なんですが

今日は仕事を休んでいます。

朝 「体調が悪いので休む」と
電話があったそうです。

仕事を休んで 一体 どこへ
行ってしまったんでしょうかね?

ん…?

「柴田英太郎」…。
経済ジャーナリストですか。

免許証が… あっ。

この男ですね。

財布も携帯電話も
置いてあるって事は

殺害場所は
この部屋かもしれないな…。

警部。
うん?

これ 血痕じゃないですか?

柴田英太郎ですが
経済ジャーナリストと言っても

「自称」とか 「もどき」といった
レベルのようです。

これを見る限り ブログなんかで

あやふやな情報を
垂れ流しているだけのようです。

恋人の部屋に
転がり込んでるって事は

なんか
ヒモのような存在だったのかな?

警部…。
うん?

この金魚鉢 一度 倒れてますね。

ほら ここに水草が。

金魚鉢の縁にも
水草が付いています。

殺害された時
もみ合いにでもなって

金魚鉢を倒したのかな?

でも
金魚が元気でいるという事は

犯人が すぐに助けた
っていう事になりますよ。

うーん 犯人は 人を殺しておいて
金魚を助けたか…。

まあ 犯人が金魚の飼い主だったら
不思議でもないですけどね。

この部屋の住人
武部あかりが怪しいですね。

(パトカーのサイレン)

(あかね)警部! 亀井さん。
おお。

派遣会社で確認したんですが
武部あかりさんの母親が

千住本町で カフェレストランを
経営しているようです。

母親なら
何か 知ってるかもしれませんね。

確かめてみましょう。
店の住所は?

はい。 えっと…。
ああ 持ってる 持ってる…。

ああ いや… 意外と重いね。
すいません。

駄目だな こんな重いのを
か弱い女性に持たせちゃ…。

か弱くもないか。
はあ… そういうの

セクハラになる恐れが
ありますよ。

あっ… 失礼。

住所は
千住本町2丁目6番3号です。

警部 凶器らしきものは
見つかっていませんが

やはり 大量の血痕を
拭き取った痕跡があるようです。

(亀井の声)柴田英太郎は
ここで殺害されて

運ばれたと見て
間違いありませんね。

(柿沼の声)隣近所の話だと

よく 口論する男女の声が
聞こえたようです。

武部あかりが
日頃から喧嘩の絶えない

同棲相手の柴田を
刺し殺したんでしょうか。

柴田英太郎に関して
詳しく調べるとともに

武部あかりの行方を追う。
(亀井・柿沼・あかね)はい。

あっ この辺りですね。
ああ…。

あっ こんにちは。
こんにちは。

お散歩日和ですね。
ああ…。

あっ ここですね。 2丁目の6。

昼はカフェで 夜はレストランで
営業してるみたいですね。

(武部美代子)いらっしゃいませ!

お好きな席へどうぞ。
いや 客ではなく

こういう者なんです。

武部美代子さんですね?
はい…。

お嬢さんの あかりさんの事で
伺いたい事があるんですが…。

すみません。
注文いいですか?

少々 お待ち頂けますでしょうか?

うわ! これはすごいなあ…。

おお…。
はあ…。

ああ… 山形ワインが多いですね。

警部 山形はね 知る人ぞ知る
ワインの王国なんですよ。

ブドウはもちろん さくらんぼや
ラフランスを使った

フルーツワインも
いいものですよ。

カメさん ワインに詳しいのか?

最近
ちょっと はまってましてね…。

いや 私じゃなく 家内がね。
奥さんね。

多趣味だね 相変わらず。
いやいや

ちょっと 時間を
持て余してるそうで。 ハハハ…。

(美代子)ありがとうございました。
(女性たち)ごちそうさまでした。

(美代子)
ありがとうございました。

♬~

(美代子)お待たせ致しました。
どうぞ。

♬~

こちらは
山形ワインが売りなんですか?

あっ… そういうわけでは
ないんですけど…。

いや しかし
見事な品ぞろえですけども…。

そんな事より あかりの事を。

あっ… 失礼しました。

あかりさんとは
お会いになったり

連絡を取り合ったり
なさってるんですか?

いいえ…。 最近は
ほとんど連絡もありませんし

半年以上 会っていません。

ああ そうですか…。
それは また どうして?

どうしてと聞かれても…。

あの子も
忙しいんじゃありませんか?

この男性ですが ご存じですか?

あっ… いいえ。

あかりさんと一緒に暮らしていた
柴田英太郎という男性です。

昨夜 あかりさんの部屋で
殺害されました。

あかりが殺したって
言うんですか?

あっ いえ… そうと
決まったわけではありません。

それを調べるために
伺っているんです。

でも… お恥ずかしい話ですが
親子と言っても

あの子が 今 何をしてるのかも
わかっていないんです。

男の人と暮らしていた事も
知りませんでした。

ですから
お話しできる事はありません。

そうですか…。

せめて あかりさんの
立ち寄りそうな場所に

心当たりはありませんか?

ありません。

昨夜 19時から21時頃まで
どちらにいらっしゃいました?

私まで疑ってるんですか?

いや 参考までに。
皆さんにお聞きしている事です。

昨夜は お店が休みだったので
ずっと自宅におりました。

お一人で?
はい。

(ヘリコプターの飛行音)

ゆすり?
(柿沼)ええ。

えっ… 殺された柴田が

ゆすりをしてたって
いうんですか?

はい 柴田のパソコンなどを調べて
わかりました。

企業に対する恐喝です。

それも つまらないスキャンダルを
大げさに膨らませたり

捏造したり その手口は
ひどいものだったようです。

企業恐喝か…。

今度の事件に関係してる可能性も
ありますね。

柴田は 最近

この 小田クラフト&アーツ
という会社を

脅していたようです。
小田クラフト&アーツ?

なんか 聞いた事あるな。
ん?

(あかね)
日用雑貨品の通販会社です。

かなりの大手ですよ。
あっ そうか。

うちも 確か ここから
鍋やフライパンを買ってたな…。

商品の評判は
とっても いいですからね。

ん? この会社
創業は山形なのか?

えっ… また 山形ですか?
うん。

あの… 山形といえば
これを見てください。

武部あかりさんの経歴なんですが
出身地は山形県です。

えっ?
(あかね)15年前に両親が離婚し

母親の美代子さんと共に
上京しています。

ええ? またまた 山形か…。

あっ そういえば あの店も

ふるさとの山形ワインを
売りにしてたのか。

いや 売りにはしていないと
言っていた。

あっ そう言ってましたね。

それどころか その話題を

避けたがってるようにも
見えた…。

見事な品ぞろえですけども…。

そんな事より あかりの事を。

まるで 我々 警察の目を

山形に向けさせたくないようにも
見えた。

えっ?
それは また なんのために?

この会社
何をネタに脅されていたんだ?

商品に対する
クレームのようですが

詳しい事までは まだ…。

調べてくれ。
わかりました。

(北条)警部!
有力な目撃情報を得られました。

昨夜20時頃 遺体発見現場近くで

大きな段ボール箱を載せた
台車を押す

男の姿が目撃されていました。
男?

トラックのドライバーが
運転中に見かけたのですが

その姿が ドライブレコーダー
映ってました。

(小林)これです。

この男か…。

(小林)拡大します。
うん。

顔は はっきりわかりませんね…。

誰だ? この男は。
この段ボール箱

遺体にかぶせられていたものと
同じですね。

この男が運んでいるのは

柴田英太郎の遺体という事に
なりますね。

武部あかりの共犯者でしょうか?

この男の写真を
関係各所に配って

情報を集めてくれ。
(一同)はい!

♬~

(携帯電話の着信音)

♬~

この人…!

「仕事にだけは」ですが…。

まさか…。

♬~

警視庁捜査一課の

柿沼と申します。
久保田です。

環境汚染ですか?

はい。 その 柴田という男は

弊社の人気商品である
鋳物の製造過程において

有害物質が発生するなどと

なんの根拠もない言いがかりを
つけてきたんです。

(せき)

環境汚染など…
そんな事は あり得ん!

(せき込み)

あなた! 大丈夫ですか?

(せき込み)
お水 お水…。

川上。
(川上 悟)はい。

社長 じゃあ 行きましょう。

社長 よいしょ…。
(せき込み)

(小田)ううっ…。
(川上)トイレは大丈夫ですか?

(小田)うっ! ううっ…。

(川上)社長…。
無理なさらないでください!

失礼しました。

社長は ご病気を抱えながらも

一線を退く事なく
会社を守ってくれているんです。

会社の先行きを考えると

とても
引退はできないのでしょう。

後を継がれるのは
副社長である奥様ですか?

彼女に会社が任せられると
思いますか?

1年前まで 銀座のクラブの
ホステスだったんですよ?

社長を丸め込み
後妻に収まったんですから

かなり
したたかな策士なんでしょうが。

社長の甥でもある
専務のあなたも

社長の座を
狙っていらっしゃるんですか?

いやいや
そういうわけではありませんが。

で… 殺された
柴田という男の件ですね。

はい。 恐喝には応じたんですか?

応じるわけがありません。

環境汚染など 根も葉もない
言いがかりなんですから。

ここだな。

竹下千晶です。

(千晶)ええ。
柴田さんは常連さんでしたよ。

こちらには いつも 1人で?

ええ。
どんな印象でした?

一見 優しいイケメン。

でも 中身は
どうだったのかなあ…。

あんまり いい人じゃなかった
ような気もするけど

よくわかんない。

仕事の事とか
なんにも話した事ないし。

この女性に見覚えありませんか?

ないわね。

じゃあ この男性は どうですか?

(千晶)うーん… わからない。

…っていうか
顔 はっきり見えないじゃないの。

なんなの? この2人。

あっ いや どうも…
ご協力ありがとうございました。

ありがとうございました。
お忙しいところ すいません。

またいらして。
はい。 ありがとうございます。

あっ…。
最近 山形へいらしたんですか?

えっ?

これ 山形のお菓子ですよね。

ああ… それ?

確か お客さんの
頂き物だったんじゃないかしら?

よく覚えてない。

どうも。

また山形か…。

(携帯電話の着信音)

はい 十津川。

北条です。 鉄道捜査隊の
花村乃里子さんという方が

警部にお話があるそうです。

鉄道捜査隊の花村乃里子?

♬~

(乃里子)失礼致します。

あっ…。

警視庁鉄道捜査隊
花村乃里子です。

警視庁捜査一課
十津川省三です。

亀井定夫です。

今回の事件に関して

重大なお話がある
という事ですが…。

はい。

お聞きしましょう。 どうぞ。

(北条)こちらへ どうぞ。

(乃里子)あら?
(北条)えっ…?

私の顔に 何か…?

あっ… ごめんなさい。

私の知人に
そっくりだったもので。

失礼しました。
(北条)いいえ。

さあ どうぞ。

ああ… みんな
鉄道捜査隊の花村乃里子主任だ。

花村です。
よろしくお願いします。

(一同)よろしくお願いします。
さあ…。

君たち 美人だからって
鼻の下 伸ばしてるんじゃないぞ。

そういうの
セクハラになる可能性ありますよ。

あっ そう。 失礼。

花村さん お願いします。

はい。 2日前 事件が発生した日

私は 東京駅で

この男性とよく似た人物に
2回 会っています。

1回目は 15時頃でした。

確かに 仕事には励んできました。

「仕事にだけは」ですが…。

(乃里子)
その人は 総武本線 千葉行きの

電車の乗り場に向かいました。

事件現場がある
江戸川区方面ですね。

はい。 2回目は
会ったというより 目撃でした。

20時30分頃です。

その時
昼間 着ていたジャンパーを

着ていなかった事が
気になりました。

ジャンパーですか?

(あかね)この時は 着ていますね。

もし 血痕が付着したとすれば
着ているわけにはいかないな。

それで 着ていなかったんですね。

その男は
どこへ向かったんですか?

新幹線乗り場です。

新幹線で
どこへ向かったんでしょうか?

恐らく 山形です。

また山形か…。

その人は 山形鉄道の運転士だと
言っていました。

最終の山形新幹線
乗ったはずです。

カメさん。

あっ… 確かに
武部あかりの父親 森山久司は

山形鉄道勤務です。

この男は
武部あかりの父親なのか…?

あっ… 父親が 娘の部屋で

娘の同棲相手を殺害して
それで 運び出したのか…?

(刺す音)
(柴田)うっ! ううっ… あっ…。

その人 私に こう言いました。

その代わりに 失ったものも
あんまりにも大きいんですがね。

(ため息)

私の時間は 止まったまんまです。

失ったものというのは

別れた娘の事かもしれないな…。

はい。 その人が大切に持っていた
懐中時計に

10歳ぐらいの女の子と
2人で写った写真が

貼ってありました。

娘との写真ですね?

時間が止まったままという事は
お嬢さんとの間に

何か大きな後悔がある
という事ではないでしょうか?

森山久司は 止まった時間を
動かしに来たのか…?

それは 娘のために何かをする
という事でしょうか?

父親の森山久司と
娘の武部あかりは

共犯なんでしょうか?
そうだとしたら

あかりは 山形に
逃亡した可能性もあります。

あっ… そうか。

母親の武部美代子は
その事を 薄々と感付いていて

我々の目を 山形へ
向けさせないようにしたんだ。

娘の逃亡先は
父親の元かもしれない。

山形へ行きましょう。
ああ。

武部美代子から話を聞いてくれ。
わかりました。

私は 東京駅に戻り
山形新幹線乗り場を中心に

防犯カメラの映像を
チェックします。

そのお嬢さん 武部あかりさんが
映っている可能性があります。

これ お願いします。
はい。

しかし 膨大な数の乗客の中から

一人の女性を見つけ出す
というのは 不可能では?

それが私たちの仕事です。

不可能なんて口にして
弱気になったら

警察官は務まりません。

そういう事だ。

柿沼 花村さんを手伝って
勉強してこい!

えっ?
あっ いや… わかりました。

よろしくお願いします!

こちらこそ…。

カメさん 我々も行こう。
はい。

♬~

(警笛)

♬~

うわあ… 辺り一面 真っ白ですね。

ああ…。

♬~

(運転士)ありがとうございました。

(運転士)ありがとうございました。
どうも お世話さまです。

(運転士)ありがとうございました。
どうも。

♬~

森山でしたら
荒砥駅行きの列車に乗務中です。

あと5分…
いや 正確に言うと

4分20秒後に
長井駅に到着します。

ほう… 随分 細かい時間まで。
ああ…。

森山は そういう男なんです。

几帳面なんですかね。
一分一秒 狂いがないんですよ。

運転士になって 30年以上

一日も休む事なく ずっと
そうしてきたらしいですよ。

それは すごい!
うん…。

(踏切の警報音)

あっ… 本当に ぴったりですね。

ほう…。

♬~

確かに 2日前に
東京に行きましたし

東京駅で 鉄道捜査隊の女性と
お話もしました。

上京の目的は
なんだったんですか?

観光ですよ。 日帰りの観光。

嘘は やめてください。

あなたは お嬢さん…

つまり 武部あかりさんの部屋を
訪ねましたね?

いえ 訪ねてません。
そんなはずはない。

じゃあ これは
どう説明しますか?

これが私だって言うんですか?
そうです。

柴田英太郎の遺体を運んでいる
あなたです。

覚えがありません。

これが私だっていう証拠を
見せてください。

それは あなたが武部あかりさんの
父親だというのが

唯一の証拠です。

私は 父親ではありません。

15年前 妻と娘は
家から出ていきました。

この町から去りました。

♬~

(森山の声)その時から もう…

夫婦でもないし
親子でもありません。

その時から
時間が止まったんですね?

あなたは 懐中時計を
大切に持っているそうですね。

鉄道捜査官の花村から聞きました。

その時計には あかりさんとの
写真が貼ってありますね?

だったら
なんだって言うんですか?

あなたは 時間を動かすために

あかりさんに会いに行ったんじゃ
ありませんか?

仕事中です! これ以上
お話しする事はありません。

失礼します。
あっ ちょっと待ってください!

カメさん。

警部…。
彼は嘘をついています。

しかし これ以上 聞いても
無駄だろう。

しばらく 様子を見るしかない。

♬~

(柿沼のため息)

花村さん やっぱり
かなりしんどい作業ですよね。

これ 今どきの科学捜査の
顔認証システムとか

そういうので パッと
見つけ出せないんですかね?

ここは
科捜研ではありませんから。

それは わかってますけど…。

これだけ捜して
見つからないという事は

他の方法を
使ったのかもしれませんよ。

目を離さないで!

すいません…。

♬~

(多恵)久さんの事?

ええ。
うーん…。

なして 東京の刑事さんが
そんな事を聞くの?

久さん 悪い事なんか
できる人ではないからね。

あっ それは わかっています。

ただ ある事件の事で ちょっと
お伺いしたいだけなんです。

何 聞きたいのよ?

森山さんは 15年前に離婚されて

奥さんとお嬢さんは
この町を出ていますよね?

ほんだ ほんだ。 ひでえ話だよな。

あんなに優しい久さんの事 捨てて
出ていくなんてね…。

奥さん
美代子さんっていったっけなあ?

はい。
美人かもしれないけど

薄情な人だよね。
美人薄情って言うからね!

あっ それは 「薄命」ですね。

まあ それは ともかく

その奥さんとお嬢さんは
この15年間の間に

この町に
何度か来てるんですか?

一回も来てねえで。

おら 毎日 ここさいるんだども
見かけた事ないもの。

カメさん
このお菓子 見た事ないか?

あっ… これは

柴田の行きつけの店に
ありましたね。

(千晶)ああ… それ?

確か お客さんの
頂き物だったんじゃないかしら?

このお菓子 どうかしたの?

おいしいよ。

私の一番のおすすめだもの。
フフッ…。

あっ そういえばね…
ほんだ ほんだ。

半月前だったかな? うん。

あの… このお菓子 買った
お客さんがね

刑事さん方と同じように
久さんの家庭の事とか

15年前の離婚の事とか
聞いてきたよ。

えっ?
あっ すいません それって…

この男じゃありませんか?

ほんだ ほんだ! この人だ。

どうもありがとうございました。

おい! 買っていかないのきゃ?

柴田英太郎は
何を調べていたんでしょうかね?

まあ 柴田は
企業恐喝までしている男ですから

何か 脅しのネタでも
探っていたんでしょうか?

誰を どう脅すネタだ?

15年前に
森山家に何が起こったのか

柴田は 一体 何を調べていたのか
気になるな。

(携帯電話の着信音)

はい 十津川だ。

ああ… ご苦労さん。

小田クラフト&アーツ?

武部美代子さんは
25年前まで 山形で

小田クラフト&アーツに
勤めていたんです。

柴田英太郎が
恐喝していた企業か?

そうです。
当時は まだ全国進出する前で

山形名産の鋳物を中心とした
キッチン雑貨の

製造販売会社でしたが。

わかった。
じゃあ 引き続き 調べてくれ。

ああ…。

柴田は 森山の別れた奥さんが
25年前まで勤めてた会社を

脅していたというわけですか。
ああ…。

これは 単なる偶然ですかねえ?

25年前といえば 美代子は すでに
森山と結婚してましたよね。

うーん…。

(十津川の声)
ちょうど 娘が生まれた頃だな。

♬~

(警笛)

♬~

お父さんは
私の本当のお父さんだよね?

当たり前じゃないか。
お前は お父さんの子だ。

誰よりも一番大切な宝物だ。

♬~

(踏切の警報音)

(警笛)

ん?

(森山)
はい ありがとうございます。

ありがとうございます。
ありがとうございます。

お気をつけて。
(女性)はい…。

(北村)久さん こんにちは。
(森山)あっ こんにちは。

♬~

カメさん…! 武部あかりだ。

♬~

あかり! 警察だ!

(森山)乗れ!

♬~

(北村)久さん! どうしたの?

♬~

ええっ… どうなってるんだ!?

カメさん! 車だ!

あっ… はい!

すいません!

(運転手)いらっしゃいませ。
次の駅までお願いします。

次と言いますと?
向こうです。 向こう 向こう…。

後ろです!
(運転手)はい わかりました。

列車の先回りしてください。
はい!

♬~

すいません 急いでください。

♬~

(踏切の警報音)

♬~

♬~

急いでください。 急いで…。

(クラクション)

警部 もう間に合いませんよ。
ああ…。

(男性)どうも すいません。
滑っちゃって…。

カメさん 走るぞ!

これ おつり結構です。
そうですか。 どうも すいません。

♬~

(警笛)

あっ 来た!
あの列車ですね。 ええ…。

♬~

♬~

えっ…?
武部あかりがいませんね。

どういう事でしょうか?
うん…。

お嬢さんは どうしたんですか?

皆さん 長井駅から乗った若い女
知りませんか?

見ませんでしたか?

森山さん!

どうですか? 見ませんでしたか?

あっ… すいません
ちょっと お尋ねします。

ああっ…! 警部!

どうした!?

これは
柴田の行きつけのスナックの…。

ええ。 どうして この女性が…?

皆さん 警察です。
そのまま動かないでください。

カメさん 付近一帯の緊急配備を
要請してくれ。

はい!

これは どういう事ですか?

わからない…。

この女性が誰なのか
あなた 知っていますね?

柴田英太郎の
行きつけのスナックの女性です。

その女性が なぜ あなたの列車で
殺されているんだ!?

わからない…。
わかりませんよ!

あなたの娘さんは
どこへ行ったんだ!?

久さん どうしたなや?

あの子 久さんの娘なんだか?

その女性 どうしたか
わかりますか?

久さんが 列車を止めたのよ。

じゃあ その時に…?

(ブレーキ音)

♬~

(乗客のざわめき)

♬~

(パトカーのサイレン)

殺害された竹下千晶さんは

どこから
乗り込んできたんですか?

わかりません。

あなたは わかってるんですか!?
この事件に関しても

あなたのお嬢さんにも
容疑がかかってるんですよ!

(森山)本当に知らないんです!

殺された女性が誰なのかも
知らないし

どこから乗ってきたかも
わからないんです!

わからないって あなた…。

カメさん 竹下千晶さんの姿
乗客たちの誰も見ていないんだ。

どこから乗り込んできたのか
乗客の誰も覚えていない。

もちろん 殺されるところも
誰も見ていない。

はい…。

列車の中で何が起きたか
私には わからないんです。

私は ただ…。

娘を逃がした。 そうですね?

はい…。

武部あかりが 竹下千晶を殺害して
逃走したんでしょうか?

(刺す音)

なぜ 竹下千晶さんは
この列車に乗り

殺されなければ
ならなかったのか?

そうですよね…。

(刑事)十津川警部
列車の停車場所から飛び降りた

武部あかりの足跡を
たどったんですが

どうやら 長井駅に戻り
反対方向の列車に乗ったようです。

赤湯駅方面に向かった
という事ですか?

(刑事)はい。

よし 我々も向かおう。
はい。

行きましょう。

あなたは 行かなくてはならない。

それが 父親としての責任です。

私は もう父親じゃない。

いいえ 父親です。

それは あなたが
一番よくわかっているはずだ。

さあ 行きましょう。

その女性は
山形新幹線に乗ったんですね?

ええ。
つばさ142号 東京行きです。

142…。

あっ これですね。

13時27分に この駅を出たのが

東京駅に着くのは
15時48分ですね。

15時48分…。

十津川です。
花村さん お願いがあります。

わかりました。

十津川警部

森山さんは あかりさんの逃亡を
手助けしたんですね?

そうです。 列車を止めるという

運転士としては 絶対に許されぬ
まねまでして…。

これ以上 誰も傷つけないために

必ず
あかりさんの身柄を押さえます。

お願いします。

♬~

(柿沼)山形新幹線
5分前に到着しています。

(乃里子)それぞれ 配置に就いて!
(一同)はい!

この人混みの中
見つけ出すのは不可能…。

ふ… 不可能はない!

柿沼さん こっちよ。 急いで。
はい!

♬~

北口 頼む。
はい!

♬~

いたわ。

武部あかりさんですね?

お父さんも
あなたを心配している。

(サイレン)

武部あかりさんの身柄を
東京駅で押さえました。

今 取り調べてます。

柴田を殺したのは
私じゃありませんし

竹下千晶なんて女の人も
知りません。

じゃあ あなたは どうして
山形に逃げていたんですか?

逃げたわけじゃ…。

逃げたのでなければ
何をしに山形へ行ったんですか?

父親の森山久司さんの元へ
行ったんじゃないんですか?

私には… 父親はいません。

柿沼さん。

はい。

十津川警部に お願いがあります。

このまま黙秘を続けていると

娘さんの立場が
悪くなるだけですよ。

♬~

お父さん…。

♬~

あかりさんにも
あなたの様子が見えています。

声も聞こえています。

どうして こんな事を…!?

あなたたちが親子だからです。

あなたと写った写真

森山さん 大切に持っていました。

(乃里子)森山さんは

あなたとの失った時間を
取り戻すために

あなたを訪ねたんだと思います。

一分一秒にこだわり

乗客の安全を守って

列車を走らせ続けてきた
森山さんが

あなたのために
列車を止めました。

(ブレーキ音)

(乃里子)
それは 列車の運転士としては

絶対に許されない行為です。

でも 父親としては…。

あかりさん。

それでも あなたは
父親はいないと言えますか?

♬~

15年前 私が10歳の時

両親が離婚した事は
ご存じですよね?

ええ。

(あかりの声)
その時 父に尋ねました。

♬~

(森山)
あかり 学校 終わったのか?

寒いだろう。 中 お入り。 ほら。

(森山)ほら 入りなさい。

ストーブのそばへ座りなさい。

♬~

お父さん
聞きたい事があるんだけど

正直に言ってね。

なんだよ? 真面目な顔して。

お父さんは
私の本当のお父さんだよね?

当たり前じゃないか。
お前は お父さんの子だ。

誰よりも一番大切な宝物だ。

お父さん どこにも行かないよね?

お父さんと離れて暮らす事に
ならないよね?

ああ。

お父さん…。
(森山)ああ…。

よかった…。 本当によかった…。

(森山)うん うん。

じゃあ これ持ってて。
うん?

(あかり)一緒に撮った写真だよ。

シールにしたの。
うん。

お父さんが運転してても
いつも あかりと一緒だよ!

うん。 ハハハハ…。

フフフ…。
(森山)ハハハハ…。

♬~

(あかりの声)私は 父と別れ
母に連れられて上京しました。

社会人になって 母との関係が
どこか ギクシャクしだして

半年前から 一人暮らしを
するようになったんです。

(あかりの声)
そんな時に柴田と出会いました。

柴田は 最初は優しかったんです。

(あかりの声)
でも それも最初だけで

だんだん 本性を現してきて

最近になって
私の両親の離婚の事や

家庭の事情まで
聞いてくるようになったんです。

あかり。
うん?

お前さ 自分の父親の事
なんか聞いてる?

父親の事って…?

森山久司っていうのが

お前の父親って事に
なってるみたいだけど

本当は違うんだろ?

どういう事?

あれ?
お前 なんにも聞いてないんだ?

まあ いいや。 いずれ わかるさ。

そんな事 言い出した理由を
問い詰めたけど

何も答えてもらえなかった。

柴田さんと
喧嘩が絶えなかったのは

そのせいね?
はい。

何も聞き出せなかった私は
母に尋ねました。

(美代子)ちゃんと食べてる?

それより お母さん
私の本当の父親って 誰なの?

森山に決まってるでしょ。
どうして そんな事を聞くの?

本当の事 教えて!

15年前 離婚したのは
そのせいなの?

私のせいなの?

いいかげんにしなさい!

(あかりの声)母は
明らかに嘘をついてました。

でも 真実を聞き出せないと思って
父に手紙を書いたんです。

(あかりの声)「お父さんは
本当に 私の父親でしょうか」

その手紙を受け取って
あなたは上京したんですね?

刑事さん…。

花村さん。

はい。

私に聞かせたくない
内容なんですね。

それが 全ての答えですね。

15年前
あかりが病院で検査をした時に

自分が父親じゃないって
知りました。

妻は泣きながら 私に詫びました。

(美代子)ごめんなさい!

ごめんなさい… ごめんなさい…。

私が悪いんです!
許してください。 ごめんなさい。

(美代子の泣き声)

あなた…。

(泣き声)

私を許してくれとは言いません。

でも お願いです。

あかりの父親でいてください。

あの子には
あなたしかいないんです。

お願いします。

お願いします! お願いします!

(泣き声)

(森山の声)そんな妻を 私は
許す事ができなかった…。

どうしていいか
わからなかったんです。

だから 妻が差し出した離婚届に
判も押したし

娘と一緒に出ていく妻を

止める事もできなかったんです。

(あかり)どうして お父さんと
離れなきゃいけないの?

ねえ どうして?

お母さん 答えてよ!

これから どこに行くの?

私は嫌だよ!
絶対に行かないからね!

お父さんも答えてよ!

(あかり)
この間 約束したじゃない!

どこにも行かないし
離ればなれにならないって。

(あかり)嘘だったの?

♬~

(3人のはしゃぎ声)

♬~

(十津川の声)あかりさんの
本当の父親は誰なんですか?

それは…
妻からは聞いていません。

私が父親だと
自分に言い聞かせて

この15年間 生きてきました。

あかりは 私の娘です。

大切な宝物です。

だから 手紙をもらった時は
いても立ってもいられなくなって

あかりに会うために上京して
アパートを訪ねました。

(チャイム)

あかり?

あかり?

(十津川の声)あなたは

あかりさんの犯行だと
思ったんですね?

(森山の声)
はい。 だから 慌てて…。

(亀井の声)遺体を
部屋から運び出そうとした?

(森山の声)
あの部屋で死んでいたら

どうやっても あかりは

言い逃れができないと
思ったんです。

(亀井の声)それで
運び出す道具を手配したんだね?

(森山の声)はい。
近くのホームセンターから

台車と段ボール箱
勝手に借りました。

(亀井の声)
そして 血痕を拭き取り

片付けをして 遺体を運び出した。

♬~

(十津川の声)あかりさんを
かばおうとしたんですね?

(森山の声)愚かな行為だとは
わかってました。

でも 私は そんな愚かなまねしか
できない人間なんです。

(十津川の声)
部屋を出たのは何時でした?

(森山の声)19時40分でした。

(十津川の声)
間違いありませんか?

私 いつも
時間が気になってしまうんです。

花村さん。

あかりさん
事件の日 何時に帰宅しましたか?

20時頃です。

部屋に戻った時
何か感じましたか?

部屋の様子が
おかしいと思いました。

金魚鉢の位置がずれてたり
床がぬれてたりしたんです。

柴田さんの死を知ったのは
いつですか?

(あかりの声)次の日の朝です。

近くで男の遺体が見つかったって
聞いて 駆けつけたら…。

(パトカーのサイレン)

(あかりの声)
その時 思ったんです。

父じゃないかって。

手紙を受け取った父が訪ねてきて
柴田を殺してしまって

遺体を
運び出したんじゃないかって。

それで お父さんに会いに
山形へ行ったのね?

はい。

山形の列車の中で
遺体が見つかった

竹下千晶さんの事は
本当に何も知らないの?

知りません。
会った事もない人です。

父と娘… 2人の話に
矛盾点はありませんでしたね。

私には 森山さんとあかりさんが
嘘をついてるとは思えません。

私もです。

しかし そうなると

柴田英太郎殺しも
竹下千晶殺しも

犯人は別にいる
という事になります。

はい。

十津川警部

竹下千晶さん
山形にいたという事は

東京駅から出発した可能性は
高いですよね?

ええ そうですね。

防犯カメラに映っている可能性が
あるので 調べてみます。

えっ… また?

お願いします。

心強いな。

いやあ 美人の上に優秀。
非の打ちどころがありませんね。

もし 奥さんにしたら
尻に敷かれそうですね。

カメさんの場合は

誰が奥さんになっても
尻に敷かれるんだろ?

はい そうですね。
(2人の笑い声)

私もだ。
(2人の笑い声)

♬~

あっ おはようございます。
おはようございます。

あっ おはようございます。
ハハッ…。

遅いよ カメさん。
お先に頂いているよ。

ああ どうぞ どうぞ。

今ですね 山形県警から

竹下千晶さんの解剖結果の連絡が
入りました。

どうだった?

それが 遺体発見時 死後約1時間
経過してるって言うんですよね。

1時間?

ええ。 ただ あの列車は
始発の赤湯を出てから

50分程度しか
走ってないんですけどね。

という事は 列車の中で
殺されたんじゃない…?

あっ 警部
私の目玉焼き 知りませんか?

ちょっと ないんですよね。
いや 知らんよ そんな事…。

あっ この小鍋の中だよ。
あっ そうですか?

ああ いた いた いた!
目玉焼き。

勘弁してくれよ カメさん…。
ハハハハ…。

それだ!
えっ? ソース?

隠れていたんだ 中に…。

あっ ソースケース…
いやいや スーツケース?

そうだ。
あっ…

1時間前に殺害されて

遺体が
スーツケースで運ばれたのか。

だから 誰も彼女を見ていない。

(亀井の声)ああ 武部あかりの事で
騒ぎになってる間

誰にも気づかれずに

スーツケースから遺体を出して
座らせる事はできますね。

♬~

しかし 誰が なんのために
そんな事をしたんだ?

(携帯電話の着信音)

はい 十津川。

殺害された竹下千晶さんの
店の常連客

柴田英太郎さんの脅していた
小田クラフト&アーツで

千晶さんと武部美代子さんは
25年前

同僚として働いていたんです。

わかった。 ありがとう。

武部美代子 竹下千晶 柴田英太郎

そして 小田クラフト&アーツとは
どう繋がってるんでしょうか?

その繋がりが

2つの連続殺人事件に
関係しているのか…?

うん…。

(警笛)

〈我々は 小田クラフト&アーツで
直接 話を聞くために

東京へ戻った〉

ご覧のとおり 社長は
自宅でご療養中です。

副社長も
大阪に出張しておりまして…。

小田啓一専務は?

専務は ただ今 会議中です。

まあ 私が これを
ちゃんと伺っておりますので。

(川上)えーっ… 竹下千晶さんと

武部美代子さんですね。

その2人は 25年前に

当社の製造部門で
働いていた記録は

確かに残っております。

20年前に 竹下千晶さんは
退職しておりますね。

退職理由などは
おわかりになりませんか?

申し訳ございません。

そこまでの記録は
残っておりません。

ああ そうですか…。

武部美代子さんですが
25年前に退職しております。

この方 半月ほど前に
社長を訪ねてきています。

すみません
武部美代子と申します。

小田社長に
お目にかかりたいんですけれど…。

小田社長を!? 目的は?

さあ…。

社長と2人で話していたので
内容までは わかりかねます。

(ドアの開く音)

森山さん
あなたに話があるそうです。

俺は…

これ以上 逃げていてはいけない
って気づいた。

目をつむってては
生きていけないって気づいた。

止まった時間を動かしたい。

だから お前の話を聞きたい。

あなたは 半月ほど前

小田クラフト&アーツの社長を
訪ねたそうですね。

それは なぜですか?

小田社長とあなたの間に
何があったんですか?

我々は 捜査のために

あかりさんの出生に関して
ある推測をしなくては…。

やめてください!

話してくれませんか?

森山さんやあかりさんの嫌疑が
晴れたわけではないんですよ。

一刻も早く 事件を解決しなければ
ならないんです。

美代子 話してくれ。

あかりのために…
お前自身のために。

武部さん。

25年前

小田クラフト&アーツで
働いていた時

小田社長に声をかけられました。

その頃の私は

仕事一筋の夫に対しての
不満があった事で

小田に
気を許してしまったんです。

たった一度の過ちでした…。

私は

夫の子と信じて 願って

あかりを産みました。

しかし 残念な事に

森山さんの子では
なかったんですね?

同僚だった竹下千晶さんは

その事を
知っていたんじゃありませんか?

知っていたと思います。

(十津川の声)竹下千晶は

その情報を 店の常連客だった
柴田に流したのか?

大企業の社長の
スキャンダルですから

それを知った柴田は

最初から 脅迫のために
あかりさんに近づいて

交際したのかもしれません。

あかりに父親の事を聞かれた時

小田社長を訪ねました。

事情を話して 全て忘れてほしいと
お願いするために…。

お願いします!
あかりに知られたくないんです!

25年前の事は 何もなかったと
忘れてください!

お願いします!

(美代子の声)その時には すでに

小田社長は
柴田に脅されていたようです。

小田社長は
その事で脅迫されていたのを

我々に隠していましたね。

ああ…。

小田社長は なんと答えましたか?

「心配ない」と言われました。

「心配ない」?

(美代子の声)
柴田が死んだと知った時

あかりの犯行じゃないかと
不安になりました。

森山さんが あかりさんの力に
なろうとしていた事を

知っていましたね?

はい…。

あかりが
この人に助けを求める事も

この人が あかりを
放っておけない人だという事も

わかっていました。

だから 柴田が死んだ時

もしかして
この人が あかりのために

…とも思ったんです。

私は この人を裏切り

苦しめ続けてきました…。

もう これ以上
迷惑をかけたくなかった…。

苦しめたくなかったんです。

苦しんだのは お前もだろ?

俺が お前の時間まで
止めてしまった…。

ごめんなさい…。

竹下千晶さん殺害について
何か心当たりはありませんか?

わかりません…。
本当に何も知らないんです。

殺された2人
柴田と竹下千晶の共通点

それは 小田社長を
脅してた事だったんですね。

ああ…。

柿沼さん! これを見て。

(柿沼)これは…!

♬~

竹下千晶が映ってるんだって?

これを見てください。

この2人は
山形新幹線に乗り込みました。

これは あの秘書じゃないですか?
(柿沼)ええ。

小田クラフト&アーツの
社長秘書の川上悟です。

長年 小田社長に
仕えている男です。

この男が

隠し子というスキャンダル発覚を恐れた
小田社長の命令で

柴田英太郎と竹下千晶を
殺害したんじゃないでしょうか?

小田社長が
武部美代子さんに言った

「心配ない」というのは

柴田と竹下千晶を殺して
片を付ける

という意味だったんですね?

小田社長と川上悟の
身柄を押さえて

話を聞こう。
(4人)はい!

♬~

(川上)あっ どうも。

どのようなご用件でしょう?

十津川警部には
お話ししたばかりですが…。

川上さん あなた 山形に

竹下千晶さんと一緒に
行きましたね?

これ あなたですよね?

なぜ逃げるんですか? 川上さん。

ああっ…! ぐっ…!

♬~

(チャイム)
小田さん!

はいはい はいはい はい…。
(ノック)

小田さん! 小田社長!
(ノック)

はいはい… はい はい。

あっ 警察です。
えっ 警察!?

社長 どちらに
いらっしゃいますか?

えっ あっ… ちょっ…
ちょ ちょ… ちょっと…!

ちょっと…
ちょっと待ってください!

こちらですか?
いや あの すいません…。

小田さん!
いや… す… すいません あの…。

すいません…。
こちらですか?

ちょっ…
ちょっと待ってください!

どちらにいらっしゃいます?
あっ いえ あの…。

すいません 旦那様に
言われてるので 誰も通すなって。

ここですね? はい。

えっ 待って… あの… 困ります!

小田さん! 小田社長!

んっ?

小田社長…!

駄目だ…。

毒薬ですかね…。
覚悟の自殺でしょうか?

ん…?

(家政婦の悲鳴)

(家政婦)だ… 旦那様が…!

(ドアの開く音)

(柿沼)
一言も しゃべろうとしません。

小田社長をかばってるのか?

その小田社長は死んだよ。

嘘だ…。

自宅で毒薬を飲んで 自殺したよ。

自殺…?

そんな…。

なんのために 私は
2人を殺したんだ…。

社長のためだったのに…。

(亀井の声)小田社長に命じられて

柴田英太郎と竹下千晶を
殺害したんだな?

命じられなくとも
私には 社長の気持ちがわかる…。

主人 あの柴田っていう男に
脅されてるみたいなの。

環境汚染の事ですか?

違う!

隠し子がいるんじゃないかって
言われて

脅されてるみたいなのよ。
隠し子!?

そんなのはデタラメだって
主人は言ってるわ。

根も葉もないスキャンダルで
脅されて 苦しんでるのよ…。

副社長に命じられたのか?

いいえ 自分の意思で…。

(川上の声)柴田や
情報源の竹下千晶の事。

それから 武部美代子や
娘のあかりの事を調べました。

(川上)全員 許せませんでした!

嘘をついて
社長を苦しめる人間たちを

私は許せませんでした…。

武部美代子さんや
あかりさんは違うだろ?

私にとっては同じですよ。

武部美代子も 社長を脅すために
訪ねてきたんだとわかりました。

武部あかりは
恋人の柴田とグルになって

隠し子に成りすましてた。

それは誤解だ!

お前はまず 柴田と武部あかりを
殺害しようとしたんだな?

ええ。

(川上の声)
要求された1億円の小切手を

届けに行きました。

約束のもの
持ってきたんだろうな? 1億円。

(川上)はい 確かに。
少々お待ちください。

♬~

(刺す音)
(柴田)うっ! ううっ… あっ…。

(亀井の声)柴田を殺したお前は

武部あかりの帰りを
待ったんだな。

(川上の声)はい。
ベランダに隠れました。

(亀井の声)
しかし そこに現れたのは

見知らぬ中年男だった。

あかり?

♬~

(亀井の声)そして なぜか
その男は部屋を片付けて

遺体を運び出した。

武部あかりさんを
殺し損ねたお前は

次に 竹下千晶さんを
殺害する事にした。

「一緒に武部あかりを捜し出して
引き渡してくれたら

金を全部渡す」っつったら あの女

ホイホイ 山形まで
ついてきてくれましたよ。

(刺す音)

(亀井の声)
そして 山形で殺したんだな。

♬~

森山さんの運転する列車に
乗せたのは

彼の犯行だと
見せかけるためだな?

はい。 武部あかりが
乗り込んできたのは

偶然でしたが…。

(乗客のざわめき)

♬~

(川上の声)おかげで 私は

騒ぎに乗じて
すんなり逃げる事ができました。

(あかり)花村さん。

(乃里子)あかりさん!

犯人が逮捕された事 聞いた?

聞きました。

いろいろと ご迷惑をおかけして
申し訳ありませんでした。

これから どうするの?

先の事は まだわかりません。

でも 今から山形へ向かいます。

明日 父と会う約束を
してるんです。

森山さんは情状酌量されて
起訴猶予処分になったそうですね。

ありがとうございます。

父に会って
謝って 言いたいんです。

親子として やり直したいって。

そうなの…。
お父さん 喜ぶでしょうね!

どうでしょう…。
すごく不安です。

大丈夫 親子なんだから。

ありがとうございます。
いってきます。

いってらっしゃい。

こんばんは。

すみません
突然お呼び立てして。

ああ いやいや…。

花村さんには お礼をせねばと
思っていたのですが…。

いらっしゃいませ。

あっ…。
北条くん!?

はい?

この店のママです。

手塚真理絵と申します。

北条くんに似ている女性って
ここのママさんだったんですね。

こちら 警視庁捜査一課の
十津川警部と亀井刑事です。

あら! こちらが

「警視庁に この人あり」と言われる
十津川警部さん?

いらっしゃいませ!
もう感激です!

次郎ちゃん おいしいもの
どんどんお出しして!

(大沢次郎)
はい かしこまりました。

いらっしゃいませ。
どうも。

(真理絵)おいしいもの… そうだ!
カラスミがあったじゃない!

(乃里子)すみません にぎやかで。
(亀井・十津川)いやいや…。

さあ どうぞ。

お店の雰囲気は
静かなんですがね。

ハハハハ…。
そうですね。

ところで 花村さん
お話というのは?

事件が解決したと聞きました。

でも…。

花村さんの中では
まだ終わってはいないんですね?

はい。
十津川警部の中でもですか?

はい。 事件は解決しました。

しかし 誰かに導かれたような
気がしてならないんです。

私が気になるのは

小田社長の
あかりさんに対する思いです。

小田社長の

武部あかりさんに対する
思いですか?

はい。
小田社長にとって あかりさんは

自分の子どもですよね。

あんなかわいい娘に対して

父親は
どう思うものなんでしょう?

少なくとも簡単には

自分の子ではないと否定をして
死を願ったりはしないはずです。

そうですよね!

…となると 小田社長が
武部美代子さんに言った

「心配ない」という言葉も
引っ掛かるな。

それは
「脅してる人間を始末するから

心配ない」という意味では?

いや そうとは思えない…。

小田社長さん
お亡くなりになったんですってね。

私 小田社長とは
古いお付き合いなの。

ママは 昔
新橋の芸者さんだったんですよ。

あら どうりで艶やかなわけだ。
ハハハハ…。

でも 亡くなる前に
会えたのかしらねえ…。

誰に?

ずっと昔にね

ひどい事をしてしまった
女性がいるらしいの。

どうしても その人に会って
お詫びをしたいって

いつもおっしゃってたの。

それは もしかして
武部美代子さんでは?

そうかもしれませんね。

事件は まだ終わっていないのかも
しれないな…。

(チャイム)

すいません。
ご苦労さまです。

爪に土?
ああ。 不自然だと思わないか?

土でも掘ってたんですかね?

うん…。 土というと…。

♬~

カメさん! これ 見てくれ。

なんですか?
掘り返した跡がある。

遺言ですね…。

封が開いてますね。

「武部あかりは私の娘だ」

「武部あかりに
私の財産全てを譲渡する」

「小田啓輔」

殺される事を予期して
急いで書き残して

隠したのかもしれないな。

これが本当なら

後妻の涼乃副社長が言った事は
嘘という事になりますね。

(川上)隠し子!?

そんなのはデタラメだって
主人は言ってるわ。

根も葉もないスキャンダルで
脅されて 苦しんでるのよ…。

小田社長は
服毒自殺に見せかけられて

涼乃副社長に殺されたのか…?

いや… しかし 涼乃副社長は

昨日一日
大阪出張だったはずだな…。

だから 犯行は不可能ですよね。

共犯者がいれば 話は別だ。

♬~

お父さん?

(あかり)お父さん?

♬~

あかり?

♬~

(森山)あかり!

(啓一)うっ…! うう!

死ねよ お前たち!
2人そろって 死んでくれ!

(あかり)キャーッ! お父さん!
(森山)あかり 逃げろ!

ぐわっ! うう…!

えっ…!? キャー!

(森山)ああっ! うう…!

(あかり)キャー! 殺さないで!
(パトカーのサイレン)

(あかり)ああっ…! お父さん!
(パトカーのサイレン)

おい 向こうだ!

うう…! うう…!

そこまでだ!
(啓一)うわっ…!

♬~

あっ…! ううっ…!

お父さん…!

小田啓一 殺人容疑で逮捕する!

まさか お前たちが
愛人関係だったとはな。

おい。

小田啓一 小田涼乃
お前たち2人が手を組めば

会社も財産も 全て手に入る。

お前は 我々の目を欺くために
彼女の事を悪く言ってたな。

下手な芝居しおって!

全ては お前たち2人が描いた
絵図だったんだ。

小田社長を
服毒自殺に見せかけて殺したな。

お前たちの関係は
小田社長は薄々感付いてた。

(亀井の声)
だから 殺したんじゃないのか?

(うめき声)

(十津川の声)お前は 小田社長が

遺言書を書き残している事を
恐れた。

だから 遺言書が見つかる前に

財産を持っていこうとする
あかりさんの命を奪おうとした。

違うか?

ああ…!
ううっ…!

大丈夫ですか?

ありがとうございます。
さあ…。

あかり!
(あかり)お母さん…。

どうして ここに?
花村くんから聞いた。

そうなんだ…。

あかり…!

(パトカーのサイレン)

お父さんに
話したい事があるんだろ?

君を命懸けで助けてくれた
お父さんに

言いたい事があるんだよね?

お父さん…。

あかり 許してくれ…。

許されるのなら もう一度

親子として やり直してください!

お父さん…。

美代子… 許してください。

3人で… 家族3人で

もう一度 やり直させてください。

あなた…。

(あかり)お父さん…。

ああ そうだ…。
お前は お父さんの子だ。

お父さんの 一番…

一番大切にしてる宝物だ…。

(3人の泣き声)

お父さん…!

(森山)よしよしよし…。

♬~

(2人)お世話になりました。

♬~

(笛)

(ドアの閉まる音)

出発進行。 発車。

(警笛)

♬~

動き出したね。

そうね…。

♬~

(警笛)

走り続けますよね あの列車。

ああ。 どんな嵐が来ようと
止まる事はない。

(警笛)

♬~

ああっ!
あっ…。

森山さんの時間
また動き出したんですね。

ええ。 家族3人一緒に 山形で。

ああ よかった…。

花村さんのおかげです。

本当に ありがとうございました。
ありがとうございました。

こちらこそ
ありがとうございました。

十津川警部 亀井刑事と
ご一緒できて 光栄でした。

また一緒にやりましょう。

お手やわらかにお願いします。
ハハハハ…。

いやあ 光栄なのは こちらですよ。

あっ そうだ! 今度は3人で
ディナーでも いかがですか?

おいしいワインでも飲みながら。

私 こう見えて
ワインには詳しいんですよ。

いいですね!
楽しみにしています。

いや こちらこそ。 よろしく。

それでは 仕事に戻ります。

はい。

あっ 警部。
ん?

ディナーを
いつにしましょうかね?

花村さんも
楽しみにしてる事だし。

ハハ…。 社交辞令だよ。

えっ?
手ごわいぞ 彼女は。

我々も
彼女に負けんようにせんとな。

あっ はい…。
ハハハハ…。 さあ 行こうか。

おいおいおい… 警視庁 向こう。

あっ…。
ハハハハ…。

(警笛)