ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

小吉の女房 第7話 沢口靖子、朝倉あき、河合龍之介、古田新太、鈴木福… ドラマの原作・キャストなど…

『BS時代劇 小吉の女房(7)「お信、花魁の文使いになる」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 花里
  2. 身請
  3. ハハハ
  4. 旦那様
  5. 麟太郎
  6. 磯様
  7. 絵馬
  8. 吉原
  9. 御番入
  10. 小田原
  11. 碩翁
  12. 武士
  13. 一緒
  14. 桜木
  15. 小吉
  16. 小見世
  17. 旦那
  18. 無事
  19. お参り
  20. お信様

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『BS時代劇 小吉の女房(7)「お信、花魁の文使いになる」』のEPG情報(出典)&解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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BS時代劇 小吉の女房(7)「お信、花魁の文使いになる」[字]

お信は花魁の花里と友人になる。花里は幕臣の磯貝と思い合っていたが、身分違いから諦めていた。だがふたりが夫婦になれる機会が訪れ、お信はふたりの文使いの役を担う。

詳細情報
番組内容
お信(沢口靖子)は酔客に絡まれていた花魁(おいらん)の花里(朝倉あき)を助け、友人になる。花里は幕臣の磯貝(河合龍之介)と思い合っていたが、磯貝が出世の糸口を掴んだため、身分違いを感じ諦める決意をしていた。だがひょんなことから花里と磯貝とが夫婦になれるチャンスが訪れ、喜んだお信は、ふだんは会えないふたりを結ぶ、文使いの役目を買って出る。
出演者
【出演】沢口靖子古田新太鈴木福江波杏子升毅高橋和也高橋ひとみ朝倉あき,河合龍之介,里見浩太朗,【語り】春風亭昇太
原作・脚本
【作】山本むつみ
音楽
【音楽】荻野清子

 

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<天保8年 春。

節句も過ぎて 歯が生え始めた お順は

かわいい盛りです>

はあ… 今日もまた きらず飯か。

すいません。

(登勢)何を言ってるのです。

きらず飯でも 毎日欠かさず頂けるのは

ありがたいことです。

麟太郎。
まだ飢饉に苦しむ人が多いのですからね。

はい。

よし 決めた。 小田原 行ってくる。

え? 小田原って 箱根の手前の?
うん。 古い知り合いがいるんだ。

何を言うのです。

勝手に江戸を離れるなど もっての外!

なに すぐ戻ってきますよ。
なりませぬ。

そなたは 勝家を潰す気ですか。

このくらいで潰れるんなら

おばば殿の信心が
足りないのではありませぬか?

(お順の泣き声)

ほら お順が怒ってるではありませんか。

<当時 武士の外泊は禁止されていました>

母上が 一本。

<参勤交代のような御用道中以外

勝手に旅をすることも
許されていなかったのです>

14の年に家出した時
小田原の漁師の家に世話になってな。

その時 初めて きらず飯を食ったよ。
そうでしたか。

親方が 俺のことを気に入って

うちの子になれって
しつこく誘ってくんだよ。

江戸には 私がいたのに…。

漁師になるわけにもいくめえから
夜中に こっそり逃げ出したんだがね。

その時 路銀の足しにと
戸棚から三百文 失敬してきちまった。

まあ ひどい。
20年 すっかり忘れてたんだが

この前の鼠小僧の一件で
ひょいと思い出しちまって…。

ええ…。

小田原は ひでぇ飢饉が続いてるらしい。

こんな時こそ 20年分の利子を乗っけて
借りた銭 返さなきゃならねえ。

そうですね。

じゃ 行ってくる。
えっ? そんな格好で?

旅支度は?

この方が 人目に立たない。
なに すぐ戻ってくるさ。

でも…。
10日もすりゃ 帰ってくる。

兄貴には言うなよ。
知られたら うるせえからな。

…はい。

じゃあ 行ってくるぜ。

お早いお戻りを。

<まるで
近所にでも出かけるような身軽さで

小吉が 小田原に旅立ったのは
3月末のことでした>

♬~

お参りが済んだら
伯父上のところに伺います。

旦那様の旅のことは これですよ。

はい。 心得ております。

(にぎわう声)

何かしら? 随分 にぎわっていますね。

松井町に 吉原の仮宅が出来たのですよ。
ほら。

もっとも 本所辺りに仮宅を出すのは

吉原でも格下の小見世だそうですよ。

そのようなこと
誰から教わったのですか?

父上からです。

もうっ!

<吉原の遊廓が 火事で全焼すると

再建するまでの間 市中のあちこちに
臨時営業の妓楼を開くのが通例でした。

これを 仮宅といいます。

近所に色里が引っ越してきたようで

格式ばらない気軽さから
大いに繁盛したそうです>

なあ いいじゃねえかよ!

ええ しつっけえ! よしなんし!

(男)おつに澄ましやがって
お高くとまるなよ。

たかが 小見世の安女郎が。
(男たち)ハハハハハ!

ふん! 安女郎さえ買えねえ
すってんてれつくめ。

何を!
この あま つけあがるな!

およしなさい! あいたた!

うわっ!
てめえ この野郎!

女1人に3人掛かりとは卑怯です。

何だと! ガキが生意気な!

麟太郎
人様に怪我をさせてはなりませんよ。

麟太郎…?

あっ! 勝の殿様の坊ちゃん…!
えっ!?

いけねえ!

あいすいやせん…。
花魁 悪かったね。

おい 行くぞ! おい!

弱虫め!

坊ちゃん。

ありがとうおざんす。

お怪我はありませんか?
あい。 おかげさまで。

麟太郎?

あっ… わ… 私は これにて。

伯父上が待っておいでですので。

麟太郎 お参りは どうするのです?

おかしな子。

(かしわ手)

旦那様が 無事にお戻りになりますように。

その絵馬 どこでお求めなんした?

どこにでもある絵馬ですよ。
歌は 私が書いたのです。

「たち別れ」…。

「たち別れ いなばの山乃峰に生ふる
まつとし聞かば 今 帰り来む」。

旅に出た夫が 無事に戻る
おまじないです。

歌を書いたら 願い事がかないんすか?

ええ… 少しは効き目があるかも。

わっちも まねたいけど…
歌が分からない。

吉原の花魁衆は
歌の道にも通じていると聞きますけど…。

それは 禿の時分から仕込まれた
大見世の花魁に限った話。

わっちなんぞ 17で売られてくるまで

多摩の田舎で
畑仕事ばかりしていましたから

歌のことなんぞ さっぱり。

そう…。

何を祈願しておいでなのです?

思うお方と
末永く一緒にいられるように…。

好きな人がいるのですね。

あい…。

行く末永くと願う歌ですか…。

教えてくんなんすか?

ええ。 何か よい歌があったはず…。

あっ いけない。

もう戻らないと。

家で 子どもが待っているんです。

そう… 残念…。

では 次にお参りに来る時までに
考えておきましょう。

ほんに? 次は いつ おいでになりんす?

3日後では?
あい。

3日後の同じ刻限に また ここで。

あ… わっちは 小松屋の花里。

本当は 多摩の百姓の娘 花。

信といいます。

(彦四郎)なんと! それは重畳!

そうか ついに 御番入りか。

小十人組
お取り立てと決まったそうです。

男谷先生に 学問を教わり

精一郎先生の門弟に
加えていただいたおかげです。

ありがとうございました!

失礼いたします。

<磯貝半次郎は 旗本の次男坊。

本来なら 生涯部屋住みの境遇ですが

文武両道に秀でたところを買われて
抜擢されたのです>

よろしゅうございましたね。

親御様も
さぞ お喜びのことでございましょう。

はい。 望外の幸せと申しております。

研鑽を積めば こうして出世の道も開ける。

そなたは 磯貝殿を手本とせよ。

ゆめゆめ 父親のまねをしてはならぬぞ。

はあ…。

そうですか。 そなたの兄弟子がねえ。

お人柄も優れておいでなのです。
穏やかで 謙虚で。

まあ ご立派だこと。 ねえ お信。

「瀬を早み」… これは違う。

「あしびきの」でもないし…。

(登勢)お信。

はい。 お代わりですか?

何を言ってるのです。
磯貝様が御番入りを果たした話ですよ。

まあ それは ようございました。

部屋住みから世に出る方もあるというのに
ああ 婿殿ときたら…。

まあ 座敷牢で読み書きを学ぶようでは
御番入りなど かなうはずも…。

あっ! それです!

あの時の歌…。

(染川)若旦さん お上がりなんし。

(桜木)かわいがっておくれよ。

(染川)ふん! 冷やかしかい
この とうへんぼく!

(文七)石川様。

花里さんは どうにも頭が痛くって
今夜は お目にかかれねえと…。

またか。 頭痛だの癪だのと言っては
毎度 顔も見せぬではないか!

何とも 申し訳ありやせん。

桜木さんか 染川さん
替わり妓に いかがでしょう?

旦那 遊んでってよ。

白塗りのカボチャに用はないわ!

また来る。

あいすいやせん。

ふん! ゲジゲジの旦那 また振られたよ。

花里さんに 間夫がいるのも知らねえでさ。

フフフフ!
ウフフフ!

よいのか 上客を袖にしても。

ゲジゲジの顔は見るのも嫌。

今日は
せっかく よいことがあったのだもの。

ん? 何だ?

金比羅さんに願をかけに行ったら
親切なお方と巡り会って…。

いい男だったのか?

からしい。 殿御ではありんせん。

武家の奥方さん。

そうか。

何を願ったんだい?

それは… かなうまでは ないしょ。

フッ… おい。

実は… 俺も 今日は よい知らせがある。

まあ… 何でおざんす?

ようやく 御番入りが かなった。

え…。

これで 一人前の武士として
世を渡る道が開けた。

もう 冷や飯食いとも厄介者とも言わせぬ。

今夜は 祝い酒だ。 そなたも飲め。

さあ 一杯。

…いりんせん。

どうした? 喜んでくれぬのか?

早く知らせたくて 男谷様の屋敷を
早々に引き揚げてきたのだぞ。

それでも… うれしくありんせんもの。

ん?

武家のお客は 威張り散らして 横柄で
野暮で不粋で けちん坊ばっかり!

手厳しいな…。

磯様が
そんな人たちのお仲間になるんなら

わっちは もう 会いとうおざんせん。

俺を そんなつまらぬ男だと思うのか。
だって…。

フッ… ハハハハ!

おかしなやつだ。 何をすねておる?

ご立派なお武家様には
こんな小見世は似合いんせん。

もう帰っておくんなんし…。

おい 花里。

おい。

ろくな女がおらぬ!

花里さんが 何か粗相をいたしやしたか?
今夜は 虫の居どころが悪いようだ。

俺も用があるゆえ また改めて参る。

お早いお越しを願いますよ。

磯貝様がお見えにならねえと
花里さんの機嫌が悪くなって困りやす。

では。
ありがとうございました。

(桜木)よおよお 色男様!

憎いねえ どうも!

アハハ!
ウフフフ!

あいつは 確か 磯貝半次郎…。

絵馬に この歌を書いてはどうでしょう?

「戀ひ戀ひて逢へる時だに」…。

「愛しき言盡くしてよ 長くと思はば」。

「長くと思はば」…。

「恋しくて やっと会えた時には

優しい言葉を
たくさん聞かせてください。

この恋が 長く続くようにと
お思いなら」。

私も昔 この歌に
願いをかけたことがあるんですよ。

えっ?

旦那様は 若い頃
手のつけられない暴れ者で

とうとう 座敷牢に押し込められて…。

てれ屋で ぶっきらぼう

優しい言葉の一つも
かけてくださらないものだから…。

手習いの手本に この歌を使ったんです。

そうして 願いは かないんしたか?

ずっと夫婦でいられるのですから
歌の効き目があったのかもしれません。

好いておいでなんですね 今も変わらずに。

はい。

羨ましい…。

お信様 ありがとうおざんす。

でも 末永くと願う歌は
もう… 無用になりんした。

えっ…。

今 知りたいのは

すっぱりと思いを断ち切る歌…。

(半鐘の音)
火事だ!

(悲鳴)

(花里)あの人が初めて見世に揚がったのは
吉原の大火の晩…。

(人々の悲鳴)

いかん もうすぐ火が回る…。

走るぞ!
あい!

♬~

(花里)炎に追われて

廓の女が 決して
通り抜けることのできない大門を

2人で手をつないで くぐった時

このまま一緒に
ずっと遠くまで行ける気がしんした。

本当は どこにも逃げられやしないのに…。

お好きなんでしょう その方のこと。

どうして 思い切ろうだなんて…。

一時の夢が覚めちまったから…。
え?

武家の次男坊で

「俺は厄介者だ この世に用のない男だ」と
言っておいでなんしたが

この間 御番入りが決まって…。

年季が明けても添えるはずはないのに…

この世に用のない者同士

いつかまた 2人で
大門をくぐれる気がしていたんです。

ばかですねえ…。

きっぱり縁を切った方が
わっちも いっそ清々しんす。

花里さん…。

お信様 この歌 頂いてもようおざんすか?

いつか 絵馬に書けるとよいのだけど…。

わっちらのような者には

かなう願いなんて 何一つありんせんよ…。

石川様には 近々
お目付に お役替えになるとのこと。

大層なご出世にござりますなあ。

まだ先の話だ。

小十人組に新入りが来るそうだな。

はい。
西丸御納戸頭 磯貝殿の次男だそうです。

部屋住みから番入りとは
さぞ できる男なのであろう。

男谷道場でも 一二を争う使い手との
評判ですが…。

ふ~む…。

ならば 早々に
勤めの厳しさをたたき込まねばならぬぞ。

高慢な鼻はへし折ってやるのが
本人のためだ。

なっ。

一同に申し伝えます。

フッ…。

はい ありがとうございます。
どうぞ。

<4月8日は 花祭り

お釈迦様の誕生を祝い
子どもの無事な成長を祈る日ですが

小吉は まだ旅から戻りません>

すいません お使い立てして。

あっしでお役に立つなら
どんどん お使いくだせえ。

…分際は 心得ておりやす。

旦那が帰ってくるまでのお手伝いで…。

そなたがいて 助かりました。
お順も懐いて。 フフフ…。

(お順の泣き声)
あ… ご隠居様 この人出だ。

懐を狙われねえよう ご用心なすって。

あ~ よしよし よしよし。
ヘヘヘ!

♬~

おや。

白鬚様が どうして ここに?

白鬚?

ハハハ… 私が 白鬚大明神の化身ですと。

神仏にすがる思いでいましたので
てっきり…。

ただの向島の隠居です。

そうでしたか…。
ああ。

ああ… 書の腕は上がりましたか?

いいえ さっぱり。

先日も 絵馬に歌を書いて
金比羅様に奉納したのですが…。

まだ 願いが かなわないのは
書が拙いせいかもしれません。

ハハハ… いやいや
神様に願をかける方が多いから

神様も手が回らぬのでしょう。

ハハハハハ…。
そうですね。

もう少し 待ってみます。
(碩翁)うむ。

神仏には 誰でも幸せを願うものなのに

それさえ諦めなくちゃならないなんて…。

(碩翁)花里…。

好きだからこそ 思い切ろうとする
花魁の気持ちが いじらしくて…。

(お順の泣き声)
あ…。

ちょっと失礼いたします。

松屋の花里か…。

(お順の泣き声)
(銀次)あらららら。

(お順の泣き声)
ああ どうも すいません。

ああ ごめんね ごめんね
はいはい はいはい。

よいしょ。 (泣き声)
ハハハ!

ほ~! よしよし よしよし。
(泣き声)

(お順の泣き声)

あ… いけない。

また お名前を聞き忘れた…。

<小十人組
将軍の護衛に当たる歩兵部隊です。

長く続く太平の世では
腕の見せどころもなく

交代で城内警備に当たっていました>

失礼いたします。

本日 初泊りを勤めます。

よろしくお引き回しのほどを願います。

<初泊りとは 御番入りして初めての
宿直勤務のことです>

何とぞ
作法や手順など ご教示賜りたく…。

弁当は どうした?
え?

初泊りの日は 相番の者に
弁当振る舞いをするものだ。

組頭にお伺いを立てたところ
その旧習は取りやめたので

用意するには及ばずと…。

お指図がどうあろうと
人に教えを請う時には

酒と煮しめくらい持参するのが
礼儀であろう。

はっ…。 不調法をいたしました。
次の泊り番には必ず。

部屋住みは これだから…。
世間知らずで困ったものだ!

まことに。
そういえば

番入りの祝儀に配られた かつお節も
ケチな品であったなあ。

次男坊には 親も出費を渋ると見える。

(笑い声)

(碩翁)さあ 遠慮せずに食べなさい。

お前様…。

わっちの揚げ代は一分でも

こう次々と 膳の物や酒を頼んでは
高く つきんすよ。

客の懐の心配か? ハハハ…。

吉原は
金をむしり取る所と思っていたが…。

実のあるお客さんには
わっちらも 実を尽くしんす。

会ったばかりで
実があると なぜ分かる。

まことは 極悪人かもしれぬぞ。

悪人のはずはありんせん。

わっちの死んだ父さんに
よく似ておいでだもの。

ハハハ… なんと。
父御に見立てられては 色事にならぬな。

ハハハハハ!

お前様 おかみさんはえ

おらぬ。

それでは お寂しゅうおざんしょう。

時にはの。

そなた 話し相手になってくれるか?

あい。 見世においでなんしたら いつでも。

いや それでは つまらぬ。

いっそ 身請けをして 女房にしようか。

アハ… 何をおっせえす。 冗談ばっかり。

いや 大真面目だ。

身請けの話 受けてくれぬか?

思し召しはありがとうおざんすが…

お断り申しんす。

(碩翁)年寄りの世話になるのは嫌か?

いいえ。

思う人がありんすから…。

間夫か。

ハハハ…
これは とんだ「忠臣蔵」の由良之助じゃ。

「間夫があるなら添わせてやろう。
暇が欲しくば 暇もやろう」。

ほ~ら やっぱり 嘘だ。

それでは
お前様が金の払い損になりんしょう。

いや それも 芝居のセリフのとおり

「3日なりとも囲うたら 男冥利。
それから後は勝手次第」。

3日だけ そばにいよ。

承知ならば 主を呼んで
身請けの相談をするが…。

いいえ いけない。

なぜだ? 身ままになって
好きな相手と添えばよい。

添える人ではおざんせんもの…。

相手は 武士か。

廓を出たら
もう会うことも かないんせん…。

そうか。

ならば どこか 侍の家を世話しよう。

養女になれば 武士に嫁げぬものでもない。

そんなことが できんすのかえ…?

だまされたと思って
わしに その身を預けてみよ。

でも…。

(碩翁)今 決めずともよい。

心が決まれば
身請けの金は いつでも調える。

♬~

とっくに10日は過ぎたのに
旦那様は まだ戻りません。

どうか 無事にお戻りになりますように。

あら この絵馬…。

(花里)お信様!

花里さん。

いつ おいでになるかと
待っておりんした!

まあ… そんな よい話が?

狐に つままれたようで…
どうしんしょう?

どういうお方なのです?

植木屋のご隠居様です。

白髪交じりの御髪に宗匠頭巾
優しい目をしておいででした。

え… ひょっとして 白鬚様?

白鬚?
あ… まさか。

それで 花里さんのいい人は
何と仰せなのですか?

あれ以来 おいでがありんせん。

わっちが
もう会わないなどと言ったから…。

ご隠居様が 次にいらっしゃる前に
会って 話がしたいのに…。

では 文を送っては?

お目にかかって
相談したいことがあると書いて。

でも… 廓の文使いなどが お屋敷を訪ねて
万が一 人目については

磯様のお名に傷がつくかと…。

磯様…?

花里さんのいい人というのは
ひょっとして

磯貝半次郎様?

ご存じなのですか?

お目にかかったことはありませんが
息子の剣術の兄弟子なのです。

まあ… あの時の坊ちゃんの…。

そうだ。 麟太郎に文を届けさせましょう。

磯様とは
道場でお目にかかるはずですから。

ご迷惑になりんせんか?
ちっとも。

ただ文使いをするだけですもの。

ありがとうおざんす!

おばさん。
へい。

硯箱があったら 貸しておくれ。
あいにく 筆が悪うございましてねえ。

≪(文七)花里さ~ん!

いけない 呼びに来た…。

何をしていなさるんで!
もう昼見世が開きやすよ!

どうぞ 頼みんす。
はい。 確かに。

さあ 行きやしょう。

おばさん ありがとう!
はい。

花里さん!

願い事が かなうといいですね。

あい!

母から預かってまいりました。

母上… から?

確かに お渡しいたしました。
それでは。

結構な身請け話…?

わっちは もう 会いとうおざんせん。

あれは 本心からの言葉だったのか…。

花里までが… 俺を…。

不心得者! 当番日を忘れるとは何事だ!

はっ…。

なれど 昨夜は
私の当番日ではないはず…。

病気欠勤の者が2人出たゆえ

代わりに出勤するよう
申しつけたではないか。

え…。

その方たち 確かに伝えたのであろうな?

はっ。 確かに。

番入りして間もないというのに
もう気が緩んだか。

いえ さようなことは決して…!

(安田)以後 きっと慎め。
処分は 改めて申しつける。

はっ…。

(笑い声)

そういうことならば
一献 傾けながら 相談するか。

おう いかにも いかにも。

(磯貝)お待ちください!

なぜ… こうまでなさるのですか!?

何だ? 血相を変えて。

聞こえよがしの悪口も 八分に遭うのも
辛抱いたします。

なれど お指図を伝えてくださらねば
ご奉公に差し支えます!

これは異なことを。
当番日の変更は そこもとに伝えたぞ。

承っておりません!
いいや 伝えた。

どうせ うわの空で聞いていたのであろう。

小見世の安女郎などに
のぼせ上がっているから

勤めをしくじるのだ。

何…!?

お取り消しくだされ!

役立たずが!

(笑い声)

待て…。

よくも 恥辱を!

うわっ!

あ… あ… あ… あ…。 ああ~!

旦那 上がっていっておくんなんし。

やっと来てくんなんした。

うれしい… 会いたかった。

お顔が青い…。

この間のこと まだ怒っていなんすか?

あれには訳があって…。

別れを言いに来た。

え…?

今 同役の者を斬ってきた…。

屋敷に戻って 腹を切る。

我ながら未練だが…

一目 そなたに会いたくなった。

何をおっせえす…。

悪い冗談は よしなんし。

花里…。
あい…。

もう この世では会われぬ…。

そなたは 身請けされて 幸せに暮らせ。

待って!
身請けされて幸せにとは 何のこと?

文をよこしたではないか!
結構な身請けの話があると…。

俺も とんだ うぬぼれ者よ。

そなたの心が離れているとも気付かず
惚れられている気でいた…。

違う…。 あの文は そんなつもりでは…!

放せ。 この上 死に後れては恥の恥だ!

違う! 磯様 話を聞いて…!
ああっ!

母上!

お帰りなさい。

どうしたのです? 息せき切って。

精一郎先生のところに知らせが…。

磯貝様が ご同役の方を斬って逃げ
行方が分からないそうです!

えっ!?

番所
何か もめ事があった様子ですが…。

そんな…。

逃げていては 事情が分からず
事態が悪くなるばかりだと

精一郎先生が案じておいでです。

もしや
お届けした文に関わることでしょうか?

麟太郎 お順を頼みます。

≪(花里)わっちの送った文のせいで…。

≪(磯貝)
いや 違う。 そなたのせいではない。

文を読み違えたのは
俺の心に いらだちが募っていたからだ。

でも…。
俺の気持ちは変わらぬ。

そなたは 身請けの申し出を受け
ここを出て 幸せになれ。

よいな。

どうしても… お腹を召すのですか?

ほかに 道はない。

ならば…

わっちも生きてはおりんせん。

ばかな…。
なぜ そなたが死なねばならぬ!

磯様のいない世界に
生きるかいなどないもの。

ここで一緒に…!

相対死になどしては

武士の面目は ますます廃る!

花里… 俺を世間の笑い者にしたいのか?

世間など どうでもいい…!

人が笑おうが そしろうが

死んでしまえば もう耳には入らない!

あの火事の晩

一緒に 大門をくぐった時のように

2人で この世の境を越えていきたい…。

花里…。

♬~

花里さんは どこです!

花里さん!

何の御用で?
どいてください! 花里さん!

≪(桜木)きゃ~!

えっ… ちょっと お客さん!

はあ… はあ… はあ…。

はっ…!

なんてことを…!

♬~

お客さん いけやせん!

おい! お役人を呼べ!
へ… へい!

くそっ…!
何で 脇差しを預からなかったんだ!

♬~

花里さん…。

おい 聞いたか?
女を道連れにしたらしいぞ。

ああ ひどい話だ。

磯貝のやつ
だいぶ いびられていたからな…。

堪忍袋の緒が切れたってわけか。

俺のせいではない…。
≪前代未聞の不祥事だ。

俺のせいでは…。

(ししおどしの音)

助けるつもりが…

かえって あだとなったか…。

(ししおどしの音)

お信!

今 帰ったぜ。
旦那様…。

小田原の親方のとこは
みんな 達者だったよ。

もっと早く戻るつもりだったんだが
引き止められて つい長居しちまった。

麦が実ったから
飢饉も そろそろ収まるだろ。

ほれ 土産に干物をもらった。
晩に焼いてくれ。

留守中 変わったことはなかったかい?

ん?

旦那様…。

おばば殿に 何かあったのか!?

何も…。

もっと話を聞かせてください…。

え?

旦那様の声が聞きたい…。

もっと話して…。

何だよ 小娘じゃあるまいし…。
(すすり泣き)

おかしなやつだな お前は。 ハハハ!

(笑い声)

♬~

「戀ひ戀ひて逢へる時だに
愛しき言盡くしてよ 長くと思はば」。

風紀を乱す者があれば
厳しく取り締まるよう申しおく。

道具市がなくなる…!?

俺を罪に落とす魂胆だな。

この ばか者が! 檻に入れ!

私が ここに入っております。
俺は 隠居するぜ。

そなたが惚れ込んだ小吉は

本物の男でした。

「小吉の女房」。

うん これでいい。

♬~