ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

庶務行員・多加賀主水が悪を断つ 高橋克典、寺田心、石橋保、夏菜… ドラマの原作・キャストなど…

『ドラマスペシャル 庶務行員・多加賀主水が悪を断つ』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 涼子
  2. 柿沢
  3. 銀行
  4. 勝也
  5. お父さん
  6. 年前
  7. 主水
  8. 頭取
  9. 勝太郎
  10. 魚勝
  11. 薫子
  12. 大樹
  13. 国債
  14. 木島
  15. 五円玉
  16. 第七明和銀行
  17. 照子
  18. 難波
  19. お金
  20. 融資

f:id:dramalog:20190210230639p:plain

『ドラマスペシャル 庶務行員・多加賀主水が悪を断つ』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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ドラマスペシャル 庶務行員・多加賀主水が悪を断つ[解][字]

高橋克典主演、銀行ドラマの衝撃作!銀行のロビー案内係・庶務行員が街で次々と起こる重大事件を解くミステリー!忖度無視で巨悪を斬る、痛快下克上エンターテインメント!

詳細情報
◇番組内容
多加賀主水(高橋克典)は、第七明和銀行・高田通り支店に臨時採用された庶務行員。組織の悪事を見逃すことができず、これまで様々な不正を追及し、職を転々としてきた。今はその人柄で街の人気者に。だがある朝、小学生の大樹(寺田心)が主水に向かって「この銀行が、お父さんを殺した!」と叫び、走り去るという事が起きる。真相解明のため、支店長の古谷(石橋保)の依頼で、同僚の生野香織(夏菜)とともに調査を開始することに…。
◇番組内容2
和菓子店の店主・村瀬照子(左時枝)らの協力で、男の子は鮮魚店の息子で、その父親の勝也が、ある銀行員に騙され、自殺未遂の後、失踪した事を知る。時を同じくして第七明和銀行の頭取・吉川(名高達男)のもとに「第七明和銀行は人殺しだ。13年前の過ちを公表せねば天誅を下す」との脅迫状が届く…。2つの事件の関係とは…!?やがてその背後に潜む、巨大な陰謀が明るみになって…!?銀行の“何でも屋”が忖度無視で巨悪に立ち向かう!
◇出演者
高橋克典夏菜葛山信吾風見しんご、庄野崎謙、水沢エレナ安座間美優仲村美海コトブキツカサ ・ 加藤雅也仁科亜季子

【ゲスト】
小島藤子山崎一石橋保寺田心、片山友希、岡田龍太郎、須田邦裕、内村遥、草野とおる、井上肇、長野克弘、佐藤まんごろう、下川友子、杉田徠夢、江上剛
       ・
名高達男山田明郷左時枝笹野高史
◇スタッフ
【原作】江上剛『庶務行員 多加賀主水が悪を断つ』(祥伝社文庫
【脚本】深沢正樹
【音楽】松田純一

【監督】今井和久(MMJ)
【ゼネラルプロデューサー】関拓也(テレビ朝日
【プロデューサー】藤崎絵三(テレビ朝日)、伊藤達哉(MMJ)、椋尾由希子(MMJ)

【制作】テレビ朝日、MMJ
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/prime-sun/

 


♬~

(女性)品野さん!
(パトカーのサイレン)

(警察官)
下がって。 下がってください。

(パトカーのサイレン)
(警察官)下がって 下がって。

(警察官)下がってください。
下がって!

♬~

お父さん… お母さん…。

♬~

(村瀬照子)あっ…。

あっ… ああっ…!

(女性)大丈夫ですか?
(照子)えっ?

大丈夫 大丈夫。

第七明和銀行です。

皆様のお金と幸せを
お守りします。

どうぞ。 おはようございます。

第七明和銀行です。
よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

おはようございます。

(南条薫子)村瀬のおばあちゃん
どうしたんですか?

ああ… 薫子ちゃん。

五円玉が コロコロコロッと
入っちゃったの。

入っちゃったんですか?
それは大変ですね。

大げさね たかが五円玉でしょ?

こんな所に入ったんじゃ
諦めるしかないよ。

たかが五円玉 されど五円玉。

小さな五円玉が 大きな幸せに
繋がる事だってあるんです。

私にお任せください。 さあ さあ!

よし あった。

いいですか?

いい いい いい… 主水ちゃん

主水ちゃん やめて やめて
危ないから。

いや…。
もう 主水ちゃん 諦めるから!

諦めませんよ。

庶務行員だって 銀行員の一員。

お金の重みは
わかってるつもりです。

よいしょ…。

お金を得るには
頭を使わないといけませんよ。

これ 使うといい。

あっ… すいません。

村瀬のおばあちゃん はい どうぞ。

ありがとう。 悪いね。

たかが五円玉 されど五円玉。

小さな五円玉が
大きな悲劇をもたらす事もある。

人の命も奪いかねない。

ねえ?

(薫子)それじゃあ。

皆さん ありがとね。

まあ 今どき珍しい
立派な学生さんたちなの。

いつもボランティアで
お世話になってるの。

そうなんですか。

あっ これ
どうもありがとうございました。

助かりました。

よろしかったら これ どうぞ。

これも 何かのご縁かな?
ハハハハハッ…。

ところで この国債というやつは
儲かるのかな?

第七明和銀行は

皆様のお金と幸せを
お守りするのがモットーです。

金は怖いよ。

世の中の全ての悪の根源を
なすものは 金だよ。

金は
いつも悪だくみをしているんだ。

ほう…。

まあ 用心する事だよ。

町の人気者の多加賀主水くん。

ハハハハハハハ…!

どちらの
おじいさんなんですかね?

(照子)さあね。

主水ちゃん。
はい。

(照子)今日も あんたのために
預金しに来たわよ。

ああ! ハハハッ…。

ありがとうございます。

人殺し!

えっ?

僕 どうしたの?

この銀行が
お父さんを殺したんだ!

あっ…! あっ…!

ちょっと 僕! ちょっと待って!

ああ すいません。

♬~

銀行がお父さんを殺した…?

なんだ? それは…。

(生野香織)
〈曲がった事を許さない〉

〈忖度とも無縁〉

〈あまたの世界を渡り歩く
流浪の男〉

〈今は訳あって
銀行のなんでも屋さん〉

〈不正がはびこる
第七明和銀行に突如現れ

熱い人情と大胆な行動力で
悪を暴いた彼こそが…

庶務行員 多加賀主水〉

♬~

♬~

(荒い息)

この銀行が
お父さんを殺したんだ!

(新田宏治)
「第七明和銀行は人殺しだ」

「十三年前のあやまちを
ただちに公表し謝罪せねば

天誅を下す。 世直しGODS」

明らかな脅迫です。

ただちに 警察に届けるべきでは
ないでしょうか。

銀行を「人殺し」呼ばわりするなど
尋常ではありません。

「十三年前のあやまち」とは
何を指すのでしょう?

心当たりがおありですか?

13年前というと

吉川頭取は
高田通り支店の支店長でしたが。

心当たりなどないし
騒ぎを大きくする必要もない。

私はね

この生まれ変わった
第七明和銀行の礎を

築かねばならんのだよ
新田くん。

君を秘書室長に抜擢したのも
そのためだ。

走り出したばかりで
つまずくわけにはいかん。

いらっしゃいませ。 どうぞ。
(女性)ありがとうございます。

本日は どういったご用件で?

いらっしゃいませ。
本日は どのようなご用件で?

ああ… お金を預けに来ました。

そうですか。 それでは
こちらをお持ちになって

どうぞ おかけになって
お待ちください。

どうもありがとう。
どうもありがとうございます。

お待たせ致しました。
ご確認くださいませ。

ご入金でよろしいですか?
(女性)はい。

ご入金でよろしいですか?
(男性)はい。

いらっしゃいませ。

(難波俊樹)あっ…! うっ…。

えっ? ああ… 主水くん…!

この銀行 誰か殺しました?

はっ? 何を君は 物騒な事を!

7~8歳の男の子に
言われたんです。

父親を この銀行に殺されたって。

(難波)ええっ…!
(古谷伸太)それは気になりますね。

あっ! 古谷支店長。

この銀行が
お父さんを殺したんだ!

(古谷)
この銀行が お父さんを殺した。

子供が悪ふざけで

そんな事を口にするとは
思えませんね。

はい。

すみません
着任早々 このような厄介な事を。

私は
銀行員としてのイロハを学んだ

この高田通り支店で

皆さんと共に どんな荒波も
乗り越えるつもりです。

(難波)ありがとうございます。

支店長になられての古巣への凱旋
おめでとうございます。

この難波俊樹
事務課長として粉骨砕身。

その男の子の事を 念のために
調べてもらえませんか?

はい わかりました。

7~8歳の男の子なんですけど
何か心当たりありませんか?

う~ん… でも 人殺しなんて
ただ事じゃないわよね。

その子のお父さんが
うちの銀行のせいで亡くなった

って事ですか?
そうだと思うんですけどね…。

お金を扱っている以上

銀行は いろんな方面に
いろんな影響を与えるからね。

間接的に 誰かを
苦しめちゃう事だってあるかもね。

お金には トラブルが
つきものですし…。

(藤堂晋作)のんきに
飯なんか食ってる場合か?

柿沢 お前
自分の成績わかってんのか? ん?

ビリなんだよ!

営業課のお荷物なんだよ!

(柿沢靖男)はい すみません!

どうして お前は 新規の契約を
取ってこれないどころか

貸せるはずの顧客まで
お前のほうから

手放すようなまねばかり
してるんだ?

すみません。 それは お客様の
資金繰りや返済計画に無理があり

たとえ 融資をしても…。

言い訳などするな!

経営状態を見極め

回収可能な
限度額いっぱいの融資をするのが

お前の仕事だろ。
わかってんのか!

(鮎子)ああいうの見ちゃうと

何かトラブルがあっても
不思議じゃないって

思えちゃうよね。

(美由紀)許されるレベルじゃないよね
あのパワハラは。

(鮎子)
柿沢くんって香織と同期だよね。

最近 様子おかしくない?

昔は もっと
自信にあふれてたよね?

うん…。

(杏子)成績も
急に落ちてるみたいですしね。

(鈴)

(かしわ手)

あっ! ああ…。

昨日は
どうもありがとうございました。

願い事かな?

ええ 人捜しです。
男の子が見つかりますようにって。

あの 7~8歳の男の子で
ちょっと おかっぱみたいな頭の

最近 家庭に
ご不幸があったような男の子

心当たりありませんか?

さあ わからんね。
そうですか…。

お役に立てずに申し訳ない。
いえ。

あの それって
一体 なんなんですか?

いつの頃からか この町の者たちは
さい銭箱ではなく

ここに 五円玉を
通すようになったんだよ。

ああ そうなんですか。

あそこで 13年前に

恐ろしい出来事が
起きたそうだから

そのせいかな。

恐ろしい出来事って?

首つりだよ。

首つり…。

(老人の声)夫婦2人での心中だ。

銀行と この町を
恨んでいたとか いないとか。

(老人)それ以来 だんだんと

町も 元気をなくしているような
気がするな。

ああ ああ。

そういえば
つい最近も あったみたいだよ

首つり。

最近もですか?

そんな悲劇も 怖い金のせいかな。

♬~

ちょっと すいません。

7~8歳ぐらいの男の子を
捜しているんですけれども

背は これぐらいで
最近 ご家族に ご不幸があった…。

ちょっと
わからないんですけど…。

そうですか。 どうも すみません。
ありがとうございます。

参ったな…。

♬~

(梅沢 剛)
あれもない これもないって

なんにもないやん おっちゃん。
えっ? 何も…。

おい 梅ちゃん。
(梅沢)おお! 主水ちゃん。

ええとこに来てくれた!
おい 随分

髪 いい色に
なってきたじゃないか。

せやねん。 それでな

髪にも栄養やいう事で
野菜を買いに来たんや。

なんにもないねん。

野菜のない青果店って
どういう事ですか?

おい やめろよ。

他に 買いに行ってこう。
しっかりしいや。

(玄田浩市)ご覧のとおりだよ。
冷やかしなら帰ってくれ。

ちょっと
聞きたい事があるんですが…。

それどころじゃねえんだよ
こっちは!

仕入れも 満足にできねえような
状態なんだよ。

銀行のせいでな!

銀行のせいで…?

あの 私 第七明和銀行の
多加賀主水と申します。

(玄田)第七明和銀行…?

あんたもグルなんじゃねえのか?
えっ?

もう 銀行には だまされねえぞ!

「銀行には だまされねえ」?

あっ 僕…。

おい ちょっと 待って!
なあ… 僕!

♬~

♬~

あっ…。

あの…。

あっ 清掃ボランティアの…。

(照子)
あら 主水ちゃん どうした?

村瀬のおばあちゃん!
ここは?

ここは 優しいボランティアの
学生さんたちとの ふれあい会。

年寄りの話 嫌な顔ひとつせずに
聞いてくれんのよ この子たちは。

ふれあい会…。

(涼子)どういったご用件ですか?

あっ… いや 実は
その子と少し話がしたくて…。

なあ 僕

お父さんが銀行に殺されたって
どういう意味かな?

(木島鑑三)はい はい はい!
はい はい はい!

お待たせしました!
本日の差し入れ

ホカホカの鯛焼きだよ!

(薫子)
木島さん いつもすみません。

若い皆さんばかりに
明るい町づくりを任せっきり

ってわけにはいきませんからね。
さっ! ほら 温かいうちに…。

あれ?
あの… お取り込み中ですか?

あっ 僕…!

(涼子)どうぞお引き取りください。

あっ…。

皆さん ごめんなさい。

駿くん
木島さんの差し入れ お配りして。

(吉川 駿)了解。
ありがとうございます。

(木島)今の子は魚勝さんの?

(薫子)はい そうです。
山崎大樹くんです。

魚勝さんって…。
あの 商店街の?

(照子の声)そう。

頑固者の勝太郎じいちゃんと

跡取りの勝也
2人でやってる店だよ。

(主水の声)…という事は

あの子は その勝也さんの息子さん
という事ですか?

大樹くんが生まれてすぐに

お母さんは ご病気で亡くなったと
聞いています。

(照子)
薫子ちゃん よく知ってるね。

そうなんだよ。 かわいそうに…。

おまけに
父親の勝也 首つってさ…。

それって もしかして
稲荷神社のはずれの?

(照子)うん。 神社の木でね…。

♬~

(神主)大丈夫ですか?

じゃあ 自殺未遂?

でも
行方知れずになって それっきり。

生きてんだか 死んでんだか…。

(涼子)薫子 これ配って。
(薫子)うん!

大樹くんのお父さん
そこまで追い詰めたの

第七明和銀行の人間らしいですよ。

うちの行員が?

融資を 突然 打ち切られて
資金繰りに困って

自殺しようとしたと
聞いています。

大樹くんが お父さんを殺したのが
銀行だと思っても

仕方ないですよね。

うん…。

魚勝さんに行ってみるか。

どうも お邪魔しました。

ついてってやろうか?
えっ?

あそこのじいちゃん
頑固者だから…。

あっ…。
(木島)私も ご一緒しますよ。

新宿で
ちっちゃな不動産をやってる

木島といいます。

魚勝さんとは
昔からの付き合いなんで…。

そうですか。

じゃあ 恐れ入ります。
すみません。

(勝太郎)はいよ。
これ そこの下に入れときな。

(照子)魚勝さん!
よう!

こんにちは。

(勝太郎)いらっしゃい。

悪いけど ご覧のとおり
売る物がないんですよ。

勝太郎さん 違うんだよ。

(木島)この人はね 銀行員さん。

第七明和銀行 高田通り支店
庶務行員の多加賀主水と申します。

第七明和…?
今さら なんの用だ!

(木島)まあ… まあまあ
ご主人 落ち着いて。

話だけでも
聞いてあげてくださいよ。

こちらの多加賀主水さんはね

勝也さんと大樹くんの事を
心配して

お越しくださったんですよ。
(勝太郎)そんなの信じられるか!

銀行員ってのは
嘘つきだからな!

だから 主水ちゃんは
普通の銀行員じゃないんだよ!

私が保証するから!

あの… 一体 何があったのか
教えて頂けないでしょうか?

お願いします!

(木島)ほら!
ここまでおっしゃってんだから!

どうかお願いします!

(勝太郎)第七明和の人間が

勝也のバカに 2号店の話を
持ちかけてきたんだよ。

(勝也)そりゃ
2号店なんて夢のような話だし

銀行さんが
全面的に融資してくれて

経営戦略もサポートしてくれる
っていうんなら

断る理由 ありませんよ!

勝也は口車にのって

俺に相談もせずに
2号店 出すって…。

(勝也)よろしくお願いします!

(勝太郎の声)隣町の物件
保証金払って押さえたんだ。

それで内装工事を始めたところで
突然 銀行は裏切りやがった。

裏切った?

全面的な融資を
約束しておきながら

一銭も貸してくれなかったんだよ。

待ってくれよ!
融資見直すって どういう事だよ!

こっちは 工事始めてんだぞ!

梯子 外されちまったんだ。

(木島)そりゃひどいな。

(勝太郎)勝也は
自分の力でなんとかしようと

そこら中から金を借りまくったが
どうにもならず

2号店の計画は中止。

違約金 払わされて
借金まみれだ。

結局 根性なしの勝也は

店も大樹も放って
首くくって死のうとしたんだよ。

(勝太郎)借金だけ残して
どこ逃げ回ってんだか知らねえが

もう この店もおしまいだよ。

仕入れる事ができなきゃ
続けられねえよ。

木島さん
あんたんところ 不動産だろう。

なんとかなんないのかい?

いや これだけの土地ですからね

うちが力になれない事も
ないんですけどね。

でも この店も続けてほしいしな。

(勝太郎)俺だって続けてえよ。

大樹まで 親子三代
みんなで続けたかったよ。

(勝太郎)勝也のバカだって

大樹の将来のために
2号店なんて考えちまったんだ。

でも もう 駄目だ。

親身になってるような顔して
ひでえ銀行員だよ…。

あんたら 何 企んでるんだ?

うちの店を どうするつもりだ!?

この商店街を どうしたいんだよ!

八百玄も
同じ目に遭わせたんだろ!?

(玄田の声)
あんたもグルなんじゃねえのか?

もう 銀行には だまされねえぞ!

その銀行員の名前 わかりますか?

ああ。

(勝太郎)こいつだよ。

柿沢…?

(藤堂)どうして お前は

新規の契約を
取ってこれないどころか

貸せるはずの顧客まで
お前のほうから

手放すようなまねばかり
してるんだ?

すみません。

それは お客様の資金繰りや
返済計画に無理があり…。

(鮎子)
柿沢くんって香織と同期だよね。

最近 様子おかしくない?

昔は もっと
自信にあふれてたよね。

勝也がいなくなったのも
こいつのせい。

大樹 父ちゃんいなくなる前に
こいつと会ってたんだよな?

うん…。

お願いします!
お願いします!

(勝也)お願いします!

(勝太郎)それなのに
こっちから連絡しても

その銀行員は
「知らねえ」の一点張りだ。

まったく…。
血も涙もねえ奴だよ。

ねえ…。

お父さん どこにいるの?

お父さんを返して。

(勝太郎)大樹 やめろ。

銀行員に何頼んだって
無駄だ。

お父さんが帰ってきたら

僕 一生懸命 働いて
お金返すから!

(大樹)だから お父さんを返して!
お願い!

返してください!

わかった。 なんとかする。

お父さん 必ず見つけ出すよ。

本当? 本当なの?

ああ 約束だ。

その代わり じいちゃんと
おとなしく待ってるんだよ。

ありがとう!

よかったね。

あの…
水を差すようでなんなんですけど

捜し出すって どうやって?

うん…。

銀行員ってのは口先だけか?

できもしねえ約束すんな!

約束は 必ず守ります。

勝也さんを 必ず捜し出します。

♬~

(矢崎修也)いらっしゃいませ!

どうぞ お入りください。
どうぞ こちらへ。

なんだよ 急ぎの話って…。

すいません
話があるのは私なんです。

ごめん。

あの… 魚勝さんと八百玄さん。

柿沢さん あなたの担当ですよね?

まあまあ まあまあ…
座って。

(珠代)
どうぞ お召し上がりください。

そうそう ここのきんぴら
絶品なんですよ!

さあ! まあ 食べてってください。

(珠代)でもさ
魚勝さんの美味しいお魚や

八百玄さんの新鮮な野菜が
食べられないのは

残念だね。

この町の家庭の食卓は

魚勝さんや八百玄さんたちが
支えてきましたからね。

魚勝さん
本当は これから先も

親子三代で
ずっと店を続けていきたいって

そう言ってましたよ。

柿沢くん
私は何かの間違いだと思ってる。

お客様に喜ばれる事をやりがいに
これまで頑張ってきた柿沢くんが

突然 融資を打ち切って
お客様を

路頭に迷わせるような事を
するなんて…。

融資の見直しは 先方の経営状態を
精査した上で判断した

妥当なものだ。

窓口係や庶務行員に
俺の苦労がわかってたまるかよ。

そんな言い方しないで。

私は 柿沢くんが 一生懸命
頑張ってる姿を見てきた。

だから わかるの。

柿沢くん お客様第一で
頑張ってきたじゃない。

その結果が このザマだよ。

もう あの銀行は
お客様第一なんかじゃない!

成績第一だ!

どうしちゃったの?
おかしいよ 柿沢くん。

なんか 悩んでる事があるなら
言って。

悩み事なんて腐るほどあるよ。

そんな中 我々は
日々 数字と闘ってるんだ。

上司の
理不尽な命令に振り回され

命削って働いて
数字上げてるんだよ!

けど だからといって

人を不幸にしてでも
数字を上げなくちゃいけない

って事はありませんよね。

俺が どれだけの努力と苦労を
重ねてきたのかも知らずに

わかったような口
きかないでください!

魚勝さんが 今 どんな状況に
追い込まれてるのか

それだけ苦労してきたと
おっしゃる あなたになら

わかるはずです。

一生懸命 築き上げてきたものを
失う悲しみも

大切なものを
手放さなきゃいけない苦しみも…。

勝也さんが
自ら命を絶とうとした上に

その後も
姿をくらまし続けている事は

ご存じですよね?

僕は 魚勝の大樹くんに
言われましたよ。

僕が 一生懸命 働いて
お金稼いで お金返すから

だから
お父さんの事を返してくれって。

フッ…。

だから 僕は約束したんですよ。

絶対に お父さんの事を
捜し出してやるって。

なので 勝也さんに関して
知っている事があれば

なんでもいいので
教えて頂けませんか?

柿沢さん!

このままでいいなんて
思ってない!

どういう事?

俺のせいだ…。

俺が この問題を解決すれば

勝也さんだって
逃げ回る必要はなくなるんだ!

俺だって あの親子
どうにかしてやりたいんだよ!

このままじゃ 魚勝だって…。

なんなんですか? その問題って。

あんたたちまで
巻き込みたくない…。

俺が なんとかするしかないんだ。

柿沢くん!

(戸の開閉音)

ちょっと行ってきます。

(警笛)

おかしいな…。

(衝撃音)

柿沢さん…?

柿沢さん!

♬~

(足音)

(携帯電話の着信音)

すいません… すいません!
(女性)はい?

救急車を
呼んで頂けないでしょうか?

(女性)はいはい。
(携帯電話の着信音)

(携帯電話の着信音)

もしもし?

山崎勝也さんですか?

大樹くんのお父さんの
勝也さんですよね?

(電話が切れる音)

(不通音)

(舌打ち)
(ため息)

♬~

(ドアの開く音)

(古谷)あっ… 柿沢くんの容体は?

はあ…。

ああ 先生 どうでしょうか?

予断を許さない 危険な状況です。

♬~

(難波)青森のお母さんに
連絡を取ったんだが

ご病気で入院されてるらしい。

柿沢くん 女手ひとつで
育ててくれたお母さんを

一日も早く東京に呼んで
楽させてやりたいって

いつも
そう言っていたんですが…。

(ドアの開く音)

現場 見てきたんやけどね。

(梅沢の声)
たまたま 日よけに当たって

即死を逃れたっちゅう感じやね。

私が
柿沢さんを見失っていなければ

こんな事にはなりませんでした。
申し訳ありませんでした。

いや 違う。 私の責任です。

柿沢くんは 営業成績の事で
悩んでたんです。

私が支店長として もっと
相談にのるべきだったんです。

(梅沢)
じゃあ 自殺の線もあり得るな。

いや…

柿沢さんが
自殺なんてするわけがありません。

彼は 自分が 融資を
打ち切ったのが原因で失踪した

山崎勝也さんの問題を
解決すると言ってましたから。

自殺やなかったら

誰かにやられたっちゅう事に
なるで? 主水ちゃん。

まあ 主水ちゃんの話は
ここにインプットしとくわ。

なんかわかったら教えて。

せやけどな…

今は庶務行員さんなんやから

刑事のまねなんかしたら
あかんよ。

ほなな。

(香織の声)どうして 勝也さん

あんなタイミングで
柿沢くんに電話してきたんだろ。

まあ とにかく
2人が連絡を取り合っていた

という事はわかりました。

しかし 勝也さんの居場所も

柿沢さんが
何を解決しようとしていたのかも

これで 全ては闇の中ですよ。

参りましたねえ…。

いやいや いやいや 主水くん。
君は銀行員なんだから

そこまで深く
考えなくていいんだよ。

今回の事は 警察に任せよう。

でも 課長
私は どうしても柿沢さんが

自殺を図ったとは
思えないんですよ。

もし 柿沢さんが 何者かに
突き落とされたのだとしたら…。

そして それが

このまま幕引きをしたい
人物だったとしたら…。

行方不明の勝也さん
関係ないといいんですがね…。

そうですよ。 勝也さんだって
どうなるかわかんない…。

(ため息)

ほら 生野くんまで…。
2人とも よしなさいよ。

(黒沼孝彦)ハハハ…。
さっきの話は最高だったね。

あっ! 黒沼常務!

(黒沼)君は 誰だったかな?

(藤堂)
うちの風見鶏の事務課長ですよ。

誰ですか?
黒沼孝彦常務。

うちの実質ナンバー2。

頭取の座を狙ってるっていう噂。

(藤堂)黒沼常務は
大学の先輩でしてね。

今日も 銀行の未来について

ありがたいお話を
拝聴していたんです。

藤堂課長。

柿沢さんが重体だという知らせは
届いていませんか?

もちろん届いているよ。

一命は取り留めたそうだな。

仕事がうまくいかないのを理由に
自殺を図ったとすれば…。

フッ…
まったく… 人騒がせな奴だ。

ハッ…
今の言葉は撤回してください。

撤回しろよ。
(難波)あっ! 主水くん よそう。

(藤堂)庶務行員風情が
常務の前で 何言ってるんだ!

そもそも 柿沢がどうなろうが
お前には関係ないだろ!

(黒沼)状況判断もできず
口のきき方も知らぬ人間など

我が行には必要ない!

事務課長の君
しかるべき処置をとりたまえ。

(藤堂)
難波課長 聞こえましたよね?

お返事は?

承知致しました。

しかるべき処置を
とらせて頂きます。

部下が大変な時に

のんきに飯なんか
食ってんじゃないよ バーカ!

主水くん 庶務行員として

納得いくまで 徹底的に
首 突っ込みなさい!

わかりました。

常務… 以上です!

失礼します。

(藤堂)なっ…!

課長 ありがとうございました。

あっ… いや
私だって 言う時は言いますよ!

ハハ! どうって事ないでしょう。

ハハハ! 多分…。
お疲れさま!

お疲れさまでした。
お疲れさまです。

ハハッ。
アハハ…。

(吉川の声)
柿沢くんの転落は 事故なのか?

(新田)自殺の可能性もありますし

警察は 事件性も
全面的には否定できないと

言っているようです。

銀行内 及び マスコミに対しては
事故で通しなさい。

(新田)頭取…。

(新田)この脅迫状との関連が
気になります。

13年前 頭取が支店長を務めていた
高田通り支店の行員が

このような事になったのは
偶然とは思えません。

偶然でなければ
なんだというんだ!

(吉川)こじつける事はない。

事故で通しなさい。

お休みするの?

(勝太郎)ああ。 魚 仕入れる事も
できねえからな…。

お店やってないと

お父さん 帰ってきた時
一緒に働けないよ?

(勝太郎)さあ 寝よう。

(柿沢)俺だって あの親子
どうにかしてやりたいんだよ!

このままじゃ 魚勝だって…。

銀行に… この町に…
何が起きてるの?

♬~

いってきます。
(勝太郎)はい いってらっしゃい。

おはようございます!

お店のお手伝いに参りました。

失礼します!

お借りしまーす!

(勝太郎)おお おお おお…
なんのまねだい?

手伝うも何も
売る魚がねえんだよ!

はい 来た。

主水さん お待たせしました!
ああ。

今朝 揚がったばっかりの魚です。

アハ… 魚勝さんの魚を

楽しみにしてる
この町の人たちも

店が このままじゃ
困っちゃうじゃないですか。

だから 昔
僕が漁師をやってた頃の仲間に

連絡してみたんですよ。

あんた 元漁師かい?

フフッ!

さあ この中で売れる魚
魚勝さんの目で選んでください。

(勝太郎)ちょっと待ってくれよ。
勝手なまねすんなよ。

俺の店だぞ!
この店 畳んじゃったら

勝也さんが戻ってこれる場所が
なくなっちゃうじゃないですか。

(勝太郎)しかしよ こんなに
仕入れる金が どこにあるんだよ!

大丈夫。 話つけてありますよ。

しばらくは
売れた分だけ後払いって事で。

なあ?
そう言ってました。

ハハッ!

(大樹)これ 使って。

えっ?

お父さんに言われて
ずっと貯金してたの。

本当に欲しいものができた時
このお金を使えって言われた。

お父さんに
帰ってきてほしいから。

わかった。

じゃあ…

大樹くんの その思いだけ
しっかり預かろう。

♬~

いってきます!
いってらっしゃい!

(女性)あら!
いらっしゃいませ!

(女性)今日は いい魚
いっぱい入ってるじゃない!

大特売セール中ですよ!

(木島)おやおや おやおや。

これは どういう事ですか?

いやあ ご覧のとおりですよ!

いや よくわからんけど…。

いや… 私も 景気づけに
サンマでも頂いちゃおうかな?

サンマ?
そこは めでたい鯛でしょ?

はい 木島様
尾頭付き お買い上げ!

(矢崎)ありがとうございまーす!
(木島)いやいやいや…。

何本いります?
2本? あっ 3本?

ありますよ ありますよ。
いいのがある。 どこだっけな?

うちの「あれ」 見かけなかった?

(美由紀)なんですか?
「あれ」って。

(大門)庶務課長の私が
「あれ」と言ったら

部下の多加賀主水とやらに
決まっているでしょうが。

ロビーでお困りのお客様への
対応だとか…。

ATMの案内だとか…。

庶務行員のあれが やらなかったら
誰がやるんだよ!

なんで あれが 庶務課長なんて

名ばかりのポストまで
作ってもらってるの?

本当だよね。
(杏子)セクハラ常習犯なのに…。

まあ 奴は 大スポンサー様の
御曹司様だから…。

君 知らないの?

銀行員としての大切な仕事って
聞いてますけど。

ありがとうございました。
ありがとうございました。

はい どうも
いらっしゃいませ!

いい魚 いっぱい入ってますよ。
いらっしゃいませ。

(梅沢)主水ちゃん! 主水ちゃん!
おう 梅ちゃん。

転職か? よう似合うとるで。
何を言ってんだ お前。

梅ちゃんのほうが
似合うんじゃねえか? 手伝えよ。

チッ チッ チッ…。
わしは わしの仕事が忙しいんや。

おい 修也。 ちょっと
こちらのお客さん頼むわ。

イワシ 5尾な。
はい。

どうした? 勝也さんの事か?

(梅沢)柿沢の転落事故現場近くの
防犯カメラに映っとった。

転落直後や。

山崎勝也 誰の車で
どこに行ったんやろうな?

まあ とりあえず
勝也さんは生きてるって事か。

だが 連絡くれないって事は…。

そりゃ お前

あちらさんには あちらさんの
事情があるっちゅう事やないかい。

こいつらに
取っ捕まってるってか。

まあ とりあえず
もうちょっと調べてみるわ。

あっ! それからな
言うとくけど

上の連中は 事故か自殺で
片付けようとしとる。

せやから 今回の捜査は非公式や。

主水ちゃん 貸しやで。

わかったよ。
働いてるんだっつうの。

(勝太郎)
お客 待たせんじゃねえよ!

奥から 紙 持ってきな。
いらっしゃいませ。

(女性)イワシ 5匹…。
イワシ 5匹。

あんたみてえな銀行員も
いるんだな。

庶務行員ですから。 ハハハ…!

(矢崎)紙って これでいいですか?

違うよ こんなんじゃねえよ!

すいません。
すいません。

こんなもんに手ぇ出しやがって。

ああ ちょっと待って…!
これ 見せてください。

すいません ちょっと… 750円。

香織さん 柿沢さんは?

危険な状態が続いてる。
ああ そうですか。

あの ちょっと
これを見てほしいんですけど…。

ヘッジファンド

ええ。 魚勝さんで見つけました。

この番号に電話してみたんですが
繋がらないんです。

♬~

住所 ここだ。
ああ…。

(ノック)

♬~

なんだ? これは…。

ヘッジファンドHGなんて
それらしい名前つけて

いかにも
資金ありそうに見せかけて

ただの
雑居ビルの一室じゃないですか。

やっぱり これ 詐欺だ。

運用方法も曖昧な上に

利回り50パーセントなんて
あり得ない。

はあ… 勝也さん

あちこちから借金して
かき集めた お金まで

だまし取られたんじゃないかな?

だから 首をつって…。

でも 勝也さん このパンフレット
どこで もらったんだろう?

うん…。
(携帯電話の着信音)

あっ 新田さんからです。

(新田)これを見てもらえますか。

「第七明和銀行は人殺しだ」

「十三年前のあやまちを
ただちに公表し謝罪せねば

天誅を下す」

「世直しGODS」

(新田)吉川頭取宛てに届いた
脅迫状です。

この13年前の過ちっていうのは
なんですか?

わかりません。

しかし 頭取は思い当たる節が
あるようなんです。

13年前 吉川頭取は
高田通り支店の支店長でした。

13年前の過ちというのは

この高田町に
関係しているのかもしれません。

新田室長は この脅迫状と
柿沢くんの件が関係していると?

大怪我を負った柿沢くんが
高田通り支店の行員だというのが

単なる偶然とは思えないんです。

あっ 13年前…。

主水さん?
何か思い当たるの?

ええ。 勝也さんが首をつった
稲荷神社のはずれで

13年前にも首つりがあったって
聞きました。

あそこで 13年前に

恐ろしい出来事が
起きたそうだから…。

恐ろしい出来事って?

首つりだよ。
首つり…。

夫婦2人での心中だ。

銀行と この町を
恨んでいたとか…。

(珠代)それなら私も聞いた事ある。

じゃあ その首つり心中が
銀行の過ちって事ですか?

銀行を恨んでいたかもしれない
というなら

そう見るべきでしょう。

なんだか ややこしいね。

えっと…
ちょっと整理しましょう。

まず 13年前に
稲荷神社のはずれで

町と銀行を恨んでの
首つり心中事件があった。

それから 13年が経った今

その件を におわす脅迫状が
吉川頭取宛てに届いた。

その一方で
同じ稲荷神社のはずれで

首をつって死のうとした人がいた。

魚勝の山崎勝也さん。

山崎勝也さんを
そこまで追い詰めたのは

柿沢くんかと思われた。 でも…。

俺が この問題を解決すれば

勝也さんだって
逃げ回る必要はなくなるんだ!

俺だって あの親子
どうにかしてやりたいんだよ!

このままじゃ 魚勝だって…。

なんなんですか? その問題って。

あんたたちまで
巻き込みたくない…。

俺が なんとかするしかないんだ。

(香織の声)
柿沢くんは意識不明の重体。

勝也さんは
行方がわからないまま…。

13年前 稲荷神社で起きた
心中事件と

13年前
高田通り支店の支店長だった

吉川頭取への脅迫状。

そして 秘密を抱えたまま
ビルから転落した柿沢くん。

どう関係しているんでしょう?

わかりません。

今 言えるのは

第七明和銀行を恨んでいる人物が
一連の事件を

裏で操っている可能性がある
という事でしょうか。

それと もう一つ。

勝也さん
こんなインチキに引っかかって

借金 増やしてたようなんです。

(新田)こんなヘッジファンド
聞いた事がありませんね。

調べましたけど
会社の実体はありませんでした。

最近 こういう
個人を狙った悪徳ファンドが

横行していると聞きます。

女将さん こんなパンフレット
見た事ある?

ううん 見た事ない。

でも 勝也さん なんで
こんなもの持ってたんだろう?

町の人に
聞いて回るしかないですね。

だったら 明日
みんなに集まってもらおうか。

さすが 女将さん!
助かるな~。

だって あんた
大樹くんに約束したんでしょ?

お父さんを必ず見つけますって。

うん…。 よく知ってるね。

商店街じゃ この話で持ちきりよ。

なんだか わかんないけどさ
あんた 人気者だから

みんな 期待してるのよ。

フッ…。

(大樹)これ 使って。

お父さんに
帰ってきてほしいから。

責任重大ですね 主水さん。

はい。

やはり 主水さんに

庶務行員をやって頂いて
よかった。

ですよね?
はい。

これを ご覧ください。
魚勝さん以外に

これに見覚えのある方
いらっしゃいますか?

ああ それなら 俺も

ボランティアの学生さんたちから
受け取ったよ。

ボランティア? ボランティアって
ふれあい会ですか?

(玄田)そうだよ。
うちが大変だって話をしたら

ボランティア…
リーダーの女の子

佐山涼子って子が
店にやって来てな…。

お役に立ちませんか?

(玄田)興味ねえから
捨てちまったけどな。

ねえ どうなってんの?

あの学生さんたちが
詐欺に加担してるって事?

(照子)涼子ちゃんたちが
詐欺師だっていうの?

えっ そうなの?

(勝太郎)なんかの間違いだろ。

そんな悪い子たちには
見えなかったぞ。

涼子ちゃん…。

どうしたんですか?

涼子ちゃんって名前
ずっと気になっててね。

えっ?

13年前の あの子と同じ名前。

13年前の あの子?

13年前に両親亡くした
かわいそうな子なんだよ。

(珠代)もしかして そのご両親って
稲荷神社で首をつって…?

うん。

シナノオートって
自動車の整備工場のご夫婦でね。

心中しちゃったんだよ。

(勝太郎)そんなに景気悪そうには
見えなかったんだけど

急に 工場の経営が
うまくいかなくなって

資金繰りに困って
追い詰められたんだよ。

そこら中に
借金してたみたいだしな…。

私たちも力になれなくてね。

お金 なんとかしたいのは
やまやまなんだけど

ごめんなさいね。

(勝太郎の声)でも まさか
夫婦揃って 首くくるなんてよ。

(照子の声)
しかも 小学生の女の子…

涼子ちゃん 1人 残して…。

遠い親戚に
引き取られていった時の

涼子ちゃんの悲しそうな顔
今でも忘れられない。

主水さん まさか…?

もしかして もしかして

その ご両親を亡くした
涼子ちゃんが

あのボランティアの佐山涼子?

そうかもしれません。

経営難で資金繰りに困って
ご両親が自殺したとしたら

銀行を恨んでても おかしくない。

あの脅迫状も
きっと 佐山涼子です。

銀行に復讐しているんです!

この町の皆さんを
巻き込んでいるのも

この町ごと 恨んでいるから…。

両親を助けられなかった

私たちの事も恨んでるのかね…。

♬~

(薫子)涼子さんですか?
もう来てるはずなんですが…。

駿くん 何か聞いてる?

(駿)いいえ 何も。

涼子さんが
どうかしたんですか?

実は これ ご存じないですか?

なんですか? これ。

涼子さんのご両親が自殺?

それで 涼子さんが 町のみんなを
だましたって言うんですか?

涼子さんが あの町で

ボランティアを始めようって
言い出したのも

町への復讐のためだったのかしら。

復讐って…
ちょっと大げさじゃないですか?

涼子さん そのパンフレット
配っただけですよね?

でも そのせいで
2人も人が死にかけてるの。

それに…

銀行を脅迫しようとしてるかも
しれないの。

銀行を脅迫?
その要求は なんなんですか?

13年前の過ちを公表し
謝罪しろという脅迫状が

頭取宛てに届いたの。
香織さん…。

13年前の過ちって

涼子さんのご両親が
見殺しにされた事ですよね?

多分…。
だったら 謝ればいいじゃない!

(薫子)ひどい事をしたのに

どうして それを認めて
謝る事もできないんですか?

事実を公表するのが
そんなに怖いんですか?

やめなよ 薫子さん。

銀行の人間に
何を言っても無駄だよ。

(駿)実際 その脅迫状を受け取った
頭取って人も

結局 なんの行動にも
移してないわけですよね?

いつもそうだ…。

何か問題が起きても
謝る気なんて さらさらない。

どうせ なんでも金で解決できると
思ってるんですよ。

あなたたちの銀行は

涼子さんから
両親を奪っておきながら

この13年間
なんの謝罪も償いもせずにきた。

あなたたちに裏切られ

心に傷を負った
相手の気持ちなんて

一切 考えずに

平気で生きていられる
無神経な人間の集まりなんだ。

一行員の私が言っても
仕方ないかもしれないですけど

もし 私たちに
非があるという事がわかれば

きちんと謝罪すべきだと思います。

薫子さん
銀行の人間 口がうまいから

だまされちゃ駄目だよ。

それを明らかにするためにも

まずは
涼子さんと話がしたいんです。

涼子さんと連絡が取れたら

私たちが捜していると
お伝えください。

お願いします。

わかりました。

♬~

うちの主水は
上司の私に報告もなく

何を調べてるのかねえ。

頭取秘書の新田まで
来てるっていうし…。

何か聞いてる?

(鮎子)ご自分で確かめたら
いいじゃないですか。

ちょっと探ってくれるかな?
盗聴器とか仕掛けてさ。

うまくいったら
俺が頭取になった暁に

3人を秘書にしてやるから。

盗聴? そんな事できません!

な… なんだよ!

頭取になったら
3人とも クビにするからな!

即行でクビにする!
直ちに お前たちを。

とれた?
うん。

パワハラ セクハラの証拠
ばっちり。

(古谷)一連の騒動が
女子大生の仕業だったとは…。

13年前の事を調べたところ

心中した品野徹さんご夫妻には
確かに 涼子さんという娘がいて

両親の死後
遠縁の親戚に預けられ

佐山姓を名乗っているようです。

やっぱり 彼女だったんですね…。

13年前 私は
ここの営業にいたのですが

そんな騒ぎになっていた覚えは
ないんですよね。

当時の資料を調べ直しても

シナノオートへの
融資打ち切りに関して

特に不審な点はありませんでした。

あっ これは
通常の融資の審査ですね。

まあ 資金繰りに困ったご両親が
亡くなられたというのは

本当に気の毒な事ですが

でも その娘さんが
うちの銀行を恨むというのは

お門違いではないでしょうか?

いや ですがね…
復讐のためとはいえ

彼女一人で こんな事が
できるもんなんでしょうか?

彼女には
協力者がいるという事ですか…。

涼子さんが いつも一緒だったのは
同じサークルの

南条薫子さんと吉川駿さんという
大学生ですよね。

吉川駿?

あっ… 慶明大学の吉川駿?

はい そうです。

まずいよ! これは まずいよ!

えっ… どういう事ですか?

いや… 吉川駿さん

吉川頭取のご子息だよ。

頭取の!?
(難波)うん。

頭取のご子息が

銀行に脅迫状を送りつけた
っていうのか…。

(ため息)

主水くん これ
何かの間違いじゃないかな?

いえ。 あながち
間違いではないかもしれません。

頭取は 脅迫状の送り主が誰か
察しがついてる様子でした。

(新田)心当たりはおありですか?

心当たりなどないし
騒ぎを大きくする必要もない。

もし 息子さんが関わっている事に
気づいていたとすれば

頭取が脅迫状の事を
警察に届けなかったのも

説明がつきます。

でも どうして
自分の父親に脅迫状なんか…。

頭取と息子さんとの関係は
良好とは言えなかったようです。

頭取は10年以上 奥様や駿くんと
離れて暮らしていました。

その奥様は長い闘病の末 1年前に
お亡くなりになったのですが…。

(新田)頭取 こちらのお部屋です。

♬~

(駿)今さら 何しに来たんだよ!?

一度も見舞いに来なかったくせに
なんの用だよ!?

世間体か? 家族思いの
立派な頭取を演じるためか?

金だけ送っていれば
父親のつもりなのかよ!?

家族のつもりなのかよ!?

俺は 絶対 認めない!

帰れよ! 出てってくれよ!

(駿の声)実際 その脅迫状を
受け取った頭取って人も

結局 なんの行動にも
移してないわけですよね?

いつもそうだ…。

何か問題が起きても
謝る気なんて さらさらない。

どうせ なんでも金で解決できると
思ってるんですよ。

(古谷)
頭取である父親への憎しみが

第七明和銀行に対する憎しみへと
変わっていったのでしょうか…。

だからって
こんな事していいんですか?

吉川駿は きっと
柿沢くんの事も利用したんです。

頭取の息子の命令じゃ
柿沢くんだって 断れないですよ。

商店街のお店に
おいしい融資を持ち掛けた上で

打ち切ってください。
よろしくお願いします。

(香織の声)柿沢くんは

自分のした事の
事の重大さに気づいて

なんとかしようとしてたんです。
その矢先に…。

(難波の声)ビルの屋上から
突き落とされた…。

(難波の声)それも 吉川駿…?

(難波)まずいよ!
想像するだけでも まずいよ!

(難波のため息)

これは 父親に直接聞いてみるのが
一番いいですね。

ちょっと行ってきます。

失礼します。

(吉川)なんだね? 君は。

高田通り支店の庶務行員
多加賀主水と申します。

ご子息の件で
お話がありまして。

庶務行員?

ええ。 実は…。

(難波)主水くん
いきなりは まずいよ…。

頭取に直接お会いしたほうが
話が早いと思って 来ました。

頭取 第七明和銀行の未来を
揺るがしかねない

重大な案件です。
私からもお願いします。

実は…。
(電話)

はい。

(ボイスチェンジャーの声)
「吉川頭取ですね?」

そうだが?

(ボイスチェンジャーの声)
「あなたの息子さんを

預かりました」

何…? 駿を預かった?

(操作音)

(ボイスチェンジャーの声)
「貴行が保有する国債

全て一気に売却してください」

「期限は 明日の15時」

「さもなければ 吉川駿の命はない」

君は誰だ?

(ボイスチェンジャーの声)
「世直しGODS」

(電話が切れる音)

(不通音)

(難波)誘拐…?

要求は 全ての国債の売却!?

その額… およそ30兆円!

それを明日までに全て売却なんて
むちゃだ!

(難波)
すぐに警察に連絡しましょう。

(吉川)駄目だ。

(吉川)
要求に応じるつもりはないし

警察に通報する必要もない。

(難波)しかし 応じなければ
ご子息の命が!

電話をしてきたのは
恐らく 私の息子だ。

(新田)確かに 電話の相手は

脅迫状と同じ 世直しGODSと
名乗ってはいましたが…。

ご子息による
自作自演の偽装誘拐…?

佐山涼子さんも
関与しているんでしょうか?

頭取 今すぐ 駿くんに電話して
確かめてください。

確かめる必要などない。

病死した妻の事で
私を恨んでいるあいつが仕組んだ

馬鹿げたイタズラだ。

もしも この事が 親子喧嘩が
元になっているんだとしたら

そんなに馬鹿げた親子喧嘩は
今すぐに やめてください。

一体 どれだけの人間が

巻き込まれる事になると
思ってるんですか。

それにしても あいつは
一体 何を考えているんだ…。

国債30兆円を全て売れだと?

ふざけるにも程がある。

(新田)頭取
息子さんのイタズラにしては

事が大きすぎるんじゃ
ないでしょうか?

という事は
世直しGODSを騙った誰かが

本当にご子息を誘拐した
という事ですか?

あり得ます。

とにかく 今すぐ
息子さんが無事かどうかを

確認してください。

もし 連絡がついて
今回の一連の脅迫が

息子さんによるものだと
わかったとしたら

罪を告白して 親子2人で

また一からやり直せば
いいじゃないですか。

世間体を気にして
本当に大切なものを見失うなんて

それこそ馬鹿げてる。

今 彼と ちゃんと向き合えば
この事だって

これ以上 騒ぎが大きくなる事は
ないんじゃないですか?

…少し考えさせてくれ。

うちが保有する国債
一気に売却したら

大変な事になります。

(難波)ああ。 他の銀行は皆

第七明和には
何か特別な情報があると

そう思い込むだろう。
そして 一気に売却に走る。

国債価格は大暴落。

マーケットは崩壊します。

国債価格が大暴落したら

金利が高騰して
市民生活にも大きな影響が出ます。

金融機関も 国債価格の損失で
大きな赤字となり

中には 倒産するところも
出てくるでしょう。

いくら 日銀が 無制限に
国債を買い取ったとしても

そこに海外の売却が加わったら

一時的な大混乱は
避けられません!

恐らく 誘拐犯の目的は
金融パニックを引き起こす事。

金融市場の混乱に乗じて
通貨や株をカラ売りして

大儲けしようとでも
企んでいるんでしょう。

市場の混乱に乗じて
儲けるやり口は

ヘッジファンドの常套手段です。

(難波)だとすると 頭取に
脅迫電話をかけてきた人物は

金融界に通じている誰か
という事なんでしょうか?

(古谷)とにかく 頭取も
考え直してくださるようですし

あとは 上の判断を待ちましょう。

いえ ちょっと待ってください。

私は まだ 魚勝の大樹くんとの
約束を果たせてないんですよ。

お父さんの勝也さんが

どこにいるかすらも
つかめてない。

それに 柿沢さんが 一体
どんな問題を解決しようとして

何に追い詰められていたのかも…。

あんたたちまで
巻き込みたくない…。

俺が なんとかするしかないんだ。

困ってる人たちがいるのに

何もしないで
手をこまねいてるだけなんて

私には とてもできません!

もし 第七明和銀行にとって
望ましくない事実だったとしても

全ての発端となった
13年前の真相を

明らかにする必要が
あると思います。

そして それができるのは
第七明和銀行に勤めている

我々しか
いないんじゃないでしょうか?

(黒沼)頭取。

優先すべきは ご子息の命です。

万が一の事を考えて
ここは犯人の要求に応じて

国債を売却すべきです。

君は 私の息子の事を
心配してくれているのに

警察に届け出ろとは言わんのだな。

私は あくまで

ご子息の安全を願って
申し上げてるまでです。

まあ いい…。

いずれにせよ
我が第七明和銀行は

金融パニックを
起こすわけにはいかん。

国債を売却すれば その資金で
我が行は立ち直れます!

たとえ
自分たちは生き残れたとしても

そこに 多くの国民の犠牲が
あってはならん!

しかし 頭取…!

いいから 出てってくれ!

(黒沼)失礼します。

♬~

♬~

(呼び出し音)

(舌打ち)

(ため息)

♬~

(荒い息)

こんにちは。

あ…。

今日のふれあい会は
中止ですか?

ええ。

すみません。 涼子さんとは
まだ連絡がついてません。

ええ…。

私も 吉川駿くんと涼子さんを
あれから ずっと捜してるんでが

見つからないんですよ。

駿くんを?
ええ。

吉川駿くん
誘拐された可能性があります。

えっ!?

知りませんでした
駿くんの父親が銀行の頭取なんて。

吉川駿くんや佐山涼子さんが

どんな人物と
つき合いがあったのか

知りませんか?

わかりません。
そうですか。

それにしても
どうして 犯人は

急に 国債だの30兆だのと
言いだしたのかな…。

国債

ええ。

駿くんの命と引き換えに

第七明和の保有する国債
全て売れと言ってきたんです。

…そうなんですか。

(照子)あっ 薫子ちゃん。

あれ? 今日 ふれあい会ないの?

あんたと話ができるの
楽しみにしてるのに…。

ごめんなさい。
今日は ここで失礼します。

ハハッ… なんですかね?

まるで 村瀬のおばあちゃんから
逃げるように去っていきましたね。

あの子を見ると
思い出してしまうんだよね。

13年前の事…。

13年前…。

品野さんご夫婦を
救う事できなかった。

今でも 本当に後悔してんのよ。

お金 なんとかしたいのは
やまやまなんだけど…。

ごめんなさいね。

貸すお金があったら
貸してたわよ。

でも なかったの 本当に。

なるほど。

それで まだ幼かった
娘の涼子ちゃんは

この町の皆さんに見捨てられたと

思ってしまったのかも
しれませんね。

涼子ちゃんのご両親が
亡くなった日の事

私 よく覚えてる。

あの日ね 涼子ちゃん
うちに買い物に来てくれたのよ。

お父さんとお母さんが
元気になるようにって

大好きなまんじゅうを買いに。

お父さんとお母さん
まんじゅう食べると元気になるよ。

はい 160円。

はい。
(涼子)うん。

あっ おばちゃん 忘れてた。

今日は特売日で 2つで95円。

本当? じゃあ これ。

はい ありがとうございます。

はい お釣り。 あっ…。
(硬貨の落ちる音)

あらららららら…。

はい お釣り。

ありがとう。

涼子ちゃん お稲荷さん行って

この五円玉で
願い事するといいよ。

うん!

(照子)フフフフ…。

私が言ったばかりに

涼子ちゃん
この神社に願い事に来て

お父さん お母さん
元気になるようにって…。

(パトカーのサイレン)

(警察官)下がって 下がって。
下がって!

お父さん… お母さん…。

♬~

(照子の声)今でも忘れられないの

13年前に 涼子ちゃんが
この町を離れていった時の

あの悲しそうな後ろ姿…。

さっきも 薫子ちゃんと別れた時

13年前の事
ふっと思い出しちゃった。

あっ 薫子さんには

幼い頃の涼子ちゃんの面影が
あるって事ですか?

そうなの。

初めて会った時も間違えちゃった。

ふれあい会 ご参加頂き
ありがとうございます。

(拍手)

(涼子)皆さんに
名前を覚えて頂くために

この名札を それぞれ付けます。

涼子ちゃん!?

あんた 涼子ちゃん?

いいえ。

私は薫子ですけど。

おばあちゃん 涼子は私です。
佐山涼子です。

ああ そうなんだ…。

ごめんね。
(薫子)いいえ。

(照子)これね 13年前に
町の人たちが

涼子ちゃんの幸せを願って
始めたの。

あっ そうだったんですか。

これ 覚えてます?
えっ?

ああ いや…。
ハハハッ。

主水ちゃんに拾ってもらった
五円玉よ。

ああ~! 五円玉なんて
たくさんあるのに

よく 見分けがつきますね。

だって あの子が
大事に手渡してくれたのよ?

もったいなくて使えないわよ。

だから
ちゃんと これに入れてたの。

村瀬のおばあちゃん はい どうぞ。

ありがとう。

涼子ちゃんが
幸せでありますように…。

♬~

村瀬さんが渡した五円玉の重みを

13年間 ずっと覚えてたんですね
涼子ちゃんは。

♬~

(鈴)

(かしわ手)

何をお願いしたんです?

佐山涼子さん。

13年前 ここで
ご両親を亡くされたのは

あなただったんですね?

佐山涼子と名乗っていたのは
南条薫子さんだ。

あなたたちは

村瀬のおばあちゃんに
気づかれそうになって

とっさに 名前を交換したんです。

あんた 涼子ちゃん?

いいえ。

私は薫子ですけど。

おばあちゃん 涼子は私です。
佐山涼子です。

あなたは 復讐のために

正体を知られるわけには
いかなかった。

あれ なんだか わかりますか?

あれは 町の人たちが

涼子さんの幸せを願って
始めたものなんです。

(佐山涼子)え?

よく思い出してみてください

この町のみんなが
どんな人たちだったのか。

あの日…

ご両親を亡くされた日
あなたは

お父さんとお母さんが大好きな
おまんじゅうを買いに行った。

2つで95円。
(涼子)本当? じゃあ これ。

(照子)はい
ありがとうございます。

そこで
お釣りの五円玉を受け取った。

(照子)はい お釣り。 あっ…。
(硬貨の落ちる音)

あらららららら…。

はい お釣り。

ありがとう。

あなたは
無意識に覚えていたんです

その五円玉の重みを。

♬~

村瀬のおばあちゃん はい どうぞ。

ありがとう。

そんなの嘘よ。

みんな 私の両親を追い詰めて
殺したじゃない。

お金 なんとかしたいのは
やまやまなんだけど…。

ごめんなさいね。

ほんの少しだけでも
なんとかお願いします。

ごめんなさいね。

♬~

(好美)さあ お家帰ろう。

絶対 嘘。 そんなの信じない。

あなたは
大きな思い違いをしています。

思い違い?

この町の人たちは みんな
あなたのご両親を救いたかった。

違う。 父と母は
この町の人間に殺されたの。

いいえ。 皆さん

今でも 助けられなかった事を
悔やんでるんです。

だからこそ せめて
あなたの幸せのためにって

このさい銭 始めたんですよ。

これは
その気持ちの証しなんです。

♬~

どうですか?

それでも まだ
間違った復讐を続けますか?

全て 私一人で計画した事です。

薫子さんと駿は
協力してくれただけです。

2人は なぜ協力を?

(涼子)薫子さんの父親の会社も
うちと同じように

銀行から融資を打ち切られて
倒産したそうです。

駿には 私から近づきました。

父親を憎んでいたから
説得するのは簡単でした。

その あなたの計画

予定どおりに
いってないんじゃないんですか?

さっき 私が国債と言ったら
あなたの態度はおかしかった。

国債

第七明和の保有する国債
全て売れと言ってきたんです。

…そうなんですか。

(涼子)駿が誘拐されたように
見せかけて

謝罪を
要求しようとしただけなのに

国債の売却なんて話
初めて聞きました。

一緒に隠れてたはずの
駿も薫子さんも

連絡が取れなくなってしまって…。

(呼び出し音)

薫子さん… 駿…。

どうしちゃったのよ…。

(涼子)私 どうしていいか
わからなくて…。

国債の売却を指示したのも
2人を連れ去ったのも

恐らくは 同一人物。

そして その人物は

あなたの記憶をすり替え
だまし 利用していた。

それが誰か あなたは
もう わかってますよね?

♬~

父の親友だって言うから 信じた。

♬~

♬~

(木島)どうしたんだよ 国債
売却されてないじゃないか。

まさか 今さら

足抜けしようって気じゃ
あるまいな。

(木島)誰だ!

高田稲荷の使いだ。

おい!
はい!

貴様のような悪は許さない。

悪を断つ。

(木島)やれ。

はい。
うっす。

♬~

♬~

ハッ!

♬~

うわあっ! うわっ… うわっ…。

♬~

うわあっ…!

♬~

木島さん あなたは
そこにいる薫子さん

いや 涼子さんの事は
13年前から ご存じでしたね?

13年前の真相も 古谷支店長は
全て話してくれました。

あなたが経営している
ちっちゃな不動産

裏の世界では 地上げで有名な
悪徳不動産だそうですね。

13年前 シナノオートの土地が
欲しかったあなたは

経営者の品野さんご夫妻に
近づいたんです。

私はね なんとしてでも

この工場を
あなた方 家族を救いたい。

そのためには
設備投資あるのみですよ。

でも 銀行は これ以上
融資してくれそうにないし…。

(木島)ああ そこはご心配なく。

銀行には 私が話をつけます。

(徹)そこまでしてもらうのは…。
私はね

あなたを親友だと思っている。

ビジネス抜きで
あなたを助けたいんだ。

その一方で 当時
担当者だった古谷支店長には

融資を打ち切らせていました。

私 知ってるんですよ

あなたが成績を上げるために

融資書類を改ざんしたり
偽造したりしてるって事を。

あなたの その特技

私のためにも
使ってもらえませんか?

ほんの少し

書類をいじってもらえば
いいんですよ。

シナノオート
融資 打ち切りましょうよ。

(難波)
シナノオートへの融資書類を

調べ直したところ

データが改ざんされている事が
わかりました。

あなたが古谷支店長に
命令していたんですよね?

言う事を聞くしかなかったんだ。

融資を打ち切られ
借金返済を迫られたご夫婦に

あなたは詐欺まがいの投資を勧め
さらに追い込んだんだ。

追い詰められた2人は
幼い涼子さんを親戚に託して

死を選ぶしかなかった。

2人を殺したのは あなただ。

そして 13年経った今も
同じような悪事を繰り返していた。

何食わぬ顔で この町に乗り込み

古谷支店長に命令して
柿沢くんまで巻き込んで

地上げのために 町の人たちを
だましていたんですよね。

(難波)魚勝さんや八百玄さんも
助けるふりをして

土地から何から全てを
だまし取る腹だったんでしょう。

魚勝さんと八百玄さんを含めた
商店街の土地は

数年後の大規模な
都市開発プロジェクトの予定地に

組み込まれています。

今のうちに土地を手に入れて

いずれ転売して大儲けする算段
だったんじゃないですか?

これも あなたの仕業ですよね?

この住所のビル

あなたが経営する不動産会社の
物件でした。

柿沢くんは
罪悪感に耐えきれなくなった。

だから 大樹くんのお父さんを
助けるために

あなたたちを告発しようと
したんじゃないんですか?

(古谷)私は
柿沢くんと話し合うつもりで

呼び出したんだ。

それなのに…。

僕には もう耐えられない。
真実を話します。

柿沢くん 落ち着こう。

悪いようにはしないから。
君の将来は約束する。

支店長。

柿沢くん…。

君が悪いんだよ… 君が…。

やれ。

あっ ああ…。

わっ… ああーっ!

(衝撃音)

そんな証拠… どこにあるんだ。

(新田)柿沢くんの意識は
回復しましたよ。

彼に聞けば
すぐにわかる事です。

(梅沢)こっちも助けたで。

木島
お前んとこが所有してる物件な

片っ端から調べたら
見つかったよ。

お前が監禁しとった
吉川駿と 佐山涼子こと南条薫子。

あっ それからな

全てを知ってしまったために
拉致された山崎勝也も

保護したで。

自分の金儲けのために

周りの人たちを
駒のように使ってたのね。

使い道のない弱くて駄目な人間を
使ってやってただけだ。

弱くて駄目な私は
だまされてたのね

ずっと…。

(木島)涼子ちゃん
おじさん 悔しいんだよ。

銀行と この町の連中が
寄ってたかって

お父さんとお母さん 殺したんだ。

ごめんよ。

おじちゃん
なんにもしてやれなくてな。

銀行も この町の連中も
昔と なんにも変わっちゃいない。

涼子ちゃんのお父さんと
お母さんを殺した事なんて

すっかり忘れちまってるよ。

私は忘れてない。

この13年間
1日だって忘れた日はない。

わかってるよ。

だから 今こそ

銀行と この町に
復讐してやろうじゃないか。

♬~

なんだったの? この13年間。

許せない… あなただけは…!

涼子さん… 駄目だ。

その男を傷つけても
ご両親は帰ってこない!

もう 終わりにしましょう。

♬~

こんな所で りんごの皮
むこうとしたら あかんわ。

困ったお嬢ちゃんやね。

(梅沢)おい 連れていけ。

(梅沢)主水ちゃん 貸しやで。
ああ。

涼子さん。

あのお金の価値が
わかりますか?

人をだまして 苦しめて

平気で命まで奪って得た
巨万の富は

一銭の価値もない。

でも このお金には

町の皆さんの 13年間の思いが
込められてます。

あなたが幸せになりますように
という願いが

込められてるんです。

お金には換えられないほどの
価値が ここにはあるんですよ。

13年間 憎み続けた思いを
ほどいて

戻ってくれば
いいじゃないですか。

♬~

涼子ちゃん…。

おかえり。

♬~

(照子)
涼子ちゃん… 涼子ちゃん…!

おかえり…。
ただいま…。

おかえり…!

♬~

罪を償ったら…

一緒に やり直そう。

私の銀行員人生は
もう終わりだが

お前の父親である事に
終わりはない。

♬~

お父さん…。

大樹…。

勝也…。

親父… ごめん…。

大樹… ごめんよ…!

お父さん!

(大樹の泣き声)
(勝也)ごめん…!

(大樹)お父さーん!

おじちゃん ありがとう!

(柿沢)病気の母のためにも

どうしても銀行を辞めるわけには
いかなかった。

でも 何もかも話すよ。
それで 一から出直す。

大丈夫。 柿沢くんなら
きっと やり直せるよ。

うん。

木島の野郎な 一連の騒動は

全部 自分が仕切っとったと
自白はしとるんやけど…。

どうも スカッとせんな。

なんだよ?

まだ 裏に
なんかあるっていうのか?

まあ 確かに 考えてみりゃあ

30兆の国債の売却なんて
一不動産業の木島が

思いつきで仕掛けられるような
規模じゃないよなあ…。

第七明和が
国債を売却すると決めたら

敵は すぐに 国債のカラ売りを
仕掛けたはずです。

そうやって暴落を誘い

安値になったところで買い戻し
売買益を得る。

その算段をした人物がいた
可能性は否定できません。

(新田)では 主水さん また。

まっ… そういうこっちゃ。

ハハハハ…。

しかし 銀行員も大変やのう。

なんだかなあ…。

たかが庶務行員だ。

されど庶務行員やろ?

ほなな。
ああ。

♬~

なぜ 私が降格なんだ…?

当然だよね。

あれだけのパワハラ
したんだからね。

(大門)見苦しいぞ。

観念しろよ…。

…あれ?

俺も降格…?

(美由紀)パワハラと…。

(鮎子)セクハラのせいだね 多分。

自業自得です。

♬~

よいしょ…。

涼子ちゃんと 町の皆さんが
幸せになりますように。

♬~

よかった よかった。

あっ… ありがとうございます。

たかが五円玉 されど五円玉。

こんな小さな五円玉が
人を救う事もあるんですね。

たまには
こんな事もあっていい。

また ご縁があるといいですね。

ああ。

また会おう。

♬~

いらっしゃいませ。

本日は どのようなご用件で?

ローンのご相談を
したいんですけど…。

ご融資でございますね。 それでは
こちらをお持ちになって…。

こちらに
前のご住所を書いて頂いて…。

個人向け国債について
ご説明させて頂きます。

それでは こちらに
ご記入 お願いします。

これ ご本人の確認は取れてる?
はい。

じゃあ 一応 本店のほうにも
確認取ってもらえますか?

はい わかりました。

♬~

いらっしゃいませ。

第七明和銀行へ
ようこそ。

皆様のお金と幸せを
お守りします。

(棟居弘一良)犯人は 恐らく…。

強い絆で結ばれたはずです。

(朝倉刑事)
被害者の左手の薬指ですが

刃物で切断されたものでは
ないようです。

(佐倉弥生)
夫を殺してしまった罪は

一生 背負っていきます。

(島村雅恵)女性の敵以外の
何者でもありませんでしたから。

黒い帽子の女?
(神林武人)偽装工作です。

(古田弓子)私の代わりに 敵を
討ってくれたとさえ思いました。

(弥生)証拠があるなら
見せてちょうだい。

こんなまねをしても
守る事にはならない!