ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

みかづき 第3話 壇蜜、高橋一生、永作博美、黒川芽以、風吹ジュン… ドラマの原作・キャストなど…

土曜ドラマ みかづき(3)「翳(かげ)りゆく月」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 吾郎先生
  2. スホムリンスキー
  3. 結婚
  4. 吾郎
  5. 八千代進塾
  6. 蕗子
  7. お母さん
  8. 一緒
  9. 教師
  10. 生徒
  11. 先生
  12. 船橋
  13. 本当
  14. 今日
  15. 勝見
  16. 教育ママ
  17. 進学塾
  18. 千明
  19. お父さん
  20. バカ

f:id:dramalog:20190209215114p:plain

土曜ドラマ みかづき(3)「翳(かげ)りゆく月」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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土曜ドラマ みかづき(3)「翳(かげ)りゆく月」[解][字]

塾教育の歴史と歩んだ夫婦と家族の物語、いよいよ佳境に!月のような存在だった塾が市民権を獲得し大規模化する一方、大島家に危機が訪れる。その時、吾郎と千明は――!?

詳細情報
番組内容
古書店の店員・一枝(壇蜜)からソ連の教育者・スホムリンスキーの著作を紹介された吾郎(高橋一生)は、塾の合間を縫って著作の執筆に没頭。その陰に一枝の存在を感じた千明(永作博美)は気が気でない。吾郎の著作はヒットし、塾はますます大きくなる。一方、成長した蕗子(黒川芽以)の恋愛は千明の反対もあって破綻。千明の母・頼子(風吹ジュン)も不治の病に冒されるなど、塾の拡大と裏腹に家庭は危機をはらみつつあった。
出演者
【出演】高橋一生永作博美工藤阿須加,六角精児,須賀健太,勝矢,蒔田彩珠,小菅汐梨,阿南敦子壇蜜黒川芽以風吹ジュン
原作・脚本
【原作】森絵都,【脚本】水橋文美江
音楽
【音楽】佐藤直紀

 


(一郎)<俺のじいちゃんは
伝説の塾講師 大島吾郎>

(千明)やりましょう。 (吾郎)何をですか?
塾ですよ!

<ばあちゃんと出会い 学習塾の
イオニアとして 道を作った男だ>

(小川)一人一人に
手作りの問題を作ってる?

僕は 誰もが80点を取れるような
問題作りを目指してるんです。

<夫婦仲よく 家族も増えていき
順風満帆なはずだった。

ところが…>

(一枝)いえいえ いえいえ…。
いやいや いやいや…。

いえいえ いえいえ…。
いやいや いやいや…。

じゃあ じゃあ じゃあ じゃあ…
あの~

自分で お支払いしますから。
いいですから。

いやいやいや…。
いえいえいえ…。

いやいや いや… いや…。

分かりました。

ああ~…?

はい。
これで この本は 吾郎先生のものです。

ははっ ゴローの字が。

僕の吾郎は 坂口安吾の「吾」に
池波正太郎の…。

いいから持ってきな!

(笑い声)

♬~

(菜々美)感想?

そう 読んだら感想を
聞かせてほしいってね。

誰が?
ん~ この本をくれた人。

帰りがけに言われたんだ。
「読んだら 感想を200字以内で!」って。

ふふっ お母さんみたい。
何て人? スホムリンスキー。

本を書いた人じゃなくて
本をくれた人。 あ~。

ま~だ起きてた。
寝なさい! は~い。

ほらっ 蘭も。
はいはい。

ちゃんと布団かけて寝るのよ~。
(蘭)は~い。

おやすみ。 (蘭)おやすみなさい。
電気消すね。 う~ん。

ごめん まぶしいよね。
あっ うん いいのよ。

寝床にまで持ち込むなんて
よほど気になるのね。

何て人?
一枝さん。

本をくれた人じゃなくて
その本を書いた人。

あっ…。

♬~

主人が「聞いてこい」って言うんです。

ほかの子と比較するために。
あ~…。

俺 この前100点取った。
うん。

それは 吾郎先生の手作りのテストだから
誰でも取れるようになってるの!

誰でもってわけじゃないですよ。

(テストの声)100点 100点 100点。

先生! 偏差値出して下さい!

先生! うちの子は何位なんですか!
黙ってないで…!

ハハハ。
最近は 何かというと 周りを気にする。

100点を取っても 全部理解できたという
達成感よりも先に

ほかの子はどうかと気にかける。

競い合うことに 心を奪われている。

偏差値なんて 妙な物差しが
出来ちゃったからねえ。

そうなんだ! そこで この本だ。
スホムリンスキーは こう言ってる。

「子どもっていうのは 生まれつき
知識欲の旺盛な探検家であり

世界の発見者である」。
ハッとしたよ。

スホムリンスキーは 子どもに対して
強い信頼と寛容がある。

更に 読み進めていくにつれて

最近のこう
モヤモヤしていた気持ちが ス~ッと

霧が晴れていくようだった。

僕がやるべきことは 子どもたちに
いい点を取らせてあげることじゃない。

子どもが生きていくための
知恵 知力をつけてあげることなんだ!

うちで お見かけするようになってから
半年。

こんな吾郎先生見るの初めて。

あ~…。

お薦めしたかいが ありました。

今… 教育ママやら 受験戦争やら…。
ええ。

学歴 学歴の社会になって 子どもたちが
どうにも縮こまっていくようで…。

そんな時代にこそ こういった教育論を
皆 知るべきなんだ。

書いてみたら?
えっ?

スホムリンスキーは
まだ 一般的には知られていないわ。

そうよ 吾郎先生の言葉で
分かりやすい教育本にして

世に伝えて。 ねっ?
僕が?

もっと読んでみる?
まだあるのよ スホムリンスキー。

是非! 是非!

それで? スホムリンスキーは
僕を教育の原点に立ち返らせてくれた。

だから?
一枝さんが 編集者を紹介してくれる。

出版社の当てもあるっていうから
僕の言葉で かみ砕いて

スホムリンスキーの教えを本にする。

書けたらの話だけど。

塾は どうするの? 授業はしっかりやる
今までどおり変わらずに。

事務的なことは 多少
おろそかになるかもしれない…。

寝る時間を削って
執筆することになるわね。

それでも構わない。
大変ね。 大変だけど ワクワクする。

やってみたいんだ。

フフッ。

♬~

さよなら~。 先生さよなら~。
さよなら~ 気を付けてな~。

ここに線引くと 解けたりする?
う~ん。

そこが~?
ここが… 90度。 うん うん。

♬~

あっ。

あ~ ありがとう。

♬~

ほお~…。

(レポーター)さて 本日の特集は
「よるべなき教育ママたち」。

私は今 教育ママたちから
絶大なる信頼を得て

躍進している学習塾の一つ
八千代進塾に お邪魔しています。

(頼子)あっ。

(レポーター)
では早速 お話を伺っていきましょう。

八千代進塾の大島先生ご夫妻。
そして 勝見先生です。

(勝見)どうも。

え~ 教育ママと 塾の関係について
少々 お話を伺えればと思いますが…。

その前に…。
千明先生?

文部省にもの申す 絶好の機会です。

能力主義を是とする 学習指導要領への
38か条の提言を申し述べます。

「一つ。 生徒がついていけない現状を
鑑みるべし。

一つ。
学習の本質を いま一度 再考すべし。

一つ。
真の教師を育成すべし」。

お待たせしました。
(泉)あっ すいません。

千明 ほら早く! 千明。

はあ。

すいません。

この度は お招き頂きまして
ありがとうございます。

私が招いたわけじゃありませんけど。
ねえ これも食べて。

ああ いつ以来かしらね~?

泉君がうちでアルバイトしてたのは
確か…。 内定が決まって以来よ。

文部省に。

すいません。
いいのよ もう。

せっかくだからね
今日は みんなで集まって

一緒に テレビを見るのは
どうかしらって思ってね。

あっ 聞きました。
八千代進塾が出るんですよね。

今 躍進中の学習塾の一つって。
すごいですね。

千明がね インタビュー受けたのよ。

もうそりゃあ 立て板に水のごとく
流ちょうに話したのよ。

文部省にもの申す
絶好の機会だからって

文部省に 文句を目いっぱい。

理路整然と 問題点を指摘しただけです。

心して 拝見させて頂きます。

お待たせ~。
あっ お疲れ~。 お疲れさま。

あっ テレビ 間に合った?

吾郎先生。 おっ 泉君 久しぶり~。
お久しぶりです。

そろったから 先食べちゃいましょね。

テレビ始まる前に。
ビール ビール。

菜々美! 蘭! 食べるわよ!

(蕗子)
待って! 話しておきたいことがあるの。

あ~ おなかすいた~。
わ~い おすしだ~!

(蕗子)ごめんね 菜々美 蘭。

もう少し待って。
お部屋に行ってて?

え~。
大人の 大事な話なの。

分かった。 行こ。

私 話さなきゃ 話さなきゃって
ずっと思ってました。

泉さんも 心配してくれて…

家族に隠れて
こそこそつきあうのは よくないって。

でも なかなか言えなくて。

泉さんの文部省内定を
敵陣に行くのかと責めてたから。

責めてはいません!
批判してる。

教育に携わる人間として
現況の教育制度に 問題があれば

上に対して
批判したくもなるでしょう。

話って 何? うん?
あっ 私は…。

私たちは
真剣に おつきあいしています。

泉さんは 私が小学校の教員になることも
勧めてくれて 応援してくれました。

そして 「これからも一緒にいよう」って
言ってくれたの。

蕗ちゃん。
いいの 話しちゃう。

この家を出て 泉さんと結婚します!

結婚…。
結婚…。

結婚…。
ちょっと待って 蕗ちゃん それは…。

一緒に暮らそうって。
一緒に暮らすのと結婚は また別だろ?

(蕗子)ずっと一緒に
いられたらいいなって。

いられたらいいな イコール
結婚じゃないだろ。

どういうこと!
どういうことって…

親の反対を押し切って 結婚なんて。

私は反対されたって構わない!

だから ここで
きっぱり言うことにしたの。

私… 結婚するから!

親の反対って どこの親?

(2人)えっ…。

泉さん… 泉さんの親御さん
反対なさってるの?

蕗子とのおつきあいを?

あっ 結婚を?

えっ そうなの?
そうなの?

あらまあ。

うそ…。

うそでしょ? どうして?

泉君 どういうこと?

うちは
父が官僚で 母も良家の出で その…

理解がないんです。
理解がない…。

育ちや 家柄や…

職業に対して こだわりが…。

つまり 塾の仕事を
下に見てるってことね。

親が塾なんて
うさんくさいことを やっている

そんな家庭の娘と 結婚させたくない!
そういうこと?

あっ!

テレビ始まってる…。

僕は うさんくさいだなんて
思ってません。

見せて下さい。

八千代進塾 出るんですよね?
すごいじゃないですか!

インタビュー 見せて下さい!

「八千代進塾の大島先生ご夫妻」。

このあとよ 千明が演説するの。

「教育ママと塾との関係について

事務局長に お話を伺ってみました」。
んっ 私?

「いいんですか? 私なんかで。

そりゃまあねえ
教育ママと呼ばれる お母さんたちの

相談に乗ることも
たくさんありますけど

ほら! 今 家に おばあちゃんいない子
多いでしょう?

鍵っ子で
学校から帰っても 家に誰もいなくて…

それが理由で
塾に来る子も いるくらいなんですよ。

本当 遊びに来るような感じでね。

私のこと おばあちゃんなんて
呼ぶ子もいたりして。

本当 気楽なもんですよ~。
そう 塾なんて そんなもん。 フフフフ。

そんな 大したもんじゃないから。 フフフ。
本当。 ハハハ」。

「教育ママたちは一体
どこをさまよい続けるのか。

では また明日の特集も
ご期待下さい」。

♬~(テレビ)

(泉)ごちそうさまでした。

蕗ちゃん いつだったか

僕と一緒に行きたいって言ってた遊園地
行こうよ。

忙しいけど 蕗ちゃんの都合に
合わせるから… 行こう?

親御さんに お伝え下さい。

うちの人 本を出版するんです。

塾の教師としての経験を生かし
スホムリンスキーの評伝を書き上げ

近々 作家になりますの。

ただ…
塾をやってるだけじゃないんです。

船橋に2校目を出すんだ。

八千代進塾の2校目を
塾激戦区の船橋に。

うちのも
ただ塾をやってるだけじゃない。

やめて。

僕の気持ちは 本当です。

八千代進塾で
アルバイトをさせて頂いて

塾の担っている役割や
その必要性を強く感じました。

昔と違って 今後ますます必要とされる
立派なお仕事だと思っています。

(泉)失礼します。

♬~

あっ 蕗子!

泉さん!

行こう 遊園地。
一緒に行こう! 連れてって!

また連絡する。

<しかし
一緒に行くことは かなわなかった。

2人は 結局
これを機に別れたのである。

翌年の春
蕗子は 公立小学校の教員になった>

<昭和54年
経済大国となった日本では

中学生の約4割が
塾に通うようになった。

この年 始まった共通一次試験は
受験戦争を過熱させ

塾の数は 更に急増した。

そうした中 吾郎の書いた教育本は
一躍 世間の話題となり

八千代進塾にも 転機が訪れていた>

それでは 続きまして
八千代進塾 改め 千葉進塾塾長

大島吾郎より ご挨拶をさせて頂きます。

ちょっと!
はい。

千葉進塾の広告塔なんだから!
はい。

ちゃんとして!
はい。

(勝見)
塾の教師として 教壇に立つかたわら

先頃 「スホムリンスキーを追いかけて」
という作品を出版しました。

これが 教育本としては
異例の売れ行きを…。

ちょっと 吾郎先生!
はい。

清の母です! 覚えてる!? ほら 大根の!

あ~。
サイン ちょうだい! サイン!

じゃあ 私も!
あの~…。

私が先よね!
(勝見)吾郎先生 壇上へ!

吾郎先生 壇上の方へ!

(騒ぐ声)

(勝見)皆さん 落ち着いて下さいね!
明るくして! 電気つけて!

吾郎先生! はい 壇上の方へ!

あ~ ごめんなさい。 通ります。 あ~。

(勝見)
吾郎さん 引っ張らない! 触らない!

♬~

(勝見)それでは 吾郎先生
よろしくお願いいたします。

(拍手と歓声)

一枝さん。

黙って帰るなんて。
場違いだもの。

うちの先生たち よく知ってるだろう。

そうだけど
やっぱり 知らない人の方が多いわ。

場違いよ。
紹介しようと思ってた。

みんなに? 何て?

一枝さんのおかげで 本が出来たこと。

書き上げるまで
随分 励ましてもらった。

折々では 的確な助言をくれた。

問題点があれば 共に話し合ってもくれた。
一枝さんがいてくれたから…。

「君が頑張ったからだよ」。

吾郎先生 子どもたちに
いつも そう言うんでしょ?

金輪書房に来た子たちが話してくれた。

私は ただ 出版の仲介をしただけ。

私のおかげなんて おこがましいわ。

そうかな?
そうよ。

また 明日にでも 金輪書房に顔を出すよ。
欲しい本もあるし。

どうぞ。 私は いないけど。
いないって?

辞めたの。 田舎に帰るわ。

田舎って どこ?

聞いて どうするの?

♬~

あっ。

♬~

清君のお母さんから 大根もらったわ。

あ~。
サインを頂いた お礼ですって。

あ~。
じゃあ。

♬~

帰ります。

さよなら。

♬~

♬~

<最後に耳元でささやかれた その言葉が

吾郎の胸に 突き刺さり

ぼう然と立ち尽くすしかなかった…>

えっ? えっ?

最後の言葉って何!?

肝心なこと 書かれてないんだけど!?

フフッ。

「フフッ」じゃないよ!
この人 何て言ったの!?

この人と どうなった?
どういう関係だったの!?

不粋なことを聞くんじゃないよ。
じいちゃん!

書かれてあることが全てじゃない。

そこから こぼれてしまったことも
いっぱいある。

気付かなかった思いもある。

でも じいちゃんの本は
売れに売れたんだろ?

おかげで 講演会やサイン会にも
呼ばれるようになった。

大きな転機だね。
それだけじゃない。

誰も彼もが
大手を振って 塾に通える時代が来て

それぞれの塾の在り方に 違いが訪れた。

八千代進塾 改め 千葉進塾も?

どんどん変わっていったんだ。

変わってしまったんだ。

♬~

ただいま~。
(3人)お帰りなさい。

事務局長は?
(国分寺)もう お帰りになりました。

蘭さんが来て 一緒に。
あ~ そうか 誕生日だ。

(杉)千明先生は
船橋校に呼ばれて行ってます。

そう。

市販の教材を使ってるのか?
(川上)はあ…。

手作りのプリントは?

一人一人 個別に用意しろとは言わないが
せめて 単元ごと 理解度別に

プリントを用意してほしいと
言ってるだろ。 できなかったら

ここに こうして
何十通りも作成してあるから

この中から 子どもたち
個々の水準に合わせたものを選んで

使っていいから…。
生徒のお母さんから

清新の教材を使ってほしいという
要望があったんです。

それで 千明先生が。
清新?

清新学院 急激に全国展開している。

清新が社運を賭けて開発した
優れた教材だって言われて。

あそこは 受験対策を教える塾だろ
進学塾だ。

うちはそうじゃない 補習塾だ。
(戸が閉まる音)

ただいま。

(杉)お帰りなさい。
お帰りなさい。

あっ 吾郎さん。
あ… 塾長!

船橋校が大変なことに!

つい先ほど
4人の教師がそろって辞表を出しました。

清新学院に引き抜かれたの。

はあ~。

佐々木 室井 沼田 山梨…。

全員 船橋校 立ち上げからいる
ベテランよ…。

何の前触れもなく
いきなり 今日の今日 辞表ですか。

勝見先生が懸命に引き止めたんだけど
駄目だった…。

ひどいな…。

清新に行けば 給料1.5倍ですって…。
ひどいな!

どうするんです? 今日の授業。

今日は 代講の教師を手配した
3人は なんとか…。

あと1人 教科は何です?

中2の数国。
僕が行こう。

船橋校には 僕が行くよ。

吾郎先生なら むしろ生徒は喜びます!

そうだな。 先生 頼みます!
(川上)お願いします。

はい。 勝見先生に連絡を。

どうした?

お願いします。

行ってきます。
(3人)行ってらっしゃい。

<千葉県第2の都市である 船橋

この街には いつの間にか
100を超える塾が出来ていた。

そして 子どもたちを奪い合っていた>

悪いな 俺が注意を怠ったばっかりに。
勝見先生の責任じゃない

採用したのは こっちだ。
人を見る目がなかった。

生徒を平気で放り出せるような教師を
4人も雇っていたとは。

逆に考えれば 清新に感謝すべきかもな。

生徒を平気で ほっぽり出すような教師を
4人も引き取ってくれてさ。

何だ 何だ!
湿っぽいのは吹き飛ばすぞ!

♬「学べや 学べ」

♬「雨漏りする おんぼろな教室で」

(笑い声)

もう おんぼろじゃあ ないけどな。
うん。

じゃ 頼む。
ああ。

何かあったら いつでも声かけてくれ。
うん!

勝見先生 待って。
うん?

これは?

ああ こっちは そっちと違って
1クラスの生徒数が多い。

だから 一人一人に合わせて作るってのは
無理なんだ。 そうじゃない。

中学2年の国語だろ?
この単元は おかしいだろ。

渡辺 実。

今は 三好達治谷川俊太郎
教える時期だろう。

どうして 渡辺 実を教えている。

いくら何でも早い。
早すぎるだろう。

知らなかったのか?

い~ち に~い

さ~ん!

はい おばあちゃん。
あっ あら。

ちょっと派手じゃない?
今日の主役だよ?

菜々美 ろうそく何本さすつもり?

蘭姉ちゃんが 100本させって。
ええ?

100歳まで長生きしてほしいっていう
祈りを込めて。

でも 100本は無理でしょ。

いいわよ 3本ぐらいで。

(菜々美)じゃあ もういい?
うん いい いい もういい。

あっ もう そろそろ帰ってくるから。
これ お願いね。

蘭 ちょっと こっち手伝って。

フォークかなあ。

本当に帰ってくる?

約束だもん。

ただいま~。
(頼子)あっ お帰り~。

ほらね? 今日は特別だから。
ほらっ!

(2人)お帰り~!
ただいま~。

お帰りなさい。
船橋校 大変だったわね。

千明は?
まだ。 着替えてくれば? うん。

ただいま~。

あっ お帰り~。
お帰り~。

(蕗子 蘭)お帰り~!
お帰りなさ~い。 ただいま。

あっ 帰ってたの。

明日の午後一で
緊急会議を開くことにしました。

どうします?

今 話さなきゃいけないこと?

どうして黙ってた。

船橋校のこと。

佐々木先生たちのことなら…。

4人が辞めた話じゃない。
船橋校での授業のやり方だ。

通常の授業より
3か月も先の単元を教えてる。

学校の授業の先回りをしてる。

それは うちのような補習塾の
指導法じゃない 進学塾のやり方だ。

聞けば 勝見先生は
僕も了承していると思ってた。

僕は 初めて聞いたよ!
どういうことだ!

いつ 船橋校を
受験のための進学塾に変えた!

どうして 今まで黙ってた!

船橋は 塾の激戦区。
ほとんどの塾が 進学塾よ。

分かってるさ。
分かってないわ。

あなた 収支決算 見たことないでしょ?

赤字決算が続くと
銀行融資も難しくなって

新たな設備投資も できなくなる!

既存の事業に加えて
新しい事業も 展開していかないと!

塾の話をしているんだぞ?
塾の話をしてるわ。

補習塾だけじゃ
やっていけないって話よ。

塾は どこでも
ペンと紙さえあれば始められる。

忘れたのか?

僕たちが 塾を始めたのは

学校の授業だけでは事足りない そこから
こぼれ落ちてしまう子どもたちや

学ぶ喜びを知らない子どもたちに
手を添えるためだろう?

太陽が照らしきれない
子どもたちを照らす月

それが塾だと君は言った。
君が言いだしたことじゃないか。

いつの話?

今は 塾の数が小学校の数を上回ったのよ。

太陽も月も もう関係ないわ。

時代は変わったの。

変わったのは 君だ。

君は変わってしまった。

変わるしかないでしょう?

あなたが変わらないんだったら
私が変わるしかないじゃない!

何が
「スホムリンスキーを追いかけて」よ。

本当は 何を追いかけてんのか。

あなたが スホムリンスキーで忙しい時に
こっちが どんなに大変か!

何も知らないくせに!
何のことだよ。

(蕗子)いい加減にして!

いつまで言い合ってる気?

(蕗子)今日は
おばあちゃんの誕生日会なんだから…

もう やめて。 お祝いしようよ。

(菜々美)何すんの!
(蘭)お祝いすんだよ!

3本でいいって言ったじゃない!
100歳まで長生きしてほしいから!

(菜々美)やめて! やめて!

蘭…。
もう限界!

もう最悪!

蘭!
蘭! どこ行くの!

蘭 待って ごめん。
ほっといてよ!

離して! 離してよ!

(自転車のブレーキ音と衝撃音)
はっ! 蘭!

(救急車のサイレン)

ここ 少し縫ったって。

自転車に ぶつかったの?

ぶつかりそうになって 転んじゃったの。

もう心配いらないから 寝なさい。

ごめんね… せっかくのお誕生日会
楽しみにしてたでしょう?

ごめんね。

何で いつも
言い合いするの?

お父さんのこと 好きじゃないの?

好きよ。

お父さんのことも 菜々美のことも

蘭も 蕗子も おばあちゃんも。

みんな大好きよ。

大好きだから 頑張っちゃうのよねえ。

ありがとうございます。
お大事にして下さい。

ほかにも あるんだろう?

お母さんが ないしょにしてること。

何も知らないくせにって言われたから…。

お父さんは 本の出版やら サイン会やら
慣れない仕事で大変だったから。

やめなさい。
いいじゃない もう。

何があった。

おばあちゃんが手術するの。

手術?

腫瘍が見つかったの。

もしかすると…

おばあちゃん
最後の誕生日だったかも。

よいしょ。 それと ここ…。

よし。 ここに こう分かるように
仕分けしておきました。 はい。

留守の間 よろしく頼みます。

はい。
はい。

じゃあ! はあ~。

はあ…
しばらく のんびりしてくるか~!

これ…。

お父さんの書いた本
読むと元気が出るからね。

元気が出る?

私 うちの塾を継がずに
公立の教師になったこと

正直言うと
これで よかったのか…

そもそも 何で 私は教育の道に進んだのか
いろいろ悩んでたの。

でも お父さんの本を読んで
視界がパッと開けた。

教育の原点が ここに書かれてあって

私も こうやって 子どもたちと接しよう。
そう思った。

元気が出たの。

そう。

お母さんは 触ろうともしないけどね。

おばあちゃんに話したら
ゆっくり読んでみたいって。

病気 黙ってて ごめんなさい。

大切にしたくて お父さんのしてること。

いいさ。

おばあちゃんも 元気になりますように…。

フフ… 吾郎さんと2人きりなんて
初めてじゃない?

ああ そういえば そうかも。

フフフ 何だか忙しかったもんねえ。
ええ。

でも 楽しかったなあ。

吾郎さんと千明が 塾を始めて

たった2人で始まった塾が
どんどん大きくなっていって

それを そばで見られて

おかげで充実してたわ~。

ああ 楽しい人生だった。

何を言いだすんですか。
フフフ…。

ああ コスモス。
ええ。

吾郎さんには 本当に感謝してる。

あんな身勝手な娘を
嫁にもらってくれて…。 フフフフ。

本当のところ 逃げ出したいって
思うこともあったでしょう?

3日に一度は思いました。

はっ!
(笑い声)

ねえ 吾郎さん。

あなたは
これまで 本当に よくやってくれた。

塾のことも 家族のことも…。

もう いいのよ
無理しなくても。

あなたは あなたの人生を考えてほしい。

あなたには あなたの人生を

あなた自身の人生を 生きてほしい。

<手術は ものの10分で終了した。

転移が見つかり もはや
手の施しようがないと宣告されると

たちどころに 病魔が全身をむしばみ

最後は 本人の望みどおりに
八千代台の自宅で 息を引き取った。

享年67 昭和55年の初夏だった>

(頼子)あなたには あなたの人生を
あなた自身の人生を 生きてほしい。

♬~

自社ビル?

津田沼
自社ビルの建設を考えています。

(勝見 国分寺)ええ!

土地は 既に確保済みです。

以前 業者から 節税対策を兼ねた
土地の購入を勧められました。

200坪?

こちらが建築計画です。

まだ1案ですけど。

ワオ! 随分とモダンな建物ですね~。

これを機に 千葉進塾を進学塾として
生まれ変わらせようと思います。

(勝見)補習コースは?

もちろん残す予定です。

でも こんなに大きなビルが
必要ですかね。

いや 今は 自社ビルの一つは
持ってないと。 ああ…。

ええ 大手の塾と闘うためには
必要です。

再び 清新に あるいは ほかの塾に
教師を引き抜かれるようなことが

起きてほしくは ありません。
まあ 確かに。

アンケートです。

船橋校に通う8割以上の生徒が
進学塾であることに

そして その授業内容に
満足しています。

残り2割の生徒は?

2割の生徒は どうなる。

僕は 2割の生徒を見捨てるようなことは
したくない。

現実を見て下さい。

今後 勝ち残っていくのは 補習塾ではなく
受験のノウハウにたけた進学塾です。

今は 攻めに回るべきです。

自社ビルの新設 および
路線変更へのご承認を お願いします。

塾長。

分かりました。

塾長を退きます。

お世話になりました。

吾郎先生!
先生!

先生…。

失礼します。

(子ども)よっしゃ~!
さようなら~! 先生 さようなら~。

先生 どうしたの?
気を付けて帰るのよ。 さようなら。

何か いつもと違くない?

お父さんは?

電話があったの
後のこと よろしくって。

謝ってた。 どういうこと?

どうしたの?

蘭 お父さんが! 何か知らない?
えっ 何? 何のこと?

うるさいわねえ。
お母さん。

お弁当買ってきたから置いとく。
食べてね。

お母さんは すぐ また塾に戻ります。

ねえ ちょっと待って お母さん。
どういうこと? 何があったの?

辞めたのよ お父さんは。

出ていきました。

そんなの… 許さない。

許さない!
だったら 私も出ていく!

(蘭)蕗子姉ちゃん。

出ていきます。

蕗子姉ちゃん!

ねえ 蕗子姉ちゃん!
待って!

ちょっと待って!
蕗子姉ちゃん!

お母さんのバ~カ! バ~カ!

お母さんのバ~カ。

お母さんのバカ バカ バカ
バカ バカ バカ~!

私ね 学校教育が太陽だとしたら
塾は 月のような存在だと思うの。

太陽の光を
十分 吸収できない子どもたちを

暗がりの中 静かに照らす月。

♬~