ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

小吉の女房 第4話 沢口靖子、古田新太、福冨慶士郎、江波杏子、升毅… ドラマの原作・キャストなど…

『BS時代劇 小吉の女房(4)「麟太郎、三途(さんず)の川から呼び戻される」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

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  17. 出来
  18. 勝家
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  20. 着物

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『BS時代劇 小吉の女房(4)「麟太郎、三途(さんず)の川から呼び戻される」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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BS時代劇 小吉の女房(4)「麟太郎、三途(さんず)の川から呼び戻される」[字]

お信と小吉の元に、長男の麟太郎が戻ってきた。麟太郎は大人びて、粗暴な父と折り合いが悪くなる。更に悪いことは重なり、麟太郎が犬に噛(か)まれ、生死をさまよう事態に

詳細情報
番組内容
お信(沢口靖子)と小吉(古田新太)の元に、長男の麟太郎が戻ってきた。将軍の孫の遊び相手に江戸城に上がっていたが、肝心の若様が病気になり、役目が無くなったのだ。勝家は出世の糸口を失い、登勢(江波杏子)はがっかり。そして戻ってきた麟太郎は大人びて、粗暴な父・小吉とどうも折り合いが悪くなってしまう。更に悪いことは重なり、麟太郎が犬に急所を噛(か)まれて、生死をさまよう事態に…。
出演者
【出演】沢口靖子古田新太,福冨慶士郎,江波杏子升毅高橋ひとみ石倉三郎里見浩太朗,【語り】春風亭昇太
原作・脚本
【作】山本むつみ
音楽
【音楽】荻野清子

 


桜草や 桜草~!

<売り声高く町を行く 桜草売りは
春のお江戸の名物です>

まあ かわいらしい。

おばば様
これがよいのではありませんか?

うん… あっ
花付きは でも こちらがよさそうですよ。

そうですねえ。
でも 色みは こちらが…。

<桜に似た愛らしい花が
女性たちに大人気。

高価な園芸品種も作られましたが

棒手振りが売り歩くのは

荒川の土手から 引っこ抜いてきた
野生の花です>

ええい 2つで十文に まけときまさあ。

両方 買ってやっておくんなせえ。

2つで十文?

一つ お遊様にお届けしましょう。

では こちらと こちらを頂きます。

18の頃だよ。
20人ばかりの鳶と喧嘩になってな。

鳶口を受けたはずみに
鍔元三寸で 刀がぽっきり折れちまった。

脇差しで切り払って
なんとか逃げ延びたが

あんな危ねえことはなかったな。

それからよ
刀の目利きの稽古を始めたんだ。

俺が請け合う。

こいつは無銘だが 長船だ。

掛値は言わねえ 五両でどうだ?

<古道具屋の長兵衛の世話で始めた
刀の売買が軌道に乗って

勝家の暮らしは
ようやく上向いてきました>

♬~

ほい おめえの取り分だ。

あ~ ありがてえ!
また いい客 探してきやすぜ。

みんなで 蕎麦でも食いな。
あっ ありがとうございます。

皆さん 勝様から
また頂戴しましたよ。

ありがとうございます!

いや~ おかげさまで 市の客足も
ぐんと増えましてございましてね。

旦那が どしっと座っていなさりゃあ

所のワルどもは寄ってきやせんや!

体のいい用心棒か。

(お清)いつも おごっていただいて…。
殿様のご内証が苦しくなりゃしませんか?

ああ 今は 楽なもんだ。
息子はお城だし 世話がかからねえ。

御殿に上がって もう2年になりやすねえ。

まだ突っ返されてねえところを見ると
うまくやってるみたいだぜ。

はあ~ 出来た坊ちゃんで
殿様は お幸せだ。 ねえ。

今に出世なすって 大きな門の
立派なお屋敷に お住みになりますよ。

大名じゃあるめえし
そんな大げさなもんじゃねえやい。

そうだよ。
違えねえよ。

ねえ! ハハハハ!

また お前か。

うわっ…!
何のまねだ?

この刀 目利きを頼みたい。

ふ~ん。 どれ 見してごらんよ。

おお ナマクラだが
魚の骨くらいは切れそうだな。

何っ!?

振り回しちゃ危ねえ。
とっとと納めな。

ううっ!

<この男 名は 小林隼太。

本所の剣術道場の食客
めっぽう気の荒い乱暴者>

や~! や~!

うわっ! ああ~!

<試合を挑んで たたきのめされたことを
遺恨に思い

度々 小吉に突っかかってくるのですが…>

あんな野郎
一発ぶちのめしてやりゃいいのに!

ばかをお言いでないよ。

坊ちゃんのご出世の障りに
ならないようにと

殿様は身を慎んでおいでなんだ。

何だか
聖人君子になっちまったようだよ…。

男谷様からのお使いの方が見えて

すぐに お屋敷の方に
いらしていただきたいとのことです。

ちょうどよかった。

桜草をお届けに上がるつもりでしたから

旦那様が戻られたら
一緒に伺うと伝えてください。

それが…
まず奥様お一人で

おいでいただきたいそうで。

話というのは 麟太郎のことなのだが…。

はい。

近々 お城を下がることが決まった。

まさか 悪い病にでも…。

いや 達者にしておる。

そうですか…。

では 何か ご不興を被るような
粗相をいたしましたか?

麟太郎に落ち度はない。

実は… 初之丞君が患っておいでなのだ。

若君様が…。

一月ほど前から
床に就いておいでだそうです。

そんなに お悪いのですか?

ううむ… 医者の見立てでは
ご平癒は難しいかもしれぬと。

まだ幼くていらっしゃるのに…。

麟太郎のお城勤めも これきりになると
覚悟しておいた方がよかろう。

若君ご不例のこと 一切口外無用だ。
よいな。

はい。

はあ… 麟太郎も運のないやつ。

若君に仕えておれば いずれは
ひとかどの役職にも就けたであろうに…。

おばば様が
さぞ がっかりされることでしょうね…。

ええ…。

それより 気がかりなのは 小吉の方だ。

このところ
神妙に暮らしているようだが

それも 麟太郎がご奉公しておればこそ。

ヤケになって
また無法なことなどせねばよいが…。

しっかりと 手綱を引かねばなりませぬよ。

くれぐれも 家内円満を心がけて。

はい。

あっ…。

これを。

今年初めて売りに来ましたので
一鉢持ってまいりました。

麟太郎にも
一花咲かせてやりたかったが…。

まことに…。

≪兄上 御用とは何ですか?

道具市に出ていることに対しての
お小言なら 御免被りますよ。

何も悪事をしやしめえし

刀剣の目利きを
引き受けてるだけですから。

市の者たちが
殿様殿様と 大事にしてくれましてね。

麟のことなんぞ 今に
大名に出世するんじゃないかと思ってる。

たわいのない連中ですよ。 ハハハ!

旦那様…。

…ん? 何かあったか?

(登勢)なんと 若君様が…。

あらあら…。

麟太郎は どうなるのでしょう…。

ようやく 勝家の立て直しの道が
開けたというのに…。

麟太郎まで 世間のあぶれ者になったら

あの世で
ご先祖様に合わせる顔がありません…。

そんな お気の早い…。

(泣き声)

(鈴の音)

勝家先祖代々一家一門の諸精霊 追善供養。

南無妙法蓮華経
南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経

♬~

お信。 麟が戻ってきたら
また にぎやかになるぜ。

ヘヘヘヘ…。
旦那様…。

まずは
学問の師匠を見つけてやんねえとな。

あいつの食いぶちも
稼がなきゃなんねえし。

さ~て 忙しくなるぞ!

そうですね。
また にぎやかになりますね。

おう!

あっ いけない。 お水を…。

花は まだ咲いたばかり。

<それから 程なく

麟太郎が 城から戻ってきました>

父上 母上 おばば様
お変わりなくて 安堵いたしました。

おめえも 無事で戻って何よりだ。

また いつ お召し出しがあるか分からぬ。
身を慎んで 日々を過ごすのだぞ。

心得ました。

長々のお勤め ご苦労さまでした。

すっかり大人びて…。

背も少し伸びましたね。

<事情はあれど
成長した我が子との久々の再会

うれしくないはずはありません>

太郎坊 おまんま出来たよ~。

はい はいはい。

(一同)いただきます。

お城じゃ うめえもん
たくさん頂いてたんだろ?

はい。 でも 鮒も納豆も出ませんでした。

母上の作る ご馳走の方が
私は ずっと好きです。

まあ…。
こいつ 世辞言うことを覚えやがったよ。

(笑い声)

婿殿。 麟太郎の学問の師匠は
見つかりましたか?

三ツ目之橋を渡った向かいに

旗本の用人の原田主膳というのが
塾を開いておりまして

そこがよかろうかと。

まあ 婿殿にしては手回しのよいこと。

その師匠 人物は確かなのでしょうね?

(小声で)探さなきゃ文句言うし
探したら探したで ケチつけるし

ちっ 始末に負えねえや…。

何ですって?

ご安心なさい。 兄上のご推薦ですよ。

彦四郎殿の? それでは安心です。

なぜ 先に そのことを言わぬのですか?

麟太郎が戻った早々に…。

これを聞くと
我が家に帰ってきた気がいたします。

では 本日の勝負は?

引き分け。

フフフフ!
ウフフフフ…。

何にしても
学問には身を入れなきゃいけねえよ。

はい。
俺は12の時に湯島の聖堂に入れられたが

読書なんぞは 退屈でね。

毎日 抜け出して
剣術や馬の稽古ばかりしていたら

とうとう 学問所を追い出されたよ。

ろくに文字も知らねえもんだから

上役のところに 逢対に出た時
てめえの名も書けずに 往生したよ。

名前が?

自分の恥を
よく子どもに聞かせられますね。

俺が 悪い手本だから
戒めのために聞かせるんです。

麟太郎。

ふん!

ふん!

(おならの音)
お~ 今日も いい調子だ。

なあ 麟。

お塾に行ってまいります。

何だよ…。

ふん!

(子どもたち)「子 曰く
賢を見ては 斉しからんことを思い

不賢を見ては 内に自ら省みるなり。

曾子曰く 吾 日に三度 吾が身を省みる。

人の為に謀りて忠ならざるか。

朋友と交わりて 信ならざるか。

習わざるを傳うるか」。

あんな顔 前はしなかったのに…。

これを 麟太郎の着物に
仕立て直しておあげなさい。

おばば様のお気に入り…
こんな上等なものを?

貧しいなりをさせて
あの子が負い目に思うといけません。

子どもなのですから

垢じみたり破れていたりしなければ
それで十分ですよ。

いいえ。 あの子は お城勤めをした身。

周りも そういう目で見るのです。

麟太郎に恥をかかせる気ですか。

でも
身の丈に合った暮らしをさせる方が…。

麟太郎が侮られては 勝家の恥辱です。

(足音)

坊ちゃまのお迎えに行ってまいります。

私が。

今日は 私が迎えに行きます。

は?

札差の番頭が刀を売りたがってます。
備前助包って話ですがね。

折り紙付きなら 値打ちもんだな。
へい。

お宿下がりってのは
どういう訳だろうね?

坊ちゃん 勤めを
しくじっちまったんじゃねえか?

ちょいと およしよ!

ちぇっ! つまらねえ噂しやがって。

悪気はねえんだ。 気にすんな。

ねえ 旦那
何か 深い訳があるんでござんしょう?

話してくれたっていいじゃねえですか。
おめえの知ったこっちゃねえや。

あっ! あいつ また来てやすぜ。

しつこい野郎だな。 相手にすんな。

へい。

ご子息が お役御免になったそうだな。

随分 自慢にしていたが

こうなってみると かえって惨めなものだ。

抜くか? あ? おう!

ハッ! 親父が こんな腰抜けでは
倅も先が知れてるわ。

一生 お役目にありつけずに
過ごすだろうよ。 おら!

うわっ! あっ! あっ…。

筵敷きでも 俺の店だ。
土足で踏み込むたぁ どういう了見だい!

や~! ううう…!

うわ~!

うわっ!
じたばたするねえ!

亀みてえで みっともねえや!
ハハハハハ!

てめえみたいな野郎に コケにされるほど
まだ 焼きは回ってねえんだよ!

父上!

旦那様…。

うう…!

「君子は争うところなし」と
塾で習いました。

立派な人は 争いを好まず
競い合う時も礼儀正しくするそうです。

父上が踏みつけていた人も
同じ武士ではありませんか。

なぜ あのように辱めるのですか?

父上は まるで ならず者のようでした。

麟太郎 およしなさい。

何か 訳がおありなのですよ。

訳とは何ですか?

言えないようなことなのですか?

うるせえ! 子どもの分際で
親に意見するんじゃねえ!

あっ…!

♬~

旦那様!

♬~

これに植え替えましょう。

ありがとう。
はい。

はあ…
私が余計なことをしたばっかりに。

あの子に 旦那様のいいところを
見せるつもりだったのですが…。

銀次が 勝手口の前を
うろうろしておりました。

坊ちゃんには
出世の見込みがないと言われて

つい 手が出てしまったそうです。
そう。

やはり 気に病んでいらしたのですね。

お役目に就けない悔しさ

旦那様が 誰よりも
身にしみておいでですもの…。

子の出世を願わない親はいませんよ。
ええ。

でも いくら賢くても偉くなっても

親を見下す子には
なってほしくないのです。

(子どもたち)
「吾 日に三度 吾が身を省みる。

人の為に謀りて忠ならざるか。

朋友と交わりて 信ならざるか。

習わざるを傳うるか」。

(犬の吠え声)

(うなり声)

(子どもたちの悲鳴)
(男)子どもが噛まれたぞ!

(子ども1)助けて!
(子ども2)誰か!

(吠え声)

こら!

坊ちゃん!

戸板 持ってこい!
へい!

誰か 市に行って 勝の旦那に知らせろ!
(男)分かりやした!

坊ちゃん! しっかりしなせえ!

♬~

麟太郎 無事か!?

旦那様!
怪我の具合は?

(道庵)今 拝見しております。

こりゃあ いかん。

急所を噛み破られて 玉が下りておる。

えっ…。 先生 麟太郎は…!?

この傷では どうも難しい…。

目ぇ 覚ませ! お前も武士だろう!

何をするのです! おやめください!
ああっ!

ぼやぼやしてないで 早く傷を縫え!

(道庵)はい ただいま。
縫っても 助かるかどうか…。

つべこべ言わずに さっさとやれ!

麟 気をしっかり持て。

♬~

何のまねですか?

おい 麟。 今から傷を縫うが

お前も武士の子なら我慢しろ!

泣いたり暴れたりしたら 承知しねえぞ!

♬~

うう…。

♬~

なんのこれくれえ
痛えことがあるもんか!

じっとしてろ。 動くと たたっ斬るぞ!

♬~

麟太郎…。

♬~

どうか どうか お助けくださいまし…。

お願い申し上げます…!

南無妙法蓮華経…。

縫うには縫いましたが あの傷では…。

命のほどは 今夜にも請け負えませぬ。

(泣き声)

麟太郎…。

ばか! なに 泣いてんだ!

玉ぁ 噛まれたぐらいで 死んでたまるか!

麟は そんなに弱かねえ!
はい…。

どけ!

めそめそしやがったら 承知しねえぞ!

あっ… どこへ?

♬~

(犬の吠え声)

な… 何だ ありゃ?

何だ? 今のは…。
鬼か?

あああ~!

♬~

金比羅様に お頼み申し上げます。

倅の命を助けていただきたい!

何を引き換えにしても かまわない。

どうか
この願いだけは お聞き届けください!

♬~

麟… 死なさねえぞ。

や~い!
待て~!

や~い!

旦那様が
誰も中にいれるなと申しております。

何を言っている?
伯父が見舞いに来たのだぞ。

私にも部屋に入るなと申しますので…。

≪いや~! や~!

小吉のやつ とうとう狂ったか…。
≪や~!

かわいそうに…。

≪いや~!
いいえ。

狂ってなどおりません。

≪いや~!
旦那様は ただ 麟太郎を助けるために…。

≪ああ~!
一心不乱で…。

≪いや~!

今日のところは お引き取りください。
≪や~!

や~! さ~! だ~! だ~!

ああ~!

おりゃ~! だ~!

麟。 この部屋の邪気は
俺が全て切り払った!

お前を連れ去ろうとするやつは

決して この部屋に入れねえ!

♬~

水を替えてまいりました。

≪そこに置いとけ。

麟太郎の具合は…?

大丈夫だ。 じきによくなる。

旦那様 何か召し上がらないと…。

いらねえ!

埃が入る。 早く閉めろ!

はい…。

♬~

≪いや~!

また始まったよ…。

刀 振り回して 暴れているらしい。
≪うお~!

ここに来ちまったってのは
本当のようだね。
≪いや~!

旦那…。
≪だ~!

南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経
南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経

南無妙法蓮華経…。

麟太郎の命を お助けください。

♬~

やはり…。

(足音)

あっ ちと尋ねるが…。
あっ はい。

今 お百度を踏んでおったのは
どちらのお内儀かな?

あ… はあ…。

でも お百度
人に知られんように踏むものですから…。

いや ちと見かけたところな
知り合いの者だったような気がして

もし 困っていることがあったら
力になりたいのだ。

はあ… そういうことでしたら。

お気の毒に 坊ちゃんのお命が
明日をも知れぬのです。

なんと…。

奉公先から戻され

悪いことは重なるとやらで
犬に急所を噛まれました。

その上 勝の殿様までが
おかしくなってしまわれたそうで…。

勝?

では あの子が…。

皆 見舞いに来たいって言うんですが
大勢 押しかけては ご迷惑ですから

私が 総代で参りました。

これを 坊ちゃまに。

それぞれが 勝手に願を掛けて

神様同士
喧嘩になっちゃいけませんから

そろって 江戸六地蔵
参ってきたんでございますよ。

品川 新宿 巣鴨

上野 浅草 深川…。

全部 回ってくださったのですか?

お地蔵様は 子どもを守る菩薩様だから
きっと 坊ちゃんを助けてくださると

茶屋のお清さんが言いだしましてね。

みんなが
一緒に行くって聞かぬものですから

ぞろぞろ連れ立って
2日で回ってまいりました。

麟太郎は きっと助かります。

皆様のお志が
お地蔵様に通じないはずありません。

そうですとも ええ…
きっと よくなりますとも!

はい!

(すすり泣き)

♬~

では 失礼いたします。
ありがとうございました。

どうぞ お大事に。

あの~…。

勝様のお宅は こちらですか?

ええ。 勝は うちですよ。

薬種問屋の日野屋から お客様に頼まれて
お薬を届けに参りました。

これを。

うちで一番の薬です。

人参が入っていますから
よく効きますよ。

そんな高価なものを…
どなたからですか?

え~っと…
品のよい ご隠居様からです。

どちらの?
それは申し上げられないのですが…。

あっ そうだ!

これをお渡しするように言われました。

おこし…?

どうぞ お大事に。

♬~

あ…。

美濃屋の石原おこしです。
土産に買って帰ろうと存じまして。

おこし? ハハハ…。

あのお方が…?

でも どうして 麟太郎のことを…。

ひょっとして…

あのご隠居様は 白鬚様の化身…。

<小僧さんは

白鬚大明神の
お使いだったのかもしれない。

…と 向島の方角に
夢中で手を合わせる お信でした>

<犬に襲われてから7日>

もう大丈夫。

ああ…。
よかった…。

<ようやく熱が下がって 麟太郎は
危うい命を取りとめました>

(いびき)

あらまあ。

(いびき)

母上…。

重湯が出来ましたよ。

食べて力をつけましょうね。

はい…。

さ… よいしょ。

あの船 どうしたかなあ…。
え?

川岸に泊まっていた船ですよ。

川… 大川ですか?

さあ… 違うようでした。

白い着物の子どもたちが 船に乗って
向こう岸に渡っていきました。

私も乗りたかったのですが…。

乗ってはならぬ!

うわっ!

鍾馗様のような怖い顔の人が

乗るなと言って 私を引き戻すのです。

遠くの方で
お地蔵様が手招きしていたので

そっちの方に向かって
歩いていきました。

そう…。 夢を見ていたのですね。

夢かなあ…
本当にあったような気がするなあ…。

麟太郎を引き戻してくださった
怖いお顔の鍾馗様は

父上に似ていませんでしたか?

あ… そういえば…。

七日七夜
ずっと麟太郎を抱いていらしたのですよ。

父上が…。

うう… う~ん…。

いっけねえ 眠っちまった。

奥に布団を敷きますから
ゆっくり休んでください。

いや こうしちゃいられねえ。

お礼参りが まだだった。

よかったな 麟。 しっかり食え。

はい。

父上… 何で裸なんだろう?

ウフフフ…。
フフフ…。

さあ 頂きましょう。

眠っている間にあったことは
後で ゆっくり話してあげましょうね。

次は きっと ぶちのめしてやる…。

え?

あの犬です。 よく人を襲うので…。

(吠え声)

(犬のうなり声)

(子どもたちの悲鳴)

懲らしめてやるつもりが…。

不覚でした。

まあ… それで。

さあ。

<三途の川を渡り損ねた麟太郎。

怪我が すっかりよくなって
床上げするまでには

それから二月ほど かかりました>

(菖蒲売り)菖蒲~ 菖蒲~。

<端午の節句の前日
軒先に菖蒲を挿すのは

邪気や災いを払うためのおまじない>

そうですね。 そこがよいでしょう。
はい。

♬~

ちょうど このくらいの季節だったなあ。

ガキの頃 上方にでも行ってみようかって
思いついて

家を飛び出したんだ。
ふ~ん。

ところが 浜松の宿で
道中荒らしにやられて

着物も路銀も すっかり盗られちまった。

さすがに 途方に暮れたっけ。

それで 家に戻ったのですか?

戻りゃしねえよ。
そのまま お伊勢さんまで行ったよ。

無一文で どうやって?

道中 情けをかけてくれる人が
大勢いてな。

みんな 貧しい人だったが
地獄で地蔵様に会うようだった。

旅は情け 人は心さ。

人間 どこで何をしようが
生きていけるもんだ。

そうだ。

江戸に帰る途中
箱根の辺りで崖から落ちて

岩の角で 金玉 したたかに打ちつけた。

えええっ…!

痛くて痛くて 立ち居もままならねえ。

あれには 往生したぞ~。

なあ 麟。

俺たちは
よくよく金玉に祟られた親子だなあ。

そうですね 父上…。

ウフフ…。

ああ~!

(菖蒲を打ちつける音)
いいか 麟。 こうしてな 鳴らしてみな。

(菖蒲を打ちつける音)
おお うめえ!

ウフフ…。

よいしょ!
(菖蒲を打ちつける音)

(菖蒲を打ちつける音)
おお いい音だ!

ちぎれた!
アハハハ!

似たもの親子…。

<この父にして この子あり。

一心不乱に突き進む 小吉の性根は
そっくり 麟太郎に受け継がれ

やがて
大きな花を咲かせることになるのです>

おばば殿が戻らない?
家出なさったのでは…!

心を穏やかに。

お上人様のお言葉が
心にしみたのでございます。

この野郎!
まだ成仏しねえか…。

あなたは 誰なのですか?

ありゃ間違えねえや 暗闇の丑松だ。

あっ…! 駄目です 丑松さん!

♬~