ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

小吉の女房 第3話 古田新太、酒井美紀、沢口靖子、福冨慶士郎、江波杏子… ドラマの原作・キャストなど…

『BS時代劇 小吉の女房(3)「お信の書き置き」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数ベスト20&ワードクラウド

  1. 麟太郎
  2. 旦那様
  3. 銀次
  4. 戸部
  5. 旦那
  6. 今日
  7. 井沢屋
  8. 長兵衛
  9. お信
  10. ハハハハ
  11. 御番入
  12. 百五十両
  13. 武士
  14. お願い
  15. 意地
  16. 隠居
  17. 勝様
  18. 石川
  19. 沢庵
  20. 漬物石

f:id:dramalog:20190127210116p:plain

『BS時代劇 小吉の女房(3)「お信の書き置き」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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BS時代劇 小吉の女房(3)「お信の書き置き」[字][再]

小吉はひょんなことから旗本の女房・お雪と知り合う。悪徳な役人や商人の奸計に陥り、身を売る寸前のお雪に同情した小吉は、「お雪を引き取りたい」と、お信に相談する。

詳細情報
番組内容
刀剣の目利きの仕事を始めた小吉(古田新太)は、ひょんなことから同じ貧乏旗本の女房・お雪(酒井美紀)と知り合う。悪徳な役人や商人の奸計(かんけい)に陥り、身を売る寸前のお雪に同情した小吉は、「自分がお雪を引き取りたい」と、なんと女房のお信(沢口靖子)に相談する。お信は「ならば自分が必ず、お雪さんをもらい受けて来ます」と宣言して、ひとりで出かけていくが…。
出演者
【出演】沢口靖子古田新太,福冨慶士郎,江波杏子高橋和也高橋ひとみ石倉三郎酒井美紀里見浩太朗,【語り】春風亭昇太
原作・脚本
【作】山本むつみ
音楽
【音楽】荻野清子

 


家内円満 無病息災。

≪なっと なっと~ なっと。

納豆 え~ 味噌豆~。

納豆屋さん 4人前 お願いします。
へい。

あ… いけない。

3人前で。
へい。

カラシもつけてくださいね。
へい 分かりやした。

<麟太郎が お城に上がって
三月が過ぎ…>

ふっ ふん!

(おならの音)
おお~! 今日も いい調子だ。

なあ 麟…。

(風の音)

<晩秋の風とともに

麟太郎のいない寂しさが
勝家に忍び入っていました>

♬~

(登勢)お信。

あ… はい。

朝から 何をぼ~っとしてるのです?

すいません。

麟太郎は 納豆を
食べているのかしらと思って つい…。

どうぞ。

あの子の好物ですものねえ。

お城に 納豆売りは来ないでしょうし

こんな下々の食べ物 上の方々は
召し上がらないかもしれませんね。

なに そのかわり
朝から 尾頭付きが御膳につくさ。

麟のやつ 元気が有り余って
暴れてなきゃいいけどな。

あの子は
行儀よくしてるに決まってます。

心配なのは そなたの方ですよ。

無頼な振る舞いをして
麟太郎の足を引っ張ることのないよう

くれぐれも…。
昨日も おとといも さきおとといも

ず~っと おんなじことを仰せですが…。

おばば殿は あれだね。
話したことを忘れちまうのかねえ。

まだ 耄碌はしておらぬ。

そなたが忘れぬよう
毎日 繰り返し 言い聞かせているのです。

今日は白鬚大明神に参りますから
留守を頼みますよ。

寿老神に ご参拝ですか?

ご祈願なんぞしなくったって
長生きしますよ。

渋柿は食い手がいねえから長もちするって
昔から言いますからね。

渋柿…。

ふん! 白鬚大明神の御祭神は 猿田彦命

人間を よき方に導く神様です。

麟太郎が そなたのように
道を踏み外さぬよう

よくよく お願いしなければ。

あっ。

今朝は おばば様の勝ち。

あっ いけねえ!

(利平次)
いいお日和で ようございましたね。

あら。

ハハハハ…。

ご隠居 おっかねえから ちょっと…。

ハハハハ… どうも…。

こちらの奥様は
いい お方でございますねえ。

あっしみてえな者にも こう
にこっと笑って挨拶してくんなさるんで。

あいつは ちいと ぼんやりなだけだ。

ひでえこと 言いなさんな。

まっ ちっと ぼんやりぐれえでなきゃ
旦那の奥方は勤まりゃしやせんがね。

無礼なやつだな。

それで 何だ? 何か 用事があんだろ。
そうでした。

長兵衛さんのお使いでさ。

旦那に目利きを頼みてえ刀が入ったんで

お暇な時に店に寄ってもらいてえとの
言づてで。

暇なら売るほどあるぜ。
今から行こうか?

えっ? 留守番は よろしいんですかい?

この家のどこに
盗られるようなものがあるんだよ。

ハハハ 違えねえ。 気の利いた盗っ人なら
何か置いていきやすね。

(鳴き声)
あっ てめえ この野郎!

おっ おおっ ハハハ!
(猫の威嚇する声)

<麟太郎が お城に上がって以来

小吉は 喧嘩沙汰や道場破りを封印し

長兵衛の店に持ち込まれる刀の鑑定をして
小遣いを稼いでいました>

おっと 危ねえ!

(長兵衛)
おとといも一振り いい値で売れました。

勝様の目利きのおかげで

損を出さずに済んで 助かっております。

どれも これも ナマクラばかりだなぁ。

どうぞ。 いや もう一振り
たった今 お預かりしたものが…。

さっき出てった ご新造さんのかい?
ああ そうだよ。

備前永則だな。

いい刀ですか?
そこらのナマクラとは物が違う。

こんな煤けた店に置くような
代物じゃねえや。

ハハ… 煤けたは あんまりだ。

…で いかほどで売れましょうね?

下から刻んで… まあ 三十両

え~! 三十両も!?

しかし 女が刀を売りに来るとは珍しいな。
どこの ご妻女だい?

雪と名乗られましたが
家名は おっしゃいませんでした。

武家様が 表道具を売りに来られるのは
よくよくの事情もおありでしょうから

詮索はいたしません。
ふ~ん そうかい。

値が決まった頃に また来ると
おっしゃっていましたよ。

あの~… 旦那…。

すいやせん やっちまいました…。

(銀次)あの… つい指が勝手に動いて…。

ばか!
困ってるやつから 掏るやつがあるか!

面目ねえ。

ありゃりゃ 質札ばっかりだ。

戸部?

しばらく来ないうちに
随分 にぎやかになりましたねえ。

お上りさんじゃあるまいし
きょろきょろするのは およしなさい。

おばば様。
うん?

ぜいたく屋というのは 何でしょう?

これ! はしたない。

どれ?

この塗り下駄は いかほどかな?

はい 一両でございます。

(2人)一両!?

一両の下駄など
どなたが買うのでしょうね?

銀二匁も出せば
結構なものが買えるのに。

日本橋辺りの大店なら ともかく
向島でねえ…。

あれは 貢ぎ物に
買っていくのでございますよ。

そこの碩翁様の隠居所が出来てから

この辺りには
高価な土産物の店が増えまして。

隠居所が出来て
どうして土産物の店が?

御余光にあやかりたい者たちが
寄ってくるのです。

何しろ 碩翁様は一代で

三百俵から 九千石の御大身に
なられたお方でございますから。

まあ! 三百俵から九千石!

大層な ご出世ですこと。

あ~あ せめて うちの婿殿に
その万分の一くらいの才覚があればねえ。

でも 毎日 お客様が押しかけてくるのでは
おちおち 隠居もしていられませんよ。

フフフフ…。

<碩翁こと 中野播磨守清茂は
将軍家斉の側近中の側近で

向島の隠居と呼ばれる今でも
登城を許され

幕府の陰の実力者と目される人物です>

あいてて あいててて…。
あ~…。

あいにく 主は他行しております。

御姓名と御用向きを承ります。

徒士頭を勤める
石川太郎左衛門にござる。

これは ほんのご挨拶代わりに…。

蒔絵の椀にございます。

ご丁重なるご挨拶 痛み入ります。

石川 石川にござりまする。

ご隠居様に 何とぞ よしなに!

(かしわ手)

こうして お願いしておけば
麟太郎のことは安心です。

はい。

お札を頂いてきましょう。
はい。 では あちらで。

まあ! 見事な手。

さようですかな?

ご無礼いたしました。

つい お手元をのぞいて…。

ああ いやいや。 下手でも
褒められますとな うれしいものです。

ハハハハハ…。

よい碑文ですな。

千蔭の書は 優しげに見えても
筆の運びに強さがある。

まことに。

私も 書は千蔭流を学びました。

ほう さようですか。 ハハ…。

今日は 何か 祈願でも?

息子の無事をお願いしに参りました。

離れて暮らしておりますもので
なかなか会えぬもので。

おお それはまた お寂しいですな。

寂しいなどと言うと 罰が当たります。

お引き立てくださる方が
あってのことですから。

あっ いけない。
そろそろ行かないと売り切れてしまう。

は?

美濃屋の石原おこしです。

土産に買って帰ろうと存じまして。

おこし?

おいしいんですよ!

歯触りは堅いのですが
大層 甘くて。

主人が 下戸で
甘い物に目がないものですから。

つまらぬことをお話しして
失礼いたしました。

では ごめんくださいませ。

ああっ!
おお おお おお!

アハハ! ああ 危なかった。
ハハハハハ!

ウフフ…。

石原おこしのことを ご存じなかったので
お話ししていたのですよ。

まあ そう。
ウフフフ…。

あれは 勝の妻女…。

おきれいな方でございますなあ。

徒士に入り損ねた 貧乏旗本の家の者よ。

四十俵の微禄者が
何が楽しくて浮かれているのか…。

隠居は留守だし…

向島くんだりまで来て
とんだ無駄足であったわ。

まあ そう おっしゃいますな。

碩翁様の知己を得れば
出世栄達は 思いのまま。

この井沢屋 及ばずながら
後押しさせていただきます。

おためごかしを言うな。

そなたの望みは わしのつてで
公儀御用を承ることであろうが。

いや それは
魚心あれば何とやらで…。

あっ そうそう 例の件でございますが
万事 うまく進んでおります。

ご所望のものは 間もなくお手元に…。

フッ…。

猿江町の どの辺りかねえ…。

おめえのせいで うろうろするはめに
なっちまったじゃねえか。

旦那だって あの ご新造が
気になってんでしょ?

いい女だったもの!

何言ってんだ 亭主持ちだぞ。

えっと…。

(銀次)あれっ? 旦那!

あれ!

あっ…! いけねえ!
あれ 身投げする気ですぜ!

ちょちょちょ… ちょちょちょ… 待ちな!

何をする!
おおっと~!

あっ 危ねえ!
(銀次)ああ~! ああっ あ~!

あっ…!
おい 大丈夫かい?

いけねえ! あっしゃあ… 泳げねえんで!

そんな浅瀬で溺れるかよ。

ぶっ…!

ヘヘヘ…。

(銀次)へっくしょん! うう…。

あいにく
お茶の葉を切らせておりまして…。

こいつの早とちりのせいで
かえって 造作かけちまったね。

けど あれじゃ 誰でも
身投げと思っちまいやすぜ?

お前 黙ってろ。
へい…。

道具屋の前で これを掏った…
拾ったんでね 届けに来た。

質札がなくっちゃ 質物を請け出せなくて
お困りんなるでしょう。

だから お前 黙ってろっつってんだ!
へい…。

道々 思い出していたんだがね

以前に 俺が 御番入り願いに

小普請組御支配の屋敷に
日参していた頃

戸部殿の名前を聞いたことがあったよ。

長らく 御支配様のもとに
通っておりましたが

ようやく 御番入りが叶いました。
そうかい。 そいつぁよかった。

お役目は何だい?

徒士でございます。

徒士か…。

だったら 随分と 袖の下ねだられたろう。

俺は それで御番入りをしくじった口だ。

だがね あの刀は
手放すには惜しい業物だ。

大事な品じゃねえのかい?

売るよりほかに しようがないのです。

質札は たまるばかりで…。

そうか…。

それじゃあ こうしよう。

売り急いで
安く買いたたかれてもいけねえ。

俺が いい買い手を探してくるから
しばらく待っていてくんな。

でも…。

当座は これで。

旦那!

いつまで そんな格好してんだよ。
早く 着物取ってこい!

えっ? へ~い…。

刀の預かり賃だ。 遠慮には及ばねえよ。

勝様…。

ご親切に甘えるわけには…。

なに 武士は 相身互いさ。

♬~

(お遊)
麟太郎は 達者にしているそうですよ。

お城の暮らしにも
すっかり慣れた様子だと

旦那様が仰せでした。

よかった…。

義姉上 お城では
納豆など召し上がるのでしょうか?

安くて おいしくて あの子の好物なので

うちでは しょっちゅう
食べていたのですけれど…。

お信さん…。

ご奉公に上がったからには

麟太郎は 勝家の子である前に
若君の家来です。

はい。
年若とはいえ

常在戦場の覚悟でなければ
勤まりませぬ。

納豆がどうとか言ってる場合ですか!

すいません。 でも 気になって…。

あなたには 武士の妻 武士の母たる覚悟が
足りぬように思いますよ。

至りませんで…。

小吉殿が無役ゆえ あなたも
のんきに暮らしてきたのでしょうが

これからは 少しは
わきまえていただかねば。 はあ…。

(お遊)小吉殿も 小吉殿です。

相変わらず
怪しげな者たちと遊び歩いて。

何かあったら
親戚中が迷惑するというのに…。

あんな夫でも 手綱を引くのが
妻の勤めですよ。

「あんな」?

お言葉ですが 旦那様は

「世間の裏も表も見るのが 活学問だ。
書物ばかり読んでいては

頭でっかちの つまらないやつになる」と
申しておりまして。

おや? うちの旦那様が

「頭でっかちのつまらぬやつ」だとでも?

いえ そこまでは…。

堅い…。

若君 おいでなされませ!

(初之丞)おう! 待て~!

(初之丞と麟太郎の笑い声)

麟太郎の元気がよすぎて
女中たちが手を焼いております。

いや それくらいで ちょうどよい。

初之丞君は お弱いところがおありゆえ
駆け回っていた方が 丈夫になられよう。

(転ぶ音)
うわっ! いった~…。

(笑い声)

ハハハハ…。
フフフフ…。

ああ… 阿茶殿は
石原おこしを ご存じかな?

え? おこしが何か?

あっ… いや よい よい。

ハハハ…。

うん… これなら
もう漬け込んでもいいでしょう。

では 明日にでも米ぬかを用意して…。

毎年のことなのだから
干し加減くらいは自分で見極めなさい。

いつまでも 私がいると思ったら
大間違いですよ。

大丈夫です。
おばば様は百まで長生きしますから。

まあ そなたまで 私を渋柿だと?
ウフフフ…。

ハハハハ! いいえ。 この間
白鬚様にお願いしたのです。

おばば様が 百まで長生きなさるように。

麟太郎の出世を見届けるまでは
生きていたいものですけれど…。

近頃は 寒くなると あちこち痛んで…。

膏薬を貼りましょうか?
頼みます。

婿殿は どうしました?
今日も お出かけになったようです。

毎日毎日 一体どこに?
さあ それは…。

糸の切れた凧じゃあるまいし…。
もっと しっかり捕まえておきなさい。

はい。

(銀次)いいんですかい?
あんなに いい奥様がいるってえのに。

お雪様のために 随分とお骨折りですねえ。

約束したから
刀の買い手を探しているだけだ。

それだけじゃねえでしょ。

長兵衛さんの店から 家財道具を借りて
お届けなすったと聞いてやすぜ。

人助けだ。

つまんねえこと言うなら ついてくんな。

ヘヘヘヘヘ…。
まんざらでもねえくせに。

ヘヘヘッ ヘヘヘ…。

剣術の仲間で 備前永則なら
是非 欲しいってのがいてね

十両の値がついた。

まあ ここらが手の打ちどころだろ。

お手間をおかけしました。

でも…

もう よいのです。

いいってなあ…
金の算段がついたのかい?

十両では どうにもなりません…。

一体 いくら ご入り用なんで?

百両…。

(戸部)お雪 喜べ。

百両借りる当てが出来たぞ!

まあ そのような大金 どなたから?

井沢屋久右ヱ門さ。

御番入りの軍資金に使うなら

出世払いでよいと言ってくれてな。

それは ようございました!

(戸部)ハハハハ!

井沢屋ってなあ 確か…

日本橋通町の大店。

主人とは俳句の同門で
そのよしみで貸す金だから

証文は形ばかりと申していたのですが…。

証文を盾に 取り立てかい。

「急に 金が入り用になった。

返さなければ お上に訴え出る」と…。

そりゃ まずい。

訴えられて お咎めを受けりゃ
小普請組に逆戻りだぜ。

それを逃れる道が一つだけあると
ゆうべ 夫から聞かされ…。

井沢屋が
私を他家に世話するというのです。

先方から受け取る支度金で
借金の穴を埋めると…。

何!?

その話… まさか お受けになる気では…。

お雪… すまぬ…。

ほかに 手だてはないのだ…。

頼む… 頼む! このとおりだ!

ご新造様を引き換えに?

そりゃ ひでえや…。

ご亭主も あんまり意気地がねえよ!

しかし 妙だな。
まるで はなから仕組んだような話だ。

銀次。
へい。

何か裏がねえか
井沢屋の様子 探ってみな。

合点!

向こうの魂胆が分かりゃ 打つ手もある。

まだ 諦めるのは早えよ。

もう よいのです。

そうまでして お役目にしがみつきたい
夫の心底が見えました。

御番入りなどせずともよかったのに…。
(遠雷)

無役でも 貧乏でも
夫に売られるよりは まし…。

まさか…
井沢屋の言うままになるつもりじゃ…。

実家に帰るのかい?

二親は亡くなり 頼る先は どこにも…。

それじゃあ これから どうするんだい?

勝様 私を連れて逃げてください…。

お雪殿…。

(雨が降りだす音)

私 なんということを…。

由ないことを申しました。

どうぞ もう お帰りくださいまし…。

分かった。

え…?

承知した。

お雪殿の身は 俺が引き受ける。

勝様…。

(雨音)

行ってらっしゃいませ。

よいしょ。

おばば様ときたら
今日に限って 寺参りだなんて。

塩加減を見ていただくはずだったのに。

おい 顔。

えっ?

やだ ぬかだらけ。 ウフフフフ!

そっちの大きい方の石を。
うん。

重いですよ。 気を付けて。
ああ…。

これで よしと。

二月もすれば
おいしい沢庵が食べられます。

お信。
はい?

俺は 女を一人 もらい受けることにした。

え?

戸部のご妻女を助けると約束した。

百両なんて金 到底できねえが

こそこそ盗み出すようなまねは
性に合わねえ。

今日 戸部と話をつけてくる。

素直に渡すとは思えねえが
一旦 約束したからには こっちも意地だ。

後には引けねえ。

だが 相手も武士だ。

次第によっちゃ
斬り合いになるかもしれねえ。

麟太郎のことを思えば
俺が人を殺めるわけにはいかねえから

その時は 黙って斬られてくる。

万が一 首だけで戻ってきたら
後のことは頼む。

その方をもらい受けて
どうする おつもりですか?

何の心づもりもないが
放っときゃあ お雪殿は死ぬ。

お好きなのですか? その方のことが…。

気の毒だと思っている。

じゃあ 行ってくるぜ。

お待ちください。

では 私が行ってまいります。
はあ!?

男同士なら 向こうも意地ずく
斬り合いにもなりましょうが

女の私なら 手荒なこともなさらぬはず。

私が談判して お雪様を頂いてまいります。

何 言ってんだい!

女をもらう掛け合いに
女房を行かせる ばかがいるかよ!

旦那様は 日頃から ばかなことを
尽くしておいでなのですから

もう一つ ばかなことが増えたって
かまわないじゃありませんか。

私が必ず 話をつけてまいります。

私に
お任せください。

旦那様!
銀次を探してくる。

今日のところは
戸部のうちにゃ行かねえよ。

♬~

お信のやつ
あんなに強情っ張りだったとはな…。

(関川)もし 勝の殿様!

どうなすったのです。 これは剣呑…!

女難の相が出ておりまするぞ。
え?

ややややや! 剣難の相まで!

女難に剣難…。

今宵 お身内で刃傷があるかもしれませぬ。

お心当たりがあるなら

早々に手を打たれたが
よろしゅうございましょう。

しまった…!

おい お信!

書き置き…。

あいつ…!

♬~

帰るぞ。
放してください!

いいから来い!

おめえ 戸部の家で死ぬつもりか。

私も 武家の女です。

誠心誠意 お願いしても
ご得心いただけない時は

命に替えて
お雪さんをもらい受けてまいります。

誰が そんなこと頼んだよ! ええ!?

なんだって
おめえが死ななきゃならねえんだい!

旦那様が首になって戻ってくるよりも
その方が ましですから。

言いだしたら 聞かないじゃないですか。

旦那様は 死んだって
意地を通すじゃありませんか。

私 嫌ですよ。
旦那様の首を受け取るなんて。

こうでもしないと
旦那様は止まらないから…。

ばか!

おめえの命と引き換えにしてまで
通すような意地があるか!

こんなもん残しやがって…。

「もし 今宵のうちに
戻ることができない場合は

戸部様の屋敷まで引き取りに来い」だ?

俺に 早桶担いで迎えに来いってか!?

「麟太郎のこと よくよくお頼み申す」。

おめえに何かあったら
麟が どれほど悲しむと思う!

死んじまったら
もう二度と 麟に会えねえんだぞ!

「おばば様の腰の膏薬」?

んなこたぁ 医者に頼め!

それから何だ?

「沢庵の重石は
十日したら軽いのに替えろ」?

水が上がってきたら
重石を軽くしないと…。

命の瀬戸際に 沢庵漬けの心配かよ?

だって 気になるじゃありませんか。

せっかく漬けたところなのに…!

ハハッ 驚えたねえ!

漬物石のことを遺言に書くなんざ

広い世間で おめえぐらいのもんだ。
ハハハハハ!

ひどい!
笑うことないじゃありませんか!

私 夢中で…。

あ… でも 何だって 沢庵のことなんか…。

いやだ。 ウフフ…。

おめえだって 笑ってるじゃねえか。
笑ってません!

笑ってるよ。
もういっぺん それ見せてみろ。

駄目です!
どれ ちょっと… ちょっと見せてみろ。

(登勢)何の騒ぎです?

お帰りなさいませ。
お早いお帰りで。

留守中 何かあったのですか?

いいえ 何にもございません。

お信 沢庵は漬け終わりましたか?

ブッ…。
は… はい。

何が おかしいのです?

ふん!

勝手口に 銀次が…。

旦那 戸部様のご新造の件ですが…。

おっと いけねえ。
かまわねえ。

お信は 全部知ってる。
へえ! そうですかい。

何か 分かったのかい?
へい。

井沢屋は 公儀御用を狙って
上に取り入ってるようなんで。

その相手が お雪様の器量に目をつけ

口利きの見返りに
物にしようとしてるんじゃねえかと…。

そんな… ひどい!

口利きを頼んだ相手ってのが
戸部様の上役で…。

徒士頭の石川か。
へい。

あの野郎…
やっぱり 性根が腐っていやがる。

備前永則 まごうことなき名刀にござる。

この刀
百五十両でお買い上げいただきたく。

百五十両だと?

フッ… とうとう
押し借りを働くまでになったか。

落ちぶれたのう 勝。

いえ それがしは ただ
仲介を頼まれたまでのこと。

この刀の売り手は

ご貴殿の配下 戸部玄之丞殿にござる。

戸部…?
この刀の売り買い

もとは 通町の漆器屋 井沢屋久右ヱ門が
仲立ちを行っておりましたが

きゃつめ 公儀御用を狙って
ご貴殿に取り入ろうと

不正をたくらむ不届き者でござった。

むむ…。

そうそう。

この刀には
もう一つ 銘がございましてな…。

刃文の美しさから 雪丸

あれ? いや… お雪だったかな?

(せきこみ)

旦那様?

大事ない。

勝 その刀 これに。

ははっ。

なるほど… これは 希代の名刀。

百五十両ならば 安い買い物だ。

ま… まあ! 百五十両!?

さすがは 御徒士頭。 お目が高い。

金は 小判にて お願い申し上げます。

<石川から引き出した百五十両

戸部家の借金を
残らず きれいに片づけて

長兵衛の店も もうかり
小吉も 少しばかり礼金を得て

全て 丸く収まったと
言いたいところですが…>

旦那の目利きなら 大繁盛だ!

<戸部夫婦の仲は 元に戻らず

お雪は離縁し
寺に身を寄せることになったのです>

あの 何か…?

あ…。

お雪様…。

よっこらしょ。

旦那様 今 表に…。

ん?

いえ… 表に その…

落ち葉が たくさん。

後で たき火でも いたしましょう。
何 言ってんだ。

よいしょ。

俺は 今度 商いを始めることにしたよ。

商いですか?
ああ。

長兵衛が世話役をやってる道具市で
刀剣の売り買いをするんだ。

「ご直参のすることですか!」
おばば殿が また うるさく言うけどな。

まあ いいじゃありませんか。
少しぐらい ギュウギュウやられても。

大根だって 重石が載るから
おいしく漬かるのですし。

おばば殿が漬物石か。

まあ ゴツゴツして かてえところは
そっくりだ。

ウフフフ!

道具市には 書画を売る店も出るぞ。
おめえの書も 置いてみるか?

売れるでしょうか?

五文でも十文でも
値がつきゃあ もうけもんだ。 なっ。

はい。

<夫婦も親子も 人と人の巡り合わせは
皆 不思議なご縁から生まれるもの>

「合縁奇縁」。

(登勢)道具市とは嘆かわしい!

やっぱ そう来たか 漬物石。

漬物石? どういう意味です?

おかたいという意味ですよ。

ゴツゴツして!
ゴツゴツ!?

<お信と小吉
2人を結び付けた 小さなご縁は

やがて
国の未来さえも変えていくのですが

この時は まだ
知る由もありませんでした>

父上は ならず者のようでした。

麟太郎 およしなさい。
親に意見するんじゃねえ!

坊ちゃん! しっかりしなせえ!

目ぇ 覚ませ! お前も武士だろう!

何をするのです! おやめください!

何を引き換えにしても かまわない!
倅の命を助けていただきたい!

では あの子が…。

麟太郎の命を
お助けください。

♬~