ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

小吉の女房 第2話 古田新太、沢口靖子、江波杏子、古田新太、福冨慶士郎… ドラマのキャストなど…

『BS時代劇 小吉の女房(2)「麟太郎、出世する」』のテキストマイニング結果(キーワード出現数BEST10&ワードクラウド

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『BS時代劇 小吉の女房(2)「麟太郎、出世する」』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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BS時代劇 小吉の女房(2)「麟太郎、出世する」[字]

お信のもとに「麟太郎を将軍の孫の遊び相手に」という知らせが来る。勝家にとっては願っても無いチャンス。だが小吉が「断ってしまえ」と言い捨てて取り合ってくれない。

詳細情報
番組内容
勝小吉(古田新太)は、幕府に納める小普請金の工面に苦労していた。その頃、女房のお信(沢口靖子)のもとには、「息子の麟太郎を将軍の孫の遊び相手として江戸城に上がるように」という知らせが来る。勝家にとっては願っても無い出世のチャンス。祖母の登勢(江波杏子)は大喜びしていたが、泥酔して帰宅した小吉が「断ってしまえ」と言い捨てて取り合ってくれない。お信は小吉の本心を聞き出そうとするが…。
出演者
【出演】沢口靖子古田新太,福冨慶士郎,江波杏子升毅石倉三郎里見浩太朗,【語り】春風亭昇太
原作・脚本
【作】山本むつみ
音楽
【音楽】荻野清子

 


<菅原道真公を祀る 天神様は

ご存じ 学問の神様>

麟太郎の手習いが
上達しますように。

家内円満 無病息災。

坊ちゃまは 大層 上達がお早いと
お師匠様が褒めておいででした。

利平次も 鼻が高うございますよ。

今は 何を習っているのですか?

江戸方角です。

御城外 東者…。

(鼻緒が切れる音)

あ… いけない。

ああ どれ すげてさしあげましょう。

はい。

よかった。

これで 災いが払えましたね。

鼻緒が切れるのは 厄落としなのですよ。

はい!

(利平次)はい。

ありがとう。
はい。

もし そこのお方。

珍しい相をお持ちじゃ。

ひとつ 見て進ぜましょう。

いえいえ そちらのお子を。

でも…。
見料は頂きませぬ。

ささ こちらへ。 ささ!

(関川)ふ~む…。

やはり 非凡の相が出ておりまする。

この お子は

善く行けば
天下を救う大人物となりましょう。

まあ! ただし!
ただし?

悪く行けば
天下を乱す大悪党ともなる人相。

道を過つことなきよう

よくよく丹精して
お育てなされ。

はい。

♬~

ほら たるんだ。
それでは 斜めに しわが寄りますよ。

はあ…。

はあ… さすが おばば様。

このくらい できて当たり前ですよ。

そなたが 不器用なだけです。

ハハハハ!
すいません。

婿殿は何をしているのですか?

どうせ 暇なのだから

障子張りぐらい手伝っても
罰は当たりませんよ。

先ほど お出かけになりました。

はあ… また どこぞで 無法なことでも
しでかしているのでしょうよ。

まあ 無法だなんて…。

(登勢)
道場破りで 看板をたたき壊したとやら

地回りを 大川に投げ込んだとやら

からすの鳴かぬ日はあっても
婿の噂を耳にしない日はありません。

それは 旦那様がお強くて 人様から
何かと頼りにされているからです。

甘い! あれでは ゴロツキも同然。

よいですか
勝家は 三河以来のご直参で

そもそもは…。
おばば様。

麟太郎は 今頃
粗相なくやっているでしょうか?

心配は 無用です。

でも 初めてお城に上がるのですから…。

私なら 縮み上がって
きっと何か しくじってしまいます。

麟太郎に限って
そのようなことはありません。

あの子は 利発なうえに
肝が据わっていますから。

それそれ 手がお留守ですよ。

口と一緒に 手も動かしなさい。
はい。

貧乏所帯といえど
せめて 障子くらい張り替えて

お城から戻る麟太郎を
清々しく迎えてやりましょう。

<この日 麟太郎は

将来有望な旗本の子弟が招かれる
お城見学会に出かけていました>

(阿茶局)この辺りは 昔
御三家のお屋敷があった所ですが

明暦の大火の後に
お庭に造り替えたそうです。

では 火除地の役目も
果たしているのですね。

ええ そのとおり。

この池も いざという時には

火消しの役に立つのですよ。

なるほど…。

美しいだけではないのですね。

今年も 百日紅が見事に咲いたわ。

さようでございまするな。

百日紅は 花の盛りが長いのがよい。

わしも当分 隠居はせぬつもりよ。

ハハハハ…
上様あっての ご政道にござりまする。

そなたにも
まだまだ働いてもらわねばならぬぞ。

ははっ。

(子どもたちの笑い声)

おや あれは…。

麟太郎は 今にきっと 重いお役目に就いて
お城に上がることになるはずです。

ただ…。

男の子は 父親に似るというから

婿殿が無頼漢では 麟太郎まで
悪い道に染まるのではないかと

案じられて…。

あ…。

悪く行けば
天下を乱す大悪党ともなる人相。

天下を乱す大悪党…。

ぬっ… や~!

や~! うわ~! ああ~!

さすがは 直心陰流の使い手。

お見事でござる。

いまだ 未熟者ゆえ 一手 ご教示賜りたい。

では お相手いたそう。

た~!

ああ~!

(小声で)近頃は門人が減って
やりくりが苦しい。

今日のところは これで…。

一分でござるか?
ああ とても とても…。

一朱が せいぜい。
一朱か…。

しかたがない。

せ~の…。

ああっ!

(2人)お見事!

<小普請組の者は 年に二度 ご公儀に
小普請金を納めることになっていました>

まだ足んねえか…。

<この7月は その入金の月>

回る 回る ぐるぐる回る。
更には 高~く 高~く上がります。

(観客)おお~!
はい はい!

ありがとうございます!

♬~

にいさん いい腕だな。

あっ! あたたたた!

人の懐から 勝手に頂いちゃいけねえな。

旦那… 見逃しておくんなせえ。

掏ったものを返してきな。

そしたら 役人には突き出さねえでやる。

へえ…。

顎に載りましたら お慰み。

(観客たち)おおっ。

(観客たちの歓声)

はあ… 見事なもんだな。

旦那 どうも 相すいやせん…。

盗ったもん返しゃ それでいいんだ。
もう行きな。

いや あの…

これを…。

俺の財布! てめえ いつの間に!

すいません…。

ただいま 戻りました。

(登勢)勝家代々 一家一門の皆様

麟太郎が お城に上がり ありがたくも
お菓子を頂戴してまいりました。

麟太郎 今日の様子を聞かせてください。

はい。

御城内には
からめ手の半蔵門から入りました。

大きな土橋が架かっていましたよ。

石垣にも いろいろな組み方があって

よく見ると 削り方にも違いがあるのです。

そうですか。 お庭は どんな所でした?

吹上のお庭は 大層 広くて
庭の中に 滝もあります。

まあ! 滝。

おばば様 庭に滝があるそうですよ。

聞こえてますよ。 それから?

滝の水は
玉川上水から懸樋で引いているそうです。

水は 川になって庭を巡り
道灌堀に流れ落ちていました。

浮き島のある大きな池 松の植え込み

それから お薬園も 大層立派でした。

さすがは 麟太郎。
よく見てきましたね。

一緒に
お庭を拝見しているような気がします。

≪お~い 戻ったぞ!

麟太郎 あとで 父上にも
お庭の様子を話しておあげなさい。

はい!

さあ 遠慮しねえで 入ってくんな。

へえ…。

あら お客様?

こいつに 飯 食わしてやってくんな。
こちらは?

へえ 銀次と申しやす。

巾着切りの名人さ。

巾着切り?

(銀次)はあ… あっ あの… あっしゃあ
ご遠慮申し上げたんですがね

殿様が 一緒に来いとおっしゃるもんで…。

こんなボロ家で 殿様もねえわさ。
ハハハハ!

俺ぁ こいつの今日の稼ぎ
ふいにしちまってな。

蕎麦の一杯でもおごってやりてえが
あいにく 懐が寂しい。

かといって
腹減らしたまんま放り出したんじゃ

また これ やらかすかもしんねえからよ。

(登勢)婿殿!

武士の屋敷は 城も同然。

巾着切りなどという不浄な輩を招き入れて
何事ですか!

おばば様…。

出ていきなさい! 今すぐ!

へ… へえ…。

お信 塩!

おっかねえ ばあさんだな…。

旦那も大変だねえ…。

(鐘の音)

旦那様 吹上のお庭は
それは それは 広いそうですよ。

フフッ 私
両国の広小路ぐらいかと思っていました。

ウフフフフ…。

食事中に笑うのはよしなさい。
はしたない。

はい…。

人間 おかしけりゃ笑うもんだ。
どんどん笑え どんどん。

ハハハハハハ ハハ~か!

(箸を置く音)

もう我慢なりません。

決めました。

麟太郎は 男谷家に預かってもらいます。

ええっ!?

ゴロツキが出入りするような家には
置いておけぬ。

彦四郎殿とお遊殿に養育を頼みます。

冗談じゃねえや!
麟は俺の子だ! どこにもやるもんか!

麟太郎は 勝家の跡取りです!

出世前の大事な身に

巾着切りだの何だのと
世の不浄を見せてはならぬ。

世の中ってなあ
亀沢町の兄貴みてえな

堅物ばっかりで
出来てるわけじゃねえんだ!

子どものうちから
世間の裏も表も見せてやるのが

活学問ってもんじゃねえんですかい!

その活学問とやらで
小普請金の工面はついたのですか?

いいかげんになさいませ!

お二人とも 麟太郎の前ですよ。

お代わり。

(小声で)今日の勝負は 母上が一本。

勝の旦那!

よしてくださいよ。
旦那の懐なんざ狙いやせん。

どうせ 大して入ってねえんだから。
無礼なやつだな。

金が ご入り用なんでござんしょう?
ご入り用だが あいにく当てがねえ。

あっしが お力になりやしょう。

ばか!
巾着切りの掏った金なんざ使えるか!

そうじゃござんせん。

今日は 回向院の富くじの日です。

一獲千金が狙えやすぜ。

富札は 一枚二朱だ。
そんな金があったら苦労しねえや。

だから 陰富ですよ。

陰富か…。

<当時 神社仏閣で行われていた
富くじの興行は

お上公認の いわば公営ギャンブル

それに対して 闇業者が勝手に富札を作り
一枚数文で安く売るのが 陰富。

本物の富くじと同じ番号が
当たり札となる仕組みでした>

いやいやいや 俺は ご直参だ。

御法度の陰富に 手は出せねえ!

まあ そう堅いこと言わずに。

第一 なけなしの金つぎ込んで
外れでもしたら 元も子もねえや。

それがね 当たり札を占う
寄加持ってのがあるんでさ。

旦那 行ってみやしょう。

金が入りゃ ご隠居さんの機嫌も
よくなるんじゃねえですか?

麟太郎は 男谷家に預かってもらいます。

麟を よそにやられてたまるか! よし!

向こうの 風通しのよいところに
並べて干しましょう。

これは 父上が
御広敷番頭を勤めておいでの折

御台様より賜ったもの…。

あのころの勝家の栄光は
どこへ行ってしまったのでしょうねえ。

おばば様の愚痴も
一緒に虫干しできるといいんだけど…。

(彦四郎)おい! 小吉はいるか!?

あら 男谷の兄上。

ああ… おうおう おうおう おう!

麟太郎が 大変なことになったのだ!

まさか 怪我でも!?

そのようなことではない!

阿茶局様より お使いが来た。

麟太郎が
お城に召し出されることになったのだ!

ええっ! ええっ… そ… それは…。

公方様のお孫様 初之丞君の
お遊び相手として

お城に上がるようにと
ご沙汰があったのです!

まあ… 若君の?

おばば殿も お信も喜べ。

麟太郎は これで
出世のはしごを登ることになるのだぞ!

あそこが にわかごしらえの祈祷所でさ。

♬~

幸運を祈ってますよ。

とっつぁん 頼まあ。

ああ いいよ。
世話役の長兵衛さんです。

古道具屋のおやじで

常から懇意にしてるもんで
お代はツケにしてもらいやした。

すまねえな。
ああ いえいえ。 さあさあ奥へ。

(祈祷)

殿村南平といって
加持祈祷の達人らしいですよ。

ふ~ん。

(祈祷)

ああっ!
(一同)おおっ!

ええい!

本日の当たり札!

竹の…

881番!

おおっ!
よ~し!

銀次 あの祈祷師
ここら辺りで よく加持やってんのか?

いや 本所では お初でさ。

ふ~ん… やっぱりな。

梅の…。
≪梅…。 ≪梅?

3783番!

おい ありゃ インチキだぜ。

えっ?

はっ…!

本日の突き止め~!

(一同)おおっ!

亀の… 4989番!

よっしゃ!
よ~し!

あっ いたぞ!

どけ! おら!
邪魔だ!

やいやい 殿村南平!
このイカサマ野郎が!

何を無礼な! 罰が当たるぞよ!

ああ!? 当てられるもんなら
当ててみやがれ!

芝神明様の富くじ
てめえが口寄せした札は 全部外れたぜ!

そうだ 有り金つぎ込んで
こっちは 素寒貧だ!

≪よくも だましやがったな!
≪おう 勘弁ならねえ!

おう! うちの先生に非礼いたすと
ただでは置かぬぞ!

とっとと帰れ!

巻き込まれちゃ面倒です。
行きやしょう。 おう。

臼の化け物が!
うりゃ!

ど… どちら様も お鎮まりください!

お鎮まり…。
邪魔だ!

ああっ!

よさねえか!

いってえな… 何しやがんだ!

皆様 喧嘩はやめてくだされ!

ひいっ…!
このイカサマ野郎が!

いたたたた! 重い 重い! 痛い!

喧嘩は… 喧嘩はやめてくだされ!

喧嘩は やめてくだされ!
やめてくだされ~!

ほら ご覧ください。

よく書けていますこと。

書は人を表すといいますが
悠々とした 立派な手ですねえ。

さすが 勝家の孫。

これなら お城に上がっても
恥ずかしいことはありません。

はい。

でも
お宿下がりまで家には戻れないなんて

寂しくなりますね。

お信 そなたも 武士の子の親です。

我が子の出世のかかっている時に

寂しいなどと
口にするものではありません。

はい。

あの おばば様。
うん?

実は 少し前に 人相見に言われたのです。

麟太郎は いずれ
天下を救う人物になるかもしれぬと。

その人相見 大当たりかもしれませんね。

まあ どうしましょう!

フフフフフ!

旦那様 早くお戻りになればいいのに。

麟太郎をこしらえたことだけは
婿殿の手柄ですからね。

ウフフフフ…。

≪(利平次)あっ お帰りなさいませ。

あっ お戻りです!

あ~…。
旦那様 お危のうございます。

大丈夫だ 酔っちゃいねえよ。

お帰りなさい…。

わっ お酒臭い…。

どうなさったのです?
小普請金は出来たのですか?

金 金 金 金 うるせえな
ヒグラシじゃあるめえし。

まあ 空っぽ。

おい 水。 水 一杯くれ。
はい。

しっかりしてください。

今日 男谷の兄上が見えられて
大事なお話をして行かれたのですよ。

兄上が? 麟を預ける話なら お断りだぜ。

そうではありません。

麟太郎が
お城に召し出されることになって…。

何だ? お城だ?

夢の話なら 後にしてくれ。
うっ…!

先日のお庭拝見の折に
麟太郎が お目に留まったのです。

初之丞君のお遊び相手に
選ばれたのですよ!

お信 俺 担ごうってんじゃねえだろうな?

嘘や冗談で こんなこと言えません。

兄上のところに
阿茶局様のお使いが見えられたのです。

ようございましたねえ!

これで
麟太郎が世に出る道が開けますよ!

どうぞ。

その話 断っちめえ。

…えっ?
お断り申し上げろ。

麟を お城に上げるなんざ 真っ平だ。

(登勢)何を言う!

ご下命に背くことなどできませぬ!

小便が近えんで
半時もじっとしてられねえ。

とてもお役目は勤まりません
とでも言っとけ!

酔っ払いのざれ言としても
聞き捨てならぬ!

そなたは 勝家を潰す気か!

誰が何と言おうと
麟太郎は 城にはやらねえ!

誰が何と言おうと お城にやります!

旦那様…。

おい 麟。 お前は お城に住みたいのか?

お城ってのは そんなによい所か?

それは…。

こんなボロ家に住むのは
ごめんだってのか?

いいえ うちは好きです。

だったら ここにいろ。

でも… 私が お城に上がった方が

おばば様の気持ちが鎮まるのでは…。

子どものくせに
大人の顔色をうかがうな!

坊ちゃま 薪を取りに行きましょう。 さあ。

(戸が閉まる音)

≪(鈴の音)
≪(登勢)南無妙法蓮華経…。

一体 どうなさったのです!

下戸なのに お酒なんか飲んで
頭が どうかしたのですか!

麟太郎をくすぶらせては かわいそうだ。
世に出してやりたい。

いつも そう仰せではありませんか!
それなのに…!

つべこべ言うな!
やらねえったら やらねえんだ!

寝る!

旦那様の… 分からず屋!

もう!

そこが 勝様のお宅でさ。

じゃあ あっしは これで。

一緒に行ってくれないのかい?

あっしが行くと
門前払いを食らっちまいまさあ。

ヘヘヘ…。

頭 痛え…。

≪まあ! 祈祷所で喧嘩沙汰ですか?

人に怪我をさせたのでしょうか?
物を壊したのでしょうか?

申し訳ないことをいたしました!

いえいえ 話があべこべでございます。

喧嘩を鎮めてくださったのが 勝様で。

えっ?

(長兵衛)ゆうべのお礼と
お詫びに伺ったのでございますよ。

ああ~! 頭 冷やせ!

まだ暴れるやつぁな 片っ端から…。

どりゃ~! 竪川に蹴落とすぞ!

さっ 旦那も お一つ。

いやいや いやいや
俺は 酒は からっきしで…。

勘弁してくれ。

(長兵衛)その後 どっちに遺恨が残っても
いけないからと おっしゃって

手打ちの酒まで
振る舞ってくださったのです。

あ~!
(笑い声)

死人や縄付きが出ていれば

世話役を勤めた私も
咎めを受けるところでございました。

勝様のおかげで 命拾いをいたしました。

それで ゆうべ…。

世話役の私が
酒肴を調えるのが 筋でございますのに

何せ 気が動転いたしておりまして…。

これは
立て替えていただいた酒代でございます。

おい よせやい。

あっ 勝様 ゆうべは
まことに ありがとうございました。

礼はいいから その金持って帰んな。

俺だって 武士の端くれだよ。
一回 出したものを引っ込められるか。

あいたたた…。

それでは 私の方の筋が通りません。

銀次さんに伺いました。

手打ちの酒に化けたのは

こちら様にとっては
なくてはならない お金だと。

あ… はい。
銀次の野郎 余計なことを…。

いいから これ持って 帰ってくんな。

いや そうは まいりません。
やいのやいの言うな。

俺は 頭が痛えんだよ。
受け取れません。

何だと この野郎
もう早く帰ってくれよ おい…。

まあ お待ちください。

あなたは
古道具を商っておいでなのですよね?

はあ…。

大したものはありませんが

いくつか見繕って
買い取っていただけませんか?

お信…。

どうぞ
損のないように目利きしてください。

こちらは 二分ほど都合がつくと
ありがたいのです。

はい。

ああ では…

この軸と…

これと

これで
二分で いかがでしょう?

世話役さんよ そんなものは二束三文だぜ。

玄人の見立てなのですから

旦那様が
とやかく おっしゃることはありません。

いい買い物をさせていただきました。

ありがとうございます。

お世話をかけました。

(水をくむ音)

旦那様は 麟太郎を手放すのが
お寂しいのですか?

飲めないお酒を召し上がったのには
ちゃんと 訳があったのですもの。

お城にやらないというのにも
何か お考えがおありなのでしょう?

いつも 麟太郎だけは
日の当たる場所に出してやりたいと

おっしゃっているではありませんか。

そりゃあな
身の丈に合った出世ならいいぜ。

けどよ 若君のお相手じゃ

日が当たるどころか
お天道様が近すぎて

麟が焼かれて 落っこっちまう。

周りは 御大家の息子だらけ。

僅か二分の金を作るのにせえ
四苦八苦している無役の親の子は

麟だけだろうよ…。

あいつが いくら 利口者でも

小身者の子と いじめられて
つれえ思いをするだけだ。

貧乏勝だの 四十俵取りの微禄者だのと

しつこく笑い者にしやがった。

惨めな思いをして

麟のまっつぐな心が
いじけて曲がっちまうのが

俺ぁ 恐ろしいんだ…。

すいません 私 ぼんやりで…

旦那様のお気持ちを
察することができなくて…。

でも 麟太郎は
そんなに弱い子ではありません。

ああ見えて 負けん気は強いし
度胸も据わっています。

旦那様に よく似ていますから。

どなた様の ご入来だ?
立派な乗り物だなあ。

あ…!

男谷の遠縁の者で 昌と申します。

ただいまは 阿茶の名を頂き
西丸呉服の間に詰めております。

お初に お目にかかります。
信と申します。

今日は 親類の一人として伺いました。

麟太郎のことですね。

降って湧いたような話で
さぞ驚いていると思い

いきさつを お伝えしに参ったのです。

(鼻緒が切れる音)
あっ!

あ…。

鼻緒が切れるのは 縁起が悪いのだ。

不吉だなあ。
ああ 不吉だ。

これ!

縁起が悪いなどと言うのは
間違った迷信です。

鼻緒が切れるのは 厄落とし。

災いを避けることができたのですから
むしろ めでたいのです。

麟太郎が そのように差し出たことを…。

うちでは しょっちゅう
鼻緒が切れるものですから。

下駄も草履も安物で…。

これ! あ…。
フフフフ…。

差し出口ではありません。

麟太郎殿のひと言で 子どもたちは鎮まり
皆 明るい気持ちになったのですよ。

その様子を ご休息にいらしていた上様が
ご覧になられて

あのように快活で機転の利く者こそ
初之丞君のお遊び相手にふさわしいと

仰せになられたのです。

上様が…!

まあ…!

もったいない お言葉…。

お城に上がるとなれば
何かと物入りですが

案じることはありません。

ご公儀から 支度金が下されますから。

はい。

親に甲斐性がないもので

麟太郎は
これまで ろくな躾を受けていません。

あのような者でも
お役に立つのであらば

よろしく お引き回しください。

よろしくお頼み申します。

大事なご子息 確かにお預かり申します。

<今日は
麟太郎が めでたくお城に上がる日>

家内円満 無病息災。

前途洋々。

(鳶の鳴き声)

立派なもんだ。
「馬子にも衣装」たあ このこったな。

勝家の跡取りとして
しっかり ご奉公に励むのですよ。

くれぐれも 体を大切になさいね。

はい。

おばば様 父上 母上。

お達者で お暮らしください。

♬~

おい 何を ぐずぐずしている!

支度はよいか? 出立するぞ。

はい。

坊ちゃまの… 晴れ姿でございますね。
ええ…。

(小声で)「鬼ばばの目にも涙」か。

旦那様!

「鳶が鷹を生む」とは このことですよ。

さ… ご先祖様に
ご報告申し上げなければ。

神武以来 鳶が鷹を生んだためしはねえや。

まことに。
「瓜の蔓に茄子はならぬ」と言いますもの。

麟のやつは
俺に似たとこがあっていけねえ。

俺のすることを見て育ったら

行く末 どんな ばかに育つか
分かんねえや。

俺のまねは しねえがいいのよ。
旦那様…。

(鳶の鳴き声)

鳶だって 広いとこに出りゃ

鷹より
もっと遠くまで飛べるかもしれねえぜ。

鳶でも鷹でもいいじゃありませんか。

空を飛ぶことに 変わりはありませんもの。

それに 私は 瓜も茄子も
両方とも大好物ですよ。

ハハッ 何 言ってんだい。

ハハハハ! ウフフフ!
(鳶の鳴き声)

♬~

<めでたいけれど ちょっぴり さみしい
我が子の旅立ち>

(鳶の鳴き声)

(鳶の鳴き声)

<麟太郎の将来が
明るく開けていきますように。

それが お信の一番の願いでした>

女を一人 もらい受けることにした。
え?

勝様 私を連れて逃げてください…。

お雪殿…。

お好きなのですか? その方のことが…。

女をもらう掛け合いに
女房を行かせる ばかがいるかよ!

放してください!

書き置き… あいつ!

私が必ず 話をつけてまいります。

♬~

♬~