ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

相棒 season 17 第10話 水谷豊、反町隆史、河井青葉、西岡德馬、大地真央… ドラマのキャスト・音楽など…

『相棒 season 17 元日スペシャテレビ朝日開局60周年記念 #10』のテキストマイニング結果(キーワード出現数BEST10&ワードクラウド

  1. 敦盛
  2. 貴巳
  3. 樹くん
  4. 槙さん
  5. 神崎
  6. 幸雄
  7. 犯人
  8. 尾幡
  9. 瞳子
  10. 三雲生命

f:id:dramalog:20190102084334p:plain

『相棒 season 17 元日スペシャテレビ朝日開局60周年記念 #10』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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相棒 season 17 元日スペシャテレビ朝日開局60周年記念 #10[解][字]

凱旋帰国した世界的歌姫を巻き込んだ誘拐事件発生!!
「殺人の告発」に潜む陰謀に特命係が挑む!!
元特命係・神戸尊も緊急参戦!!
【ゲスト】大地真央、西岡德馬 ほか

詳細情報
◇番組内容
第10話 元日スペシャル『ディーバ』
通報のあったマンションに駆けつけた右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、血を流して倒れている少女・槙(優希美青)を発見。彼女の幼い息子が誘拐されたと分かり、槙の母・貴巳(河井青葉)は亡き夫の父親である代議士・敦盛劉造(西岡德馬)の元に向かう。そんな中、誘拐犯から指示が…。それは世界的歌姫・神崎瞳子大地真央)に、マスコミの前である告発文を読ませろというもので…
◇出演者
水谷豊、反町隆史
鈴木杏樹、川原和久、山中崇史、山西惇、浅利陽介、田中隆三、芦名星小野了片桐竜次
及川光博榎木孝明杉本哲太仲間由紀恵石坂浩二
【ゲスト】大地真央、河井青葉、優希美青、西岡德馬
◇スタッフ
【脚本】太田愛
【監督】権野元
◇音楽
池頼広
◇おしらせ
最新情報はツイッターでも!
ツイッターhttps://twitter.com/AibouNow
【番組HP】http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/

 


まもなく 本場 パリで活躍中の
シャンソン歌手 神崎瞳子さんが

こちらに姿を現す予定です。

神崎さんは フランスを中心に
30年余り活動し

今回 東洋人として初めて
フレベール勲章を受章。

その凱旋公演のための帰国です。

あっ 神崎さん! お願いします。

(リポーター)お願いします。

(リポーター)神崎さん まずは
受章おめでとうございます。

(神崎瞳子)
ああ… ありがとうございます。

早速ですが 海外から見た
日本について ひと言。

う~ん…。

日本の皆さんは 政治に
興味がないんじゃありませんか?

「国政を担う方々が
とんでもない失言をしても

お友達に便宜を図っても

大して問題にならないんですから」

(リポーター)「あっ 神崎さん
もうひとつ…!」

「神崎さんは 政治的発言や
抗議行動でも有名で

フランスでは 闘うディーバとして
知られています」

(青木年男)
なんか 言い方が挑発的だな。

好感度低いですよ これ。

(冠城 亘)まあ
日本人離れしてるところは

確かだね。
大体 経歴が規格外ですからね。

(青木)「20歳で渡仏」

「下積み時代に
店とのトラブルで逮捕」

「その後 単身
モンマルトルの街頭で歌い始め

シャンソニエを経て 現在は

フランス各地で
リサイタルを行いつつ

積極的に
政治活動にも参加している」

(杉下右京)
2016年4月の労働デモで

市民と共に逮捕されていますねぇ。
キャッチフレーズは

「私は法には従わない
弱い者の嘆きに従う」ですか。

いいんじゃないですか?
勝手に従ってれば。

(伊丹憲一)お前も 今年一年
よく頑張った。

今日は特別に 俺の行きつけの店で
飯をおごってやる。

(芹沢慶二)ゴチになります

っていうか ランチには
ちょっと早くないですか?

馬鹿! モーニングだよ。
(芹沢)モーニング!?

おはようございます。
おはようございます。

おはようございます…。

えっ… っていうか
こんなとこで何やってんすか?

ああ… 年末パトロールですか。

それは どうも ご苦労さまです。

ご苦労さまです。
いえいえ ごゆっくり。

(メールの受信音)
あっ… ちょっとすいません。

通信指令本部からですねぇ。

「その付近のアーブルハイムから
110番の通報あり」

「着信直後に通信途絶。
コールバックに応答なし」

「念のため確認を請う」

おやおや。

いたずら電話じゃないですか?

うん… 嫌な予感がする。

♬~

右京さん 後ろ。
ええ。

(芹沢)はい ご苦労さま。

なんだよ オートロックかよ。

管理人は?
年末なんで休みみたいですね。

あっ…。 よいお年を。

この位置情報では
何階からの通報か

わかりませんねぇ。

部屋を手分けして
あたるしかないですね。

クソ… いたずらだったら
締め上げてやる。

はい では お願いします。
はい。

えっ!?

(携帯電話の着信音)

(携帯電話の着信音)

(携帯電話の着信音)

冠城くん!

伊丹さん!

(携帯電話の着信音)

呼吸はありますね。

確認しました はい。

あっ もしもし。
救急車 お願いします。

場所は 渋谷区南広尾8-20-5
306号室。

(救急隊員)搬送 1!

行くぞ。
彼女は犯人を見てるはずだ。

はい。

あっ…
中 勝手に触んないでくださいよ。

室内を物色した形跡は
ありませんね。

被害者は敦盛槙さん 16歳。

家族が外出して
1人になったところを

狙われたのでしょうねぇ…。
(メールの受信音)

あっ。 ちょっとすいません。

防犯ビデオの映像が来ましたね。

家族連ればっかりで
怪しい人物いませんね。

(敦盛貴巳)通してください!
私 この家の者なんです。

(警察官)待ってください!
(貴巳)すいません 入りますよ。

(警察官)
ちょっと落ち着いてください!

(貴巳)ねえ 下でも
同じ事 言ってるんですよ。

落ち着いてください!
槙さんのお母様ですか?

ええ。 何があったんですか?

お嬢さんが今 何者かに襲われて
病院のほうに…。

樹は どこ!?

槙さんと一緒に 小さなお子さんが
いらしたのですか?

この子 樹が一緒にいたんです!
8カ月の男の子!

冠城くん。
はい。

♬~

これを見てもらえますか?

♬~

(貴巳)樹です…。
この男が抱いてるの樹です!

犯人は
家族連れに見せかけるために

この親子のあとに続いて
マンションを出た。

冠城くん これは誘拐です。

♬~

どちらへ?

病院に決まってるでしょ。

(メールの受信音)

(敦盛劉造)預かり物…?

(マウスのクリック音)
なんだ?

(マウスのクリック音)

「(敦盛樹の泣き声)」

樹…!?

「(泣き声)」

なんだ? これ…。

♬~

(荒い息遣い)

(家政婦)貴巳様!

(荒い息遣い)

(貴巳)お義父様…。

貴巳さん 樹が…。

(電話)

もしもし 敦盛だが。

(ボイスチェンジャーの声)
「預かり物は見たか?」

何!?

「返してほしければ 指示に従え」

金か!?

金なら いくらでも出す!
おい 樹を返してくれ!

樹を! おい! 樹を…。

「また連絡する」
(電話が切れる音)

(不通音)

これ… どういう事なんだ? おい。

(家政婦)困ります!
お取り次ぎをお待ちください!

(貴巳)あっ…
あなたたち どうして…?

申し訳ない。
槙さんが運ばれた病院を

お伝えしていなかったので
追いかけてきました。

槙が!?
あっ これは失礼。

警視庁特命係の杉下です。
冠城です。

失礼ですが 衆議院議員
敦盛劉造さんですね?

ええ そうです。
あっ ちょっと すいません。

樹…。
右京さん…。

あっ お二人のご関係は?

ああ… 貴巳さんは
私の死んだ息子の妻です。

では 槙さんと樹くんは
敦盛さんのお孫さん?

槙はそうですが
樹は 槙が産んだ子です。

槙さんが?

それで
貴巳さんは病院に向かわずに

なぜ こちらに?

お金目当ての誘拐なら
犯人は私ではなく

お義父様に連絡するはずだと
思って…。

(ため息)

(内村完爾)
敦盛代議士の孫が襲われ

その子供が誘拐された?
(中園照生)はあ。

(内村)敦盛劉造といえば
閣僚を歴任した与党の重鎮だ。

(中園)はあ。 最近でこそ
表舞台には出なくなったものの

財界と政界を結ぶ人物として

いまだ 隠然たる権力を
誇っていると…。

中園。
はっ。

わかってるだろうな。

はっ… 直ちに捜査本部を
特別捜査本部に改め

体制を拡充します!

参事官!

すると 槙さんは15歳の時に
樹くんを妊娠されたわけですね?

ええ…。

樹くんの父親は?

いくら問い詰めても…。
遊ばれたとわかって

自分から切り捨てたと
思いたかったんでしょう。

槙は 自分で産んで
1人で育てると言い張りました。

だからといって
この家の周りを

子供を抱いて歩かせるわけには
いきませんでしょう?

それで 樹が生まれてすぐ

2人を連れて
千葉の別荘に移ったんです。

では あのマンションには
いつから?

先月から。

樹を幼児教室に入れる
準備のために。

それは 敦盛さんもご承知の上で?

2人の事は全て
貴巳さんに任せてあります。

週刊誌にでも
面白おかしく書き立てられれば

傷つくのは槙と樹です。

樹は 敦盛家の血を引く
たった一人の男子です。

金で済む事なら いくらでも払う!

(ドアの開閉音)

(桐島伸也)
先生 大変な事になりましたね。

ああ… 秘書の桐島です。

どうも。

先生 捜査関係者が…。
(ドアの開く音)

(結城 守)
さあ 特命は帰った 帰った。

ここからは こっちの仕事だ。

青木も今 特命係ですよ。

僕は元サイバーの捜査官として
アシストに呼ばれたんです。

衣笠副総監の指示か?
(青木)さあ どうですかね。

お前 今 特命係なんだから
犯人から連絡があったら

俺と右京さんに報告する
義務がある。

で お二人が手柄を立てたら

僕がそれを丸ごと頂く
ってお話なら

積極的に義務を果たしても
いいかな。

わかった わかった。
ちゃんと報告しろよ。 ねっ。

♬~

(伊丹)敦盛槙さんの
供述が取れました!

(中園)おおっ!

犯人は 部屋の玄関脇の
チャイムを鳴らして

「マンションの自治会の者です」と
名乗ったそうです。

(敦盛 槙)はい。

(芹沢の声)で 扉を開けると…。

(泣き声)

(槙)やめて!

キャーッ! 嫌ーっ!

(男)うう… うっ!
(鏡にぶつかる音)

(樹の泣き声)

なんだ。
犯人の顔を見てないのか?

ええ。

あっ… で 樹くんの父親の事は?

それが 聞いてはみたんですが…。

あの人は関係ありません。

樹を見つけてください。

息子がさらわれたというのに
父親の名前も言わんのか?

確かに普通じゃないですねえ。

敦盛劉造さんの息子で
弁護士だった優さんは

16年前に貴巳さんと結婚。

授かり婚
槙さんが生まれたようです。

3人で都内のマンションに
住んでいましたが

7年前に優さんが病死。

その後 劉造さんの勧めで
あの屋敷で暮らすようになった。

ところが この4月

槙さんが 氏名不詳・男Xとの間に
樹くんを出産した事で

家名を重んじて屋敷を出た。

(角田六郎)やっぱり
このXが気になるよな。

本部は Xと槙さんによる
身代金目的の偽装誘拐の線も

考えているようです。

だったら この槙さんの母親も
関わっている可能性ないか?

確かに 偽装誘拐の可能性も
否定できませんねぇ。

ですが 偽装誘拐と考えると
おかしな点もあります。

槙さんの怪我。

偽装誘拐で あれほど大きな怪我を
負わせるでしょうかねぇ?

(ノック)

(衣笠藤治)はい。

ご無沙汰しております。

本件については

犯人から連絡があっても
尾行は一切 行わない。

発信器 盗聴マイク等は使用禁止。

(どよめき)

これは命令だ。

これじゃあ
見てるだけじゃないですか。

副総監は
政治家の言いなりなんですか!

(内村)うるさい!

命令は命令だ。

命令は命令だ。

(ため息)

(電話)

(結城)待ってください…
待ってください!

もしもし 敦盛だ。

(ボイスチェンジャーの声)
「ロイヤルミラーホテルのロビーへ行き

ソファにある茶封筒を見つけろ」

「20分以内だ」

おい! もしもし… もしもし!
樹は!? おい! もしもし!

(桐島)先生
急がないと間に合いませんよ。

おい! どけっ!
(青木)えっ…。

(結城)待ってください…!

(携帯電話の振動音)

右京さん。

青木からです。 20分以内に
ロイヤルミラーホテルのロビー。

では 我々は プライベートで
ロビーにいたという事で。

♬~

(敦盛)ああ… すみません。
あっ すみません。

♬~

(敦盛)あの… すみません
ちょっと…。

ちょっと… ちょっと
探し物してるんで… ええ。

すみません…。

(敦盛)ちょっと失礼…。
な… 何すんだよ!

(敦盛)ちょっと 私…
探し物してる…。

探し物してる…!
(男性)やめてくださいよ。

♬~

(ボイスチェンジャーの声)「この封筒を

ホテル内で記者会見中の
生意気な女に開封させて

中の文章を読ませろ」

♬~

(騒ぐ声)

(敦盛)ちょっと…
ちょっと通してくれ!

ちょっと ちょっと…
ちょっと 俺は急いでるんだ!

急いでる… ちょっ…。
(騒ぐ声)

おい! 記者会見場はどこだ!

8階ですが…
もう終了のお時間ですよ。

終わり? 階段は!?

あっ あちらです。
(敦盛)あっちか。

♬~

(荒い息遣い)

大丈夫ですか?
ああっ! 刑事さん…。

どうしました?

こ… この手紙の中身
今 会見中の女に読ませてくれ!

急いで 急いで! 早く…!

(ウェーター)どうかされましたか?

(敦盛)いや… 早く急いでくれ!
頼む! 急いで。 急いでくれ…!

(司会)では 神崎瞳子さんの
受勲を祝して

歌手の藤野リサさんから
花束の贈呈です。

あっ…。
(藤野リサ)お久しぶりです。

ああ~! びっくりした。

(瞳子)ああ~ お久しぶり~!
(リサ)お久しぶりです。

おめでとうございます。

どうもありがとう。

(司会)藤野さん
ありがとうございました。

(拍手)

それでは これを持ち…。
あっ ちょっと すみません。

それでは 最後に

神崎さんから ひとつ
お話があります。

お預かりしましょう。

えっ…?

どうぞ。
なんですか?

どうぞ こちらへ。
なんですか?

どうぞ。

警察の者です。

この封筒の封を切って
中の手紙を読み上げてください。

子供の命がかかっています。

神崎さん どうぞ。

(開封する音)

「私は告発します」

「8月に亡くなった
三雲生命保険の社員

天野弘さんは自殺ではなく…」

「殺されたのです」

(記者たちのどよめき)

殺されたって どういう事ですか!?

神崎さんと どういうご関係が!?

(記者たち)神崎さん…!
(瞳子)そんな事…。

だって この人が…。
さあ 参りましょう。

(瞳子)えっ…?

(記者)神崎さん…!
(記者)お願いしますよ!

お時間となりましたので
続きは…。

ねえ どういう事?
いきさつは のちほど。

急ぎましょう。

(瞳子)ねえ…。
あっ! ちょっと…。

(記者)神崎さん!
えっ?

(記者)神崎さん!
神崎さん 教えてください!

(記者)神崎さん ひと言
お願いします! 神崎さん…!

まったく~!
特命係が余計な事を!

犯人は その告発にあった
天野弘の関係者かもしれんな。

(中園)えっ? ああ…。

でも どうして
こんな手の込んだ事を?

とにかく 天野弘の遺族を洗え。

洗え!
(一同)はい!

(社 美彌子)報道各社とは
協定を結んでいますから

先ほどの告発が
誘拐犯からの指示である事は

事件解決まで公表されません。

ですが 記者会見は
テレビで生中継されており

告発は 各局のワイドショーで
大きく取り上げられました。

動画の再生回数 12万回。

しかも 犯人から
樹くん解放の連絡はなく

事件は まだ継続中です。

自然な形で続報を絶つには
当分の間 神崎瞳子

行方不明になってもらうしか
あるまいな。

どうして私が どこかに
隠れなければならないのよ!

ですから 今 説明したように…。
(瞳子)冗談じゃないわ!

17年ぶりの日本でのリサイタルを
中止にしろとでも言うの!?

(貴巳)
いいかげんにしてください!

大きな声 よしてください。

(瞳子)車を呼んでちょうだい。
(家政婦)あっ はい…。

(瞳子)見ず知らずの子供のために
私が犠牲を払ういわれはないわ。

おや 神崎さん。

普段 おっしゃっている事と
随分 違いますねぇ。

ホームページには 確か

「私は法には従わない
弱い者の嘆きに従う」と

ありました。

誘拐された樹くんは
これ以上ないほど弱く

無抵抗な存在ですが。

あなた 杉下さんでしたっけ?

はい。

私の経歴は本物ですけれど

主張は商品イメージのひとつなの。

イメージがアーティストにとって

重要な付加価値である事は
ご存じね?

私は 闘うディーバ
というイメージを

何十年もかけて作ってきたのよ。

仕事の邪魔はさせないわ。

いいでしょう。

しかし あなたが協力を拒み

仮に 樹くんが
このまま帰らなかったとしたら

どうでしょう?

事件が公になった時に

あなたの
エンターテイナーとしての価値は

致命的な打撃を受けるのでは
ないでしょうか?

それは… 脅迫?

忠告と受け取って頂ければ。

いいわ。

どこかに隠れていろと言うのなら
ここに滞在させて頂くわ。

(貴巳)はっ? なんですって?

この年末に
どこのホテルのスイートルームが

空いてるっていうの?

私は場末のビジネスホテルなんて
ごめんよ。

先生 ここは。

樹のためだ。 仕方ないだろう。

それから あの手紙を私に読ませた
杉下さん。

あなたには
最後まで付き合って頂くわ。

それが 協力する条件よ。

わかりました。

(田崎)では 秘密保持のために
携帯をお預かりします。

犯人が殺されたと告発してる
三雲生命の社員 天野弘さんです。

ひょっとして
ご記憶にありません?

いや… 見覚えないな。

これは どちらに?
ここで結構よ。

失礼致します。

ありがとう。
(家政婦)ええ…。

(市原幸雄)神崎瞳子さん?

人違いよ。

俺 あんたの事 知ってるよ。

♬~

♬~

俺は このあと
天野弘さんのほうを調べてみます。

では 僕は残って 神崎さんを。

実に興味深いご婦人です。

それじゃ…。

おや お二人 おそろいで。

警部殿のお目付役を
仰せつかりました。

それはそれは
どうも お疲れさまです。

本当ですよ もう…。
ただでさえ遠出して疲れてんのに。

遠出とは
どちらかにいらしてたんですか?

槙さんたちがいた
千葉の別荘ですよ。

それが また辺鄙な所で…。

どのぐらい辺鄙でした?

見てください 見てください。
すごい辺鄙ですから。

ほら… ねっ?

樹くんの父親の目撃情報はおろか

別荘に
この春から人が住んでた事さえ

誰も知りませんでしたよ。

ちょっと失礼。 この女性は?

(芹沢)ああ 住み込みの管理人で

貴巳さんたちの
世話をしていた人です。

一応
話は聞いてみたんですけど…。

いいえ。

私がいる間 若い男性が
訪ねてみえるなんて事

一度もありませんでしたよ。

まあ くたびれ儲けですよ。

それぐらいにしておけ。

はい。

なるほど。

(ノック)

犯人が私を選んだ理由?

ええ。 何か 思い当たる事は
ないかと思いまして…。

フッ… フフフ…。

あるわけないでしょう。

どうぞ。

それより 杉下さん。

あなたは どう思うの?

あなたの発言の何かが
犯人の引き金を引いた。

そして 利用すべき影響力のある
著名人として

あなたが選ばれた。

いや あるいは
以前から あなたを知っていて

なんらかの目的で
必要なピースとして

この誘拐事件に
あなたを組み込んだ。

おかげで 17年ぶりの
日本でのリサイタルは

中止になるかもしれないわね。

ちなみに

17年前に帰国された理由は
なんだったのでしょう?

♬~

「東洋の歌姫がパリの片隅に」と
ありますね。

この記事があれば
日本で歌えるかもって思ったの。

パリで歌い続けても
なんの後ろ盾もない。

これ以上 上を目指したら…。

逮捕歴のある過去は
すぐに暴かれてしまう…。

隠したい事は 暴かれるよりも
自分から告白するほうが

価値があるのよ。

なるほど。

フフフフ…。

(泣き声)

(風間楓子)で 私を呼び出したのは
どうしてですか?

天野さんの遺族の所へは
本部の人間が行ってるだろうし

三雲生命は ここ数年
急成長を遂げた企業だから

その社員の自殺となれば
『フォトス』が調べてる…?

あっ 当たってる? 俺の勘。

あっ 当たってる。

三雲生命の社員の自殺は
天野さん一人じゃない。

この5年で 3人自殺してます。

3人…。

この8月に天野弘さん

2年前に多田誠さん

5年前に石田圭さん。

その一連の自殺を調べていた
尾幡克彦ってフリーライター

秋頃
暴漢に襲われて大怪我をした。

(尾幡克彦)うわっ うわーっ!
うわっ うわっ!

(楓子の声)以後 彼は姿を消し

この件を追う記者は
いなくなった。

うちも
上からストップがかかりました。

ところが…。

神崎さんの あの告発が
テレビで流れて…。

ええ。 どこも一斉に動き出してる。

その尾幡ってライターの居所
わかるかな?

古い芸能記事ばっかり見て
何 探してるんです?

ああ これです。

(青木)「神崎瞳子さん
楽屋で塩酸を浴びせられる」?

神崎瞳子って ここにいる あの?

ええ。

(青木)「この事件で
神崎さんは左腕に火傷を負った」

「事件直後 楽屋から

若い女が立ち去る姿が
目撃されているが

犯人は捕まっていない」

♬~

(ノック)

(解錠音)

尾幡克彦さんですか?

警察です。

三雲生命の事で
ちょっと 話を伺えたらと…。

♬~

どうぞ。

(尾幡)自殺した三雲生命の社員は

3人とも
営業部で一人暮らしだった。

ただ 3人とも自殺の前に
2週間の有給休暇を取ってる。

2週間もか…。

どこで何をしていたのか
誰も知らない。

ツイートぐらい
残してなかったの?

遺族の話だと
営業に異動になった時に

SNSは 一切やらないって
誓約書を書かされたそうだ。

家族への連絡も控えるようにと。

それで 休暇中の行動が
誰にも わからなかったか…。

それ以前の生活も 一切合切な。

もちろん
誓約書自体 かなり違法性が高い。

案の定 三雲生命じゃ

「そんなものは存在しない」の
一点張りだ。

あなた 3人が休暇中に
何をしたのか突き止めたんだろ?

だから 襲撃された。

俺を襲ったのは
指定暴力団 蠍龍会の連中だ。

(尾幡)ああ…。

うっ! ああ…。

(西 英司)尾幡さん
おとなしくして長生きしようよ。

(西)ねえ?
(尾幡の泣き声)

(組員)おやじ…。

あっ!

♬~

お互い これっきりにしたいよな。

そのハードディスクを
取り戻したら

続きが聞けるってわけか。

(尾幡)だが 奴らと所轄のマル暴が
お友達なのは 公然の秘密だ。

まともなやり方じゃ
何も出てこないぞ。

♬~

冠城さん。

こいつは G案件だ。

G案件?

(ドアの開閉音)

槙の様子は どうだった?

だいぶ落ち着いたようです。
(敦盛)そうか。

私も すぐにでも
顔を見に行きたいんだが

いつ 犯人から連絡が入るか
わからないんでな。

よければ 私が あとで…。

いやいや 君は ここにいてくれ。

もし 犯人から金の要求があったら
すぐに対処してもらう。

はっ。

(ため息)

なんでもいいから
早く終わってくれないかしらね。

なんでもいいって…
子供が誘拐されてるんですよ!

誰の子か わからない子供がね。

なんですって…!

これは 僕の推測ですが

17年前
神崎さんに塩酸を浴びせたのは

貴巳さんではありませんか?

フフフフ…!

もう時効なんだから
話してもいいわよね。

私に塩酸を浴びせたのは
確かに この女よ。

あの頃
優さん 私に夢中だったから。

嘘です!

だったら
どうして 楽屋に来たの?

♬~

私が被害届を出してたら
あなたがスキャンダルになったわね。

自分に逮捕歴があったから 警察と
関わりたくなかっただけでしょ!

おかげで あなたは
優と結婚できたんでしょ。 違う?

♬~

あなたの顔を見てるだけで
気分が悪くなる…。

それなら 私は
ここにいるのが楽しくなるわ。

(瞳子)ひょっとして

犯人は 敦盛家の人間を
苦しめたいんじゃないのかしら。

いいかげんにしてください!

♬~

(芹沢の声)
なんか 壮絶でしたね…。

犯人は 敦盛家の人間を
苦しめたいんじゃないかって

あれ 当たってんじゃねえか?

僕も そう思います。

だとしたら 敦盛劉造さんも
犯人のターゲット…。

ええ。 敦盛さんは 三雲生命の
一連の自殺と関わりがある。

しかし 僕は それだけでは
ないような気がしているんですよ。

そこで…

お二人にひとつ お願いしたい事が
あるのですが…。

ええ~…?

(携帯電話の振動音)
(荒い息遣い)

(携帯電話の振動音)

(家政婦)貴巳様!

貴巳様! 貴巳様!

(家政婦)誰か!
誰か来てください!

貴巳様!

芹沢さん 救急車。
(芹沢)あっ はい。

(芹沢)あっ もしもし?
救急車 お願いします。

急病人です!

(医師)事情があって ご家族の方が
いらっしゃれないとか。

ええ。
僕が伺って お知らせする事に…。

貴巳さんは 昨年夏に
心臓の大きな手術をして

半年ほど入院されたのですが
容体が好転しませんでね…。

移植するしかない状態でした。

しかし 病院で
ドナーを待ちながら逝くよりも

普通に生活したいと
入院を拒否された。

槙さん
樹くんのお父様は誰なのか

話して頂けませんか?

あの人は関係ありません。

♬~

自分を捨てた男の事
まだ愛してるのね。

愚かな子ね。

そうでしょうか。

僕には とても意志の強い
お嬢さんに見えましたが。

だとしたら

愚かで
意志の強い子なのかもしれない。

この先 あの子は
何をしでかすか わからないわよ。

もう 夜も遅いので
少し休まれては?

そうですね。

じゃあ あと1杯で…。

敦盛さん。

もし 貴巳さんが死んだら

槙さんと樹くんの親権は
あなたに移るんでしょ?

ええ。

私が あの2人を引き取って

樹を 敦盛の血を引く後継者として
立派に育てていくつもりですよ。

私は 樹を

国家のお役に立てる人間として
育て上げていこうと思ってる。

そのために私は
今 私の持てる力を存分に使って

あの子に道を整えていきたいと
そう思ってる。

(芹沢)杉下警部…。

失礼。

(伊丹)わかりました。
亡くなった優さんの血液型。

AB型でした。

病室で確認したのですが

貴巳さんはO型
槙さんもO型でした。

一般的に
AB型とO型の両親の間に

O型の子供は生まれません。

そして
貴巳さんは 授かり婚だった。

槙さんは 優さんの子ではない?

ええ。 敦盛家の血を
引いていない事になりますねぇ。

敦盛さんは
その事を知らないのか。

それを知ったら あの人

この事件から 手を
引いてしまうかもしれませんよ。

この事は しばらく内密に。
了解。

貴巳さんの元恋人の
DV男を洗うぞ。

所轄に被害届が出てるはずだ。
了解!

♬~

(ドアの開く音)

おい 急ぐぞ。

♬~

♬~

(物音)

(奈美)ああ… うっ…!

♬~

(奈美)うっ…。

♬~

ああ…!

ああーっ!

なんだ? お前。

(組員)よし…。

うっ…!

あ… うっ…。

へえ~ 本庁のお巡りさんか。

やめとけ 松岡。

こいつは
しょせん 宮仕えの公務員だ。

あとで どうにでもなる。

お前は 自分の仕事を片付けろ。

(組員)オラッ!

(尾幡)
あの神崎とかいう女のおかげで

ネットで火がついて
もう3人の名前が挙がってる。

今度こそ マスコミも…。

ちょっと待ってくれ。

♬~

誰だ!

(床がきしむ音)

はっ? あっ!

(尾幡)あっ!
うわっ うわっ うわっ!

うわっ! ああっ…! うわっ!

(尾幡)「うわっ! うわっ…!」
尾幡さん?

(尾幡)「やめろ… やめろ!」
尾幡さん!

(尾幡)「うわーっ!」

(尾幡)「うわっ! うわっ!
うわあーっ!」

(不通音)

♬~

(ため息)

(奈美)ごめんなさい。 私…。

大丈夫。

どうにかなる。

…って まあ 説得力ないけどね。

ああ…。

(アナウンス)「留守番電話サービスに
接続します」

「合図の音がしましたら
伝言をどうぞ」

神崎瞳子 行方不明かっつって
ネットじゃ大騒ぎだよ。

あれ? 冠城は?

(携帯電話の振動音)

(ため息)

(神戸 尊)はい。
正月休みに入った 神戸です。

いろいろ
スケジュールもあるでしょうが

ひとつ
頼まれてもらえませんかねぇ。

ええ…?
ひとつだけにしてくださいよ。

ええ。 実は 昨晩から冠城くんと
連絡が取れないんですよ。

えっ? 冠城さんと?

ええ。 では よろしく。

杉下警部。

貴巳さんの元恋人の血液型

O型でした。

槙さんの父親で
まず 間違いないですね。

ただ 現在は傷害で服役中。

誘拐には無関係です。

どうもありがとう。

♬~

おはようございます。
おはよう。

新聞に
あなたの事が載っていますよ。

♬~

「この子 誰?」と
聞かないんですか?

あなたは 槙さんと
面識があるのではありませんか?

なぜ?

ゆうべ あなたは

「この先も あの子は
何をしでかすかわからないわよ」

と言いました。

一面識もない少女の事を
話すのであれば

普通は「あの子」ではなく
「その子」ですよね?

杉下さんの
聞き間違いじゃありません?

(電話)
入電です!

(電話)

(電話)

もしもし 敦盛だ。

もしもし!

(ボイスチェンジャーの声)
「車に乗って 多摩方面に向かえ」

「運転は 神崎瞳子にさせろ」

神崎? なんで あの女に?

おい! もしもし? もしもし!

ああ…
彼女は 今 行方がわからない。

「居場所は 警察に聞け」

おい! もしもし!
おい 樹は大丈夫なのか!?

ええ? 樹は…!
(電話が切れる音)

(不通音)

神崎さん…。

選択の余地はないわけね。

♬~

(エンジンをかける音)

♬~

(携帯電話の着信音)

(敦盛)止まってください。

ここへ向かってください。

わかったわ。

♬~

こんな所で
何をしろっていうんだよ?

そこか?

(敦盛)ちょっと…
ちょっと どいて。

樹! 樹!

♬~

(敦盛)ん?

うわっ!

♬~

(敦盛)クソ~!

ええっ?

ええっ!?

♬~

(2人)ああっ…!

(パトカーのサイレン)

被害者は 尾幡克彦さん 40歳。

職業 フリーライターです。

三雲生命の一連の自殺を
調べていた方ですねぇ。

昨日の午後
冠城くんが会っているはずです。

(益子桑栄)死亡推定時刻は
昨晩の8時から10時ってとこだな。

心臓を ひと突きしたあと
左にひねってる。

うん… これは プロの手口だな。

尾幡さん殺害の犯人と誘拐犯は
別人ではないでしょうか。

ええっ?
プロならば

遺体を毛布で覆うような
まねはしません。

これは 遺体を

そのままにしておけなかった
人間のする行為です。

だとしても

こいつが
敦盛さんを ここに呼びつけて

身代金を要求してるのは
事実ですよ。

ええ そこなんです。

一連の自殺を告発しておきながら

なぜ 今になって
金を要求してきたのか。

僕には解せない。

(益子)おっと!

爪の間に皮膚片が残ってるぞ。

ガイシャは 最後のあがきで
ホシに取りすがったんだな。

前歴があれば
このDNAから すぐに割れるな。

(敦盛)ああっ!
それに手を触れないでくれ!

このキャリーケースに
発信器でも取り付けるんなら

警察官を辞める覚悟をするんだな。

身代金は
いくら払ってもいいんだ!

私は なんとしても
樹を取り戻したいんだ!

でも あんたたちのDNAだけは
採らせてもらいますよ。

DNAって なんのためにだ?

これだけ
現場 踏み荒らしてるんだ。

まず あんたたちを除外しないと
こっちは仕事になりませんからね。

いやいや だからといって…。

(益子)これで 頬の内側
2回ほど こすってください。

ええ…?

一体 どういう事なの!?

尾幡さんは
見せしめに殺されたんだ。

もう誰も死なせない…。

何をするつもりなの…?

幸雄くん!?

(瞳子)「幸雄くん!? 幸雄くん…!」

♬~

(ため息)
なるほど こういう事ね。

まったく…!

(ノック)

「(ノック)」

なんだ?
おう。

この忙しい時に 結構なお荷物
抱え込んだらしいじゃねえか。

もう 話いってんのか…。

ああ。

さっさと片付けようぜ。

お前 見ねえ面してんな…。
(神戸)ああ…。

みんな 正月休みで…。
俺だって迷惑してるんだよ!

この年の瀬に
こんな面倒かけられてよ…。

文句あんなら
年明けまで待ってろ!

いや あの…。

どうぞ。

おう!

(組員)マジかあ。

おいおい 散らかしたら
ちゃんと片付けろよ。 オラ。

豚小屋なみに汚えな。

所轄の刑事です。

あーあ。

随分まぬけな顔した奴だなあ。

お前 どこの所轄だ?

まあ でも やっぱり

警察官 拉致しちゃ
まずいでしょ…。

まぬけな顔は
ひどいんじゃないですか。

あくまで演技ですから。

あっ 痛っ!

なんだ お前ら 知り合いか?

(神戸)ああ いやいや
まあまあ まあまあ…。

冠城さん!

彼女を。
(神戸)了解。

(組員)なんだ お前ら!

うわっ! ああっ!

ああっ!

(組員)ふざけんじゃねえぞ
お前 この野郎!

(組員)てめえ…!

オラーッ!

(奈美)ああっ! キャーッ!

(組員)うわっ! ああーっ!
ああっ!

うわっ!

(組員)待て!
(奈美)ああっ!

(組員)ああーっ! ああっ!

ふざけんじゃねえよ!

(組員)ああーっ!

♬~

(松岡 大)オラッ…! しゃあ!

うあーっ!

オラッ!

♬~

ああっ!

(ため息)

(西)お巡りさん あんた強えな。

フッ… 降参だ。

(ため息)

(パトカーのサイレン)

(奈美)あの…
本当にありがとうございました。

君 大変でしたね。
大丈夫ですか?

軽く運動したようなもんです。
(笑い声)

神戸くん お手数をかけました。

いえいえ。 僕にできる事でしたら
たまに いつでも。

あっ ちょっと失礼。

♬~

あっ そうだ。

これ レプリカなんだけど
よかったら。

サンキュー。

それでは よいお年を。

♬~

駄目です。
蠍龍会の連中 全員 完黙です。

特に ふてぶてしいのが
松岡っていう坊主頭。

尾幡の爪の間から出た皮膚片が

お前のDNAと一致したぞって
教えてやっても

薄ら笑いを浮かべてやがる。
そうですか。

あっ ちょっと
これを見てもらえますか?

(伊丹)なんなんです? これ。

精神再構築セミナーと称する

三雲生命の再研修セミナーです。

恐らく
海外でも類を見ないものでしょう。

対象は
ノルマが達成できなかった社員。

表向きは 有給休暇を使った
自主参加ですが

事実上は強制です。

隔離された場所で衣食住を制限し
体を衰弱させ

罵倒による人格否定を繰り返す。

洗脳の三要素が
全て そろっています。

これが 1日2時間の睡眠で
2週間 続きます。

うわっ 正気の沙汰じゃない…。

セミナーのあと
ノルマが達成できた社員には

これが 成功体験の一環として
記憶されます。

セミナーが始まったのは8年前。

受講後 天野弘さんを含む3名が
自殺しています。

これ 自殺までいかなくても

かなり重い精神疾患
残すんじゃないですか?

だが それなら 労働基準監督署

被害者たちの訴えが
山ほど きてるはずだろ。

ところが 三雲生命には 一度も
立ち入り調査が行われていません。

その訴えを隠蔽するように

三雲生命から 所管の厚生労働省
金が流れてる!

はあ…
そのパイプ役が敦盛劉造…。

僕も そう思ったんですが
どうも違うようです。

尾幡さんは これを…。

G案件?

不正な金は 一切 動いていない。

つまり
証拠が残らない案件って事だ。

(伊丹)G案件?

(携帯電話の振動音)
失礼。

甲斐さんが お呼びです。

(甲斐峯秋)
誘拐事件には無関係である

敦盛劉造氏の周辺を詮索するのは
控えてもらいたい。

どちらからの要望でしょう?
私は伝えたよ。

では ひとつだけ。

敦盛氏は 財界 官界の方々と
頻繁に交流されているようですが

甲斐さんとも?

ああ… 異動してからは
呼ばれていないんだがね

Gentlemen's social clubには。

なんです? その

Gentlemen's social club
ってのは。

(甲斐)政財界の要人

並びに 各省庁の事務次官レベルが
毎月 集まる

まあ 懇親会みたいなものだね。

(甲斐の声)敦盛劉造氏や
三雲生命の三雲会長

それに 法務省の日下部事務次官

衣笠副総監も常連だ。

G案件のGは
Gentlemen's social club…。

ひとつ言っておくが

私も 宮仕えの身なんでね。

♬~

私が財界人や省庁の役人と
食事をしたりする事が

何か 法に触れたり
するものなんですか?

いいえ。

あっ ところで あなたは

党大会で このような発言を
されていますねぇ。

社員が 組織のために
全力を尽くす事で

企業の体力が向上し
国際競争力が増す。

その事が 国家を繁栄させる。

ひとつの目標のもとに
国民が一丸となるのが

この国の伝統です。

(敦盛)はい。

私は そう考えておりますが。

三雲会長も
よく似た考えをお持ちのようです。

仮に あなたが

厚生労働省の幹部に
会長を引き合わせて

三雲生命の急成長は

社員の精神教育に 熱意を持って
取り組んできた成果であり

今後も期待している
と言えば どうでしょう?

あなたの意向をくんだ
幹部の指示で

救済を求める
三雲生命の社員の訴えが

握り潰される事態も
あり得るのではないでしょうか?

それは面白い仮説ですねえ。

しかし そんな目配せ程度の事で
官僚が動きますか?

あなたは 内閣人事局にも
影響力をお持ちですね。

厚労省では
部長から局長に昇進すれば

俸給は3段階上がります。

年収は300万円以上アップ。

在任期間によっては 退職金は
なんと プラス1000万円以上。

しかし その俸給は
国民の税金で支払われています。

つまり あなた自身は
法に触れずに

末端の人間に不正を強いている
とも言えますねぇ。

(敦盛)それは ご自分でも
おっしゃってるとおり

なんの証拠もない
ただの仮説ですね。

(瞳子)でも…。

末端で訴えをごみ箱に捨てた人が
逮捕されて

誰の意向だったのか
上へ上へ たどっていけば

あなたに
たどり着くんじゃありません?

(敦盛)ハハハハハ…。
これだから 女の人は困る。

そんな事で 誰が私の名前を
表に出しますか?

官僚というものはね
先々を見据えて

黒いものでも
白と言いきるものなんですよ。

あなたに
そういう事がわかります?

(桐島)それより そちらの捜査で
何かわかった事はないんですか?

犯人がマンションを出てからの
足取りとか。

(結城)付近一帯の防犯カメラは
全て あたったんですが

容疑者らしき人物は
今のところ まだ…。

(敦盛)じゃあ 犯人は 樹を連れて

煙のように
姿を消したっていうのか?

あなた方のほうこそ

税金泥棒と言われないように
しっかり努力してくださいよ。

まったく…
自分で捜査妨害しておきながら

勝手な事 言いやがる。
本当っすよ。

(川村)あの人は 昔から
槙さんや樹くんの事になると

頭に血が上っちゃうんですよね。

失礼。
(川村)はい。

以前にも 何かあったのですか?

あっ… 4月の終わり頃でしたか
出産を終えて退院した槙さんが

行方不明になったという連絡が
ありましてね。

午前中に病院を出たっていうのに
こんな時間まで帰ってこないんだ。

赤ん坊を連れて
どこ行ったのか…。

(川村の声)私は

槙さんが子供を産んだ事も
知らなかったものだから

驚きましてね。

家出?
家出なんかするわけないだろ!

なんで うちの子が
家出しなきゃいけないんだ!

ええっ? 冗談にも程がある!
すいません。

槙たちは千葉の別荘にいます。
(敦盛)えっ?

私も今から行くところなんです。
お騒がせして すいませんでした。

(ドアの開く音)

敦盛さん あなたは

槙さんと樹くんの事を
とても大切に思っておられる。

それは 当たり前じゃないですか。

でしたら あなたは

先月まで 槙さんたちがいた
千葉の別荘を

何度も訪ねておいでですね?

えっ…
ええ そりゃ まあ…。

では…。

この女性のお名前を
教えて頂けますか?

(敦盛)誰だ? これ。
覚えがないな。

どなたです?

どなたって この人
別荘の管理人じゃないですか。

住み込みで 槙さんたちの世話を
してくれていた人ですよ。

何度も別荘に足を運んだあなたが
ご存じないなんて

おかしな話ですね。

敦盛さん。 槙さんたちは

マンションに移るまでの
7カ月の間

本当は 別荘には
いなかったのではありませんか?

いや… 実はですね

わからないんですよ。

はい?

貴巳は 槙たちと一緒に
別荘に行くと言って

姿を消したんです。

(伊丹)姿を消した?
(敦盛)ええ。

八方 手を尽くしたが
どうにも見つからなかった。

この事件が起こるまで
本当に わからなかった。

そこへ突然 貴巳が帰ってきて

あなた方に 別荘にいたと
言ったもんだから

私も つい 話を合わせたんです。

なんで そんな嘘に
口裏合わせたんです?

今まで どこで何をしていたのか
知られたくない事情でも

あるんじゃないかなと
思ったんですよ。

そんな事は 樹が戻ってから
ゆっくりと問いただせば

済む事じゃないですか。

(ドアの開く音)

(家政婦)貴巳様が…
亡くなられたそうです。

(家政婦の泣き声)

♬~

(心電図モニターの停止音)

千葉県警
別荘を確認しましたが

人が住んでた形跡
なかったそうです。

この女性
一体 何者なんですかね?

恐らく
この屋敷を出た貴巳さんたちが

どこで何をしていたか
知っている人物

そして
それを隠しておきたかった人物。

♬~

僕は この事件を解く鍵は

7年前に亡くなった優さんに
あるのではないかと思っています。

当初 敦盛家とは
無関係と思われていた神崎さんは

優さんを介して
貴巳さんと関わりがあった。

あの女性も どこかで 優さんと
接点があるのではないでしょうか。

(渋沢武則)優くんが担当していた
案件を見たい?

♬~

右京さん これ

三雲生命元社員の労災案件です。

「市原敏雄さん 25歳」

相談人は 祖母の市原澄江さんと
弟の市原幸雄さん。

「平成22年に

三雲生命を長期の無断欠勤で
懲戒解雇となり

その半年後に 富士の樹海で
自殺体として発見された」

ここ。

欠勤前に 彼も
2週間の有給休暇を取ってますね。

例のセミナーが始まったのは
8年前。

恐らく この市原敏雄さんが
最初の犠牲者です。

遺体が見つかったのが
解雇されたあとだったから

マスコミにも 社員の自殺として
把握されなかったんですね。

優さんも 父親の敦盛代議士が
この件に加担しているとは

夢にも思わなかったのでしょう。

♬~

あっ これ 別荘にいた女性ですよ。

ああ 渋沢さん
この2人なんですが…。

(渋沢)ああ これは

私がお見舞いに行った時
撮ってあげたものです。

この2人は
彼の葬儀にも出てますよ。

この女性が市原澄江さん
こちらが幸雄くんですね?

そうです。

(綿貫 肇)よし。

尾幡が殺される直前に
話していた相手がわかりました。

よし わかった。

今 杉下からも写真がきます。

送ってくれ!

(中園)同じ男だ!

(伊丹)女のほうは
別荘にいた人物です。

この2人の身元を調べろ。

「中園参事官 あと ひとつ」

樹くん誘拐時の犯人の映像と
公衆電話付近の幸雄くんの映像を

歩容解析してみてください。

♬~

(中園)一致した!

(捜査員)出ました。
誘拐の容疑者を特定!

8年前に死亡した
三雲生命の元社員

市原敏雄の弟 市原幸雄 25歳。

祖母の澄江 76歳も
関与している可能性がある。

両名の現住所は
西多摩郡西平4-2-5。

(内村)
至急 両名の居場所をつかめ。

(一同)はい!

優さんが亡くなったあとも

2人は 敏雄さんの死の真相を
突き止めようとしていた。

そして 一連の自殺を調べていた
尾幡さんと知り合い

G案件のからくりを知った。

だとしたら 誘拐の実行に

澄江さんも
加担してたんじゃないですか?

あっ…。

(敦盛)じゃあ 犯人は 樹を連れて

煙のように
姿を消したっていうのか?

2人いれば
煙のように消える事も可能です。

彼らは 防犯カメラに映る事を
想定していたはずです。

これは 彼らが仕掛けた罠だった。

(冠城の声)それで
ニット帽まで かぶせて…。

(杉下の声)
彼は 着替えて逃走した。

♬~

じゃあ 樹くんは
このマンションから出ていない…。

ええ。 どこか別の部屋に移されて

今も
澄江さんが見ているはずです。

♬~

マンションを捜索してくれ?
どの部屋か わかってるのか?

いえ。 恐らく 本人の名前では
借りていないと思います。

(内村)付き合ってられんな。

スマホの位置情報で
市原幸雄の所在が割れて

すでに 捜査員が向かってるんだ。

失礼します。

市原幸雄のスマホ
発見されましたが

本人の所在は不明です。
なんだと!?

「(電話)」
入電です。

敦盛だ。

(ボイスチェンジャーの声)
「3億円持って 1人で車に乗れ」

「広山町3-12に30分以内だ」

「樹と身代金を交換する」

わかった。

敦盛氏が出ます。

敦盛さんが屋敷を出たら
尾行もできないんですよ。

(中園)しかし 強制的に
全ての部屋を捜索するとなると

令状が必要なんだぞ。
方法はあります。

参事官
敦盛さんを引き留めるように

捜査員に伝えてください。

♬~

(エンジンをかける音)

待ってください! 敦盛さん!

樹くんは すぐに見つかるって
言ってますから。 ねっ。

(タイヤのスキール音)

(クラクション)

♬~

澄江さんが
別荘の管理人を演じている間

幸雄くんが
樹くんを見ていたはずです。

(中園)幸雄は 一度 マンションに
戻っているという事か?

ええ。 事件発生後の
防犯映像の中から

1人でマンションに入っていく
男性を全て洗い出して

歩容パターンを調べてください。

必ず 幸雄くんと一致する人物が
いるはずです。

♬~

じっとしているのも癪だ。
やってみろ。

はあ!

(瞳子)警察が まもなく
そっちへ向かうわ。 すぐに出て。

(市原澄江)はい わかりました。

(泣き声)

♬~

(携帯電話の着信音)

もしもし 敦盛だ。

(ボイスチェンジャーの声)
「先のやまぶき広場で

茶封筒を見つけて
中の指示に従え」

スマホは車に置いていけ」

「10分以内だ」

よし わかった。

♬~

対象者 車を置いて
どこかに向かいました。

行き先は不明…。

なんらかの指示があったようです。

♬~

(綿貫)市原幸雄です!

その15分後に
澄江がマンションから出ています。

(内村)令状を取って
マンションを捜索しろ!

(一同)はい!

行かないんですか?

何かを見落としているような
気がします。

3億円は 確かに大金ですが

敦盛さんにとっては
致命的な額ではない。

目的は
初めから本当に金だったのか…。

幸雄くんは
尾幡さんが殺された事で

計画を
変えたのではないでしょうか?

(ため息)

参事官
幸雄くんの勤め先に連絡して

危険物がなくなっていないか
確認してください!

おい まさか 市原幸雄は…。

知識と材料があれば

単純な爆発物ぐらい
ひと晩で作れます。

僕とした事が…。

このキャリーケースに
発信器でも取り付けるんなら

警察官を辞める覚悟をするんだな。

彼は 敦盛さんが 捜査員に
発信器を付けさせないよう

指一本 触れさせない事を
見越した上で

あれを置いていった。
じゃあ あのキャリーケースに…。

ええ。
爆発物が仕掛けられている。

(子供たちのはしゃぐ声)

♬~(音楽)

おい 君。
おい おい… おい!

♬~

(田崎)すいません すいません!
すいません すいません!

いらないです!
すいません すいません…。

♬~

(伊丹)おい 奥 頼む。
(捜査員)はい。

♬~

(樹の泣き声)

先輩…。

(樹の泣き声)

(芹沢)市原澄江さんですね?

(伊丹)樹くんを渡してください。

(泣き声)

樹くん確保。

(伊丹)「樹くん 確保」
(一同)やった!

(中園)ハハハハ~ッ!
よっしゃ ハハッ!

ねえ あの子を助けてください。
ねえ あの子を助けてください!

(ノック)

神崎さんの姿が
見当たらないんです。

恐らく 彼女は
敦盛さんを追っています。

急ぎましょう。

♬~

(青木)そもそも
女性が苦手なんですよ。

しかも ああいう きれいで
目つきが鋭くて 強気なタイプ。

…ったく。
(受信音)

急上昇タグ 神崎瞳子…。

♬~

(携帯電話の着信音)

衣笠だ。

青木です。

すぐに休暇に入られたほうが
よろしいかと。

(携帯電話の振動音)

杉下です。

見たか? 神崎瞳子
すんごい動画が上がってるぞ。

(瞳子)
「これをご覧になっている今…」

どういう事ですか? これは。

「誘拐されていた敦盛樹くんが
保護された事をご存じのはずです」

「樹くん誘拐を企てたのは
私 神崎瞳子です」

「目的は 衆議院議員…」

敦盛邸で自撮りしたものですね。

スマホは あらかじめ
貴巳さんが瞳子さんのために

部屋に
用意しておいたのでしょう。

貴巳さんが?

私の問いに対する敦盛氏の答えは
こうでした。

(敦盛)「ハハハハハ…。
これだから 女の人は困る」

「そんな事で 誰が私の名前なんか
表に出しますか?」

「官僚というものはね
先々を見据えて

黒いものでも
白と言いきるものなんですよ」

「あなたにわかりますか?
それが」

「実際
検察も警察も動きませんでした」

♬~

あなたは この青年
市原幸雄くんを知っていますね?

覚えていません。

僕は
ずっとわからなかったんです。

誰が あなたに
こんな怪我を負わせたのか。

幸雄くんたちにはできない。
なぜなら

あなたは 優さんが娘として
大切に育てた人だからです。

だとしたら
あなたを傷つけたのは

あなた自身でしか あり得ない。

幸雄くん 澄江さん 貴巳さん

瞳子さん そして槙さん。

あなたたち5人は
敦盛さんの犯罪を暴くために

この事件を企てた。

ひとつは
G案件として行われた隠蔽工作

ですが
あなたたちには もうひとつ

どうしても暴かなければならない
犯罪があった。

今回の偽装誘拐は
その証拠をつかむためでした。

しかし 尾幡さんが殺された事で
幸雄くんは 今

敦盛さんの命を
奪おうとしています。

あっ!

それ… 私のだ!

♬~

クソ…!

人を馬鹿にしやがって…。

幸雄くんは どこかで
敦盛さんを待っているはずです。

あなたには
その場所がわかりますね?

今なら まだ間に合います。

話してください。

♬~

♬~

ここは…。

♬~

誰かいるのか!

金を持ってきた。 樹を返せ!

♬~

お前 誰だ?

あんたは
自分が死なせた人間の顔も

その家族の顔も知らない。

(敦盛)何を訳のわからない事を
言っているんだ。 樹を返せ!

(幸雄)
ちゃんと警察に保護されたよ。

なんだと…?

じゃあ なんで
こんな事をするんだ!

人を苦しめて手に入れた金と
一緒に

あんたを吹き飛ばすためだよ。

そのキャリーケースに仕込んだ
爆弾でな。

爆弾!?
少しでも動いたら

あんたの胴体と足は
バラバラになる。

おい… ちょっと待て。 ちょ…。

そうね。

それが
この男の最期にふさわしい。

考えてみれば

これが 一番確実な方法ね。

2人で グルだったのか。

初めから 気にくわない女だと
思ってたが…。

そう聞いて嬉しいわ。

何か言い残したい事はある?
ふざけた事はやめろ!

あなたは
一瞬で死ねる事に感謝すべきね。

ちょっと待て… 待て。

(敦盛)落ち着け… 落ち着け!

神崎さん
それを下に置いてください。

近づけば押します。

(槙)瞳子さん! 幸雄くん!

幸雄くん。

槙! お前 なんで
こいつらを知ってるんだ!

神崎さん
あなた方を結びつけたのは

7年前に亡くなった
優さんでした。

ここは 優さんの葬儀が行われた
教会ですねぇ。

あなた方は その日

この教会で
出会ったのではありませんか?

これ 優先生が
よく聴いてたんだ。

♬~

瞳子さん?

貴巳さん…。

槙です。

こんばんは。

(槙)こんばんは。

槙ちゃん?

(杉下の声)あなたは
優さんが 死の間際まで

幸雄くんたちのために
力を尽くしている事を知った。

そして 一家の大黒柱を失って
困窮していた彼らに

あなたの家を
住まいとして提供しました。

空き家の管理を
お願いしただけよ。

貴巳さんも
賛成してくれたわ。

どういう事だ?

貴巳と この女は
憎しみ合ってたはずだぞ?

あれは
実際に起きた塩酸事件を利用して

2人が敵対しているように
見せかけるための

お芝居でした。
芝居?

そのために 神崎さんは
火傷の痕に触れたり

17年前の話を持ち出したりして

僕を あの事件に導こうとした。

フフッ… 僕も
すっかり だまされました。

ですが 貴巳さんとあなたの間には
深い信頼関係があった。

それが いつ どこで生まれたのか
僕にはわかりません。

しかし ある事で 絶望のふちに
立たされた貴巳さんは

あなたに救いを求めた。

そこまで おわかりなら

この男が
生きるに値しない人間だと

ご存じのはずよ。

少しだけ…
少しだけ時間をください。

「そんな事で 誰が私の名前なんか
表に出しますか?」

その動画を見てください。

「先々を見据えて 黒いものでも
白と言いきるものなんですよ」

ハハ… なんだ? これは。

こんなものは
なんの証明にもならない。

おっしゃるとおり。
ただ あなたの状況を

いくらか変える事にはなると
思いますよ。

(呼び出し音)
(日下部彌彦)「はい」

日下部事務次官ですか?

敦盛代議士が
話がしたいそうですが…。

「今 忙しいので
君からお伝えしてくれ」

(日下部)
樹くんも保護された事だし

しばらくは公務を忘れて

ゆっくり お休みになったほうが
よろしい… とね。

では 失敬。

ちなみに 衣笠副総監は

樹くんが保護された直後に
休暇に入って

連絡がつかないそうです。

疑惑の渦中にいる人間とは
距離を置く。

これは
極めて常識的な判断でしょう。

それに
世間は 疑惑には慣れっこだ。

こんな事は すぐに忘れる。

ええ。
これまでなら 半年もすれば

みそぎを済ませた顔をして
権勢の座に戻れたかもしれません。

しかし 今度は違う。

あなたの もうひとつの犯罪が
暴かれるからです。

何?

動かないで!

ちょっと…
あっ! 幸雄! 幸雄…。

ばあちゃん…。
心配したじゃないの!

槙ちゃん 大丈夫?

敦盛さん あなたは

槙さんが実の孫ではないと
知っていました。

授かり婚と聞いて
血筋にこだわるあなたが

出生を調べなかったはずがない。

だから それがなんなんだ?

実の孫ではない槙さんと

Xとの間に生まれたのが
樹くんなら

敦盛家とは無関係です。

その身代金を用意する
理由がない。

しかし あなたは最初に
こう言った。

樹は 敦盛家の血を引く
たった一人の男子です。

あなたには そう断言するだけの
確信があった。

あなたが 槙さんに乱暴して
妊娠させたからです。

えっ…!?

そんな証拠が どこにあるんだ。

そう。 あなたは 貴巳さんにも
同じ事を言ったのでしょう。

乱暴の痕跡など
すでになかった。

警察に相談しても
相手は敦盛劉造です。

まともに
相手にしてくれるはずがない。

貴巳さんは
槙さんと樹くんを連れて

姿を消した。

♬~

貴巳さん

電話で泣いていたわ。

(貴巳)「瞳子さん…。
お願い 助けて…」

槙を助けて…。 槙を 助けて…。

(瞳子の声)話を聞いて
怒りで体が震えた…。

あなたは すぐに帰国して
貴巳さんたちを

幸雄くんたちのいる あなたの家に
かくまう事にしたんですね?

槙が どんなに苦しんだか
わかる?

あなたを思い出すのが
恐ろしくて

最初は 樹を見る事も怖がった。

でも 亡くなった父は

私の本当の父が犯罪者だって
わかっていても

私を愛してくれた。

母も 瞳子さんも

幸雄くんも 澄江さんも…。

だから 私も
樹を愛そうと思った。

じゃあ どうして 今になって
偽装誘拐なんてやったんだ?

彼らには
もう時間がなかったんです。

槙さんが二十歳になれば
樹くんの親権者になれる。

しかし 貴巳さんの余命は
尽きかけていた。

貴巳さんが亡くなれば

未成年の槙さんと樹くんの親権は
敦盛さんのものになる。

そうなれば 2人は連れ戻されて

あの屋敷で
暮らす事になってしまう。

あなたたちは 追い詰められた。

(槙)私は 敦盛劉造を
正しく裁きたい。

♬~

正義を求めれば
無傷では済まない。

わかってるのね?

わかっています。

♬~

では 闘いましょう。

計画を立てたのは
あなたですね?

ええ。

実に大胆な計画でした。
あなたは初めから

我々 捜査員を
証人にするつもりでした。

まず 澄江さんが樹くんを預かり

マンションの別の部屋に移した。

幸雄くんは

犯人が押し入ったように
室内を荒らし

人形を使って
防犯カメラに誘拐犯の姿を残した。

(杉下の声)貴巳さんが現れて

警察に
樹くんの誘拐を信じ込ませ

敦盛さんの屋敷に乗り込んだ。

神崎さんは
巻き込まれた部外者として

三雲生命の社員の自殺を告発し
敦盛邸に侵入した。

そして…。

「殺されたのです」

貴巳さんが用意したスマホ
幸雄くんたちと連絡を取り

予定どおり 敦盛さんを車に乗せて
連れ出した。

計画では

行き先は 別の場所だったのでは
ありませんか?

ええ…。

空き家に
犯人と樹がいた痕跡を偽装して

樹の解放場所を知らせるメモを
残すはずだった。

しかし

尾幡さんの死を知って
幸雄くんが計画を変えた。

ここへ向かってください。

(杉下の声)それを知ったあなたは
臨機応変に対処して

当初の目的を果たした。

わかったわ。

(杉下の声)つまり 中に樹くんが
いるのではないかと思わせ

敦盛さんに家中を捜し回らせた。
その結果…。

(杉下の声)
犯人のものと区別するために

敦盛さんのDNAが採取された。

そのDNAの採取こそが
この計画の核心でした。

それは どういう事だ?

法的に有効なDNAデータは

間違いなく本人のものであると
確定するために

三者の立ち会いのもと

本人から任意で
採取されなければなりません。

今回は 複数の捜査員が
証人となりました。

あとは 槙さんと樹くんの
DNAデータがあれば

親子鑑定で 樹くんの父親が
あなただと証明されます。

ようやく
おわかりになったようですねぇ。

この計画の目的は

G案件として行われた隠蔽工作
槙さんへの犯罪

2つの犯罪を同時に暴く事で

敦盛劉造という
強大な権力を握る人間を

完全に葬り去る事でした。

貴巳は… あいつは
敦盛家を汚したんだ!

私は なんとしてでも

敦盛に正当な子孫を
残したかったんだ!

私は…!

何を どう おっしゃろうと

敦盛劉造さん
あなたは もうおしまいです。

うう…!

♬~

それを渡して頂けますね?

あなたになら。

あなたは これを手に持っている
姿を見せるために

僕たちを待っていたんですね。

幸雄くんが重い刑にならずに

少しでも早く
槙さんのもとへ戻れるように。

どうして最初に
渡してくれなかったんですか?

あなたが 蝶ネクタイをして
記者会見に飛び込んできた時

群れに属さない人だと思ったわ。

でも 警察組織の一員である事に
変わりはない。

話を全て聞くまでは

寝返らないという確証は
なかったの。

なるほど。 では もうひとつ。

あなたと貴巳さん お二人の間には
本当は何があったのでしょう?

フフッ…。

もう昔の事よ。

♬~

あなた…。

私の舞台 横取りして…。

この泥棒ー!

はあ はあ…。

あんたが悪いのよ!
私の舞台取るから…。

悔しかったら
歌って取り返しなさい。

(すすり泣き)

馬鹿な子ね…。

早く行きなさい。

ごめんなさい… ごめんなさい…!

そのスカーフ取って。

時間がないの!

♬~

あなた… 優の事務所に
相談に来てた人ね?

あの人の事 愛してるのね。

おなかの子供…。

あの人の子供ではありません。

あの人は いい父親になるわ。

(スタッフ)神崎さん お願いします。

(杉下の声)その時
あなたは何を思ったのです?

あの時の貴巳さんを見て
自分には こんなふうに

人を愛する事はできないって
思ったわ。

私は やはり
歌を選ぼうって思った。

あの時の子も
今では立派な歌手になってるわ。

おめでとうございます。
どうもありがとう。

事を起こせば

あなたは 全てのキャリアを失うと
わかっていたはずです。

何が あなたに
ここまでさせたのでしょう?

私は 路上でも刑務所でも
歌ってきたの。

私は法には従わない。

弱い者の嘆きに従う。

ええ… あなたはそういう人です。

しかし 同時に
槙さんたち5人は

あなたにとって
家族のようなものだった。

♬~(ピアノ)

♬~「Le moment important
et venu aujourd'hui」

♬~「De choisir le tournant
de ma vie」

♬~「Je doit m'en aller」

♬~「Je dois te quitter」

♬~「Le coeur bless」

♬~「Merci, merci, cherie」

♬~「Toi I'amour de ma vie」

♬~「Merci cherie」

♬~「Pour les joies
que tu m'as donnes」

♬~「Merci cherie,
adieu cherie」

♬~「Merci cherie, merci」

休暇 楽しまれましたか?

おかげさまで。

ところで 青木くんが

サイバーセキュリティ対策本部に
戻れるよう

あなた自らが
幹部を説得して回ったとか…。

彼も それなりに
努力したようですから。

あなたに火の粉が
かからないようにね。

(衣笠)そろそろ
2度目のチャンスを与えても

いい頃だろう。

そう考えただけですよ。

ハハハハハ… フフッ ハハハ…。

(月本幸子)特命係
また お二人に戻ったんですね。

心の底から せいせいします。

そういえば 槙さんは
家裁で少年審判を受けて

保護観察処分になる
見通しのようですね。

ええ。
彼女と樹くんの後見人は

渋沢弁護士が
引き受けるそうです。

遠からず 親子で暮らせるように
なる日が来るでしょう。

三雲生命への
立ち入り調査も始まったし

地検特捜部も やっと
重い腰を上げて

例の隠蔽事件を
調べ始めたようです。

でも あれは
数あるG案件のひとつ。

氷山の一角にしか過ぎない。

それでも 一歩前へ進んだ。

そう思って
捜査の進展を見守りましょう。

では
シャンパンでも開けましょうか。

♬~

では 新しい年が
明るい年になる事を祈って。

乾杯。
(一同)乾杯。

♬~

♬~

♬~

これは 殺人事件です。

(ナレーション)2人の刑事が
鋭い推理を始める。

(青木)オールバック刑事と
ワイルド刑事って…。

(芹沢)俺の同期です。
(立花和樹)何も話す事はない。

(野田啓一)
これ ネットでバズりますよ。

どうやら
これが新事実のようですねぇ。