ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

大恋愛~僕を忘れる君と 第10話 最終回 戸田恵梨香、ムロツヨシ… ドラマのキャスト・主題歌など…

金曜ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」最終回【これは神様がくれた最後の奇跡】』のテキストマイニング結果(キーワード出現数BEST10&ワードクラウド

  1. アンジェリカ
  2. 彼女
  3. 恵一
  4. 自分
  5. お母さん
  6. 恵君
  7. 真司
  8. アルツハイマー
  9. 尚ちゃん
  10. 煙突

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金曜ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」最終回【これは神様がくれた最後の奇跡】』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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金曜ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」最終回【これは神様がくれた最後の奇跡】[終][字][デ]

ついに最終回!!戸田恵梨香×ムロツヨシで送る10年間の愛の物語完結!若年性アルツハイマーに冒されてしまった女医と落ちぶれた小説家の純愛。

詳細情報
番組内容
尚(戸田恵梨香)がいなくなってから8ヶ月が経った。真司(ムロツヨシ)は病院や施設を探し回るが一向に見つからない。息子の恵一には作り話をして、母がいない寂しさを紛らわす毎日だ。そんな時に、尚の新たな情報が入る。真司がその情報の場所に向かうと…。これは神様がくれた最後の奇跡。尚と真司の10年間の愛の物語がついに完結!
出演者
戸田恵梨香ムロツヨシ富澤たけし杉野遥亮黒川智花橋爪淳小池徹平木南晴夏夏樹陽子草刈民代松岡昌宏
音楽
主題歌:「オールドファッション」 back number 音楽:河野伸
スタッフ
脚本:大石静 演出:金子文紀、岡本伸吾 プロデューサー:宮﨑真佐子 佐藤敦
公式ページ
◇番組HP
http://www.tbs.co.jp/dairenai_tbs/
◇twitter
https://twitter.com/dairenai_tbs
@dairenai_tbs
◇instagram
https://www.instagram.com/dairenai_tbs

 


(真司)う~ん

(恵一)何か聞こえる?

今日も お母さん 来なかったね

うん 今日は もう帰ろうか

ホントに宇宙人に
さらわれたの? お母さん

う~ん

まだ アンジェリカ星に
いると思うんだよな

アンジェリカ星って どこ?

どこ どこ?

あそこだよ

ど~こ ど~こ?

泣くなよ~

あっ 泣いてないか

泣いたらパワーが
なくなっちゃうんでしょ?

そうだよ

頭いいな 恵一は

うん

よし いくぞ

うん!

うう~っ
うう~っ

アンジェリカ!
アンジェリカ!

<この半年>

<妻の消息は何一つ 入らなかった>

<母を恋しがる 恵一の気持ちを>

<何とか
かわしながら過ごす 一日一日は>

<あまりに長く 重く>

<僕をさいなんだ>

(携帯着信)

もしもし?

えっ 見つかった?

うん?

お父さん おなかすいた

お母さんは?

いない

いないわけないだろう

ああ…

恵一

これ食べて 待ってて

お父さん ちょっと出かけるから
すぐ戻ってくるから

お母さんは?
お母さん 大丈夫だから

今 呼んでくるから
なっ これ食べて待ってて

(薫)分かった
すぐ そっちに向かうわ

ちょっと 侑市さんに代わるわね

(侑市)もしもし?

こういう場合は 病院や施設に
保護されている可能性高いので

今から問い合わせしてみます

≪行方不明者の届け出は
受け付けますが

どれくらいの規模で捜索するかは
こちらで検討します

妻はアルツハイマー病なんですよ

お気持ちは分かるんですが
警察の方針で決まってますので

分かりました
何かあったら連絡ください

病院には そういう連絡は
入ってないそうです

こういうことって よくあるの?

うん

認知症の患者が家を出て
帰れなくなることは よくあるけど

尚さんの場合は 帰らないつもりで
出てったんだろうね

身を寄せる当ても
あるとは思えないんですけど

あの子は

子供の頃から
責任感の強い子で…

子供置いていくなんて
あり得ない

すぐ帰ってくるわよ

俺が いつになく

尚ちゃんを怒鳴ったので

混乱したのかもしれません

ご自分を責めないでください

(水野)井原先生
タクシーまいりました

ありがとうございます

水野さんも来てくれましたし

お義母さん どうぞ
クリニックに戻ってください

みんな お仕事行くの?

そうだよ

お母さんも お仕事行ったのかな?

そうかもしれないね

恵君のママは
元々 お医者さんだから

でも すぐ戻ってくるよ

いつ?

いつかな…

ねえ 恵君 お見送りしてくれる?

うん

タタタタタタタタタ…

(山森)井原君 おめでとう

学部長

厚労省から連絡があった

サティタミンが正式に
承認されることに決まったよ

本当ですか?

ついに やったな

おめでとう!

ノーベル賞もんだぞ ハハハッ

アルツハイマー病患者に
希望の光です

初期のアルツハイマー病患者の
認知機能を回復させる新薬

サティタミンが
厚生労働省より承認されました

この新薬は堂明大学
井原侑市准教授が開発したもので

アルツハイマー病の
原因物質の一つとされる

アミロイドβを除去し

認知機能の回復ができると
見込まれています

<幸せと不幸は>

<あざなえる縄のごとく>

<絡まって訪れる>

<この薬の承認が
もう何年か早ければ>

<そう思うと>

<彼の成功を
手放しで喜べない自分がいた>

(井原)和解するなら
今がチャンスだと思うんだけどな

今 それどころじゃないんだよ
うちは

薫さんも

お嬢さんが行方知れずじゃ
苦しいかもしれないけど

僕とママだって
いつまで生きてるか分からないぞ

うん…

このままでいいとは
言えないだろ?

謝るのは嫌だよ

悪いことしたわけじゃ
ないんだから

侑市は ママに似てるね

えっ?

意地張るなよ ママみたいに

その言われ方は
受け入れがたいな

いつにする?
そんなの簡単に決められないよ

薫さん 侑市の言うことなら聞くよ

いつにする?

「恵君 おねしょしたやろ?」

「してへんがな」

「したわな
布団びしょ濡れやったで」

「してへんて」

「パジャマも
びしょびしょやったで」

「し ま し た」

まだダメか~

ブルルーッ

(井原)よく来てくれました

こんなときに

何とか言いなさいよ

大変なときに来てくれたんだよ
二人とも

(千賀子)大変なときに
わざわざ どうも

ホントに

長いこと
ご無沙汰してしまいまして

申し訳ございませんでした

で 結婚式は どうするの?

侑市は 井原家の長男ですし

私は ウエディングドレスの
デザイナーなんです

息子の嫁が
私のドレスを着ないなんて

格好がつきませんのよ

もう4年前に
写真は撮ってるからいいよ

まあ そんなの認めません!

えっ?

(井原)ママ どこ行くの?

ほら

だから無理だって言ったんだよ

帰ろう

ああ…

あなたのドレスです

これを作って

あなた方が
頭を下げに来るのを待ってたの

ホントに

ホントに長かったわ

(井原)サイズ よく分かったね

(千賀子)私は プロ中のプロですよ

ひと目見たら
大体のサイズは分かるんです

ありがとうございます

喜んで着させていただきます

ただ 娘の行方が分かるまで

もう少し

お待ちいただけないでしょうか

あまり置いておくと
ドレスも腐っちゃいますから

テレビの家出人捜索でも
何でもやって

早く見つけてくださいね

はい

<恵一は
尚のいたほうに寝返りをうつと>

<必ず腕を伸ばして 母親を求めた>

<それを見るのが苦しくて>

<僕は息子が眠りに落ちると>

<いつも書斎に逃げていった>

<尚がいなくなって 4カ月>

<どれだけ捜しても いまだ
何の手がかりも見つからない>

<僕が尚を思うように>

<尚は
僕を恋しく思わないのだろうか>

<寂しくはないんだろうか>

<寂しかったら帰ってこいよ>

<帰ってきてくれよ>

<心の中で がむしゃらに叫んで>

<息絶えそうな自分がいた>

すいません

落ちましたよ
どうも

いえ

(松尾)こんにちは

こんにちは

僕 この辺に定期落としたんだけど

知りませんか?

さあ…
すみません

いえ

バイバーイ

ああ~ 大丈夫ですね

ちょっと貸してください
はい

よいしょ

はい どうぞ

うん
おいしいですか?

君と食べると
何でも おいしいよ

何もかもを
忘れてしまってるとはいえ

やけに幸せそうなんですよね

尚ちゃんも
どこかで幸せに暮らしてるなら

もう捜さないほうがいいのかな
なんて

一瞬 思っちゃったりして

(木村)やっと気づいたんだな

えっ?

お前にも 息子にも

これ以上 衰えていく自分を
見せたくないって

カミさんの気持ちだよ

生き生きとした
明るい姿だけ残しておきたかった

だから姿を消そうって
思ったんだろ

そうですけど

脳みそは
弱ってるかもしんないけど

カミさんのほうが
お前より ずっと

中長期的な
ものの見方をしてねえか

何が何でも
捜しだしたいってのは

お前の自己満足だろうがよ

そうですね

それは分かってるんですけど

寂しいんですよ

恵一といると…

寂しいんですよ

だって 何もかも捨てて
きてくれて

子供産んでくれた
大事な大事な女に

もう会えないなんて

納得できないんですよ

嫌ですよ!

「仕方ねえべさ」

(木村)「普通の人には
そんな出会いはねえんだから」

「分かってねえかもしんねえけど」

「おめえは
超絶ラッキーボーイなんだべさ」

「何だい」

「満足しろってか」

「んだ」

(木村)はあ…

(山ちゃん)
いらっしゃいませ~ 2名様で

あっ おかえりなさいませ

すいません うたた寝なんて

あっ いえ
あっ 恵君

もう おやすみになってますので
私は これで

いつも ホントに すいません
いえ とんでもありません

先生

私…

ずっと このまま

先生の おそばにいても
よろしいでしょうか

いつも感謝してます

どういう意味?

そういう意味です

ずっと 黙ってようと
思ってたんですけど

つい 言ってしまいました

水野さん

それは応えられないよ

ごめんなさい

はい

そうですよね

突然 変なこと言ってしまって

すみません

あっ 小説いぶきの連載のほう
締め切り あさってですので

よろしくお願いします

はい 分かってます

では

水野さん

これからも よろしくお願いします

もちろんです

行方不明者 大捜索

テレビの前の皆さんの
情報だけが頼りです

よろしくお願いいたします

では 次の依頼人
ご登場いただきましょう

(小川)きた
きた

娘は 若年性アルツハイマー病を
患っております

半年ほど前 家を出たきり

行方が分からなくなりました

名前は 間宮尚

身長は 164センチ やせ型です

間宮尚さんに似た人を
見かけたという方は

こちらの番号まで
ご連絡ください

間宮尚さんは

若年性アルツハイマー病を
患っておられます

アンジェリカ
アンジェリカ アンジェリカ

回しててください
テッテテーレ 回しててください

(携帯着信)

もしもし?

えっ 見つかった?

尚ちゃんは無事なんですね?

どこにいるんですか?

♬~

<尚のためにも
もう捜さないほうがいいのだと>

<一度は思った僕だったのに>

<情報がもたらされれば>

<そこを
訪ねないではいられなかった>

<尚は あそこにいる>

<そう確信した>

(鼻歌)

あの…

(電話のベル)

(杉山)あっ はい

はいは~い ちょっと待ってね

(杉山)よいしょ

尚ちゃん

(尚)あっ…

先生に ご用ですか?

えっ…

(戸が開く)

(朝倉)間宮さんですね?

私は この診療所の医師で

朝倉といいます

朝倉郁夫先生

情報をくださって
ありがとうございます

(朝倉)どうぞ

8カ月ほど前

奥さんは突然 ここに現れたんです

うちの前で ずっと
煙突のほうを見て立っているんで

心配になって声をかけました

受け答えは曖昧で

途切れ途切れだったんですが

少しずつ 話してくれました

自分は アルツハイマー病で

夫や子供に これ以上 衰えていく
自分の姿を見せるのがつらくて

それで家を出たと

なんでですかね

ここから見える煙突の風景が
大好きだって言ってました

(朝倉)しばらくして 奥さんは

5000万円の通帳を差し出し

この お金で

自分が死ぬまで
ここに置いてほしいと言いました

自分が誰だか分からなくなる前に

死に場所を
決めたかったのかもしれませんね

私のように年を重ねると

あの病気は とても身近なものです

彼女の気持ちが
よく分かる気がしました

(朝倉)はじめの頃は

診療所の雑用を
手伝ってもらっていたんですが

だんだん それも
できなくなってきたので

今は 看護師を増やして

彼女の身の回りの世話も
してもらってます

あっ そうそう

これ 奥さんが ここに来たときに
持っていた荷物です

自分が
何も分からなくなったあと

もし 家族が捜し当ててきたら

渡してほしいと
言われていました

どうぞ ご覧になってください

ありがとうございます

ここにあったのか…

(電源を入れる)

写ってるかな これ

え~と

一番最初に来た
バスに乗りました

あっ あの すいません
降ります!

止めてください すいません!

(映像が終わる)

(映像を選ぶ)

短編小説集

読んだよ

ちょっと
時間かかっちゃったけど

面白かった

(映像を選ぶ)

最近

何だか

真司のことを思い出せる時間が

短くなってきた気がします

今日の西の空

(映像を選ぶ)

フフ…

カメラの使い方が
分からなくなっちゃって

付き添いの人に
撮ってもらってます

でも…

真司が
これを見るときには もう

私は 真司のこと

分からなくなっちゃってる
んだろうな

真司

好きだよ

私ね

真司に…

会いたいな

(尚の苦しそうな声)

杉山さん 杉山さん!

(杉山)はいはい はい お待たせ

(真司の嗚咽)

間宮さん

はい…

尚さんと
話してみたらどうですか?

いいんでしょうか…

この時間は
いつも浜辺にいますよ

はじめまして

ちょっと いいですか?

寒くないですか?

アップルパイ
持ってきたんですけど

一緒に食べませんか?

開けます

フォークと お皿ないんで

手で どうぞ

いただきます

ああ

これ 取りましょう

はい これで口を拭いてください

はい

きれいな海ですね

ここなら
いい小説が書けそうです

小説家?

はい

これ 僕の小説なんです

本 読めない

じゃあ…

僕が読んでもいいですか?

「彼女はあの頃から
いつも急いでいた」

「まるで何かに追われるように」

「いつもいつも走っていた」

「人は誰しも
残りの持ち時間に追われている」

「そして死に向かって走っている」

「だからと言って」

「そのことを
普段は意識しないものだ」

「でも彼女は違った」

「生まれた時から」

「残り少ない持ち時間を
知っているかのごとく」

「全力で走っていた」

《えっ…》
《何ですか?》

《それ…》

《これ 俺の黒酢はちみつですけど》

《盗んだと思いました?》

《思ってません》

「女医だと聞いていたが」

「人を見下す
高慢ちきな女に見えた」

《「空に向かって突っ立っている
煙突みたいに」》

《「図太く まっすぐに」》

《「この男が好きだと
アンジェリカは思った」》

《いいと思いません?》

《私 ここ暗記してるんです》

《「突っ立っている煙突みたいに」
って すごくないですか?》

《脳みそ腐りますよ
そんなもん暗記してたら》

《腐りそうになる感じが
いいんじゃないですか》

《私みたいな普通の人間には
こういうピカレスクで》

《エロティックな刺激が
必要なんです》

《エロチックですかね》
《エロチックじゃない》

《「煙突みたいに図太く
まっすぐに」 って ねえ?》

「自分でも忘れかけていた」

「遠い昔の作品が」

「見知らぬ人の体の中で」

「こんな風に息づいていることに
驚きを感じた」

「僕はなぜか
彼女を直視することが出来ず」

「ずっと水漏れで
はがれかかった壁に向かって」

「立っていた」

《あっ きた》

《シンジっていうんだ》

「シンジと出ても気づかないのか」

「と半分安堵し」

「半分失望した」

「間宮真司のファンなんて」

「調子のいいこと言いやがって」

マミヤシンジ…

「俺が背を向けて歩き出すと」

「ねえと
彼女がまた声をかけてきた」

「何だよ
まだ言うことあるのかよ…」

「と思って振り返ると」

「何かを彼女が空に投げた」

「きれいな放物線を描いて
俺の手に落ちてきたのは」

「あの
黒酢はちみつドリンクだった」

もう やめますか?

読んでください

ああ… じゃあ

《ええ~っ》

《危ね…》
《間宮真司なの?》

《間宮真司なのね?》

《なんで黙ってたのよ!》

《オリーブって 細くて長くて
私みたいなの?》

《私 タイプなんだ》

快速特急
ホントに降りられんの?》

《砂漠 歩けんの?》

《歩く》

「もうこのくらいかな
と思って顔を離すと」

「彼女は俺を見つめたまま」

「あっち行こ とベッドを指差した」

「もう一か月近く
シーツも枕カバーも替えていない」

「ベッドに行くのは躊躇されたが」

「他に行く所ももはやなかった」

素敵

私も そんな恋してみたいな~

そうですか

じゃあ

あの…

また会いに来てもいいですか?

小説の続きを
聞いてもらいたいんです

はい

待ってます

お母さんな アンジェリカ星から
戻ってきたんだけど

宇宙人のビームを浴びて

恵一のことと
お父さんのことも覚えてないんだ

へえ~
だから お母さんに会っても

お母さんって呼んじゃダメだぞ
お母さん 困っちゃうから

初めて会ったふりをして
お話してあげるんだぞ

アンジェリカ星のことも内緒

どうして?

頼むよ これは大事な任務なんだ

分かった
できるな?

できる
よ~し

お母さんが元に戻ったら
こうやって

いっぱい抱っこしてもらおうな

うん!
よ~し ブーブ行こう ブーブ…

こんにちは

こんにちは

今日は 息子も連れてきました

こんにちは

お名前を教えてあげて

間宮恵一です

マミヤケイイチ君…

はじめまして

恵一君は 何歳?

4歳!

恵君でいいよ

恵君

うん

迷ったんですけど 元気なうちに

妻に 息子と会わせてあげたいと
思ったんです

嘘をつくのは忍びないですが

僕が 夫で

この子は
あなたの息子だと言っても

妻を追い詰めるだけだと
思うんですよね

難しいですね

でも やはり ご夫婦です

あなたといると
居心地がいいみたいで

尚さん この前も
とっても機嫌がよかったんですよ

記憶が戻ることは もう…

期待できないと思います

でも…

僕と会って機嫌がいいなら

これからも できるかぎり

妻に会いに来ます

ご迷惑かもしれませんが

どうか このまま

妻を ここに置いてやって
もらえませんでしょうか

私のほうは構いませんよ

急に環境が変わるのは

病気のためにも
よくないでしょうからね

ありがとうございます

よろしくお願いします

「その かけがえのない女の
運命の相手は」

「俺ではなかったのだ」

「彼女は俺に
再び小説を書かせるために」

「神がつかわしてくれた
女神だったに違いない」

「彼女は病気を発見してくれた
主治医と一緒になって」

「静かに守られながら
過ごしていると」

「どこからともなく
聞こえてきたが」

「その後の彼女の消息は
何も知らない」

終わり?

はい

二人は結ばれなかったんですか?

この作品では
結ばれなかったんですけど

続きがあるんです

続きも読んでくれますか?

ええ 尚さんが
もし よければ

どこに向かってるんですか?

東京っていうとこです

トウキョウ…

はい 人が
いっぱいいるところです

それから おいしいものが
いっぱい ありますよ

へえ~

どうぞ

(ちはる)いらっしゃいませ
(山ちゃん)いらっしゃいませ

ウーロン茶 二つ

(山ちゃん)ウーロン茶 二つ
入りました ちはるちゃん お願い

(ちはる)は~い

お待たせしました

こんにちは

この間 会ったわね

朝倉先生 お元気?

あの… どちら様ですか?

薫さん

僕の仲間達です

一緒に飲みたいなと思って

はじめまして

ここに座りませんか?

手袋 外しましょう

お待たせしました ウーロン茶です

こんにちは 尚ちゃん

乾杯しましょうか

いいじゃん そんなの

ああ そうですね
そうでした

恵君

尚ちゃんに 焼き鳥頼もうか

焼き鳥でいいですか?

焼き鳥 二人前

(山ちゃん)かしこまり~

みんな 黙ってないで
楽しくやろうぜ

沢田さんって
彼氏いるんですか?

(柚香)彼氏はいないですけど
子供はいます

あっ そうっすか
旦那はいないですよね?

ええ

年下って
いくつまで ありですか?

こいつ 見た目がチャラいですけど
いいやつですから

子供 いくつですか?

中3です
ええ~

中3?

最初は好みじゃないほうが
のちのち ジワるっていいますよね

やっぱ そうですよね

ボク

恵一だよ 恵君

恵君

お母さんは?

遠くに 旅に行っているんです
なっ?

うん

寂しいね

寂しくないよ だって もうすぐ
お母さん 帰ってくるから

そうなんだ

子供に
あんな嘘つかせていいの?

折をみて
本当のことを言おうと思ってます

はい

あの方

どうして泣いてるんですか?

尚さんに会えて 嬉しいんです

すみません 涙もろいんです

そうなの

山ちゃん ここにも焼き鳥 三丁

かしこまり~

さあ 食おう
うん 飲みましょう 食べましょう

(木村)焼き鳥 遅いな 山ちゃん

何これ?

面白い これ

「その日 居酒屋は
いつもより混んでいた」

「店長に席をあけてもらって」

「僕は妻と2人並んで座った」

アルツハイマー病に
進行したことを宣告された夜に」

「一体何を食べたらいいのかも
浮かばないまま」

「この店の扉を開けていたのだ」

「店内を忙しそうに走り回っていた
店長と女の店員が」

「奥の方で何か話し始めた」

「僕らの席からは
2人の声は聞こえない」

「すると妻が
彼等の口の動きに合わせて」

「語り始めた」

「ごめんね
面倒な病気になっちゃって」

「僕は驚いて妻を見た」

「妻は構わず続けて語った」

「ぜんぜん ぜんぜん平気」

「迷惑かけると思うけど」

一生懸命生きるから

よろしくお願いします

真司

続き 聞かせて

「帰り道」

「やっぱり子供を産みたいと
妻がつぶやいた」

「わたし達が愛し合ったという
記録が欲しいと思ったようだ」

「人生は不思議だ」

「最悪の日に」

「最高の未来が
見えることもあるのだと」

「僕は知った」

やっぱり
真司は才能あるね

すごい

尚ちゃん…

<この日以来>

<尚は もう二度と>

<僕のことを
思い出すことはなかった>

<この瞬間は>

<神様が僕らにくれた>

<奇跡 だったのかもしれない>

<それから 一年後>

<尚は 肺炎で
あっけなく この世を去った>

おはよう
おはよう お父さん

また徹夜?
締め切り重なっちゃってさ

お父さんのもあるよ

おお ハムサンド作ってくれたの?
うん

ありがとうございます

後片づけ お父さんがやっとくよ
もう時間だろ

うん ごちそうさま

これ 持っていきな

(恵一)うん 行ってきま~す

恵一

忘れもん

これ 酸っぱいんだよな

(水野)「新刊の見本が
出来ましたので お送りします」

「水野」

尚ちゃんのことは これで終わり

もう書かないよ

これからは 作家として
新しい世界に挑戦するから

見ててね

《「空に向かって突っ立っている
煙突みたいに」》

《「図太く まっすぐに」》

《「この男が好きだと
アンジェリカは思った」》

《いいと思いません?》

《私 ここ暗記してるんです》

《「突っ立っている煙突みたいに」
って すごくないですか?》