ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

おかしな刑事スペシャル 伊東四朗、羽田美智子、大和田伸也、正名僕蔵、深沢邦之… ドラマのキャストなど…

『おかしな刑事スペシャル』のテキストマイニング結果(キーワード出現数BEST10&ワードクラウド

  1. 相川
  2. 彼女
  3. 桜井
  4. カメラ
  5. 事件
  6. 被害者
  7. 鴨志田
  8. 写真
  9. 防犯
  10. 防犯カメラ

f:id:dramalog:20181021230645p:plain

『おかしな刑事スペシャル』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

☆無料で民放各局の動画視聴ができるTVerティーバー)!まずはココから!
民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」

※その他、無料お試し期間のあるVODサービス各社との比較について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

dramalog.hatenablog.com 

 

 

おかしな刑事スペシャル[解][字]

伊東四朗×羽田美智子 人気シリーズスペシャル版!!
あの“父娘捜査”が帰ってくる!!
妻殺しの男は冤罪なのか!?背後にうごめく巨大な陰謀に凸凹コンビが挑む!!

詳細情報
◇番組内容
鴨志田新一(伊東四朗)は、警視庁東王子署の警部補。別れた妻との間にもうけた娘・岡崎真実(羽田美智子)は警察庁刑事局のエリート警視だが、鴨志田と真実が実の親子だということは、2人の職場の人間は誰も知らない…。
◇番組内容2
新聞記者・長谷部薫(岩橋道子)が刺殺され、元夫・相川裕治(深沢邦之)が逮捕・起訴されてしまう。鴨志田は彼の無実を直感するが、相川は大物弁護士・久保丈太郎(大和田伸也)が着任した途端、罪を認め始めた。鴨志田は疑念を抱くが、真実もまたこの事件に興味を持っていた…。
◇出演者
伊東四朗羽田美智子
大和田伸也正名僕蔵深沢邦之小倉久寛田島令子大浦龍宇一
◇スタッフ
【脚本】岡崎由紀子
【監督】梶間俊一
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/prime-sun/

 


(いびき)

♬~

(三浦由紀子)
皆様 ごきげんよう

フフフッ…。
(いびき)

あらっ?

事件ですよ!
(岡崎真実)えっ!? えっ…。

(鴨志田新一)事件 事件…。
どこ どこ? どこ?

お目覚めのようね。

叔母様!
うん。

ああ… 行人くんだったら
ロサンゼルス。

そんな事 存じております。
わたくし 叔母ですわよ。

あっ 失礼しました…。

行人さん 論文が認められて
ロサンゼルスに招かれて

今は 充実しているそうですわ。
ああ それは よかった。

それに引き換え
あなた方 なんですの?

鴨志田さんは ともかく
真実さんまで

休日の昼下がりに よだれ垂らして
お昼寝なんて情けない!

デートするお相手も
いないようですわねえ。

それには訳が…。

言わなくてもいいわ。 全て
行人さんから聞いております。

あなた 五十嵐刑事との婚約
破談になったそうですわね?

余計な事を…。

そこで わたくし 今日は
縁談を持って参りましたの。

えっ 私に?
ああ それは それは…。

おおっ!

男…。

お相手は 大学病院の外科医よ。

エリート同士 真実さんには
ぴったりだと思うの。

ああ 私?
なんだ… お前にだよ。

はい。
ええ。

ありがとうございます。

でも もう
男は こりごり…。

これは お返しします。
何故?

今は 仕事の事で
頭が いっぱいなんです。

仕事?

詳しい事は言えませんが

この日本の政治を左右する
大事件で

毎日 地方の県警に
遠距離通勤してるんです。

あらまっ!

でも 現場が 露骨に
警察庁のキャリアを煙たがって

戦争状態で。

おかげで 身も心もボロボロ。

あなた それ
女だからって なめられてるのよ。

やっぱり?
そういう時には いい?

ダイヤの指輪よ。
えっ?

とびきりゴージャスな指輪をして
乗り込むのよ!

でも 私
婚約解消したばかりですよ…。

自分で買いなさい。
あなた キャリアなんだから

いいお給料もらってるんでしょ?
ええ まあ…。

ごっついダイヤの指輪を
利き手に はめたら

肘を脇から離さないような…。

こうですか?
ピコピコしない ピコピコしない。

やや内側を狙い…。
内側を狙い…。

えぐり込むようにして…。

あの いくらなんでも…。

打つべし!
ああ…!

打つべし!
あっ…!

打つべし!
打つべーし!

♬~

♬~

(女性の悲鳴)

♬~

(相川裕治)薫!?

なんで!? なんで こんな…!

(悲鳴)

(パトカーのサイレン)

♬~

諸星 血痕の写真 撮って。
(諸星雄一)はい。

(大崎通夫)カモさん どうした?
いや それが 電話出ないんだよ。

えっ? こんな時間に
寝ちゃったのかな…。 早いな。

思い出しますわ… 革命前夜。
えっ?

最初は 女の上司だといって
馬鹿にしていた荒くれ男たちが

最後は みんな 私のしもべに!

うわあ… さすが 叔母様
かっこいい!

えっ? おい…

50度の芋焼酎
2本も空けちゃったの?

どんだけ飲むんですか~?

もっと飲みましょう。

あっ… カモさん!
ない…。

あっ… パパ~
ワインちょうだい。

パパ~。

叔母さんのパパじゃ
ありませんからね。

(振動音)
(由紀子と真実の笑い声)

(吉野あかね)
あの人が しゃがみ込んで

突き刺さった包丁を
握ってました。

(鈴木秀樹)包丁を握っていた?
はい。

通報してくださった
相川裕治さんですね?

署で お話を伺えますか?

(工藤)事件が起きたのは
昨夜10時過ぎ。

殺されたのは 北区上十条在住の
長谷部薫さん 40歳。

毎朝新聞 文化部の…。

あっ… あっ 鴨志田くん。
今… 今…。

はい 課長。
ちゃんと聞いてますから。

本当に?
工藤くん 続けたまえ。

はい。 被害者は
毎朝新聞 文化部の記者で…。

ほう… 新聞記者か。

危ないネタでも拾って
口封じにやられたかな?

記者といっても文化部ですから
事件記者じゃありません。

現在は
連載小説を担当しています。

あっ そうなの。

第一発見者で 事件を通報したのが
相川裕治 42歳。

(工藤)職業は 実演販売員。
被害者の元夫です。

2人は 2年前に離婚。

9歳になる娘は
被害者が引き取りました。

相川によると

昨夜は 被害者から
話があると呼び出されて

夜10時に あの場所で
待ち合わせていたそうです。

用件は?
わかりません。

被害者から呼び出された
というのも

嘘かもしれんな…。

引き続き 被害者の所持品の捜索を
進めます。

何? 所持品なくなってるの?

被害者は 財布やスマホの他に
仕事で使っているパソコンなども

全て一つのバッグに入れて
持ち歩いていたそうなんですが

それが見つからないんです。

それって 物盗りが目的の殺しじゃ
ないんですか?

犯人に刺されそうになった
被害者が

とっさに
バッグを放り出して逃げたんだ。

それを 事件とは無関係の人間が
拾っていったんだよ。

課長 「無関係の人間」って
まるで見てきたみたいですね。

それで?

えっ それで…?
いや それで あの…

まあ いいから 先 進んで…。

はい。 で 先ほど配りましたが

1年前 相川は被害者との間に
警察沙汰を起こしてます。

学校帰りの娘を
相川が待ち伏せしていたと

被害者が
生活安全課に相談に来てます。

つまり ストーカーか。

元妻に娘の親権を奪われた事を

根に持っていたんじゃ
ないですかね?

あり得るな。
はい。

娘を取り返したい一心で
元妻を呼び出し ブスッと…。

ちょっと待ってください。

でも この住所
上十条じゃありませんよ。

それは 前の住所!

被害者は
最近 引っ越したんだよ。

はい。

凶器の包丁ですが
相川が仕事で実演販売している

らくらくスパッと包丁パート3
でした。

随分長い名前の包丁だな…。

ちなみに 凶器の包丁からは

相川の指紋しか
検出されていません。

相川は あらかじめ凶器を準備して
被害者を呼び出したという事か?

実に計画的犯行です。

はい。
目撃者の話によると 相川が

仰向けに倒れている被害者に
刺さっていた凶器の包丁を

握っていたそうです。

でも 事件の通報をしてきたのも
相川なんですよね?

そりゃあ そのままだったら
どう見ても犯人だからなあ。

犯人が通報してきますかねえ?

もう… 鴨志田くん!

君は現場に遅れて来たくせに
いちいち うるさいんだよ!

でも 課長 それはですね

電話がマナーモードに
なっておりましてね…。

言い訳無用!

いいか
犯人は相川裕治で間違いない。

各自 徹底的に捜査を進め
確たる証拠を見つけてくるんだ。

(一同)はい。

♬~

(相川)「薫と知り合ったのは
12年くらい前でした」

その頃 私は
スーパーに勤めていて

彼女は いつも 閉店間際に
弁当を買いに来る客でした。

よかったら これも。

その弁当
野菜ほとんど入ってないんで。

(長谷部 薫)
ほうれん草のごまあえ?

あっ 待ってください。
値下げします。

♬~

(相川の声)それから
よく会話するようになって…。

プロポーズの時は緊張しました。

何しろ 向こうはエリートで
稼ぎも ずっと上でしたから。

それから 娘が生まれて…。

そういえば
私が持っていた紙袋は?

♬~

(鈴木)これですか?

「あの子に渡してもらおうと思って
持ってきたんです」

(工藤)「離婚の原因を
教えてもらえますか?」

3年前に 私が… その…

勤めていたスーパーを
リストラされまして。

リストラ?

一時 ちょっと
賭け事に はまって…。

なるほど。

でも 最近は ちゃんと働いて

娘の養育費も
出せるようになったんです。

また いつか 家族一緒に
暮らしたいと思っていたのに…。

薫…。

それを拒否されて
薫さんを殺したってわけか?

まさか…。
俺が疑われているんですか?

今頃 何を言ってるんです?

他に誰が?

違う… 違う… 俺じゃない…。

「俺じゃありません!」

なあ この指紋なんだけどさ…。

はい なんでしょう?
ああ…。

これを包丁として 柄には
この形で付いてたんだよな?

ええ。 見つかった指紋は
それだけでした。

確かに
仰向けに倒された相手に…。

ちょっと ここ 仰向けに倒れて。

えっ? なんなんですか?

お相手しなさい
カモさんダンスだ。

…はい。

確かに 仰向けの相手に対しては…
ブスッ…。

この握りが最適だと思う。
はい。

だが 課長が言うように

バッグを放り出して逃げ出した
相手を追いかけて

切りつけたとなると
状況は違ってくる。

立って。
は… はい!

大体 2人は 元夫婦なんだから

最初は
向き合っていたはずなんだよ。

そこで相川が包丁を出す。

元妻はバッグを放り出して
逃げ出す。

はい 逃げる!

キャーッ!
「キャーッ!」は いらないんだ。

そこで「待て!」と言って
普通は振り下ろすんだが

どういうわけか
そこで被害者が振り向いた。

そこで ブスッ…。
ああ…!

となると…。
はい。

こういう握りで
指紋が付くはずがないんだ。

(木村)はい。

(大崎)おっ。

おい 大量の凶器が出てきたぞ。

おい こっち見てみろよ。
(大崎)ん?

(大崎)ああ~。

(和田)こりゃ決まりだな。
(大崎)だな。

いや それにしても
包丁 多すぎだろ…。

(和田)ああ…。

商品の包丁は
買い取りなんですよ。

だから 家にあるんです。

苦しい言い訳をするんじゃない。

逮捕状が出てるんだぞ。

俺は無実です。 刑事さん!

刑事さん 助けてください!
(警察官)来い!

(相川)助けてください!
刑事さん!

いい弁護士に
当たってくれるといいんだが…。

あなたの当番弁護士として
やって来ました 武井昭一です。

このまま 私が国選弁護人として
担当する事もできます。

(相川)先生 私は無実です。

信じてください!

あなたが無実かどうかは
この際 関係ありません。

えっ?

問題は 日本の刑事事件における
裁判有罪率は99.9パーセント。

つまり 無罪を勝ち取る確率は

残り0.1パーセントしか
ないという事です。

悪い事は言いません。

さっさと罪を認めて
反省の態度を示し

情状酌量を求めたほうが
賢明です。

そんな…。

模範囚なら 10年くらいで
仮釈放もあるでしょう。

お子さんが成人する前に
社会復帰できますよ。

うん。 えー 出廷して

あなたの人間性
証言してくれる人に心当たりは?

友達 いないんですか?

高野なら…。
誰です?

高野宏。
スーパー時代からの友人です。

♬~

ああ すいません。

(大橋登代子)はい。

あの 長谷部薫さんという方が

以前 こちらのマンションに
住んでいたと聞いて来たんですが。

ちょっと待ってください。
はい。

あれ? おおっ…。

長谷部さん 別れた亭主に
殺されたんですって?

怖いわねえ。

彼女 いつまで
こちらに住んでおりました?

割と最近よ。

確か 7月10日に空き巣が入って。

もう お嬢ちゃんもいるし
怖いからって

すぐ引っ越していったわ。
空き巣って どこに?

だから 長谷部さんの部屋よ。
えっ?

まあ 部屋が荒らされただけで

結局 盗まれたものは
何もなかったらしいんだけど。

上十条に実家があるから
そっちに身を寄せるって。

あっ ありがとうございました。

おかえりなさい。
はい ただいま。

あれ?
鴨志田さん どうして ここに?

相川 どうしてました?

鴨志田さんは 相川さんは
無実かもしれないって。

ないない。
あいつは やってますよ。 3年前

スーパー クビになった時の理由
知ってます?

業務上横領です。

被害届が出なかったんで
前科はついてませんけどね。

業務上横領? あの男が?

大体 相川が無実と思う根拠は
なんなんです?

うーん。 私の勘。

勘?

いや 実はね
彼女が殺された2週間前に

当時 住んでいたマンションにね
空き巣が入っててね…。

なるほど。

つまり 鴨志田さんは

犯人の目当ては
被害者の所持品だったと…。

現場から消えたバッグの中には
彼女が仕事で使用していた

パソコン スマホ
入っていたらしい。

犯人は 相川ではなく

バッグを持ち去った人間
という事か…。

とも考えられる。

いや~ 実は私も
そうじゃないかと思ってたんです。

へえ~。

相川は犯人じゃない。
罪を着せられたんだと

勾留状を読んだ時
ピンときました。

罪を認めて
情状酌量じゃなかったんですか?

馬鹿言うな!

無実の人間を みすみす殺人罪
服役させられるか!

今こそ 武井法律事務所の
名を上げるチャンス。

(電話)
見てろよ。

0.1パーセントの勝利を
勝ち取ってやる。

はい。 武井法律事務所です。

えっ…?

わかりました。

先生 相川さんが

別の弁護士を頼みたいと
言ってるそうです。

えっ? 別の弁護士?

誰ですか? 新しい弁護士って。

久保丈太郎です。

久保丈太郎!?

あんな大物弁護士が
なぜ こんな事件を…?

♬~

鴨志田さん。

裁判の行方が気になってね。

あれが久保丈太郎か。

私が 彼のお嬢さんとの縁談を
断った事を

まだ 根に持ってるんですよ。

執念深い男だ。

(久保丈太郎)本件との関係を
明確にしたまえ!

私が尋問してるんだ。
あなたは口を出さない。

私は 武井さんを応援しています。

そんな事もあったね。

開廷します。

公訴事実。

被告人 相川裕治は
平成30年7月22日 午後10時頃

北区王子 権現山公園にて

元妻 長谷部薫を

持参した包丁にて
殺害したものである。

罪名及び罰条 殺人 刑法第199条。

以上の事実について
審理願います。

被告人 この公訴事実に
間違いありませんか?

ま…。

聞こえるようにお願いします。

間違いありません…。

(ざわめき)

なぜだ? 罪を認めた…。

(高野 宏)
相川は そりゃあ いい奴でした。

会社をクビになったのも

業務上横領なんて
言われてますけど

賞味期限切れの食品を

ホームレスに
渡していただけなんです。

じゃあ 今日の分。
悪いね 相川さん。

いいって いいって。
どうせ 廃棄処分するんだから。

ありがとう。
えっと こちら お仲間?

ハハハハ… はい。
ありがとうございます。

なのに 相川は

店の商品ロスの責任を
一人で取らされ

言い訳ひとつせずに
解雇されたんです。

高野さん 実演販売の仕事は
あなたが紹介されたんですね?

はい。 奥さんとやり直すために
仕事が欲しいと頼まれて…。

断っときますけどね
僕 料理 全然駄目なの。

かみさんのほうが
稼ぎがよかったから

専業主夫を目指したんだけど
料理が下手すぎて

捨てられちゃった。
(一同の笑い声)

そこで 一念発起。
まずは道具からってんで

これを使い始めたら あら不思議。
野菜が面白いように切れる。

まずは 完熟トマトも このとおり。

玉ねぎだって 繊維を傷めず
スパッと切るから涙も出ない。

まさに らくらくスパッと包丁。

そこの美人妻
ちょっと試してみない?

わ… 私?

美人妻って言ったら
奥さんしかいないでしょ?

(一同の笑い声)

(久保)被告人は
勤務態度も極めて優秀で

成績もトップクラスでした。

皆さんにお配りしました
資料はですね

実演販売員の査定表です。

(久保)被告人は
この仕事を始めて 借金も返済。

愛する家族に再会するために
真面目に働いてきたんです。

(武井)
久保先生! お待ちください。

おお… これは これは。

誰かと思えば 武井先生。

なぜ 罪状認否で
罪を認めさせたんです?

おかしな事を聞くね。

君も そういう方針だったと
聞いたが…。

相川は
本当に無実かもしれないんです。

私は 弁護士として

あらゆる可能性を検討して
こういう方針を立てたまでだ。

失礼するよ。

♬~

岡崎くん
例の件は どうなってる?

ああ…
鋭意努力はしてるんですが

何せ 県警の縄張り意識が
強烈で…。

その点
突破力のある君が行けば

協力を得やすいと
思ったんだが…。

申し訳ありません。
それより 君

弁護士の久保丈太郎を
知っているかね?

あの久保丈太郎ですか?

法曹界きっての大物。

例の贈収賄疑惑の渦中にいる
結城大臣とは 大学の同級生で

個人的にも昵懇の間柄らしいよ。

この先生が 今 珍しく

刑事事件の法廷に
立っているというんだ。

7月に 王子の権現山公園で起きた
殺人事件の…。

王子の殺人事件?

何か におうと思わないか?

ただいま。
(武井)あっ おかえりなさい。

先生! すいません
仕事の話で呼んだのに。

ああ… ハハハ…。
はい!

うわあ 美味しそう!
これ 何?

お前がさ 久しぶりに
家で食事するっていうから

武井くんにも
手伝ってもらったんだ。

ハハハハ…。
へえ~…。

ねえ これ
なんていう料理ですか?

はい! メザシのピカタ
チョコレートソース添えになります。

メザシ?
はい。

さあさあ さあさあ ボナペティ。
たんと召し上がれ。

その前に
仕事の話をしましょう。

プリーズ。
はい。

2人とも
結城疑惑は知ってるわね?

ええ。 茨城南港の再開発工事で
国土開発省の結城大臣が

建設業者から
裏金をもらっていたと

疑われている事件ですね。

ところが
その鍵を握るポジションにいた

国土開発省の職員が

この疑惑が出たあと
謎の死を遂げたの。

亡くなったのは

佐々木朗 港湾開発課長 50歳。

(真実の声)7月6日から
行方不明だった佐々木さんは

8日の朝 茨城南港で
水死体で発見された。

ああっ…!

司法解剖の結果
肺から大量の海水が検出され

自宅には 「疲れてしまった。
大臣は無関係だ」と書かれた

茨城消印の遺書が届いたために
当初は自殺として処理されたの。

ところが
遺書に違和感を感じた遺族が

民間の機関に
鑑定を依頼したところ

封筒からは
佐々木さんの指紋が出たのに

遺書本文からは
指紋が検出されなかった。

口封じのために消されたんですね。

田中刑事局長も そう考えて
私を茨城県警に派遣したの。

なのに 捜査は全然進まなくて…。

なぜです?

あくまでも
自殺として済ませたい県警は

警察庁の介入を
快く思ってないのよ。

確かに
もし 本当に他殺だったら

県警幹部の責任問題に
発展しますからね。

しかも
現場の捜査責任者っていうのが

また 最悪で…。

ほう。 どんな奴だ?

松原っていう警部。

ちょっとばっかり
かっこいいと思って

いっつも 人を見下したような
言い方をする 嫌~な奴!

最近のお前が
戦闘モードだったのは

そいつのせいか。

あの人にだけは
馬鹿にされたくないんだもん!

しかし なんの手掛かりもないとは
信じられませんな。

港の防犯カメラは
チェックしたんですか?

もちろん! でも 霧が濃くって
なんにも映ってなかったわ。

はっきり言って 今
捜査は行き詰まってる。

だから 今日は 事件を
別の角度から見てみようと思って

武井先生にもお越し頂いたの。

結城大臣の友人で

本来なら 疑惑の火消しに
躍起になってなきゃいけない

久保丈太郎が

なぜ なんの関係もない殺人事件の
弁護を買って出たのか。

ちょっと 鴨志田さん!
話 聞いてる?

なあ その殺された女性って
連載小説の担当だったよな?

ええ 長谷部薫。
毎朝新聞の文化部記者です。

この小説の舞台なんだが
その茨城南港なんだ。

えっ?

ほら ここ。

今日から 物語は一気に進んで

主人公の恋人2人が
港で朝を迎えてる。

はい それでは 捜査員の皆様にも
くれぐれも よろしく。

はーい 失礼致しまーす。

♬~

今日は
東京で用事があるって言ったら

県警の連中 大喜び。

ああ~ ムカつく。

お前
どんどん人相悪くなってるぞ。

なめられないように
しているうちに

こんなんなっちゃったの!

本当なら 今頃
嫁さんに行ってたはずなのに。

あー!
それは言わない約束でしょ?

あっ それより
俺 署に行かなくていいのか?

坂下課長には
私から連絡しといたから大丈夫。

鴨志田警部補。 あなたには

王子権現山公園殺人事件の
極秘再捜査を命じます。

極秘? 了解!

おい そろそろ 約束の時間だ。

(三田村 香)
先生は 出版社の編集者と

打ち合わせ中です。

こちらでお待ちください。

(香)どうぞ。

失礼します。

少々お待ちください。

(森 象二郎)だから もっと
夢のような場所 探してよ。

遭難した主人公が
天国かと思うような お花畑だよ。

(大塚 護)でも 先生
それより もっと低い山では…。

妥協したくないんだ。
これは 本格山岳小説だからな。

本格山岳小説…。
うん…。

(森)君が取材できないんなら
他から出版してもいいんだけど。

いえ 行きます! では。

(ため息)

えーっと… こちらは?

警察の方です。

警察庁の岡崎と申します。

こちらは 東王子署の鴨志田刑事。

『鴨撃つふたり』
毎朝 楽しみにしております。

おっ それは 嬉しいな。

長谷部さん
いい編集者だったよね。

いや 残念です。

長谷部さんとは
いつから お仕事を?

3年くらい前からですかね。

あっ 僕 自分じゃ
一切取材に出ないんです。

そもそも
アウトドア 嫌いなもので。

そうみたいですね。

だから 担当編集者は
僕の目となり足となって

全てを取材する力を持った人が
必要なんです。

今 舞台になってる茨城にも
長谷部さんが1人で取材に?

もちろん。

僕のイメージどおりの場所を
探してきてくれましたよ。

どうして
舞台を茨城に設定したんですか?

そうねえ…。 なんとなく?

なんとなく?

第1章 佐賀 第2章 島根ときて
第3章が茨城!

この地味さに
味があると思わない? フフ!

茨城の人が聞いたら怒るわね。

はあ…。 これが 彼女が
最後に取材してきた資料です。

あっ すいません。

はい。

(森の声)2人が出会う海岸。

(森の声)お参りする神社。

(かしわ手)

(森の声)デートする公園。

(森の声)
海岸沿いのカフェで待ちぼうけ。

(森の声)青々とした田んぼ。

(シャッター音)

(森の声)美しい果樹園。

(シャッター音)

(森の声)
そして 夜明けを迎える港。

彼女の取材が 僕の作品に
リアリティーを与えてくれた。

例えば 梨畑に行っても
梨は見られないって

あなた 知ってました?

それって「梨だけに なし」っていう
シャレですか?

(指を鳴らす音)
ブー!

ブーか。

梨は 傷つかないよう

大切に
袋に入れられてるからです。

彼女の取材がなければ

うっかり 「梨の木に梨がなってる」
って書くとこでした。

なるほど そうですよね。
うん。

写真の日付は 6月30日と
7月1日となっていますね。

いや… 確か
もっと調べる事があるとか言って

次の週末も
取材に行ってましたよ。

ああ… ほら これだ。

ほら
この港の写真なんか 7月7日。

えっ?

7月7日?

佐々木さんが亡くなった日よ。

あっ すいません。
この写真 お借りできますか?

ああ どうぞ どうぞ。
すいません。

私 やっぱり 茨城に行くわ。

彼女の足取り 追ってみる。
そうですか。

じゃあ 私は
彼女の家に行ってみますか。

うん。
どうも。

あっ ところで
この小説のタイトルは…?

それも なんとなくだね。

(長谷部泉美)
姉が 茨城に取材に行った日なら

6月最後の土日と
翌週の7月7日 8日の2回です。

その日は
私が千鶴ちゃんを預かったので

間違いありません。

宿泊先は わかります?

さあ…。

多分 車中泊だったと
思いますけど。

車中泊

小説の設定が

恋人同士が港で夜明けを迎えると
決まっていて

それに合わせて 徹夜で取材すると
聞いてましたから。

ああ 確かに…。

お姉さんの車は
外に置いてある あれですか?

(泉美)はい。
あれで どこにでも行ってました。

その2回の取材で
お姉さんが撮った写真なんですが

森象二郎さんに提出した以外には
ありませんか?

ああ… あったかもしれません。

でも ご存じのように

パソコンが
なくなってしまったので…。

そうか… あの時 バッグと一緒に
なくなっちまったんだよな。

はい。 姉は あのバッグに

スマホもデジカメも
パソコンも手帳も

一切合切 詰め込んでました。

あっ 例えばですね

バックアップとしては どこかに
取ってはいなかったんですかね?

あったかもしれませんが

スマホも手帳もなくなった今
手掛かりすらなくて…。

(長谷部千鶴)ただいま!

おかえり。

千鶴ちゃん
こちら 警察のおじさん。

こんにちは。
こんにちは。

あれ? それ 印籠じゃないの?

パパのお守り。

パパのお守り?

控えおろう!

こちらにおわすお方を
どなたと心得る!

すいません。 この子 誰に似たのか
時代劇好きで。

ハハッ そりゃいい。

あの子に渡してもらおうと思って
持ってきたんです。

恐れ多くも 先の副将軍
水戸光圀公にあらせられるぞ。

ああ
これは お見それ致したでござる。

下手くそだな。 ハッハッ…。

千鶴ちゃん おやつあるから
手 洗ってらっしゃい。

はーい。

よかった 元気そうで。

元々 近所でしたし
よく泊まりに来てましたから。

お姉さんは あなたの事を
頼りにしてたんですね。

そうかなあ…?

むしろ
便利に使われてた気がします。

便利?

この間なんか 受け取りを私にして
通販の買い物してたんですよ。

通販ですか…。

私 秋には結婚するんです。

彼の実家は商売をしているので

結婚後は同居して
手伝う事になってるんですけど…。

あの子を どうするか
決めかねていて…。

それに お母さんを殺したのが
お父さんだって事も

どう話していいのか…。

千鶴ちゃん
パパが大好きだったから…。

久保先生が面会に来たのは
武井先生が帰られたあとでした。

罪を認めて情状酌量ですか…。

なるほど。
武井くんの言いそうな事だ。

私は 彼をよく知ってますがね

しょせんは二流の弁護士ですな。

そうなんですか…。

そもそも 国選弁護人は
本気で戦いませんよ。

彼らは 裁判を成立させるために
国に雇われてるだけですから。

私の経歴は
先ほど お話ししたとおりです。

私なら あなたを無罪にできる。

でも そんなお偉い先生が
どうして 私の弁護を?

単純です。

功成り名を遂げた今
金や名誉より人助けがしたい。

この世から
冤罪をなくしたいんです。

ところが 久保先生は
裁判直前になって

やはり 無罪を主張するのは難しい
と言い出して…。

方針を変更したのか…。

久保先生からは

このままでは
一生 娘に会えなくなると

言われました。

でも… でも 僕は
一生 会えなくなるより

娘から ママを殺したのはパパだと
思われて生きるほうが

ずっとつらい!

3年前 会社をクビになった時
薫に言われたんです。

私には わからないわ!

悪い事してないのに
どうして 解雇を受け入れるの?

このままじゃ
横領した人になっちゃうよ。

とことん闘わなきゃ!

本当に そのとおりだった。

東王子署の鴨志田刑事を
知ってますか?

鴨志田?

いえ…。

その人が
あなたは無実だって言うんですよ。

えっ?

私は 彼の意見に納得しました。

どうでしょう?

もう一度 私に
弁護を任せてもらえませんか?

武井先生…。

(山際 通)お待ちください。

岡崎警視 お待ちください。

全員を集めてください。

今すぐ捜査の方針を変更します。

捜査員たちは?

(松原正次)はあ…
ご覧のとおり 皆 出払ってます。

電話で
待機するように言ったはずです!

目撃者捜しに全力を挙げろと
言ったのは あなたですよ。

岡崎警視。

松原警部…。

とりあえず あちらで お茶でも…。

結構です!

♬~

これは 7月22日に
警視庁東王子署管内で殺された

新聞記者 長谷部薫さんが
撮影した写真です。

撮影日時は
6月30日から7月1日にかけてと

7月7日から8日にかけて。

見たところ
何も怪しいものは写ってませんが。

話は最後まで聞きなさい。

この事件の被告の弁護人は

結城大臣と昵懇の
久保丈太郎なんです。

久保丈太郎…。

あなたは
ご存じないかもしれないけど

久保丈太郎は 本来

こんな小さな事件を
担当するような弁護士じゃないの。

結城大臣から
なんらかの依頼を受け

事件をもみ消そうとして
弁護についたとしか考えられない。

さすが。 警察庁キャリアは
想像力豊かでいらっしゃる。

松原くん。

いいですか?

うちの捜査員は 皆
睡眠時間も削って自宅にも帰れず

ギリギリの状態で
捜査に当たってるんです。

あなたの思いつきに割く人員は
ありません。

思いつきじゃありません!

じゃあ 妄想とでも?

わかりました。

この件に関しては
私が自分で捜査します。

ああ どうぞ ご自由に。

こっちが正しかったら
見てらっしゃい。

あんたなんか
ど田舎の警察署に送ってやる。

あっ… お待ちください!

桜井くん 車 車!
(桜井)はい!

♬~

この写真ですと
大体 この辺りから

撮影されたものの
ようなんですけど。

遺体が上がったのも
ここですよね?

(桜井)はい そうです。

他の写真の撮影場所も
探してみましょう。

悪いわね 付き合ってもらって。

桜井くんは 茨城の人?

はい。 実家は梨農家です。

梨農家! いいわね~。
食べ放題?

そうです はい。

ねえ この写真 あの店じゃない?

空き店舗のようですね。

丼デリバリーですかね?

ああ…! すいません!

あの
ここ なんの店か わかります?

そこね。
出前専門の丼店だったけど

最近は 営業してるのか
外からじゃ わからなかったね。

ああ そうですか。

じゃあ。
すいません。

♬~

薫さんは
一度 茨城に取材に行ったあと

もっと調べる事があると言って
その翌週も また取材に向かった。

その二度目の取材の時に
多分 事件に遭遇したの。

多分な。

彼女に見られたと思った犯人は

マンションに忍び込んで
証拠の写真を奪おうとした。

ところが 写真は

彼女が常に持ち歩いている
パソコンの中。

そこで 今度は

彼女を殺して
証拠を奪おうとしたに違いないわ。

ああ 間違いないな。

つまり 真犯人は

佐々木さんを殺した犯人と
同一人物。

そして その意を受け

久保丈太郎は
相川さんに罪を着せるために

彼の弁護を申し出たってわけ。

う~ん…。

なんか さっきから聞いてると
推測ばっかりだな。

当たり前でしょ?
まだ なんの証拠もないんだから。

茨城県警の気持ちが
少し わかるような気がしてきた。

ちょっと!

相川さんが無実じゃないかって
最初に言い出したのは

鴨志田さんなんだからね。
はい そうでした。

とにかく 私は 意地でも この線で
事件を解決してみせるわ。

(チャイム)

きっと 武井さんね。

嘘…!

夜分 恐れ入ります。

警察庁の岡崎警視。

それから 東王子署の 確か…。

鴨志田です。 どうぞ。
ああ どうも恐れ入ります。

先日 私の裁判を
傍聴されておられましたね。

それで なんのご用ですか?

はい。

私が 結城疑惑をもみ消すために

相川裕治の弁護を
買って出たという

噴飯ものの噂を耳にしましてな。

あら 茨城方面で
お聞きになったのかしら。

県警とは 随分太いパイプを
お持ちのようですから。

推測だけで
そんな噂を流されては困る。

私を甘く見ないほうがいいですよ。

警察庁に圧力をかけると?

さあ どうでしょう。

ハハッ…
まあ ご想像にお任せします。

では。

何しに来たんですか? 久保さん。

あなた 相川の弁護士でしょ。

は?

どうして 依頼人の話を
信じてやらないんですか?

ちゃんと 話を聞いてやれば

無罪の可能性だってあるって
わかったはずなんだ。

おやおや。 彼を逮捕送検したのは
あなた方でしょう?

私は 弁護士として
被告人の今後の人生において

最適と思われる
弁護をしているだけです。

では。

久保先生。

相川裕治は
あなたを解任しました。

今は 私が彼の弁護士です。

何?

武井さん…。

彼は 無実を主張しています。

私は 最高裁まで戦ってでも
必ず 彼を無罪にしてみせる。

ハハハハ…。
大きく出ましたな。

いいでしょう。

お手並み拝見と参りますか。
ハハッ…。

(ドアの開く音)

(ドアの閉まる音)

武井くん よく言った!

見直したわ!
さすが 行人くんの上司ね。

(ため息)

で 相川の事件が結城疑惑と
関連しているという証拠は?

いや それなんだがね… うん…。

だって 今日
捜査は一気に進んだんですよね?

それが 今のところは
推測の域を出ていないというか…。

まだまだ 道は遠い
という事ですか。

もしかして…
何も進んでいない?

うん。

どうするんです!?
啖呵切っちゃいましたよ!

うん。
うん…。

♬~

(坂下)「国会 再び空転」か…。

結城疑惑か…。

茨城県警は
何 ぐずぐずしてるんだよ。

うちの署だったら
すぐ解決するのになあ。

えっ?
ん?

早けりゃいいってもんじゃないと
思いますがね。

ん? なんだ?

カモさん お呼びですか?
うん。

これ 調べてくれたの 君なんだ?

7月10日 王子のマンション…?

ほら 王子権現山公園の被害者
その人が住んでた部屋。

あっ… ちょっと すいません。

ああ 覚えてます。

空き巣だったんで
一応 鑑識作業を行ったんですが

何も出ませんでした。

ちょっと付き合ってくれ。
はい。

カモさん 妙に張り切ってないか?

ああ。
最近 居眠りもしてないしな。

こんにちは。
あらっ! この間の刑事さん。

すいません
今日は あの部屋を…。

あっ はい。

(登代子)部屋は ここですけど

業者が入って掃除しちゃったから
なんにも残ってないですよ。

あっ はい はい。

(解錠音)

はい どうぞ。
(木村)失礼します。

犯人は どこから入ったんだ?

ベランダから入ったんですね。

ここのガラス戸が
開いてましたから。

日報 見せて。
はい。

ええ… 警察に通報があったのが
午後6時半。

という事は 空き巣が入った時には
まだ明るい時間帯だ。

こんな目立つ所から入るか?

すいません。

このスペアキー
いつもは どこに?

管理人室で厳重に保管してます。

管理人室 調べた?

いえ そこまでは…。

じゃあ 徹底的に頼む。
(木村・諸星)わかりました。

すいません
ご協力お願いします。

それとですね

防犯カメラの映像というのは
取ってあります?

ええ もちろん。

でも あんまり意味ないかもよ。

それは どうして?

防犯カメラが付いてるの
正面のエントランスだけなんです。

裏口なら ノーチェックで
中に入れますから。

そういう事か…。

ええっ!? それで 一日中

防犯カメラの映像を
確認に回ってたの?

まあ 今のところ
これしか手掛かりがないからさ

鑑識から借りてきたんだ。

でも 正面玄関にしか
設置されてないカメラなんでしょ。

まともな空き巣なら
映ってるわけないじゃん。

あとは
管理人室の指紋なんだが…。

正直 期待できないわねえ。

お前のほうは?

ん? 今日も地道に
写真の場所を回ってましたよ。

まあ 私の場合は

運転手さんがいるだけ
マシだけど。

運転手?
うん。

茨城県警の桜井さん。

ふーん…。

あっ そういえば
写真に写っていた

港の空き店舗は?
ああ…。

丼店のあと いくつか
借り手が変わってるみたい。

あそこ 店内に冷蔵庫があるから

業者さんが
倉庫代わりに使ってたみたいで。

これ 一応 住所。
うん。

はあ…。 さすがに疲れたな。

鴨志田さん…。

ねえ 私にも
この防犯カメラの映像 見せて。

どうせ まともな空き巣なんか
映ってないぞ。

ものすごーく間抜けな空き巣が
いるかもしれないじゃない。

どれどれ…。

嘘… まさか…。

どうした?

えっ? この人 知り合いなのか?

松原警部。 茨城県警の。

えっ?

(坂下)失礼します。

署長 お呼びでしょうか?

坂下くん ショックを受けないで
聞いてくれたまえ。

はっ?

7月22日夜に発生した

王子権現山公園での
新聞記者殺人事件ですが

冤罪の疑いが出てきました。

まさか そんな…。

あの事件ほど 犯人が明確なものは
ありませんでしたよ。

警察庁では

結城大臣の贈収賄疑惑との
関連性を疑っています。

えっ? あの結城疑惑ですか?

しかも 茨城県警が絡んでいる
可能性もあるそうだ。

茨城県警が?
署長 これは大事件ですよ!

東王子署に この事件の
極秘再捜査本部を開設します。

ご協力お願いします。

諸君 見事なスピード解決と
称賛された

王子権現山公園殺人事件が

残念ながら
再捜査の運びとなった。

しかし 新たな真相究明は
必ずや 我々を栄光に導くだろう。

再捜査のポイントは
被害者のバッグの行方。

凶器の包丁の入手経路。

被害者の取材内容の確認。

そして 7月10日に発生した
空き巣事件の全容解明。 以上。

そういえば 前の捜査では
ほとんど解明されませんでしたね。

そうなんだよ…。 ああっ
ひと言 多いんだよ 鴨志田くん。

マンションの
防犯カメラに映っていた

茨城県警の松原警部について
調べました。

(和田)松原正次 45歳 水戸市出身。

県内の国立大学を卒業後
茨城県警に入り

3年前から県警捜査一課。

県警一の切れ者との評判で

将来の刑事部長候補と
専らの噂です。

県警刑事部長といえば
地元採用じゃ出世頭だな。

結城大臣や久保弁護士との
関係は?

中央政界と繋がってるという噂は
一つも…。

一度 話を聞くしかなさそうね。

(大崎)あっ ここですね。

松原警部は
長年 連れ添った妻と離婚し

現在 このアパートに
1人で暮らしてるそうです。

へえ~。

出勤前に捕まえるわよ。
はい。

(チャイム)
(松原)はい。

岡崎警視…
こんな朝から なんのご用です?

こちらは 警視庁東王子署の
大崎刑事と和田刑事。

7月22日に

東王子署管内で発生した
殺人事件について

あなたに伺いたい事があります。

7月22日…?

被害者は 毎朝新聞 文化部記者の
長谷部薫さんだ。

あんた 生前 彼女のマンションを
訪ねてるだろう。

防犯カメラに
しっかり映ってたぞ。

なるほどね。
で 取り調べは どこで?

茨城県警で部屋を借ります。

県警は駄目だ。
東王子署に行きましょう。

えっ?

風邪でも引いた事にして
今日は休みます。

ちょっと待っててください。

ふ~ん… あれが天敵か…。

うん? なんか言った?

いや 独り言です。

話してもらいましょうか。

なぜ
長谷部薫さんのマンションに?

その前に 私は なんの容疑で
事情聴取を受けているんですか?

あなたがマンションに来た
この日

長谷部さんの部屋が
空き巣に襲われました。

空き巣?
何か盗まれたものでも?

(和田)いえ 何も…。

じゃあ
被害届も出ていないんですね?

それはそうですが…。

しかし 長谷部さんは
その後 殺され

彼女のパソコンなどが
見つからないんですよ。

もしかして 私は 殺人の容疑も
かけられているんですか?

いえ まだ そこまでは…。

そもそも
空き巣に入ろうという人間が

防犯カメラに顔をさらしますか?

あなた方も刑事なら
わかるでしょう?

我々は どこに行っても
まず カメラの位置を確認します。

確かに…。 あれ?

「私も馬鹿にされたもんだ」

「もう いい加減にして!」
「岡崎警視…」

「さっきから聞いてりゃ

あなた 何一つ こちらの質問に
答えてないじゃない!」

ちゃんと答えてください。

どうして あなたは

長谷部薫さんのマンションに
行ったのか。

彼女の事を なんで知ったのか。

7月8日の朝 茨城南港で

国土開発省職員 佐々木朗さんの
水死体が発見されました。

(松原の声)監察医の話では

亡くなったのは
7月8日の0時から2時の間。

聞き込みの結果

その時間 1台の車が
現場近くに止まっていた事が

確認されました。

練馬ナンバー 「お」の15-20。
紺色のコンパクトカー。

持ち主は
東京都北区在住の長谷部薫。

初動捜査で
そこまで調べていたなんて

私 聞いてないけど?

県警が 警察庁のお客さんに
全て報告すると思いますか?

それで 彼女には会ったんですか?

「いいえ。 マンションに着いたら
彼女がいなかったので

そのまま帰りました。
それきりです」

「それきりって… 改めて
会いに行かなかったんですか?」

「その後 佐々木さんの死は
自殺と判断され

捜査は
いったん終了しましたから」

「信じられないわ」

信じるも信じないも
あなたの自由です。

一応 7月22日の夜

どこで何をしていたのか
教えて頂けますか?

「アリバイですか?」
「一応…」

「その晩なら
水戸市内のなじみの店で

12時近くまで飲んでいました」

「“あや"という小料理屋です」

「へえ~
なじみの女将でもいるのかしら?」

(松原)「まあね」

あの… すいません。

(松原)うん?

茨城県警の方ですよね?
はい。

ちょっと
手を貸して頂きたいのですが…。

はあ?
いや… やはり

現地の人に聞くのが
一番いいと思いまして…。 はい。

すいません。

(松原)このリストだと
五浦海岸が一番北ですから

ここから
国道6号線を南下して

海浜公園 港 水族館の順番ですね。

さすが。

これで効率的な捜査ができます。

捜査というより
それ 被害者の足取りでしょう?

えっ ご存じでしたか?

県警に来た 岡崎警視から

どや顔で
写真 見せられましたから。

どや顔か… 目に浮かぶな。

彼女をご存じですか?

ええ まあ…
時たま 仕事で一緒になるんで。

あの人を見てると
ハラハラしてしょうがない。

はっ?

でも そこが魅力なんですけど。

魅力?

もしかして これは…。

あっ そろそろ行かないと。
じゃあ また。

もしかするのかな?

フフ…。

(店員)いらっしゃいませ。

ご苦労さま!

あれ? 真実。

これは 私が頂きます!

えっ?
サンキュー。

♬~

お邪魔します!

長谷部薫さんのマンションだけど
指紋は出た?

はい。 いくつか
不明な指紋が見つかりました。

そう!
じゃあ これと照合して。

これは…?

鴨志田さんの指紋も
付いてると思うんだけど

そこは無視していいから。
はあ…。

そうだ。

どうせなら
これも調べてちょうだい。

あの…。

頼んだわよ。

ああ…。

そう… アリバイ成立…。

で 小料理屋の女将さんは
本当に美人だった?

(大崎)「はあ。 40~50年前は
確かに美人だったかと」

わかったわ。 お疲れさま。

あいつのアリバイ
あったんだって?

うん。 証言どおり 水戸市内の
小料理屋で飲んでたって。

ああ 美人女将の店ってやつか。

それが 八十いくつかの
おばあさんだったそうよ。

ホホホ! そりゃ よかったな。

何がよかったの?
謎が深まっただけでしょ?

おっ コロッケ 揚がったみたいだ。

冷めないうちに頂きましょう!

鴨志田さん…。
はいはい。

はい 今日は通販で買った
冷凍コロッケです!

これがね
なかなかいけるんですよ。

へえ~… あんたが通販ね。

なんですか? その顔。
ん?

別に
いやらしい下着を買うばかりが

通販じゃありませんよ。
違う 違う。

通販っていう言葉にね なんか
ちょっと引っかかってるんだよ。

ん?

7月8日?

なあ。
ん?

これって
あの日の夜の写真だよな?

そう。 タブレットに取り込んだの。
このほうが便利だから。

でも 同じ夜の防犯カメラには
何も映ってなかったって

お前 言ってなかった?

言ってました。 霧が濃くてって。

そういえば…。

港の防犯カメラは
チェックしたんですか?

もちろん! でも 霧が濃くって
なんにも映ってなかったわ。

でも 同じ夜なのに
この写真は はっきり映ってるぞ。

本当だ…。

(山際)
これが 防犯カメラの映像です。

以前お見せしたものと
同じですが。

山際さん。 これ 本当に
事件当夜の映像ですか?

間違いありません。

誰かが映像を加工したとか
差し替えた可能性は?

そんな事
できるわけありませんよ。

捜査員が直接出向いて
映像をもらってきてるんですから。

じゃあ 捜査員なら
差し替えも可能って事ですね?

うちの人間を疑ってるんですか?

こんな事
言いたくないんですけど…。

(ドアの開く音)

ここじゃ まずいわ。
場所を変えません?

じゃあ ランチでも
一緒にいかがですか?

いい店があるんです。
ぜひ。

じゃあ…。

カモさん!
出ましたよ 出ました!

何が?
指紋です。

管理人室のスペアキーの入った
ケースの側面に

指紋が残っていたんですが

それが 岡崎警視から預かった
サンプルと一致したんです!

ええっ?

ああ…
あと 私がやっときますから。

では お願い致します。

では どうぞ ごゆっくり。
ああ どうも。

どうぞ。
あっ すみません。

いや しかし 信じられませんね。

防犯カメラ映像の
すり替えなんて事が

本当に 可能なんでしょうか?

わかりません。 でも もし
警察が それをやったとしたら

捜査の信頼性は
根本から崩れてしまいます。

あ… やっぱり
もっと単純な原因だと思いますよ。

たまたまレンズが汚れていたとか
そういった類いの…。

レンズの汚れ?

ええ。 防犯カメラは

常に 風雨に
さらされているわけですから。

そっか…。

犯人がやったんですよ!

えっ?

佐々木さんを殺した犯人が

犯行の間だけ
レンズを曇らせたんです!

どうやって?

例えば…。

梨は 傷つかないよう

大切に
袋に入れられてるからです。

袋をかぶせるとか? 梨のように。

岡崎警視。

一般人は
そこまで防犯カメラを意識して

行動しませんよ。

それに カメラに細工をした事が
事実だとしたら

佐々木さんの死が
自殺だという見解に

矛盾が生じてしまう。

犯人は 刑事のような目を
持っているのかも…。

(山際)はあ?

我々は どこに行っても
まず カメラの位置を確認します。

あ… なんでもありません。

(携帯電話の振動音)

ちょっと ごめんなさい。

少々お待ちを。
ただ今 代わります。

お電話代わりました。
鑑識の木村です。

サンプルって
書き込みがしてある地図の事ね?

あっ いえ そちらではなくて
写真です。

7月1日の昼に撮影された
港の写真。

港の写真?

(木村)「はい。 対岸に
灯台の写っているやつです」

ああ!

(桜井)この写真ですと
大体 この辺りから

撮影されたものの
ようなんですけど。

ありがとう。 また連絡するわ。

桜井くん まさか あなたが…?

どうしました?

山際警務課長… 実は…。

岡崎警視?

あ…。

山際さん… さっきの…。

あなた
真相に近づきすぎてるんです。

あ…。

(ドアの開く音)

おい 大丈夫か?

松原警部…?

(市川)山際警務課長!
傷害の現行犯で逮捕します!

(桜井)逃げて… 逃げてください!

(市川)桜井 抵抗するな!

(市川)誰か 山際課長を!

松原警部…。

本当に ハラハラさせる人だ。
はあ…。

(桜井)佐々木さんの死は
自殺ではありません。

計画された殺人です。

全ては山際課長の指示で

私の役目は 港の防犯カメラに
細工をする事でした。

(桜井の声)私は 梨袋をヒントに

黒い布で
カメラ全体を覆う袋を作り…。

(桜井の声)7月8日の未明
防犯カメラの死角から

その袋をかぶせたんです。

準備 完了しました。

(桜井の声)やがて
佐々木さんが運ばれてきました。

(桜井の声)佐々木さんは
すでに海水を飲まされ

溺死させられていました。

佐々木さんを殺して
連れて来たのは 誰と誰だ?

山際警務課長と

残り2人は 課長と繋がりのある

反社会的集団 竜丸会の
構成員です。

(桜井の声)
私たちは 佐々木さんの遺体を

埠頭から海に突き落とし…。

(桜井の声)私は 残って

防犯カメラにかけていた袋を
回収したんです。

(桜井の声)その時 建物の陰に

1台の車が止まっているのに
気がつきました。

毎朝新聞の記者?

なんで あの場所に?

わかりません。

その女の家に行って 探ってこい。

もし 何か撮影してるようだったら
全て回収してくるんだ。

わかったな?
はい。

(桜井の声)私は 上京して
彼女のマンションに行くと

防犯カメラに映らないよう
裏口から中に入り…。

(登代子)あら
また大きくなったんじゃない?

そうなんですよ。

(登代子)ちょっと抱っこさせて。
ああ~!

♬~

(桜井の声)管理人室から
スペアキーを持ち出して…。

(桜井の声)長谷部さんの家に
忍び込みました。

(桜井の声)しかし
部屋の中には通販の空箱だけで

カメラもパソコンも
何も見つからず

私は 部屋を荒らしただけで
何も盗らずに帰ってきたんです。

そのあと 毎朝新聞の報道内容が

あまり
核心に触れてこない事もあり

あの場にいたのは
偶然だろうと判断し

彼女のマークは外しました。

(松原)7月22日の夜は どこに?

その日は
日曜日で非番だったので

夜9時ぐらいまで
居酒屋で飲んだあと

帰宅しました。

私は確かに 佐々木さんの
死体遺棄には加担しましたが

長谷部さんは殺していません。

(ノック)

(ドアの閉まる音)

鴨志田さん
心配して来てくれたの?

なんだ 元気そうだな。
うん。

なんか 久しぶりに昼寝したら
すっきりしたー! って…。

(松原)お二人 仲がいいんですね。
あっ しまった。

まるで親子のようだ。

そんなわけはない。 ハハハハ…。

それより これで事件も解決ね。

桜井巡査や
山際警務課長の自宅からは

何か見つかりましたか?

今のところは 何も…。

佐々木さん殺しは ともかく

長谷部薫さんを殺したのは
桜井ではないでしょう。

どうして?

彼の事は 私が
ずっとマークしていましたから。

(松原の声)実は 私も

事件の翌日には
防犯カメラの映像に疑問を持ち

当日夜の
茨城南港付近の気象状況を

問い合わせていたんです。

気象台でしょうか?

すると その夜は晴天で
霧なんか出ていなかった。

そこで 佐々木さんの死は
殺人だと確信しました。

そんな中
桜井が怪しい動きを始めた。

あの日 私が
長谷部さんのマンションに行ったのは

桜井を尾行していたからなんです。

ですから 長谷部さんが殺された
7月22日の桜井の行動は

全て把握しています。

犯人は あいつじゃない。

じゃあ 他の仲間の誰かが?

可能性はありますが

山際警務課長は
全てを桜井に押しつけて

知らぬ存ぜぬを決め込んでいます。

彼女 ちょっと気分が悪くなった
だけなんじゃないですか?

証拠でもあるんですか?

桜井が 責任逃れのために
私の名前 出してるだけでしょう。

私は 何も知らないし
関係ありません。

本当は もう少し 泳がせておく
つもりだったんですが

このままでは 証拠不十分で
逃げられる恐れもある。

そんな…。

王子の事件について
何か新しい情報はありませんか?

そういえば

桜井は 長谷部薫さんの部屋に
通販の箱があったと

言ってましたが…。

通販?
そうか。

何か引っかかってると思ったら…
通販だ。

えっ 鴨志田さん?

すぐに署に戻ります。
お二人は どうぞごゆっくり。

えっ?

♬~

(泉美)通販?
はい。

確か お姉さん あなたの名前で
買い物をしていたと…。

はい。 冷凍のエビやカニ

それから メンチカツや餃子なども
入ってました。

ただ 食べちゃ駄目だって言って
どこかに持っていきましたけど…。

持ってった?
それ いつ届きました?

姉のマンションで空き巣騒ぎがあった
前の日ですから

7月9日です。

お店の名前 わかりませんかね?

名前は覚えてませんけど 確か
茨城のお店だったと思いますよ。

茨城…。

茨城… 通販業者。

冷凍食品でしたっけ?
冷凍食品と…。

おっ なんか出てきた。

だから 違うんだ 違うの!

エビ カニだけじゃなくて
メンチカツも餃子もあるの。

人にやらせておいて
うるさいなあ もう…。

もっと こう…
絞り込めないのかな?

無理ですよ
茨城県内ってだけじゃ。

ああ~ もう…。 あっ そうか!
メモもらってたんだ。

ちょっと待って
ちょっと待ってて…。

あるんじゃないですか。 はい。
えー… はいはい。

これ…。
何?

何? これ。
使ったあとの箸の袋…。

なんで持ってるの?
ちょっと待って…。

ちょっと待って。
ちょっと… ちょっと待ってよ。

待ってますよ。

これ 違うよね。 えっと…。

早く…。
いや ちょっと…。

ちょっと 何やってるんですか?
それ…。

いや だから… あっ!
えっ?

なんだよ ここだよ。
ここ 今 ガサッていったもん。

なんだよ もう!
ほらね…。

なんですか?
この住所で検索してみて。

(大崎)
ひたちなか市磯潮町164」と…。

これかな?

(大崎)出た!
「激安」…?

あれ?
「業務休止のお知らせ」って

この店 閉店してますよ。
えっ?

しかも 「商品は 週に一度
まとめて発送します」って…。

これ なんだか
随分 ずぼらな店だな。

ちょっと待てよ…。
そうか そういう事か。

どういう事なんです?

お前たち 明日 茨城南港だ。

ああ はい…。
(2人)えっ!?

こちら 大崎と実況の和田。
港の店の前に来ました。

デリバリーの看板の「リ」が
外れてます。

それ どうでもいいだろ。
ああ そうか…。

これから中に入ります。

(せき)
(せき)

なんだ? これ。 くさい。
えっ?

(和田)中は ひどい悪臭です。

なんか
慌てて逃げ出した感じですね。

見てみろ。 商品あった。

うわあ…。

えっ? おい 見てみろよ。

どれも賞味期限切れだぞ。

やっぱり スーパー
「えすぺらんさ」のものですね。

やっぱり そうか。

「えすぺらんさ」とは 確か
以前 相川が勤めていたスーパー?

長谷部薫さんは
結城疑惑を調べてたんじゃない。

この店の事を
調べてたんじゃないか?

うん? どういう事だね?
はい。

いや… これはですね

昨日 大崎が調べてくれた
この店のホームページなんですよ。

この店は 一週間分の申し込みを

まとめて日曜日に発送する方式を
取ってます。

例えば 6月の30日から
7月の1日に発送したとすると

次の発送日は…。

7月7日から8日…!

薫さんは それを見ていたのね?
そうだ。

あっ いや… そうです。

彼女は最初の取材で
たまたま この店を見つけ

発送作業が行われているところを
目撃した。

そこで 帰宅後
妹の名前で注文をし

商品が発送されるところを
確認するために

再び この店に向かったんですよ。

だから その翌日に

このあざらし屋から
商品が届いたのか。

妹さんの名前を使ったのは

自分の名前を
出したくなかったから…。

しかしだね 鴨志田くん
長谷部薫は文化部記者だよ。

こういうのは 普通
事件記者の仕事じゃないのか?

それはですね 相川のためです。

相川のため?

相川は 勤め先を
業務上横領でクビになってます。

商品ロスの責任を
一人で背負ったという事ですが

売れ残りの弁当を
ホームレスに渡したぐらいでは

大したロスではありません。

誰かが その陰で

商品の横流しをしていたとは
考えられませんか?

本当に横流ししていた人が
相川さんに罪をかぶせたって事?

薫さんは 恐らく
元亭主をはめた人間に気がついた。

だから あの夜
相川を呼んだんです。

真実を告げて謝るために…。

だから 犯人は彼女を殺して
そのデータを持ち去ったのか。

ああ… データのコピーさえ
残っていれば…。

まったくだ。 新聞記者が

データを全てパソコンに保存して
持ち歩いてたってのは

プロ失格だな。

あれ? もしかしたら…。

どうしたの?

ねえ 水戸黄門という人は
水戸の出身ですよね?

なんだよ それ。
当たり前じゃないか。

水戸っていうぐらいの
もんなんだから。

駅前に銅像だってあるぞ。

という事は
あれは薫さんのお土産で…。

パパのお守り。

パパのお守りというのは

パパにもらったお守り
という事ではなく

パパを守るためのお守り
という意味かもしれん。

この印籠?

それは ママにもらったんだよね?

うん。 ママが
水戸で買ってきてくれたの。

(泉美)千鶴ちゃん
とっても大切にしてたのよね。

おじさんに見せてあげて。

おじさんはね 悪者を成敗して
パパを助けてあげたいんだ。

いい? ありがとう。

開けてもいいかな?

♬~

やっぱり…。

デコボコ 三角 丸 四角。

ジャガイモの皮だって
同じ厚さでびっくりでしょ?

今回 紹介してます
この細切りピーラー。

これ 種も仕掛けもない
ただのゴボウですよ。

ジャーン。

鶴は千年 亀は万年
隣のばあさん あと1年。

柳川 けんちん とん汁から

噂に聞いた マツタケご飯
五目ご飯に かやくご飯。

すいません。

高野宏さんですね?

はい…。

長谷部薫さん殺害について
伺いたい事があります。

一緒に来て頂けますか?

(和田)高野!
(鈴木)待て!

(大崎)待て!

♬~

うわっ…。

クソッ!
(和田)暴れるな! お前…。

どうして 今頃になって…。

相川は起訴されて
裁判も始まってんだろ!?

薫さんが撮った映像が
見つかったんだよ!

「これは 7月1日の未明
薫さんが撮った写真だ」

彼女は 連載小説の取材で

たまたま訪れていた茨城南港で

港の空き店舗に

勤め先のスーパーの商品を
運び込んでいる

あんたを見かけたんだ。

その行動を不審に思った彼女は

ある疑いを持って
この店を調べ始めたんだよ。

そして これだ。

その1週間後 同じ時間

港に張り込んで
彼女が撮ったものだ。

今度は動画になってるよ。

(薫の声)「7月8日 午前3時12分」

「車から 高野が

バスケット5個分の商品を
店に運び込んでいます」

(薫の声)
「現在 8日の午前4時5分」

「高野が 店から
段ボールを運び出しました」

「これから 宅配業者に
持ち込むものと思われます」

その後 彼女は店に忍び込んだ。

♬~

♬~

(操作音)

♬~

「えすぺらんさ」… やっぱり…。

3年前 相川裕治は

勤め先のスーパーを
業務上横領でクビになった。

だが
その着せられた罪のほとんどは

あんたの仕業だったんだよ。

あんたは 以前から

廃棄すべき賞味期限切れの商品を
大量に盗み出し

通販で
売りさばいていたんだよな?

彼女は
お前の店から取り寄せた商品を

民間の検査機関に持ち込んでいた。

中には 賞味期限が

3年も過ぎたものもあった事が
わかってる。

その事実を知られて
お前は 薫さんを殺したんだな?

確かに 小遣い稼ぎはしてたさ。

店の商品も随分と持ち出した。

けど 殺しは…!

長谷部薫さんのバッグだ。

(大崎)お前の家から見つかったぞ。

話してもらおうか?

(高野の声)彼女が店に来たのは

7月の20日頃だった。

薫ちゃん。

高野さん ちょっといい?

(高野の声)彼女は その時には
全て調べ上げていて…。

その事を新聞に書くのか?
ええ。

うちのウェブサイトで
発表するつもり。

やめろよ。

こんなケチな犯罪暴いたって
意味ないだろ。

そのケチな犯罪のせいで
職を失い

離婚した人もいるのよ!

相川には 悪かったと思ってるよ。

何が友達よ。 彼がかわいそう。

私の要求は一つだけ。

会社の人にも真実を明らかにして
相川に謝って。

まだ 相川には話してないのか?

どんな顔して会えばいいのか
わからなくて…。

じゃあ こうしよう。

(高野の声)俺は 相川と彼女と
3人で会う事を提案した。

そこで俺から全てを説明し
謝罪するという事にして。

それで お前は
凶器の包丁を用意した。

「相川に罪を着せるために」

「あいつは こういう役に
うってつけの人間だからね」

(高野の声)俺は 相川と会う前に
打ち合わせをしようと言って

彼女と10時前に待ち合わせた。

お待たせ。

相変わらず
でかいかばん持ち歩いてるね。

その中に
パソコンも入ってんだろ?

そうよ。

って事は それがなくなれば
俺の悪事も全て闇の中か…。

えっ?

(刺す音)
ああーっ!

あっ…。

♬~

お前は 不正な小遣い稼ぎを
隠蔽するために

人の命を奪ったのか!?

フッ… 政治家だって
やってる事じゃないか。

ほら あの結城疑惑だって

儲けた金の桁が違うだけで
似たようなもんだろ。

殺人に
似たようなものなんてない!

「薫さんには小さい娘もいるんだ」

「あの子にとっては
たった一人のお母さんなんだぞ!」

(ドアの開く音)

(木村)岡崎警視。

被害者のパソコンから…。

(木村)これは
7月8日未明の映像です。

港で待機中に カメラを固定して
撮影していたんでしょう。

長時間にわたって

変化のない状態が
続いているんですが…。

諸星。
(諸星)はい。

(キーボードを打つ音)

ん? 何か動いてるぞ。

はい。 それで バージョン7で
解析にかけてみたんです。

(諸星)拡大します!

(木村)すると これがまさに
死体遺棄の瞬間で…。

(工藤)運ばれてるのは
佐々木さんか!

(諸星)拡大します!

山際警務課長…。

こんな映像が撮られていたとは…。

久保さんが相川さんの弁護を
買って出たのは

事件を掘り起こせば

こういう映像が見つかる事を
恐れていたからなんですね。

そうだと思います。

なぜ 佐々木さんを…?

結城大臣から

役所の文書書き換えを
命じられたのに

隠蔽工作はできないと
突っぱねたんですよ。

殺人は
結城大臣からの依頼なんですね?

直接的には秘書の方ですが

そうだと思います。

佐々木を うまく始末すれば
引き立ててもらう約束でした。

県警に いつまでも

くすぶっていたくは
ありませんからね。

でも 私が何を言っても
大臣は否定しますよ。

私なんか…

トカゲの尻尾なんですよ。

いいえ。 結城大臣には
必ず罪を認めさせます。

警察庁の威信にかけて。

最終弁論の前に
証拠調べを再開し

弁護側の証人を
申請したいと思います。

被告人の別れた妻である
長谷部薫さんです。

裁判長。

長谷部薫さんは すでに故人であり
本件の被害者です。

弁護人。
(武井)はい。

ですから
彼女は出廷する事はできません。

従って これから証拠として
提出するビデオの映像で

彼女が言いたかった事を
確認して頂きたいのです。

検察官 ご意見は?

しかるべく。

証拠の提出を認めます。

はい。

「(薫のため息)」

(薫の声)「こんなにたくさん…
ウイスキーまで…」

「これは 明らかな犯罪の証拠です」

「高野宏は
店の商品を少しずつ持ち出し

売りさばいていたんです」

「えー… 裕ちゃん ごめん!」

「3年前
あなたが会社をクビになった時

私 ひどい事 言ったよね」

「後ろめたい事がないなら

解雇を受け入れるはずがないって」

「あの時 本当は疑ってたの」

「お弁当だけじゃなくて
他の商品も持ち出していたから

クビになったんじゃないかって」

「全部 誤解だったんだね」

「あなたは やっぱり
ただのお人よしでした」

「私は そこに惚れて
結婚したはずだったのに…」

「私に任せて」

「あなたに着せられた罪を
明らかにして

あなたの名誉を挽回する」

「約束します」

以上です。

薫…。

薫!

♬~

それで 相川さんは これから

千鶴ちゃんと
一緒に暮らす事にしたそうです。

よかったですね。

で 相川さんには 無罪の判決が…。

いろいろ お世話になりました。

こちらこそ。

不愉快な思いをさせて
申し訳ありませんでした。

いえ あの… そんな…。

女房にも言われましたよ。
もっと女性を尊重しろって。

えっ…? 女房?

実は 別居していた妻と
復縁する事になりまして。

娘がいるんです。

この子が やっぱり
パパと暮らしたいって言うもので。

あ… フフッ…
よかったですね。

おめでとうございます。

あっ そういえば
何か話があったんじゃ…?

ああ もういいんです。

お疲れさまでした。

はい。 また いつか。

では。

♬~

(相川)はーい!
出来上がりました!

お待ちどおさま!

お待たせしました。
(聡子)わあー!

相川さん 料理 上手ですね。
(武井)当たり前だろ!

実演販売の
トップセールスマンだぞ。

あっ そっか。
でも パパ

前は 料理 下手だったのに。
千鶴のために修業したでござる。

ハハッ… ござるか。
ハハハハッ…。

(武井)意外でござるねえ。
(聡子)フフフフッ…。

1 2 3 4 5 6…
あれ? グラス 6つ?

うん。
あいつも呼んだんじゃないの?

ほら 茨城県警の なんつった?

ああ~ あの人なら もういいの。

なんだ フラれたか。

ひょっとして 図星か?
(泣き声)

当たっちゃった。
(すすり泣き)

あれ? お姉ちゃん 泣いてる。

シッ! いいの いいの。

明日は明日の風が吹く。 ねっ。

頑張ってりゃ
また いい男に巡り合えるさ。 な?

では 皆さん 乾杯しましょう。
はいはい。

(ドアの開く音)

皆様 ごきげんよう
オッホッホッホッホッ…。

これは 姉小路くんの叔母様。

今日 事件が解決したと聞いて
飛んできましたの。

これ 横浜のお土産。

皆さんで召し上がってください。
ああ これは これは…。

頂きます。
じゃあ これ 千鶴ちゃんね。

で これは?
これはね あなたじゃなくて…。

何?
真実さんに縁談よ~。

ああ…。

ロサンゼルスに行ってる
行人さんが

お世話になってる方の息子さんで

アメリカ大使館の
一等書記官よ。

お気持ちは
ありがたいんですけど…。

これが その… あなた

金髪イケメン ブラピそっくり。

ブラピ? ブラピって何?

えっ!? ブラピ?
いかがかしら~?

ちょっと ちょっと…
見せて 見せて 見せて。

やだ~! かっこいい!

ねえねえ ねえねえ
ねえねえ ねえねえ…

どうしよう 鴨志田さん
私 国際結婚しちゃうかも。

待てよ。
今 泣いてたんじゃないの?

たまには 金髪も よいものよ。

本当? さすが 叔母様。

はいはいはい…
助さん 助さん はい。

ちょっと ちょっと
ちょっと ちょっと…。

女心は わからんものよのう…。

さようでござる。

では 参ろうか?
ははっ!

うん。 フッフッフッフッフッ…。
ちょっと ちょっと…。

(一同)ああっ!