ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

相棒 season 17 第1話 とよた真帆、利重剛、谷村美月、水谷豊、反町隆史… ドラマのキャスト・音楽など…

『相棒 season 17 #1』のテキストマイニング結果(キーワード出現数BEST10&ワードクラウド

  1. 冨貴江
  2. 鐵太郎
  3. 青木
  4. 捜査
  5. 鬼束鐵太郎
  6. 鋼太郎
  7. 遺体
  8. 必要
  9. 警察
  10. 離れ

f:id:dramalog:20181017222633p:plain

『相棒 season 17 #1』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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dramalog.hatenablog.com 

 

 

[新]相棒 season 17 #1[解][字]

水谷豊×反町隆史
異例づくしの新シーズン開幕!!
資産家一族が起こした“完全犯罪”に3人体制となった特命係が挑む!

詳細情報
◇番組内容
第1話~初回拡大スペシャル『ボディ』
国家公安委員・三上冨貴江(とよた真帆)の夫・鬼束鋼太郎(利重剛)が、鬼束学園理事長である父・鐵太郎を殺害。冨貴江は、自身の社会的立場を守るため、鐵太郎の後妻・祥(谷村美月)と共に事件の隠蔽に加担する。写真誌の記事により興味を持った右京(水谷豊)と亘(反町隆史)、そして特命係に“左遷”された青木(浅利陽介)は、国家公安委員長・鑓鞍(柄本明)を事情聴取に訪れ…
◇出演者
水谷豊、反町隆史
鈴木杏樹、川原和久、山中崇史、山西惇、浅利陽介、田中隆三、小野了片桐竜次
杉本哲太石坂浩二
【ゲスト】とよた真帆利重剛谷村美月芦名星柄本明
◇スタッフ
【脚本】輿水泰弘
【監督】橋本一
◇音楽
池頼広
◇おしらせ
最新情報はツイッターでも!
ツイッターhttps://twitter.com/AibouNow
【番組HP】http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/

 


(首席監察官)委員お尋ねの
司法取引についてですが

ついに先頃 6月1日をもって
導入されたわけでありますが

確か 2月下旬でしたか

検事総長
訓示で述べられていましたとおり

「運用実績を積み重ねつつ
時間をかけて定着させていく」

まずは この方針で臨んでいく事に
無論の事 異存はなく

我々警察庁と致しましても

法務省との協力関係を
密にしながら

長年の懸案である
刑事司法改革を

着実に進めて参る所存であります。

(鑓鞍兵衛)モスキート音って
あるじゃない?

(鑓鞍)モスキートーンってやつ。

羽音ね。 蚊のブーンっての。

それで耳年齢 調べられるってんで
ちょっと やってみたらさ…。

いや あたしゃ こう見えて

目も歯も あっちのほうも
ボロボロでさ

早い話が
年相応って事なんだけどもね。

どういうあんばいか
昔から 耳だけは良くて

ちっとも衰えないの。

ああ… 単なる雑談。

まあ とにかく モスキート音で
耳年齢 調べてみたわけさ。

そしたら なんと16キロヘルツまで
聞こえちゃってさ…。 わかる?

16キロヘルツなんて高音
聞こえるの 20代の若者でさ

こんな年寄りにゃ
聞こえっこないの。

耳がいいのは
喜ばしい限りとはいえ

聞こえすぎるのも
わずらわしいけどねえ。

(三上冨貴江)申し訳ありません。
お耳障りでしたか?

いや…
耳障りって事じゃないけどさ

言ったとおり
あたしゃ 耳が驚異的なもので

気になるっちゃなるかな。

マナーモードにしてても
振動音するもんねえ。

出たらいいのに。
会議中ですから。

でも 随分
しつこく鳴ってたじゃない。

すみません…。
電源 切っておけばよかったです。

マナーモードなんて
中途半端せずに。

ほっときゃ
留守電に切り替わるんでしょ?

はい。

でも 切り替わるたんびに
掛け直してきてたみたいじゃない。

要は 伝言残すんじゃなくて
直接 話したいって事でしょ。

会議が終わったら
掛け直します。

(携帯電話の振動音)
ほら また来たよ。

(振動音)

(警察庁次長)
構いませんよ お出になって。

もう 会議も終了ですし。

そうそう
遠慮せず 出なさいよ。

(携帯電話の振動音)

(電話の呼び出し音)

(冨貴江)「もしもし」
(鬼束鋼太郎)ああ… 俺だけど。

あなたなの!? …なんで?

驚くな。

親父を殺した。

えっ!?

♬~

はっ…!

♬~

(鋼太郎)君のためだよ。

えっ?

私のために殺したなんて
意味がわからない!

だから それを
これから説明するんじゃないか。

そのために
大至急 帰ってきてもらったんだ。

祥が… 祥さんが
こういうふうにしたの?

(鋼太郎)うん?

あっ… さすがだろ
きれいに血を拭き取ってさ。

(鬼束 祥)
血まみれで転がしておくなんて

あんまりじゃないですか。

本当は ベッドに
運んであげたかったけど

鋼太郎さん
手伝ってくれないから。

気味悪くて
死体になんか触れないよ。

っていうか
たとえ 生きてても

親父になんか触りたかないけどね。

(ため息)

♬~

親父が
探偵に調べさせてたんだってさ

君の不貞を。

お義父様が… どうして?

聞く? 想像つくだろう?

冨貴江さんを
この家から追い出すためですよ。

このネタで?

突き付けられたら
おとなしく出てったかい?

さあ…。

君の事だ おとなしく
出てきゃしないだろうね。

だから そのネタを公にするぞって
脅して

追い出すって言ってました。

君には
社会的立場があるからね。

そんなスキャンダルでも
木っ端みじんだろ?

そうなりゃ とても ごねて
ここに居座れるとは思えない。

それで あなたは
そんな私のために

お義父様を
殺してくれたってわけね。

君の危機だからね!

人生最大のと言っても
大げさじゃないだろう?

あれ? 迷惑だったかな?
よかれと思ってしたんだけど。

もし 迷惑だったのならば
僕は 潔く自首するよ… うん。

ただ いくらでも
自首はするんだけれども…

ひとつ 懸念なのは

夫が殺人犯っていうのも
これ

なかなかのスキャンダルって事だ。
そうじゃない? ハハッ!

君の社会的立場に
影響がなきゃいいんだけど。

まあ 僕の殺害動機がどうあれ
君に一切 責任はない。

そりゃ 夫婦ったって
一心同体ってわけじゃなく

別人格なんだから
僕の罪をだよ

君が おっかぶる必要は
みじんもないはずだ。

ただ
そういう正論が通用しないのが

昨今の風潮だからね。

さすがに 大学の先生を

辞めさせられたりは
しないでしょうけど

国家公安委員は
クビじゃないですか?

旦那様が
人殺しなんてしたら…。

そうだねえ。

あからさまにクビっていうのは
いろいろ具合が悪いだろうから

多分 辞任を要求されるだろうね。

うん… こう あくまでも
自発的辞任っていう体で。

もちろん そんな理不尽な要求に
従う必要はないんだけど。

さあ 言ってくれ!

このまま自首したほうがよければ
僕は そうする。

君次第だ。

いずれにしたって
親父は もう生き返らないしね。

♬~

(角田六郎)はい おはよう。
(2人)おはようございます。

(角田)暇か?

♬~

(青木年男)おはようございます。

はい おはよう。
(杉下右京)おはようございます。

(冠城 亘)おはよう。

♬~

(石森刑事)
それじゃ まず お名前を。

(祥)鬼束鐵太郎です。

(石森)オニヅカさん…。

こういう字 書きます。

どうぞ。
助かります。

こちら お預かりしても?

どうぞ。

それから 私の身分証明書も
必要だと伺ったので。

(石森)「鬼束祥」さん。

お嬢さん?
あっ… いや お孫さんかな?

いいえ 妻です。
(石森)妻…。

奥さん
(祥)はい。

(中迫教之)理事長が行方不明?

ゆうべからね…。

どこに行ったかわからないの。
心当たりは捜してみたんだけど。

事故とか?

問い合わせしてみたけど…。

まあ とにかく
今日 警察に行ってるはずだから。

…というわけで
今夜の食事は延期。

ええ。 もちろん。
そういう状況でしたら。

ご無事を祈ってます。
ありがとう。

(携帯電話の着信音)

もしもし。

話が違うじゃないか!
警察が来てるぞ。

えっ?

今 祥が相手してる。

(祥)警察犬ですか…。

必要とあらば 要請します。

(捜査員)ですから 改めて

詳しく行方不明時の状況を
お伺いできればと。

(署長)捜査は必要ない?

必要ないと言うと
語弊がありますが

義父は
一般行方不明者の扱いですから。

おっしゃるとおり
一般行方不明者ではありますが

ご心配でしょうしね。

一刻も早く見つかればと
我々も できる限りの…。

それは わたくしの立場を
おもんばかっての事ですよね。

はい?

つまり 便宜を図ってくださると。

ああ… そう言われますと
身も蓋もありませんが。

ご配慮には感謝致します。
ですが…。

特別扱いはしてほしくないそうだ。

えっ…! じゃあ
捜査は中止ですか?

そういう事だな。

どうせ
かっこつけの捜査なんだから

やらなくていいなら
それに越した事ないか。

(石森)それを言うな。

(工事の作業音)

♬~

♬~

(八津崎 奨)おーい 楓子。

(八津崎)
俺が日夜 お宝発掘のため

ネットサーフィンに
勤しんでいる事は知ってるよな?

(風間楓子)何か出ましたか?

ほれ。

♬~

(楓子)「鬼束鐵太郎」…。

誰です?

(八津崎)
学校法人鬼束学園の理事長だ。

お宝ですか?

そりゃ 磨いてみないとわからんが
磨く価値はあると思う。

編集長得意の直感ですね。

俺は 勘だけで
ここまで来た男だからな。

理屈なんてもんは
あとからついてくる。

とにかく磨いてみろ。

キラキラ光り出すと思うぞ…。

(セミの鳴き声)

(セミの鳴き声)

おい 青木! お前だろう?
返せ。

(青木)快便でしたか?

ああ… おかげさまで。

っていうか 余計なお世話だ!
この馬鹿野郎!

読み終わったら
貸してあげるから。

相変わらず こんな
低俗な雑誌を愛読してるなんて

人間性を疑いますよ。

お前が『フォトス』に対して
偉そうに言える立場か?

僕は すでに
こうして制裁を受けてますから。

えっ… もういいの?

そもそも 読むに値する記事なんか
ありませんから。

まあ 強いて挙げれば

「これぞ若妻の極意!!」って記事が
多少 気になったぐらいで。

その記事は 僕も気になりました。

『フォトス』は 意外と
愛読者が多いみたいですね。

学校法人鬼束学園 理事長
鬼束鐵太郎氏の奥様を

追いかけたものでしたが。
(青木)ええ。 それ。

これですね。

この記事に 右京さんも
気ぃ引かれましたか…。

どの辺に?
記事内容もさる事ながら

学校法人鬼束学園といえば

三上冨貴江教授の成林大学が
そうだったなと。

(青木)ええ。 そのとおり。

お前 三上冨貴江 知ってんの?

国家公安委員でしょ?

その節は おせっかいで
警視庁にお問い合わせ頂いて

お世話になりましたから。

あの件をややこしくした
張本人の一人でもある。

お前 制裁は受けても
ちっとも反省してないな。

それより なんで お前
その いきさつ知ってんだよ。

(青木)いきさつって?
お前の引き起こした

卑劣な 女性記者突き落とし事件の
捜査について

三上女史が 直接 大河内監察官に
問い合わせしてきた事だよ。

(青木)三上冨貴江の夫が
鬼束鋼太郎といって

鬼束鐵太郎の息子みたいですよ。

鋼太郎は
学校法人鬼束学園の副理事長

成林大学では学長を務めてます。

とすると 三上教授は

行方不明になっている
鬼束鐵太郎氏の

身内というわけですか。

ええ。 義理の親子。
だからでしょうね

三上冨貴江も 成林大学の
副学長の地位にありますよ。

そうでしたか…。

何度も言ってるでしょ?

情報なんて
そこら中 漂ってるんですよ。

僕は それを必要に応じて
取っ捕まえてるだけで

まあ さしずめ 虫取り網を持った
少年みたいなもんかな。

で 今も早速

三上冨貴江の情報を 虫取り網で
取っ捕まえてたわけですね。

ええ。 サクッとね。
なんのために?

さあ…。
僕も単なるおせっかいですよ。

ちなみに 行方不明の鬼束鐵太郎は
きっと もう死んでますよ。

ふ~ん 根拠は?

(青木)じじいが若い後妻もらって
長生きできるはずがない。

アホか。

なるほど。

「なるほど」って…。

(青木)意外と 僕と杉下さんは
いいコンビかもしれない。

…ですって。

♬~

捜査するっつったのに
断られてますか…。

特別扱いは困る
という事のようでした。

確かに 通常ならば

直ちに捜査を開始するという
案件ではありませんからねぇ。

だけど 「通常」じゃない。

相手は 国家公安委員の
義理の父親って事で

警察も ほっとくのは気が引けて

捜査を
開始しようとしたわけでしょ。

ええ。
ところが せっかくの親切を

三上女史は拒絶した…。
どう思います?

まず 君の「警察の親切」という
言葉がおかしい。

特権的な人間に
便宜を図ろうとしたわけですから

親切などではありませんね。

つまり 三上女史は
警察の便宜供与を敢然と断った。

ええ。

身内が行方不明という緊急事態に
なかなかできない事ですよね。

ええ。

俺だったら ずるいと承知の上で
特権を享受しますね。

そういう意味では
三上教授の態度は

立派なものだったのかも
しれませんねぇ。

(人々の話し声)

(冨貴江)このせいか…。

今日は なんか みんなが
ジロジロ 私を見るんで

おかしいなと思ってたの。

『週刊フォトス』…。

理事長の手掛かりは まだ何も?

何も。

蒸発して もう二月よ。

今の若い子たちは

「蒸発」って言ったら
ピンと来るのかしら?

人が忽然と姿を消す事を
「蒸発」なんて

言い得て妙って感じだけど

いつ頃から そんなふうに
言うようになったんですか?

いつ頃からなのかしら?

いいです。 ググります。
そうね。

今は 便利な時代なんだから
自分で調べなさい。

♬~

(拍手)

とっても似合うよ。
ありがとうございます。

で… それらの買い物中を
撮られたってわけね。

(祥)失礼しちゃいますよね。

いくら使ったの?

(祥)トータルで30万ぐらい。

訴えましょうか?
プライバシーの侵害で。

30万か…。

(祥)別に
悪い事してるわけじゃないのに。

弁護士さんに
相談してみようかしら。

金が自由になったからってさ
あんまり浮かれるなよ。

ずっと我慢してきたんで。

それは わかるけどさ…

こんなふうに
目つけられちゃうだろ。

(鞄をたたきつける音)

だからって 喪中みたいに

おとなしくしてるのも
おかしいですよね。

う~ん 喪中は やばい。
やぶ蛇だもんな。

夫が失踪中の妻って
どうしたらいいんですか?

そんなの 俺だって
わかんないよ!

未亡人のほうが
圧倒的に簡単な気がします。

7年 待てよ。

7年経ちゃ
失踪届が受理される。

そしたら 晴れて未亡人だ。

(ししおどしの音)

(甲斐峯秋)いやあ
僕も気を揉んでいてね…。

まあ 君にとっては

印象の良くない
2人かもしれんが

間違いなく役に立つ。
それは太鼓判を押そう。

とてもありがたいお言葉ですが…

小耳に挟んだんだけどね
所轄署の捜査を断ったそうだね。

特権を利用するような真似は
したくない

清廉でありたいという気持ちは
大いに尊重するがね…

このまま 手をこまねいていては

それこそ
手遅れになるんじゃないかね。

こちらも ただ 手をこまねいて
いるわけではありません。

人を使って
いろいろと調べさせています。

成果は?

はかばかしい成果は…。

君の気持ちの負担を
軽くするために あえて言おう。

はい。

(甲斐の声)あの2人には
捜査権はないんだ。

なので 警察から
捜査という便宜供与を受けたと

しゃくし定規に考える事はない。

お言葉ですが 捜査権のない2人を
よこされても…。

話し相手になるよ。

話し相手?

そう 2人と話をすればいい。

まあ…
直接的な捜査は無理でも

2人は 君たちの話から 何か
手掛かりをつかむに違いないんだ。

とりわけ 杉下右京

そういう事にかけては
図抜けてる。

決して無駄じゃないよ。

♬~

(ため息)

(冨貴江)いらっしゃるなら
アポを取ってくださいな。

どうぞ。

どうも。
どうも。

ごあいさつに伺っただけなので。

あいさつだけなら
アポは不要だと?

どうぞ。

事前に連絡なんか入れたら
断られるのがオチだと。

あいさつなんて いらないわって。

今さらながら後悔するわ
甲斐さんの申し出を受けた事。

ええ。 我々の協力を

不承不承ご承知なさったと
聞きました。

鬼束鐵太郎さんに関しては

確かに
特異行方不明者には該当せず

警察も 特に
捜査に乗り出さないのが通例です。

まさに本家本元
国家公安委員会規則で

特異行方不明者と
認定するための条件が

明確に定められていますもんね。

定められたルールは
厳格に運用すべきだと思います。

法治国家に生きる以上
順法精神は大事です。

義父は高齢者ですけど
あくまでも 一般行方不明者。

特別な配慮を受けるのは
はばかられるんです。

わかります。
まあ そう堅苦しく考えず。

そのように言われて
お二人を受け入れたの。

まあ とにかく
よろしくお願い致します。

こちらこそ。
よろしくどうぞ。

じゃあ これでいいかしら?

あいさつ済んだわ。
(3人の笑い声)

(中迫)失礼します。

お客様でしたか…。 すいません。

もう帰られるところ。

私のゼミの子です。

中迫です。

警視庁の方。
(中迫)ああ…。

どうも。

お暇しましょうか。
ええ。

あっ…。
(手をたたく音)

ひとつだけ。

『週刊フォトス』の記事は
ご覧になりましたか?

ええ。

記事の中に お部屋のリフォームと
離れ家の建築を

鬼束鐵太郎さん蒸発直後に
なさったとありますね?

どうぞ。

冨貴江さんのコレクションです。

だそうですねぇ。
しかし これだけあると壮観です。

コレクションルームとして
ここを造ったとか?

ええ。 増殖し続ける縄文土器

もはや お屋敷では
手に負えなくなったので。

どうぞ。

鋼太郎さん いつ…?

鬼束鋼太郎です。

冨貴江さんのご主人です。

冨貴江がお世話になってるそうで
すいません。

いえ とんでもない。
警視庁の杉下です。

冠城です。

どうして
帰っていらしたんですか?

ん? 冨貴江から連絡があってね。

とーっても強引なお二人が
家に行くから

祥を加勢してやってくれって。

お忙しいところ恐縮です。

鋼太郎さんは
鬼束学園の副理事長であり

成林学園の学長さんでしたよね?

ええ。 おかげさまで

突然 女房に言われて
帰宅できるぐらい 暇なんですよ

副理事長職も 学長職も。

コレクションルーム見てきたの?
ええ。

うん。

妻は 縄文人
崇拝の念を抱いていましてね。

あっ まあ そんな事より
祥に聞きたい事があるとか?

♬~

待って!

また忘れたでしょ。

(鬼束鐵太郎)
うっかりしてた。 ハハッ…。

♬~

気をつけてね。
ああ。

夕食後の散歩は
日課だったわけですね?

そうです。 家にいる時は必ず。

ちなみに 飲み忘れてた薬って?

血圧のお薬です。

年寄りですから 血圧高いのは
ある程度 仕方ないですけど。

あなた 看護師さんだそうですね。

結婚するまで やってました。

だから 安心して
親父を任せていられましたよ。

いつものように

夕食後の散歩に出かけた
鐵太郎さんでしたが

その日は いつになっても
帰ってこなかった。

そうです。

祥から連絡を受けましてね
慌てて帰宅したんですが

ちょうど
妻も帰宅したところで…。

あなた…。

携帯に掛けてるのに
ずっと出ないの。

事故にでも
遭ったんじゃないかしら?

(鋼太郎の声)親父の散歩コースは
おおよそ わかっていましたから

コースをたどってみよう
という事になった時…。

♬~

家出かもしれない…。

♬~

(杉下の声)鐵太郎さんの旅行鞄と

いくつかの衣類が
なくなっていたわけですね?

ええ。
多分 事前に ガレージにでも

衣類を入れた鞄を隠しておいて

あの夜
いつものように家を出てから

鞄をピックアップして
行方をくらませたんじゃないかと。

なるほど。

いずれにしても
家出の痕跡があるならば

特異行方不明者と
認定できないから

事件性は薄く 警察としては
待つしかありませんね。

それでも
警察は 届けを出した直後

捜査してくれるって
言ったんですよ。

それを 妻が断っちまって…。

まあ 昔から そういうとこ
融通の利かない奴なんで。

あっ… 届け出の時にも
おっしゃっていたようですが

鐵太郎さんの家出の理由は
わからない?

ええ…。
今もって?

わかりません。

皆目見当がつきません。

まあ 親子といっても
しょせんは他人。

今 それを猛烈に実感してます。

そうですか。

(芹沢慶二)ちょっと ツラ貸して。

(伊丹憲一)
特命係のご両人は お出かけ?

ここじゃなかったら
そうじゃありませんか。

とぼけるな!
田園調布の鬼束邸じゃねえのか?

知ってたら聞かないでくださいよ。

(芹沢)鬼束鐵太郎失踪の捜査に
2人 駆り出されたんだって?

(青木)だったら 何か?

純粋に行方不明者の捜索?

はあ?

つまりさ… 警部殿の事だろ

なんか違った もくろみでも
あるんじゃないかってさ。

殺しを
疑ってるんじゃありませんか?

えっ!?
出た…。

鬼束鐵太郎は
もう死んでるだろうって。

そもそも
年寄りが若い後妻もらって

長生きできるはずがないって
言ってましたよ。

杉下警部が?

はい。

(衣笠藤治)あいつは
ろくでなしの出来損ないです。

決して 頭は悪くないが…。

例えば ひと言で
奴を形容するならば

「出来が悪い」と こうなる。

(甲斐)フフフフ…。

僕には それを

否定する材料も 肯定する材料も
持ち合わせがないからね

なんとも言えないが

生まれた時から彼を知ってる君が
そう言うんだ 間違いはなかろう。

親友の息子ですからね。

フフッ…。
それ以上の存在じゃないのかね?

君にとって 彼は。

そうじゃなきゃ
前回の事件のあと

彼に避難場所を提供してくれと

この僕に
頭を下げたりはしないだろう。

要望を聞き入れて頂いて
感謝しています。

出来の悪い子ほど かわいい。

♬~

僕も その気持ちは わかるよ。

(内村完爾)殺しだと?
(中園照生)はい。

実は それを疑って
捜査を始めたようです。

やはりな。

令状の請求など 捜査上の手続きが
必要になった場合は

協力してやってほしいと
甲斐峯秋が言い出したから

何か裏があるんじゃないかと
にらんでいたが

やはり そうだったな。

当面 こちらは
どう動きましょう?

まずは静観だ。

特命が成果を上げてからでも

遅くはない。

♬~

(月本幸子)いらっしゃいませ。

どうも。

おかえりなさい。
ただいま。

いいですね なんか こういう会話。
ほっこりしますね。

フフッ…。

俺たちを?

ええ。

(冠城の声)
見かけたら 声かけてよ。 水臭い。

どんなご用事で?

君は?

それは
第二弾に期待してください。

第二弾なんて あるの?

当然ですよ!

っていうか
第二弾で通じるって事は

鬼束鐵太郎さんの奥様の記事が
念頭にあるって事ですよね?

つまり お二人も それに関連して
成林大学を訪れた。

ずばり 鬼束鋼太郎学長か

その奥様の
三上冨貴江教授に会いに。

当たり?

ノーコメント。

フフッ…。 ほぼ当たり。

お二人が 私の追いかけてるネタに
登場してきたって事は

なんか もっと どでかいネタが
潜んでるって事ですよね?

とっても興奮するんですけど!

女の子を興奮させられるなんて
光栄です。

どんなネタか チラッと。

そっちの第二弾って どんなの?

チラッと。

どちらも チラッと お願いします。

ん?

大丈夫!
口の堅さは自信があります。

ああ… 三上教授が

あなたの記事に
憤慨なさっていましたよ。

憤慨…。

確かに 三上冨貴江さんにとっても
愉快な記事じゃないでしょうね。

とりわけ 部屋のリフォームと
離れ家の建築が

鬼束鐵太郎さん蒸発直後に
行われたというくだり。

えっ?

悪意を感じると。

良からぬ連想をさせるよね
わざわざ ああいう書き方は。

私も あれを読んで

ちょっと不謹慎な事を
思い浮かべてしまいました。

ああいうのって 人の心の
邪悪な好奇心を刺激しますよね。

ええ。 決して 嘘を
書いているわけではないものの

読み手の よこしまな連想を
喚起するという

意図をもって書かれた事は
明白で…。

だからこそ 悪意を感じると
おっしゃっていました。

まあ 様々ご批判のある事は
重々承知しています。

確かに 直後のリフォームと建築
だったそうですが

計画は 鬼束鐵太郎さんが

行方をくらませる前
だったそうですよ。

3日前だったと思います。
業者に発注したのが。

そうでしたか。

なんなら 業者から頂いた受注書
ご覧になります?

ええ。 ぜひ。

本当に見ます?

見せて頂けると
おっしゃったので。

この人に社交辞令的言辞は
通用しませんよ。

今の会話 通常ならば
「お見せしましょうか?」

「いえいえ それには及びません」
ってとこでしょうけど。

つまり 疑ってらっしゃる
って事ですよね?

疑うのは警察官の習性です。

あっ もっとも この人の場合
人一倍 疑い深いのも事実です。

見せてくれると言うから

見せてくださいと
言っただけなのに

随分な言われようですねぇ。

そう思いませんか?

えっ…?

(鋼太郎)あの2人
なんだか気持ち悪いなあ。

行方を捜さなくてもいいって
言ってるのに

しつこいですね 警察は。

みーんな 冨貴江のせいだよ。

あいつが
国家公安委員なんかやってるから

周りが放っておかないのさ。

想像以上に偉かったんだって
今回 改めて わかりました。

そりゃ 日本の警察組織を束ねる
警察庁を指導監督するのが

国家公安委員会だからね。

国家公安委員っていうのは
特別国家公務員で

年間報酬は 2300万以上ある。

委員長は国務大臣

委員会は 組織的には
内閣府の外局になるから

いわば 総理直轄ってわけだ。

そりゃ あちこち
余計な気を使ってくれるさ。

ありがた迷惑。

ありがた迷惑。

(冨貴江)ここにいたの…。

(祥)おかえりなさい。
(冨貴江)ただいま。

なんで 断らなかったのさ?
(冨貴江)えっ?

捜査なんて必要ないって。
所轄署のだって断ったんだから…。

あの2人は特別なの。
特別?

甲斐峯秋の子分だから。

甲斐峯秋と まだ続いてるの!?

続いちゃいないわよ。

でも 立場上
接点があるわけだから

仕方ないでしょ。

正直 気が気じゃありません。

警察の人に
ウロチョロされたんじゃ…。

大丈夫よ。 たとえ
どんなに疑われたところで

最終的には ボディが出なきゃ…。

警察は手も足も出ない。

♬~

定例委員会の最中?

しつこく
電話が入ったそうなんだよ。

いや 僕は 当日 会議に出席した
官房長から話を聞いたんだが

全員 それについては
認知してるそうだ。

鑓鞍先生が
突如 お耳自慢を始めたので

みんなの記憶に
強く残ったそうだ。

お耳自慢?

そう 耳がね 驚異的なんだ。
あたしの耳がさ。

お聞きしました。
うらやましい限りです。

(鑓鞍)むやみに たむろする
若者たちを撃退するために

モスキートーンを流し続ける
装置あるの知ってる?

公園やコンビニの前なんかに
導入されたりしてるようですね。

うっかり そんなとこ行くと
あたしも退治されちゃうわけ。

(笑い声)

先生のお耳の良さと

それにまつわる苦労話は
いったん おくとして…。

これって… 捜査?

まあ 似たようなもんです。

似たようなもんって…。
ハハハハハ!

甲斐さんのとこの若い衆は
愉快だねえ。

繰り返し
何度も掛かってきてたのは

普通じゃなかったなあ。

だってさ 普通なら 伝言を残して
折り返し来るのを待つでしょ?

出ない以上 出られない状況にある
って事なんだからさ。

おっしゃるとおり。
ですから 気になるんですよ。

なぜ 鬼束鐵太郎さんは しつこく
何度も掛けてよこしたのか?

ひょっとして
その後に行方をくらました事に

何か関係があるのではないかと…。

本当に
鬼束鐵太郎からだったのかなあ?

はい?

いや 電話の主がさ。

どういう事です?

(鑓鞍)冨貴江ちゃんは

親父さんからの着信だって
言ってたんだけど

実は違ったんじゃないかなあ。

だって
あんな対応しないと思うんだよ。

「あなたなの?」ってさ。

あなたなの?

(鑓鞍の声)意外そうな感じでさ…。

義理の父親相手に
そんな言い方せんでしょう。

♬~

意外そうに
「あなたなの?」って事は

三上女史も 出るまで

鐵太郎さんからだと思ってた
って事ですよねえ。

みんなに
嘘を言ってたわけじゃなくて。

恐らく 携帯には

鐵太郎さんの名前が
表示されていたのでしょう。

ところが 出てみたら
鐵太郎さんじゃなかった。

ええ。
もうひとつ。

「あなたなの?」って問いかけは
鐵太郎さんではないが

知ってる人からだって
考えられますよね。

すなわち
三上女史の知り合いの何者かが

鐵太郎さんの携帯から掛けていた
という可能性が浮上しますねぇ。

こうして見ると
確かに 工事の発注は

鐵太郎さんが
行方をくらます前なんですがねぇ。

この6月7日の
定例委員会での件が

気になりますね。

ええ。 鐵太郎さんの携帯から

本人ではない人物が
掛けてきたとなると いささか…。

特命係の…。
ん?

まあ いいや。
いいんですか? それで。

どうも。
おはようございます。

行ってきたよ。

間違いないね。
日付も 内容も 何もかも。

ありがとうございます。
(ため息)

こんなもん
てめえらで確認しろよ。

おっ… そうしたいのは
やまやまなんですが

我々 捜査権がないもんでね。

ええ。
はっ…。 聞いた?

ねえ? 悪魔ですね この2人。

ああ… ちなみに言うと

離れ家の建築の話は
前から進んでたけど

リフォームのほうは
急遽 ねじ込まれたらしいよ。

ん?

費用は
いくらかかってもいいからって

見積書なんかも
ほとんどスルーだったってさ。

急遽 金に糸目を付けず…。

なるほど。

とにかく とっとと
殺しの証拠を挙げてくださいよ。

警視庁一同
大いに期待してるんですから。

殺し?
(伊丹)…なんでしょ?

僕は 殺しだなんて
ひと言も言ってませんよ。

えっ?
だって 杉下さんの予測では

鬼束鐵太郎
もう死んでるんでしょ?

若い後妻をもらった老人だから…。

(青木)みんな
こっち にらんでるんでしょ?

わかってますよ。

だって 杉下さん 「なるほど」って
言ったじゃありませんか!

あれは 僕の見解に同意して

それを強く支持するって
意思表示でしょ!

そんな深い意味はなく

むしろ 軽い相づちのつもり
だったんですがねぇ。

(青木)今さら
そんな言い訳 通りませんよ!

コラ! 青木!

てめえ
いい加減な事 言いやがって!

そもそも 青木の言う事を
真に受けてるほうが

どうかしてますけど。

何げに僕をディスるな 冠城亘!
今は仲間だろ!

ああ そうだ。
お前は 今は 特命係だぞ!

特命係に流されてきたくせに…
なんだ? これは お前。

「サイバーセキュリティ対策本部
分室」?

それ 模様です!
ああ?

文字として読むのは勝手ですが。

てめえ この野郎…。
先輩!

怒るだけ
エネルギーの無駄っすよ。

しかし こうなると

殺人の線も まんざらでは
なくなってきましたかねぇ。

いろいろ
怪しくなってきましたね。

鐵太郎さんとは やっぱり 病院で
知り合ったりしたんですか?

(祥)最初は
普通に患者と看護師です。

それが どうして恋愛に?
しかも 結婚まで。

ずけずけ聞きますね。

警察官の習性です。 もっとも
これは個人的興味なので

無理にお答え頂く必要は
ありませんが。

退院が近くなった時

病院 辞めて 私設の看護師に
なってくれないかって言われて。

それで あの屋敷に入った?

最初は 100パーセント仕事です。
通いでしたし。

でも そのうち
部屋は いくらでもあるし

住み込んだらどうだ?
って言われて

それもありか… なんて思って
住みだして。

恥ずかしいから 以下略。

まあ そんなこんなで
今日を迎えてるって感じです。

略されたところ
最も聞きたい気がしますが。

そこは 男女の秘め事って事で…。

自粛します。

ところで

行方不明者届を出された際
おっしゃっていたようですが

鐵太郎さんは
姿を消す前日と前々日

つまり 6月8日 9日の2日間

珍しく お風邪を召して
臥せっていらしたそうですねぇ。

はい。
曜日で言うと 金曜と土曜。

ひょっとすると 土曜日は
オフだったかもしれませんが

少なくとも 金曜日は
お仕事だったはずですねぇ。

いや お立場上 土曜日なども

仕事以外の
ご予定などがあったり…。

いずれにせよ
それら 予定のキャンセルなど

細々 連絡する必要があったと
思うのですが

それは どなたが
なさったのでしょうねぇ?

本人がしてたと思いますよ。
ちょっとした発熱でしたから。

あっ なるほど。
今は携帯がありますからねぇ。

まあ 起き上がる必要もなく
外部と連絡ができますからねぇ。

ええ…。

よし…。 ほい!

ハハッ…。

ん?

本当 お暇なんですね。

(笑い声)

いやいや…。 こう見えて 私
新規事業を企画立案中なんですよ。

暇に見えて 頭脳はフル回転。

それは お見それしました。

大した教育理念もないのに

補助金目当てで学校経営なんて
ナンセンスですよ。

今後 ますます
子供も減るっていうのに。

ちなみに どんな事業を?

ああ… それは まだ秘密。

隠されると知りたくなるのが
人の性。

ましてや 私は 警察官なので

秘密という言葉に
過剰に反応します。

ハハハ…。 まあ 見ててください。
そのうち わかりますよ。

竹林は どうでした?

あんな自然が
お家の敷地内にあるなんて

うらやましい限りです。

しかし なんで
竹林の中をご覧に?

何か隠れてやしないかと
思いましてね。

(鋼太郎)はあ?

残念ながら
何も隠れていませんでした。

(鋼太郎)えっ ちょっと…
それ どういう事!?

どういう事?

さあ… 私も わかりません。

♬~

ねえ 隠れてるって 何が?

この離れ家の建築に
便乗するように

大広間をリフォームなさったのは
どうしてですか?

えっ…?

いや 質問に答えてくださいよ!

こちらの質問にも
お答え頂けませんかねぇ?

こっちが先!

ならば じゃんけんで。
えっ?

最初はグーでいきましょうか?

(冨貴江の声)で なんて答えたの?

(鋼太郎)覚えてない。

覚えてない!?

(鋼太郎)
予想もしてなかった質問されて

答えを迫られて
パニックになった。

俺 なんて答えた?

ちょっと説明しづらいです。

えっ?

しどろもどろで
全く要領を得なかったというか

理解不能というか…。

だらしない!

もう そんなの
適当に答えればいいじゃない!

前々から考えてて
ちょうどいい機会だったとか…。

何言ったって
否定のしようがないんだから!

俺は お前みたいに
ツラの皮が厚くないんだよ!

ツラの皮が厚い上に
尻も軽いなんて

お前は素敵な女だな!
(冨貴江)ああ…。

それより 甲斐峯秋に言って

あの2人
とっとと引き揚げさせろ!

無理よ。
どうして?

そんな事を言ったら
疑ってくださいって

言ってるようなもんじゃないの!
わからないの?

ちょっと…。 こっちはね
あなたの尻拭いしてあげてるのよ。

おい ちょっと待てよ!
そうでしょう?

おためごかしに言ってるけど

今回の事は
全部 自分のためじゃない!

お義父様が
邪魔だったからでしょう?

ろくでもない新事業に
猛反対された揚げ句

副理事も学長も
解任されかかってたくせして

何言ってんのよ!

人の事業をつかまえて
ろくでもないとは なんだよ

ろくでもないとは!
俺の事業はな…!

うるさい! それより
向こうは なんて答えたの?

向こう?

竹林に何が隠れてると
思ってたの? あの人たちは。

ああ…。

ん?

本当 むかつくよ あいつら!

(冨貴江)えっ…?

小動物です。

例えば タヌキやキツネ
場合によったら リスとか…。

これだけの自然のある
お屋敷なので

犬猫とは違った小動物たちが
隠れてやしないかと思いましてね。

人を おちょくりやがって…!
ああっ!

とにかく うろたえたら駄目。

毅然としてて。

大丈夫よ。

こうして
もう 現場は跡形もないんだから。

(鋼太郎)遺体は大丈夫だろうな?

黙ってたら あの2人
どんな無茶するか わかんねえぞ。

♬~

今の 息子でしょ?

(伊丹)ああ。 鋼太郎だな。

理事長さんの件で
ちょっと調べてるんですが。

6月8日の金曜日
理事長さん 風邪を引いて

ご自宅で
臥せってらっしゃったんですが

その日の事を。

ちょっと お待ちください。
確認します。

6月8日…。

ああ… それから

翌日の土曜日も 多分
ご予定あったと思うんですが

それも教えて頂ければと。
はい。

鐵太郎さん本人から?
携帯でね 連絡あった。

ただし 肉声じゃない。
メールで連絡してきたそうだ。

メールか…。

翌日は ゴルフの予定が
入っていたそうなんですが

それをキャンセルしてくれという
連絡も

メールだったそうです。
つまり

鐵太郎さんの携帯からである事は
間違いないけれども

それが本人だったという
確証はない… という事ですね?

この6月7日の件も含めて

8日 9日 そして
10日に行方をくらますまでの

鐵太郎さんの存在が
なんだか とても希薄ですね。

ええ。 存在の証拠が
本人の携帯からの文字と

ご家族の証言しか
ありませんからねぇ。

(青木)だから 死んでるって。

お前は黙ってろ。

(中園)家宅捜査か…。
(伊丹)令状を取ってほしいと。

(芹沢)離れ家が怪しいって
言うんですよ。

そこに
遺体が隠されてるだろうって。

まあ 遺体が出なければ
話にならんからな。

必要ならば
取るしかなかろうが…。

ただ 厄介なのは 遺体は
離れ家の基礎工事の最中に

埋められてしまったんじゃないか
って…。

じゃあ 何か?
離れ家を破壊しろって事か!?

ええ。
「ええ」なんて 軽く言うな!

令状があれば
建物破壊も可能でしょう?

無論 可能だが
そういう問題ではない!

曲がりなりにも
国家公安委員の自宅だろう?

しかも 建てたばかりの

コレクションルームだって
いうじゃないか!

令状を執行するんだから
あとの事はあずかり知らん。

つまり 壊しっぱなしだ。

国家公安委員の新築の離れ家を
ぶち壊して 知らん顔だ。

それでも 遺体が出りゃいいぞ。

万が一 出なかったら
すみませんでは済まんだろう!

しゃれにならん!

ご心配なく。 出ますよ。

なぜ 言いきれる!?

杉下右京が…

首をかけてますから。
(中園)何!?

(内村)首だと!?
はい?

出ますよね?

もちろん。

ほう… 首をかけるほど
自信ありという事だな?

ええ。 出ますよ。

離れ家を壊せば遺体は出ます。
必ず。

意気込みではなく

本当に 言葉どおり
首をかけるんだな?

当たり前じゃないですか。

ああでも言わなきゃ
腰が引けちゃって

令状 取ってくれませんよ。

相変わらずの君の機転には
敬服します。

しかし 想像以上に

杉下右京の賞金首には
価値があるんですね。

相手が誰であれ
犯罪が疑われるのであれば

正式な手続きをもって
対処すべきだが

知ってのとおり
国家公安委員といえば

政権とも近しい人物だ。

なめてかかると
大火傷しかねん。

(中園)はっ!
(内村)ごもっとも。

まあ それはさておき…。

遺体が出れば
国家公安委員を下手人にでき

出なければ
杉下右京の首をかれるか…。

どちらにしても 面白いね。

はっ!

ごもっとも!

おはようございます。
おはようございます。

(青木)おはようございます。

おはようございます。

(青木)サインください。

(せき払い)

「私は鬼束邸離家捜索において

鬼束鐵太郎の遺体の出現なき場合

現職を辞することを誓います」

副総監から
しっかり もらっておけと。

急ぎ作成しました。

やったじゃないですか。

これで 間違いなく
令状を取ってもらえますよ。

ああ…。

ペン。 ペンです。

はっ!

(衣笠)先生は 委員長ですから
この件に関しては

お耳に入れておいたほうが
よろしいかと思いまして。

そう…。 ありがとね わざわざ。

あたしの耳は特別だよ。

♬~

♬~

♬~

(冨貴江)競争均衡は
パレート効率的であるという

厚生経済学の第一定理が
直感的に理解できるでしょう。

こうして 様々なパレート効率的な
配分を表す点を連ねていけば…。

(携帯電話の振動音)

(ため息)

エッジワース・ボックス上に
曲線を描く事ができ

これを契約曲線と言います。

ちょっと どういうつもり!?

俺からの着信じゃ出ないだろ
どうせ!

そんな事より やっぱり
言ったとおりだぞ あの2人。

オーライ!
オーライ オーライ!

オーライ オーライ オーライ
オーライ オーライ…!

(クラクション)

(ため息)
(クラクション)

ええっ…?

あっ おかえり。 早かったな。
見てのとおりだよ。

現在 鐵太郎さんのご遺体を
捜しています。

お二方には
すでに ご確認頂いていますが

必要ならば…。
どうぞ。

死んでるって言うの?

ええ。 家出などなさっていない。

証拠は?

その証拠を
見つけようとしているんですよ。

遺体ほど
動かぬ証拠はありません。

親父も爆笑だろうね
こんな事 知ったら。

知らないうちに
死人にされちゃってさ。

大広間のリフォームについて
お尋ねした時の あなたの

しどろもどろの対応で
僕は確信したんですよ。

鐵太郎さんは
すでに亡くなっていると。

♬~

そこで 想像を巡らせた。

離れ家の建築に便乗するように
大広間のリフォームをした理由は

ずばり 証拠の隠滅。

もっと言えば 犯行現場の消滅。

すなわち 鐵太郎さんは
殺されたのだろうと。

鐵太郎さんが姿を消した
という日の数日前から

実は その生存が曖昧だった事も
大いに怪しむべき点ですねぇ。

風邪で臥せっていたという
6月7日 8日

鐵太郎さんは 本当に
生存していたのでしょうか?

していなかったと思いますねぇ
僕は。

そして 遺体の処理は

すでに計画中だった
離れ家建築のほうに

便乗させる形で処理をした。

想像力たくましいのは
それなりに評価するけど

恥をかくだけよ。

悪い事は言わない。
中止しなさい!

いいえ。

いいの?
あなたも一緒に恥かくのよ!

ご心配 どうも。

土器しかないわよ!

今のところ そうですね。

♬~

オーライ オーライ!

(益子桑栄)おい 本当にいいのか?
こんなの普通じゃねえぜ。

どこか一部分をぶっ壊すのは
わかるが

下手すりゃ全壊させちまう。

構わねえ。 出るまで
徹底的にやっていいって

中園参事官の許可が出てる。

(ため息)

おい! やってくれ!

♬~

♬~

正式な捜査である以上

家を壊しても
国家賠償は なされないが…。

ああ…
無論 君が それを不服として

賠償請求訴訟を起こす権利はある。

(冨貴江)そう…
それを聞いて安心しました。

…なんて言うと思います!?

暴徒を2人 送ってよこした責任
重いですよ!

暴徒? 相変わらず 辛辣だねえ。

(益子)うーん…
特に異変はねえみたいだな。

遺体なんか埋まってりゃ
変色したりするもんだが…。

端から ぶち壊していくかい?

ええ。 徹底的に。

遺体が出るまで お願いします。

(コンクリートを砕く音)

(衣笠)出ませんでしたか…。

基礎のコンクリートも含め
破壊し尽くしたようです。

(衣笠)一軒 潰しましたか…。

中園くんが 現場に
その許可を与えていましたので。

(冨貴江)これで ご満足?

はあ…。
また基礎からやり直しですねぇ。

なんて言い草?

お詫びは また改めて ゆっくりと。

♬~

(角田)そうか…。

(大木長十郎)
しかし ちょっと驚きですよね

出なかったとは…。
(小松真琴)杉下警部ですからねえ。

「猿も木から落ちる」。
そういう事ですよ。

(大木)ああ… 「河童の川流れ」か。

(小松)「天狗の飛び損ない」
ってやつだな。

「釈迦も経の読み違い」
っていうのもあるぞ。

じゃあ 「弘法も筆の誤り」!

おっ!
「上手の手から水が漏れる」!

えーっとね… あれだ!

「千慮の一失」! どうだ?
(青木)お疲れさまでした。

(大木)そうきますか! いやあ…。
(角田)ないね。 もうないね。

(大木)
課長 こういうの得意だから…。

♬~

♬~

♬~

♬~

で? いつ 退職だ?

残務整理が済んだら
でしょうかねぇ。

(青木)残念です。
お近づきになれたのに。

冠城さんは
責任取らないんですか?

杉下右京なきあと

特命係を盛り上げていくのが
俺の任務だ。

なるほど。

〈特命係の反撃が始まる〉

指紋は ひとつも検出されず?
なるほど。

〈ついに明かされる真実〉

(冨貴江)恥を知れ。
(鑓鞍)ヘヘヘ…!

あなた 殺しましたね?