ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

乱反射 メ~テレ開局55周年記念ドラマ【妻夫木聡×井上真央が初共演!】 ドラマの原作・キャストなど…

『乱反射 メ~テレ開局55周年記念ドラマ【妻夫木聡×井上真央が初共演!】』のテキストマイニング結果(キーワード出現数BEST10&ワードクラウド

  1. 大丈夫
  2. 街路樹
  3. 翔太
  4. 小林
  5. 本当
  6. フン
  7. 静江
  8. 業者
  9. 子ど
  10. 光恵

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『乱反射 メ~テレ開局55周年記念ドラマ【妻夫木聡×井上真央が初共演!】』の解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)&EPG情報(出典)

 

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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dramalog.hatenablog.com 

 

 

妻夫木聡×井上真央
誰も、殺したことに気づいていなかった。法では裁けぬ『殺人』。息子を殺したのは?
実力派俳優が結集し、重厚なミステリーの傑作をドラマ化!!

詳細情報
◇番組概要
原作は「第63回日本推理作家協会賞」を受賞した、貫井徳郎氏の『乱反射』。
監督は『舟を編む』で日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した、石井裕也氏。
事故で息子を失い、原因の真相を追う夫婦役は、日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞を受賞した、妻夫木聡井上真央
日本社会の問題を、斬新な切り口で、背筋が凍るほどリアルに暴き出す、社会派ミステリーエンターテインメントドラマです。
◇番組内容
幼児がある事故に巻き込まれる。
原因の真相を追う父親が突き止めたのは、誰にでも心当たりのある、小さな罪の連鎖だった。
新聞記者である父親は、小さな罪を働いた人たちに接触していく。
だが彼らは自分のしたことが「殺人」だとは認めない。
さらになぜ責められなければならないのか怒りをあらわにし、父親を逆に非難する。
責任を追及しようにも法で裁くことができない。
果たして、息子を殺した犯人は誰なのか!?
◇出演者
妻夫木聡井上真央
萩原聖人北村有起哉光石研三浦貴大、芹澤興人、相楽樹原日出子、大鷹明良、堀内敬子前田亜季田島令子大石吾朗モロ師岡竹内都子、大塚ヒロタ、吉谷彩子、小岸洸琉
筒井真理子、梅沢昌代、田山涼成鶴見辰吾
◇原作
貫井徳郎『乱反射』(朝日新聞出版/朝日文庫
(※第63回日本推理作家協会賞受賞作)
◇スタッフ
【監督】石井裕也(『舟を編む』)
【脚本】成瀬活雄石井裕也
【音楽】河野丈洋
【撮影】藤澤順一(『八日目の蝉』)
【照明】長田達也(『Shall we ダンス?』)
【編集】普嶋信一(『北のカナリアたち』)
【プロデューサー】太田雅人(メ~テレ)、松岡達矢(メ~テレ)、布施等(MMJ)
【制作協力】MMJ
【制作著作】メ~テレ
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.nagoyatv.com/ranhansya/

 


(強い風の音)

(加山光恵)はぁ…。

タクシーいないね…。

歩いて帰ろっか。
(加山翔太)タクチー?

今日 パパも遅いしね。

ゆっくり帰ろう はい。

大丈夫 大丈夫。

なんだ この風。

デートやめて
俺んち行こうぜ。

また?
いっつも家じゃん。

何…。

(車が揺れる音)
うわ…。

えっ え…?

(根元が折れる音)

えっ…。

しょ… 翔太…。

あ… ああ…。

ああ…!

翔ちゃん! 翔ちゃん…。

すいません…!

翔ちゃん…!

すいません…!

いや… 翔ちゃん!

(救急車のサイレン)

(海老沢 一也)大塚 内線!
(大塚かなえ)はい。

(海老沢)警視庁記者クラブから
連絡が入った。

中央町2丁目で
歩道に街路樹が倒壊。

頼む 加山。
(加山 聡)ああ はい。

風 もう やんだかな。

雨にも風にも負けちゃ
ダメなんだよ 新聞記者は。

はい~…。

子どもがひとり けがをして
救急搬送されたようです。

子ども?

すいません すいません…。

あっ… ちょっと すいませんね。

はあ…。

根腐れか。
(女)すっごかったよね!

(女)もう 本当に!
もう 本当ひどくて…。

すいません!
目撃者の方ですか?

新聞社の者ですが
少し お話よろしいですか?

子どもが けがをしたと
聞いたんですけど…。

ああ…
ベビーカーに乗った子に

木が…。
そう。

「早く救急車呼んで!」って
お母さんが叫んでて。

「しょうちゃん しょうちゃん」って
言ってたね。

「しょうちゃん」?

まだ小さいのに
頭から血 流してて…。

あ あの… ちょっと…

その子どもは
幾つぐらいでしたか?

(女)1歳か2歳ぐらいだったと
思いますね。

ごめんなさい すいません…。

(女性アナウンサー)「こちら事故現場の
三蔵市中央町です」

「強風によって街路樹が
根元から折れています」

「通りかかった親子が
被害に遭ったという情報もあり

現在状況を確認しています。
三蔵市では夕方…」

(小林麟太郎)
まずいことに なりましたね…。

私 近くなんで
現場 見に行ってきます。

(上村育夫)「おい ちょっと待て」
はい…。

「いいか 自分から市の職員だと
名乗るんじゃないぞ」

えっ…?
「単なる野次馬のフリをするんだ」

光恵。

翔太 大丈夫だったんだろ?

ハハ…。

死んだりとか…
そういうんじゃないんだろ?

(読経)

(海老沢)加山。

落ち着いたら
うちへ遊び来い。

奥さんと一緒に。

ありがとうございます。

ああ… 海老沢さん。

あ?

これは…
ただの事故じゃなくて

多分 人災です。

どうして そう思う?

じゃなきゃ
説明がつきません。

翔太は…
誰かに殺されました。

調べるのか?

♬~

♬~

(小林)うわ… 何だこれ。

ひでえ奴がいるもんだ…。

やめとこ。

本当 無意味で
空しい作業ですよね。

だって この街路樹
道路の拡張工事で

もうすぐ 全部
伐採されるんすよね?

(上村)でもな
枝が落ちて ごみになる。

虫が付いて
気持ち悪いって

住民から
クレーム来たんだよ。

空しいけど
やるしかないだろ。

まあ… はい。

それより
やっぱり意味不明なのがさ…。

今年5年目だろ。

5年目?

街路樹診断の年だよ。

5年に 一回
木は枯れてないか

病気にかかって
倒れたりしないか

検査するだろ?
ああ…。

この前
業者に頼んだやつっすね。

伐採が決まってる木なんだぜ?

その木の診断に使う税金
ウン百万円。

(上村)そもそも この道路
拡張して誰が得するんだよ。

車 少ないぜ…。

無駄に無駄を重ねる。
これぞ お役所。

ハハハハ…。

馬鹿馬鹿しくて笑っちゃうよな。

ハハハハハ…。

ハハハハハ…!

あっ デスク!
原稿 出しておきました。

おお。 親父さんどうだ?

脳梗塞だと
介護もリハビリも大変だろ。

はい。 まあ でも大丈夫っすよ。

じゃあ 大塚
あと これ頼むわ。

えっ…。

今日は このぐらいに
しておきましょうか。

ああ… ごめんごめん。
遅くなっちゃったな。

親父は?
ねえ。

ちょっと いい?
ああ…。

こんなこと 言いたくは
ないんだけど。 うん。

はっきり言うね。

やっぱり
お義父さんの介護はできない。

何か言ってよ。

笑って ごまかさないで。
すいません…。

あなた抜きで お義母さんと
顔 合わせるの大変なの。

翔太だって
あたしの友達に無理言って

預かってもらってる
状態なんだよ。

ねえ これからどうするか。

真剣に考えて欲しい。

まあ さあ
それは おいおい考えようよ。

今日 何食う?
俺の特製パスタにする?

あっ それとも
カレーっていう選択肢も…。

ねえねえ 退院した後のこと
ちゃんと考えてる?

デイケアセンターに頼むとか
介護士さんに来てもらうとか。

ねえ もう本当よく考えないと。

大丈夫 大丈夫。
そう難しく考えるなよ!

あっ そうだ 光恵
ヨガでも始めろよ。

なんか あれ 頭がクリアになる…。
はぐらかさないで!

そんな時間ない!

もう 聡は全然分かってない。

フフ…。

(加山路子)ああ 聡。

ああ ごめん 遅くなった。

ふう…。

やっぱり心配…。

先生に
はっきり言われたのよ。

お父さんには
後遺症が残るって。

ほら 脳梗塞だから…。

知ってるよ それ
何回も聞いたから。

ねえ… お母さん
どうすればいいの?

お父さんが
こんなことになっちゃって。

こんな状態
1カ月も続いてんのよ。

いや だから
それも何回も聞いてるから。

すいません あの…
そろそろ

翔太の迎えの時間なんで
私は これで。

ああ…。
失礼します。

フフフフ…。

もう一回 もう一回いこう。

おお~…!

ああ おお~!
いっちゃったよ ほら。

ほら いっちゃった。
もう一回 いく? 3 2…。

やめて やめて… ギャー!
もう 早く食べちゃってよね!

片付けの時間 なくなるから。

ママ 今日
ずっと怒ってんな。

あれ やってやるか。 ねえ。

ねえ あれ。

第一弾 クジラとの戦い!

うおー…!
翔太 助けてくれ~…。

ボフッ!
おお ナイス 翔太!

ここだ ここだ! ボーン!
また やられてしまった~。

ハハハハ!
へへ…。

ハハハハ…。
もう早く食べてよね!

はいはい
食べまちゅよ~。

ヘへへ…。

ああ~。

はあ…。

なあ 翔太
将来 どんな人になるんだろうな。

うーん…?

何でもいいよ。

好きなことをやって欲しい。

そうだ 最近 お風呂で
船のおもちゃ浮かべて

並べて ずーっと…

こんな顔して
夢中になって見てんのよ。

ちょっと
変わったとこがあるみたいで

少し心配。

大丈夫 俺も小さい頃
同じことやってた。

船の微妙な配置とかさ
向きとか すごく気になるんだよ。

だったら
なおさら心配になるわー…。

ハハハハ! ひっでー!
ひでぇ!

食べまちゅよ~…。
エビあるじゃん!

ねえ…。
うまい!

これ カッチンして。
おはようございまーす。

よいしょ…。

うん? どうした。

あいさつしたら無視された。
ハハ… そういう時代だよ。

しかも 手ぶら。
フンとか片付けないのかな?

だから そういう時代なんだって。
じゃあ 行ってくる。

…って お前も無視かよ!
フフフ…。

じゃあ パパいってきまちゅね~
時代に負けないで

頑張ってきまちゅね~…!
フフフ…。

いってらっしゃい。
はーい。

はい 出発する人~。
はい。

戻りました。
おう。

ああ… やっぱりだよ 加山!

目黒の誘拐殺人犯

過去に性犯罪がらみで
3回逮捕されてるんだと。

俺にも そういうデカイ事件
回してくださいよ。

何で 俺は
おばさんたちのデモなんですか。

ずるいですよ デスクは。

小さい子どもが誘拐されて
殺されちゃったんですよ?

今頃 その子のお母さんは
どんな気持ちなんだろう…。

「ずるいですよ」って言うのは
あんまりじゃないですか。

別に その子の
お母さんには言ってないよ。

そういうの 想像力の射程が
短いって言うんです。

「想像力の射程」か。

そうだ 大塚の言うとおりだ。

よかったな~ 加山。
いい後輩持って。

ほら 早く おばちゃんたちのデモ
行ってこいよ。

分かりましたよ…。

じゃあ 大塚 行くぞー。

ひとりで大丈夫だと思いますよ
そんなのは。

おい 「そんなの」とは何だ
そんなのとは。

おばさんたちには おばさんたちの
主義と主張がきっとあるんだぞ。

だったら ブツブツ言ってないで
早く取材 行ってきてください。

ああ 家だな。 俺の家みたいな
空気になりつつあるな ここも。

で お前は何やってんだよ。

拳銃の密売でーす。

拳銃か。 いいな…。

(頭を叩く音)
いった…!

(粕谷静江)伐採反対ー!
(田丸ハナ)伐採反対ー!

緑の地球を守ろう!
(ハナたち)緑の地球を守ろう!

(静江)緑を守ろう!
地球を守りましょう!

(静江)ありがとうございまーす!
皆さん 署名をお願いしまーす!

どうも ありがとうございます~!

(女性たちの声)

あっ すいません すいません
東都新聞の者ですが

お話 よろしいですか?
東都新聞?

静江さん!
東都新聞だって!

来た~!! みんな 新聞来たよ!
来た来た 来た来た…!

あの… こちらの
田丸ハナさんが始めた運動が

皆さんの賛同を得て
署名は なんと

100人を超えました!
(ハナたち)はい!

田丸さん ひと言
お願いします!

(女性たち)お願いします!
私が…?

はい…。

街路樹が 木が…

1本 育つのが… に
何年かかるか

道路が… を
広げるのに

せっかくの緑 を…

自然を
台無しにするなんて

ぞっ…。
(静江たち)ああ…!

(静江)エコの時代に
逆行する暴挙です!

皆さん 頑張りましょう!
(静江たち)頑張りましょう!

ねえ… あなた 私たちのこと
たくさん書いてくださいね。

(女性たち)お願いします!

ハハ… なるほど。
ありがとうございます。

(女性たち)ありがとうございます。
ええ じゃあ

写真 何枚か
撮らせてもらいますね。

(女性たちの歓声)

あっ すいません あの…
普通にしていてもらえますか?

集合写真じゃないんで。

(樹木診断機器の音)

(足達道洋)はあ はあ…。

はあ…。

(石橋忠行)どうだ?

樹勢も問題ありませんし

幹折れの心配は
なさそうですね。

念のため もう一方向
打っておきましょう。

道洋。
ここは通行量も多いからな。

慎重に頼むぞ。
はい…。

(クラシック音楽)

トイレのふた 閉めないでくれって
言ってるだろ!

(足達泰代)ごめんね みっちゃん。

いいよ…。 でも
トイレのふたは閉めないでくれ。

臭いが充満して菌が繁殖する。

こいつにうつったら 大変だから。

それだけは頼む。

仕事…
しばらく休んだ方がいいよ。

そんなこと できるわけない。

社長には
散々 世話になってるんだ。

でもね…。

この前も言ったけど

やっぱり
ちゃんと考えて欲しい。

なるべく早く 専門の先生に
診てもらった方がいいと思う。

それは考えてるよ。

でも 社長には知られたくない。

みっちゃんだけじゃないからね。

私も…

もう ダメになっちゃうかも
しれないよ。

これ以上は ひどくならないよ。

そのうち 何とかなるから…。

(三隅幸造)おっきいのが出たね。

俺は 腰が悪いから

仕方ないよな。

よし クマ 行くぞ。
はい。

はい 行こう。 はい はい…。

ハハハハハ… はい~。

(吉沢 綾)まただよー…。

マジあり得ない。

(小林)えっ… 犬のフン?

いっつも同じ場所に 犬のフン
置きっぱなしにしてる人がいて

最悪なんですよ~!

そういうのは 市のほうで
奇麗にしてくれなきゃ。

税金 払ってんですからね
こっちは!

はい はい…。

どうした?
また何か馬鹿げたクレームか?

まあ… はい。

犬のフン 片付けろとか
言ってなかったか。

はい…。
やっぱり まだか。

じゃあ お前行かなきゃ。
いやいやいや…

とりあえず
生活環境課に回しておきますよ。

でも お前
聞いちゃったんだろ?

苦情 ほっといたら
3倍になって返ってくるぞ。

いやいやいや でも…。
フフ…。

後で ねちねちクレームに
苛まれても知らないぞ~。

フフフフ…。
分かりましたよ…。

ほら あとこれな。

おいおい 公務員試験に
受かってまでやる仕事か? これ。

(小学生たちの声)

(小学生)
うわっ! うんこ触ってる!

えっ 本当?
やば~!

(小学生たちの声)

(小学生たち)オヤジ! オヤジ!
クソクソ オヤジ!

大人を馬鹿にするのは
やめなさい!

(小学生)ブサイク~!
あっかんべえ! ブサイク!

知るか… どうでもいい。

(扉が開く音)

母さん。

母さん!

疲れてるだろ。
ああ…。

昼飯ついでに
ちょっと様子見に。 はい。

ありがとね 毎日 毎日。

いや… 俺が休みの日は
交代するから。 悪いね。

あんたは仕事なんだから
仕方ないのよ。

光恵さんは もう少し
お見舞いの回数 増やせないの?

来ない日もあんのよ…。

(路子)はあ…
どうせ 他人事なのよね。

それは違うよ。

光恵は ここに来るために

無理言って 翔太の面倒
人に頼んでるんだよ。

だから いつも
申し訳なさそうにしてる。

まあ… 母さんがつらいのは
分かるけどさ。

でも そういう言い方は
ダメだよ。

あんなに無理して
頑張ってる あいつのこと

悪く言うのは 俺が許さない。

フフ… なんてね。

(翔太)うみ~?
うん!

うーみ。
うみ。

見て。
うみ~?

奇麗だねえ。
うん。

でも 本当に大丈夫?
うん?

また お義母さんに
何か言われんのが怖い…。

大丈夫だって。

少しは
息抜きして楽しまないと。

光恵のために 今日の旅館は
ちょっといい所にした。

ほんのちょっとね?

フフッ。
ありがと。

うわ~!

おお~ 来た!

翔ちゃん ママ 蹴って!
ママに蹴って。

ああ! ああ~ 痛い!
やられた!

翔ちゃーん いくよ~!

えいっ! おお! ああ~!

♬~

うん おいしい!

聡が作ったサンドイッチ。
フフフ。

もっと 褒めてください
お願いします!

本当 新聞記者っぽくないよね
パパ。 ね~。

何? いじくんないで。

なーに いじくんないで!

でも よかった。

うん 来てよかった。

うん。

やっぱ 大丈夫なんだね。

何が?

聡の口癖じゃん。
「大丈夫 大丈夫」って。

でもさ

家族3人でいれば 本当…

大抵のことは
大丈夫だって気がしてきた。

(風の音)

あれ? ねえ 何これ。

はっ… 忘れてた! あしたの朝
ごみ出せないから持ってきたの。

ああ… そういうこと。

はい… はい。
行くよ。

パパー。
パパー。 あっ いた。

来た~。
うい。 よし じゃあ行こうか。

よいしょ~。

行こう 行こう。 レッツゴー。

(木がきしむ音)

よし じゃあ
俺 あっちから始めるぞ。

はい!

もう 許さないわよ~!

(女性たちの声)

(女性たち)やめて~!

あんたたちー! 何なの!?

な… 何ですか?
(静江)「何ですか」って

それ こっちのせりふよ。

伐採のための
測量に来たんでしょ?

いや 違いますけど。
(女性)うそよ~!

トラックにね! 「造園」って
書いてあるじゃないの!

うそじゃないですよ。 我々は
街路樹が病気になってないか

調べるように 市から頼まれて…。

やっぱり! やっぱり 市から
委託された業者じゃないの!

いや ですから 僕らは
街路樹を診断しに来ただけで…。

診断って… 診断って
皆さん だまされないで!

だまされないぞー!

伐採予定の木を
わざわざ診断するなんて

そんな馬鹿な話が
あるわけないでしょうが!

(女性たち)そうだ そうだ!
ないでしょー!

おお どうした?
この人たちが…。

そもそもね
せっかく育った木を

人間の都合で切り倒すなんて
ひどすぎるわ!

(静江)この 地球温暖化
大変な時期に!

とんでもない暴挙ってことだって
分かんないの!

ねえ ハナさん。

はい。 街路樹の伐採は

絶対に許しませ~ん!

(静江たち)伐採反対~!!

伐採しませんから…。

(石橋)落ち着いてください。
伐採しませんから。

そういうことよ。
分かってんの あんたたち。

え? 分かってんのかって
聞いてんのよ。

まあ あんたはいいわ。

(静江)あんたよ。 あんた何?

はっきりしなさいよ!
何なのよ その あいまいな顔は!

え? だから どっちなのって
聞いてんの!

うわあ~! ああ~!
(静江)何なのよー!

社長 無理です! すいません!

地球の問題なのよ! 帰れ!
(女性たち)帰れ!

(静江たち)帰れ 帰れ!

(静江)地球を守れ~!

(ハナ)やった~!
(静江たちの歓声)

やばいな あれは。

ハハ…。
はあ… なんか

あの人たち
すっごい臭いしました。

そうか?
そんな臭いしたか?

あっ いえ…。

時間置いて
もう一回 行ってみましょう。

今日 もう一件あるからなあ。
お前 後で

ひとりで行ってくれるか?
はい。

これはね こっちに…。

…おお?

パチッ ああ~ よくできたな!

フフフフ。
ごめんな 親父を頼むよ。

うん 大丈夫。
いってらっしゃい。 はい。

あっ 聡。
うん? 何。

翔太がさ 将来

どんな人になるんだろうって話
したじゃない?

うん…。

多分 優しい人になると思う。

聡の子どもだから。

うわ… どうしよう。

うれしすぎて
3日ぐらい眠れなくなるかも。

アハハ… 寝てよ。

でも 本当ありがとう。

聡のほうが大変なのに。

フフ… てことは

俺のこと 好きだろ?

す… 少し?

ハハハ! 少しかよ。

じゃあ いってきまちゅね~!

いってきまちゅ!
いい! 分かったよ もう。

気を付けてね。
はーい。

バイバーイは? パパに。
(翔太・光恵)バイバーイ。

バイバーイ。
出発するって バイバイ。

バイバイ。

行っちゃったね。

バイバーイして。
バイバーイ。

(扉をノックする音)
(路子)はーい。

すいませーん…。
(路子)ああ。

あっ… えっ!? お義父さん!

じいじ。

(加山 彰)
光恵さん すまないね…。

いや…。
ねえ じいじんとこ行く?

じいじ 元気になったんだよ。
お顔 見せてあげて。

ああ… タッチは?

ターッチ!
ばあばは?

フフフ… ママも?
ママ タッチ。

タッチ!
反対じゃないの~。

バーンして。 バーン!
バーン!

はあ… はあ…。

はあ…。

(路子)やってごらん そこで。

ほら やって。

やっていいよ~。

この前ね…
聡に怒られちゃった。

聞いてる? その話。
いえ…。

息子に怒られるなんて…。

なんか 新鮮でよかったわ。

普段は軽そうにしてるけど

そん時は聡 真剣でね。
はあ…。

それで ようやく気付いたの。

私 お父さんが
こんな大病したから

気が動転してたのね。

光恵さんも
嫌な思いしたでしょ?

いや… とんでもないです。

この病院の食堂ね
案外 おいしいの。

夕飯には まだ少し早いけど

たまには 一緒に
ご飯食べない?

聡 今日は遅番でしょ?

おわびのしるしに
ごちそうするわ。 ねっ。

いやあ…。

はい。 フフッ…。

(ハエが飛び交う音)

うわあ! ひいっ…!

(強い風の音)
うっ…。

ううっ…。

♬~

♬~

(木がきしむ音)

(強い風の音)

はぁ…。

タクシーいないね…。

歩いて帰ろっか。
タクチー?

今日 パパも遅いしね。

ゆっくり帰ろう はい。

(強い風の音)

(木がきしむ音)

(強い風の音)

(根元が折れる音)

えっ…。

しょ… 翔太…。

あ… ああ…。

ああ…!

翔ちゃん! 翔ちゃん…。

すいません…!

翔ちゃん!

(救急車のサイレン)

お願いです この子…
この子 助けてください!

すぐ そこにあるんです 病院が!
さっき 出てきたばっかなんです。

落ち着いてください
今 確認を取ります。

えっ やば…
やばくない?

撮んない 撮んのは やばいから…。
大丈夫 大丈夫。

(羽鳥恵美)
先生! 先生 急患です!

ここから すぐ近くにある
街路樹が風で倒れて

子どもが
けがをしたそうです。

(久米川治昭)「街路樹が風で」って
何ですか それ。

それで けがの状況は?

頭を打って
出血しているそうです。

頭か… 外科の先生は?

(恵美)今日は学会なので…。

そう。 こっちも忙しいから
ちょっと待ってて。

えっ… すぐ近くなんですよ?

だから
ちょっと待っててって。

今日は 患者さん
多いんだから。

♬~

すいません 何で
ずっと止まったままなんですか。

今 確認を取ってますんで。

(恵美)はい。

色々 考えたんですけどね

やっぱ無理です
断ってください。

えっ どうしてですか?

いや 今日 患者も多いし
それに僕 内科医だから。

では 外科の先生
呼びましょうよ!

学会に出てるんですよね?

外科の先生が来る前に
死なれたりしたら

逆に こっちが
訴えられますよ。

あっ 僕が常勤じゃなくて
アルバイト医なのはね

そういうのに巻き込まれると
結構 やばいの知ってるから。

ねえ 分かりますか?

他の病院に
回した方がいい。

僕は けがした子どものために
言ってるんですよ。

ちょっと待ってください…。

ダメなんですか?
こんな近くなんですよ!

急患でいっぱいなうえに
外科の先生がいないそうなんです。

(救急隊員)
他を当たりますんで。

♬~

(携帯電話のバイブレーション)

あっ 光恵?
おい 何度も電話したぞ。

今 どこにいる?
家だろ? 家にいるんだよな。

違うよな? 翔太じゃないよな。

今 事故現場にいるんだよ
たまたま取材で来てて。

街路樹が倒れてさ…。

でも それ
翔太じゃないんだよな?

「聞いて 今…」

救急車の中にいて…。

でも…
まだ 病院着いてないの。

ごめんなさい…。

えっ? 着いてない?

お前 病院に着いてないって
どういうことだよ!

病院なんて
目と鼻の先じゃねえかよ!

そこはダメだって言われて。
「受け入れできない」って。

お前 事故が起こってから
2時間以上も経ってんだぞ!

お前 何で…!

その後も断られて 今…

前里の病院に向かってる。

翔太は?
今 翔太 どうなんだよ。

うう… ああ…!

あたし… どうしたらいいの?

ああ…。

分かった。

とにかく 落ち着こう。
なっ。

俺も すぐそっち向かうから。

大丈夫だよ… 大丈夫だろう。

いったん切るぞ。

♬~

光恵。

翔太 大丈夫だったんだろ?

ハハ…。

死んだりとか…
そういうんじゃないんだろ?

♬~

(男性アナウンサーの声)
「今日 午後6時半ごろ

東京都三蔵市中央町で
街路樹が倒れ通行中の2歳の…」

おい… これ 散歩コースだぞ!

(三隅菊江)あっ 本当ね。

クマ よかったなあ。

危ないとこだったなあ。

よしよし…。

街路樹の管理は
行政の仕事だろ!

きっと怠慢な仕事して
検査も怠ってたんだ。

お上のやることは
こんなことばっかりだ!

日本も もう 終わりだな。

なあ クマ。
うん? お前 どう思う?

ねえ 倒れたのよ 木が。

さっき見ました テレビで。

あそこの木 あたしたちが
伐採反対してた木でしょう?

ああ。

これが どういうことだか
分かる?

(ハナ)えっ…。

(静江)とりあえず
誰に何を聞かれても

知らぬ存ぜぬを通すのよ
分かった?

ええ…?
(静江)「ねえ あたしたち…」

みんな あなたのこと
心配してんのよ。 だって ほら…

あなたが
反対運動のリーダーだから。

えっ… ええ…?

(静江)「じゃ そういうことで
よろしく」

(恵美)先生。
(久米川)はい。

急患の子ども
結局 亡くなったそうです。

病院に搬送された時には
もう 手遅れになっていたそうで。

ほら やっぱり。

それなら ここに運ばれてきても
結果は一緒でしたね。

僕の言ったとおりでしょう。

助かりましたよ マジで。

♬~

♬~

いいか。

俺に任せろ。

何かあったら
すぐ俺に言うんだ。

どんなことでもいい。

俺を頼ってくれ。

おかえり。
ただいま。

どお~。
えっ 何?

重いよ…。

痛い…! 何?

お線香でも
あげよっかな…。

うん… そうして。

今日は
大丈夫だったか?

うん。
うん。

なあ 光恵。

俺がさ 事故のこと調べるの
どう思う?

やっぱり 嫌か?

父親として?

新聞記者として…?

うん… 正直
まだ分からないんだ。

でも 俺がやらなきゃ。

俺にしかできないし。

任せる。

「俺に任せろ」って
言ってくれたでしょ。

だから任せる。

うん。

うん…。

はあ…。

あっ そうだ 大塚 これ。

事実が ただ事実として
書いてある。

でも 物事は
そんなに単純じゃない。

当たり前だけど
裏がある。

重要なのは お前の言う
「想像力の射程」ってやつだろ。

♬~

♬~

倒れた街路樹は 適切に

メンテナンスは
なされていたんでしょうか。

強風程度で倒れたのは 何か

遺漏があったからじゃないかと
思うんです。

(佐々倉研二)基本的に街路樹は

病気になっていないかどうかの
検査を5年に一度

受けることになってるそうです。
今年がその5年目でした。

では 倒れた木は検査を
受ける前だったってことですか?

いや 検査は
なされたと聞いてます。

では やはり抜かりがあった
ということですね。

責任の所在は市ですか
あるいは市から委託された

業者ですか。
ですが…

倒れた木には外見上 格別の
異常は見られませんでした。

それでも あの木の腐朽が
見逃されていたということは

紛れもない事実です。

明らかに 業務上過失致死
じゃないですか。

もちろん 捜査は
されてるんですよね。 ええ…。

これは 人災ですよ。

加山さんの
気持ちは分かります。

それでも あの木が倒れたのは
あくまでも

「ベッコウタケ」という
質の悪いキノコが原因で

予見は不可能だったというのが
我々の認識です。

ちょっと待ってください。

では 立件はできないと。
もちろん 捜査は続けますよ。

分かりました。

では 市から委託された
業者の名前を教えてください。

それは無理ですよ。

加山さん
新聞記者の方ですから

その辺りの事情は
よく お分かりだとは思いますが。

(小林)ちょっと待ってください。
えーと…。

話が よく見えないんですが

それで
どういった用件なんでしょうか。

ですから あなた
先ほど 街路樹の検査

業者に完全に委託してると
おっしゃいましたよね。

まるで 市には全くの責任がないと
言わんばかりの口ぶりで。

まあ それは
ひとまず分かりました。

後日 ちゃんと調べさせて
いただきますがね。

だから 検査を委託した
業者の名前を

教えてくださいと
言ってるんです。

それは どういった理由で
お尋ねなんですか。

だから 話を聞きたいんです。
ただの取材ですよ。

それでしたら
警察の捜査中ですから

そちらに お尋ね
いただきたいんですけど。

もう警察には行きました。

そこで 教えてもらえなかったので
こちらに来たんです。

でしたら
市としましても

お教えするわけには
いかないんですけどね。

教えられないことに 何か
法的な根拠でもあるんですか。

市民の問い合わせに
何も答えないわけには

いかないはずですよね。

どうしても言えないと言うのなら
法的根拠を提示してください。

いや ちょ…
ちょっと待ってください。

あの 本当に こちらでは
業者の名前が分からないんです。

はあ? 分からない?

人ひとりが死ぬほどの
事故が起きてるというのに

あなたがたは 業者の名前も
把握してないんですか?

それは
おかしいじゃないですか。

業者に完全に委託してると
先ほど おっしゃったでしょう。

にもかかわらず
委託した業者も分からないって

どういうことですか?
そう言われても 市としましては。

じゃあ
どこに行けば分かりますか。

ちょっと待ってください!

♬~

(小林)いや ハハ…
お待たせしました。

「街路樹メンテナンス協会」と
いうところに

一括で検査を委託してますので
そちらで聞いてもらえますか。

「街路樹メンテナンス協会」

知ってたなら
最初から教えてくださいよ。

「街路樹」は
かん… 漢字ですよ。

あっ すみません
あなたのお名前は?

はっ?
いや 名前ですよ。

あっ 小林さんですか。
あなたが担当者ですね。

私ですか? いやいや…
担当者ではありません。

今 このやりとりしたの
あなたでしょう?

♬~

上村さん。

あれ 多分
死んだ子どもの父親です。

まずいな…。

業者に電話して
口止めしとけよ。

はい。

はあ~…。

やあ… 余計な面倒に
巻き込まれなきゃいいなあ。

えっ 私たちに過失はないって
警察の人も言ってましたよね。

ねえ? 言ってましたよね。

110円のお返しになります。
ありがとうございました。

できるかなあ?
お願いしまーすってね。

いらっしゃいませ。
あっ…。

こんにちは。

皆さん お元気ですか?

あっ…。

いっさくーん。

ラムネください。
はい。

すいません。
ヘヘヘ…。

(レジのスキャナーの音)

(扉が開く音)

もう… だから
いいって言ってるのに。

かえって
気が楽なんだよ。

あん時 あたしが光恵さんを
引き留めなければね…。

俺が病気したのが悪かった。

聡… すまない。

違う 違う。

悪いのは
翔太を殺した奴だよ。

あした また来る。
もう いいから…。

じゃあ。

ふうー…。

(ため息)

はぁ…。

デスク。
(海老沢)なんだ?

お葬式の
すぐ後だったと思います。

加山さんが
私の調べてる

拳銃の密売ルートについて
聞いてきたんです。

はっ?
もちろん 何だかんだ

理由をつけて
お茶を濁しましたよ。

でも… 心配なんです。

もしもってことが
あったら…。

拳銃 手に入れて
復讐でもすんのかよ。

もしもですよ。
ハッ あいつに限って

まさか それはないと
思うけどな。

分かった。
お互い気を付けて見守ろう。

…はい。

何してんの。

ああ? いや
風呂場の蛇口が緩くなっててさ。

うん?

何? これで
人でも殺すんじゃないかと

思ってんのか?

まあ 殺してもいいとは
思ってるけどな。

冗談でもやめてよ…。

でも やれないよ。

俺は臆病だから。

(サーキュレーターの音)

お待たせしました
私が社長の石橋です。

街路樹事故の件で
詳しい事情が知りたいんですが。

それはですね

もう少し
お待ちいただけますでしょうか。

待つ?
何を待てというんですか。

今 ここで
事情をご説明しても

恐らく ご理解いただけないと
思うんです。

ですから 警察の捜査を待って
それから改めて…。

何なんだよ それは!

あんたたちが
やるべき仕事をしなかったから

子どもが死ぬことに
なったんだろうが!

しばらく
お待ちくださいとしか

今は申し上げかねます。

♬~

♬~

♬~

(瓶が割れる音)

♬~

(道洋)社長。

やはり 本当のことを
話したほうが…。

(石橋)それはダメだ。

こんな小さな会社だけどな
これまで頑張って

何とか
やってきたんだ。

手袋ないと
ダメになったか。

でも 病気じゃないですよ。

俺には うそつくなよ。

それが一番悲しいぞ。

♬~

♬~

(テレビから聞こえる笑い声)

悪いんだけど
テレビはやめて。

何で?

嫌なの。

(テレビから聞こえる笑い声)

(扇風機の音)

(リモコンを強く叩きつける音)

(扇風機が倒れる音)

♬~

いや メイちゃん
マジで可愛かったっす!

お前 経費で落ちるか
微妙なとこなんだからな!

上村さんが貧乳好きって
分かってよかったっす!

姉ちゃんと飲んだら なっ?

嫌なことも忘れるだろ。

さっきはごめん。

うん…。

たばこ また始めたんだ。

あたしも 1本
もらっていい?

はあ…。

妊娠が分かった時
やめたから…

それ以来だ。

その話はやめよう。

うん… でも いい思い出だよ?

翔太 妊娠した時

すごく うれしかった。

メチャクチャなんだよね
気持ちが。

あたしがテレビ見るの
嫌なのは

翔太の事故のニュースが

流れんじゃないかって思って

怖いの。

でも あのピクニックのことを
思い出すと

気持ちが楽になる。

何が良くて 何がダメなのか。

今は まだ よく分かんない。

夫婦でも違うと思うんだよね
その辺が。

でも 大丈夫。

夫婦なんだから。

ほら。

好き同士だったから
結婚したわけでしょう?

私たち。

そうそう
あたし パート戻った。

何で?

ちゃんと
生きていかなきゃなって思って。

まだ この家のローンも
たっぷりあるし。

♬~

♬~

ごめんな。

どうしようもない父親で。

♬~

(石橋)今日
これから病院か。

はい。

心配するな
きっと良くなる。

昔は そんなんじゃ
なかったんだ。

社長には これまで
お世話になりっぱなしで…。

気にすんな。

本当に感謝しています。

ありがとうございました。

ふざけるな
俺も一緒に行くぞ。

責任は俺にあるんだ。

でも 会社が…。

(道洋)加山さんのお子さんを
殺してしまったのは

私です…。

本当に
申し訳ありません!

決して許していただけるとは
思っていません。

それでも…

どうして こんなことに
なってしまったのか

説明する義務があると
思います。

もちろん この後
警察にも行くつもりです。

あの…
前置きはいいです。

原因は…。

これです…。

私は 多分
病気なんです。

何もかもが
不潔に思えて

素手で物に触るのが
怖いんです。

物だけじゃありません。
人にも触れません。

こんなことに
なってしまったのは

最近のことなんです。

最初は臭いだけが
もう すごい気になって…。

それから
なぜか どんどん

何もかもが…

誰のことも
信用できなくて

もう 怖くて…!
あのね!

私は精神科医じゃ
ありませんよ。

それに 誰のことも
信用できないのは

こっちも同じですよ。
だから 何なんですか。

すいません!

こうして
何らかのケアをしてれば

普段の仕事には
支障はありません。

でも あの日…。

あの木にだけは

どうしても
近づけませんでした。

木の根元に

あの…。

犬のですね

犬の…。

犬の…

犬のフンが
あったからなんです。

うん…? 犬のフン?

犬のフンだけは
どうしてもダメでした!

汚くて…!

えっ…。

ちょっと待ってください。

えっ 犬のフンがあったから

検査ができなかったって
言うんですか?

犬のフンのせいで
子どもが死んだんですか!?

他の人に
頼むことも考えました。

ですが あの…

秘密にしてたもんで
会社には病気のことを。

ですから どうしても
代わってくれって

言い出せなくて…。

(道洋の悲鳴)

笑えませんよ。

す… すいません…。
警察に行きましょう。

お待ちください。
ご存じありませんか?

街路地伐採の反対デモが
ありまして

我々の作業にも
あの日 妨害が入りました。

もちろん 市のほうには
連絡しました。

デモがあるという事情も
分かっていただけたので。

それなら 後日 改めて診断を
という話になったんです。

そんなの聞いてませんよ。

誰が許可出したんですか?

すいません。
市の担当者から

そのことは
口止めされていまして…。

小林さんという方です。

小林…。

はあ~。

お世話になってます
小林さん。

道路管理課の責任者を
呼んでもらえますか?

はい。

あなたも一緒に
来てくださいね。

上村さん。
ん?

すいません
あの この間の父親の…。

責任者を…。
俺?

東都新聞の加山と申します。

先日あった街路樹の事故を
調べていましてね。

どこか場所を変えて
ゆっくり話しますか。

いや それは…。
こちらも業務がありますから。

業務?

失礼ですが お名前は?

上村と申します。

あの事故があった日
樹木診断ができなかったと

石橋造園さんから
連絡ありましたよね 上村さん?

それは 市としましては
承っておりません。

はっ? 小林さんが
「それでは後日に改めて」と

許可を出したんじゃ
ないんですか?

その責任は当然
あなたにあるでしょう。

いいえ 私は
承っておりません。

ふ~ん なるほど…。

では 小林さんが独断で
許可を出したんですねえ。

あの すいません
私は関係ありませんよ。

それに関しましては
市としましても

改めて調査をします。
そうだよな?

そうですね 市として
改めて調査しましょう。

調査なんて要らないでしょう。
こいつに聞けばいいだけだ。

そういうわけにはいきませんよ。
市としましては…。

その 「市としましては」って
いうのは

はやりのギャグか
何かですか?

市なんていう
そんな実体のないものと

話をしてるわけじゃないんですよ
俺は。

あなた方と話をしているんです
上村さん 小林さん!

これは業務上過失致死です!

告発しますよ。

すいませんが
こちらには非がなかった。

警察から
そう伺っております。

事故の予見は
不可能だった。

警察に全てを
お話ししたうえで

こちらに責任はない。

そういうことに
なっております。

関係ありませんよ。

警察が動かないなら
他の手段を取るだけですから。

じゃあ 小林さん。
はっ?

先日 犬のフンの苦情を
受け付けたのは

あなたですね?

いや それは管轄違いですから。

また シラを切るんですか。
ちょっと すごいですね。

街路樹が倒れた日の
前日ですよ。

調べはついてるんです。

ええと どうかな…。

「どうかな」
じゃねえよ。

お前だろ。

あの えっ…
だったら何なんですか。

フンの苦情と事故に
何か関係があるんですか?

何で 街路樹を業者が
診断できなかったのか。

知ってますか?

木の根元に
犬のフンがあったからです。

はっ?

あの木を
診断しようとした業者は

極度の潔癖症だったんです。

そんな人にとって
フンは 耐え難いものだった。

だから診断ができなかった。
そういうことなんですよ。

あなたが
フンを片付けていれば

子どもは
死ぬことはなかった。

ハハハ…。
ちょっと待ってくださいよ。

えっ? ハッ…
まさか そんな言い訳を

鵜呑みにしたんじゃ
ないでしょうね。

いや
まいっちゃいますねえ。

だって それ
単なる責任逃れでしょ。

だって はあ?
誰がどう考えたって

診断しなかった業者が
悪いじゃないですか。

(上村)やめろ。
(小林)いや やめませんよ。

それは犬のフンを
片付けろって

クレーム受け付けたのは
私ですよ。

でも たかが犬のフンですよ。

犬のフンを
片付けなかったことと

病気の木を
診断しなかったことと

どっちの罪が重いか そんなの
考えれば分かるじゃないですか!

知るか!
俺は どいつが

子どもを殺したのか
聞いてんだよ!

はあ?

何で あなたは
私を責めるんですか!

(上村)おい…。

ああ! 分かった。

そうやって 私の人生

メチャクチャにするつもり
なんでしょ。

そういう ネチネチしたクレームは
もう うんざりなんですよ。

市民は いつもそうだ
ネチネチ ネチネチ…!

私は 犬のウンチを
片付けるために

公務員試験を
受けたんじゃない!

誰が そんなことのために
必死で勉強しますか?

一番悪いのは
やっぱ 業者だし

業者が
犬のウンチのせいにしたら

ウンチを片付けなかった飼い主が
悪いんじゃないんですか!?

あるいは 私がウンチを
アレしようとした時にですね

私… からかわれたんですよ
小学生に!

あの人たちは本当に悪い。

そのせいで 私は ウンチを
アレできなかったんですから!

小林くん 小林くん
分かった 小林くん。

(上村)分かった 分かった
落ち着いて…。

(小林)私は悪くない…。
(上村)分かった… 落ち着いて。

(上村)小林くん 落ち着こう。
大丈夫 大丈夫…。

(上村)小林くん…。

分かりました。

(久米川)院長 何でしょうか?

(芦澤真人院長)忙しいところ
すまないね。

(久米川)いえ 問題ありません。

どうせ 軽い風邪引いたって
患者ばっかりですから。

最近は 夜間診療を
受けに来る患者が

増えてんだってね。

ええ 結構
忙しくなってます。

(院長)先日 すぐそこで

街路樹の下敷きになった子の
受け入れを

だから 君は断った。

そういうことですか?

ああ はい。

私の手には負えないと判断して
お断りしました。

正当な事情も
いくつかあります。

それが何か?

(院長)先ほど 死亡した
お子さんの父親が来たんです。

私は 何も知らされて
おりませんから

本当に対処に困りました。

しかも 家にいるところを
わざわざ

呼び出されましてねえ。

すいません
報告が遅れてしまって。

もし 訴訟でも起こされたら

君… どう責任取るんですか?

え… 僕ですか?

ええ?
ちょっと待ってくださいよ。

(雨音)

(雷鳴)

お疲れさまです。

久米川先生ですよね?

こんな時間に誰ですか?
非常識ですよ。

ああ これは失礼しました。

新聞記者の加山といいます。

何か?

先日 街路樹が倒れるという
事故があったの

ご存じですか?

(久米川)いえ。

そうですか。

2歳の子どもが
死んだんですが。

現場は
ここからすぐ近くでした。

当然 子どもは まず真っ先に
ここへ運ばれるべきだった。

ですが 残念なことに
こちらの病院では

受け入れてもらえなかった。

僕は常勤の医者じゃ
ないんですよ。

ただのアルバイト医なんで
そういうことは ちょっと…。

(瓶を投げつけて割れる音)

なんですか! あなた。

あの日

誰が当直医だったか
調べもついてるんだよ。

それでも あんたは
知らぬフリか。

まあ そういえば
そんな話も

聞いたような覚えはありますよ。
そんな話?

頭を打った極めて
緊急性の高い患者の話が

そんな話?
まあ 興奮しないで。

あなた酔ってるでしょ?

院長から説明受けてるって
聞いてますよ。

これ以上
聞きたいことがあるなら

事務課に
問い合わせてくださいよ。

医療の知識がない人には

理解できないかも
しれないですけどね。

我々には
正当な事情があるんですよ。

俺は! 俺は あなたの口から
話を聞きたいんです。

息子さんを
受け入れなかったことをね

恨みに思う気持ちは
理解できます。

ただ 短絡的に考えるのは
良くないですよ。

俺の子どもだということも
知ってるんですか?

ただ事実が
知りたいだけです。

誰が息子を殺したのか
はっきりさせたいだけなんです。

殺したって…。

そんな言い方されるのは
心外だな。

息子は
頭を強く打ってた。

1分でも1秒でも
早く治療が必要だったのに

2時間以上も
たらい回しにされたんだ!

もし あんたが
受け入れていれば

翔太は死なずに済んだ。

あの日は患者が多かったって
言ってるでしょう!

頭を強打した
子どもよりも

緊急性の高い
患者だったのか? おい。

おい!

それは… 緊急かどうかって
言われりゃ

別に緊急じゃないですよ。

あの日は ただの風邪だっていう
患者ばっかりだったんですから。

そんなのがね 10人も
20人も来るんですよ!

文句があるなら

ただの風邪ぐらいで
夜間診療に来る奴らに

言ってくださいよ!

暴力ですか? 訴えますよ!

あのね 最近
夜間診療に来るのはね

学生ばっかりなんですよ。

夜間診療は
早く診てもらえるから

空いてるからってね。

誰かが大学で
言いふらしたんでしょうね。

責められるべきはね

風邪ぐらいで
診療を受けに来る

そういう
馬鹿どもでしょうが!

やめてくださいよ!

僕が訴えたら
どうなると思いますか?

あなた 社会的な制裁を
受けますよ!

いいですか。
いてっ…!

いいですか!?
息子さんを殺したのはね

無数の馬鹿どもですよ!

分かりますか?

それに僕は内科医だ。

外科的治療が
必要な患者は

他の病院に回した方がいいって
判断したんですよ!

なんなら 僕の正当性を
法廷で証明しましょうか。

そんなことは
どうでもいいんだ!

じゃあ 俺は… じゃあ 俺は
誰を殺せばいいんだ! ああ!

あなたはね 自分の都合でしか
物事を見てない!

こっちには… こっちの
都合ってもんがあるんですよ!

あなた
自分勝手すぎるんですよ!

なあ… なあ 教えてくれよ!

俺は誰を
殺せばいいんだ!

知らないよ…!

怖くて危ないよ!
短絡的な人は。

(車のエンジン音)

(車の走行音)

(救急車のサイレン)

ハハハ…。

ハ… アアッ…!

ああ…。

♬~

♬~

また 大きいの出したね。

行こう クマ!

(幸造の鼻歌)

♬~

いらっしゃいませ。

汚い格好で ごめん。

いや
汚いだけじゃなくて…。

色々 ごめん。

俺に任せろとか

偉そうなこと言って…。

自分のことで精一杯だった。

終わるの待ってるから。

帰ろう 一緒に。

♬~

光恵…。

事故のこと調べるの

もう やめようと思う。

分かった。

結局 俺には どうすることも
できなかったよ。

一緒にいて 聡。

ずっと 一緒にいて。

長生きしてやろ。

うん。

俺のこと 好きか?

好き。

花?
うん。

スーパーの売れ残り。

優しい先輩がいてね。

お子さんのためにって。

でも これ もらったの
2日前だよ。

そっか 気が付かなかった。

あっ 団子あったろ?

この前 おふくろのところから
もらってきた。

あれ お返しに持ってけば?
案外うまいから。

うん もう
持っていったよ。

そうか…。

あっ でも
ちょっと待てよ。

そうなると
「花より団子」って

悪い意味に
とられないかな?

ええ…
考えすぎじゃない?

どんな人?
女の人? 太ってる?

うん。 女の人で すごく太ってる。

ああ… 太ってる人かあ。

じゃあ なおさら
団子は まずいな。

考えすぎだって。

でも できるだけ
考えないと。

「想像力の射程」だよ。

(インターホンの音)

え?
「え?」 じゃないよ。 早く。

はずして
タオル はずして…。 はい。

♬~

光恵!

あっ どうしたんですか?
斉木さん。

(斉木)「花より団子」って
意味でくれたんでしょ?

あの団子。

すっごく
おいしかったけど

でも だから 私 分かったの。

あんたたち
食いしん坊夫婦なんだって。

いや そんなことは…。

だから おばさん作ってきた。

サンドイッチ
これ あげるわ。

いや でも悪いです。

いや いいから 食べなさい!

隠し味で ニンニク
入ってるから これ。

元気になるから。 いい?

大丈夫だから。

元気出して!

じゃあ 仕事 戻るから。

♬~

(サンドイッチをかじる音)

うん!? うまい。

俺が作ったやつより
うまいな。

正直 格が違うよ。

フフッ。
本当に おいしい!

うん。
うん…。

うーん!

(サンドイッチを食べる音)

♬~

(鼻をすする光恵と聡)

大塚 あんまり
じろじろ見るなよ。

愛人だと思われるぞ。

いや そうじゃなくて…。

分かってるよ。

もう 四十九日も過ぎたし

だいぶ
落ち着いてきたよ。

そうですか。

大塚。

奥さん愛してる。

それ 直接
言えばいいじゃないですか。

ハッ…。

本当に大丈夫ですか?

うん ありがとうな。

♬~

♬~

♬~

(風の音)

(強い風の音)

風邪ですかね。

はい 後ろ向いてください。