ドラマログテキストマイニング

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしておりますので、解析結果の公開をメインに関連グッズを交えた構成で記事にしてます。また、解析結果の信憑性が確認できるよう、解析用ソースも部分引用し掲載してあります。

遺留捜査 第1話 国宝級の仏像をめぐる殺人事件… ドラマのキャスト・主題歌は?(見逃した方はネタバレ注意)

『遺留捜査 初回2時間スペシャル #1』のテキストマイニング結果(キーワード出現数BEST10&ワードクラウド

  1. 仏像
  2. 早水
  3. 長津
  4. カラビナ
  5. 鵜飼
  6. 雲尚
  7. 岩田
  8. 村木
  9. 大野
  10. 雨宮

f:id:dramalog:20180712221015p:plain

『遺留捜査 初回2時間スペシャル #1』の解析用ソース(番組内容ネタバレ注意!)&EPG情報の引用

聞こえるシリーズの投稿 大募集!

詳しくは 番組ホームページへ。

♬~

(園田 蓮)彫りの特徴 質感
湧き立つような気品。

どう見ても これは
雲尚の仕事やな。

 

新章スタート!国宝級の仏像をめぐる殺人事件が発生!!糸村刑事がロッククライミングの末に発見した、謎のカラビナに眠る秘密とは!?柄本明ら豪華ゲスト陣で送る2時間SP!!

詳細情報
◇番組内容
重要美術品を保護する文化財Gメン・長津涼子(遊井亮子)が殺害された!彼女が発見した仏像は、鑑定家の園田(柄本明)により国宝級の価値があると認定。その所有権をめぐり、涼子は仏像が発見された祠を管理する住職・大野(平泉成)らと対立していた…
◇出演者
上川隆也栗山千明永井大、宮﨑香蓮・梶原善甲本雅裕戸田恵子
【ゲスト】柄本明平泉成松下由樹中村俊介遊井亮子三浦浩一六角慎司長江英和、大久保幸治、麻生絵里子、和田瑠子、谷川昭一朗 ほか
◇脚本
大石哲也
◇監督
兼﨑涼介
◇主題歌
小田和正『やさしい風が吹いたら』『小さな風景』(アリオラジャパン
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】三輪祐見子テレビ朝日
【チーフプロデューサー】佐藤凉一(テレビ朝日
【プロデューサー】藤崎絵三(テレビ朝日)、丸山真哉(東映
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/iryu_2018/
☆Twitter
 https://twitter.com/iryusousa_tva
◇音楽
吉川清之

 

(三河大輔)
炭素年代測定の結果が出ました。

この仏像の原木は
約700年前のものだそうです。

(園田)雲尚が活躍した時代と
ぴったりやないか。

本物と認めて
ええんちゃうか?

(長津涼子)「国立博物館
所蔵されている雲尚の仏像は

5億の価値があると
言われてますが…」

(記者)「5億?」

仏像の第一発見者は 私です。

所有権は誰にも譲りません。

(風の音)

(涼子)うっ…!

(衝撃音)

う~ん 空気が美味しい。

あっ お茶でも
用意してくればよかった。

あっ…。

糸村さん! 本当に
この道で大丈夫なんですか?

ええ 多分。

(鳥の鳴き声)

(カメラのシャッター音)

ミヤコホトトギス

ご苦労さまです。
ご苦労さまです。

ご苦労さまです。

ああ…。
佐倉さん 雨宮さん。

(佐倉路花)2人とも遅いよ。
すいません。

僕が ちょっと
道に迷ってしまいまして。

(雨宮 宏)
亡くなったのは長津涼子さん。

文化庁美術品危機管理対策課に
所属している

まあ いわゆる 文化財Gメンです。

えっ? まさか

雲尚の仏像を発見した
あの人ですか?

そう。 だから 私たち特対が
駆り出されたってわけ。

遺体の第一発見者は
一般の登山客だ。

今朝の9時頃 ここを通り
遺体を見つけたらしい。

岩を登ってる途中で
滑落したんでしょうか?

(岩田)恐らくな。
山岳救助隊の話じゃ

滑落を防ぐための
このカラビナが破損していたか

岩壁に引っかけ損なった可能性が
高いそうだ。

すいません。

あのカラビナに塗ってあるのは
一体 なんですか?

(吉崎賢治)
ああ それは夜光塗料です。

遭難した時の事を想定して
塗ったんでしょう。

(路花)よく こんな高いとこ
登る気になるわよねえ。

あの… 装具を
一式 お借りできませんか?

(吉崎)なんに使うんですか?

いや 途中に
遺留品が引っかかってたら

取りに行かないと。
糸村さん

ロッククライミングの経験
あるんですか?

いいえ 全く。

(路花)ああ ああ ああ…
本当に登ってっちゃったよ。

(岩田)噂どおりの変人だな。

後先考えず動いて
まるで子供ですよ。

♬~

あった…。

♬~

取れた…。

(吉崎)ラーック!
ああっ!

♬~

死んだかと思った。

これで殉職したら
本当のアホだわ。

噂どおりだな…。

ふう…。

このカラビナ…。

♬~

また カラビナ
はい。

この 岩陰で見つけたカラビナ

他のカラビナと同じように
夜光塗料が塗ってあるんですが

これ 一つだけ 形が違うんです。

これが 亡くなった
長津涼子さんのものかどうかを

調べて頂きたいんです。
あっ もちろん

こちらの壊れたカラビナも。
お願いします。

う~ん…。

オッケー!
すぐに取りかかりましょう。

やけに機嫌いいですね 村木さん。

むしろ 気持ち悪いんですけど。
何かあったんですか?

それが どうやら
好きな人ができたらしくって。

えっ? 村木さんに?

さりげなく恋愛相談してきたり
女性の好みを聞いてきたり…。

はあ… わかりやすいんですよね。

フフ…。

半分 踊ってる。

人事交流が
終わったあとにもかかわらず

京都への残留を希望したのも

本当は
村木さんのほうだったんです!

で 相手は誰なんです?

それが謎なんです。

何か手掛かりは?

話の感じからし
相手の女性は ほぼ同い年で

キャリアを積んだ
プロフェッショナル。

それと 離婚歴があるみたいです。

それって まさに
村木さんのどストライクです。

そうなんですか?

以前 村木さんが思いを寄せていた
僕の上司が

まさに そのタイプでした。

村木さんには全然興味ないけど
誰だか知りたい。

このカラビナから
被害者の指紋が検出されました。

やっぱり
長津さんのものだったんですね。

それと
こっちの壊れたカラビナですが

気になる事が…。
なんでしょう?

カラビナの荷重強度は
種類によって異なります。

ここに書かれている…
小さいですけどね

25kN。

これは
キロニュートンと読むんですが

通常 2.5トンの重さに耐えられる
強度がありますよという事です。

でも 岩場から落ちた場合
加速がついて

実際の重さ以上の負荷が
かかりますよね?

ヴォアラ。
ヴォアラ?

そのとおり。 ですから

カラビナが古かったり
一部が破損していると

このように壊れる事があるんです。

ただ 問題は

被害者が持っていた
残りのカラビナ

あっ…。
村木さん すごい!

う~ん!

うん 違うの。 ちょっと待って。
聞いて。 いい事 言うよ。 あのね

このカラビナ すぐに壊れるように
細工がしてあったんです。

しかも 全部。

殺しの可能性?

はい。 何者かが
長津さんを殺害する目的で

カラビナに細工した可能性が
高いです。

彼女が亡くなって

その雲尚の仏像の権利ってのは
どうなってるんだ?

(雨宮)長津涼子以外にも
山の所有者である霧島電子と

ほこらを所有している
円刻寺の住職が

所有権を訴えてます。

まあ 恐らく どちらかのものに
なるんじゃないでしょうか。

(岩田)雲尚の仏像は
5億は下らないって

言われてるんだろう?

普通に考えれば
こいつらが怪しいよな。

おい 糸村。
はい。

お前も ちゃんと
捜査会議 参加しろよ。

何 食ってるんだよ。
ああ すいません。

このカラビナに描かれた
デザインが

どうしても気になっちゃ…。

あれ? 今日 桧山さんは?

(路花)ちょっと
今頃 何 言ってるの?

室長は
今週から警察庁に出向です。

(雨宮)室長代理は佐倉さん。

ああ そうでした。 すいません。

お前 俺が 桧山さんの代わりに
来てる事も忘れてるだろう?

ああ 岩田さん…
そうでしたっけ?

おい 大丈夫か? こいつ
日々の生活は。 ええ?

(ノック)
(早水圭介)失礼します。

あっ ちょうどよかった。 入って。

(路花)はい はい はい…
来て 来て 来て。

紹介するわ。
文化財Gメンの早水くん。

亡くなった長津涼子さんの同僚よ。

早水です。
よろしくお願いします。

君も 文化庁の人間?

いえ 元々は
国立美術館学芸員です。

学芸員

ええ。
実は 文化財Gメンというのは

文化財を守るために 関係各所から
集められたチームなんです。

(早水の声)亡くなった長津とは

まだ登録されてない文化財
チェックしたり

警察と情報交換しながら

文化財の盗難や海外流出を
防いできました。

彼には 今回 特別に
捜査に協力してもらう事にしたわ。

えっ どういう事です?

実は 今回の事件には

文化財の密売組織が絡んでいる
可能性があるんです。

密売組織?
(早水)ええ。

日本の貴重な文化財

闇オークションで
さばいている連中です。

我々は この数年間

彼らの実体解明にも
努めてきました。

今回 発見された雲尚の仏像も

実は 彼らが
隠していたものではないか

という疑いがあります。

そいつらからすると

長津さんが仏像を横取りした
って事になるわね。

そして その報復で殺された。

ええ。

とにかく 今回の事件は

雲尚の仏像が絡んでる可能性が
高いわ。

5億円もの価値があるんだもの。

誰が何を画策しても
おかしくない。

まずは 仏像の所有権を争っていた
霧島電子と円刻寺

あたってみよう。
(一同)はい!

(岩田)雨宮 霧島電子 行こう。
(雨宮)はい。

糸村さん 行きましょう。
あの…

一つ お聞きしても
いいでしょうか?

あっ はい。

長津さんが持っていた
カラビナの中で

これだけ
種類が違っていたんです。

なぜ 一つだけ種類の違う
カラビナを持っていたのか

お心当たりありませんか?

さあ… プライベートな話は

ほとんど した事が
なかったものですから…。

そうですか。

ほら 糸村さん 行きますよ。
はい。

ほう…。

失礼します。

ご住職の
大野泰生さんでしょうか?

(大野泰生)そうですが…。

マスコミの取材なら
お断りですよ。

あっ いえ 京都府警の者です。

(大野)警察が何か?

昨日 文化庁の長津涼子さんが
亡くなられました。

ああ その事なら
新聞社から連絡がありました。

巌流岩から落ちたんですって?

あそこはね 足場が悪い上に
突風が吹いて危険なんですよ。

巌流岩
登られた経験があるんですか?

ええ まあ 若い頃には何度か。

大野さん
こちらの裏山で発見された

雲尚の仏像の所有権は
自分にあると訴えてるそうですね。

ええ。

(大野の声)
仏像が発見されたほこらは

元々 うちの寺のものですから。

うちの裏山には
2つのほこらがあるんです。

一つのほうはね 毎月 お参りを
させてもらってるんですが

もう一つのほうは
足場が悪くて危険なものですから

まあ ほったらかしに
してあったんです。

でも うちの寺のものに
間違いはありません。

なんで そんな事を聞くんですか?

実は 長津さん 事故死ではなく
殺された可能性があるんです。

もしかして あなたたち…。

あっ いえ
決して そういう事では…。

不愉快だ。

あっ!
えっ?

なんですか?

神崎さん
このカラビナに描かれたデザイン

この紋章に似てやしませんか?

っていうか 一緒じゃありません?

あの…!

すみません。

これ 亡くなった長津さんが
持っていたものなんですが

このカラビナ
見覚えはありませんか?

見覚えなんて
あるわけないでしょう!

その人に会った事もないんですよ。

♬~

(野上裕子)どちら様ですか?

京都府警の者です。
失礼ですが…。

こちらの住職の義理の妹で
野上裕子といいます。

義理の妹さん?

亡くなった姉の代わりに
時々 様子を見に来てるんです。

娘が家を出てって
何かと不自由してるかと思って。

あの… ご住職には
娘さんがいるんですか?

ええ。

と言っても もう20年以上
2人は会っていませんけど。

(霧島征一)円刻寺の住職も

仏像の所有権を
訴えてるみたいですが

ずうずうしいにも程がありますよ。

(霧島)あの山は
すでに私が買い取ってる。

発見された仏像は
当然 私のものだ。

なるほど。

実は 亡くなられた長津涼子さん
殺された可能性がありましてね。

(霧島)へえ~。
(岩田)こちらとしても

社長に いろいろと
聞かにゃならんのですよ。

(霧島)例えば
昨日の朝のアリバイとか?

(岩田)ええ。 例えば
登山の経験はおありなのかなとか。

(霧島)昨日は 朝8時から

ブラウナーホテル京都で
開催された

美術オークションに
参加していました。

(雨宮)美術オークション?

(霧島)ええ。 こう見えても

美術品には
一家言 持ってましてね。

ちなみに こちらは 電子部品とか
作ってる会社なんですよね?

ええ。 テレビゲームやスマホのね。

そんな会社が どうして…
弓削山でしたっけ?

あんな山
買ったりなんかしたんですか?

ハハハ…。
会社のビジネスプランを

そう簡単に明かすわけには
いかないでしょう。

(岩田)いや… なんとも まあ
いけ好かない野郎だなあ。

(雨宮)岩田さん。

主催者に確認しました。
霧島社長 昨日の朝

確かに 美術オークションに
参加してました。

まあ カラビナの細工は
いつでも できるからな。

山の購入に関しては 社員にも
知らされてなかったようです。

よし 行こう。

えっ? 行くって どこへ?

(岩田)あの社長が言う
ビジネスプランっていうのを

調べるんだよ。

♬~

すみません。
大野ゆかりさんですか?

(大野ゆかり)そうですけど…。

京都府警の神崎といいます。
糸村です。

お時間 少々よろしいでしょうか?

(ゆかり)はい…。

遺品整理のお仕事
もう長いんですか?

かれこれ10年ぐらいかな。

ご自宅のほうへは
しばらく戻ってないそうですね。

まあ 父親と いろいろあってね。

じゃあ 弓削山から 雲尚の仏像が
発見されたという話は?

ニュースで見た。

なんか すごいお宝なんだってね。

しかも
見つけたのが涼子だなんて。

長津涼子さんの事
ご存じなんですか?

大学の時の同級生。
山岳部で一緒だった。

山岳部ですか。
ええ。

あの… 長津さんと
最後にお会いになったのは?

大学を卒業してからだから
もう20年前よ。

疎遠になった理由は
なんだったんですか?

別に。
元々 仲良かったわけじゃないし。

仏像が発見されてから

本当に お父様や長津さんとは
連絡取ってないんですか?

だから そう言ってるじゃない。
でも 2人は

5億円もの価値がある
仏像の所有権を争ってたんですよ。

そのお金があれば お父さんだって
寺の運営が楽になるでしょうし

全く興味がないとは
思えないんですが。

(ゆかり)あの寺がどうなろうと
私の知った事じゃないわ。

どうせ
父の代で終わる寺なんだし。

もういいでしょ。
あっ すいません。

もう一つだけ
よろしいでしょうか?

このカラビナ
見覚えありませんか?

これ 私のじゃない!?

確かに あなたのもので
間違いありませんか?

(ゆかり)この寺の紋章は
私が描いたんだもん。

実は このカラビナ

亡くなった長津さんが
持っていたものなんです。

涼子が?

疎遠になっていた
あなたのカラビナ

なぜ 長津さんは
20年も持っていたんでしょうか?

そんな事…
私が知るわけないでしょ。

(高砂)霧島社長が
弓削山を購入したのは

上質な
天然の湧き水が出るからです。

(雨宮)天然の湧き水…。
ええ。

その水を利用して

化粧水を
製造 販売したいという事で

1億円をご融資しました。

(雨宮)霧島の会社 1年前に
得意先から契約解除を言い渡され

内実は
かなり厳しかったようです。

弓削山を買ったのは
新規ビジネスで ひと山当てよう

という狙いがあったようです。

その弓削山を売った
円刻寺の住職 大野泰生ですが

寺を維持するために
檀家に借金までしてました。

山を売ったのは その返済に
充てるためだったようです。

寺の維持費って
結構かかるからね。

住職が 仏像の所有権に
こだわる気持ちもわかるわ。

それより 気になるのは
娘のゆかりのほうです。

彼女 亡くなった長津さんと
大学の同級生だったんです。

(路花)それ 本当?
しかも 長津さんとは

過去に 何か
因縁があったようなんですよね。

どちらにも動機はあるってわけね。

ところで 糸村くん
君は何を調べてるのかな?

ああ… 長津さんが亡くなった
巌流岩なんですが

円刻寺とは
深いゆかりがあったようなんです。

どんな?
そもそも 円刻寺は

山にこもって修行をしていた
僧侶たちが建てた

お寺だったんですね。

そんな彼らにとって
巌流岩は聖地であり

その山頂に登る事は
大切な儀式だったようなんです。

あの住職が巌流岩に登った事ある
って言ってたのは そういう事か。

それにしても
長津さん そんな場所に

なぜ 1人で
登ろうとしたんでしょうか?

そんなもん
登りたかっただけだろう。

聖地好きってやつだよ。

(携帯電話の着信音)

はい もしもし。

早水です。 うちの局長が

マスコミを集めて
何か発表するようです。

(三河)先日亡くなった当職員
長津涼子の意をくみまして

文化庁は この仏像の所有権を
主張する事にしました。

(どよめき)

重要な文化財の保護
という観点からも

我々 文化庁が所有すべきとの
意見も 多く聞かれ

今回の決断に至った次第です。

局長は 仏像の権利を
譲渡しようとしない長津の対応に

苦慮していました。

ある意味 長津が死んだ事を
誰よりも喜んだのは

あの人だと思います。

(路花)あの局長が 何かしら
事件に絡んでる可能性もあるわね。

(三河)突然お邪魔して
申し訳ありません。

あっ どうも。

(園田)見ましたよ 今日のテレビ。

三河さん 男前やったな。

あっ… お恥ずかしい限りです。

保守的な あんたが

仏像の争奪戦に
前のめりになるとは

意外やったなあ…。

(三河)文化庁の人間として
当然の事をしたまでです。

まあ 5億もの価値がある
仏像の権利を

みすみす
手放すわけにはいかへんしな。

もし 裁判になった場合

鑑定人として 出廷を請われる事が
あると思われます。

その際には ぜひ

私どもに有利な証言を
して頂けないかと…。

まあ 雲尚といえば
国の宝やしな。

♬~

(園田の声)役人いうんは

ほんま 世間知らずのアホやなあ。

一寸先は闇。

誰につくかなんて
今から決められるわけないやろ。

もう一曲 弾いてもらおうか?

(芸妓たち)へえ。
ああ 行こ 行こ。

(赤松百合)ゆかりと涼子ね。

まあ 正直
仲は良くありませんでした。

2人は 同じ山岳部に
所属してたんですよね?

(百合)ええ。 ゆかりは 私たちの
リーダーだったんですけど

自由気ままに動きたがる涼子に
いつも手を焼いてました。

2人が仲たがいした
きっかけとかって あるんですか?

最後の夏休み

山岳部の4年生だけで
日帰り登山したんですけど

急に 天候が怪しくなってきて…。

ゆかりは 下山しようって
言ってたんです。 でも…。

(涼子の悲鳴)

(衝撃音)

(ゆかり)涼子!

大丈夫?
ええ…。

(莉緒の声)2人だけが遭難?

ええ。
発見のきっかけは

ゆかりが 道すがら残した
カラビナでした。

その一つを
救助隊の人が偶然見つけて

2人は命拾いしたんです。

ゆかりは あの事故のせいで

お母さんの死に目に会えなかった。
えっ…?

ゆかりのお母さん
がんで入院してたんです。

ゆかりが遭難した次の日に
容体が急変してしまって…。

搬送された病院で
その事 知らされて

ゆかり
泣きながら悔やんでました。

山なんか
登るんじゃなかったって…。

大野ゆかりは 長津涼子に
積年の恨みがあった。

このまま
大野ゆかりに張り付きましょう。

では そちらは
神崎さんにお任せします。

よいしょ。

あっ… あれ?

探し物は これですか?
あっ…。

糸村さん
すぐに勝手に動いちゃうから。

一体 どこに
行くつもりだったんですか?

救助隊が 遭難した2人を見つける
きっかけになったのは

ゆかりさんが残した
カラビナだったって

言ってましたよね?
まさか

それが あのカラビナだって
いうんですか?

念のため
確かめてこようと思って。

でも 今は
そんな事どうでもいいでしょう?

確認したら
すぐ合流しますから。

絶対に約束ですよ?

神崎さん… ちょっと痛い…。

(友澤一樹)間違いない。

これは 白駒岳で発生した
遭難事故で 俺が見つけたものだ。

♬~

岩田さん こっちです。

おい 雨宮… なんで お前だけ
こんな格好してんだよ?

いや 岩田さんが
水源調べるって言うから。

だったら
俺の分も用意しておけよ…。

また そんな むちゃを…。
心遣いだろ。

(篠原)うちの山岳会が登るのは
月に2回。

どの山に登るかは
事前に話し合って決めます。

長津さんは 毎回
参加なさっていたんでしょうか?

ええ。 仕事でヘトヘトの時も
欠かさず参加しました。

(涼子の悲鳴)

長津さん!
大丈夫!?

(篠原の声)仏像を発見した時も
疲れてたのか

なんでもない道で
足 滑らせちゃって…。

♬~

(篠原の声)そういえば 長津さん

巌流岩で滑落したんですよね?
はい。

なんで
1人で登ろうとしたんだろう…?

は…?

以前 みんなで登ろうって
話した時は

巌流岩だけは登れないって
言ってたんですけどね。

お守りの効き目がなかったかな?

お守り?
はい。

糸村さん!?

こんにちは。
ああ。

こんにちは。

はあ… また来たの?

今日は また
すごい量ですねえ。

マンションで一人暮らししてた
おばあちゃんの遺品。

子供たちとの折り合い悪くて
最後も一人ぼっちだったそうよ。

あっ すいません
お願いします。

こうして回収されたご遺品は

このあと
どうなってしまうんですか?

基本 依頼人に返すけど
現金や お金になるもの以外は

そっちで処分してくれって
言われる事がほとんどね。

ゆかりさん ちょっと!
はい。

糸村さん
勝手に接触しないでください!

張り込みが
台無しじゃないですか。

あっ! そうでした。

すいません。

あの 皆さん
大事なものをしまっておく場所に

決まりというか
パターンみたいなものって

あるんでしょうか?
まあ 大体ね。

珍しい人だと

鴨居の裏の長押に
金庫の鍵を隠してる人がいたわ。

長押に…。

あの…。

ご遺品
大事に扱ってあげてください。

きっと 居場所をなくして

寂しい思いをしてると
思いますので。

そうね…。

人にはわからなくても
亡くなった人にとっては

思い出が詰まった
大切なものだったんだろうしね。

孤独死した人の人生の
後始末なんて

救いのない仕事だって
思うかもしれないけど

私 この仕事が好きなの。

遺品を整理してあげる事で

亡くなった人が 心置きなく
成仏できるような気がしてさ。

ゆかりさん。

一つ お伺いしても
よろしいでしょうか?

あなたは以前 長津さんと

巌流岩に登る約束を
してはいませんでしたか?

さあ… 覚えてないわ。

長津さんが所属していた山岳会で
一度

巌流岩に登ろうという話が
持ち上がったそうなんです。

でも その時 長津さんは
そのお話を断りました。

理由を聞かれると

いつか 友人と一緒に登る
約束をしているからと

答えたそうなんです。

その友人というのが

ゆかりさん
あなたなのではありませんか?

なんで そう思うの?
はい。

この…

カラビナです。

これは あなた方が遭難をした際に
救助隊の方が見つけたものです。

その方は
これを長津さんに届けました。

長津さんは あなたを遭難事故に
巻き込んでしまった事を

とても後悔していたそうです。

救助隊の方の話では

一度 山で生死をさまよった方の
ほとんどは

そのあと 二度と
山に近づかなくなるんだそうです。

ところが 長津さんは
そのあとも山に登り続けました。

このカラビナ
常に胸のポケットに入れて。

まるで お守りのように…。

このカラビナ
常に持ち歩いていたのも

いつか これを返せた日に

あなたに お礼と謝罪を
言うつもりだったんだと

僕は そう思います。

ゆかりさん あの日 本当に

巌流岩には
行かなかったんですか?

えっ…?

長津さんが
あなたとの約束を果たすために

巌流岩に登ったのだとしたら

あなたも
一緒にいたんじゃありませんか?

何 言ってるの?

私は そんな約束は知らないって
言ってるじゃない。

じゃあ 長津さんが亡くなった日
どこで何を?

あなた 7月7日
仕事 休まれてますよね?

それは…。

話す必要ないでしょう。

(西田)三河局長の事ですか?

何か 気になる話
耳にしてませんか?

(西田)気になるってわけでも
ないんですが

文化庁の移転に伴い

記念碑的な博物館の建設が
計画されてるって話

知ってます?
いえ… 初耳です。

私の知り合いのキュレーターに

三河局長から
声がかかったそうです。

いずれ
その博物館で働かないかって。

でも 展示物は?
それは これから。

なので 局長には

目玉となる文化財
早急に用意しろと

お達しが来てるみたいです。

(霧島の声)我々に 所有権を
放棄しろって言うんですか?

(三河)最大級の誠意を込めて

1000万ほどで
いかがでしょう?

異存がなければ
すぐにお支払い致します。

ハッ…
5億円の仏像が1000万って

冗談も休み休み言え!

裁判で負ければ それこそ
1円にもなりませんよ。

あの山は私のものだ。
あの山で発見された仏像もな!

私も
諦めるつもりはありません。

仏像が発見された ほこらは
うちの寺のものですから。

大野さん… あなた

寺さえ守れれば山はいらないって
言ってたじゃないか。

確かに 山は売りましたが

寺の所有するほこらまで
売った覚えはありません。

生臭坊主が…!
5億と聞いて 欲が湧いたんだろ。

(三河)困りましたね。

このままだと

また 誰か
犠牲になるかもしれませんな。

(霧島)それは 脅しですか?

フッ… まさか。

お互い 用心しましょ
って意味ですよ。

ありましたよ! 水源。

はあ はあ… もう…
もう 駄目だ…。

のどが… のどがカラッカラで…。

ブハッ…! まずい…!

こんなんで
化粧水 作れるのかよ!?

大野ゆかりは 事件当日の事を
明らかにしていません。

長津さんとの約束を利用して

巌流岩で
殺害した可能性があります。

僕も 彼女は
何か隠してる気がしてます。

びっくり!
珍しく意見が合いましたね。

そうですか?

でもさ… 20年前の恨みを
なんで今頃?

それは これから調べます。

じゃあ
その線は 引き続きよろしく。

(雨宮)戻りました。
ああ ご苦労さん。

弓削山から
純度の高い湧き水が出るなんて

真っ赤な嘘でした。
ええ!?

じゃあ あの湧き水には

なんの価値もないって事?
ええ。

あと もしかしたら 霧島は

あの山に仏像がある事を
知ってたかもしれないな。

でなきゃ 借金してまで
あの山 買う必要ないだろ。

でも どうやって その情報を?

それは わかんないけど…。

そういえば…。
何?

長津さんが
あの雲尚の仏像を見つけた時も

なんでもない場所で足を滑らした
って言ってました。

もしかして 彼女も

仏像が隠されている事を
知ってた…?

♬~

(ゆかり)「今日 涼子に

うちの寺と巌流岩の関係について
話す」

「涼子 興味津々」

「20年後の今日
一緒に登ろうと約束する」

(アナウンサー)
「先日 弓削山で発見された

仏像の鑑定が行われ

鎌倉時代の仏師
雲尚の作品であると

認定されました」

この仏像…。

♬~

♬~

ご苦労さまです。
ご苦労さまです。

腹部を鋭利な刃物で刺されてます。
殺しです。

(刑事)
そうですか…。 わかりました。

スニーカーじゃなくて
トレッキングシューズ…。

それに 登山用のパーカ…。

♬~

財布。

飲み物。

食べ物。

ん?

このハンカチ 濡れてる…。

♬~

ハタキ…?

やっぱり仏像絡みの犯行か?

彼女
寺の住職の娘だったんだろ?

住職に 仏像の所有権を
諦めさせるために

殺害されたっていうんですか?

わかりました!
(岩田)今度は なんだ?

ゆかりさんの持っていた
この ハタキみたいなもの

これ 払子と言いまして
僧侶が使う法具だったんです。

使い方は…。

(岩田)糸村!

お前 そんなものにしか
興味ないのか!

人が2人も殺されたんだぞ!?
ちょっと… 岩田さん…!

落ち着いてくださいって…!
(電話)

(路花)はい もしもし?

…わかった。 すぐ行く。

大野ゆかりの父親が
遺体の確認に来てるそうよ。

(裕子)嘘でしょ…。

ゆかり? 目覚ましてよ。
ねえ… ゆかり…!

(泣き声)

あいつだ…。

あいつが
ゆかりを殺したんだ…!

♬~

引き続き 説得を続け

仏像の所有権を
必ず放棄させます。

ハハハ… はい。
ご期待に沿えるように…。

なんですか? いきなり…。

お前だろ?
お前が ゆかりを殺したんだろ!

誰か…! 誰か助けてくれ…!
誰か!

ちょっと… やめてください!
いけません!

泰生さん!

こいつはな
私たちを脅したんだよ。

このままだと
また 誰か犠牲になるってな!

三河局長のアリバイが
確認されました。

彼は 雲尚の仏像を

出世の道具に利用しようと
していただけのようです。

じゃあ
誰が ゆかりを殺したんですか?

それは… 現在 捜査中で…。

あの
ゆかりさんのご遺体ですが…。

そちらの決まりに従って
処理をしてください。

えっ? でも…。

私はね ゆかりとは
親子の縁を切ったんです。

あいつが死んだからといって
面倒を見るつもりはありません。

なぜ そこまで…?

あいつはね… 人として

仏の御心に仕える者の娘として

絶対に やってはいけない事を
したんです。

ゆかりさんは
何をしたんですか?

詐欺です。
詐欺…?

はい。 うちの檀家さんに

末期がんで苦しんでいる
おばあちゃんが

いらっしゃいました。

ゆかりは そのおばあちゃんに

霊験あらたかな御水だからと
言って

なんの変哲もない ただの水を
高値で売り続けていたようです。

ゆかりが私の娘だから

絶対に 人をだますような事は
しないと信じたまま

息を引き取られたそうです。

あいつは この寺を利用して

病気で苦しんでいる
お年寄りから

金をだまし取っていたんです!

私は 絶対あいつを許さん。

どんな死に方をしようと
一切 同情はせん。

♬~

(大野)話を聞いた。

お前の事を許すわけにはいかん。

荷物をまとめて出て行きなさい。

二度と
この寺に足を踏み入れるな!

♬~

雨宮。
はい。

社長 これ よかったらどうぞ。

おたくの弓削山の湧き水です。

自然硫黄のせいで
酸性度が異常に高いそうですね。

こんなんで化粧水作ったら
肌 ゴワゴワになりますよ。

そろそろ
腹割って話しませんか?

社長 本当は

あの仏像が あの山にある事を
知ってたんじゃないですか?

出てってください。

これから
大事な会議がありますんで。

わかりました。

ああ そうだ。
気をつけてくださいね。

長津さんが殺され
住職の娘が殺されて

あと残ってるのは
あんた一人ですから。

♬~

ひどい荒らされようね…。

ゆかりさんを殺害した
犯人の仕業でしょう。

ゆかりさんの所持品の中に
家の鍵がありませんでしたから。

鑑識の報告だと

金目のものは
盗まれてなかったそうです。

なら 一体 なんのために…。

何か 犯人にとって大切なものでも
あったんでしょうけど

これだけ荒らされたんじゃ
それも もう…。

鴨居の裏の長押に
金庫の鍵を隠してる人がいたわ。

♬~

糸村さん?

♬~

(何かに当たる音)

♬~

これ 雲尚の仏像?
ちょっと違いますね。

えっ?
色が違います。

見たところ 部屋の中に
この仏像はありませんね。

犯人の目的は
その仏像だったのかもしれません。

ゆかりさんは 自分の身に
何かあった時のために

この仏像の写真を撮って

隠したって事ですか?
恐らく。

(川久保秀樹)誰か この仏像
遺品整理中に見た事ないか?

(有村翔太)
俺 それ見た事あります。

いつ どこで?

(有村)半年ぐらい前
梅塚町にある古いアパートで。

(糸村の声)亡くなったのは
どんな方でしょう?

(有村の声)
80ぐらいのおじいさんでした。

その人 部屋で
彫り物をしてたようなんですけど

ゆかりさんが押し入れの中から
その仏像を見つけて…。

で 捨てるのもったいないからって
持ち帰ったんです。

(川久保)あった。 これだ。

「荒井孝蔵」

この方の遺品整理の依頼人は?

アパートの大家だ。

保証人と連絡が取れず
仕方なく うちに依頼してきた。

これ ちょっと
お借りしてもいいですか?

構わないよ。
(携帯電話の着信音)

ちょっと すいません。

はい 糸村です。

村木です。
遺留品の鑑定結果が出ました。

被害者の靴の裏に付着した土から

シコタンソウの種子が
採取されました。

シコタンソウ?

(綾子)
山に群生する夏の高山植物です。

やっぱり ゆかりさん
山に登ってたんだ。

(村木)それと
この濡れたハンカチから

自然硫黄が検出されました。

弓削山から
純度の高い湧き水が出るなんて

真っ赤な嘘でした。
(路花)ええ!?

じゃあ あの湧き水には
なんの価値もないって事?

弓削山の湧き水…。

殺害される前 ゆかりさんは
弓削山に登ってた…。

村木さん 行きましょう。

もしかしたら 何か手掛かりが
見つかるかもしれません!

ホワイ? なぜ?
さあ…。

ちょ… ちょっと お待ち!
お尋ね申す。

私は科捜研の職員であって
刑事ではございませんよね?

京都の科捜研は
現場に出る事で有名です。

それに ゆかりさんの足跡を
たどるためには

村木さんの観察力が必要なんです。
さあ 行きましょう。

いやいやいや! だからってね…。
(綾子)あっ!

えっ? ん?

もしかして
村木さんの思い人が

活躍を
見てくれるかもしれませんよ…。

はっ?
これって

村木さんの存在感をアピールする
チャンスじゃないですか?

糸村さん…。
はい。

レッツ ゴー!

はい わかりました。
とにかく 会って話しましょう。

はい。 じゃあ のちほど。

やっぱり 動き出しましたね。
(岩田)うん。

♬~

(店員)
ご注文いかがなさいますか?

誰だ? あいつ。

シコタンソウが群生しているのは

山頂近くの
日当たりのいい南側ですね。 よし。

ちょ… ちょっと
ウェイト ウェイト ウェイト…!

はい?
糸村さん

もう2時間
歩きっぱなしですよ!

あっ 本当だ。
もうね 無理。 限界。

限界は決めるものではなく
超えるものだ。

…って 誰かが言ってました。

座ると 余計 疲れますよ。
さあ 行きましょう。

超えたくないよ…。
超えたくない! もう…。

♬~

雨宮。
はい。

(ため息)

(村木)酸性度が異常に高いですね。

遺留品のハンカチに
含まれていた水分は

恐らく この水ですね。

ん?

(村木)ん?

円刻寺のほこら…。

ちょ… ちょっと…
お待ちなさいよ ちょっと!

お待ちなさいよ もう!

あれ? ほこらの扉が開いてる。

ちょっと ちょっと… いやいや…。
何? 何それ? 何?

これ…

ゆかりさんが
部屋に隠していた写真の仏像です。

これ 雲尚の仏像と
瓜二つじゃないですか。

村木さん。
ん?

すぐに戻って 鑑定お願いします!
ちょっと ねえ…。

はい?
私 来る意味あった?

お待ちなさいって言ってんの!

♬~

あれ?

(ドアにぶつかる音)

(綾子)ちょっと もう 村木さん!
危ない…。

糸村さん…。
はい。

私たち とんでもないものを
見つけたみたい。

えっ?

この仏像
取り寄せた雲尚の仏像の

3Dモデリングデータと
比べたところ

彫りの様式やサイズの数値が
ほぼ一緒でした。

えっ…?

本当だ!

(いびき)
村木さん!

ただ この仏像

原木は 約50年前のもの。

雲尚のものとは
時代が まるで違います!

(いびき)

(路花)ゆかりさんが持ってた
この雲尚の仏像が贋作だとすると

最初に見つかった雲尚の仏像も
贋作って事?

恐らく 彫った人間は同じですし

そう考えて
間違いないと思います。

この仏像を彫ったと思われる

荒井孝蔵という男の過去が
わかりました。

荒井孝蔵は
仏像専門の有名な仏師でしたが

30年前 仏像の贋作づくりに
手を染めた罪で逮捕されています。

そのあと アパートで
遺体で発見されるまで

行方が
わからなくなっていました。

それと もう一つ。

荒井孝蔵がアパートを借りた際の
保証人を調べたところ

鵜飼慎司という人物である事が
わかりました。

こいつ
霧島と接触していた男ですよ。

(路花)えっ!?
鵜飼は 5年前

文化財の密売容疑で
検挙されています。

…ですよね? 早水さん。

ええ。 しかし
決定的な証拠を見つけられず

結局 鵜飼は
不起訴処分となってしまいました。

その後 京都から
姿を消していたようなんですが…。

舞い戻ってきたわけだ。

(路花)恐らく その鵜飼って男が
荒井孝蔵を抱き込んで

雲尚の贋作を つくらせたんだわ。

事件があった日 ゆかりさんが

こちらに立ち寄られた形跡は
ありませんでしたか?

あの日は 一日 寺にいましたが

そのような様子は 全く…。

そうですか。

あの…
ゆかりさんのご遺体の事は?

ああ…。
今 裕子が引き取るそうです。

本当に それでいいんですか?

はい。

ゆかりはね 私を恨んでいました。

だから この寺を利用して
詐欺を働いていたんです。

以前 亡くなった家内から
聞いた事があります。

ゆかりが中学の時

うちが貧乏なせいで
みんなに いじめられていたと。

私が ろくにお金も受け取らず

法事や葬儀を
引き受けていたせいだと

ゆかりは
そう思っていたようです。

本当に そうでしょうか?

えっ?

あの…。

この払子に
見覚えはありませんか?

いや…。

これは
ゆかりさんが亡くなった時

リュックに
入っていたものなんです。

もし 本当に ゆかりさんが

ご住職や お寺の仕事を
否定していたんだとしたら

なぜ こんなものを
持っていたんでしょうか?

そんな事 知らないよ!
いい加減にしてくれ!

帰れ!

帰れ!!

まったく もう…。

神崎さん。

この払子 こんなきれいな袋に
入ってたんです。

あっ…。

もし
これを購入したんだとしたら

殺害された当日だったのかも
しれません。

(路花)村木さん 鑑定よろしくね。

(村木)は… はい…。

(綾子)5億円…。
(早水・路花)ああっ…!

(綾子)…ですからね。

大丈夫?

どっ… でっ… だっ…
あっ… 大丈夫です。

(雨宮)あなた 昨日
この男と会ってましたよね?

鵜飼慎司。 文化財
不正売買容疑で逮捕歴がある。

不正売買で逮捕!? 鵜飼さんが?

あれ? あんた まさか
その鵜飼の素性を知らないのか?

(益子 徹)ああ ああ ああ…
この方なら 確かに おととい

修繕した払子
引き取りに来ましたよ。

この払子 以前から
使っていたって事ですか?

ええ。 お預かりしたのは 確か…。

(益子)ああ! 7月7日
その日の午前中に使ったあと

持ってきてくださって。

7月7日…。
長津さんが殺害された日です。

その日
あの払子を使ったという事は

どなたかの法要にでも
行かれたんでしょうか?

(益子)多分 ル・シュクリエの
関係者じゃないかな?

ル・シュクリエ… 砂糖つぼ?

(益子)山科にある
有名なケーキショップです。

そこでもらったって
ケーキの箱を持ってましたから。

おととい 払子を取りに来た時は
どんな様子でした?

ああ… 登山にでも行くような
格好をしていましたね。

何か他に覚えている事は?

あっ…
会計中に電話がかかってきて…。

(携帯電話の着信音)

もしもし?

あっ 園田先生
先ほどは どうも。

ええ あの仏像の事は
まだ誰にも話してません。

園田先生?
(益子)はい。

ちょっと すいません。
神崎さん。

あの雲尚の仏像を
鑑定した人たちの中に

園田という鑑定家がいました。

ゆかりさんは
その人に仏像を見せに行った…?

何!? 雲尚の仏像が2つ?

(村木)ええ。 ですが…。

こちらの仏像
原木が50年前のものであり

明らかに 雲尚の贋作と言えます。

それから
こちらの本物と判定された仏像。

一部から
クロムとタングステンの成分が

検出されました。 これらは

現代の彫刻刀に
添加されてる成分でして

木を彫った際に付着したものと
考えられます。

つまり こちらの仏像

原木は700年前のものですが

彫られたのは
ごくごく最近だという事です。

それから 原木50年の仏像。

恐らく 習作として
彫られたんでしょうね!

(園田)つまり
私らが本物と鑑定したものも

贋作やったいうわけですか。

(笑い声)

いやあ まさか
それが贋作やったとはな…。

私も もうろくしたもんやなあ。

そういえば 最近 眼鏡の度が
合わんようになってきてな。

眼鏡 早う替えなあかんな。

あっ じゃあ 失礼します。

あっ… どうも 失礼します。

神崎…。

すみません
園田蓮さんでしょうか?

京都府警の神崎といいます。

おととい ご自宅に

大野ゆかりさんって方が
訪ねてきませんでしたか?

大野さん?
ああ… 来ましたよ。

大野さんは なんの目的で?

何って… ちょっと 相談や。

相談? どんな?

仏像を拾ったから
今度 見てもらえませんかって

頼まれてな。

あれ? 刑事さん
殺された娘さんいうんは

もしかして
大野さんって方どすか?

ええ そうですけど。

はあ…
こりゃまた因縁めいてますなあ。

ほな 私は これで。

(ゆかり)突然 お邪魔して
申し訳ありません。

大野と申します。

先日発見された雲尚の仏像を
先生が鑑定されたと伺いまして。

ちょっと
見てもらいたいものがあるんです。

話 聞かせてもらいましょうか。

♬~

残念ながら これは 雲尚の贋作や。

けど ようできてる。

なんなら 私が買い上げようか?

(ゆかり)
いえ… 自宅に飾っておきます。

(園田)こっちに
譲ってくれればよかったのに。

ご愁傷さまやなあ。

♬~

霧島が 全部 吐きました。

鵜飼とは美術オークションで
顔なじみになり

ひと儲けしないかと
持ち掛けられたそうです。

(岩田)鵜飼は弓削山を買うように
指示したそうだ。

黒幕は やっぱり 鵜飼だったか…。

だとすると

長津さんは 仏像が隠されてる事を
どうやって知ったんだろう?

長津は 鵜飼と
通じていたのかもしれません。

そして 鵜飼を出し抜き
仏像を自分のものにしようとして

口を塞がれた… とは
考えられませんか?

(路花)とにかく
事件の鍵を握っているのは

鵜飼慎司よ。 彼を追って。
(莉緒・雨宮)はい。

あっ これ 鵜飼と関係があった
人物のリストです。

(岩田)こりゃ助かるね。

すいません。

…っていうかさ
糸村くんは どこ行ったのよ?

(莉緒・雨宮)知りません。
(路花)ええっ?

♬~

ごめんください。
(店員たち)いらっしゃいませ。

あの… 京都府警の
糸村という者ですけれども

こちらに
大野ゆかりさんのお知り合いの方

いらっしゃいませんか?

(野依久美)あの… 私に何か?

♬~

うん…。

あっ…。

お店のケーキ
とっても評判いいそうですね。

うちの実家は
老舗の和菓子店なんですけど

そちらの常連さんが
クチコミで広げてくれて。

そうだったんですか。
確かに 美味しいです。

ありがとうございます。

うちの両親は ゆかりさんが

おばあちゃんから お金を
だまし取ったと思っています。

今でも ゆかりさんと
交流があるって両親が知ったら

私が怒られると思って ゆかりさん
警察に黙ってたんだと思います。

それって
どういう意味でしょうか?

この男をご存じですか?

(雨宮)ちょっと すいません。

この男なんですけども
見た事ありますか?

♬~

(ため息)

こんにちは。
あっ 刑事さん。

新しいご遺品ですか?

さっさと片付けなきゃとは
思っているんだが

どうも気力が湧かなくてね。

ゆかりさんが抜けた穴は
大きいや。

ゆかりさん この仕事を
気に入ってたみたいですね。

今の仕事に出会えて
感謝してるって

言ってたって証言もありました。

刑事さん 変わってるね。
はっ?

事件も追わずに
そんな事を調べてたの?

はい。

あの… 刑事さん。
はい。

荒井さんの遺品の事で
思い出したんですけど

仏像 もう一個ありました。
えっ?

いや… それは
もう処分しちゃったんですけど。

ネットで検索してたら
同じもの見つかって。

ネット…。

拝見してよろしいですか?

仏像の根付…?

♬~

早水です。 鵜飼 見つけました。

すぐに応援を向かわせる。
場所はどこ?

(石井)確かに これをつくったの
荒井っていう人です。

荒井さんは
いつ頃まで こちらに?

3年ぐらい前までは
うちに出入りをしてたんですが

急に 店に顔を出さなくなって…。

あっ そういえば 前にも

荒井さんの事を
調べに来た人がいましたね。

どんな方ですか?

ほら あの…
5億円の仏像を見つけた人。

長津涼子さん?

そうそう その人!
写真を見せられて

この人が 荒井さんを
訪ねてこなかったかって。

その写真に写っていた人
っていうのは?

(石井)
あっ ちょっと待ってください。

もし見かけたら 連絡をくれって
写真を預かってたんです。

(石井)これです。
ありがとうございます。

(携帯電話の着信音)

ちょっと すいません。

やっと つかまった。

もしもし 糸村くん?
あんた 今 どこにいるのよ?

佐倉さん

至急 調べてもらいたい事が
あるんですが。

(早水)すいません
この辺りで見失ってしまって…。

確か ここ 空きビルだったよな。

(岩田)この中 調べたか?
(早水)いえ…。

(岩田)行ってみよう。
(雨宮)はい。

♬~

(雨宮)岩田さん!

(岩田)なんだよ?

♬~

(早水)鵜飼です。

♬~

(岩田)これ 血痕だな。

すぐに科捜研に回してくれ。
(雨宮)はい。

(雨宮)鵜飼が所持していた根付に
付着した血痕が

大野ゆかりのものと
一致しました。

決まりだな。

大野ゆかりを殺害したのは

鵜飼だ。

(早水)鵜飼は
大野ゆかりが持っていた

贋作の仏像を取り戻そうとして
彼女を殺したんです。

でも 結局
仏像を取り戻す事ができず

密売組織の一味に口を塞がれた。

まあ その線で間違いないだろう。

そこまでにしたら?

鵜飼を殺し ゆかりさん殺害の罪を
かぶせたのは

あなただって事。

早水くん。

(雨宮)えっ…?

(早水)ハハ…
佐倉さん 何言ってるんですか。

冗談は やめてくださいよ。

荒井孝蔵の戸籍謄本を
取り寄せました。

30年前 荒井孝蔵は

贋作づくりの罪で
警察に捕まった直後に

離婚しています。

荒井と別れた妻との間には
子供が1人いました。

その子は母親に引き取られ

母方の早水と姓を変えました。

早水圭介さん あなた
荒井孝蔵の息子だったんですね。

(早水)皆さん
黙ってて すみませんでした。

でも… そんな事で
僕を疑ってたんですか?

いや…
その事と 今回の一連の事件は

無関係ですよね?

これは 長津さんが撮った
あなたの写真です。

長津さんは この写真を

あなたのお父さんが
出入りしていた店の主人に

預けていました。

恐らく 彼女は あなたが
鵜飼や荒井孝蔵と通じている事を

調べていたんでしょう。

ちょっと失礼。

この仏像の根付
鵜飼が持ってたものと同じじゃ…。

これ!

(早水)いや… そんなの 鵜飼が

同じものを買ってただけかも
しれないじゃないですか。

じゃあ あなたのは?
見せてごらんなさい。

♬~

(路花)鵜飼を殺したあと

罪をかぶせるために
外して 置いたのね。

(早水)ハハッ…。

まさか そんな写真を
撮られてたなんてなあ。

うかつでした。

やっぱり あなた
鵜飼と繋がっていたのね。

贋作をつくって ひと儲けしようと
最初に思いついたのは 誰?

計画を考えたのは 全て 僕ですよ。

文化財Gメンのあなたが
なんで こんな事を…。

もしかして お父さんの復讐?

あなた 贋作づくりに手を染めて
全てなくしたお父さんの

無念を
晴らしたかったんじゃないの?

違う! 父は
贋作をつくったわけじゃない。

レプリカでつくったものが
勝手に売られただけだ!

そう…
僕の父は 腕のいい仏師だった。

(荒井孝蔵)圭介 おいで。

お前のだぞ。
これ 何?

(荒井)うん 菩薩様。 ほら。

(早水の声)
父は 雲尚の仏像が大好きでね。

よく写真を見ながら
習作を彫っていた。

でも それが知らない間に
闇売買されていたんだ。

(早水の声)警察に捕まった時
父は 懸命に無実を訴えたけど

美術界の人たちは 誰も父の訴えに
耳を貸してはくれなかった。

父は 僕と母が 犯罪者の家族と
後ろ指さされる事を恐れ

僕たちの前から姿を消した。

僕は 国立美術館学芸員となり
文化財Gメンに抜擢された。

(早水の声)
そして この京都の地で

偶然 父のつくった木彫りの根付を
見つけたんだ。

♬~

(早水)あっ すみません。

この根付なんですが

どなたが つくったものか
わかりますか?

(早水の声)あんな小さな仕事を
人知れず続けていた父が

本当に哀れだった。

どんな事をしてでも

もう一度
父の腕が超一流だって事を

証明してやりたい。 そう思った。

ある日 京都の山の中から
仏像が発見される。

あなたのお父さんを
断罪した人たちが

あなたのお父さんが彫った
その仏像を

雲尚の本物だと認める。

それが あなたの計画ね。

(早水の声)
昔 捕まえた鵜飼を巻き込み

父に雲尚の仏像をつくらせようと
考えたんだ。

(鵜飼慎司)こんにちは。

(早水の声)
700年前の材木を見つけて

それを父に彫ってもらった。

(早水の声)完成した仏像は
本当に素晴らしかったよ。

あとは あの仏像を
国に買わせる事ができれば

パーフェクトだったんだ。

だが 思いがけず
父が急死してしまった…。

(早水)ならば なおさら
この計画を成功させてみせる。

それが父への弔いだ。
自分に そう言い聞かせた。

それなのに あの女が…。

(涼子)
仏像の第一発見者は 私です。

所有権は誰にも譲りません。

(早水の声)長津は ひそかに
僕と鵜飼の事を調べていた。

計画も全部知った上で
僕たちを出し抜いたんだ。

(涼子)これ 贋作なんでしょ?
あなたのお父さんが彫った。

(涼子)私 見たの。
早水さんと鵜飼が会ってるとこ。

(涼子)こんな事しても
お父さんの名誉は戻らないわ。

むしろ おとしめるだけよ。

早く警察に自首して
全て打ち明けてください。

(早水の声)長津が死んで

これで 全てうまくいくと
思ったんだけどな…。

まさか 父が 雲尚の仏像を
もう一体 彫ってたなんて…。

(路花)
大野ゆかりさんを殺したのは

彼女が持ってた仏像を
奪い取るため?

それが表に出たら
計画は水の泡だ。

(早水)仏像を
こちらに引き渡してください。

事件の真相を暴くためには

どうしても
あの仏像が必要なんです。

(ゆかり)だったら
仏像は 警察に渡します。

(早水)ですから
それは私のほうで…。

いいえ。
信頼できる刑事さんがいるので

その方にお渡しします。

お願いします。

乱暴なまねは
したくないんですよ。

♬~

(ゆかり)嫌っ! やめて…!

♬~

(刺す音)
(ゆかり)うっ…!

うう…! うっ…!

♬~

(刺す音)
(鵜飼)うっ…!

♬~

(早水の声)
あらぬ罪をかぶせられた

父の無念を晴らしてやりたかった。

全てをなくし
世間に見捨てられた父に

もう一度…

もう一度 日の目を
見させてやりたかったんだ!

それが 本当に
お父さんが望んでた事なの?

贋作の仏像をつくらされた揚げ句

誰にも看取られず
たった一人で死んでいく事が

お父さんの望みだった
っていうの?

あれは 突然の事で…。

本当は あなたに
会いたかったんじゃないの?

立派に成長したあなたを
抱きしめる事が

お父さんの
本当の望みだったんじゃないの?

あなたは
お父さんに会うべきだった。

そして ちゃんと

お父さんの最期を
看取ってやるべきだったのよ。

あなたが大事にしていた
お父さんの根付が

あなたの罪を暴いた。

きっと それが
お父さんの答えよ。

(すすり泣き)

♬~

こんにちは。

(大野)また あんたか。

事件の事ならね 電話で聞いた。
説明はいらんよ。

いえ 今日は
ゆかりさんのお仕事について

お話しさせて頂ければと
思いまして。

(大野)今さら 何を…。

そうおっしゃらず 僕に
3分 時間をもらえませんか?

まず 20年前の真相から
ご説明します。

20年前の真相?

はい。 ゆかりさんが
檀家のおばあさんに

市販の水を高値で売っていた
という件です。

実は おばあさんは

その水に なんの効果もない事を
知った上で 買っていたんです。

おばあさんには 久美さんという
お孫さんがいました。

当時 久美さんは

和菓子店を営んでいた
ご両親の反対を押し切って

フランスに パティシエの修業に
行っていました。

ところが 久美さんは かの地で
空き巣被害に遭ってしまい

貯金の全てを
失ってしまったんです。

ご両親に相談すれば

すぐに帰国しろと言われるのは
目に見えています。

そこで 久美さんは
おばあさんに相談したんです。

ところが おばあさんの貯金は
息子さん夫婦に管理されていて

そう簡単にお金を工面する事が
できませんでした。

そこで おばあさんは
ゆかりさんに事情を話して

彼女から 体にいい水を購入する
という名目で お金を下ろし

ゆかりさんから 久美さんに
送金してもらっていたんです。

つまり ゆかりさんは 詐欺なんか
働いていなかったんです。

しかし 真実を誰かに話せば
回り回って その話が

久美さんのご両親の耳に
入ってしまうかもしれない。

だから ゆかりさんは
あえて口を閉ざして

自分一人が悪者になったんです。

その後 おばあさんは
亡くなってしまいましたが

最後まで ゆかりさんに
感謝していたそうです。

ゆかりさんも 毎年
おばあさんのお墓参りに赴き

供養して差し上げていたそうです。

(読経)

(大野)ゆかりが お経を…?
はい。

でも それは ゆかりさんにとって
いつもの事だったんです。

どういう事ですか?

ゆかりさんは
遺品整理会社で働いていました。

世間には いろいろな事情で

一人寂しく
亡くなってしまわれる方が

大勢いらっしゃいます。

ゆかりさんは そんな方々が
少しでも安らかに成仏できるよう

お経を上げて
供養して差し上げていたんです。

そして ゆかりさんに
そんな影響を与えたのは

泰生さん あなたなんです。

泰生さんは お忘れのようですが
この払子 ゆかりさんが幼い頃

お父さんにねだって
買ってもらったものだと

仕事仲間に話していたそうです。

(ゆかり)お父さん
いいお経 唱えるんだ。

きっと 亡くなった人が
安らかに成仏できるよう

心から願ってるからなんだなって
思うの。

そんな父が大好きだった。

父が読むお経も。

そんなふうに
ゆかりさんは いつも

お父さんの自慢話を
していたそうです。

そして
最後は必ず こう言っていました。

「お父さんのような人間に
なりたい」と。

弓削山のほこらに
仏像を隠したのも

泰生さんに見つけてもらうため
だったんでしょう。

そこには 5億円の仏像騒ぎで
自分を見失ってしまっている

泰生さんの姿を見るのが
忍びなくて

早く目を覚ましてほしいという
願いが込められていたんだと

僕は思います。

♬~

ゆかり…。

お前 本当に
ちゃんと お経 唱えられたのか?

下手くそなお経じゃ
成仏できないんだぞ。

♬~

(すすり泣き)

糸村さん。

娘の供養をさせてください。

(読経)

はい。
うわあ~!

お父さん ありがとう。
ハハハ…。

♬~

♬~

ただいま。

おかえり。

♬~

♬~

(風鈴の音)

(園田)贋作事件の犯人
捕まったそうやな。

さすが 日本の警察は優秀やな。

(路花)まあ 大体の供述は取れて
送検もできるんですけどね。

一つだけ
わかんない事があるんですよね。

(園田)ん?

ゆかりさんが
もう一体 仏像を持ってる事

どうやって あの早水が知ったか
って事ですよ。

早水は 鵜飼から聞いたって
言ってるんですけど

じゃあ 鵜飼は
誰から聞いたんでしょう?

園田さんが

鵜飼に もう一体の仏像の事を
知らせたとしたら

全部 筋は通るんですけどね。

ハハハハ…。

刑事さん 面白い事 言うなあ。

面白いっすか?

でね そう考えた時
思ったんですよ。

本当の黒幕は 園田さん
あなたなんじゃないかなって。

まあ
想像するんは あんたの勝手や。

糸村さん。

神崎さん おはようございます。
おはようございます。

あの…!
例の話 何か わかりました?

例の話?
えっと… なんの事でしょう?

だから 村木さんのアレ!

ああ~!
アレでしたらね 全く全然…。

(路花)えっ えっ
何? 何? 何? 何?

村木さんに
好きな人ができたんです!

嘘!? やだ!
年は アラフィフ。

キャリアを積んだ
プロフェッショナルで

離婚歴があるそうです。

ええっ!? それって

室長代理と
条件ぴったりじゃないですか。

ちょっと… 私!?

えっ 佐倉さん
離婚してたんですか?

ああ まあ… 若気の至りでね。

つうかさ 相手が村木さんなんて
もう ないない ないない ない!

やだ~ 何? フフ…。

なんか
1人で盛り上がっていません?

最近 浮いた話なかったですから。

フフフフ…。

こりゃ ひょっとしたら
ひょっとするかもしれないぞ。

なんか 面白くなりそう!

♬~

ちっがーう!
なんで そうなるの!?

♬~

(路花)毒殺ね。
(岩田)完全な詐欺師ですよ。

(若名友子)
山田一郎にだまされたんです。

(山田一郎)過去の事は水に流して。
(友子)冗談じゃない!

あの風鈴は…? 魔法使いヤヤー?

あなたは私に
嘘をついていませんか?

本当の事を話してください。