どらまろぐ

テレビ番組(ドラマ)の字幕情報を対象に、テキストマイニングの研究をしております。解析結果を公開しつつ関連商品も紹介します。解析結果の信憑性が確認できるよう解析用ソースも引用掲載しますので、見逃し番組の確認にも役立つ(ネタバレ)かも?

99.9 SEASONⅡ 最終回 ドラマのキャスト・主題歌は?(見逃した方はネタバレ注意)

『日曜劇場「99.9 SEASONⅡ」最終回SP「深山、最後の闘い―再審請求」』のキーワード出現数BEST10

  1. 久世 45
  2. 灯油 36
  3. リットル 23
  4. 普通 19
  5. 山岡 18
  6. 再審請求 16
  7. 川上 16
  8. 明石 16
  9. 購入 15
  10. 息子 15

『日曜劇場「99.9 SEASONⅡ」最終回SP「深山、最後の闘い―再審請求」』の番組内容&EPG情報の引用(ネタバレ注意!)

≫8年前に起きた殺人事件の再審
請求ですか?

≫俺は、この8年間、父が母を殺し
たなんて

一度も思ったことありません。

それも死刑だなんて、絶対、納得で
きません。

≫息子は、人を殺すような人間じゃ
ないんです。

 

妻を殺害した死刑囚の息子が再審請求を依頼。“司法の信頼”の名の下に立ちはだかる裁判所の高き壁。立証責任は弁護士にあり。深山は判決を覆せるのか!?

詳細情報
番組内容
深山(松本潤)たちの元に、死刑囚・久世貴弘(小林隆)の再審請求の依頼が来た。
依頼人は、久世の息子・亮平(中島裕翔)。久世は8年前に妻を殺害後、放火したとして死刑判決を受けていた。
亮平は、両親は仲が良く、父が母を殺すわけないと言い切る。深山と舞子(木村文乃)は、かつての自分自身の経験もあり、久世の無実を立証するために調査乗り出す。
しかし、再審請求は「開かずの扉」と呼ばれるだけあり、
番組内容2
一度最高裁で結審した判決を覆すことはほぼ不可能に近く、苦戦を強いられる。
しかも、再審請求を審理する裁判官を川上(笑福亭鶴瓶)が担当することが決まる。深山達に辛酸をなめさせられ後がない川上は、建前では公平に審議すると言いつつ、深山たちに無理難題を押し付ける。
佐田(香川照之)はマスコミで世論にアピールすることで、審議を有利に進めようとするが、週刊誌に都合が悪いことを書かれ、亮平たちを激怒させる
番組内容3
0.1%の可能性さえも潰されつつある中、深山たちは事実にたどり着き、「開かずの扉」をこじ開けることができるのか!?
出演者
深山大翔・・・松本潤
佐田篤弘・・・香川照之
尾崎舞子・・・木村文乃
明石達也・・・片桐仁
藤野宏樹・・・マギー
中塚美麗・・・馬場園梓
落合陽平・・・馬場徹
佐田由紀子・・・映美くらら
出演者2
坂東健太・・・池田貴史
加奈子・・・岸井ゆきの

遠藤啓介・・・甲本雅裕
岡田孝範・・・榎木孝明
川上憲一郎・・・笑福亭鶴瓶
斑目春彦・・・岸部一徳
出演者3
(9話ゲスト)
久世亮平・・・中島裕翔
久世貴博・・・小林隆
島津ヤエ・・・根岸季衣
海老沢晋・・・成河
中原銀次・・・山本浩司
久世トキ子・・・茅島成美
久世直美・・・竹内都子
出演者4
内川・・・片桐はいり
稲本・・・須永慶
うどん屋店主・・・高木渉
検事・・・佐伯新
弁護士・・・山口良一
スタッフ
脚本・・・宇田学
トリック監修・・・蒔田光治
音楽・・・井筒昭雄
主題歌・・・「Find The Answer」嵐
      (ジェイ・ストーム
プロデュース・・・瀬戸口克陽
         東仲恵吾
演出・・・木村ひさし
公式ページ
◇番組HP
http://www.tbs.co.jp/999tbs/
◇twitter
@999_2018tbs
https://twitter.com/999_2018tbs
◇instagram
https://www.instagram.com/999_tbs/

 

≫弁護士として、私は力になれませ
んでした。

いちるの望みを、斑目先生のところ
に託せないかと。

≫俺は今も父を信じてます。

≫お父さんが罪を犯していないと
信じる理由は何ですか?

≫家族だからです。

≫一番信じてほしかった家族に信
じてもらえなかったんだよ。

≫大丈夫や、すぐ戻ってくっさけ。

≫店のことではよくケンカをして
たけど、

本当に、すごく仲が良かったんです

≫息子さんは、母親を殺されて被害
者でありながら

殺人犯の息子として、世間から冷た
い視線を浴びてきた。

二重にも三重にも苦しい環境に置
かれて

人生を歩んできたってわけか。

≫しかしですよ、再審請求を通すに
は判決を覆すだけの

確かな証拠を弁護側が出す必要が
ありますよね。

≫戦後70年の中で、死刑または無
期懲役の判決が出た案件で

再審請求が通り、無罪を勝ち取った
のはわずかに9件しかない。

≫はい。
≫どうする?

≫裁判記録を精査してきます。

≫はい、行ってらっしゃい。
≫あれ、止めないの?

≫いくら止めたって言うことを聞
くような

連中じゃないじゃないですか、やっ
と僕も分かりましたよ。

≫深山先生も尾崎先生もお互いに
思うところがあるんだろうね。

≫イスを直してから行きなさいと
何度も言ってるのに

これが直らないんだな。

≫ああ、川上君。
ここに座りなさい。

≫ありがとうございます。

≫8年前の府中市蕎麦屋放火殺人
事件だが。

≫判決を言い渡します。

≫主文、被告人を死刑に処する。

≫再審請求を起こす動きがあるら
しい。

≫そうなんですか?

≫検察の立証は完璧だった。

どう考えても、再審請求を通す余地
はないがね。

≫本件控訴を棄却する。

≫川上君、先日の藤堂議員の毒物殺
人事件では

判断を誤ったようだね。

科研の信頼を守ろうとしたのは分
かるが

逆効果になってしまった。
≫申し訳ありません。

≫私の次は君にと期待していたん
だが。

今後、二度と誤った判断を下さぬよ
う、よろしく頼むよ。

≫はい。

≫どうも、斑目法律事務所から来ま
した深山です。

≫尾崎です。
≫どうぞ。

では、早速ですが、生い立ちからお
聞きしますね。

≫お…、生い立ち?

≫ええ、どちらのご出身ですか?

府中市の出身です。

30で自分の店を持って店の2階
で住むようになりました。

≫なるほど。

≫久世さん、警察の任意の事情聴取

一度、自白をしていますよね、なぜ
ですか?

≫おい!どうしても無実だという
なら裁判で争えばいい。

息子さんは精神的に相当まいって
る、まだ小学生だろ。

あんな形でおふくろさんが急に死
んだんだ。

罪を認めれば、一旦、息子さんのと
ころに帰してやるぞ。

カツ丼、食うか?

≫息子に「私は、やってない」って言
いたくて

裁判で信じてもらえると思ったん
です。

弁護士さん、私のことはどうでもい
い。

でも、亮平を妻を殺した殺人犯の息
子にしたくないんです。

お願いします!お願いします…

≫日本の刑事裁判における有罪率
は99.9%。

一旦、起訴されたら、ほぼ有罪が確
定してしまう。

このドラマは、残りの0.1%に隠
された事実に

たどり着くために難事件に挑む弁
護士達の物語である。

≫久世さんは木造の2階建てのア
パートを経営するかたわら

1階の一部を利用して妻の直美さ
んと共に

蕎麦屋さんを経営していました。

ちなみに、その時、2人が住んでい
たのは

2階の、この部分です。

≫藤野さん。
≫えっ?

≫いい加減…。
≫ああ~、すいません。

≫判決によりますと事件当日、閉店
後に2人は口論となり

カッとなった久世さんは直美さん
の頭部を鈍器で殴打。

その場に倒れました。

殺してしまったと思った久世さん

これを火災事故に見せかけるため

車に乗って灯油を買いに行きまし
た。

そして、廊下に置いてあった

新聞、雑誌に灯油をかけ火をつけま
した。

アパートは店舗の一部を残し焼損
しました。

奥様は厨房で遺体となって発見さ
れています。

≫この時、息子さんはどこにいたん
です?

≫この日は塾で遅くなり、運良く火
災からは免れたようです。

司法解剖の結果を見ると奥さん
は頭部に裂傷。

頭蓋骨にヒビが入っていますね。

≫それが死因ってことか?

≫いえ、鼻と気管がヤケドをしてい
るので

直接の死因は一酸化炭素中毒とな
ってます。

≫殴られてから、しばらくは息があ
ったってことですね。

≫ええ、久世さんは裁判で…

≫妻と口論にはなりましたが殴っ
ていません。

その後、店を出て頭を冷やすために
車を走らせました。

手ぶらで帰るのも気まずいので、

ちょうど切らしていた灯油を買っ
て帰りました。

駐車場に戻ったら店の方が火事に
なっているのが見えたんです。

≫と主張しています。

ですが、一度してしまった自白が有
力な証拠となり

久世さんの主張は退けられてしま
いました。

≫ほかにも、久世さんが犯人と示す
証拠があったんですか?

≫ええ、こちらの資料をご覧くださ
い。

これは、久世さんが灯油を購入した

ガソリンスタンドの防犯カメラの
画像です。

久世さんが灯油を購入したのは2
1時30分。

これは販売機の売上明細書ですが

このピンクで印のついている部分、
21時30分に

灯油を15リットル購入した記録
が残されています。

この2つを照合すると、久世さんは
事件当日

21時30分に灯油を15リット

購入したということが分かります。

久世さんがその日に乗っていた車

灯油が5リットル残ったポリタン
クが発見されています。

≫赤って、ガソリンじゃないんです
か?

≫それ、関西だけやねんて。
≫ホンマに?

≫15リットル購入して5リット
ルしか残っていないということは

10リットルをまいて犯行に及ん
だということになり

それが決定打となっています。

が、久世さんは、灯油は5リットル
しか購入しておらず

15リットルはうそだと主張して
います。

ほかに裁判所の認定と久世さんの
主張が食い違っているところは

この現場付近の見取り図、見てくだ
さい。

ああ、それそれ。
≫あった!

≫久世さんは、ガソリンスタンドか

直接、駐車場に戻ったと供述してい
ます。

ですが検察は久世さんはガソリン
スタンドから…

店に寄り放火をして

駐車場に戻ったと主張しており

裁判所も、それを認めています。

≫駐車場の防犯カメラには21時
45分に

久世さんが戻ってくるところが映
っています。

つまり、ガソリンスタンドから駐車
場までの移動時間は

15分だったことが分かります。

≫じゃあ、まずはこれを検証してみ
ますか。

もしもし。

じゃ、まずは久世さんの主張から検
証しよう。

≫あっ、案外、速いですね。
≫そうですね。

≫はい。
5リットル入りました。

≫灯油を購入しました。

≫はい。
≫よいしょ…

≫はい、扉、静かに閉めてね。

おいっ、静かに閉めてよ。
≫ビックリした。

≫明石、いきま~す!

≫車、出発しました。
≫ありがとうございました!

≫バカなの?何でそんな止め方す
んの!

≫怖いでしょ!

≫久世さん、止めたのこっちだし。
≫何分かかりました?

≫7分8秒。
≫1回止めます。

≫15分って言ったのに、その半分
しかかかってない。

≫交通事情は当時と変わってない
だろうし

俺のドライビングテクニックを差
し引いてもおかしいよな。

≫今度は検察側の主張を再現して
みようか。

≫よし、いこう。
≫ちょっ…運転代わって。

≫ホントにヤダ。
≫普通に運転して。

15リットルだよ。
≫はい。

≫はい15リットル入りました。

≫15リットル、購入しました。

≫はい、じゃいきましょう。

あっ、あの静かに閉めてよ~

≫明石、いきま~す!

≫車、出発しました。

≫中塚さん、そろそろ行きますよ。

≫は~い、準備できてま~す。

≫中塚さん、間もなく着きます。

≫はいは~い。

≫うん、そうそう。

普通に止めれるんじゃない。

そうそう。
さあ、急いで。

≫で、ドアを開けて靴を脱いでよい
しょ、よいしょ。

廃品回収置き場に着いた、蓋を開け
まして…

≫明石さん、それ灯油でしょ!?

危ない、危ない。
やめて!

≫尾崎先生!水ですよ。
白いポリタンクですから。

≫えっ。
≫白いポリタンクですよ。

≫さっき、灯油、買ったから。
すいません、取り乱しました。

火…、でも危ないって、ああ…

いや、大丈夫。

≫蓋を閉めて。
≫うん、うんうん。

≫心臓に悪いな。
≫うんうん。

≫静かに扉、閉めてね。
静かに閉めてよ~!

≫大きい音、嫌なの。
≫お疲れさまで~す。

≫深山先生、今、こっち出ました。

≫何のアトラクションだよ!誰が
バックで入れろって言った!

≫こっち入れろって言ったじゃな
い。

≫うまいけど。
≫何分ですか?

≫15分19秒。
≫はい、カットしま~す。

≫てことは、検察が言ってることの
方が合ってるなあ。

≫裁判所の認定も正しいってこと
ですか。

≫よいしょ。

やっぱり。

藤野さん、子供用のプールって持っ
てます?

≫めってます。
≫持ってます?

≫めってます。
≫どっちですか?

≫あの…、めってます。

≫この滑り台が娘に人気なんです
よ。

≫へえ~、もうちょっと。
ほい、ほい!

≫何するんですか?

≫裁判所は久世さんが灯油を15
リットル購入して

そのうち10リットルを現場にま
いて放火したと認定してる。

そして、車の中にあったポリタンク

ちょうど5リットルの灯油が残っ
ていた。

ということは、久世さんは

放火する際に、ぴったり10リット
ルの灯油を

まいたってことになるよね。
≫うん。

≫そんな器用なことが果たしてで
きるのか

さあ、明石さん、やってみよう。

≫明石、10リットルぴったりまき
まーす。

5リットルぴったりに残しま~す、
よし。

≫さあ、5リットルちょうど残って
るでしょうか。

≫1回目。
≫全然ダメ。

9.06残ってま~す。
≫すげえ残ってる。

≫明石、5リットルぴったり残しま
~す。

いけ~!さっきより多く。

≫全然ダメ。
6.44残ってます。

≫明石、いきま~す。
≫さあ、どうだ、20回目。

≫ちょっと、やりすぎ…。
≫このぐらいだ。

≫ほら、やっぱり2.02しか残っ
てないもん。

≫これで勘弁してくんないか。
≫無理です。

≫明石、いきま~す。
≫さあ、どうだ。

≫ああ、ああ…、もう冷たい。
≫気持ち悪いよ。

≫お願いします。
≫50回目。

≫お~っ、6.56残ってま~す。

≫ダメだね。
≫もう手がパンパン。

≫情けないな~。
≫代わってよ。

よいしょ、あっ…。
≫私?

≫我慢、我慢。
そこを我慢だよ。

≫はい、のせますよ。

≫お~っ、惜しい。
5.94残ってま~す。

≫明石さんお願いします。
≫何でだよ。

明石、いきま~す。
≫さあどうだ。

≫3.44残ってま~す。

≫これ108回目だぞ。

≫あっ、煩悩の数、心の汚れも一緒
に取れそうですね。

≫嬉しくないし汚れてもないよ!

深山、勘弁してくれ。

バーッとまいてぴったり5リット
ル残すなんて無理だよ。

≫だよね。
ということは

久世さんが購入した灯油は15リ
ットルじゃなく

主張どおり5リットルだったんじ
ゃないかな。

≫だとしても防犯カメラの映像と
売上明細書があるかぎり

裁判所の認定を覆すことは難しい
でしょう。

それに、ガソリンスタンドから駐車
場までの

移動の時間の検証も矛盾な点はあ
りませんでしたよね。

≫そうなんだよね。

≫すいません、ちょっと今日

娘のパパ友達と謝恩会があるんで
帰ります。

申し訳ないです。
≫お疲れさまでした。

≫うん?

≫どうしました?

≫ちょっと明石さん。
そのまんま、それで下向いて

中塚さん、それ置いてそこ立って

そっち向きでガッツポーズ。

≫ガッツポーズ。

≫これ、どんな状況なんだ?

≫これは、2015年のニュージャ
パンカップで

167秒で棚橋選手を丸め込んだ
矢野通さんですね。

矢野通

≫何か覚えてることがないかと思
いまして。

≫事件があった日だろ?

≫はい、2010年の3月31日で
すね。

テレビ、かわったんですね。

≫ああ、新しいの買ったんです。

≫これ、俺っすね。
頭抱えてる。

≫これ俺か、手あげてんの。

あっ、逆転サヨナラホームランだ。

≫逆転サヨナラホームラン

≫そうそう、スレッジが巨人戦でサ
ヨナラホームラン打った時だよ。

俺、大のベイスターズファンでさ、
メチャクチャ喜んだの覚えてるわ

≫ほら、見たら分かるでしょ。

店長、素人そっくりさん大会で準優
勝してるんです。

三浦大輔選手のそっくりさんで。

俺、大の巨人ファンでムチャクチャ
落ち込んだっすよ。

≫今、思い出しても気持ちいいなあ

≫逆転サヨナラホームランですか。

≫あの…、三浦大輔って誰ですか?

♬~

(有村)<目に 高画質>
わぁ~!

♬~

<耳に 重低音>
おぉ~!

<重低音バズーカ搭載レグザ 誕生>

♬~

「レグザ」は 音まで美しい。

≫はい。
≫何これ?

≫このシーンの映像を見たかった
んですよ。

≫それは…だから取り寄せたんだ
ろ?

俺がさ、この映像を取り寄せるのに
どれだけの苦労をしたか。

俺じゃなきゃできないんだよ。

≫これ、ラミレスですか?

≫違うだろ、お前。
≫バースですか?

≫違うだろ。
ポンセですよね?

≫1回、銀座連れてって飲んだんだ
よ、一緒に、2010年…

≫あっ、あっ。
≫うるさい。

≫ガア~、打ったよ、お前。
≫あっ、今のだ。

≫2010年の3月だろ?この年、
開幕ダッシュにも失敗して最下位

三浦がいなかったんだよ、頭から。

≫ここ、止めて。
≫はい。

≫やっぱり一致してるね。
≫ですね。

≫何度も見てるけど、ついに横浜ベ
イスターズのファンになった?

≫全然興味ないです。
≫じゃあ何で何度も見てんだよ。

≫ここから、はい。
≫何度見たって一緒じゃん。

また、この何たらがホームラン打つ
んだよ。

≫ちょっと止めて!今のスタンド
が映ったとこまで戻してください。

≫ちょっと戻します。
≫止めて!

あっ…

よく見てください。

≫あっ…。
≫あっ。

≫あ~っ。
≫何、何、何?

≫分かんないっす。
≫何だ、こいつ。

≫横浜べー舌ーズッ!

グッバーイ!ベースボール!

≫マイナス10点。

≫何でよ、だって、ベイスターズ
よ。

≫これで再審請求いけ…増田惠子
はピンク・レディー。

UFO。
≫チッ!

≫えっ、ダメですか、何で?

何でダメだったんですか。
≫あのね、畳みかけ方が弱いの。

俺みたいに「いらっしゃ~い!」み
たいな感じでいかないと。

≫はあ~。

≫川上さんが担当…

≫これは、久世さんがガソリンスタ
ンドで

灯油を購入した時の、防犯カメラの
画像です。

時刻は21時30分となっていま
す。

事件当日の売上明細書には、21時
30分に

15リットルの灯油が購入された
と、記録が残っています。

あなた達は、これらをもとに久世さ
んが、21時30分に

灯油を15リットル購入したと、断
定したんですよね?

≫ええ、そうですよ。
≫では、こちらをご覧ください。

これは、先ほどの画像の一部を拡大
したものです。

この左側に、手をあげている方がい
らっしゃいますよね?

≫それがどうしたんですか?

≫なぜ手をあげていたのかという
と、野球中継を見ていたんです。

事件が起きた、2010年3月31
日には

横浜ベイスターズ対巨人の試合が
行われていました。

この試合は、ベイスターズのスレッ
ジ選手が

逆転サヨナラホームランを打って
勝利。

熱狂的なベイスターズファンだっ
た彼は、大喜びしたそうです。

≫だから何なんですか?

裁判所が職権でヒアリングしたい
と言うから来ましたけど

これ、意味あるんですか。
≫もちろん、ありますよ。

この試合の実際の映像を、球団から
お借りしてきました。

ご覧いただいても、よろしいでしょ
うか?

≫どうぞ。

≫どうだ、ライト前進守備の後ろだ

前進守備の後ろだ!

≫今の、この映像と先ほどの画像を
重ねると…

このように、ぴったりと一致するん
です。

≫だから、どうしたというんだ!?

≫では、もう一度、今度はゆっくり
にして見てみましょう。

止めて。

電光掲示板の時計は、何時になって
いますか?

この映像から分かるように逆転サ
ヨナラホームランを打った時刻は

21時38分です。

では、なぜガソリンスタンドの防犯
カメラの画像が

21時30分に、なっているんでし
ょうか。

つまり、これは防犯カメラの時間が

8分間、遅れていたことを示してい
ます。

ということは、久世さんが灯油を購
入した時刻は

21時30分ではなく

本当は21時38分だったという
ことです。

では、もう一度、売上明細書をご覧
ください。

21時30分には、15リットルの
灯油が

購入されていますが、これは別の人
物です。

それでは、21時38分の欄を見て
みましょう。

この時刻に、5リットルの灯油が購
入された記録が残っています。

つまり、これこそが、久世さんが購
入した灯油だったんです。

調書で明らかになってるように、久
世さんの車の中には

5リットルの灯油が載っていまし
た。

ということは、灯油は一滴も減って
いなかった。

よって、久世さんが灯油をまいて店
を放火することは

絶対に不可能だったということに
なります。

≫ポリタンクに最初から灯油が入
っていた可能性だってある。

≫そもそも灯油を購入したのが2
1時38分。

そして、駐車場に戻ったのが、7分
後の21時45分なんですから

店に寄る余裕なんてない…。
≫先に灯油をまいたかもしれない。

≫ああ、ああっ!

双方の主張は分かりました。

では、弁護側は検察の主張を覆すた
めにも

ポリタンクに元々、灯油は一滴も入
ってなかったことを示す証拠を

提出していただけませんか?

≫川上さん!?

≫それでは、また。

≫ないことを証明しろなんて、冗談
じゃないよ!

ポリタンクに元々一滴も入ってな
かったって

誰が証明できんだよ。
≫できません。

≫2人の親父ギャグがなあ。
≫関係ないじゃん、ギャグ…

≫嫌な予感したんだよなあ。
≫関係ないじゃん、だって。

≫なぜ、その場で再審請求を棄却さ
れなかったんですか?

≫即座に棄却しても

また何かしらの難癖をつけてくる
だろう。

そこで川上さんは、

極めて難しい無理難題を、弁護側に
押しつけた。

もし証明できなければ、それは弁護
側の責任になる。

≫そういうことですか。
≫無理難題って、人聞き悪いなあ。

俺は、公正な判断をしたいだけなん
や。

≫ですよね。

≫はい、いらっしゃ~い。
≫こんばんは。

≫おお、舞子ちゃん、久しぶりだね。

≫かけと、おにぎり。

≫かけ一丁、おにぎり、シャケね。

≫遠藤さん…

≫川上さんに会いに来たのか?

川上さんは、再審請求を絶対に通さ
ない。

≫どういうことですか?

≫川上さんには、そうできない、過
去があるんだ。

≫川上さんは、将来を嘱望されたエ
リート裁判官だったそうです。

異例の早さで出世して、若くして事
務総局にも勤め

東京地裁の裁判長になったそうで
す。

ある時、川上さんは再審請求の案件
を任されました。

その案件で有罪判決を下した裁判
官達は

その頃、裁判所で重鎮として君臨し
ていたそうです。

しかし、川上さんは、その判決には
重大な見落としがあり

被告人は無実であることに気づき
ました。

そして、再審請求を認める決定を出
したそうです。

≫正義に反する判決を下してしま
った。

≫程なくして、川上さんに辞令が下
ったそうです。

≫川上君、栄転だ。

≫栄転という名の左遷。

川上さんは、エリートコースから外
されました。

≫川上さんが変わったのは、それか
らだった。

自身の持つ正義感をもって、公正な
判断を下していた人が

組織を重んじる人間に、なっていっ
た。

その頃からだよ。

「ええ判決せえよ」そう、声をかけ始
めたのは。

≫私も、よくその言葉をかけてもら
いました。

とても信頼できる上司でしたが、そ
の言葉の意味は

私が思ったものとは、違ったものだ
ったのかもしれません。

≫今や、彼は次期事務総長の地位さ

狙える立場になった、年齢的にも最
後のチャンスだろう。

今更、再審請求を通して

昇進を不意にすることなど、考えら
れないってことだね。

≫まあ、どのみち、やることは一つ
ですよ。

僕は、当時の関係者に、話聞いてき
ます。

≫ちょっと、もう、ふらついてんじ
ゃん。

回らなきゃいいじゃん、だったらさ

≫一緒に行かないんですか?

≫いや、俺は俺で、やることあるか
ら。

そっち頼んだよ、何か、ふらついて
るし。

≫書けました。

≫中原銀次さんは、久世さんが経営
していた蕎麦屋の従業員

海老沢晋さんと島津ヤエさんは、同
じアパートの住人です。

この3人の現住所が分かりました。

≫じゃあ、中塚さん、3人にアポ取
ってください。

弁護団代表の佐田篤弘です。
≫佐田先生の会見が始まりますよ。

≫今回ですね、8年前に起きました

府中市蕎麦屋放火殺人事件につい

我々の所見を述べさせていただき
たいと思います。

この事件は、明らかに、えん罪でご
ざいます。

裁判所が認定した検察の主張を真
っ向から覆すだけの証拠を

我々、弁護団が見つけ出して再審請
求をしたにもかかわらず

裁判所は、これを受け入れようとは
しません。

それでは、この件に関して久世貴弘
さんのご長男

亮平さんから、お話をいただきます

≫父は、絶対に無実なんです。

もう一度、公平な裁判が行われるこ
とを望みます。

≫私達、弁護団は、全力でこの事件
の真相を明らかにしていきます。

≫随分、大がかりな会見だなあ。

≫再審請求という開かずの扉を開
けるために、世論を動かして

裁判所にアピールするためには、こ
れぐらい必要でしょう。

≫久世貴弘さんのえん罪を、晴らし
てみせます。

≫また、足引っ張んなきゃいいけど

≫いずれにしても何か早く手を打
たないとですね。

≫あまり時間もないんで、手分けし
ていきましょうか。

≫どこにおんのや。

あっ、おった、おった、ここや!

≫ありがとうございました。

お待たせしました。
≫いえ。

≫あの事件のことですか。
≫ええ。

≫フカヤマさん?

≫フカヤマと書いて、ミヤマです。

事件当日のことを聞かせていただ
けますか?

≫あっ、あの日、夜の営業を終えて

片づけが終わったら、急にケンカが
始まって…

≫あの…。
≫うるせえな、さっさと帰れ!

≫止めようとしたら、とんだとばっ
ちりを受けて。

≫2人とも、そのへんにしといてく
ださいよ。

≫あんたね、いい年して、こんなも
ん読んでるから

一人前になれないんだよ!

≫で、廊下の廃品回収置き場に読ん
でた雑誌を捨てられて。

実はその雑誌、大将の息子の亮平君

貸してくれた物だったんです。

だから、一旦帰るふりをして1時間
ぐらいしてから

ほとぼりが冷めた頃に、取りに戻ろ
うと思ったんです。

≫その間って何をしてたんですか

≫自転車で近所をフラフラしなが
ら、時間を潰しました。

戻ってみたら、店が燃えてて…。

≫燃えてて?

≫あっ、燃えてました。

≫火災が起きて…。

あっぶない…ちょい!

はい。
≫受付です、佐田先生。

東京消防庁の方が、久世さんの事件
のことで

お会いしたいそうです。
≫東京…消防庁

≫さようなら、気をつけて帰ってね

≫ああ、あったあった。

見てくださいよ。

≫わあ。
≫こんなふうに取り上げられて

いまだ、ヒーロー扱いされるんです
困ったもんで。

≫スーパーヒーロー・海老沢!火災
から奇跡の救出。

火災には、いつ気づかれたんですか

≫あの時、部屋で生徒達のために卒
業文集を作ってたんです。

そしたら、不審な物音が聞こえまし
た。

しばらくしたら、何か焦げたような
ニオイがして

廊下に出てみると、廃品回収置き場

山積みになっていた新聞とか

「週刊バイブス」なんかが燃えてい
るのが見えました。

一旦、外に逃げようとしたんですが

2階に住んでいた、ヤエさんのこと
思い出して。

≫先に火を消そうとは、思わなかっ
たんですか?

≫裁判でも証言しましたけど、火は
もう

私の頭の上ぐらいまでに、なってま
した。

とても消せるような大きさじゃな
かったですね。

それから2階へ駆け上がって、寝て
いたヤエさんを起こして

避難させました、そのあと

卒業文集だけでもと思って部屋に
戻ろうと…

≫待て泥棒。
≫体操服泥棒!

≫体操服返せ、誰か!

≫いや、あの、ちょ…違うんだ、違…

待って、わあ~。
≫待ちなさい!せやっ!

≫ちょ…ちょ…ああーっ!ああー
っ!ああーっ!

親父にも投げられたことないわ!
痛い…

≫先生、すごい。
≫どうしたんですか?

≫この不審者が、廊下をウロウロし
てたんです。

≫違うんだってトイレから出てき
たら…

≫観念しろ不審者!今、警察を呼ん
だ!

≫もう顔も見たくないよ、私。
≫やってないっつってんだろ!

≫ねえ、その人、お客さんだから部
活に戻って。

≫みんな、戻るわよ。
≫はーい。

≫次からは気をつけてくださいよ。
≫だから、やってないんだって。

≫すみません、女子校なんで、たま
に出るんですよ、そういう泥棒が。

≫あいつが間違えられる顔してる
んです。

≫寝てたら、海老沢さんが助けに来
てくれて

毛布かぶせて、外まで逃してくれた
んだ。

≫そうだったんですね。
≫うん。

≫ゴホッ、ゴホッ。
≫あっ、タバコいい?

≫あっ、どうぞ。
≫あのさ、ニュースで

久世さんに死刑判決が出たって聞
いたけど

でも、ずっとやってないって言って
たんだろ?

≫ええ。

≫実はね、ここだけの話

私も久世さんは、やってないと思う
んだよ。

≫なぜですか?

≫久世さんの奥さんを恨んでた奴
が、ほかにもいたからね。

≫その話、詳しく聞かせてもらえま
すか?

≫私は、あの日、現場で消火活動を
してたんです。

あれから、ずっと気になってたこと
があって。

≫ほお。
≫そこで、ご高名な佐田先生が

会見してるのをテレビで見て、お話
をと。

≫あっ、えっ、何でしょう?

≫あの時、現場に怪しい人物がいる
のを見たんです。

≫えっ?

≫山積みになっていた新聞とか

「週刊バイブス」なんかが燃えてる
のが見えました。

火はもう、私の頭の上くらいまでに
なってました。

それから、2階へ駆け上がって

寝ていたヤエさんを起こして、避難
させました。

≫体操服泥棒!

≫ああーっ、ああーっ!

親父にも投げられたことない…痛
い痛い痛い!

≫何やってんの?

≫体操服泥棒と間違えられた。
≫まだやってたんだ。

≫誤解招くようなこと言うな。
≫やってたでしょ、6回目でしょ。

≫お疲れさまです。
≫お帰りなさい。

≫島津ヤエさんから、気になる人物
の話を聞きました。

≫15回目でしょ。
≫何だ15回目って、やってない。

≫山岡。
≫士郎?

≫事件の2年ほど前まで、ヤエさん
と同じアパートの2階に

住んでいた男性なんですが。
≫手癖の悪い奴でね。

人の部屋に忍び込んで、金目の物、
盗んでたのよ。

≫その時は、久世さんの奥さんが通
報し

警察に逮捕されています。

≫それだけじゃないのよ。
火事の時も、現場にいたのよ。

アパートに近づこうとして騒ぎな
がら、消防士ともめてたんだから。

≫アパートに近づこうとしてた。
≫気持ちの悪い奴だなあ。

≫何で、こっち見て言うんですか。
≫6回目だもんね。

≫みんな喜べ、0.1%が見えてき
たぞ!

私の会見が功を奏したんだよ。

あの会見を見て、8年前の事件現場
で消火活動をしてた消防士が

怪しい人物を目撃してたと私に報
告してきたんだよ。

その男の名前はな、えっと…

あれ?山岡…

≫もしかして、その0.1%って山
岡さんの情報ですか?

≫山岡さんのことなら、既に把握し
ています。

≫ここまでは知らなかっただろ!

≫てっきり、士郎とかかと…

≫そんな感じなんだよ、そこらへん
なんだよ普通、山岡真一さん!

真実が一つと書いて、お前の大好物

≫だから、それで。
≫それで!消防士の話によると

この山岡真一さんは…。

≫こんなふうにガラケーで、燃える
アパート撮りながら

「燃えちまえ」って叫んでたんです。

≫山岡さんが放火したってことで
すか。

≫その可能性が高い。
≫まずは山岡さんですね。

≫落合に、この山岡真一さんの現在
の所在を調べさせてみたら

都が運営する宿泊施設、ここに出入
りしてることまでは突き止めた。

今、落合に、そこ向かわせてるから。

≫佐田先生!山岡さんですが、ここ
しばらく姿を

見せていないらしく、どこに行った
か分からない状況です。

≫こっち向いて言えよ、それでその
親族とか親類とかいないの?

≫都に問い合わせてみたんですが、
全く手がかりがありません。

≫それと!今日発売の「週刊TSU
RIDAY」に結構ヤバめの記事。

≫「今回、府中市蕎麦屋放火殺人事
件において」

「再審請求を試みた斑目法律事務所
は」

「刑事事件部門での実績を過剰にア
ピールし」

「民事の契約数を3倍に増やし膨大
な利益を得ていた」

≫大丈夫ですか。
≫ヤバいよ!これ。

≫「特に佐田篤弘弁護士は…」

「かつて、太陽光発電の世界的発明
家の刑事弁護を担当し」

「その後、特許に関して独占的な契
約を交わした」

「その報酬は数億に上るという…」

≫事実だな。
≫事実じゃない!

≫「弱者の味方を気取った弁護士・
佐田篤弘の正体は」

「数千万もする馬を何頭も所有する
馬主だったのである」

≫事実…だな。
≫違うって!事実じゃないよ!

モンテカルロは1億8千万。
≫あの馬、そんなするんですか!?

≫2億だって言われたんだよ。

≫佐田先生、あの久世さんの息子さ
んが、お見えです。

≫この笑顔見られてたとしたら…。
≫説明できるかな?

≫説明するって言ってんじゃん。
あんな書かれようしたら

俺だって心外だよ…。

≫はい、ちゃんと説明して。

≫押さないで!何で押す必要があ
るのかって…。

亮平さん、お待たせしました、どう
されました…

≫俺達を利用してたんですね。
≫これに関しては大きな誤解が…

≫信じてくれてると思ったのに。

≫はい、お待たせ。

≫今日は忙しいから、母ちゃんの飯
だ。

≫昔はあんなに、おいしいって言っ
てたじゃないか!

≫ごめんな、俺の腕が上がっちまっ
て。

≫あんなに仲良かったのに、父さん
が母さんを殺すわけないだろ!

≫それは理解してますから、あの、
ちょっと…

≫久世さん、お待ちください。

≫他の弁護士さんに、お願いします

≫少し、お話を。
≫二度と姿を現さないでください。

≫ちょっと待っ…久世さん?

≫久世…カバン、カバンは?

≫出る杭を、どうしても打ちたい人
間がいるってことだね。

≫また足引っ張ってくれちゃった
もんな。

≫くれてない。
≫どうする?佐田先生。

≫とにかくその久世さんが無実で
ある手がかりを何とか探して

それをもとに息子さんの方を説得
するしかないんじゃないですか。

≫そうだね、頼んだよ。

≫深山、尾崎、おいちょっと、どこ行
く、これ、これ!

世界タッグ、残念だったね。
≫まだチャンカありますから。

≫もうハンターチャンスやんない
んでしょ?

≫まだまだやりますよ。

≫いっていって、もう応援しちゃう
よ。

へいいらっしゃい、どうぞ。

≫ここいいですか?

≫どうぞ。

≫何にしましょう。
≫かけで。

≫へい、かけ一丁。
≫はいよ。

≫はいお待ち、はいどうぞ。

お客さん初めてだね。
≫ええ。

≫ガタイがいいよな、何かスポーツ
とかされてました?

≫プロレスとか。
ラグビーを。

≫へえ、あれさ、あれだけ激しくぶ
つかり合って

選手同士のケンカにならないの?

≫そういうことが起きないように

レフリーが試合を正しくジャッジ
してますから。

≫レフリーは大事だな。
≫ねえ、でも

レフリーが判定を間違えることだ
ってあるでしょう?

≫あるある。
≫そりゃそうやろ。

でもな、まちごうても、レフリーへ
の信頼がなくなったら

試合成立せえへんからな。
≫そのとおり。

≫だからこそレフリーは、その信頼
に応えるために

常に、その身を正す必要があるんで
す。

≫そりゃそうやろう。
≫いいこと言うなあ。

ラグビーには、レフリーのあり方
っていうのがありましてね、

その一つに、事実の判定をすること

自分のラグビーを押しつけたり、

先入観の入った判定をしてはなら
ないとあるんです。

≫へえ。
≫へえ、ラグビー奥が深いね。

いい話聞かせてもらったわ。

≫ごちそうさま。
≫おお、どうも。

かけとビールで750円ね、じゃ、
レジへどうぞ。

≫うちの弁護士はどんなことがあ
ろうとも、

必ず事実を見つけ出します。

その時は判定、しっかり頼みますよ

≫おもろいなあ。

≫失礼します。
≫ありがとうございます。

≫あれ?ちょっと、これすっげえ手
がかりかもよ。

みんな通しナンバー20の写真見
て、20。

このさ、かっぽう着が上の方だけ燃
えてるでしょ。

これ火がね、床を伝ってったとする
んだったら

下の方が燃えるじゃん普通、これお
かしいよな。

≫確かにおかしいですね。
≫何かポイントになるよ、これ。

あと29、29にも同じ写真のアン
グル違いが載ってるから、29。

これはすごいな。
≫これ何だ?

≫あの中塚君、火災研究所に電話し
てくれ。

ここは俺が全権を持って質問する
から、黙っててくれよ。

すみません先生、お願いします、下
の方です。

下、燃えてる…

≫これは普通のことですね。
≫普通?

よく見てください、かっぽう着の上
だけが燃えてるんですよ。

明らかにおかしいじゃないですか、
下じゃないですか、普通。

明らかにおかしいですよね。
≫見てもらいましょう。

普通、火災が起きるとですね、

火は地面をはって行くんじゃなく
て上へ行こうとするんですね。

上へ上がっていった火は、天井を伝
って燃え広がります。

これで、この燃え広がった火が、干
してあったかっぽう着の

上の部分だけ焼いたってとこから、
普通のことになりますね。

≫これ普通のことなんですか。
≫そうですね。

≫じゃあ次の質問いいですか。
≫ちょっと待ってください。

あれ、これ、普通じゃないね。
≫えっ?

≫これね、上から燃えたんだとした
らここにこんなススがつくはず

普通、ないんですけどね。
≫それ、どういうことですか?

≫そんなことよりこの黒い炭みた
いなやつって何だか分かります?

≫問題解決してないんだからさ。
≫いや終わったでしょ。

≫終わってないって、俺、真剣にや
ってんだからさ、今日!

≫この炭にせよ、かっぽう着にせよ
当時の店内の状況を知ってる人に

話を聞ければ何か分かるかもしれ
ませんけれどね。

≫います。

≫あっ、写真届きましたよ。
≫では早速、このステンレスの

台の上にある黒い炭みたいのって
何だか分かります?

≫それはいいから、先生の質問が先
でしょ。

≫何で?もう終わったでしょ。
≫たまには自分を殺せよ、お前。

先生お願いします。
≫あの、すいませんですね。

あの、この燃えたかっぽう着の写真
見てもらえますかね。

これ火のメカニズムからいってね、
これ普通じゃないんですよ。

痕跡から見ても、上下逆に焼けてる
としか思えないんですよ

このかっぽう着がかかってた場所
が普通じゃなかったとか

何か当時のことで覚えてることあ
りませんですかね。

≫あー、それでしたら、かっぽう着
はいつも上下逆さにして

干してましたよ、その方が乾きやす
いって大将のこだわりで。

≫それ、事件当日も逆さまに干して
たんですか?

≫はい、これ私のかっぽう着ですし
間違いないですよ。

≫どういうことですか先生。
≫これ、普通に考えたら

この下に火があったっちゅうこと
ですね。

≫あの、でも火元は厨房の裏手にあ
るこの廊下なんです。

≫次の質問です、この黒い炭みたい
なのって何だか分かります?

≫いいから、先生の終わってないか
ら。

≫終わったじゃん。

≫あっ、天かすだ。
≫えっ?

≫天かすです。
≫天かす?

≫はい、大将の店は天ぷら蕎麦が有
名で

このザルに、大量の天かすを入れて
たんですよ。

≫これは普通じゃない実験ができ
そうですね。

食堂の厨房、使えないか聞いてみて
ください。

≫おーい、急いで食堂に電話して。

≫すみません、これはどういう実験
なんですかね?

≫これは揚げたての天かすですね。

天かすの表面温度は、160度。

普通に考えれば発火する温度じゃ
ないですね

ちょっとお時間いただきますよ。

≫あっ、きたきた。
≫ちょっと火事火事、ダメダメ。

≫いやいや、ちょっと待って。

≫消さなきゃダメじゃない。
≫見てて見てて。

これね、高温の天かすをこうやって
1カ所に集めておくと

油が空気中の酸素と反応して反応
熱を出すんですね。

発生した熱は逃げ場がないから、こ
の中でさらに高温になって

油の発火温度を超えてしまうって
いうわけですね。

≫それを2時間待ってたんですか

≫そういうことになりますね。
≫ちょっと待って…

≫このまま燃やしておこう、こちら
はね、冷めた天かすですね。

これに火つけますよ、回しといてね

これでまたちょっとお時間いただ
きます。

≫また時間ですか?

≫はいはい。
≫今度は何分くらいなんですか。

≫あっ先生、火が消えました。

≫やっと…。
≫よし、はいはい。

≫これ見てください、このように冷
めた天かすに

外から火をつけても全てが焼け焦
げるわけじゃないんですよ。

それに比べて天かすの酸化反応で
内部から発火した場合

これはこのように中身まで真っ黒
に炭になるわけですね。

≫いいですか。
≫はいはい、どうぞ。

≫黒い。
≫これ写真と同じ感じですね。

≫ということは、蕎麦屋の火災の原
因は

天かすの自然発火だった可能性が
あるってことですよね?

≫うーん、店の裏手が火元だったっ
ていう

当時の調査に、おかしなところはご
ざいませんでしたよ。

つまり、この火災の火元は1カ所じ
ゃなくて

2カ所だったっちゅうことになり
ますね。

≫2カ所?警察や消防は、なぜ気づ
かなかったんですか?

≫圧倒的に廊下の火の方が強くて、
店内まで燃え盛っていたから

まさか火元が2つあるとは思わな
かったんじゃないですかね。

≫火元が2つあったとしても久世
さんの奥さんは

頭部に重傷を負って倒れていたん
です。

久世さんがそれに関与していない
と、どう説明できますか?

≫2つの出火のうち1つ目の天か
すの発火による煙で

奥さんが一酸化炭素中毒になって
気を失った。

で、後ろ向きに倒れて後頭部を

何かに打ちつけたっていう可能性
は考えられますよね?

≫うん…

その仮説は普通に考えられますね。

≫とにかくこれで新たな疑問が生
じましたね。

火元が2カ所あったということは

蕎麦屋の店内が先に燃えていたの

誰かが別にもう1カ所、火をつけた
ことになる。

そんなことをわざわざする必要が
あったのか。

≫俺はこの説を持って、久世さんの
息子さんとこ行って

説得してくるからなっ。

しかしだよ、今言ったこのことだけ
じゃ再審請求は通らない。

もっと確固たる証拠を見つけない
と。

確固たる証拠。
≫はい。

≫あっちしかダメ…

失礼します、確固たる証拠だよ。

≫はい。

≫藤野です。
≫うしおさん?うちのさん?

≫藤野。
≫ふじの…あっ藤野さん?どうも。

≫深山先生、山岡さんの親族の方を
見つけました。

≫ホントですか?山岡さんの親族
の人見つけたって。

≫舞子さーん!ちょっとスピーカ
ーにしてもらえます?

≫どうぞ。
≫舞子さーん!

山岡さんの実家の住所をあなたの
メールに転送します。

愛を…。
≫あっ。

≫何でメールアドレス知ってんの

≫メエエエエ…ルです。

メエエ、メエエ、メエエエ。

≫そろそろやりますか。
≫やんないっつってんじゃん。

≫とりあえず山岡さんの実家に行
きますか。

息子さん亡くなられてたんですね。

≫はい、最後は多摩川の河川敷での
たれ死んでたそうです。

バチが当たったんですよ、

人様に迷惑ばっかしかけてる

ろくでなしのドラ息子でしたから。

≫あの、息子さんの遺品ってまだ保
管されてますか?

≫今更なんですか、ほかの弁護士頼
みましたよ。

≫分かってます、でも久世さんは間
違いなく無実なんです。

私達は弁護士として無実の人間を
えん罪から救い出すために

自分達の誇りをかけてるんです。

久世さんをこのままにしておくわ
けにはいかないんです。

≫帰ってください。
≫待ってください!

私のことを信じられない気持ちは
分かります。

でも、私の部下達だけは信じてやっ
てください。

彼らも自分達の身内がえん罪に巻
き込まれて

苦しい思いをしてきました。

彼らじゃなければできないことが
あると僕は思ってるんです。

現に彼らは今もなおこの事件に食
らいついて頑張ってます。

その結果、私達は新しい手がかりを
見つけたんです。

せめてそれだけは聞いてやってく
ださいませんか。

お願いします…

お願いします!

≫信じてくれるんですか?

≫もちろんです、信じます。

あなたも私達のことを信じてくだ
さい。

≫お願いします、父を助けてくださ
い。

≫どうぞ。
≫拝見します。

あった。

ガラケー?あっ!

≫奪い取るなよ。
≫さあ入るか。

≫みんな、久世さんのご家族…。
≫あーっ!きたー!

≫佐田先生、何も聞こえませんでし
た。

≫久世さんのご家族が再契約を交
わしてくれた、うちと。

≫あんなかたくなだったのに。
≫誠心誠意、頭を下げてきた。

もう、勝手な行動はやめる。
≫勝手おじさんから勝手が消えた。

≫それじゃただのおじさんじゃな
い。

≫今、何か喜んでたよな。
みんなで、何かあったの?

≫これが山岡さんの遺品の中から
出てきました。

≫山岡さん見つかったのか!って
か、お前今遺品って言わなかった?

亡くなってたの?亡くなってたの
!?

≫うるさい。
≫死んでるの?山岡さん。

≫あっ、ムービーのデータがありま
すよ、2010年4月10日。

≫あっ、ああっ、3月31日って事
件の日ですよね。

≫じゃあこれ何か残ってるんじゃ、
動画が残ってるの?

≫これです。
≫開けたの?これ。

何にも見えない。
≫映像のデータは破損してるのか。

≫そういうこと?じゃあ…

≫ああ、ああ、燃えちまう。

≫ねえ、これ「燃えちまえ」じゃなく
て、

「燃えちまう」全角って言ってませ
ん?

≫「燃えちまう」って言ってるね。
≫滑舌の問題かな?

明石君、言ってみて。
≫燃えちまえ!

≫どんだけ滑舌が悪くても、「燃え
ちまう」には聞こえないなあ。

だとしたら、追い出されたアパート
に、どうしてそんなこと

言ったんだろ。
≫お任せください!

≫わあ!何?

≫何やってんの?お前。
≫舞子さんが、いつ何時

僕を頼りにしてもいいようにずっ
とここに潜んでたんですよ。

≫気持ちわるっ。
≫全然気がつかなかった。

≫こいつ、マジかこいつ。
≫そこのあなた!

パソコン持ってきて。
≫明石だよ。

≫直せんの?ねえ。

何だよ。
≫これかなり厳しい状態ですね。

この映像のデータの全てを修復す
るには2週間かかりますよ。

≫「燃えちまう」って言ってた前後
数秒だけでも修復できませんか

≫それでも3日か4日はもらわな
いと。

≫ダメ、1日でやって。
できんだろ、お前だったら。

≫やる前からできないって言う奴
があるか!バカヤロ!

≫私やっぱり引退する。
≫引退?何だって?

≫そんなことより。
≫そんなこと!?

≫そんなこと、そんなことより加奈
子、

いい加減、お金払いなさいよホント
に。

お金持ちのスポンサーいるんでし
ょ。

≫山岡さんはアパートを見て「燃え
ちまう」と言っていた。

≫ああ、ああ、燃えちまう。

≫火事の心配をしていたとすると、
山岡さんは犯人じゃないのか?

≫あんた部下なんだから、あんた払
いなさいよ。

≫何で俺が払うんだよ。
≫払え、払え。

≫指をさすな。
≫払え、払え!

≫ああ、ええっ?ああ、えっ?

あっ、タ、タ、タ、タイガー?

≫はい。
≫誰?ウッズ?

≫どこがだよ。
≫マスク、タイガーマスク

≫どうも。
≫た、棚橋弘至選手?

≫弘至?あっ「泣かないで」の人?

どこがだよ。
≫あっ、猫?五木?

≫ちがっ…、疲れない、落ち込まな
い、諦めない

100年に一人の逸材でしょう!

≫私と一緒じゃない。
≫一緒じゃない。

≫そもそも犯人は、既に火事になっ
ていたのに

なぜもう1カ所、火をつける必要が
あったんだ。

≫ええ?何でどうして?えっ、今日

≫中塚で予約してあると思うんで
すけど。

≫えっ、中塚ちゃんの予約は再来週
…ですけど。

≫あーっ!

≫間違えちゃったな。
≫間違えちゃった。

≫まあ、空いてますけど。
≫大丈夫です、大丈夫です。

≫どこかでお会いしましたか?

≫あっ、いや、行きましょ、すいませ
ん。

≫では、いただき松平健は、暴れん
坊。

≫5点、明石いただきまーす!

≫いただきまーす。

≫俺んだ、俺んだ。
≫うーん!

ねえ、食べないで、ちょっとねえ、食
べないで。

≫加奈子、今日さ、ファンキーなレ
コード探しに老舗のショップに

行ったんだけど、そこでなんと、こ
んなの見つけちゃいました。

うえー、これすごくない?これ、発
掘。

≫うー!おい、やめて!ねえ、ちょ
っと!

≫これで行こう、これで。
≫ああーっ!

≫返せ、俺のネタだから。
≫な、な、何すんだ?

≫私の消したい過去なの!

≫あああ…危ない、火事になる!火
事に…

≫マスターがこんな物持ってくる
から。

こんな過去は、まっ…しょうしてや
るのよ。

≫ふふふふ…

そんなこともあろうかと、携帯で画
像を保存しておいたのよ。

≫うわ~っ!

≫これを拡散されたくなければ、た
だ飯代を払…

おい!俺の、返せよお前。

≫データ完全削除。

≫えーっ!オーマイアンドガーフ
ァンクル。

≫抹消したかった…

≫俺の連絡先がよ~。

≫おい、おい、深山っ。

≫あっ。
≫おお…

≫戻ってきた。
≫おー、ゴーエース。

≫いいっすかね。
≫どうぞどうぞ、どうぞ。

食べ物、ちょっとできないですけど

≫できたんですか?

≫いや、まだです。
≫今、休憩してましたよね?

≫しません、してませんよ。
≫休憩してましたよね。

≫何だお前、だって深山がすぐ来い
って言ってるからさ。

一日でやれっつったじゃないか。
≫一日たってないじゃないですか

≫もう大体たってるよ一日、時間見
てみろよお前。

≫とっととやれ、このデカッ鼻。

≫ありがとうございます、僕燃えて
きました。

≫分かりましたよ、おそらく犯人は

火災に乗じて燃やしたいものがあ
ったんです。

そしてそれが、山岡さんにとっては
燃えたら困るものだったとしたら。

≫できた、10秒ぐらいですけど。

≫見せてください。
≫早く、早く。

≫再生します。
≫そっち持ってかないでって。

何これ、できてないじゃん。
≫こん身のカウントダウンです。

出ますから、ほら。
はい、はい!

≫ああ、ああ、燃えちまう。

おい、出てくんなよ、もう一回だよ、
もう一回。

≫画像が汚すぎるんだよ、これさ。

≫しょうがないじゃないですか、ガ
ラケーなんですから。

≫うるさい、うるさい、静かに!

(もめている)

≫火のメカニズムからいってね、こ
れ普通じゃないんですよ。

≫自転車で近所をフラフラ…

≫頭部に裂傷。
≫スレッジがサヨナラホームラン

≫消したい過去なの。
≫火はもう私の頭の上ぐらいまで。

≫読んでた雑誌を捨てられて。

≫何なんだよこれ、深山、何か言っ
てやれお前も。

≫このガラケー

ガラケー

≫9点。

≫意外に、軽く来たねこれ。

ってことは、軽く来たってことはす
んごいの来るよ、これ。

来る来る、でっかいの来る。

≫結構毛ガラケー猫灰ガラケー、お
しりの周りは

クソガラケーってねえ。
≫寅さんきたー!

お兄ちゃん帰ってきた。

≫おい、さくら。

≫さくらって言われちゃった、もう
千恵子の気分。

だって、灰だらけとさ、火事と、燃え
るが全部かかってんじゃん。

なんで笑わないの?笑うとこじゃ
ん、だって。

≫あれ、ここ、どこでしたっけ。

≫いやだから、灰だらけと火事がか
かってるんだからさ。

≫そうだ。
≫来るの?フィニッシュ?

≫まガラケー法律事務所だ。

≫まガラケー法律…

ぜひうちの事務所で、フィニッシュ
して…

グッバイベースボール!

≫裁判所の職権を使って、検証機会
を設けていただけませんか。

≫火災の再現実験を行えば、真犯人
が分かります。

この犯行を行えたのはたった1人
しかいませんでした。

≫何をバカなことを。

≫この実験に失敗したら、我々の息
の根は完全に止まります。

ご自身の主張に自信があるんでし
たら、受けて立っていただきたい。

≫裁判長、よろしくお願いします。

≫なんで、再現実験することにした
んです?

あんな弁護士の挑発に乗る必要な
んてないでしょう。

将来を棒に振るおつもりですか?

万が一があれば、川上さんは…。

≫二度と誤った判断はできんのや。

≫検証の実施に加え、立会人も集め
ていただくなど

無理を聞いていただき、ありがとう
ございます。

それでは、まず事件当時の証言に基
づき

この模型を使いながら状況を確認
したいと思いますが

よろしいでしょうか。
≫問題ありません。

≫ありがとうございます。

それでは、中原さんからお願いしま
す。

≫はい。

≫事件当日、久世さんは奥さんと

本当にケンカをしていたんですか

≫はい、していました。

≫あなたは、2人のケンカを仲裁し
たんでしたっけ?

≫でも、とばっちりを食らって…

≫いい年して、こんなもん読んでる
から一人前にもなれないんだよ!

≫読んでた「週刊バイブス」を奥さ
んに捨てられました。

≫では、捨てられた場所を示してく
ださい。

≫はい。

あっ、1階の…

ここの廃品回収置き場ですね。

≫なるほど。

ちなみに、その「週刊バイブス」はあ
なたの物でしたか?

いえ、大将の息子さんの亮平君に借
りた物です。

≫亮平さん、貸したことは覚えてい
ますか?

≫はい、覚えてます。
≫捨てられた後、どうしましたか?

≫ほとぼりが冷めた頃を見計らっ
て取りに帰ろうと思っていました。

1時間ぐらい自転車で近くをフラ
フラして時間を潰しました。

≫本当に時間を潰していましたか

≫もちろんですよ。
≫店に戻ったりしていませんか?

≫していませんよ!

≫海老沢さん、あなたが住んでいた
場所はどこですか?

≫1階の…この部屋です。

≫あなたは、なぜ火事が起きたこと
に気づいたんですか?

≫廊下で物音がした後、何か焦げた
ニオイがしたんです。

≫焦げたニオイ?灯油のニオイで
はなくて?

≫ああ、そうでした。
確かに灯油のニオイもしました。

それから、確認のために部屋を出た
んです。

そしたら、廊下の廃品回収置き場の

新聞や「週刊バイブス」などの雑誌
が燃えてるのが見えました。

≫その「週刊バイブス」の表紙が何
だったかは覚えていますか?

≫ええ…何だったかな。

≫「ドラゴン急流」です。

「ドラゴン急流」です、間違いありま
せん。

当時、俺は「ドラゴン急流」が大好き

だから、中原さんにもそれを読むよ
うに勧めたんです。

≫あっ、そうだった。

確かに「ドラゴン急流」でした。

≫そうですか。
≫はい。

≫ちなみに、あなたは雑誌が燃えて
いるのを見たのに

なぜ火を消さなかったんですか。
≫無理ですよ。

火は、もう頭の上くらいまで達して
たんですよ。

≫頭の上?具体的にどれぐらい?

≫ええと…このくらいですかね。

≫このくらい?なるほど。

確かに、そう証言していましたね。

≫それで、ヤエさんを助けに2階へ
駆け上がって。

≫うん、2階に。

≫で、この部屋から連れ出して

階段を降りて、火をよけて

表に連れ出しました。
≫その後は?

≫部屋にあった生徒達の文集を取
りに行こうと思ったんですが

火が強くて近づけませんでした。

≫ここで寝てたところを起こされ
たんだよ。

≫本当に寝ていたんですか?

≫そう言ってんだろう。

≫いつ目を覚ましたんですか?

≫火事だって海老沢さんの声が聞
こえた時だよ。

ドア開けたら海老沢さんがいて表
の道路まで避難させてくれたんだ。

生きた心地しなかったね。
≫ドア開けた時、煙はどうでした?

≫かなり充満してた。
≫火はどんな感じか覚えてます?

≫部屋を出る時、毛布かぶせてくれ
てたから、見てないね。

≫俺が塾から戻った時には、もう…

≫そうですか。

ご両親は、よくケンカをしていたん
ですか?

≫店のことでは、よくケンカをして
いましたが

普段は、本当に仲が良かったんです

≫そうですか、分かりました。

お戻りください。

皆さん、ありがとうございました。

それでは、これから実際に火をつけ
てみましょう。

明石さん、いくよ。

≫おはようございます、明石です。

私今、8年前の火災現場を再現した
場所に来ております。

ここで実際に、この「週刊バイブス」
を燃やしてみたいと思います。

こちら、中野ブロードウェイで99
9円もしましたけどね。

やっちゃいますよ。
≫これは、事件当時

放火されたアパートの廊下を再現
したものです。

≫廊下をばっちり再現しておりま
すよ。

この廊下をまっすぐ歩いて行きま
すと、ここに蕎麦屋さんの

厨房があるんですね。
≫いいから早く。

≫ここが問題の火災現場といわれ
ている場所でございます。

こちらに「週刊バイブス」を置きま
した!

≫明石さん、それじゃあ灯油をまい
て。

≫了解!では、お願いします!

さあ、灯油を…

まきました、まきました、まきまし
た、まいてますよ!

≫実は、この中に1人だけ

証言が矛盾している人物がいます。

それは…

≫火をつければ、分かります。

≫火をつければ、分かります。

≫そういうことかいな。

≫火をつけたのは、あなたですよね

海老沢さん。

≫何言ってるんだ。

≫あなたは「週刊バイブス」が燃え
ているのを見た、

そう、おっしゃいましたよね。
≫それが何か?

≫そんなことは、ありえないんです
よ。

今の映像でも分かるように、灯油を
まいて火をつけると

新聞や雑誌は、あっという間に燃え
てなくなってしまうんです。

ふっ…それだけで俺を犯人だって

≫それだけじゃありませんよ。

火は、横へではなく、上へ上へと燃
え上がっていく。

そして、天井を伝って

あっという間に2階まで燃え広が
っていくんです。

頭の上まで火が達しているのを、あ
なたが本当に見たのであれば

その時点でもう2階のヤエさんを
助けに行くことは

絶対に不可能だったんです。

おそらく、あなたは廃品置き場に火
をつける時に

一番上に置いてあった「週刊バイブ
ス」を目にしたんでしょう。

だから、警察に聞かれた時に、つい

「週刊バイブス」が燃えているのを
見たと

うその供述をしてしまった。
≫私は見たんだよ!

燃えている「週刊バイブス」を。

そもそも、なぜ私が火をつける必要
があるんだ?

≫そうだ、海老沢さんには動機はな
かったんじゃないか?

≫動機なら、ありますよ。

≫裁判長、見ていただきたい動画が
あるんですが。

≫聞いてないぞ。
≫事件当日

火災現場で撮影された、重要な動画
です。

もちろん再審請求を決定づける新
証拠になるものです。

≫拝見させてもらいましょうか。
≫裁判長!

≫これは、以前このアパートに住ん
でいた

山岡真一さんの携帯で撮影された
動画です。

その映像と音声を解析しました。

≫ああ、ああ、燃えちまう。

≫今映っているのは、海老沢さんの
部屋です。

≫止めて。

≫何やこれ?

≫あなたの学校では、女子生徒の体
操服が盗まれる事件が

昔からよく起きていたそうですね。

≫海老沢さん、あなた、この事件よ
りも前に

この山岡さんに部屋に泥棒に入ら
れたことがあったでしょう。

その時に気づかれたんじゃないん
ですか?

あなたのご趣味のことを。
そして、それをネタに

あなた、脅されてたんじゃないんで
すか?

この映像で山岡さんが「燃えちまう
」と叫んだのは

火事で、脅しのネタ元である体操服

燃えてなくなってしまってはまず
いと彼が思ったからです。

だからせめて、あなたの部屋を映像
に残そうと

携帯で撮影をしたんです。

≫とっさにヤエさんを助けに行っ
たのは善意の行動でしょう。

ところがヤエさんを助けた後でア
パートに戻ってみたら

火はそこまで広がっていなかった。

このまま警察や消防が来れば、

自分の部屋も検証され、体操服のこ
とがばれてしまう。

だからあなたは、全てを焼き尽くす
ために火をつけた。

違いますか?

≫ふぅ…

俺は犯人じゃない。

そんなことは知らん。

≫海老沢さんの部屋、調べた方がい
いんじゃないですかね。

≫再審請求、通していただけるとい
うことでよろしいですね。

≫弁護側の主張は分かりました。

追ってご連絡させていただきます。

≫こんなことのために…母さんは
死んだ。

父さんは、やってもないのに殺人犯
にされた。

何なんだよ…

これで、父さんは助かるんですよね

≫川上さん!川上さん!

≫車回しといてくれ。
≫回してきます。

≫公平に判断してくださいますよ
ね?

≫お前も分かってるやろう。

わしはいっつもええ判決できるよ
う心がけてるやないか。

≫いい判決…本当にそうでしょう
か?

≫北海道の家裁の所長代行に空き
が出たんで…

≫ポリタンクに元々、灯油は一滴も
入ってなかったことを示す…

追ってご連絡させていただきます。

尾崎、弁護士と裁判官はな、ええ距
離感保たなあかんで。

≫いつも歪んだ距離感にしてるの
は、あなた達じゃないですか?

裁判官と検察が距離を縮めること

均等であるはずのトライアングル
に歪みが生まれ

えん罪を作り出しているんです。

≫言いがかりもええとこやな。

ええか?

わしが一番大事にしてんのは、司法
への信頼や。

それだけは何があっても揺るがし
たらいかんのや。

≫一つだけいいですか?

≫何や?

≫司法への信頼って何ですか?

司法とは、一体誰のためにあると思
ってるんですか?

あなたは自分の大義のために

誤った判決に目をつぶってきた。

でも、あなたの大事な人が

誤った判決によって罪をかぶるこ
とになっても

本当に同じことができますか?

裁判官、検察、弁護士、この3者が

本来あるべき形から崩れてしまっ
た時

被告人は、圧倒的な不条理にさらさ
れてしまう。

だからこそ、その不条理から被告人
を守るために

僕達弁護士は、法廷に立つんです。

たった一つしかない事実を追い求
めて

これからも僕は、

あなた達の前に立ち続けますよ。

あなたは、何のために法廷に立つん
ですか?

≫なかなか骨のある奴らやな。

≫昔のあなたと同じです。

≫ふっ。

≫失礼します。

≫再審請求の結果が来た、開けても
いいかい?

≫お願いします。

待て待て…見せるから待って!

鼻息が荒い、待って。

≫えっ!

≫これ、喜ぶところ。
≫良かったですね。

≫やったって上がるとこだって。
≫上がってますよ。

≫上がってないよ。
≫それより…これすごいな。

最新ですね。
≫そこじゃないから。

≫最新。
≫さっ、サイシン、ははっ。

≫判決を言い渡します、被告人は前
へ。

主文。
≫川上君、栄転だ。

≫被告人は…。
≫今後二度と、誤った判断を…

≫無罪。

警察・検察の捜査は、十分とは言え
ませんでした。

それぞれの段階で担当した裁判官

真相を見抜く力があれば、あなたの
無実は証明されたはずです。

私達は、あなたの人生を台無しにし
てしまった。

これまでこの事件に関わった、全て
の人間を代表して

あなたに、深くおわびします。

≫苦労をかけたな。

これからは、お前の好きなことをや
ってくれ。

≫俺は…

父さんと、蕎麦屋をやりたい。

一から頑張ろう、父さん。

≫ありがとうございました。
≫ありがとうございました。

≫尾崎、お送りして。
≫はい。

皆さん、こちらへどうぞ。

≫お気をつけて、ありがとうござい
ました。

深山、一つ言っていいか?

お前とはずっと、考え方が正反対だ

言い続けてきたが、俺の利益を優先
するやり方と

お前の事実だけを追求するやり方
とは、

この、歪められがちな司法のトライ
アングルの中では、実は

同じ方向を向いたものだったのか
もしれないな。

よくやった、深山。

≫一つ、いいですか。
≫うん。

≫一緒にしないでください。

≫ええ判決させてもらいました。

おう、遠藤。
穴子、食いに行こうか。

またええ店見つけたんや、そっこま
たなあ、

天ぷらにすんねん、それ。

≫はい。
≫塩でなあ、こうやって。

≫これが最終的な狙いだったのか
な?

元々、久世さんに死刑判決を下した
2人は邪魔な存在だった

その2人を追い落とし、事務総局の
トップに成り上がったか。

≫川上さんにも、裁判官として一抹
の良心が

残っていると思っていたんですが、
私達は

利用されただけってことでしょう
か?

≫それは、今後を見てみないと分か
らないね。

彼の組織人としての思惑が、どこに
あっても

結果的に、彼の下した判決そのもの
は正しかった。

その事実は、何ら変わらない。

君達は、弁護士としての務めを立派
に果たした。

よくやった、ご苦労さん。

≫お疲れさまでした。
≫お疲れさま。

≫失礼します。

≫佐田先生、ここを譲る約束…。
≫それは遠慮いたします。

私を求めるクライアントは、まだま
だいますんで、失礼します。

≫そうか、まっ、君が望むなら私は
いつでも譲るからね。

うん?何。
≫顔にうそって書いてありますよ

≫何。
≫「私、引退しないので」

心の声が聞こえました。
≫何を言ってんだ。

≫深山先生、深山先生!

≫うん?

≫これからも、よろしくお願いしま
す。

≫ごめんなさい。
≫えっ?

えー、えっ…

≫あげる。
≫ありがとうございます。

うわっ、辛い!何これ?涙出てきた
…おえっ。

≫はい、レタス包み。
≫あら、かわいいじゃない。

≫もーう!何度やっても大翔との
相性0.1%。

≫じゃあ、その0.1%に懸けてみ
りゃいいんじゃない?

≫0.1%に事実が隠されている…
かも?

大翔、いっ…しょになろ?

≫えっ、嫌だ。
≫えー!ギャフン!

やっぱり無理じゃん私、やっぱり引
退する!

≫すればいいじゃん。
≫えっ?おい。

≫はい、いらっしゃい、あー!

≫あー!

≫素通りかよ!

≫棚橋選手。
≫はい。

タイガーマスク選手。
≫はい。

≫うわー!写真撮っていいですか

≫ちょっとごめんなさい

今、プライベートなんで。
≫副団長!?

≫彩乃ちゃん!

≫いろいろ聞きたいんだけど、2人
は知り合いなの?

≫いいから帰れよ。
≫副団長、すごい人なんですよ。

新日本プロレスの全大会を横断幕
掲げて応援に行ってるんですよ。

≫挨拶はないのかよ、挨拶は。

≫あれっ、知り合いですか?

≫中塚も一緒に働いてんだよ。
パラリーガル、彩乃ちゃんは?

≫私、今留学中なんだけど。
≫どこに?

≫ボストン、斑目法律事務所で働い
てたの。

≫プロレス会場では会ってるけど、
お互いの仕事は知らなかったの?

≫そんなことより棚橋選手、愛して
まーす!

≫愛してます。
タイガーマスク選手も

ゴーゴータイガー。
≫タイガー。

≫写真撮ってもらっていいですか

≫はい。
≫いいですか?

≫はい。
≫最高、最高~。

≫相変わらず…

変な携帯ケース。
≫はあ~?

≫私もおんなじなんですけど。
≫早く食べたら?冷めるよ。

≫わーい!いただきまーす。
≫何でお前、食べんだよ。

≫いきますよ、はい!きた。
≫よっしゃー。

≫逸材ー。

≫♪~男と女のマスカレード

斑目法律事務所の尾崎です。

生い立ちからお願いできますか。
≫生い立ち?

≫ええ、ご出身は?

≫トルコです、5歳まで

イスタンブールにいました。
イスタンブール

≫いらっしゃい、いつも、かすみが
お世話になってありがとね。

≫パパ、パパ、彼氏のアレキサンダ
ー君

(アレキサンダーが話している)

≫な、な、何、何語?何人?

ウクライナ人。
ウクライナ

≫娘の幸せを素直に祝福したら。
≫ごめん、祝福できませんので。

彼氏なんて言葉も分かりませんの
トウカイテイオーお前だけだよ

≫パパ、ダサい。
≫ダサい。

≫ダサい。
≫お前まで言う!?

≫What does it mea
n?

≫Not cool.

≫あれ、これちょっと誰がやったの

ちょっと、ちょっと…。
≫ダッサーい。

≫舞子、今日は雄太と食事に行くの
かい?

うん、サリーも一緒に行く?

一緒に行っていいのかい?

いいよ~話したいこといっぱいあ
るんだ。

ホッホッホ、それは良かった。
≫今年こそ、断固大合格!

受かる気がしない…。

≫愛してまーす。

≫何か殺気がする、来る、鬼が来る、
鬼の顔した人が来る!

≫君達!今まで外国の男の人とお
つきあいをしたことある?

≫おはようございます。
≫それはいいんだよ、娘が結婚して

ウクライナに永住するって言って
んだ、俺の墓は誰が面倒見るんだ

≫まあ、ダサ先生、アメ食べた方が
いいですよ。

≫いりませんよ、もうホンットに娘
ってのは…

今さ、ダサ先生って言わなかった?

≫言ってませんよ。
≫ダサって言ったよね?ちょっ…

お前か!お前がやったんだろ、お前
がうちのキャビネット

あれを入れ替えて、SとDを!いつ
やった?

≫ダー、サー。
≫ダサいってまた言ったろお前?

≫そろそろいいかな?新しい弁護
依頼だ。

本人は犯行を否認している、お願い
できるかな?

≫あっ、所長。

これで一段落ついたじゃないです
か、この流れでこう…

≫接見に行ってきまーす。
≫私も行ってきまーす。

≫民事の方に戻らせてくださいと、

言ったらこれ、許していただけます
か?

≫行かなくていいの?

≫これやったら全部許してもらえ
ると思って…行ってきますよ。

≫ドンドン・パッ、ドンドン・パッ、

ドンドン・パンパン・ドン・パンパン

≫おいちょっと待てよ、おまっ…お
いちょっと、何だ

何だよ、何で走んだよ!おい、ちょ
っと!深山!待って、深山

≫わあっ!

≫あー!あー!あー!

バカじゃないの、お前。
≫行くんですか行かないんですか

≫行きますよ、ったく小学生かお前
ビックリすんじゃんかよ。